畑野君枝
日本共産党 · Japan
“それどころか、罪なき市民や子供たちの命を奪い、世界経済を混乱させ、人々の暮らしを脅かすことになります。政治の最大の使命は、絶対に戦争を起こさないことです。あらゆる争い事を軍事力ではなく徹底した外交努力によって解決することです。それはまさに憲法九条が求めていることそのものです。 日本国憲法は、前文で、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、九条で、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めています。この徹底した平和主義は、かつて日本が起こした侵略戦争と植民地支配によって日本国民三百十万人、アジア太平洋地域で二千万人以上もの命を犠牲にしたことへの痛苦の反省に基づくものです。だからこそ、日本国憲法は戦争につながる一切のものを否定しているのであ…”
“しかし、今、国民の多くは改憲を求めてはいません。朝日新聞と東京大学が有権者に対して行った共同世論調査では、改憲を政治の優先課題と考える人は僅か一%です。国民が求めていない改憲のための議論ではなく、絶対に戦争を許してはならないという九条の精神に立脚した外交と政治が強く求められているということを改めて強調しておきたいと思います。 重大なことは、高市政権が、九条を踏みにじり、アメリカに追従して、戦争ができる国づくりのために軍拡を進めていることです。政府は、この三月に、憲法違反の敵基地攻撃のための長射程ミサイルの配備を強行しました。四月には、殺傷兵器の全面的な輸出解禁に踏み出しました。さらに、安保三文書を年内に改定し、軍事費のGDP比三・五%への増額や、ミサイル、弾薬の増産、無人…”
“日本共産党の畑野君枝です。 この特別国会を通して憲法について私が強く感じているのは、今、国会に求められているのは、改憲のための議論ではなく、憲法を暮らしに生かし、政治を変えるための議論だということです。とりわけ、憲法九条の精神が今国際社会に強く求められています。それは、世界で戦争と平和の問題が鋭く問われているからです。 アメリカとイスラエルによる国際法違反の先制攻撃によって始まったイラン戦争は、二百人以上の子供を含め、何の罪もない多くの民間人を犠牲にしています。戦争により世界中の石油市場が打撃を受け、日本でも、ナフサなど石油関連製品や医療、建設資材の不足などにより中小・小規模事業者の倒産が相次ぎ、国民の命と暮らしが脅かされています。 アメリカとイランは停戦に向けた覚書に合…”
“今国会、高市政権と与党は、数の力に任せた強引な国会運営で、議会制民主主義を踏みにじる異常な事態を引き起こしました。自民党と日本維新の会が国会会期末に衆議院比例定数削減法案と副首都法案を提出し、一方的に質疑日程を決定し、与党だけで審議入りしたことは、余りにも乱暴で身勝手極まるものです。 重大なことは、議員定数削減を政治改革のセンターピンと強調し、問答無用とばかりに国会と国民に押しつけようとしていることです。議員定数の削減によって切り捨てられるのは主権者国民の声です。議員を減らせば、国民の意見を反映させる手段が細くなり、国民の声はますます国会に届きにくくなります。地方の議席を減らし、少数者の声を排除し、若者や女性の政治進出を妨げ、多様な民意を議会に反映させることを一層困難にし…”
“次に、基本的人権を侵害する政策を強行している問題です。 政府は、多くの国民や冤罪被害者の反対の声を無視して、再審法の改定案を押し通そうとしています。冤罪の温床となっているとして批判されている検察官抗告を温存し、証拠開示の範囲を狭める改悪案にほかなりません。冤罪被害者家族の袴田ひで子さんは、この法律なら巌は処刑されていたと述べています。国家による最大の人権侵害である冤罪に正面から向き合わない政府・与党の姿勢は極めて重大です。 国旗損壊処罰法案は、刑罰で感情を強制するものです。国旗を大切に思う国民感情を口実に、著しく嫌悪、不快という極めて主観的で曖昧な要件で国民の表現の自由を幅広く侵害するものです。個人の内心の自由に踏み込む明確な違憲立法であり、廃案にするしかありません。 そ…”
