山花郁夫
立憲民主党・無所属 · Japan
“立憲民主党の山花郁夫でございます。 言うまでもなく、憲法改正のためには衆参両院での三分の二以上の賛成が必要です。近年、与党だけで三分の二を占めるということがありましたけれども、戦後八十年の歴史を見ると、これは歴史的に極めて希有な事態と言えます。一般的には、野党第一党が賛成していなければ、両院での三分の二の合意形成は難しいと言えます。法律と違って、憲法というのは、どんな考え方の内閣であったとしても、どの政党が政権を担ってもそのルールの下で政治を行うという、いわば与野党に共通するルールだけに、三分の二要件というのは、与野党一致で共通認識が形成されることが求められているものと言えます。 国民投票法を制定するに際しては、このような事情を意識しながら立案したものでした。すなわち、将…”
“附則四条には、法律の施行後三年を目途に、検討を加え、必要な法制上の措置その他の措置を講ずることとなっているところ、既に三年以上経過しており、立憲民主党としては、今後の審査会でも附則に規定されたことについて重点的に議論がなされるべきと考えます。 前回の改正時には、私と当時の新藤筆頭との間で相当な時間をかけて折衝を行いました。当時も、公選法並びの改正という比較的技術的な内容の改正が提案されていました。CM規制等の問題も同じ国民投票法の改正案であることから、採決を行うのであれば、立憲民主党の問題意識を盛り込めるものは改正法に編入してほしいという当方の立場との乖離を埋めることに相当なエネルギーを費やしたことが思い出されます。 最終的には、附則に落とし込むことにより、双方の合意を形…”
“国民投票法は手続について定めるものですが、どの党の案がベースになったものだという色がついてしまうと、改憲派に有利なルールだとか護憲派に有利なルールだというレッテルが貼られてしまって、手続の正当性に疑義が生じるおそれがあります。その意味で、私たちも立憲民主党としての法案の形で党内的には整理しているところでありますけれども、これを対案的に提出しようということではなくて、論点について考え方を提起しつつ、各党各会派に御理解をいただいてコンセンサスをつくっていきたいと考えております。将来的に多くの与野党のコンセンサスが形成されて憲法改正が発議されたという事態を想定し、国民投票で過半数を得ることを視野に入れると、どの党の案がベースになったという色がつかないことが大事だと思います。 か…”
“政党色であるとか内閣に対する審判のような色がつくと思わぬ結果となるということをフランスで中山先生と、飛行機の中継地ですけれども、語り合ったことが思い出されます。 このような事例を教訓として、国民投票での過半数を視野に入れると、発議される憲法改正案は、どこの党の主張であったということが希釈されていることが必要で、起草委員会というアイデアはこのような文脈で語られてきたはずです。現状ではそのようなアイデアになじむ状態ではないというだけではなくて、憲法改正の我が党案のようなものを主張されている党があるとすれば、これまでの憲法調査会以来の知見を踏まえたものとは言えず、国民投票での過半数獲得の阻害要因となるということは指摘しておきたいと思います。 なお、議員任期延長に関連して、総選挙…”
“衆議院憲法調査特別委員会において、最終的には不本意な形での採決となりましたが、ぎりぎりまでその努力がなされたもので、船田会長代理はその当事者でもあらせられます。 国民投票法成立当時から、国民投票の賛否の勧誘に関わるCM規制について議論がありました。私たちは、民放連が制定当時と異なる答弁を後にしたことから、問題意識を持っているところです。 制定から時がたちまして、テレビ、ラジオはオールドメディアと呼ばれるようになり、テレビ、ラジオよりもSNSの方が社会的影響力は大きくなっており、偽・誤情報対策については当審査会でも議論をしてまいりました。さらに、諸外国において、選挙の際の外国からの干渉などの問題も、当審査会でも先日、衆議院の海外調査において報告を受けたところです。 広報協議…”
“法の下の平等という観点からすると、この校則を違憲無効なものであるとして、男子学生の髪型についての規制をなくすというのが適切な是正措置と考えられます。これに対して、女子学生の髪型も丸刈りでなければならないという校則を新たに作成して男子学生、女子学生の不平等を解消するという方策を取るべきでないことは言うまでもありません。 そこで、大災害の場合です。東日本大震災のようなケースでも、八割強の地域は選挙の執行が可能でした。一割強の地域の執行が困難であることを理由として衆議院選挙を全面的に不能だと論じることは、比率において上回る地域の選挙権行使の機会を停止することにより平等を確保しようとするもので、女子学生を丸刈りにするのと同じように、投票の権利を侵害、制限する方向で平等を実現する方…”
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“まず一点目ですけれども、違憲審査という言い方が適切かどうかはありますけれども、当審査会は日本国憲法の運用に関する調査権限も担っておりますので、具体的にこういう課題がということで御提案いただければ一つのアイデアとして検討することもあろうかと思いますので、御提案いただければと思います。 二つ目は、先ほどの私が申し上げたこととも関連するんですけれども、やはり、賛否いろいろある中で、言わせないというわけにはいかないと思います。私は、論理的に議論を闘わせて、それで説得をしてというのがこの場所での私どもの役割だと思っておりますので、その点については引き続き議論させていただきたいと思っています。”
“先ほど少し古いルクセンブルクのお話をいたしましたけれども、何年前でしたか、英国のEU離脱であるとかイタリアの国民投票など海外調査をしてきて、政党とか内閣の審判みたいな色がつくといけないというのは当審査会で当時は共通認識だったと思います。 私は、もし国民投票まで見据えたときには、例として適切かどうか分かりませんが、賀詞奉呈のように、例えば、御在位何周年でお祝いしましょうねというのを各党各会派が申し合わせて、ただ、その書いた文章は誰が書いたのか分からないみたいな形にすることが適切だと思っています。ですので、現状はまだそういうところまで、各会派がこれでいきましょうということにはなっていないので、時期尚早であるということを申し上げているところです。”
