山田美樹
自由民主党・無所属の会 · Japan
“ありがとうございます。 脱炭素を進めていくという上で気になるのが、火力の活用との整合性でございます。 中東情勢の深刻化の中にあっても、電力の安定供給には問題がないとの見通しが示されています。その背景には、発電用燃料の主力であるLNGも石炭も中東への依存度が低いことがあります。 しかしながら、海外からの輸入燃料に発電の七割を依存している現状を中長期的には変えていかなければなりません。そのためにも、今、小森政務官がおっしゃってくださいました、GX政策を推進し、国産の脱炭素電源を確保していくことが急務であります。 一方で、急増する電力需要に対応しつつ安定供給を実現するためには、当面の間は火力発電の活用も極めて重要です。我が国では、LNG火力をトランジション期におけるブリッジとし…”
“ありがとうございます。柔軟かつ臨機応変な対応をしていくということであろうかと思います。 脱炭素電源の確保という観点からは、再エネへの投資促進も引き続き重要です。しかし、再エネ推進に当たっては、地域との共生や安全性の確保の観点から多くの課題が指摘されているのも事実です。 今回の法改正で太陽電池発電設備などの安全性の向上についてはしかるべき措置が取られており、地域との共生が図られた望ましい事業は促進するべきと考えておりますので、今回の改正を非常に評価をしています。 今後の再エネ導入拡大という観点からは、我が国発の技術であるペロブスカイト太陽電池をしっかりと推進をしていくべきです。中国は、十万人もの研究者を擁し、ガラス型のみならずフィルム型でも、猛烈な勢いで追い上げていると聞き…”
“例えば、二〇二二年のロシアによるウクライナ攻撃以降は、世界的に燃料価格が高騰し、日本のように化石燃料に電力を依存する国は安全保障を意識せざるを得なくなりました。そして、足下では、中東情勢の悪化により、中東に原油輸入の大宗を依存していた我が国の弱点が明らかとなる中で、再びエネルギー安全保障に対する危機感が高まっています。恐らく、再来年に検討がなされる次期エネルギー基本計画は、単なるアップデートにとどまらない、新たな視点が必要になると推察します。 また、今後は、AIが飛躍的に拡大し、半導体製造やデータセンター稼働を支える電力供給が国力を左右する時代になったと言われます。長年減少の一途をたどってきた電力需要が、今後は大幅に増加する見込みです。世界的な脱炭素化の流れを考えると、中…”
“御答弁ありがとうございます。まさに、市場の機能をしっかりと生かしながらこの安定供給を図っていく取組かと思います。是非しっかりと推進をしていただければと思います。 一つ、ちょっと質問を次に行かせていただきまして、三つ目の視点として申し上げました、AI時代の電力国家戦略についてお伺いします。 先月、先輩、同僚の議員とともに、シリコンバレーの半導体、AI関連企業を訪問いたしました。AIは、もはや一つの産業ではなく、社会経済の基盤そのものになりつつあると実感しました。AIインフラを支える電力供給の確保が国家戦略にとって死活的に重要だということです。 米国は、昨年、ジェネシス・ミッションを発表しました。政府主導で先端技術の研究開発のためのAIプラットフォームを構築し、十年間で米国の…”
“日米連携の下で、米国のプロジェクトに参加することで活路を見出そうとしているという厳しい現実がございます。 一方で、中国の電力供給能力の増強は、米国をはるかにしのぐ勢いで進んでいます。全国八か所をデータセンターのハブに選定し、電力供給の増強を進めていますが、中国の新規の発電能力の八割が太陽光、風力などの再エネで、米国の六割を上回ります。 一昨年に中国の発電能力は米国の二・五倍に達し、年間の発電量で比較しても米国の二・四倍、原子力発電の発電容量も数年以内に米国を追い抜くと聞いております。 中国がこのように強力な電力政策を進めることができるのは、電力会社が全て国有で、政府の統制下にあるからなわけです。米国は、地域ごとに電力会社が連邦や州の規制に従って投資しなければならないという…”
“自由民主党の山田美樹です。 質問の機会をありがとうございます。 電気事業法改正について、自由化の再検証、エネルギー安全保障、AI時代の国家戦略の三つの視点から質問させていただきます。 私の社会人としてのスタートは、今から三十年前の通産省でした。当時は、まさに規制緩和、自由貿易体制、電力自由化の議論が旺盛だった時代で、その頃と比べると、今の産業政策は重厚長大に回帰しており、明治の殖産興業や戦後の傾斜生産方式を思わせるところがあります。経済安全保障が強化され、必要な規制は緩和よりも強化する、三十年前とは逆の流れになっていると感じます。 電力政策も同様です。九〇年代に、欧米に倣って我が国でも自由化に向けた取組が始まり、東日本大震災をきっかけに行われた電力システム改革により、その…”
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“丁寧な御答弁、ありがとうございます。 やはり、電力自由化というところから始まって、市場原理の中で電力の安定供給、それからまたさらに危機管理、有事の対応、そうしたことを図っていく非常に難しい政策だとは思いますが、いろいろと是非創意工夫を凝らしていただいて、日本として強い電力をベースとするエネルギー政策を進めていっていただければと思います。 私の質問は以上です。ありがとうございました。”