“議会を形骸化させ、翼賛体制をつくるもので、断じて認められません。 最後に、今国民の中から、高市政権の強権的な姿勢そのものに対する批判の声が上がっています。七月十日、めちゃくちゃな政治に抗議しますとするアクションが全国四十五都道府県、百五十八か所で行われ、三万五千人を超える市民が同時に声を上げました。暮らしを守れ、憲法を守れ、この国民の声に政治は真摯に向き合うべきです。 私は、憲法の原理原則を国民の生活の隅々にまで行き渡らせることが何よりも重要だと考えます。憲法が生きる政治の実現のために全力を尽くす決意を強調して、発言を終わります。”
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“議会を形骸化させ、翼賛体制をつくるもので、断じて認められません。 最後に、今国民の中から、高市政権の強権的な姿勢そのものに対する批判の声が上がっています。七月十日、めちゃくちゃな政治に抗議しますとするアクションが全国四十五都道府県、百五十八か所で行われ、三万五千人を超える市民が同時に声を上げました。暮らしを守れ、憲法を守れ、この国民の声に政治は真摯に向き合うべきです。 私は、憲法の原理原則を国民の生活の隅々にまで行き渡らせることが何よりも重要だと考えます。憲法が生きる政治の実現のために全力を尽くす決意を強調して、発言を終わります。”
“今国会、高市政権と与党は、数の力に任せた強引な国会運営で、議会制民主主義を踏みにじる異常な事態を引き起こしました。自民党と日本維新の会が国会会期末に衆議院比例定数削減法案と副首都法案を提出し、一方的に質疑日程を決定し、与党だけで審議入りしたことは、余りにも乱暴で身勝手極まるものです。 重大なことは、議員定数削減を政治改革のセンターピンと強調し、問答無用とばかりに国会と国民に押しつけようとしていることです。議員定数の削減によって切り捨てられるのは主権者国民の声です。議員を減らせば、国民の意見を反映させる手段が細くなり、国民の声はますます国会に届きにくくなります。地方の議席を減らし、少数者の声を排除し、若者や女性の政治進出を妨げ、多様な民意を議会に反映させることを一層困難にします。国会の最も大事な役割である行政監視機能が後退し、弱まることは明らかです。 日本の国会議員定数は国際的にも歴史的にも少な過ぎ、削減することに合理的根拠はありません。議員定数削減は、議会制民主主義の土台を壊し、政権への反対意見や少数意見を封じ込めようというものにほかなりません。”
“次に、基本的人権を侵害する政策を強行している問題です。 政府は、多くの国民や冤罪被害者の反対の声を無視して、再審法の改定案を押し通そうとしています。冤罪の温床となっているとして批判されている検察官抗告を温存し、証拠開示の範囲を狭める改悪案にほかなりません。冤罪被害者家族の袴田ひで子さんは、この法律なら巌は処刑されていたと述べています。国家による最大の人権侵害である冤罪に正面から向き合わない政府・与党の姿勢は極めて重大です。 国旗損壊処罰法案は、刑罰で感情を強制するものです。国旗を大切に思う国民感情を口実に、著しく嫌悪、不快という極めて主観的で曖昧な要件で国民の表現の自由を幅広く侵害するものです。個人の内心の自由に踏み込む明確な違憲立法であり、廃案にするしかありません。 その一方で、政府・与党は、国民が求めている選択的夫婦別姓や同性婚の法制化に背を向け、最低賃金千五百円への引上げや消費税の減税をほごにしました。高市政権が国民の幸福追求権や人格権、生存権をいかに軽視しているかということを示しています。 さらに、議会制民主主義の問題です。”
“しかし、今、国民の多くは改憲を求めてはいません。朝日新聞と東京大学が有権者に対して行った共同世論調査では、改憲を政治の優先課題と考える人は僅か一%です。国民が求めていない改憲のための議論ではなく、絶対に戦争を許してはならないという九条の精神に立脚した外交と政治が強く求められているということを改めて強調しておきたいと思います。 重大なことは、高市政権が、九条を踏みにじり、アメリカに追従して、戦争ができる国づくりのために軍拡を進めていることです。政府は、この三月に、憲法違反の敵基地攻撃のための長射程ミサイルの配備を強行しました。四月には、殺傷兵器の全面的な輸出解禁に踏み出しました。さらに、安保三文書を年内に改定し、軍事費のGDP比三・五%への増額や、ミサイル、弾薬の増産、無人機の大量導入、軍需工場の国有化を検討しています。非核三原則の見直しも否定していません。 こうした軍事力の強化は、東アジア地域の軍拡競争を加速させ、軍事的緊張を一層高めるものです。その先にあるのは、戦争と、国民の命と暮らしの破壊です。戦後の出発点と憲法九条の精神を真っ向から踏みにじるもので、断じて認められません。”