“法の下の平等という観点からすると、この校則を違憲無効なものであるとして、男子学生の髪型についての規制をなくすというのが適切な是正措置と考えられます。これに対して、女子学生の髪型も丸刈りでなければならないという校則を新たに作成して男子学生、女子学生の不平等を解消するという方策を取るべきでないことは言うまでもありません。 そこで、大災害の場合です。東日本大震災のようなケースでも、八割強の地域は選挙の執行が可能でした。一割強の地域の執行が困難であることを理由として衆議院選挙を全面的に不能だと論じることは、比率において上回る地域の選挙権行使の機会を停止することにより平等を確保しようとするもので、女子学生を丸刈りにするのと同じように、投票の権利を侵害、制限する方向で平等を実現する方策と言えます。繰延べ投票の方法を活用することが適切な解決方法だということを改めて申し上げて、発言といたします。”
“政党色であるとか内閣に対する審判のような色がつくと思わぬ結果となるということをフランスで中山先生と、飛行機の中継地ですけれども、語り合ったことが思い出されます。 このような事例を教訓として、国民投票での過半数を視野に入れると、発議される憲法改正案は、どこの党の主張であったということが希釈されていることが必要で、起草委員会というアイデアはこのような文脈で語られてきたはずです。現状ではそのようなアイデアになじむ状態ではないというだけではなくて、憲法改正の我が党案のようなものを主張されている党があるとすれば、これまでの憲法調査会以来の知見を踏まえたものとは言えず、国民投票での過半数獲得の阻害要因となるということは指摘しておきたいと思います。 なお、議員任期延長に関連して、総選挙を全面的に停止しなければならないという立法事実を確認できない旨再三申し上げてまいりました。 少し角度を変えて説明したいと思います。 公立中学校で、男子生徒の髪型は丸刈りでなければならないという校則があったとします。”
“国民投票法は手続について定めるものですが、どの党の案がベースになったものだという色がついてしまうと、改憲派に有利なルールだとか護憲派に有利なルールだというレッテルが貼られてしまって、手続の正当性に疑義が生じるおそれがあります。その意味で、私たちも立憲民主党としての法案の形で党内的には整理しているところでありますけれども、これを対案的に提出しようということではなくて、論点について考え方を提起しつつ、各党各会派に御理解をいただいてコンセンサスをつくっていきたいと考えております。将来的に多くの与野党のコンセンサスが形成されて憲法改正が発議されたという事態を想定し、国民投票で過半数を得ることを視野に入れると、どの党の案がベースになったという色がつかないことが大事だと思います。 かつて、当時の中山太郎憲法調査会長とルクセンブルクに国民投票の視察に行ったことがあります。EU憲法批准の可否に関する国民投票でした。議会では圧倒的な多数が賛同していたにもかかわらず、国民投票の結果は僅差なものでした。”
“附則四条には、法律の施行後三年を目途に、検討を加え、必要な法制上の措置その他の措置を講ずることとなっているところ、既に三年以上経過しており、立憲民主党としては、今後の審査会でも附則に規定されたことについて重点的に議論がなされるべきと考えます。 前回の改正時には、私と当時の新藤筆頭との間で相当な時間をかけて折衝を行いました。当時も、公選法並びの改正という比較的技術的な内容の改正が提案されていました。CM規制等の問題も同じ国民投票法の改正案であることから、採決を行うのであれば、立憲民主党の問題意識を盛り込めるものは改正法に編入してほしいという当方の立場との乖離を埋めることに相当なエネルギーを費やしたことが思い出されます。 最終的には、附則に落とし込むことにより、双方の合意を形成することができました。対立した形での採決とならなかったことについては、当時の新藤筆頭幹事にも敬意を表したいと思います。ただ、その後に、附則で規定した事項についての議論が加速化することがなかったというのは残念に思います。”
“衆議院憲法調査特別委員会において、最終的には不本意な形での採決となりましたが、ぎりぎりまでその努力がなされたもので、船田会長代理はその当事者でもあらせられます。 国民投票法成立当時から、国民投票の賛否の勧誘に関わるCM規制について議論がありました。私たちは、民放連が制定当時と異なる答弁を後にしたことから、問題意識を持っているところです。 制定から時がたちまして、テレビ、ラジオはオールドメディアと呼ばれるようになり、テレビ、ラジオよりもSNSの方が社会的影響力は大きくなっており、偽・誤情報対策については当審査会でも議論をしてまいりました。さらに、諸外国において、選挙の際の外国からの干渉などの問題も、当審査会でも先日、衆議院の海外調査において報告を受けたところです。 広報協議会については幹事懇談会で議論が進んでいますが、国民投票法については、その他にも議論すべき論点があると考えています。この点については、前回改正時に附則四条に盛り込まれているテーマもあります。”
“立憲民主党の山花郁夫でございます。 言うまでもなく、憲法改正のためには衆参両院での三分の二以上の賛成が必要です。近年、与党だけで三分の二を占めるということがありましたけれども、戦後八十年の歴史を見ると、これは歴史的に極めて希有な事態と言えます。一般的には、野党第一党が賛成していなければ、両院での三分の二の合意形成は難しいと言えます。法律と違って、憲法というのは、どんな考え方の内閣であったとしても、どの政党が政権を担ってもそのルールの下で政治を行うという、いわば与野党に共通するルールだけに、三分の二要件というのは、与野党一致で共通認識が形成されることが求められているものと言えます。 国民投票法を制定するに際しては、このような事情を意識しながら立案したものでした。すなわち、将来的に憲法の改正が発議されることがあるとすれば、与党、野党の垣根なく共通認識を形成して成案を作成していくというプロセスが重要になることから、その手続法である憲法改正国民投票法も同様に、与野党で真摯な議論を行って共通認識を形成し、成案を得ていこうという努力がなされました。”