“御答弁ありがとうございます。是非強力に進めていただければと思います。 最後の質問になります。 少々難しい話ではありますけれども、限られた資金を最大限有効活用するためには、電源と送電網の全国最適化が不可欠であります。電源を需要地の近傍へ誘導することでネットワーク投資を削減する需給立地最適化の議論が始まっていますが、現状を見ますと、やはり都市部に需要が集中し、電源立地は市場や自治体、個別の施策に委ねられ、そして系統側が調整するという構造になっているというのが現実でございます。 また、災害、サイバー攻撃などの有事のリスクを考えますと、安全保障の観点からも分散配置が必要となります。自由化した事業環境の中ではありますが、系統整備における需要家との連携ですとか、発電、小売、送配電、それぞれの電気事業者間の連携などを含めて、電力システム全体を最適化していくことが重要だと考えますが、政府としてどのように進めていくのか、伺います。”
“ありがとうございます。 財投の活用が可能になったとしても、電力会社の自己資金や銀行融資、商社やインフラファンドだけでは中長期的に巨額の資金調達は難しく、資金調達先を広げていく必要がございます。その際には、需要側にも必要な資金を提供してもらえるような取組が重要になるかと考えます。 例えば、米国では、テック企業に対して、AIに利用するデータセンターの建設に際し、新たな電力供給源に係る費用の全額負担を義務づける方針を打ち出しています。受益者負担の点からは合理的ですが、日本にはGAFAのような巨大需要家は存在しません。 そうした中で、需要家連合や長期電力契約、PPA、そして、年金、保険などを含めた機関投資家を組み合わせた日本型のAI電力ファイナンスを行っていくことが重要だと考えます。 政府は、需要家側が関わる形の電源確保を進めるべきではないでしょうか。また、電力会社の資金調達先の多様化も大切ですが、どのようにお考えでしょうか。”
“こうした国家間の熾烈な競争に日本も伍して戦っていかなければならないわけですが、それには資金調達が最大の課題であります。 今回の法改正で財政投融資を活用することが可能になったことは、大きな第一歩だと思います。二〇二三年に発表された広域連系系統のマスタープランでは、必要投資額を六から七兆円としていますが、こうした投資も含め、系統や電源投資について、中長期でどの程度の投資規模を見込んでいるのでしょうか。また、初年度は五百四十億円が予定されていますが、それで十分な規模の投資が確保されるのでしょうか。お伺いします。”
“日米連携の下で、米国のプロジェクトに参加することで活路を見出そうとしているという厳しい現実がございます。 一方で、中国の電力供給能力の増強は、米国をはるかにしのぐ勢いで進んでいます。全国八か所をデータセンターのハブに選定し、電力供給の増強を進めていますが、中国の新規の発電能力の八割が太陽光、風力などの再エネで、米国の六割を上回ります。 一昨年に中国の発電能力は米国の二・五倍に達し、年間の発電量で比較しても米国の二・四倍、原子力発電の発電容量も数年以内に米国を追い抜くと聞いております。 中国がこのように強力な電力政策を進めることができるのは、電力会社が全て国有で、政府の統制下にあるからなわけです。米国は、地域ごとに電力会社が連邦や州の規制に従って投資しなければならないという制約がございます。 またさらに、中東を見ますと、サウジアラビアなどでは、巨大な太陽光発電所を建設し、世界で一番安いデータセンターと銘打って、目指して、原発の二十分の一の価格で大量の電力を供給するプロジェクトが進行しています。”
“御答弁ありがとうございます。まさに、市場の機能をしっかりと生かしながらこの安定供給を図っていく取組かと思います。是非しっかりと推進をしていただければと思います。 一つ、ちょっと質問を次に行かせていただきまして、三つ目の視点として申し上げました、AI時代の電力国家戦略についてお伺いします。 先月、先輩、同僚の議員とともに、シリコンバレーの半導体、AI関連企業を訪問いたしました。AIは、もはや一つの産業ではなく、社会経済の基盤そのものになりつつあると実感しました。AIインフラを支える電力供給の確保が国家戦略にとって死活的に重要だということです。 米国は、昨年、ジェネシス・ミッションを発表しました。政府主導で先端技術の研究開発のためのAIプラットフォームを構築し、十年間で米国の研究開発の生産性を二倍にすると宣言していますが、これに必要な莫大な電力を調達するために、原子力の活用などを強力に推進をしています。 しかし、日本では、電力供給の制約が非常に厳しいので、自前ではAI計算資源を十分に確保はできません。”
“ありがとうございます。議論を重ねてきてくださっているかと思います。 私自身、これまでに、福島第一の事故現場はもちろん、柏崎刈羽、浜岡、女川、大間、東通など、数々の原子力発電所を訪問しました。再稼働や建設再開の見通しが立っていない施設でも、プラントの維持のために懸命に働き続けている多くの方々のお姿を拝見しました。我が国において安心、安全に原子力発電を活用できるよう、政府には必要な政策を着実に進めていっていただきたいと思います。 続きまして、今回の法案の中で定められます中長期市場について伺います。 今回、電気事業法に中長期市場を位置づけ、中長期的な取引を推進しようとする背景には、ロシアのウクライナ攻撃後に生じたスポット市場価格の急騰ですとか小売市場の混乱などの苦い経験があろうかと思います。 改めて、中長期市場の意義、果たすべき役割について、御説明をお願いします。”
“先週、六月五日に、総合資源エネルギー調査会の原子力小委員会が発表した原子力発電の見通しでは、大型炉換算で、二〇四〇年までに約二基から五基、それから二〇五〇年までに約十一基から十四基の建て替えが必要とのことですが、これを実現するための人材、サプライチェーン、技術の維持、確保について、小委員会ではどのような議論がなされたのでしょうか。また、民間企業だけでは担うことが難しい巨額の投資を進めていくに当たり、今回の法改正で可能となる財政投融資の活用をどのように進めていくのでしょうか。お伺いします。”
