寺田稔
自由民主党・無所属の会 · Japan
“そして、問題となりますのが、内閣と国会の均衡を重視をする議院内閣制の理解に基づき、解散を禁止をするのであれば、その対抗措置であり表裏一体の関係にある衆議院における内閣不信任案の議決についてセットで禁止をすべきではないかという考えも申し述べられたところであります。 また他方で、緊急事態にどうしてもこの内閣には任せられないといった場合が出てきたときのために、立法府からの最後のチェック機能は残しておくべきだということで、内閣不信任案の議決を禁止すべきでない、つまり、選挙困難事態の認定期間であっても内閣不信任決議案を議決可能としておくべきだという意見も同時に主張され、発言されたところであります。 このような議論がありますのは、先週示されましたイメージ案の主要論点にもあるとおりであ…”
“それは、議員任期を延長している間に、内閣不信任案を出さないといけないような状況が全くないかというと、あり得ないと言い切れないのではないかというものであります。総理大臣に求められる資質は平時と緊急時では異なります。どうしてもこの総理、この内閣では現在の国難を乗り切れないと判断された場合のために、最後の手段として内閣不信任決議の余地を残しておくべきであるという主張もうなずけるところでございます。 他方で、内閣不信任決議を禁止をすべきであるという主張。それは、内閣不信任案が可決された場合、本来は内閣は憲法上、解散又は総辞職を選択することができるわけでありますが、憲法上そう定められておりますが、解散が禁止をされている状況では、内閣は直ちに総辞職をするほかありません。これでは、行政…”
“さらに、選挙困難事態が認定される場合というのは、衆議院四年あるいは参議院六年と定められている議員任期を延長してでも二院制国会でなければ対応できない、いわば国難と言える事態が生じているのであって、そのような事態におきましては、与野党が垣根を越えて力を合わせて対処することが当然求められるわけであります。不信任案の議決を禁止をすることにより、そうした事態においては、行政の空白を避ける、あるいは政局的な動きを防ぎ、緊急事態への対応や復興のための政策を迅速かつ円滑に前に進めることができるものと考えられ、この点についても十分論拠のあるものと言えるのではないかと思います。 以上、双方の立場からの主張の内容を論拠も含め申し上げたところでありますが、この点も含めて、本審査会において緊急事態…”
“自由民主党の寺田稔でございます。 選挙困難事態の認定期間における解散権の在り方、また内閣不信任決議の禁止の是非について意見を申し上げたいと思います。 本審査会においては、令和四年以降、緊急事態をテーマとする議論が精緻に積み重ねてこられました。その中で、緊急事態の発生により選挙の実施が困難な事態と認定をされた場合の効果として、国会機能を維持をするために議員任期を延長するという以上、国会の閉会あるいはまた内閣による衆議院の解散は禁止をされるべきであるという意見が、自民、維新、国民、公明、有志の五会派から開陳をされたところであります。また、その他会派の委員からも、一般論としてでありますが、解散権が制約される場合等々について多くの発言がなされているところであります。この選挙困難事…”
“この点につきましては、既に本審査会においても、放送、ネットに関する議論として、広報協議会に、インターネットの適正利用に関するガイドラインの作成とその公表、プラットフォーム事業者からの報告聴取、民間ファクトチェック団体との連携といったことを行わせてはどうかなどの諸提案がなされてまいりました。これらの提案については、現行法で規定されております広報協議会の所掌事務の広報の範囲、すなわち、広報の範囲でどこまで対応することが可能なのかを意識して議論を進めていくことが肝要であります。 一方、広報協議会は、国会から憲法改正の発議がなされた後に設置される臨時かつ期間限定の組織であります。そのため、そこに置かれる事務局も同様に期間限定のものとなります。これまで想定されてきた広報の枠を超える…”