“その上で、だから、放送の規律の根拠というのが、電波とかそういうことじゃなくて、とらわれの聴衆という概念があるんですけれども、要するに、とらわれの聴衆を保護することである、一方的に入ってくることについてブロックすることができるのだという考え方がもし放送規律の根拠だとすると、限定的ではありますけれども、偽・誤情報対策のヒントになるのではないかというふうに考えられます。 つまり、電波と違って、SNSなんかは自分で選択しているから違うのよと言われるけれども、アルゴリズムなんかによって、実質的には自分の選択じゃない情報がどんどん入ってくる状態であるというふうに考えると、一定のカテゴリーのものについては、削除させるとかそういう強烈なものじゃなくて、訂正請求というのをさせるという方がより制限的でない方法ですから、そういうことを考える法制度に道を開けるのではないかというふうに考えておりまして、是非、こういったことを総務省において検討していただきたいと思います。一言所感をいただければと思います。”
“ラジオの特性として、家庭内に置かれた装置であって、好むと好まざるとにかかわらず音声が耳に飛び込んでくる、つまり、家庭内のプライバシーを侵害してしまうおそれがあるから、放送については、例えば公平原則だとかそういうのを入れていいのだとか、あるいは、FCC側です、FCC側というのは、要するに訴えられている側ですけれども、放送が印刷の場合と別異の取扱いを受ける根拠として、不快な表現が放送される又は放送中であるとの告知を受けないでスイッチを回す成人の感性を保護すべきこと。ちょっと分かりづらいんですけれども、要するに、もし見たくなきゃ見なきゃいいじゃんというのであればスイッチを回さなきゃいけないという、行為を強いなきゃいけないので、要するに、一方的に入ってくるものだから、何らかの、新聞とかとは別の規制をしていいよという考え方で、実は、今の放送法が何でペーパーメディアと違うのといったときに、一つ参考になる考え方ではないかと思います。”
“ところが、もう現在の放送法で、伝送路は電波に限られるということじゃなくなっているし、つまり、電波の有限性という理屈はちょっと弱くなっているはずです。社会的影響力の大きさというのも、さっきから議論があるように、もうオールドメディアと言われちゃっているぐらいで、SNSとかの方がでっかくなっているわけで、じゃ、何で放送だけこういう規律を受けるのということについては考え直す必要があるのではないかという問題意識を持っておりますので、ちょっと頭に入れておいていただきたいということで。 その上で、先ほどのパシフィカ・FCCの事件ですけれども、この一九七八年の米国の判例で、ちょっと興味深いことを言っております。”
“ちょっと時間がなくなったので一問飛ばしますけれども、かつてアメリカでは、フェアネスドクトリン、公平原則というルールがあって、恐らく日本の放送法はそれを承継したのではないかというふうに考えられますが、そのフェアネスドクトリンの中に、やはり訂正放送という制度がありました。これについて、いわゆる反論権を米国でも認めていた時代があって、アメリカの最高裁は、これはレッドライオン事件というんですけれども、合憲であるというふうに言っていました。 一九七八年のFCC・バーサス・パシフィカファウンデーション事件というのがあって、ごめんなさい、前提として大事なことを忘れていました。 大臣、今日答弁は求めませんけれども、放送という制度が、新聞とかほかのメディアと比べて何で規律を受けるのか。例えば、新聞社を設立するときに免許を取らなきゃいけませんよなんという制度をつくったら憲法違反だと思いますけれども、そうじゃなくて、何で放送がそういう規律を受けているのかということについて、これまで、学者もそうですし、政府は、電波の有限性と社会的影響力の大きさというこの二つを大体柱にして説明してきています。”
“今日お配りしている議事録ではないんですけれども、済みません、これは後から気がついたので。 公法上のものだという解釈なんですけれども、プライバシーの侵害のときには訂正放送って余り有効ではないですよねという議論に対して、当時の放送局長は、訂正放送制度と申しますのは、真実でない事項の放送によって権利侵害を受けた人が権利の回復を同じ放送という手段によって図ろうとするものというふうに、権利侵害を受けた人を主語としてお話をされているということが一つと、この議事録を何度、どこを見ても、これは公法上のものであるなんという議論は一切ないわけであります。 ただ、最高裁の判決が出ちゃっていますから、今役所として、いや、最高裁はこう言っていますけれども違う解釈をしますとは言えないという事情もあろうかと思いますけれども、これは改めてこのことを、是非、総務委員の皆さんも考える機会にできればと思います。”
“そうなると、そういったふうに争いになったときどうするんですかという質問に対して、二つ目の御指摘の対立したときにどうなるかということについてでございます、それでも駄目なときには手だてとして何があるかというと、先生おっしゃいますように、それは裁判所に行く以外にはございません、訴訟でやってもらうということになりますという議論を委員会ではしているわけです。 なので、当時、立法者の意思としては、最高裁が言っている趣旨と違う趣旨でこの法律を作られたのではないかと思うわけでありますけれども、実はこれ、憲法学の高橋和之先生という著名な先生が疑問を呈されているところでございまして、私も、過去の議事録を見ると、確かにそうだなと思ったんですが。 ここは四条となっていますけれども、旧四条一項というのは、現在の九条一項の規定です。総務省としては、この規定はどのような規定であるというふうに解釈をしているでしょうか。”
“一枚めくっていただいて、これも横線を引いているところですね。訂正放送については具体的にどんな場合にどのような放送で行われるんですか、一つでも例を挙げて、イメージがすっきりするように御説明くださいということで。実例を申し上げますということで、ある放送で間違った放送をしてしまいましたと。これに対して訂正請求があって、その先のアンダーラインのところですけれども、今日夕方のニュースで何々町長がこれこれこうしたことがあったけれども、事実ではなかったことが分かりましたので訂正いたしますという趣旨の放送を実施したわけでございますと。つまり、これは請求が認められたケースです。 一枚めくっていただいて、当然、放送事業者としては、いや、間違っていないよね、何言っているのというケースもあると思います。”