“是非、日本発の技術、これをしっかりと後押しをしていただければと思います。 続いて、脱炭素電源ということで、原子力発電についてお伺いします。 原子力発電は、脱炭素と電力の安定供給を両立する重要なベースロード電源でありますけれども、諸外国を見ますと、二〇五〇年までに米国は設備容量を現在の四倍に、イギリスは三・七倍に、フランスは最大十四基を新増設、韓国も二〇三八年までに三基を新増設する方針を明らかにしています。 我が国では、第七次エネルギー基本計画において、福島事故以来続いてきた可能な限り原発依存度を低減するという文言がなくなり、二〇四〇年には総発電量約一・一から一・二兆キロワットアワーの二割を担う計画です。二〇二三年度の原子力比率八・五%から二割に引き上げるには、相当数の再稼働、寿命延長、リプレース、次世代革新炉などなどが必要であろうかと思います。”
“ありがとうございます。柔軟かつ臨機応変な対応をしていくということであろうかと思います。 脱炭素電源の確保という観点からは、再エネへの投資促進も引き続き重要です。しかし、再エネ推進に当たっては、地域との共生や安全性の確保の観点から多くの課題が指摘されているのも事実です。 今回の法改正で太陽電池発電設備などの安全性の向上についてはしかるべき措置が取られており、地域との共生が図られた望ましい事業は促進するべきと考えておりますので、今回の改正を非常に評価をしています。 今後の再エネ導入拡大という観点からは、我が国発の技術であるペロブスカイト太陽電池をしっかりと推進をしていくべきです。中国は、十万人もの研究者を擁し、ガラス型のみならずフィルム型でも、猛烈な勢いで追い上げていると聞きます。国内での社会実装を加速して需要を増やしていくということはもちろんですけれども、新たな研究開発や量産化、導入促進のための資金支援も重要でございます。ペロブスカイトは成長戦略の重点十七分野にも含まれていますが、資金面でどのように支援をしていくのか、伺います。”
“GX推進とトランジション期における石炭火力を含む火力発電の活用を、どのように整合性を取って進めていくのか、伺います。”
“ありがとうございます。 脱炭素を進めていくという上で気になるのが、火力の活用との整合性でございます。 中東情勢の深刻化の中にあっても、電力の安定供給には問題がないとの見通しが示されています。その背景には、発電用燃料の主力であるLNGも石炭も中東への依存度が低いことがあります。 しかしながら、海外からの輸入燃料に発電の七割を依存している現状を中長期的には変えていかなければなりません。そのためにも、今、小森政務官がおっしゃってくださいました、GX政策を推進し、国産の脱炭素電源を確保していくことが急務であります。 一方で、急増する電力需要に対応しつつ安定供給を実現するためには、当面の間は火力発電の活用も極めて重要です。我が国では、LNG火力をトランジション期におけるブリッジとして位置づけていますが、さらに、中東情勢の悪化による石油価格高騰により、石炭火力の活用に期待する声も再び高まっています。 米国は現在、エネルギー不足の状態にありますが、バイデン前政権が石炭火力発電所や天然ガス発電所を強制的に閉鎖したことが原因だとの批判もあります。”
“御答弁ありがとうございます。大きな時代の変化の中で、電力システム改革を次のフェーズに進めるという御答弁をいただきました。 今お話しになった、財政投融資を活用した大規模電源への貸付制度を創設することによって、国が一歩前に出て投資を支援するということですが、どのような問題意識で貸付制度を提案したのか、また、どのような電源を対象に支援を行うつもりなのか、御教示をいただければ幸いです。 また、資金調達支援が重要であることは間違いありませんが、そもそも、事業者にとってインセンティブがなければ、脱炭素電源への投資は進みません。事業者の投資意欲をどのように醸成するのか、伺います。”
“政府は、これまでの電力政策の流れの中で、今回提案された電気事業法改正をどのように捉えているのか、赤澤大臣に伺います。”
“例えば、二〇二二年のロシアによるウクライナ攻撃以降は、世界的に燃料価格が高騰し、日本のように化石燃料に電力を依存する国は安全保障を意識せざるを得なくなりました。そして、足下では、中東情勢の悪化により、中東に原油輸入の大宗を依存していた我が国の弱点が明らかとなる中で、再びエネルギー安全保障に対する危機感が高まっています。恐らく、再来年に検討がなされる次期エネルギー基本計画は、単なるアップデートにとどまらない、新たな視点が必要になると推察します。 また、今後は、AIが飛躍的に拡大し、半導体製造やデータセンター稼働を支える電力供給が国力を左右する時代になったと言われます。長年減少の一途をたどってきた電力需要が、今後は大幅に増加する見込みです。世界的な脱炭素化の流れを考えると、中長期的には、脱炭素電源をしっかり確保していくことが我が国の成長戦略の観点からも引き続き重要となると考えます。 このように、電力が安全保障や成長戦略に直結する時代へと変化する中、これまでに進めてきた電力自由化の流れを軌道修正していくことも必要ではないでしょうか。”
“自由民主党の山田美樹です。 質問の機会をありがとうございます。 電気事業法改正について、自由化の再検証、エネルギー安全保障、AI時代の国家戦略の三つの視点から質問させていただきます。 私の社会人としてのスタートは、今から三十年前の通産省でした。当時は、まさに規制緩和、自由貿易体制、電力自由化の議論が旺盛だった時代で、その頃と比べると、今の産業政策は重厚長大に回帰しており、明治の殖産興業や戦後の傾斜生産方式を思わせるところがあります。経済安全保障が強化され、必要な規制は緩和よりも強化する、三十年前とは逆の流れになっていると感じます。 電力政策も同様です。九〇年代に、欧米に倣って我が国でも自由化に向けた取組が始まり、東日本大震災をきっかけに行われた電力システム改革により、その流れが一気に進みました。電気事業における競争が進み、消費者目線でいえば、電力会社や電力メニューを選べるようになるといった大きな変化が生じましたが、当時と今では、時代が大きく変わってきていると感じています。”