“それどころか、罪なき市民や子供たちの命を奪い、世界経済を混乱させ、人々の暮らしを脅かすことになります。政治の最大の使命は、絶対に戦争を起こさないことです。あらゆる争い事を軍事力ではなく徹底した外交努力によって解決することです。それはまさに憲法九条が求めていることそのものです。 日本国憲法は、前文で、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、九条で、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めています。この徹底した平和主義は、かつて日本が起こした侵略戦争と植民地支配によって日本国民三百十万人、アジア太平洋地域で二千万人以上もの命を犠牲にしたことへの痛苦の反省に基づくものです。だからこそ、日本国憲法は戦争につながる一切のものを否定しているのであり、その核心が憲法九条です。今こそ、政治はこの憲法九条の精神を生かすときです。国民の中から九条を守れの声が大きくなっているのも、九条の価値が今こそ必要とされているからにほかなりません。 一方で、この憲法審査会では、九条を変えて憲法に国防規定を設けるべきだとか、国防軍として位置づけるべきだという主張がなされています。”
“日本共産党の畑野君枝です。 この特別国会を通して憲法について私が強く感じているのは、今、国会に求められているのは、改憲のための議論ではなく、憲法を暮らしに生かし、政治を変えるための議論だということです。とりわけ、憲法九条の精神が今国際社会に強く求められています。それは、世界で戦争と平和の問題が鋭く問われているからです。 アメリカとイスラエルによる国際法違反の先制攻撃によって始まったイラン戦争は、二百人以上の子供を含め、何の罪もない多くの民間人を犠牲にしています。戦争により世界中の石油市場が打撃を受け、日本でも、ナフサなど石油関連製品や医療、建設資材の不足などにより中小・小規模事業者の倒産が相次ぎ、国民の命と暮らしが脅かされています。 アメリカとイランは停戦に向けた覚書に合意しましたが、この間、攻撃を再開し、双方がホルムズ海峡を再び封鎖しました。国際社会は、両国が攻撃を直ちに停止し、交渉のテーブルに着くよう働きかけを強めるべきです。日本政府は、そのために積極的な役割を果たすべきです。 イラン戦争が示しているのは、軍事力では争い事を解決することはできないということです。”
“しかし、国会議員の定数削減は、地方の議席を減らし、少数者の声を切り捨てることにつながります。議会制民主主義の土台を崩し、政権への反対意見や少数意見を封じ込めようというものにほかなりません。議会を形骸化させ、翼賛体制をつくるもので、断じて認められません。 そもそも日本は、歴史的にも国際的にも、国会議員は極めて少ない水準になっています。日本の国会議員の総定数は、一九八〇年代には衆議院五百十二、参議院二百五十二でした。ところが、いわゆる政治改革以降、衆議院、参議院とも定数が削減され、現在では衆議院四百六十五、参議院二百四十八となっています。その結果、人口当たりの国会議員数はOECD加盟三十八か国中三十六番目と、最低水準となっています。国民の多様な意見を正確に反映させるためには極めて不十分です。 今必要なのは、国民主権に基づき、民意を公正に反映する選挙制度へと抜本的に改革するための議論だということを指摘して、発言を終わります。 ―――――――――――――”