“そこなんですよ、私があらっと思ったのは。 つまり、放送で、訂正放送というのが、被害を受けたという人が裁判で訴えて認めてもらえるという制度だとすれば、例えば、これはあくまでも放送ですというたてつけかもしれないけれども、これがヒントになって、今、これだけ通信と放送って融合していて垣根はなくなってきていますから、SNSとかのところでも応用が利くのではないかと思ったんですけれども、最高裁はそうじゃないんですという話なんです。 今日は配付資料の、過去の議事録を見ていただきたいんですけれども、恐らく当時の、総務委員じゃなくて逓信委員の方が聞いたらちょっとびっくりしたんじゃないかと思うんですが、まず、当時の、総務大臣じゃなくて郵政大臣ですね、法案の趣旨説明をしています。 この法律案は、真実でない事項の放送により権利を侵害された者に対する救済措置の改善を図るため、訂正又は取消しの放送の請求期間を延長するとともにということで、横線を引いておりますので、ちょっと目で眺めていただければと思います。つまり、権利を侵害された者に対する救済措置の改善ということを言っています。”
“今お話があったとおりで、耳の不自由な方のというのはあるんですけれども、今私が言っているのは、いろいろ研究していただけるということですけれども、知的障害のある方が非常に分かりやすいようなということが、できればリアルタイムで、ニュースなどでということも研究していただきたいということでございますので、受け止めていただいたというふうに思います。 さて、話はちょっと変わるんですけれども、先ほども偽・誤情報、あるいは違法・権利侵害情報というような話が出ておりました。 当委員会では、先ほど大臣からも情プラ法の話がありましたけれども、SNSとかの話を中心に議論をされております。いわゆる情報だとか通信の分野ですけれども。今から取り上げたいと思いますのは、近年オールドメディアと言われるようになってしまっております放送に関してでございます。 偽・誤情報であるとか違法・権利侵害情報については、いかにして削除させるかとか、どうやって損害賠償を請求するのか、特定の問題とか、こういったことが中心となって議論されているように感じます。”
“この点、是非研究を進めていただきたいという要望をさせていただきたいんですけれども、御所見をいただければと思います。 〔委員長退席、岡島委員長代理着席〕”
“私は、最初に聞いたとき、リモコンで字幕放送ってありますよという感覚だったんですけれども、福祉の会の理事長さんが御存じないのかしらと思ったら、当然そんなことではなくて、NHKなんかで、分かりやすいニュースとか、そういうのはやっていただいてはいるんだけれども、例えば、普通のニュースを知的障害のある方がぱあっと字幕で見ても、ちょっと難しくて分からないというようなことでありました。今、AI技術なんかも進歩しているので、リアルタイムでそういうニュースなんかもいわば変換して、分かりやすい言葉にして流すという技術もできないだろうかというようなお話でありました。 それこそ一緒にいた所長さんにもその話をしたところ、非常に関心を持っていただきまして、技術的には、なかなかちょっと、興味のあるところですと。ただ、言われるほどそんな簡単な話じゃないんですよというようなことも御説明いただきました。 先ほども公明党の庄子委員から情報保障という話がありましたけれども、まさにこういった情報保障、特に聴覚障害の方にということについては、NHKの重要な役割ではないかと思うんです。”
“その際、一緒に回っていただいた研究所の所長さんともお話をさせていただいたんですけれども、字幕放送を研究してほしいということについて、改めてNHKの理事の方にも御発言をいただきたいと思っております。 実は、昨年四月から、むしろ当委員会というよりも厚労委員会みたいな話になりますが、障害者差別解消法というのがあって、民間の事業者にも、努力義務ということでありますけれども、これが適用されることになっております。 そういうことがあるものですから、私自身、地域で、実際それがどんな運用になっているのかとか、障害者の方とかが実際に町中で困ったこと、要するに、今まで公的なところだけだったので、民間のところで何か困っていることはありませんかということについて、福祉作業所なんかを中心に行って、話を聞く機会をつくっているんです。 そんなときに、ある福祉法人の理事長さんが、字幕放送をもうちょっと頑張ってほしいんだよねという話をされました。”
“まさに、デフリンピックの半年ほど前ということもあったんでしょうか、入っていくと、大体、最初の辺りのところで、情報保障というような観点からの展示が非常に多くあったと思います。音楽を可視化したりであるとか、あるいは解説音声であるとか、そういったものについての展示があり、また、それこそ、その前に質疑をさせていただいたときには、手話のCGなんかもまだまだ十分じゃないよね、表情なんかもついていないしというようなことを言わせていただきましたけれども、行ったら、本当にそれが進歩しておりまして、非常に分かりやすくなっていたということが印象的でありました。 そのほかにも多数の展示がされていまして、ただ、説明を聞いて、あ、なるほどなと思ったんですけれども、技術はすごく進歩しているんですけれども、いかんせん受信施設の問題があって、つまり、テレビがアナログから地デジになったときには一気にそれまでの技術は投入できたんだけれども、それ以降の進歩している部分についてはどうしてもやはり限界があって、将来またテレビを更新するときにならないとなかなか反映されないというようなお話も非常に印象的でございました。”
“立憲民主党の山花郁夫でございます。よろしくお願いいたします。 委員会が重複しておりまして、質問時間帯を御配慮いただきました。委員長そして理事の皆様には感謝を申し上げます。 昨日、デフリンピックの東京大会が閉会式ということでございました。 五年以上前になりますでしょうか、私は一期空いている者ですので、前の前の任期のときかな、NHKの予算の審議で、オリパラはもちろんですけれども、デフリンピックのようなものは、まさにこういうことこそNHKがしっかり取り組んでいただきたいということを申し上げておりました。 欲を言えば切りがないのと、ちょっと画面で手話通訳の方が映らなかったシーンがあったりとか、反省点はあるかもしれませんけれども、全体としては本当によく取り組んでいただいたと思います。ありがとうございました。 ところで、五月の二十八日になりますけれども、世田谷の砧にありますNHKの放送技術研究所というところに行かせていただきました。これも非常に親切に対応していただいたことを感謝申し上げます。”