“是非、これから、その有識者会議でしっかりと、いろいろな地域地域の声も聞きながら、そしてまた大局観を持って、国の将来、日本の安全ということも考えながら議論を進めていただければと思います。 今日、実は私、地元の事情ということをかなりいろいろと御紹介をさせていただきましたが、これは新宿区の行政に関わる方々が昔から言っていることなんですけれども、新宿区には日本で一番最初に未来が訪れると言うそうなんですね。その未来というのはいいことも悪いこともあるわけなんですけれども、もしもそうした悪いことが起こりそうなときに、まず新宿区で食い止めよう、頑張ろうというふうに行政の方々は取り組んでくださっておりますし、そしてまた、そこで発生した課題と解決策を国会の場で共有をさせていただくことが、これがまた全国的にもいろいろな日本の将来の問題解決につながるのではないかと願っております。 少々時間を残してしまいましたが、これで私からの質疑は終わりとさせていただきます。ありがとうございます。”
“御答弁ありがとうございます。 日本全国、地域によって様々な違いがあるかと思いますので、是非、そうした違いもきめ細かく御対応をいただければと思います。 そして、この千代田区、こうした自治体による要請に対しては、不動産取引を行っていらっしゃる立場からは、例えば、急激な規制はバブル時代の総量規制のような弊害をもたらすのではないかといったような懸念の声があったり、あるいは、ビジネス界からは、これまで首都東京の国際競争力強化のために海外の富裕層やトップエリートを呼び込もうとしてきた国の政策との整合性はどうなんだろうかといったような声もあります。しかし、都心で暮らす生活者の目線で考えますと、不動産の価格高騰を招いたり、もう家が買えないというような状況を招いたり、あるいは借りられない状況を招いたり、地域住民の安心、安全を脅かすような取引に対しては、やはり厳しく規制する必要があるんだろうなと感じています。 政府は、この度、有識者会議を立ち上げて、土地の売買や利用に関する法規制の検討を予定していると伺っています。どのような方針で臨まれるのか、小野田内閣府担当大臣に伺います。”
“大臣、ありがとうございます。是非丁寧な御対応をよろしくお願いいたします。 そして、外国人問題の中で、都心で民泊とともに大きな問題となっているのが、外国人による投機的な不動産売買です。 千代田区では、昨年の夏に、対象を外国人に限定はしていませんが、投機目的でのマンション取引を行わないよう、不動産業界に対して要請がなされたところです。国は、こうした自治体による対応をどのように評価していらっしゃいますでしょうか。”
“法律では、処分を受けると、その後三年間、新規の届出ができなくなりますが、別会社を立ち上げて別の個人名義で届出をすれば、同じ場所で同じ枠組みで民泊営業ができてしまいます。また、行政処分の発出前には弁明の機会が与えられますが、処分が決定する前に廃止届を出せば、処分を受けずに再び届出ができてしまいます。自治体が労力をかけて指導や罰則を適用しても意味を成さないという現状があります。 自治体の人的リソースには限界があります。本来、民泊問題は基本的に保健所の衛生部門が担当しますが、衛生部門はほかにも多くの法定事務を抱えていますから、強力な指導権限を持たずに限られた人数で民泊問題に対処するのは物理的に不可能です。 こうした現状は、自治体が独自の対応で解決できるものではありません。国は、自治体に権限を与えたので自治体が適切に処理すればいいと自治体任せにするのではなくて、例えば、大本の国の法律を改正して違法民泊への規制を強化するとか、自治体が地域の事情に応じた規制をしやすくする、あるいは手続などの運用面で自治体の負担軽減を図るなどの対応が強く望まれます。”
“ありがとうございます。 自治体にとって違法民泊の取締りは大きな負担でございます。今、データ連携のお話がありましたが、現状では、仲介業者が物件を掲載するに当たって届出物件かどうか確認するのが原則ですけれども、仲介サイト上に違法民泊の掲載が後を絶たず、新宿区から観光庁への削除要請が年間百件以上に及んでいるところです。 新宿区は苦情が入るたびに全件の現地調査を行っていますが、玄関がオートロックで立入りできないとか、宿泊客が事業者から区役所には対応しないようにと言われていて調査に応じない場合も多々あるそうです。また、管理業者には原則三十分以内の駆けつけ対応が求められていますが、中には、管理業務のほぼ全てを再委託して実質的に管理業務を全く行っていない、法律違反が明らかな事例も増えており、制度が崩壊していると言わざるを得ません。 新宿区では、今年度、違反事業者に対して東京都内で初めて業務停止命令、業務廃止命令を発令しましたが、制度に大きな抜け穴があります。”
“私たちが暮らす住宅街がごみや騒音に脅かされている。マンションが民泊用に貸し出されて、家賃相場が上がって住民が住めなくなる。最近では、最初から民泊として使用することを前提としたアパートやマンションが次々に建設されている。これが都心の民泊の実態です。 民泊制度が始まって八年がたちますが、経済効果や弊害など、政府はどのように評価しているのでしょうか。また、政府は、インバウンド目標として二〇三〇年に訪日外国人旅行者六千万人を掲げる一方で、外国人政策を大幅に厳格化していますが、政府は今後の民泊の在り方をどのように考えているのか、金子国土交通大臣に伺います。”