“二つ目に、衆議院選挙での小選挙区制度の問題です。 小選挙区は、得票率と獲得議席に著しい乖離を生み出し、民意をゆがめるものです。一九九四年に小選挙区比例代表並立制が導入されて以降、一貫して、小選挙区において第一党は、四割台の得票率にもかかわらず、六割から八割もの議席を獲得してきました。議席に反映しない死に票は、各小選挙区の約半数にも上っています。まさに小選挙区の根本的欠陥が浮き彫りになっています。 小選挙区制による民意をゆがめた虚構の多数の下で、自民党政権が安保法制を強行成立させ、敵基地攻撃能力を導入するなど、平和主義や立憲主義を破壊する政治を強行してきたことは極めて重大です。小選挙区制は廃止し、比例代表中心の選挙制度に抜本改革すべきです。 三つ目に、与党が衆議院の比例定数の削減を推し進めようとしていることです。 国会議員は多様な国民の声を正確に国会に反映させるための手段であり、そのためには一定の議員数が必要です。とりわけ、地方や女性などの意見を議席に反映することは、国会が行政監視の役割を果たすために不可欠です。”
“さらに、二〇一二年に最高裁が再度出した判決は、二〇一〇年の参議院選挙を違憲状態とし、都道府県を参議院選挙の選挙区の単位としなければならないという憲法上の要請はないとして、再び、仕組み自体を見直すことを求めました。 国会に問われていたのは、投票価値の格差是正のための選挙制度の抜本的な改革でした。ところが、自民党は、この最高裁の指摘に背を向け、二〇一五年に二つの合区を含む十増十減の改定案を突如提出し強行したのです。 前回の審査会で、自民党の委員から、合区による弊害が表れているとの発言がありました。合区が地方の声を切り捨てることにつながるという批判は、当初から出されていたものです。私たちは、一部の県だけが対象となる合区制度は不公平だと指摘してまいりました。こうした反対意見を一顧だにせず、自民党は、衆議院、参議院を合わせても数時間の審議で制度を強行したのです。その責任をどう考えているのでしょうか。自らの責任を棚に上げて、合区の解消を理由に改憲を主張するなど、断じて認められません。 参議院の選挙制度は、都道府県を選挙区の単位とするのをやめて、比例代表を中心とした制度に改革すべきです。”
“日本共産党の畑野君枝です。 本日のテーマに関連して、選挙制度の在り方について幾つか意見を述べます。 日本国憲法の前文は、日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動しから始まり、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないよう決意し、主権者が国民であることを明記しています。 民意を正確に反映した国会での徹底した議論を通じて国の進路を決めることこそ、国民主権における議会制民主主義の原則です。その根幹を成すのが選挙権です。したがって、選挙制度は、国民の多様な民意を正確に反映するものでなければならず、投票価値の平等を求める十四条や、国会議員が全国民の代表であるとする四十三条一項など、憲法の要請に基づくことは当然のことです。 この観点から、三つの点を指摘しておきたいと思います。 一つ目は、参議院選挙での合区の問題です。 前回述べたように、合区は自民党の党利党略によって持ち込まれたものです。二〇〇九年の最高裁判決は、参議院選挙の一票の格差について、国民の意思を適正に反映する選挙制度が民主政治の基盤であり、投票価値の平等が憲法上の要請であると指摘しました。”
“いずれの選挙でも、小選挙区において第一党は、四割台の得票率にもかかわらず、七割から八割もの議席を獲得しています。一方で、少数政党は、得票率に見合った議席配分を得られず、獲得議席を大幅に切り縮められております。議席に反映しない死に票は、各小選挙区の投票の半数に上っています。 さきの総選挙で自民党は三百以上の議席を獲得しましたが、絶対有権者比で見れば二八%の投票にすぎません。まさに、民意を反映しない小選挙区制の根本的欠陥を浮き彫りにしています。この下で、殺傷兵器の輸出や長射程ミサイルの配備など、平和と民主主義を破壊する強権政治が横行していることは重大です。 小選挙区制度を廃止し、国民主権の趣旨に沿う、民意を公正に反映する選挙制度へと抜本的に改革する議論を予算委員会や各常任委員会、特別委員会で大いに行うべきだということを述べて、発言を終わります。 ―――――――――――――”
