江島潔
自由民主党・無所属の会 · Japan
“佐賀県も山口県もこれ気を付けなきゃいけないなということを痛感をしております。しっかりと、その辺はこの格上げをすることによってまた守り切るということを、是非農水省に先頭に立って取り組んでいただければと思います。 それでは、続けてまた豚の問題に戻りますけれども、アフリカ豚熱はまだ日本には入ってきていないということでありますけれども、一方で、単なる豚熱ですね、これはもう既に日本各地で発生していまして、イノシシが走り回っちゃまき散らしているというような状態であります。これも大変に養豚業にとっては厳しい状況ではないかと思います。 九州でいうと、何といっても鹿児島県それから宮崎県が養豚の大変たくさん量をつくっているんですけれども、長崎県の養豚場というのは、むしろ、量はそんなに多くない…”
“ただ、今のところそこの二県だけで収まっているんですけれども、福岡県というと、やっぱり山口県はすぐ隣でありますし、山口県ではそんなに量はつくっていないんですけれども、見島牛という、これ和牛の原点とも言われるべき純血種をこの離島で飼っています。これは天然記念物になっておりまして、全国でも、全国というか、その島の中でも本当に数十頭しかいないという本当に貴重な原種なんですけれども、これは学術的にも非常に原種というものは価値があるそうであります。何年かに一遍ぐらいその肉牛が出回るんですけれども、ほとんど山口県民も口にしたことがないという貴重な肉牛です。 また、福岡県の隣といえば、佐賀県もお隣でありまして、佐賀県は、今度は佐賀牛を始めとするもう日本の黒毛和牛の最高級ブランドをつくって…”
“今大臣が御説明されたその事例なんかを見ると、もう明らかに悪質というか、意図的にこの外国の肉を持ち込もうとしている組織的な動きもあるということであります。ですから、これはもう性善説ではとても対処し切れないような事態に今なっているんだろうと思います。もちろん、そのような業者も最初から病原菌を持ち込もうとしているのではないのかもしれませんけれども、非常にそういうことがまかり通ってしまうとリスクというのが一気に高まってしまいますので、もう是非、この度の改正を機に、より厳しいこの侵入防止策というものに取り組んでいただければと思います。 それでは、続きまして、今度は、その改正法案の中においてこのランピースキン病に対する家畜伝染病への格上げという項目がありますが、これについて少し質問さ…”
“自由民主党の江島潔です。 いつも水産のことばっかり聞いているんですけれども、今日はこの畜産に関する質問をさせていただこうと思います。 まず、鈴木大臣には、水産もですし、また、様々なこの御担当の分野で、霞が関だけではなくて、国内各地の現場に足を運んでいただいてその実態を見ていただけているということで、本当に敬意を表させていただきます。 先月も下関漁港に御視察をいただきまして、いろいろ、いい点、悪い点もまた見ていただきました。大いにこれは地元にとっても励みになったところでございます。 一方で、最近ニュースで耳にするのが、例えばアフリカ豚熱なんという、よく分からないんだけれども、何かすごく恐ろしそうな名前を持つ病気が日本に入ってくる、入ってこない、隣まで来ている、いろんなそうい…”
“島国であるということで、長らく日本はそれほど、ヨーロッパで見られるような一気に広がってしまうということがなく過ごしてこれたんですけれども、これだけ国際化して人も物も行き来するようになると、日本も決して島国だから安心というような状況にはありません。そこをしっかりと守っていくのがこのような法律であろうと思っておりますし、和牛にしても、それからブランド豚にしても、これは、豚しゃぶも牛しゃぶも私大好きですし、ブランドであるということが日本食、和食としてのしゃぶしゃぶが世界に冠たるものとしてまた宣伝できるものでありますので、どちらも大変重要な日本の宝であろうと思います。 是非とも、しっかりとこの今回の改正案を通じて日本の畜産業を守っていただきますことをお願いをいたしまして、質問を終…”
“ありがとうございます。 今回は、この改正において、幾つかの視点からこの改正案が出ているわけでありますけれども、特に立入権限、検査の権限を付与するとしたこの背景、それからこの改正の内容を是非詳細に教えていただければと思います。 また、一番今警戒をしなきゃいけないのは、特に養豚業ではアフリカ豚熱をいかに阻止するかと。一旦入ってしまうと、もう手の打ちどころがない、ワクチンがないというような、このような病原菌に対して、どのようにこれを、日本に入ってくることを阻止をするかということ、その辺を大臣の口からまた聞かせてください。”
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“島国であるということで、長らく日本はそれほど、ヨーロッパで見られるような一気に広がってしまうということがなく過ごしてこれたんですけれども、これだけ国際化して人も物も行き来するようになると、日本も決して島国だから安心というような状況にはありません。そこをしっかりと守っていくのがこのような法律であろうと思っておりますし、和牛にしても、それからブランド豚にしても、これは、豚しゃぶも牛しゃぶも私大好きですし、ブランドであるということが日本食、和食としてのしゃぶしゃぶが世界に冠たるものとしてまた宣伝できるものでありますので、どちらも大変重要な日本の宝であろうと思います。 是非とも、しっかりとこの今回の改正案を通じて日本の畜産業を守っていただきますことをお願いをいたしまして、質問を終わります。”