“是非しっかりと若者の応援をお願いいたします。 続きまして、私の地元である東京の都心の住民にとって今最大の課題である外国人問題についてお伺いします。 首都東京の県庁所在地である新宿区では、住民の一五%が外国人、出身国は百三十か国を超えます。七か国語で園便りを作成している区立の幼稚園や、生徒の六割が外国にルーツを持つ区立小学校もあります。 民泊問題についても、新宿区は全国に先駆けて条例を制定し、私も国会で、新宿区の取組を紹介しながら、旅館業法の改正の議論に参加しました。 今年一月時点での民泊の届出住宅数は、新宿区は全国で一番多い三千六百二十件、東京二十三区の中でも突出して多く、全国の民泊の実に一割が新宿区内に集中しています。届出の内訳を見ますと、八割が法人、九割が共同住宅、七六%が賃貸物件、九二%が家主不在型であり、遊休資産の活用という制度発足当初の目的とはほど遠い、賃貸よりももうかるビジネスとしての民泊の現状がうかがえます。また、届出者の三分の一が外国人であり、民泊の利用客の九五%が外国人です。違法民泊が外国人の不法滞在の温床となるゆえんです。”
“若い世代を念頭に、企業ではなく人への投資として国は何をすべきか、また、若者が求める、転職しても損をしない社会、起業や副業に挑戦できる社会、若くても実力で評価される社会の実現のためにどのような労働市場改革が必要かなど、若者向けの経済政策の今後の方向性について上野厚生労働大臣にお伺いします。”
“特に、若い世代が将来に希望を持って働ける環境づくりは、政治の責任でもあります。 さきの衆議院選挙では、ふだんは選挙に行かないいわゆる浮動層、若い世代が投票所に足を運んでくれたのが特徴的でした。私も、大学生くらいの子に、おう、ミキティ、投票したぜと言われて喜んでいましたが、こうした若者たちからの支持は強い経済を掲げる高市政権への大きな期待の表れだと感じました。 とはいえ、強い経済の産業政策そのものは、必ずしも若い世代が直接に利益を得るものとは限りません。若い世代が抱えている漠然とした不安や不満、賃金が上がらない、転職しにくい、挑戦すると損をするといった現実問題に対応することができなければ、政治に関心を寄せてくれた若者たちの気持ちはすぐに離れていくでしょう。 若者の挑戦を後押しする労働改革が必要だと感じています。”
“片山大臣、御答弁ありがとうございます。データの公表、非常に重要だと思います。 金融業界の方々とお話ししておりますと、片山先生が財務大臣をお務めくださっているという事実が積極財政への信認の大きな理由になっていると感じます。資産運用立国の観点からも、積極財政による経済成長の果実を賃上げを通じて家計に還元し、貯蓄から投資への動きを更に推進していただければと思います。 さて、強い経済を支える財政システムについて質問させていただきましたが、続いて、強い経済の政策の中身についてお伺いします。 高市政権の経済政策の中核を成すのが、半導体・AI、エネルギー、防衛産業などを中心とする十七の戦略分野を強力に推し進める産業政策です。まずは国力を強化しなければならないという思いは、明治の殖産興業、戦後の傾斜生産方式、日本列島改造論などとも相通ずるものですが、今まさにそうした時代の転換期であり、政府の強い覚悟を感じています。 一方で、強い日本経済を実現するためには、産業競争力の強化とともに、個々人の持つ能力ややる気を最大限に生かせるような労働環境をつくっていくことも不可欠です。”
“これはあくまで私個人の考えですが、例えば五人とか七人とか、複数の金融市場の専門家による中立のアドバイザリーボードを設けるのはいかがでしょうか。政治でも行政でもない、マーケットの最前線で戦う金融のプロフェッショナルによる忖度ない客観的な視点は、市場の信認を得る上で極めて重要です。 現状でも、エコノミストなどの専門家が経済財政諮問会議などの形で政権運営に関与していますが、できれば政治任用ではない方が市場の信頼を得られると思いますが、いかがでしょうか。片山財務大臣にお伺いします。”
“地元の経営者の方々の中には、円安が解消しないことには物価高対策をやっても効果が出ないのではないかという意見もあったり、金利が上がると若い人が住宅ローンを組むのが大変になるよねと心配する方もいらっしゃいます。金融業界の方々とも意見交換していますが、今は冷静に見守っているといった様子がうかがえます。 こうした心配の背景には、日本の経済、財政の将来の道筋が見えないことによる一抹の不安があるのではないかと感じています。財政の予見可能性を高めることが不可欠です。また、政治学では、各国共通の課題として、国の歳出をめぐる政治判断はどうしても支持率や選挙の圧力を受けると言われていることを考えると、行き過ぎた積極財政を抑制する何らかの仕組みが必要だと考えます。 予見可能性という点では、これまで財務当局が行ってきた財政見通しのようにプライマリーバランス黒字化目標から逆算してつくった数字ではなくて、合理的なアサンプションに基づくフォーキャストを行って客観的な将来予測を示すべきだと思うのです。中東情勢が緊迫する現状においては、なおさら最新情報に基づいた客観分析が不可欠です。 問題は、誰がこの予測を行うかです。”
“自由民主党・無所属の会の山田美樹です。 質問の機会をいただき、ありがとうございます。 私からは、経済政策と外国人問題について質問いたします。よろしくお願い申し上げます。 さきの衆議院選挙では、自民党の高市総裁が掲げる強い経済に大変多くの有権者の方々から御支持をいただきました。 この強い経済を支えるのが、責任ある積極財政です。失われた三十年が終えんし、デフレ経済からインフレへと移行している国内経済の状況や、国際情勢がこれまでになく不安定化している状況に鑑みると、国が前面に立って成長投資、危機管理投資を行っていくという高市政権の方針は、まさに時代の要請にかなったものだと感じています。 また、積極財政の下で複数年度予算を導入し、補正予算を前提とした予算編成から脱却するという目標は、長年にわたる予算編成の仕組みを大改革する大仕事ですが、政権与党の一員として、私も、令和九年度の予算編成の議論の中で制度が骨抜きにならないようしっかり後押しをしていくとともに、国民の皆様への分かりやすい説明を心がけていきたいと思います。 一方で、積極財政には不安の声もあります。”