“改憲の理由として、地方の声が反映されないことをしきりに強調しますが、実際に自民党が推し進めようとしているのは、衆議院の定数を削減し、地方など少数の意見を切り捨てることです。民意の反映という主張がいかに空虚なものかということを如実に表しています。 日本国憲法前文は、日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動しから始まり、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないよう決意し、主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定するとしています。 選挙制度について求められるのは、この憲法の原則に基づき、民意が正確に反映される選挙制度にすることです。そのためには、都道府県を参議院選挙の選挙区の単位とすることをやめ、比例代表を中心とした制度への抜本的な改革こそ必要です。 この点に関わって指摘しておきたいのは、衆議院選挙での小選挙区制度の問題です。 一九九四年に政治改革と称して現行の小選挙区比例代表並立制が導入された下で、民意の反映が著しくゆがめられてきました。この三十年間、小選挙区制の下で十一回の総選挙が行われました。”
“こうした中で、二〇一〇年に参議院に選挙制度の改革に関する検討会が設置され、当時の西岡武夫議長は、総定数を維持し、九つのブロックによる比例代表制にする案を提示しました。我が党は西岡議長案をたたき台にして議論することを提起し、各党が合意に向けた努力をしてきました。 ところが、自民党は、自らの改革案を提示しないまま先延ばしにし、二〇一五年に協議を打ち切り、突如として二つの合区を含む十増十減の改定案を提出したのです。これに対し、合区対象となる四県を中心に、地方切捨て、地方軽視という反発の声が上がりました。私たちは、一部の県だけが対象となる合区制度は不公平だと反対しました。ところが、自民党などは、参議院では委員会審議を省略し、衆議院でも僅か一時間の審議だけで採決を強行したのです。 さらに、二〇一八年には、合区によって選挙区から立候補できない自民党の候補者を救済するために、比例代表選挙に特定枠制度を強引に導入しました。徹頭徹尾、党利党略の御都合主義と言わなければなりません。 自分勝手な都合により合区制度を強行してきた責任を棚に上げ、合区の解消のために改憲を主張するなど、言語道断です。”
“日本共産党の畑野君枝です。 いわゆる合区の問題について述べます。 まず指摘しておきたいのは、合区は自民党の党利党略によって持ち込まれたものだということです。 この問題の出発点となったのは、参議院選挙区間の一票の格差に関する二〇〇九年の最高裁判決です。判決は、国民の意思を適正に反映する選挙制度が民主政治の基盤であり、投票価値の平等が憲法上の要請であると指摘し、一票の格差是正のために、選挙制度の仕組み自体の見直しを提起しました。 我が党は、議員総数の削減は行わずに格差是正を実現すること、民意を議席に正確に反映させることといった基本的な見地から、得票数が議席に正確に反映される比例代表を中心とした制度にすべきだと主張しました。 さらに、二〇一二年に再度出された最高裁判決は、二〇一〇年の参議院選挙を違憲状態とし、都道府県を参議院選挙の選挙区の単位としなければならないという憲法上の要請はないとして、再び、仕組み自体を見直すことが必要と国会に要請しました。”
“この下で、今、日米の指揮統制の一体化が強化され、自衛隊は全国各地で長射程ミサイルの配備を進め、アメリカもトマホークを発射できるミサイルシステムを日本に展開しています。日本が攻撃されていないにもかかわらず、集団的自衛権を発動して、米軍と一体となって相手国を攻撃するためのものにほかなりません。 その上、高市政権は、今年四月に殺傷兵器の輸出を全面的に解禁し、世界各国に売り込んでいます。世界の軍拡を助長し、武器輸出によってもうける死の商人国家への道を突き進むものです。さらに、安保三文書の改定の議論を前倒しで進めており、そこでは非核三原則を見直すことまで主張されています。唯一の被爆国としての責任を放棄し、世界の核軍縮の流れに真っ向から逆行するものであり、断じて認められません。 そもそも、武器輸出禁止も非核三原則も、幾多の国会議論を経て衆参両院で決議された国是です。時の内閣の恣意的な決定で覆すことは到底許されません。こうした憲法九条に反する現実の政治を正すことが必要だと指摘して、発言を終わります。 ―――――――――――――”