“今日はたまたま長崎県出身の山本政務官もいらっしゃいますので、是非、豚熱における選択的殺処分の導入に当たりまして、この飼養衛生管理基準の徹底というものが重要になってくると思います。今までは全頭殺処分にしていたところを、今度は見極めていって、全頭殺処分では余りにも被害、負担が大き過ぎるのでということで選択的に殺処分をしようという仕組みになったわけでありますので、これは新しい制度の下で、決して緩めてしまうのではなくて、どう管理をしていくか、その辺を政務官から是非教えていただければと思います。”
“佐賀県も山口県もこれ気を付けなきゃいけないなということを痛感をしております。しっかりと、その辺はこの格上げをすることによってまた守り切るということを、是非農水省に先頭に立って取り組んでいただければと思います。 それでは、続けてまた豚の問題に戻りますけれども、アフリカ豚熱はまだ日本には入ってきていないということでありますけれども、一方で、単なる豚熱ですね、これはもう既に日本各地で発生していまして、イノシシが走り回っちゃまき散らしているというような状態であります。これも大変に養豚業にとっては厳しい状況ではないかと思います。 九州でいうと、何といっても鹿児島県それから宮崎県が養豚の大変たくさん量をつくっているんですけれども、長崎県の養豚場というのは、むしろ、量はそんなに多くないんですけれども、非常にブランドに特化した豚というのをつくって、例えば芳寿豚とか、それから雲仙ポークとか、こういう、言わばしゃぶしゃぶのときにこれを、うちはこういうブランドを使っていますという、お店が誇れるような、そういうような生産をしているのが私は長崎県のこの養豚事業だというふうに理解をしております。”
“ただ、今のところそこの二県だけで収まっているんですけれども、福岡県というと、やっぱり山口県はすぐ隣でありますし、山口県ではそんなに量はつくっていないんですけれども、見島牛という、これ和牛の原点とも言われるべき純血種をこの離島で飼っています。これは天然記念物になっておりまして、全国でも、全国というか、その島の中でも本当に数十頭しかいないという本当に貴重な原種なんですけれども、これは学術的にも非常に原種というものは価値があるそうであります。何年かに一遍ぐらいその肉牛が出回るんですけれども、ほとんど山口県民も口にしたことがないという貴重な肉牛です。 また、福岡県の隣といえば、佐賀県もお隣でありまして、佐賀県は、今度は佐賀牛を始めとするもう日本の黒毛和牛の最高級ブランドをつくっているわけで、やはり佐賀牛をつくっている生産者の皆さんは、これは恐らく人ごとではないなと非常に危機感を感じているのではないかと思います。 ということで、是非、山下副大臣に、この佐賀牛を抱えているということもありまして、ランピースキン病に関するこの格上げの趣旨をお伺いできればと思います。”
“今大臣が御説明されたその事例なんかを見ると、もう明らかに悪質というか、意図的にこの外国の肉を持ち込もうとしている組織的な動きもあるということであります。ですから、これはもう性善説ではとても対処し切れないような事態に今なっているんだろうと思います。もちろん、そのような業者も最初から病原菌を持ち込もうとしているのではないのかもしれませんけれども、非常にそういうことがまかり通ってしまうとリスクというのが一気に高まってしまいますので、もう是非、この度の改正を機に、より厳しいこの侵入防止策というものに取り組んでいただければと思います。 それでは、続きまして、今度は、その改正法案の中においてこのランピースキン病に対する家畜伝染病への格上げという項目がありますが、これについて少し質問させていただきます。 ランピースキン病というのも日本は全く清浄国だったんですけれども、やはりこれだけ人が行き来する中で、日本にも残念ながら福岡県で発生をいたしました。そして、それが福岡県から熊本県ですか、に飛び火をしてしまった。”
“ありがとうございます。 今回は、この改正において、幾つかの視点からこの改正案が出ているわけでありますけれども、特に立入権限、検査の権限を付与するとしたこの背景、それからこの改正の内容を是非詳細に教えていただければと思います。 また、一番今警戒をしなきゃいけないのは、特に養豚業ではアフリカ豚熱をいかに阻止するかと。一旦入ってしまうと、もう手の打ちどころがない、ワクチンがないというような、このような病原菌に対して、どのようにこれを、日本に入ってくることを阻止をするかということ、その辺を大臣の口からまた聞かせてください。”
“そこで、まず、この家畜伝染病の、島国である日本に対する侵入するそのリスク、それに対する農水省としての現状認識、そして水際対策の強化というものはどういうふうに取り組んでいるのか、その辺をまず大臣にお伺いしたいと思います。”