“非常に含蓄深いお言葉をいただきました。ありがとうございます。 時間的に最後の質問になろうかと思います。 企業価値担保権、総財産を担保に取る非常に強大な権利であるため、その貸し手が企業にリストラを迫るようなことが起きないかといったような不安の声もお伺いしたりしております。 先ほど井上参考人の方から、こうした貸し手の権利が強くなり過ぎないために、設定者の経営の自由度を確保するために、例えば停止条件付の経営者保証ですとか、極度額設定請求権ですとか、設定者による元本確定請求など、制度上の仕組みというところについては御説明をいただきましたけれども、併せて、銀行さんの立場から、貸し手としての優越的地位を濫用するおそれがないかどうかというところをお伺いできればと思います。”
“かなり具体的にいろいろと御説明くださり、ありがとうございます。 やはり、新制度普及に当たって、融資をする側、される側の双方に、どのような場合にどの程度の規模感で資金調達していただけるのかというような、この具体的なイメージを示していくことが重要だと思いますので、是非そうした観点から新制度の周知を進めて、成功事例を積み上げていっていただければと思います。 そして、御説明の中にもありました目利き力についてお伺いをしたいんですけれども、現状で、企業価値を適切に評価するための目利き力が銀行界にどの程度あるというふうにお考えかをお伺いしたいと思います。 先ほど、各金融機関さんによって取組状況はまちまちだというお話もございましたけれども、既に取組を行っていらっしゃる方のところでどのようなことをやっていらっしゃるか、個別行の取組でも構いませんので、御紹介いただければと思います。いかがでしょうか。”
“非常に誠実なお答え、ありがとうございます。 次に、新制度のメリットと金融機関の支援の内容についてお伺いをいたします。 先ほど、御意見の陳述の中で、企業価値担保権の活用が期待される場面として、スタートアップと事業承継を例として挙げられました。スタートアップについては、新制度によってエクイティー以外の資金調達の道が開かれるということは極めて重要だと思いますし、また、事業承継では、親族外承継が増加している中で、経営者保証によらない承継資金の調達を期待する声は本当に大きいと伺っております。 こうしたケースで、銀行を始めとする金融機関は、借り手である事業者に対して伴走支援それから経営改善支援などを強化されると予想されますけれども、具体的にはどのような支援を行っていくつもりでいらっしゃるか、お伺いします。”
“井上参考人への御質問は以上でございます。ありがとうございます。 続きまして、福留参考人に融資実務の観点から質問をさせていただきます。 まずは、新制度の活用の見込みについてお伺いをします。 米国、イギリスなどでは、かねてより研究開発や知的財産、データなどの無形資産への投資拡大を国家戦略として支援をしておって、無形資産投資が有形資産投資を上回ってきたという現実がございましたが、日本では依然として不動産担保、経営者保証に頼った融資が主流であろうかと思います。 今般の法案に盛り込まれましたこの企業価値担保権は、企業の無形資産に光を当てるということで、これまでにない画期的な制度でありまして、きらりと光るアイデアですとかノウハウを持つ事業者にとっては新たな資金調達の道が開かれるということで、期待をしている向きも非常に多いかと思います。 銀行業界として、企業価値担保権の活用の見込みをどのように御覧になっているでしょうか。また、業界として積極的に活用しようという御予定はありますでしょうか。お伺いします。”
“ありがとうございます。 恐らく、時間的に次が井上参考人に最後の御質問になるかと思いますが、企業価値担保権の活用促進に向けた課題についてお伺いをいたします。 中小企業を始めとするビジネスサイドからの要請としましては、企業全体に対して担保権を設定するだけではなくて、事業単位で担保権を設定することができないか、そういうことが可能になればやりやすいんだけれどもというような御意見もあったというふうに伺っております。 今般の法案では、第三者保護の観点から、対抗要件を商業登記簿への登記としており、事業単位での担保権を設定するには分社化しなければいけないというような制度設計になっておりますけれども、こうした中小企業からのニーズに何らかの方法で将来的に対応が可能かどうか、お伺いをいたします。”
“先ほどの説明の中では、これは十二ページに、百残っているが借入金が百五十あるというような状況ということで御説明をいただきましたけれども、例えばスポンサー型の私的整理や民事再生、会社更生、債務者破綻時のときなどと比べてというような形で、またもう一段深く御説明をいただければと思いますが、いかがでしょうか。”
“御説明ありがとうございます。 雇用契約上の雇用主の地位も担保の対象になる方が、事業から切り離されずに済むため、雇用が守られやすいということも確かにあろうかと思います。いずれにせよ、制度の趣旨ですとか類似の制度との整合性などについて、誤解のないように丁寧に周知をしていくことが重要だと感じております。 続いて、井上参考人にまた引き続き御質問いたします。 企業価値担保権の担保適格性について、先ほど資料の中でも御説明がございました。企業価値担保権は企業価値を担保とするものであって、不動産のように債務者が破綻しても価値が変わらない財産とは異なるため、債務者が破綻状態に陥り、担保権が実行される場合に、その価値はもう既に失われているということで、担保として機能しないのではないかというような声が寄せられているというお話がございました。”
“ありがとうございます。多年の御尽力に感謝を申し上げます。 そしてまた、今回の法整備に当たって、特に労働関係について、金融審議会において相当な議論がなされてきたと伺っております。労働団体さんの方からは、総財産を担保の目的にすることによって、労働者の権利が制約されるのではないかといった懸念の声があったということについては御説明をいただいたとおりですけれども、企業価値担保権の設定の際に労働組合への説明を求めるべきといった要望も寄せられていますが、これは、類似の制度との整合性などから見て、どのような対応が適切だとお考えでしょうか。”