“橘法制局長には、不愉快な思いをさせたこと、監督不行き届きを党の調査会の責任者としておわび申し上げます。申し訳ありませんでした。 長谷部教授の学説に対する橘局長の理解や説明についての評価ということですが、極めて正確なものであると認識をいたしております。 なお、長谷部教授の御見解については、長谷部教授御自身に御確認いただくことをお願いし、御確認いただいているということを申し添えます。”
“今国会、私どもとしては、発言のラインについてはできるだけそろえるよう、事前に調整をしてまいりましたけれども、両名の発言については、これに倣ったものではございませんので、立憲民主党としての見解ではございません。 先日、党として憲法調査会の役員会を開催し、長谷部教授の見解に対する誤解に基づく意見であると整理をいたしました。 令和五年五月十八日、長谷部教授は、「今議論の対象となっておりますのは、国家の存立に関わるような非常の事態でございまして、通常時の論理がそのままの形で通用すると考えるべきではないとも思われます。」という前提で、いわゆる七十日非限定説を初めて公にされました。 両名が問題だとする衆憲資百二号は、それに先立つ令和五年五月十一日の憲法審査会において配付されたものであり、学説を捏造するということは時系列的にはあり得ないことであるということも確認をいたしました。 両名には、私からコンメンタールなども示した上で、上限七十日、最長七十日という記述がある旨も指摘をしたところでございますが、聞き入れられなかったことは、私の不徳の致すところでございます。”
“先ほど、原則的な考え方については武正幹事から申し上げましたが、その上で、全面的に選挙を停止しなければいけないという事態があるんだとすると、最長で四年以内に行使できるという衆議院議員の選挙権の主観的内容との比較考量という観点からすると、半数以上の地域で選挙が実施できない場合と考えられるところ、これは国家緊急権として論じられる非常事態の中でも相当に深刻な事態でありますので、長谷部、高橋両教授が、内閣に一任ということなんでしょうか、私の理解では、可能な限り守る、ルールを遵守するように努めるということだと理解をしております。 このような状況の下では、そもそも憲法の全てのルールを守ることがもう困難な事態になっていますので、例えば居住移転の自由だとか財産権などについても、もしかするとオーバーライドしなければいけないような事態ですから、教科書的にも、そもそも法の世界ではないとか必要は法を知らないと呼ばれるような事態ですので、したがって、議員任期のみを取り上げて法の世界に封じ込めようとするのはいささか無理筋なことではないかと考えています。”
“三問いただきました。 立憲的統制が利いているという前提で、七十日を少し超える可能性がある場合として考えられるのが、将来効判決が出たにもかかわらず一票の格差の是正が行われなかったという場合でありまして、参議院の緊急集会においてこれは可及的速やかに結論を得るべきだとしか、ちょっと言いようがないかと思います。 六十八条一項の関係について御質問がありました。 参議院の緊急集会については、衆議院の解散の場合に限られず、任期満了の場合にも類推されるという学説が有力です。衆議院の解散の場合に、既に閣僚は衆議院議員の身分は失っておりますけれども、選挙後に新内閣が成立するまでは職務執行内閣が存続すると七十一条に規定がありますので、これと同様のことになるのかなと思っております。 長谷部、高橋先生の学説についての指摘がありました。”
“なお、本日の憲法と現実の乖離というテーマで取り上げるべき課題について党内で意見を求めたところ、刑事手続上の人権については憲法に詳細な規定があるにもかかわらず人質司法になっているではないかという問題であるとか、憲法二十五条と生活保護の問題、労働基本権と労働組合の組織率の低下の問題、ひとしく教育を受ける権利と経済格差の問題、唯一の立法機関性と政省令委任の問題や、地方自治など、枚挙にいとまがないほどの課題の提起がございました。 当憲法審査会は、日本国憲法及び日本国憲法に密接に関する基本法制について広範かつ総合的に調査を行うことも重要な権限となっています。今後、こうした課題を憲法審査会のテーマとして取り上げていただきますことを各会派にお願いをして、発言とさせていただきます。”
“次に、性同一性障害の特例に関する法律三条一項四号が憲法十三条に違反するという最高裁大法廷決定が令和五年十月二十五日に出されましたが、今日現在、いまだ改正がなされていません。 第三者所有物没収事件については、違憲判決から半年後に、刑事事件における第三者所有物の没収手続に関する応急措置法が制定され、薬事法適正配置規制は、違憲判決の後、一か月足らずで、議員提案で適正配置条項を削除する法律が制定され、森林法分割規定は、違憲判決の、一か月程度で、森林法百八十六条を削除する改正法を成立させ、平成十四年九月十一日に出された郵便法違憲判決は、同年十一月二十七日に改正法が成立し、在外日本人選挙権制限や国籍法違憲判決の後も、半年程度で改正が行われています。 違憲判決が出されてから一年以上放置されるというのは極めて異例であり、早急に法改正をすることが必要であると考えられます。 また、同性婚を法的に保障しないことが憲法違反であるという高裁判決が続いており、最高裁の判断も時間の問題ではないかと推測されます。同性婚に対する法的整備は喫緊の課題であると考えます。”
“大学の自治が保障されるべきなのは、大学という組織だからなのではなく、学問の自由が保障される研究者による組織だからだとすると、学術会議という団体にも、人事などが政府によって干渉されないということが憲法二十三条によって保障されると考えられます。 ここに、干渉というのは、自治が認められる趣旨からすると、メンバーの解任という積極的な介入だけではなくて、任命拒否という消極的な介入も干渉と評価されますから、今回の任命拒否というのは、憲法が学問の自由を保障した趣旨に反すると考えるべきだと思います。 なお、イギリスと異なって、ドイツ型の大学とは官立大学を基本としているため、資金提供者である国、つまり政治から介入を受けやすいことから、学問の自由を独立した条文として規定しているということに鑑みると、政府が財政民主主義や憲法十五条の公務員の選定、罷免権などを理由に挙げていることは適切でないと考えられます。もし財政民主主義などの方が優越する価値であるとすると、京大事件やあるいは天皇機関説事件も正当化されない理屈であることは指摘しなければならないと思います。”