“自由民主党の江島潔です。 いつも水産のことばっかり聞いているんですけれども、今日はこの畜産に関する質問をさせていただこうと思います。 まず、鈴木大臣には、水産もですし、また、様々なこの御担当の分野で、霞が関だけではなくて、国内各地の現場に足を運んでいただいてその実態を見ていただけているということで、本当に敬意を表させていただきます。 先月も下関漁港に御視察をいただきまして、いろいろ、いい点、悪い点もまた見ていただきました。大いにこれは地元にとっても励みになったところでございます。 一方で、最近ニュースで耳にするのが、例えばアフリカ豚熱なんという、よく分からないんだけれども、何かすごく恐ろしそうな名前を持つ病気が日本に入ってくる、入ってこない、隣まで来ている、いろんなそういうニュースが飛び交っておりまして、漠然と、一体そういうものは日本はどうやって守っているんだろうというこの危機意識というのは、多くの日本人が持っているのではないかと思います。”
“今喫緊の課題としてやらなきゃいけないのは、このリアルタイムで漁獲量を量っていくというものであります。これはもう予算が絶対必要なんですけれども、日本のこの資源管理に関する予算というのは、アメリカの予算に関して、トランプ大統領なんかもう温暖化もしていないとかめちゃくちゃなことを言いながらも、この資源管理に関しての予算というのは日本の倍あるんですね。 ですから、もう日本こそ資源管理をきちんとやるというために、その予算を是非、総額もですけれども、その中のこの資源管理をするというところに是非力を入れた予算を入れていただく、作っていただきますことを切望をいたしまして、質問を終わります。”
“ですから、MSYに基づいてきちんと進めていけば水産資源は復活するということがある程度もうこれは自明の理になってきている中で、なぜ日本がこの水産管理の資源管理が水産大国と言われながら遅れてしまったのか、そして、日本もこの世界標準の資源管理に移行するためには今何をしなきゃいけないかということを大臣から是非、それはもう来年度の、来年度というか、その次の年度の水産予算をどうあるかということの道しるべも是非示していただきたいんです。”
“トラフグの量というのは、年間で大体百トンから百五十トンぐらいしか捕っていないわけですから、そんなに多くないものを今その一部だけ資源管理をするというような話が聞こえてきたんですけれども、これは、もしするんであれば全国一律に、そのやっていないところもこれはもう推算をしてでもきちんとこのTACを掛けるか、若しくは全部精緻な数字が出るまで待つかと、もうどっちかではないかと思うんですけれども、ちょっと時間も迫ってきましたので、今のそのフグの資源管理に関しましては聞きおくだけで結構でございます。 最後に、大臣に質問させていただきたいんですが、欧米では、このMSYに基づくTAC、それからIQというものがもう相当進んで、これは水産業が相当復活をしているんですね。”
“これだったら、まだこの改正漁業法の延長でできると、ちゃんとのっとったと言えるんですけれども、それが却下されているというのは、もう全く私はこれは理解が非常にしにくい事象であります。 イカに関してはこの辺にとどめさせていただきまして、トラフグの資源管理について質問させてください。 トラフグは、今三系統ほどあるという中で、一つのこの日本海・東シナ海・瀬戸内海系群、これは九州、山口が、エリアが入るんですけれども、ここはある程度その資源量の把握なんかの科学的意義、検査も進んでいると。それから、伊勢・三河湾系群は、これは今その途上である。それから、その他の海域、これは今太平洋沿岸で捕れているわけでありますけれども、これはまだ全く未着手であるという、こういうまだまだ、そのフグという、そんなにこれ量は多くないんです。”
“過去に提案されたときは、それは水研の方からリスク管理というのを、の計算をしているはずなんですよね。それに基づくと、このカナダマツイカ方式を入れたら、このいわゆる限界管理基準値を下回ってしまうという、そのリスクがもう五〇%から九〇%ぐらいあるというそういう結果が出て、これを一度却下された案ではないですか。 で、今回のその米国のカナダマツイカ方式というのは、全く、そのスルメイカのような日本中どこでも捕れるようなこのイカと、もうごく一部でしか捕られていない、しかも資源量が余り分かっていないから非常に保守的に見ているという、そういうその大きな差があるのを、これを強引に、一番数字が大きくなるからといってこのカナダマツイカ方式を入れたとしか、外形的に見るとどうしても見えないんですね。 特に、来年は、水研の方からこのMSYにひも付いた代替案というのが提示されたはずなんです。これは、来年は三・一二万トンにしようという、そういう提案があったはずなんです。”
“また、それでもたくさん捕れるという現場の声に押されてこのTACを上げたんだろうと思うんですけれども、まずその辺が全く、せっかくこの漁業法改正でもってこのMSYを基準にして科学的にこの資源量、水産を把握していくという目標を立てたのにもかかわらず、何か非常に今年のこのTACの期中改定というのは非科学的だったなという気がしてならないわけであります。 また、令和八年度のTACが、これが六・八四万トンという、また、もう今までそれこそ捕ったことないような量がこのTACに設定されていると、これがまた非常に私は不可解であります。 特に、この方式は、今までのそのTACの計算とは全く違うこの米国のカナダマツイカ方式だという水産庁からの説明があったわけでありますけれども、突然出てきたこのカナダマツイカ方式というこの数式見ても、どこもこのMSYに基づいたTACの算出というところが全く形跡がないんですけれども、それはなぜなんでしょうか。”