“広報協議会に置かれる事務局については広報協議会自体の権限や役割に連動してその体制また定員が定まることとなりますが、議論はまだそこまでには至っておりません。 関係法規の検討に当たっては、衆参の足並みをそろえることも大切なことでありますが、事務的また技術的なものも多いため、ひとまず衆議院側で進めることが可能な部分については作業を進めていければと思います。 次に、令和三年の国民投票法改正時の検討条項では、検討課題として、公選法並びの投票環境整備と、国民投票の公平公正の確保の二点が示されております。 このうち、投票環境整備については、公選法では対応済みのいわゆる三項目に関して、国民投票法も同様に改正することに異論はない旨の発言が各会派からもこれまでにございました。この三項目につい…”
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“さらに、選挙困難事態が認定される場合というのは、衆議院四年あるいは参議院六年と定められている議員任期を延長してでも二院制国会でなければ対応できない、いわば国難と言える事態が生じているのであって、そのような事態におきましては、与野党が垣根を越えて力を合わせて対処することが当然求められるわけであります。不信任案の議決を禁止をすることにより、そうした事態においては、行政の空白を避ける、あるいは政局的な動きを防ぎ、緊急事態への対応や復興のための政策を迅速かつ円滑に前に進めることができるものと考えられ、この点についても十分論拠のあるものと言えるのではないかと思います。 以上、双方の立場からの主張の内容を論拠も含め申し上げたところでありますが、この点も含めて、本審査会において緊急事態条項についての議論がますます深められることを期待し、私からの発言とさせていただきます。 ありがとうございます。”
“それは、議員任期を延長している間に、内閣不信任案を出さないといけないような状況が全くないかというと、あり得ないと言い切れないのではないかというものであります。総理大臣に求められる資質は平時と緊急時では異なります。どうしてもこの総理、この内閣では現在の国難を乗り切れないと判断された場合のために、最後の手段として内閣不信任決議の余地を残しておくべきであるという主張もうなずけるところでございます。 他方で、内閣不信任決議を禁止をすべきであるという主張。それは、内閣不信任案が可決された場合、本来は内閣は憲法上、解散又は総辞職を選択することができるわけでありますが、憲法上そう定められておりますが、解散が禁止をされている状況では、内閣は直ちに総辞職をするほかありません。これでは、行政の空白が生じ、また、立法府と行政府の均衡と抑制、チェック・アンド・バランスの関係が崩れ、健全な議院内閣制とは言えなくなってしまうのではないかというのが論拠でございます。”
“そして、問題となりますのが、内閣と国会の均衡を重視をする議院内閣制の理解に基づき、解散を禁止をするのであれば、その対抗措置であり表裏一体の関係にある衆議院における内閣不信任案の議決についてセットで禁止をすべきではないかという考えも申し述べられたところであります。 また他方で、緊急事態にどうしてもこの内閣には任せられないといった場合が出てきたときのために、立法府からの最後のチェック機能は残しておくべきだということで、内閣不信任案の議決を禁止すべきでない、つまり、選挙困難事態の認定期間であっても内閣不信任決議案を議決可能としておくべきだという意見も同時に主張され、発言されたところであります。 このような議論がありますのは、先週示されましたイメージ案の主要論点にもあるとおりでありまして、引き続き議論を深めるべき論点となっているものと思います。 そこで、これまでの主張、論拠を整理をしてみたいと思います。 不信任決議の禁止は必要ない、つまり、選挙困難事態の認定期間においても内閣不信任決議案を議決できるようにすべきであるとの主張。”
“自由民主党の寺田稔でございます。 選挙困難事態の認定期間における解散権の在り方、また内閣不信任決議の禁止の是非について意見を申し上げたいと思います。 本審査会においては、令和四年以降、緊急事態をテーマとする議論が精緻に積み重ねてこられました。その中で、緊急事態の発生により選挙の実施が困難な事態と認定をされた場合の効果として、国会機能を維持をするために議員任期を延長するという以上、国会の閉会あるいはまた内閣による衆議院の解散は禁止をされるべきであるという意見が、自民、維新、国民、公明、有志の五会派から開陳をされたところであります。また、その他会派の委員からも、一般論としてでありますが、解散権が制約される場合等々について多くの発言がなされているところであります。この選挙困難事態の認定期間におけます解散権の禁止については異論のないところかと存じます。”