“京大事件などの教訓から、学問の自由を十分に保障するためには、大学の人事に関して政府が介入しないということが求められます。最高裁も、大学における学問の自由を保障するために、伝統的に大学の自治が認められている、この自治は、特に大学の教授その他の研究者の人事に関して認められ、大学の学長、教授その他の研究者が大学の自主的判断に基づいて選任されるとしています。 ところで、菅首相、当時ですけれども、二〇二〇年秋、日本学術会議が新会員候補として推薦した候補者百五名のうち、安保関連法に批判的と言われた六名を除外して任命する異例の決定をしました。 この問題については、委員の任命は内閣総理大臣が行うのだから、任命をしないことも適法であるという見解に対して、いやいや、任命という用語が用いられているが、これは形式的任命であって、拒否はできないのだということが争われています。法律制定の経緯からいって後者が正しいと私は思うのですけれども、この議論は、京大事件における休職処分の適法性の問題に似ていて、そこが本質的な問題ではないように思われます。”
“立憲民主党の山花郁夫です。 まず、学問の自由、大学の自治に関する問題を取り上げたいと思います。 この問題に関しては、京大事件、滝川事件が有名です。 一九三三年、文部大臣が京都大学総長に対し、法学部の滝川幸辰教授を辞めさせるように申入れをしたことに端を発します。京都大学法学部教授会は、学問的研究の成果として発表された刑法学上の所説の一部が政府の方針と一致しないという理由で教授が退職させられるようでは、学問の真の自由は阻害され、大学はその存在の理由を失うに至るとして、反対意見を提出しましたし、京大総長もまた、文部大臣の要求には応じませんでした。そこで、文部大臣は滝川教授を休職にしました。休職といっても、当時の休職というのは事実上の免官であります。 このときの文部大臣の行為が合法であったかどうかについては、議論があります。明治憲法には学問の自由に関する規定がなかったわけですし、休職処分については、手続的には瑕疵はなかったのかもしれません。しかし、政治権力によって、大学の教授をその学問的所説のみの理由に基づいて事実上免官するということは、学問の自由に対する侵害であったというほかありません。”
“立憲民主党の山花郁夫です。 御質問ありがとうございます。 立憲主義の肝というのは、多数者支配の民主主義、マジョリタリアンデモクラシーから人権であるとか少数意見を守るというところにあると思います。臨時会の召集要求というのはまさに少数会派の要求でありますから、これを最大限尊重するというのは立憲主義の精神から適切だと思います。 一方、議院内閣制の下での解散権の制限という議論は、まさに多数派による権力の濫用のおそれに対する抑制ということですから、構造が全く異なるものであって、御指摘は当たらないと考えます。”
“この判決の趣旨からしても、在外国民の選挙権というのは可能な限り保障すべきと考えますから、解散そして総選挙が行われる場合においても、可能な限り在外投票の機会を確保すべきというのが憲法の要請だと考えるべきだと思います。 二〇二一年、二〇二四年の総選挙は、解散から投票日までが十八日ほどしかなくて、二〇二四年の在外投票の投票率は過去最低を記録しました。憲法改正草案要綱の三月二日案では、解散の日を隔てる三十日ないし四十日の期間内に衆議院議員の選挙を行いとされていたことが参考とされてよいかと思います。 なお、我が党の谷田川委員から、手続的な制約についてのプランを表明させていただきました。 先ほど、船田委員が、首相の専権についてという文脈ではありますけれども、解散後に談話とか記者会見をしているというお話をしました。しかし、衆議院議員が一人もいなくなった状態で談話などを出すというのは、私どもは、明らかに国会軽視ではないか、解散の決定をする際にはしっかりと国会に対して説明を求めるということがあってしかるべきではないかと考えているということを申し上げて、意見とさせていただきます。”
“立憲民主党の山花郁夫です。 現在の七条解散の運用というのは、いわばアスリートが自ら号砲を鳴らすようなもので、非常に不公正なものではないかと思っておりますけれども、まず、現在の七条解散を前提として、でもというところから話を始めたいと思います。 まず、以前、参議院の緊急集会に関連して、一票の格差あるいは議員定数不均衡について、将来効判決が出された場合というお話をいたしました。この場合、例えば、合理的期間を既に超えているとして、一年後には違憲という判断をしますというような判決が出された場合、是正措置が取られるまでは内閣は解散権を行使することができない、この局面では解散権は制約を受けるというふうに解釈すべきだと考えます。 このこととは別に、五十四条は、解散の日から四十日以内に総選挙を行うことということを定めているだけですけれども、何日以上という制限があってしかるべきではないかと思います。 この点、立法不作為に関するものではありますけれども、最高裁は、在外国民の選挙権を保障しないことが憲法違反だという判決をしています。”
“フンボルト大学のメラース教授との意見交換の場であったと記憶しておりますけれども、ドイツの基本法の四十四条で、議員の四分の一の申立て、臨時会と同じ要件です、四分の一の申立てで、主として政府とか行政の汚職だとか不正調査を目的とする調査委員会を設置できるとされていることについて、私も少数会派による濫用の危険はないのかという質問をしたんですが、これに対して、調査委員会が設置されるのは政治的なスキャンダルに衆目を集めたいという場合が多い、そうすると、使い過ぎると余り効果がないので、政権が樹立されてから次の選挙があるまでの間、大体二回くらいしか設置されないという回答をいただきました。 つまり、少数会派の意見の尊重と濫用のバランスというのは、法的なルールによるのではなくて、民主制の過程、具体的には選挙で審判を受けるということに委ねることが適切なのではないかと考えます。”