“この七十年ぶりの改正というのは、まさしく日本の漁業が大きく変わったということを意味しているわけですね。それまでの漁業法というのは、漁業秩序の維持とか、あるいは漁業者間の調整というものに重きを置いた法律だったわけでありますけれども、この新しい法律は、いわゆる最大持続生産量、MSYというこの数値をきちんと定めて、そこからどれだけ捕っても資源が減らないかということを算出をしていく。これが今まさに国際的な水準になっているわけでありますけれども、ようやく日本もそのレベルを維持するための法律ができたということであります。 そこで、次の質問をさせていただこうと思うんですけれども、スルメイカに関して、令和七年、それからもう令和八年の数字もこのTACというものが出ているわけでありますけれども、これが令和七年においてどうだったか、それから令和八年はどういう数字でどう決まったかというのを、山下副大臣の御実家はイカと非常に深く関係のある家業だとお伺いしておりますので、副大臣に質問させてください。”
“自由民主党の江島潔です。 今日は、この農林水産関係予算の七番目に大臣が列挙された水産業に関しまして少し質問をさせていただこうと思います。 まず初めに、二〇一八年に七十年ぶりに改定をされた漁業法に関して、簡潔に、その特徴というか、どう変わったかということを、私の地元の誇りであります、水産庁直轄の下関水産大学校のOBとして水産行政のトップにまで上り詰めた藤田長官に説明をいただければと。”
“フィジー、トンガはラグビーがとても強いんですけれども、やはり大きな肉体に裏打ちされた、そういう体がぶつかり合うスポーツというのは得意だというふうに聞いているんですけれども、それを痛感したのは、向こうで朝食のときに、普通に一人分でパンが一斤出てきて、牛乳も一リットルが一人分で朝出てくるので、やはりあれだけのものを食べていれば体も大きくなるなと思ったんですけれども、やはり、でも体が大きい、肥満による成人病というのもやはり問題をされているようで、そう簡単にその食生活というのは変わらないのかもしれませんけれども、その辺には、でも日本の協力の余地というのももしかしたらあるのかもしれません。 以上です。”
“ODAに対するいろいろな意見が出つつあるというのは私もよく理解できますので、これはもう丹念に日本のちょっとした技術がすごくまだまだ大きく世界に貢献できるということをやはり丁寧に私どもも含めて説明をしていき、あるいは、このODAの相手国から日本にも来ているわけですから、そういう留学生なんかとのまた意見交換の場も積極的に設ける等を通じて、日本ができる国際貢献というのはやっぱり引き続き国内でもしっかり訴えていかなければいけないんだろうと思います。 何といいましても、日本の味方をつくるという、もう直接的なことももちろん視野に入れているわけでありますけれども、やはり世界の中でしっかりと日本を応援してくれるいろんな案件の中で、フィジーもトンガも今回の国も、小さな人口ではありますけれども一国として一票持っているわけですから、やはり味方をつくっていくということがいかに大切かということは、しっかり十分にそのODAの効果を理解してもらえない人たちにも説明をしていかなきゃいけないと、そういうふうに考えます。 以上です。”
“それから、フィジーでもなかなか衝撃的なシーン、景色だったんですけれども、主要の港の一番真ん中部分に大きな遠望型衛星追跡艦というのが、これ全長が二百メートルぐらいある大きな船なんですけれども、パラボラアンテナを四つぐらい天頂に向けて設置している大型の船で、これは、彼らの言うのは、自国の人工衛星、それからロケット、こういうものを追尾をしていくというための装置なんだそうですが、当然、他国のミサイルなんかも、衛星なんかも全部追尾ができる、そういう船だそうであります。”
“フィジー、トンガ共に島嶼国であるわけなんですけれども、そうすると、いわゆる今日本が抱えているその災害、特に海に関係する災害、津波とか地震による災害とか、あるいは温暖化による海面上昇、こういうものの、もう何かそれの塊のような災害に直面をしている両国であります。ですから、特にこの気象問題なんかに関する日本の知見を供与できるということはすごく両国共に非常に意義があるということが印象に残っております。 また、その中でも、今、日本は準天頂衛星「みちびき」を運用しているわけでありますけれども、これは第一義的にはもちろん日本を対象にした事業でありますけれども、この衛星の通るルート上の関係で、このトンガ、フィジーのこの地域でも「みちびき」のその性能を使えるわけなので、これは今、日本からこのオファー型の技術協力という形で提案をしているんですけれども、これに関しましても非常に強い関心を今両国は持っているようであります。 この辺の技術協力等を通じて、これからも災害に対する対応、日本の技術力をもって提供できればということを強く感じた次第です。 以上です。”