“いわゆる緊急事態条項についてでございますが、これまでも多くの議論がなされ、そして、六月十二日には五会派共同提案が幹事会で配付されました。残された論点もまだございます。選挙困難事態の認定に当たっての広範性、長期性の二要件の具体化など、今後更に議論を進めていくべきと考えます。 以上でございます。”
“広報協議会に置かれる事務局については広報協議会自体の権限や役割に連動してその体制また定員が定まることとなりますが、議論はまだそこまでには至っておりません。 関係法規の検討に当たっては、衆参の足並みをそろえることも大切なことでありますが、事務的また技術的なものも多いため、ひとまず衆議院側で進めることが可能な部分については作業を進めていければと思います。 次に、令和三年の国民投票法改正時の検討条項では、検討課題として、公選法並びの投票環境整備と、国民投票の公平公正の確保の二点が示されております。 このうち、投票環境整備については、公選法では対応済みのいわゆる三項目に関して、国民投票法も同様に改正することに異論はない旨の発言が各会派からもこれまでにございました。この三項目については、自民、維新、公明、有志の四会派で三年前の令和四年に共同提出した法案があり、本審査会で趣旨説明を聴取いたしましたが、昨年の衆議院の解散で廃案となっております。各会派とも内容に異論がなければ、速やかにこの法案を再提出し、成立させることが必要なものと考えます。”
“この点につきましては、既に本審査会においても、放送、ネットに関する議論として、広報協議会に、インターネットの適正利用に関するガイドラインの作成とその公表、プラットフォーム事業者からの報告聴取、民間ファクトチェック団体との連携といったことを行わせてはどうかなどの諸提案がなされてまいりました。これらの提案については、現行法で規定されております広報協議会の所掌事務の広報の範囲、すなわち、広報の範囲でどこまで対応することが可能なのかを意識して議論を進めていくことが肝要であります。 一方、広報協議会は、国会から憲法改正の発議がなされた後に設置される臨時かつ期間限定の組織であります。そのため、そこに置かれる事務局も同様に期間限定のものとなります。これまで想定されてきた広報の枠を超えるような高度な専門性が求められる業務を主体的に行うことが果たして可能なのかという観点からの議論も必要となってくるものと思います。 また、広報協議会が実際に機能するためには、国民投票法十七条により、その運営の細則、事務局組織などの事項を定める規程を含む関係法規を整備する必要があります。”
“自由民主党の寺田稔でございます。 本日は、今後の議論の在り方として、国民投票広報協議会の役割とその限界、また、広報協議会関係の法規の整備、また、令和三年の国民投票法改正時の検討条項に対する考え方を中心に発言いたします。 御承知のとおり、SNS、ネット上のフェイクニュースは選挙を始めあらゆる場面で問題となっており、その巧妙化も指摘されています。しかし、国家の基本法たる憲法を改正するための賛否を問う国民投票の公平性、公正性が害されるようなことはあってはならず、いわゆるアテンションエコノミーのビジネスモデルで金銭的利益を得る目的でフェイクニュースあるいは偽・誤情報を流布するという行為は、選挙という局面のみならず、憲法改正の国民投票という局面においても防ぐべきものと考えます。 また、フェイクニュースへの対応も含めて、広報協議会が果たす広報の役割は重要であります。具体的には、広報協議会が、信頼できる国会に設置される公的な機関として、憲法改正に関する正確で分かりやすい情報を広く発信していくことが求められます。”
“ありがとうございます。 それでは、時間の関係で、もう最後になります。本当に簡潔に、一言でお答えいただければ結構なんですが、政府の直接的介入はよろしくないという前提、そうした政府の関与については否定的な意見が多いわけですけれども、国民投票の広報協議会という場面を考えた場合、政府として一体何をなすのがベストであるか、これも両先生に、一言で結構です、お伺いしたいと思います。”