“また、東京や神奈川を含めた一都九県に及ぶ広大な空域の航空管制権は米軍横田基地が握っており、羽田空港や成田空港に離着陸する民間機は、米軍の許可がなければ空域内を通過することすらできません。主権国家の首都の上空を外国軍隊が管理しているなど、極めて屈辱的であり、とても普通の国ではありません。 この下で、米軍機からの落下事故や低空飛行による爆音、繰り返される米軍関係者による性的暴行など、米軍による事件、事故によって国民の人権が脅かされていることは極めて重大です。 次に、米軍と一体の日本の軍拡の問題です。 政府は、二〇一四年に、それまで歴代の自民党政権も憲法九条の下で認められないとしてきた集団的自衛権の行使を一片の閣議決定によって容認へと解釈を変更し、安保法制を強行しました。地球上のどこであれ、どのような戦争であれ、自衛隊が出動して米軍を支援できるようにするためのものです。 さらに、二〇二二年の安保三文書改定で、敵基地攻撃能力の保有に踏み切りました。しかも、日本への攻撃がなくても、集団的自衛権の行使として敵基地攻撃が可能としています。”
“しかし、今、国民の多くは改憲を求めていません。朝日新聞と東京大学が有権者に対して行った共同世論調査では、改憲を政治の優先課題と考える人は僅か一%です。国民が求めていない改憲のための議論ではなく、九条の精神を現実の政治や外交に生かすための議論こそ必要だと強調しておきたいと思います。 その上で、九条に反する現実の政治について、二つの点を述べておきたいと思います。 第一に、日米安保条約と在日米軍基地の問題です。 前回、強大な戦力を持つ在日米軍が地域の緊張を高めていると指摘しました。日米安保条約と地位協定は、米軍に全土基地方式と基地の自由使用を認め、在日米軍基地は米軍の国際法違反の戦争の出撃拠点とされてきました。イランへの攻撃でも米軍は横須賀や沖縄から出撃していますが、日本政府は問題にすらしていません。スペインやイタリアなど各国は、米軍のイラン攻撃での基地や領空の使用を拒否しています。日本の態度は余りにも従属的だと言わなければなりません。”
“日本共産党の畑野君枝です。 憲法九条について意見を述べます。 日本国憲法は、前文で、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、九条で、戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認を定め、徹底した平和主義を貫いています。これは、日本が侵略戦争と植民地支配によって日本国民三百十万人、アジア太平洋地域で二千万人以上もの犠牲を出したことへの痛苦の反省によるものです。このことから、日本国憲法は戦争につながる一切のものを否定しているのであり、憲法九条はその核心です。 九条は、絶対に戦争を起こさないこと、あらゆる争い事を武力ではなく徹底した外交努力によって解決することを強く求めています。今、この九条の精神が世界の平和のためにも強く求められています。アメリカとイスラエルによる無法なイラン攻撃を見ても、軍事力で平和をつくれないことは明らかです。国民の中から九条を守れの声が大きくなっているのも、九条の価値が今こそ必要とされているからにほかなりません。 一方で、この憲法審査会では、九条を変えて憲法に国防規定を設けるべきだとか、国防軍として位置づけるべきだという主張がされています。”
“こうした根本問題を放置していることは極めて重大です。 現行法の欠陥を放置したまま、公選法並びの法改正を重ねていくことは認められません。国民投票法の形を整えたかのように装い、あたかも改憲の準備が進んでいるかのように見せるこそくなやり方はやめるべきです。 そもそも、今多くの国民は改憲を政治の優先課題とは考えていません。改憲手続法である国民投票法の整備は必要ないということを強調して、反対の討論とします。”