“こうした中、中国は開発協力を通じて太平洋島嶼国にも影響を拡大していますが、ここで留意すべきは、これらの国々は中国も重要な開発パートナーとして捉えており、二者択一を迫るようなアプローチは必ずしも効果的ではないと思われる点であります。 我が国は太平洋島嶼国に対し、太平洋・島サミットなどの場を通じて、法の支配に基づく自由で開かれたインド太平洋の意義の重要性について、これらの国々との共通理解を深めていくことが重要だと考えます。 その際には、海洋法に関する人材育成を積極的に支援することや、あるいは領海基線の問題など、島嶼国が関心を持つ海洋法上の問題について、我が国の国益にも留意しつつ、緊密に連携していくことも一案ではないかと思っています。 最後に、今、大洋州地域は国際秩序をめぐるせめぎ合いの場になっており、参議院としても、同地域により積極的にODA調査団を派遣する必要があるように思います。 以上が第三班の所見及び提言です。 最後になりますが、調査に御協力いただいた視察先及び内外の関係機関の方々、全ての皆様に心から感謝を申し上げ、報告を終わります。”
“JICA海外協力隊は今年六十周年を迎えますが、彼らが行っている草の根でのきめ細やかな開発協力は我が国の強みであるとともに、隊員を介して我が国やあるいは日本人に対する理解促進も期待され、効果的な活用が期待されます。 協力隊に関しては、過去の参議院のODA調査でも、現地での仕事とのミスマッチや帰国後の再就職支援などについて指摘があり、今回、意見交換した隊員からは特に問題点や不安は聞かれませんでしたが、JICAには引き続き、安心して意欲的に職務に当たれるような支援をお願いしたいと思います。 また、帰国した隊員が、現地で身に付けた知識や経験を我が国社会に還元できるような取組の強化も求められるほか、四十六歳以上を対象とする海外協力隊の更なる活用の可能性も検討してほしいと思います。 第六に、自由で開かれたインド太平洋の実現に資する開発協力を目指していく上で留意すべき点であります。 今日、自由や民主主義、あるいは法の支配に基づく国際秩序が重大な挑戦に直面する中、我が国は自由で開かれたインド太平洋の実現に向けて、開発協力も戦略的に行っていくべきと考えます。”
“このスキームで生じやすい問題について、各在外公館におけるグッドプラクティスの共有を図るなど、再発防止を図り、柔軟性と機動性というこのスキームの強みを生かした、より良い協力を実施していただきたいと思います。 第四に、無償資金協力等と技術協力とを効果的に連携させる重要性が挙げられます。 大型インフラ整備のような案件がほぼ行われていないフィジー、トンガ両国では、一見地味ですが、無償資金協力と技術協力との効果的な組合せが成功している例が少なくありません。その代表例がフィジー気象局への協力であり、我が国の無償資金協力により施設や観測機器等が整備されたのを契機に世界気象機関、WMOの地域特別気象中枢に認定をされ、その後も技術協力で人材育成に協力してきた結果、今では地域のサイクロン予報、警報や人材育成等の拠点にまで成長しています。 こうした物の支援と、それをどう効果的に使うかというノウハウを伝える技術協力は車の両輪であり、こうした連携が日本の強みとして両国で高く評価されていたことは指摘しておきたいと思います。 第五に、JICA海外協力隊が多面的に活躍できる環境整備、支援の重要性であります。”
“第三に、人間の安全保障にもつながる、きめ細やかな草の根支援の重要性であります。 今回の調査では、両国政府要人との意見交換において、我が国の草の根・人間の安全保障無償資金協力を高く評価する声がしばしば聞かれました。 一例を挙げますと、草の根レベルでの学校整備、災害時に避難所として使われていることも想定したコミュニティーホールの建設等々に謝意が述べられました。特に後者のような支援は我が国らしい視点が生かされており、援助では必要な規模を確保した上で、そうした面で他国との差別化が効果的であると気付かされました。 なお、フィジーでは、会計検査院の令和四年度決算検査報告において指摘を受けていた、このスキームによるナヴアケゼ・ディストリクト小学校整備計画も調査をして、その後の対応について説明聴取を行いました。 フィジー政府の協力も得て校舎が完成をし、引き渡されておりましたが、援助効果の発現について、会計検査院の指摘を受けたことは遺憾であります。”
“また、高い造船技術も、これも我が国の強みでありますが、無償資金協力、経済社会開発計画で供与したタグボートは、地域でも屈指の牽引能力を持つものであることに加えまして、災害救援や船舶火災にも対応できるなど大変多機能であり、トンガにおける海洋利用の可能性を広げるものと確信をしました。ちなみに、このタグボートは下関の造船所で建造されたものです。 第二に、情報通信分野に関する開発協力の重要性を指摘したいと思います。 トンガでは、二〇二二年の海底火山の噴火の際、海底ケーブルが損壊し、一定期間、国内外で情報伝達が困難になりました。これは、今日の情報化社会における海底ケーブルの重要性を認識をするものであります。 我が国は米国や豪州と連携した東部ミクロネシア海底ケーブル事業などに取り組んでおり、こうした動きを評価したいと思います。 情報通信ネットワークは人々の生命や財産を守るライフラインであり、サイバーセキュリティーに関する支援の強化、ネットワークの強靱化にも取り組む必要があり、多様な技術を総合的に活用していくため、国内で培ったノウハウを開発協力へ活用していくべきと考えます。”