“ありがとうございます。 それでは次に、かつてこの場でFIJの楊井参考人にお越しをいただき、これはファクトチェック・イニシアティブというファクトチェック機関の方でございます。ファクトチェックの活性化が望ましいんだけれども、日本では人材あるいは資金が非常に不足をしていて、十分なファクトチェック体制あるいはファクトチェック機関の整備が進んでいないという問題点を指摘になられました。 ではどういうふうにすれば、日本で、ファクトチェック団体あるいは機関、またファクトチェック体制が整っていくようになるのでしょうか。もちろん政府の直接介入はしないという前提の下で。これについては、両先生に御所見をお伺いをいたします。”
“ありがとうございます。 平先生に対してお伺いいたします。 先生、今の陳述にも、また先生の著書の生成AIと認知戦の中でも、生成AIの問題について深く触れておられます。生成AIが、大規模化、低コスト化、巧妙化、迅速化の四つの点について大変大きな影響を及ぼしているんだということで、そのインパクトは、情報の真贋、真偽の境界を非常に曖昧にして、その判別を大変困難にしています。そのことは、偽・誤情報を本物だと信じてしまうという現象に加えて、先生も触れられたとおり、本来本物なのに、実はそれが偽物だと誤認をさせる、いわゆるうそつきの分け前、ライアーズディビデンドを引き起こすというふうに先生も著書では指摘をされております。こうした、例えば戦争にまつわるディープフェイクの拡散や、あるいは、政府の意思決定や国民の意識に多大な影響を与えるAIです。 しかし、生成AI自体はもはや相当普及しておりまして、グーグルで何かを検索しても、これは生成AIによる用語ですというふうに出てまいりますが、この生成AIの悪影響を防止をする、防ぐことの方策について、御所見をお伺いいたします。”
“両先生におかれては、大変お忙しい中、当憲法審査会にお出ましを賜り、貴重な御意見を賜り、誠にありがとうございます。 それでは、限られた時間ですので、早速質疑の方を進めさせていただきます。 まず、鳥海先生にお伺いをさせていただきます。 先生は、今の意見陳述でも、ビジネスモデルとしてのアテンションエコノミーの問題点また影響について陳述をされました。事業者の経済的利益を最大化するアルゴリズムの構築によって、各ユーザーが自律的ではなく他律的に情報を摂取させられている、これは情報的健康を害するんだという御主張であり、まさしく私も賛同するものでございます。 したがって、民主主義あるいはまた憲法改正の国民投票という場面においても非常に不可欠な情報的健康、インフォメーションヘルスを実現するためには、今のDPFのビジネスモデルであるアテンションエコノミーに代わる別のビジネスモデルの構築、先生は非日常モードのことについてもお触れになられましたが、これを是非構築していく必要があると思いますが、この点についての御所見をお伺いいたします。”
“我が党としても、これまでも、プロ責法の改正、そして、プロ責法を更に発展的に解消させて情報流通プラットフォーム対処法を作り、また与野党間で、先ほども申し上げましたとおり協議会も設定されて、このSNSをめぐる問題は優先検討事項とされているところでございます。 もちろん侮辱罪、あるいはまた、偽・誤情報に対しては、一般的な刑法規定ではございますが詐欺罪、これは財産的な供与を伴うという法律の構成要件がございますけれども、それによって経済的利益を得た場合は詐欺罪。また、風説の流布の規定というのが、これも一般規定ではございます、かつての証券取引法に規定されていた規定もあるわけでございますが、様々な検討を行っているところであります。”
“党としてまだ正式な意見集約ではありませんが、私自身としては、昨年四月二十五日の憲法審査会で申し上げましたとおり、公権力の表現の自由への介入を極力避けるとの観点から、ファクトチェックそのものは原則ファクトチェック機関に委ねるべきであると考えます。今後更に議論を深めていくことができればと思います。 なお、情報リテラシー指数世界第一位のフィンランドでは、政府当局であります国家緊急供給庁が、ネットで広がっているフェイクニュースを公表したり、SNSの運営会社に偽・誤情報アカウントの削除を直接依頼したりしています。これは、国民の情報教育が早くから進み、政府の研究機関で偽・誤情報を見抜くAI基盤モデルを開発するなど、極めて先進的な事例として世界的にも注目をされているところです。 我が国においては、残念ながら、国民の情報リテラシーの点でも、政府の情報処理に対する国民の認知、信頼の点でも、そのレベルまで到達しておらず、今後の推移を待つべきものと思います。 そこで、国会図書館事務局に、もしフィンランドについての何らの情報があれば御教示いただければと思います。”