“元々、通年議会というのが憲法制定時に議論されていて、それに対して臨時会があるからいいではないかという話は、先ほど浅野委員からも御紹介がございました。 実は、戦後すぐに刊行された「註解日本国憲法」というコンメンタールがあるんですけれども、そこには、召集決定要求が実は十分の根拠を欠く、政府に対する単なる嫌がらせであったとしても、それによって国会が国民により十分に批判されれば足りるというような趣旨が書いてあります。つまり、濫用と評価されるようなことがあっても、世論による批判がある程度抑止力になるという考え方です。 それだけでなく、二〇一九年の九月、憲法審査会の海外派遣で、当時、森団長、私が副団長としてドイツを訪問したときのことです。”
“浅野委員は十九条からのアプローチでしたけれども、高橋先生は二十一条からのアプローチということになりますけれども、趣旨としては近いものがあるものと考えられまして、問題意識としては理解できるものと言えます。 ただ、高橋教授は、受け取る自由の規制は、通常の表現の自由の規制より、より厳格に審査しなければならないという規範を導かれておりまして、浅野委員の問題意識とは逆の、異なる結論が導かれる可能性があるということについては留意が必要かと思います。 その意味で、いまだ成熟した概念ではないのかなと思っておりまして、なお研究が必要ではないかと思っております。 以上です。”
“立憲民主党の山花郁夫でございます。 浅野委員の提起に対しまして、衆参の幹事のレベルでは共有させていただきましたけれども、党として公式に見解をまとめたわけではないという前提で聞いていただければと思います。 高橋和之教授は、「表現の自由」という本の中で、インターネットに対する青少年保護という課題の脚注のところなんですけれども、人は情報を内心に取り込み、自分なりにそしゃく、消化し、時に応じてその結果を外部に表現し、それに対する反応を受け取るという過程を経ながら自己を形成、確立していく、そう考えれば、内心に受け取る情報を問題とすることは、内心の在り方を問題とすることと関わっていることが理解されよう、従来の理論では、表現を受け取る自由も表現の自由として考えてきたが、内心に取り込むことは、内心を外部に表明することよりも内心の自由により深く絡まっていることを忘れてはならないという見解を示されています。”
“CMについてです。放送CMについてですけれども、過度にわたらないようにということは議論できればと思います。 ただ、放送CMの場合には、量的にどれぐらいだったのかという測定が比較的ネットに比べると容易です。それがバランスを欠いていると、投票結果に対する公正さの信頼、投票結果の正統性に関わることだから、このことについて、放送についてネットとは別に検討することが必要なのではないかと考えています。”
“まず、幾つかのことが御質問であったと思いますけれども、先ほど私が七十日を超えるケースがあり得ると申し上げたのは、一つは、だから、衆議院の総選挙が行われたけれども、最高裁が事情判決の法理によらずに、あるいは、よったとしても将来効判決で無効とされたようなケースのことを申し上げたつもりでございます。 また、先ほど衆議院の事務局の方から説明がありました上段の部分、通常選挙ができる場合には七十日という形で、最大で七十日ということになりますし、あと、参議院の緊急集会には、要件として、国に緊急の必要があるときという要件がございますので、そこのルールを厳格に守っていただければ、何か、あたかも緊急集会でいろいろなことが決められてしまうかのような御指摘でありましたけれども、そういったことは起こらないのではないかと考えております。”
“佐藤教授のアイデアだと、参議院の緊急集会で、当時は定数配分ですけれども、今だと一票の格差になると思います、その格差の是正を行って、その後に衆議院議員選挙を行うということになりますから、こういった可能性があるのだとすると、これは七十日の縛りがあると考えることの方が難しいのではないでしょうか。 また、事後の同意は遡及しないものと考えますので、ましてや、この是正措置に基づいて選出された衆議院議員が不同意の意思表示をすることは、自らの正統性を否定することになりますから、あり得ないということは付言しておきたいと思います。 本来、違憲判決が下されるということはあってはならないことですし、ましてや、違憲判決が放置されるなんということはあってはいけないことだとは思いますけれども、実際、合区であるとか定数減などには相当な政治的なエネルギーが費やされて時間がかかることは、私たちが経験していることですので、こうしたことも想定すべきではないかと考えております。”
“しかし、最高裁の大法廷、昭和六十年七月十七日の補足意見で、選挙を無効とするがその効果は一定期間経過後に初めて発生するという内容の判決をすることもできないではないという意見が出され、最近の下級審の判決でも、広島高判の平成二十五年ですけれども、同様のものも現れています。 二〇一六年まで最高裁判所の裁判官を務められた千葉勝美元判事も、「違憲審査 その焦点の定め方」という著書で、猶予期間付無効判決について検討されています。いわゆる将来効判決が下されたにもかかわらず国会が是正行為を行わないと、その時点の到来とともに議員が存在しないということになりますから、それにより、どうやって対処をするかということについて、一九八五年五月の「法学教室」で佐藤幸治教授が検討しておりますけれども、参議院の緊急集会により暫定的な法改正を行い、それにより総選挙を実施するという方法を示唆しています。”
“はい。 先ほど小林委員から御質問をいただきました。選挙困難事態ということがなかなか我々としては想定しづらいのではないかというのは、前回申し上げたとおりであります。御指摘のように、そうであるとすると、緊急集会について、重みがそれほど重要でなくなるのではないかという御指摘はそのとおりだと思います。 ただ、今日、参議院の緊急集会の射程ということで議論されておりますけれども、今日の提出いただいた衆議院事務局の資料でも、解散のときと任期満了のときと二つ挙がっておりますけれども、それ以外にもあり得るのではないかということが考えられます。 これまで最高裁は、いわゆる一票の格差が争われた裁判で、公職選挙法の定数配分規定全体を違憲であると判断しながら、いわゆる事情判決の法理によって、選挙の効力については維持をするという解決を繰り返してきました。”