“この支援では、トンガがサイクロンの常襲地域であることから、同様に台風対策が必要な沖縄での実績がある可倒式風車が活用されており、我が国の強みを生かした支援となっています。今後は、部品供給やメンテナンスの面などでも適切なフォローアップが必要になるだろうと考えます。 我が国同様、海とともに生きてきた太平洋島嶼国に対しては、海洋利用に関する知見や技術、経験を共有することも重要であります。 我が国はこれまで長きにわたり、フィジーにある地域の中心的な高等教育機関である南太平洋大学における持続可能な水産資源の活用に向けた支援などを行ってきています。現在も技術協力、太平洋島嶼国のSDG14、海の豊かさを守ろうプロジェクト、これを実施をしておりますが、これは南南協力による成果の地域全体への普及も目指したもので、効果的な支援であると思います。 なお、以前支援した施設等に老朽化も見られる中、近年は様々な国から共同研究などの大型プロジェクトの提案が増えてきているとのことで、我が国としてもこれまでのプレゼンスを維持できるような支援の継続が期待をされます。”
“以下、調査を踏まえた派遣団としての所見の概要を申し上げます。 第一に、我が国と太平洋島嶼国は様々な分野で課題を共有しており、そうした分野で我が国が培ってきた経験等に基づく比較優位を活用した支援の有効性を実感をしました。 トンガで調査しました無償資金協力、全国早期警報システム導入及び防災通信能力強化計画では、支援で導入したシステムにより、それまで九十分程度要していた全国への警報伝達が九分弱に短縮されており、トンガ側の評価も高く、早期警報の重要性に関する我が国の知見が生かされていることが確認できました。 また、先般の開発協力大綱の改定の際に打ち出されたオファー型協力として、フィジーとの間で準天頂衛星システム「みちびき」を活用した災害危機管理通報サービスの導入に向けた取組も進んでおり、フィジー側のニーズも踏まえつつ、より良い支援としていただきたいと思います。 気候変動対策の関連で注目される再生可能エネルギー導入支援では、トンガにおける無償資金協力、風力発電システム導入計画を調査をしました。”
“それでは、ODA調査派遣第三班について御報告を申し上げます。 当班は、昨年九月一日から九日までの九日間、フィジー共和国及びトンガ王国に派遣されました。 派遣議員は、団長の藤川政人議員及び私、江島潔の二名でございます。 大洋州地域に広がる島嶼国の多くは、国土が狭い、広範囲に散在する、人口が少ない、自然災害が多いなど、開発上不利な面を少なからず抱えており、開発課題を克服するために、国際社会の支援が重要な役割を果たしています。 同地域に対する開発協力では、従来、歴史的なつながりもある豪州やニュージーランドなどが主要なドナー国でしたが、近年は中国が積極的な支援を行っており、それがどういった影響を与えるのか、見極め、必要な対応を取っていくことも求められています。 そうした中、今般、参議院のODA調査として、同地域の中心的な国であるフィジーを再び訪れたほか、同地域唯一の王国であるトンガを初めて訪問し、案件視察のほか、政府要人や関係者と我が国の開発協力に対する評価や期待などについて意見交換ができたことは、大変有意義であったと思っております。”
“笠戸丸、ブラジルのサントス港に着いたということで、ブラジルも行って、サントスの日本人関係者、日系人関係者にもお目にかかってきました。 私が一番やはり強く印象に残るのは、日系人の会館とかがあるわけですけれども、そういうところに行きますと、まず天皇皇后両陛下の写真を飾ってある。もう今なかなか日本の家庭で両陛下の写真飾ってあるところというのは、御家庭というのは非常に少ないんじゃないかと思うんですけど、もうそれだけ、ちょうど日本の反対側にあって、強く日本に対する、日本、日系人であるということのアイデンティティーを持っている社会であるということを改めて感じたところであります。 その分、今少し、かつてに比べますと日本とのつながりが薄くなってきているということに対する日系人社会の皆さんのやっぱり危機感というのも感じているところであります。これは、南米特有のそういう、その日系人社会というものに対して、先ほども申し上げました、日本のこの外交上のアセットとしてこれどう活用していくかということは、これはODAの中で積極的に取り上げなければいけないと強く感じた次第です。”
“ブラジル、パラグアイは、これはどちらも日系人移民がたくさんいる国でありまして、パラグアイには一万人の日系人、それからブラジルには二百万人の日系人社会があります。ですから、もうベースとしてはもちろん日本に行きたいという層は相当います。ただ、今御案内のように、ちょっと円安等の関係でそのポテンシャルは少し下がってきているというのも事実であります。 あともう一つ、やはり大きな発見だったのは、日本語学校に、パラグアイなんかの場合では、日系人が来るというよりもその現地の人が日本語を学びに来たいという層がありまして、こういう人たちは、潜在的にはやはり日本に将来行ってみたいなという思いを持っているんだと思いますが、きっかけとなっているのは全て漫画だそうであります。漫画を通じて、日本語で漫画を読みたい、あるいは日本語の漫画を映像で見たいという、それがきっかけになってこの日本語学校に通っているということは今後の大きないろんなことのヒントになるのではないかなということを強く感じました。 以上です。”