“では、国民投票の場面でのフェイクニュース対策としていかなる制度設計を行うかは、党内でもこれからの検討すべき論点として今後検討を行う予定といたしておりますが、選挙という場面では、先ほど申し上げましたとおり虚偽事項公表罪の規定がありますが、これは、選挙時に偽情報が拡散されると民主主義そのものが危殆に瀕する、揺らぐとの考え方に基づくものであり、憲法改正のための国民投票の場面でもそのような罰則規定を備えるべきかということが一つの論点となるものと考えられます。 国民投票の場面でのフェイクニュース対策としては、先ほど申し上げました情報流通プラットフォーム対処法が適用可能であることはもちろんでありますが、広報協議会がいかなる関与をすべきかについては異なる見解が存在をします。 すなわち、ファクトチェックを広報協議会自らが行うとの見解と、ファクトチェックはファクトチェック機関に任せるべきとの見解が存在しますが、この点については、昨年末、十二月十九日の憲法審査会でも申し上げましたとおり、我が党でも今後の検討事項であります。”
“選挙という場面におきましては、公選法の虚偽事項公表罪があり、これはSNS上の偽情報、フェイクニュースにも適用されることが確認をされています。政府も、国会答弁で、SNSでの偽情報の拡散防止のための偽情報の取締りの必要性、また、国内外の由来を問わず虚偽事項公表罪を適用していく、さらに、迅速な偽情報削除のため、情報流通プラットフォーム対処法を適用するとの方針を明確に表明をしております。 選挙に限らず、一般の偽・誤情報に対しては、改正プロ責法によりまして、発信者特定の裁判手続の迅速化が図られますとともに、情報流通プラットフォーム対処法で、偽・誤情報の削除依頼に対して、プラットフォーマーがあらかじめ公表した客観的な基準の下、この削除基準に該当するものは投稿削除を行うことができることとなりました。”
“SNSの拡散容易性に加え、日本大学小谷教授によれば、正しい情報を流すことより、自らの考え、立場を開示し、自らの立場を少しでも有利にしたい、あるいは支持を広げたいとの意図、また、アテンションエコノミーと言われる経済的利益を伴うものも出てくるなど、情報の正確性は二の次になる傾向が強まったと分析をしています。 その一つの例が、小谷教授によりますと、二年前、二〇二三年、中国関係者の、ALPS処理水は汚染水で危ないとの偽情報発信が様々な主体から一斉に行われたことを挙げておられます。当時、ALPS処理水についての投稿が我が国に対する投稿の七割超を占めるといったような事態に立ち至ったわけでありますが、最近の各種選挙を見ても、偽・誤情報の流布などの弊害が極めて強まっており、さきの公選法の改正で、その附則で、選挙運動時のSNSの利用については必要な措置を講ずるとされており、そのことは、四月一日の与野党間で行われました選挙運動に関する協議会で優先検討事項とする方針が示されたところであります。”
“国民投票におけますSNS、ネット利用をめぐる諸問題については、従来から当憲法調査会において議論がなされてまいりました。有識者を呼んでの意見聴取、あるいは集中討議なども行ってきましたが、フェイクニュース防止の必要性、また、それに伴う人権侵害抑止の重要性は幅広く認識をされているものと思います。しかし、それと同時に、国民の情報アクセス権、表現の自由など、重要な法理、法益もあり、なかなか困難な問題を内在していることも認識をされているところであります。 最近の諸情勢を見ますと、偽情報、フェイクニュースは、あらゆる場面でかなり増えてきている印象があります。近時はフェイクニュースの手法も極めて巧妙化してきて、デジタルフォレンジック手法などを駆使して、一見フェイクとは分からないようなものまで出現をするに至っております。”