“おはようございます。自由民主党の山田美樹です。 参考人の皆様におかれましては、本日、国会まで御足労いただき、そしてまた、貴重な御意見を賜りまして、心から感謝を申し上げます。 私からは、井上参考人に法制度について、そして、福留参考人に融資実務について質問をさせていただければと思います。よろしくお願いいたします。 最初に、井上参考人にお伺いいたします。 配付資料の六ページにもありましたとおり、企業価値担保権の議論は、金融審議会だけでなく、法制審議会など様々な場において行われてまいりました。井上参考人は、金融審議会、法制審議会の委員でもいらっしゃり、また、法制審議会よりも前の、二〇一九年の商事法務における研究会ですとか、中小企業庁の研究会の委員もお務めでいらっしゃったかと思います。 これまでの間を振り返られまして、議論に長い時間がかかった背景にはどのようなハードルがあったのか、そしてまた、弁護士のお立場から見て、多様な関係者との間で十分な議論がされてきたとお考えでおられますでしょうか、お伺いします。”
“ありがとうございます。 最後に、今回、いろいろな関係者の方々から、特に新宿区の関係者の方々にお話を聞いて一番印象的だったのは、今年は一月に能登半島地震があって、防災が今非常に大きなテーマになっていますけれども、新宿区では外国人の居住者に向けた防災訓練なんかも実施をしているんですが、そのときに本当に一生懸命参加をされている。自分の本国では地震というものを経験したことがないので、実際そういう状況になったらどうなるのかということで、非常に問題意識高くやってくださっているというお話も伺いました。そしてまた、外国人の住民の方々には、むしろ日本人よりもボランティア精神が強い方もいらっしゃって、お互い助け合いながらやっているというような、非常に前向きな、プラスのお話も伺ったところです。 恐らく、そういったところは私たち日本人も大いに学ぶところがあるかと思いますし、そうした意味で、共生社会の実現に向けて、前向きにしっかりと取り組んでまいりたいと思います。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございました。”
“例えば、留学生でいえば、受入れ教育機関が果たす役割というのも、これもまた同じ話だと思っています。 この受入れ企業の話につきましては、自治体の立場からも、受入れ企業において、例えば、週に一回、一、二時間程度で構わないので、就労時間の枠内で研修を受けさせるようなことはできないかというような御提言というか、そうした御意見も伺っているところです。 技能実習制度から育成就労制度に移行するこの機会に、受入れ企業に対しては、外国人は安価な労働力だといったような誤った認識を改めてもらうために、政府はどのような周知徹底、意識改革を行っているんでしょうか。また、受入れ企業さんの中にもしっかりとした対応を行っているところもあろうかと思います。そうした好事例、ベストプラクティスをどのように共有していくかといったことも含めて、御答弁をお願いできればと思います。”
“非常に明確なビジョンをお示しいただき、ありがとうございます。 財政負担、そのコストを、国や自治体、そして受入先企業ですとか民間団体の中でどういうふうに役割分担をしていくかというのは、これは本当に重要な問題だと思いますし、あと、本件、非常に感じますのは、これは霞が関の中で本当に多くの省庁が関わっていく話の中で、是非法務省にしっかりと総合調整機能を発揮していただきたいと思いますし、それ以上に、国と地方自治体の連携強化というところもしっかりと進めていただきたいというふうに感じております。 さて、最後の質問でございます。 外国人労働者を見てまいりますと、ちょっと今も申し上げましたけれども、特定の自治体に過重な負担がかかっているという現実が見えてくるかと思います。特に、育成就労外国人の日本語能力の向上や日本での生活ルールやマナーの習得に関しましては、今のルールでは監理支援機関がまずはそこで責任を持って行うということで、全てを監理支援機関に委ねるというような形にはなっておりますけれども、そこに全てを委ねてしまうのではなくて、受入れ企業が果たすべき役割というのも非常に重要だと思っております。”
“日本に三か月を超えて在留する四十歳以上の外国人の方は介護保険の被保険者となり、日本人と同様に介護サービスを受けることができますが、現実には、今まだ多言語で介護サービスを受けられる状態ではありません。また、外国人へのフレイル予防ですとか認知症対策などをどのように行っていくかというのは、まさにこれからの課題であります。 こうした問題に対して、外国人住民の割合が高い自治体の自助努力に委ねるのではなく、国全体の将来の問題として対策の方向性を打ち出す必要があると感じています。法務大臣のお考えをお聞かせください。”
“ありがとうございます。是非しっかりした対応をお願い申し上げたいと思います。 さて、今般の法改正に先立ちまして、昨年六月の閣議決定で、特定技能二号に十一分野が加えられ、家族帯同や永住権の取得が可能になる範囲が広がりました。 外国人労働者本人が日本での仕事や生活に溶け込んでいただくことはもちろん、帯同する家族への支援も充実させていく必要があります。日本語学習の環境整備や、生活ルールやマナーの多言語での周知が必要なのはもちろんですけれども、特に、子供の保育と教育、それから高齢者の健康増進と介護が大きな課題だと認識しています。 外国人労働者の子供の教育については、最大の問題は進学です。日本語の壁が原因で挫折してしまうことがないように、外国人の子供たちの居場所づくりや学習支援などのサポートが不可欠です。自治体によってはNPOなどへの委託も行っていますが、こうしたNPOは主催者が私財をなげうって運営しているというような例も多く、公的な資金支援がなければ立ち行かないというのが実情です。 また、外国人労働者本人や帯同家族の高齢化の問題も年々深刻になりつつあります。”