“四班でありますけれども、今回の視察に関しては特段そういうことは感じることはありませんでした。ただ、やはりしばらくこの相手方と話している、話す時間が長いと、そのハウス・オブ・カウンセルというのは何なのかとか、そういう形になってきまして、やっぱり全然知られていない、分かっていない、二院あるうちの一つだということが分かられていないなということは時々感じることであります。 ただ、私どもも、いろんな国が来て何とか評議委員会の委員長とか言われても何だかよく分からないで、どれぐらいの立場にあるのか分からないということはありますし、じっくり突っ込んで聞くと、例えば中国ですと市長よりもその町の委員長の方が地位が高いので、そういうものなのかなと思うこともありますので、これを、名称をなるべく世界共通、分かりやすくするというのは、やはりこれは参議院全体としての課題ではあろうということを常々感じております。”
“ですから、日系人社会のかつてのプレゼンスというのが相対的に下がっているというのもこれも残念ながら事実でありまして、その分、せっかく築き上げたこの日本と南米とのこのつながり、これをしっかり築いてくれた日系人社会を守っていくというのは、これはODAの中で今後の重要な役割ではないかということを強く感じました。 以上です。”
“私ども第四班は南米だったわけでありますけれども、これ、南米というのはまさに特有のこの日系人社会というものがございます。報告の中でも申し上げましたが、この日系人社会がどれだけ本当にその未開の地を開拓をして今のこの現地の農業に大きく貢献をしているかという点、また、いろいろ、第二次大戦等もありましたので、その間の御苦労も多々あったわけでありますけれども、これを経て今日のこの日系人社会というのが今現実にこのブラジルまたパラグアイにあるということは、これは本当に日本の大きな財産であろうと思います。 今後のこのODA協力の中では、是非、この日系人社会の存在、あるいはその連携をしながらのこの進め方というのは、是非とも積極的に取り入れていかなければいけないのではないかと強く感じます。 と申しますのも、一時期に比べますと、今、ブラジルでもその日系、日本企業の進出というのは相当もう後退をしておりまして、その代わりに、もちろんこの中国系企業がたくさん入ってきているわけであります。”
“コロナ禍においてオンライン会議等のツールも発達しましたが、現地を訪問し、実際にインフラ施設や資機材を見ながら説明を受けることで理解が進みやすくなる点では、やはりオンラインには代え難いものがあると感じました。また、現地の方々と顔を合わせ、直接話してみて初めて分かる空気感や、移動中の町並み等を見て両国国民の生活実態をかいま見ることができた点は、現場視察でしか得ることのできない利点であったと考えます。 最後になりますが、今般の調査に当たり多大な御協力をいただきました視察先の関係者、外務省及び在外公館、JICAを始め、JICA専門家及び海外協力隊員、日本企業関係者の方々に改めて感謝を申し上げます。 以上でございます。ありがとうございました。”
“現地での苦労は性別を問わずありますが、女性が異国の地で生活しながらボランティア活動を行うことは大きな不安が伴います。特に女性隊員の不安が少しでも解消され一層活躍の場が広がるよう、現地における安心、安全や生活環境の確保等に引き続き取り組むことを求めます。 次に、開発協力に関わる国民の理解促進の必要についてです。 国内では物価高騰が続いており、開発協力に関わる税金の使途についてより一層説明が求められる中、開発協力の意義や効果等を効果的に国民に伝えていくことが課題となっています。 国際秩序が揺らぐ中、また、新型コロナウイルス感染症のパンデミックを経て世界的なサプライチェーンの重要性が認識された今こそ、開発協力を通じた途上国との友好関係の構築が日本経済の安定に重要であること、すなわち開発協力によってもたらされる大きなベネフィットを実感しやすく、この機会を捉えた丁寧な説明が求められると考えます。 最後に、ODA調査派遣を現地視察で実施する意義について指摘をします。”
“日系団体の活動が低調になることで日系社会を軸とした中南米外交にも支障が生じるおそれがあることから、各日系団体に対して中長期的にどのような形で支援していけるのか、その在り方を検討する必要があると考えます。 次に、無償資金協力後のフォローアップの在り方についてです。 パラグアイのアスンシオン大学病院や職業訓練センターを訪問した際、無償資金協力時に引き渡された機材が二十年以上経過し、故障時に交換部品が入手できず、せっかくの機材が修理できないまま使用されていない状態にあるとの説明を受けました。 無償資金協力から一定期間が経過すれば最新の技術に対応した機材が必要になりますが、こうした機材の更新や経年劣化への対応を供与先が自らの努力でできない場合に、日本として、フォローアップ協力の枠組みを通じて維持管理支援を強化する必要があると考えます。 次に、女性活躍の視点に基づいた支援の必要についてです。 両国のJICA海外協力隊員の多くが女性であり、今般の派遣では七十歳を過ぎてシニアで活躍する隊員の方にも複数名お会いし、海外での日本人女性の活躍ぶりを目の当たりにしました。”
“日本語教育への支援にとどまらず、日系コミュニティーの安定的な維持に向け、日系人への継続的な支援の重要性はますます高まっています。 日系人が築いてきた信頼やそれに基づく両国の親日的感情は、何物にも代え難い外交上の貴重な財産であることは言うまでもありません。日本のODAはアジアが中心となっていますが、中南米における日系人ネットワークの財産を今後も戦略的にODA予算によって支援し、外交上のアセットとして有効活用していくことが求められています。 第三に、その他の諸課題について言及します。 まずは、新型コロナウイルス感染症の影響とその後の支援についてです。 今般視察した中で、特にコロナ禍の影響が色濃く現れていたのは日系団体でした。ブラジルの日系団体は、コロナ禍によってイベントの実施ができず収入が激減し、パラグアイの日本人会が経営する日本語学校では休校時の講師への謝金支払が重い負担になるなど、大きな影響があったと伺いました。”