“資金規制については、それが実効性がある規制となり得るかどうか、先ほど吉田委員言われたとおり、民民の取引も含めて、これは党内でも検討したいと思います。”
“ありがとうございます。 国としても、今回、地方創生二・〇の一つの大きなテーマが女性、若者の地方定着ということでありまして、これから補助金要綱、具体的な申請のフォーマットも作成をされます。高垣市長からも是非これで申請をしたいという御要望もございましたが、しっかりとお応えをすることができればと思っております。 時間の関係で、もう次が最後の質問になろうかと思います。 財務大臣も、予算委員会の場で、やはり経済あっての財政であり、今後、追加的な対応が生ずることも念頭に置くし、成長率の引上げに重点を置いた対応を進めるということでございまして、国の予算に対する御要望、これは既に御要望をされておられる方もおられるわけでございますが、大野会長、そして芦谷会長、高垣市長の三名から、もう既に言ったことに尽きるということであれば割愛していただいて結構です、特にこれをお願いしたいということがございましたら、一言でよろしくお願いいたします。”
“それぞれ貴重な御意見ありがとうございました。 次に、地方創生、四方からもそれぞれ意見の表明がございました。今回の地方創生二・〇の一つの大きな柱として、女性、若者に選ばれる地方、すなわち、女性、若者が定着をして、そこで働き、そこで生活を営むということを大変大きな一つの柱に据えておりますが、広島県の一つ大きな問題として、既に御指摘ありますように、転出者が非常に多いというふうな問題、これがあるわけでございますが、これは湯崎知事にお伺いいたしますが、その原因は一体どういうふうなところにあり、県としてどういうふうな対策を考えておられるのか、お聞きをしたいと思います。”
“かなり野心的な目標を今度は掲げられているということでございますけれども、連合として、先ほど申し述べられた点に含めて更なる御所見があればお伺いをいたします。”
“ありがとうございます。 中小企業の抱える大きな問題として、価格転嫁率が非常に低いということが、これは予算委員会の場でも度々指摘をされているところでございます。中小企業取引環境の適正化の取組というのが、これは国としても当然進めていかないといけないわけですが、これは経済界を代表して芦谷会長にお聞きをするのでありますが、予算委員会の中でも、我が国の商慣行の中で価格転嫁を阻害をする要因があったという指摘もなされております。 これは、調達をする側の大手企業が調達をされる方の中小事業者に対して、一定の価格以下でお願いをするというふうな慣行が長らくあったということで、これは現在においても度々聞かれる声ではございますが、こうした阻害要因について経済界としては現状をどう認識をされ、今後適正化に向けて経済界としてどのように取り組んでいくのか。 また、労働界を代表して大野会長、先ほど価格転嫁の問題についてもお触れになられましたが、やはり、円滑な価格転嫁が進まないと、中小企業の賃上げ率がなかなか向上しない。”
“私も、地元の中小事業者の幾つかから直接お声を頂戴いたしております。代表的な声として、一つは、半導体関連を除いて、顧客の主要製品に対する引き合い、すなわち需要が非常に停滞をしている、すなわち売上げが伸びないといった問題点。二点目は、原材料価格の高騰や、あるいは、最近、直近時点での金利の上昇によって収益が大変圧迫されているという経費の上昇、コストの上昇による収益の圧迫。三点目は、慢性的な人手不足によって、業容を拡大したい、あるいは仕事を請け負いたくてもできないという人材確保の問題。これは、全国的にもほぼ同様の傾向が見られているところでございます。 国としても、御承知のとおり、賃上げ支援税制、省力化補助金、あるいはまた中小企業の事業承継支援あるいは中小企業金融など、施策を行っておりますが、まず、行政を担っておられるお二方、県としての中小企業対策の取組について湯崎知事から、また、自治体、東広島市の取組について高垣市長から、それぞれお伺いしたいと思います。”