“御答弁ありがとうございます。 社会保険制度上の見直しは考えていないとのことですが、先ほど申し上げた新宿区のように、外国人の滞納率が高い現実を目の当たりにしますと、外国人も日本人も共にルールを守って地域社会で暮らしていく共生社会をまだまだ十分に実現できていないように感じています。 そこで、入管庁に質問ですが、今般の法案においては永住許可制度の適正化についても盛り込まれているところ、衆議院本会議での趣旨説明質疑において、法務大臣から、一部の永住者について、永住許可後に公的義務を履行しなくなる場合があるといった指摘があるとの御答弁がありました。 新宿区について御紹介した数字は必ずしも永住者に係るものではないですし、永住者の方は厳しい要件を満たして永住許可を得た方々であり、多くの方が義務を守っておられることは承知しておりますが、入管庁では、永住者の公租公課の不払いについてどのような実態を把握しており、これに対してどのような措置を講じるのでしょうか。”
“労働者の場合は企業内保険に加入することになりますが、企業によっては、外国人を個人事業主扱いにして国民健康保険に加入されるところもあるようです。 新宿区においては、外国人の国民健康保険料の滞納率が五九%と、日本人の二四%と比較して二・五倍近くなっています。滞納率は国によって大きく異なりますが、資格別では特定技能労働者の収納率が著しく低くなっています。 また、これは一般論ですけれども、高額な治療を受けても保険料を払わずに帰国してしまう外国人や、同じ健康保険証を仲間内で使い回しているなど不正利用が疑われる事例もあると言われており、例えばですが、加入義務を一年以上の滞在として、一年未満は全額負担とすべきじゃないかなどといった声も聞かれるところです。 そこで、厚生労働省にお伺いしますが、こうした問題に対応するために、何らかの制度上の措置を検討すべきではないでしょうか。”
“御答弁ありがとうございます。キャリアパスを明確になるように示していく、それから、地域に溶け込めるような施策を行っていく、これは非常に重要なことだと思います。 私の地元である新宿区は、今月一日現在、三十四万九千人の住民のうち、四万三千人、一二・五%が外国人です。近隣のアジア諸国にとどまらず、百三十か国を超える様々な国から集まっているのが特徴です。区民の間では、新宿区には日本で一番最初に未来が訪れると言われていますが、まさに近未来を見るような思いです。 先日、新宿区役所の多文化共生の担当部署の方々にも現場でのお話を伺ってまいりました。新宿区役所では、外国人を外国人としてではなく住民として捉えるため、庁内に外国人に対して一元的に担当するというような部署はなく、それぞれの部署で創意工夫を重ねながら対応をされてきたとのことですが、その中でも特に課題に直面しているのが国民健康保険の担当部署だそうです。 現行制度では、三か月を超えて日本に滞在する外国人は国民健康保険に加入する義務があります。”
“そもそも同一の業務区分内での転籍に限定されますので、都市部に流入する業務区分というのは限定的とも考えられますが、政府は、民間の職業紹介は認めない、それから過度な引き抜きはさせないことは当然だとしても、例えば、同じ企業で長く働くことにインセンティブを設けるですとか、地方の魅力向上のための自治体への支援など、何らかの対策を講じる必要があるのではないかと思いますが、いかがでしょうか。”
“様々な措置を講じていただいている今回の法改正でございますが、その中の一つに、育成就労外国人に対して本人意向での転籍が認められることになったのがあるかと思います。 就労する側の権利にも配慮した対応であることはもちろん、技能実習制度では転籍が不可能だったことが実習生の失踪ひいては不法滞在につながったことを考えますと、育成就労制度そのものの安定性にも資するものだと考えます。 詳細な制度設計はこれから検討されると伺っていますが、転籍前の企業と転籍後の企業との負担の平等性の確保などに配慮した制度づくりに期待をしたいと思います。 その一方で、特に地方の受入れ企業の中には、転籍を認めると給与条件のよい都市部に移ってしまうのではないかという心配の声も聞かれます。”
“ありがとうございます。 不法滞在となった実習生が都市部に流入し、違法な就労や犯罪に手を染める例も多いと言われています。私の地元の新宿区も含めて、大都市の繁華街の近くに住む地域住民にとっては、不法滞在の外国人の増加による治安の悪化を最も危惧しており、町の安心と安全を守ってほしいというのが切実な願いでもあります。 新たに創設される育成就労制度では、こうした事例を改善するためにどのような措置を取るのでしょうか。今般の法改正によって、今後は、育成就労外国人が失踪、不法滞在となるような不幸な事例はゼロにすると言えるのでしょうか。お伺いします。”
“御答弁ありがとうございます。 本当に、急増する、申請が増えていく中で大変な業務かと思いますが、また、更なるDX化を進めるなど、様々な工夫もあるかと思います。是非今後とも引き続き御対応をよろしくお願いいたします。 続きまして、新たに創設される育成就労制度について質問いたします。 現行の技能実習制度にはこれまでも数々の問題点が指摘されてまいりました。技能実習生の多くは本国を出る時点で多額の借金を背負わされていることや、技能実習生への対応に問題のある受入れ企業も少なからず存在し、過酷な職場環境に耐えられず職場を逃げ出す実習生もいたとの報道を度々耳にしました。 現行の技能実習制度で、受入れ企業から失踪した技能実習生、そして、その後、不法滞在となった実習生は、それぞれ何人程度いるんでしょうか。”