“改定大綱では、開発途上国を対等なパートナーとし、開発途上国との対話と協働を通じた社会的価値の創出である共創が新たに基本方針の一つとして掲げられ、日系人及び日系社会が共創のための重要なパートナーとして位置付けられました。 両国の日系人は、現地社会の信頼を勝ち得て、両国の発展に寄与するとともに、日本への関心や好感度の向上に大きく貢献しており、今回の派遣でも随所でその親日的感情や関係者からの感謝に触れましたが、両国における日系人の好意的な印象と日本における認知度には乖離があることも実感をしました。これは、日本の教育の中で中南米における日系人の歴史を学ぶ機会がほとんどないことが原因であり、開発協力の場面で連帯していく上では、このギャップをどのように埋めたらよいか検討する必要があると考えます。 また、現地では、日系人による日本語教育の優先順位が下がっているとの話を伺いました。言語はアイデンティティーであり、日本語教育への関心の低下は日本や日系人への関心の低下に直接結び付くものであります。”
“円借款事業である東部輸出回廊整備計画は、一義的には輸出農産物のために道路を整備する案件でしたが、道路という基本インフラが整備されることにより、地域住民の生活が向上するとともに、投資家からの投資によって産業が興り、雇用が創出されるといった副次的な効果も生じたことについて、地元関係者から大変感謝されました。 このように、ODA事業を投資の呼び水とし、民間投資が更に進んでいくことが重要であります。豊富なグリーンエネルギーを活用した半導体生産やアンモニアの製造など、パラグアイは様々な分野で大きな可能性を秘めており、更なる開発協力が求められています。 また、現在建設中の両大洋間横断回廊が完成すれば、内陸国のパラグアイが太平洋ともつながり、我が国が掲げる外交政策の一つである自由で開かれたインド太平洋、FOIPの関係国として重要性も一層増すほか、パラグアイが求めるパラナ水路の整備や管理ノウハウの提供を支援していければ、両国の更なる関係強化につながると考えます。 第二に、日系人、日系社会への継続的支援の必要性について指摘をします。”
“さらに、白身魚の養殖水産業にビジネスチャンスがある一方、その技術については後れを取っているとの話も伺いました。改定大綱の目玉としてオファー型協力が明記されましたが、今般視察した河川や海の環境を改善する事業は養殖水産業とも直結しており、ブラジルが力を入れる環境分野でも協力しつつ、日本の得意分野である養殖水産業の技術協力も同時に提案していくことも一案と考えます。 次に、パラグアイは、南米で唯一の台湾承認国であるとともに、ロシアによるウクライナ侵略を非難する決議を始めとした一連の国連決議に関し一貫して賛成を続けており、民主主義、法の支配、自由といった基本的価値観を我が国と共有しております。 また、今般、就任直後のペニャ大統領に表敬訪問する機会を得ましたが、大統領は、日本の奨学金プログラムを通じて米国の大学で学ぶなど、大変親日家であり、ODAによる更なる関係強化も期待できます。”
“まず、ブラジルについて、国際秩序が大きく揺らぐ中、民主主義、法の支配、自由といった我が国と同じ価値観を共有しており、ODAを戦略的に活用し、グローバルサウスと呼ばれる新興国、途上国の中心的存在であるブラジルとの外交関係を強化することは極めて重要であります。 現地においては、ブラジルは既に大国でありODAはもう必要ないと考えてはならないという意見を伺いました。ブラジルが特に力を入れている環境保全の取組、防災対策等において日本が協力できる分野はいまだ多いほか、今般訪問したサンパウロは、急速に発展する新興国特有の都市問題を抱えており、ODAによる交通渋滞対策等の支援が必要とされています。 また、日本の交番システムを定着させる地域警察活動普及プロジェクトを視察しましたが、地域の犯罪発生率が劇的に改善されており、非常に大きな効果を目の当たりにしました。改定大綱でも明示されたような民間資金と連携する上で安心して投資ができる環境整備を行う観点から、治安状況を改善するODA事業も大変重要であります。”
“ODA調査班第四班について御報告いたします。 当班は、昨年八月二十二日から九月一日までの十一日間、ブラジル連邦共和国及びパラグアイ共和国に派遣されました。 派遣議員は、大塚耕平議員、倉林明子議員、そして、団長を務めました私、江島潔の三名でございます。 今般訪問したブラジルとパラグアイは、日本から三十時間以上掛けてようやく到達する南米の国で、地理的には極めて遠い国でありながら、長年にわたる日本人の移住の歴史を通じて親日的な感情を有する国であり、心理的には極めて近い国であることを実感する派遣となりました。この両国について、現地における視察や関係者との意見交換等を通じて得られた議員団としての所見を中心に御報告申し上げます。 第一に、昨年六月、八年ぶりに改定された開発協力大綱において我が国の外交の最も重要なツールの一つであるとされたODAの戦略的活用の可能性について指摘をいたします。”