“自由民主党、寺田稔でございます。 今日は、質疑の時間をいただきましたことに感謝を申し上げますとともに、地元県での開催ということになりましたが、諸準備またお世話をいただきました地元関係者の方々にも感謝を申し上げ、限られた時間ですので、早速質疑の方に移らせていただきます。 まずもって、四人の意見陳述をしていただいた方々、貴重な御意見を誠にありがとうございました。それぞれのお立場から貴重な御意見を頂戴したわけですが、まず、私の方から、広島県の今の経済状況、とりわけ中小企業、あるいは小規模事業者も含む中小企業についての現況、またそれに対する取組をお伺いしたいと思います。 直近の国の中小企業景況調査、これは十―十二月期、昨年の第四・四半期でございますが、総じて景気回復で収益環境は向上する中、やはり、中小企業に限って見ますと横ばい、あるいは業種によってはマイナスポイントとなっております。とりわけ、サービス業、飲食業といった業種、あるいはまた一部製造業において足踏み状態が見られる。恐らく、当県においても、そうした傾向、トレンドが見られることと思います。”
“そして、国民投票法に関しては、先ほども論点として出ましたとおり、さきの衆議院の解散で廃案となりました投票環境向上のいわゆる三項目案、これは開票立会人の選任要件の整備等の三項目案、既に公職選挙法では手当てがなされておりますが、これについても、国民投票法の改正として早急な対応が必要であります。 そこで、憲法審査会を開催する何回かに一回は国民投票法をテーマとして着実に議論を進めていくべきと考えますが、この点についてどのようにお考えか、立憲民主党さん、そして公明党さんの両会派に質問いたしたいと思います。”
“質問の機会をありがとうございます。 今申し述べたとおり、当憲法審査会においては、二回連続、集中討議の形で、国民投票における諸問題、とりわけSNS、ネットの利用について議論がなされ、表現の自由、名誉毀損、情報アクセス権、あるいはまた人権侵害等、多くの論点、また様々な困難な問題が内包していることも議論されたところであります。また、最近の各種選挙を見ても、ネット選挙解禁以来、SNSが大いに活用されていますが、必ずしもプラス面だけ生じていないことは御承知のとおりでございます。 また、このネットの問題は、誹謗中傷、人権侵害、偽・誤情報、フェイクニュース対応といった諸課題、これは国民投票の場面にとどまらない、ネット全般に広がりを持つ大きな論点となっており、これは総務委員会始め各常任委員会等でも大いに議論されているところであります。そして、この国民投票法の世界においてはこの問題にどう対処すべきか、当憲法審査会で議論すべき重要課題となっております。”
“御質問ありがとうございます。 国民投票におけますSNS、ネットの利用については、今年の五月の三十日の集中討議、また翌週六月六日の集中討議、二回連続して、国民投票をめぐる諸問題について集中討議が行われ、多くの論点が出されております。 とりわけ偽・誤情報への対応、またフェイクニュースへの対応については、ファクトチェック機関をつくるべきであるという意見、これは与野党問わず出されたところでございまして、それを広報協議会自らが担っていくのか、あるいは民間機関と連携をしていくのかという点についてはまだ詰まっていないところでございます。今後、積極的にこうした論点も議論していくことができればと思います。”
“この点に関しましては、例えばインターネット、SNS等を利用した広報の具体的な方法等についても十分検討する必要があります。また、広報協議会の広報活動を下支えする事務局の組織、規模、また広報に関する予算規模についても十分な議論が必要となってまいります。 いずれにしても、これらの論点は国民投票が行われる前に決着を見ておく必要があり、今国会会期中にも十分議論をしておく必要がございます。広報協議会規程の条文化作業など、広報協議会の権限や役割についての議論を加速をさせるべきであると考えております。 終わりに、憲法改正の議論の在り方についてでありますが、私は、保岡興治会長時代の平成二十七年、憲法九条をめぐる諸問題につき当憲法審査会で発言の機会をいただきましたが、それ以外にも憲法には多くの論点が存在をしていることは御承知のとおりであります。 大事なことは、優先順位をつけて十分な議論を行い、合意が得られやすい事項から憲法改正に向けて積極的に取り組むことであると思います。そして、広報協議会規程の制定など、国民投票の実施のために必要な手続上の規定の整備についても積極的に取り組んでいくべきであると考えます。”