“まず、これまで繰延べ投票ということで提起をさせていただいてまいりましたけれども、これまでの議論の中で、例えば、今御指摘があったように、恐らくブロック単位で選挙がなかなか難しいよねというような事態が生じることもあろうかと思います。 その場合に、例えばブロック単位で投票日を変更するというような法改正であるとか、また、繰延べ期間が長くなった場合、先ほども説明がありました、選挙運動がずっと続いてしまうではないかということで、これは、何らかの対応をする、法改正を検討する余地、必要というのはあるのかなというふうに考えております。 また、先ほど来、若干ここはかみ合わないところがあるのかもしれませんけれども、私どもは、選挙ができるところはやはり選挙権の中身として四年なり三年以内にやるというのが一つの主観的権利になっていると思っておりますので、そこについては実施をする。”
“避難所、避難場所でも投票ができるようにする方法を模索することであるとかインターネット投票などの方法で大規模災害などのときでも公正な選挙が確保できるような仕組みを追求することなどを検討することが、論理的に先行すべきことと考えられます。 このような手を尽くした上で、いかんともし難い事態があるのだということが確認されて初めて、そのことが立法事実となります。 その意味で、私どもとしては、現時点では立法事実が確認できないと申し上げて、意見表明といたします。”
“これに対して、感染症の全国的な蔓延が深刻な事態となった場合というのを想定すると、投票所で密になるであるとか不要不急の外出を控えるなどの状況というのは、これは一部地域だけじゃなくて、日本全国において選挙が困難になるという可能性は、これはゼロではないのかもしれません。 しかし、これも先般御指摘をさせていただきました。現行の公職選挙法を前提にして議論がされている。つまり、下位の規範である法律の規定を根拠に、上位の規範である憲法の説明をしてしまっているように思われます。すなわち、投票日を定めて、入場券を郵送し、その場所に足を運んで自書で候補者の氏名を記入するというやり方を前提に選挙が実施をできないという結論を出してしまっているのではないかということです。 憲法の方が言うまでもなく上位の規範ですから、その規範が求めていることが現行法で難しいということであれば、順序としては、公職選挙法の改正などにより憲法の求める価値を実現するのが立法府の役割であると考えます。”
“選挙の一体性という御指摘もありますが、民主制のプロセスそのものである選挙権の意義であるとか法的性質ということからすると、全部について選挙権行使の機会を停止する、制限するよりも、繰延べ投票などの方法により選挙の時期をずらすということの方が、より制限的でない、他の選び得る手段だと考えられます。 もっとも、この議論は法律の違憲審査の局面ではありません。立法論であるとか憲法改正論としては、したがって、比例原則だとか比較衡量で考えることが適切なのかもしれません。そうだとしても、一部地域で選挙を行うことが困難であることをもってより多くの地域の選挙権を制限するというのは、比較衡量、比例原則の観点からも明らかにバランスを失していると言わざるを得ないと思われます。 このようなことから、大規模災害のケースを立法事実として想定することは難しいのではないかと考えられます。”
“形式的には、地方の首長だとか議員というのは、この任期は憲法上のものではなくて法律上のもの、地方自治法上のものですから、法律、特例法によったというものですけれども、より重要な点は、首長は当該地方公共団体の有権者から直接公選されるものであること、地方議会議員については一般に大選挙区制度が取られていることなどから、選挙そのものが定数全部にわたってなし得ないという事情であります。 これに対して、これら二つの震災は、災害としては甚大なものであったということは間違いありませんけれども、地方議会のように、衆議院議員が一人も選出できないというような事態ではないことが、地方選挙の特例の場合とは大きく異なるということが言えます。 東日本大震災に関しては、先ほどこれは立法事実になるのだという御指摘ですけれども、仮にこのタイミングで総選挙があったとしても、八割強の議員は選出できると試算されておりますところ、このようなケースで任期延長を行うということは、八割強の有権者の選挙権を行使し得る機会を制限する、延期をするということを意味しています。”
“十五条と四十五条、四十六条を併せて読めば、衆議院については最長で四年以内に、参議院については三年ごとに代表者を選出するということが選挙権の主観的権利の内容となっていると言うことができます。 選挙困難事態において議員任期を延長するということは、ルールを変更するというだけではなくて、選挙権を行使し得る期間について制限を加えるということになりますから、その意味で、任期延長問題というのは、かつて参考人でここで御意見をいただいた学者の方のお言葉をかりれば、ルールと原理が交錯する問題と言うことができると思います。 さて、選挙困難事態の具体例として、今、船田委員からは東日本大震災が挙げられました。また、阪神・淡路大震災などが議論されてきましたけれども、この二つのケースで特例法を制定したではないかという議論がございます。”
“立憲民主党の山花郁夫でございます。 今、船田幹事から、積み上げてきたものがあるというお話でございますけれども、私どもからすると、視点として欠落しているものがあるのではないかという認識でございます。 憲法十五条に選挙権についての規定があります。この選挙権というのは、有権者団の構成員としての公務であるとともに、このような公務に参与することを通じて国政に関する自己の意思を表明することができるという個人の主観的権利でもあるといういわゆる二元説が通説的な見解と言っていいでしょう。 芦部教授も、選挙権が、アメリカの判例、学説流に言えば、表現の自由と密接に関連し、平等権保護条項等によって保障される優越的権利だということであるとされています。この論文は投票価値の平等に関するものではありますけれども、司法審査が行われる場合には厳格な合理性基準によるべきだとされています。 ところで、視点として落ちているのではないかと思われる点ですけれども、憲法四十五条で、衆議院については解散がなければ任期は四年、四十六条で、参議院については任期は六年で、三年ごとの半数改選と規定されています。”