“フェイクニュースに対する有力な対策の一つとして挙げられておりますファクトチェックに関し、当憲法審査会では、広報協議会の機能としてファクトチェックを行うべきであるとの意見も出されましたが、他方、このファクトチェックについては、公権力の表現の自由への介入という面もあることから、ファクトチェック自体は民間団体に任せるべき、したがって、広報協議会自体がファクトチェックを行うことに否定的な意見も出されました。 私としては、ファクトチェックについては、基本的に民間事業者に任せるべきであると考えております。 そして、第三の論点が、広報協議会における広報、予算、人材面の充実強化であります。 広報協議会による正確で中立性の高い広報をより一層充実させることにより、国民に届く情報が賛否平等に近づき、一方的な情報流布に基づいて投票することを抑止をすることができ、また、いわゆる偽情報対策、フェイクニュース対策にもつながる。そこで、広報協議会の広報の充実強化を図りますために、一体どのような手段を一体どの程度行っていくべきかが論点となるわけであります。”
“しかし、この協議会規程は、昨年の十一月二十一日の当憲法審査会幹事懇談会において、事務方よりその内容の報告を聴取をしたところでありますが、まだ制定に至っておりません。 その他、この幹事懇では、これに関連する重要な課題も提起をされています。主要な三つの論点について申し上げたいと思います。 まず第一番目は、国民投票運動の資金上限規制、CM規制についてであります。 資金量の多さあるいは多寡がCMの量に影響し、一方的な情報のみが流されるとの懸念から、国民投票運動の資金の上限の設定やあるいは放送CM等に関する規制強化を求める意見が出されました。また他方、国民投票運動については、公職選挙法の適用がないことから、基本的に自由にすべきとの意見も出されたところであります。 私といたしましては、国民投票運動は原則自由という国民投票法制定当時の議論を十分尊重し、資金上限は設けず、基本的に、CMについても、その出し手、受け手の自主的規制、いわゆる自主的取組によって解決すべきであると考えております。 次に、フェイクニュース対策であります。”
“なお、国民投票法十九条によりまして、総務大臣、中央、地方の選管は、投票期日、国民投票の方法の手続面に関する周知のみを行うという役割分担、デマーケーションとなっております。 それでは、広報協議会は、実際発議があったときに設置をされるわけですが、その具体的な権能については、国民投票法十四条におきまして、憲法改正案の内容や賛成意見、反対意見を紹介する国民投票公報の作成、投票所内におけます、投票所内に掲示をする憲法改正案の要旨の作成、また、憲法改正案の広報のための放送、新聞広告に関する事務、その他憲法改正案の広報に関する事務が規定をされています。 ここで言うその他憲法改正案の広報に関する事務につきましては、平成十九年に成立をいたしました国民投票法制定時には余り想定をされていなかったインターネット、SNS等による広報、あるいはタウンミーティング、いわゆる説明会の開催などが考えられます。 国民投票法十七条等によりまして、広報協議会規程には、その運営の細目を定める細則、事務局の組織、広報活動の詳細などのいわゆる細則的事項を定めることと規定をされています。”
“自由民主党の寺田稔でございます。 緊急事態におけます国会機能の維持については、多くの議員から、条文化作業を開始すべきとの意見が示されました。 しかし、およそ憲法改正の発議が行われる場合には、それまでにクリアすべき重要な課題として、両院の議長が協議をして定める国民投票広報協議会規程の制定ということがあります。これなくして国民投票を実施することはできません。 そこで、国民投票広報協議会に期待される役割、また検討すべき論点について俯瞰的に述べたいと思います。 まず、憲法改正が発議をされれば、その条文案が改正条文あるいは新設の条文、場合によっては条文の削除という形で発議として示されることになりますが、国民が発議をされた内容を理解するためには、その条文そのもののみならず、憲法改正の議論の経緯、憲法改正案の趣旨、論点の要旨、賛成意見、反対意見の内容を知る必要があります。こうした憲法改正案の内容面に関する広報の一切を担いますのが、国会に設置されます広報協議会であります。”