“私は、日本共産党を代表して、国民投票法改定案に反対の討論を行います。 提案者は、法案について、投票環境の整備に関することは公選法並びとの考えの下、公選法の改正で取られた措置を国民投票法にも反映させるものだと説明しています。 しかし、議員や首長を選ぶ選挙と改憲の賛否を問う国民投票は、その主体も内容も全く異なるものです。にもかかわらず、直近の公選法改正を国民投票法に取り込み、公選法並びで改正すること自体が問題です。 元々、現行の国民投票法は自民党などが強行採決で成立させたものであり、憲法改正案に対して民意を酌み尽くし正確に反映させるものとなっていません。重大な欠陥を持っています。 その一つは、最低投票率の規定がなく、有権者の一割台の賛成でも改憲案が通ってしまうことです。第二は、公務員や教員が改憲案に賛成し又は反対する運動を不当に制限していることです。第三に、資金力の多寡によって広告の量が左右されるなど、広報や広告が公平公正なものになっていないことです。さらに、改憲派が多数を占める広報協議会が改憲内容を広める広報をするのも、幾重にも改憲を進めるのに都合のいい仕組みです。”
“世界で唯一、空母打撃群と海兵遠征軍が前方展開し、横須賀基地の原子力空母や長距離巡航ミサイル・トマホークを搭載した十一隻のイージス艦、数百機に及ぶ岩国、三沢、嘉手納の空母艦載機や戦闘攻撃機、沖縄の海兵隊や佐世保の強襲揚陸艦などがいつでも出撃できる体制を取っています。 実際に、横須賀のイージス艦や沖縄の海兵隊などがイラン戦争に出撃しています。これまでもアメリカはアフガン戦争やイラク戦争など国際法違反の侵略戦争を繰り返し、そのたびに在日米軍基地が出撃の拠点にされました。こうしたアメリカの強大な攻撃戦力が日本に存在し、周辺諸国に脅威を与えてきたことが、地域の緊張を生み、軍拡を誘発する要因になってきました。 この米軍の存在は、戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認を掲げた憲法九条と真っ向から矛盾するものです。東アジア地域の緊張緩和と安定のためにも、日米安保体制と在日米軍の存在を問い直すことこそ必要だということを指摘して、発言を終わります。”
“そもそも、国民は今、改憲を政治の優先課題とは考えていません。国民が改憲を求めていない中で、国民投票法の整備を急いで進める必要はありません。 繰り返し指摘してきたように、国会は、改憲のための議論ではなく、憲法を現実の政治に生かすための議論をすべきです。貧困と格差、冤罪と再審制度、教育の無償化と学費、選択的夫婦別姓や同性婚、外国人の人権など全てが憲法問題です。憲法の原則に逆行し踏みにじられている政治と社会の実態を変えるための議論こそ私たちに求められています。 この観点から、私は、憲法九条に反する軍拡政治を正し、九条の精神を現実の政治や外交に生かすべきだと主張してきました。 今日は、九条に反する在日米軍の問題について触れたいと思います。 在日米軍は、一九五一年にサンフランシスコ講和条約と引換えにアメリカから押しつけられた日米安全保障条約により、占領軍から条約に基づく駐留軍となりました。今なお、日本全国に百三十か所以上の基地を持ち、世界最大の約五万四千人の兵力が駐留しています。”
“日本共産党の畑野君枝です。 まず、国民投票法について発言します。 私は前回、現行の国民投票法について、最低投票率の規定がないこと、公務員や教員の運動を不当に制限していること、改憲案の広告や広報が公平公正なものになっていないことの三つの問題点を挙げ、国民の民意を酌み尽くし正確に反映させるという点で根本的な問題があると指摘しました。 これらの問題点を指摘してきたのは私たちだけではありません。法制定時の議論でも、多くの法律家や憲法研究者、メディア関係者からも懸念の声が上がり、各党からも指摘がありました。参議院では十八項目にも及ぶ附帯決議がつけられ、最低投票率の意義について検討を加えることや、有料広告規制について必要な検討を加えることなどが指摘されました。私たちはこの附帯決議に反対しましたが、自民党も賛成して可決されたものです。国民投票法というのであれば、こうした根本問題を議論することこそ必要です。 この問題を放置したまま、来週にも公選法並びの三項目の改定案を採決するべきだという主張が出されています。投票法の形だけ整えて改憲議論を進めようというものであり、容認できません。”
“配慮規定にすぎないということで、不公平な仕組みだということを申し上げて、質問を終わります。”
“国会での議論を本当に客観的に記載しようとしたら、議事録をそのまま載せるしかありません。結局、どのような情報を発信するかを取捨選択するしかなく、それを判断するのは広報協議会です。恣意的な判断になる可能性は極めて大きいと思います。 そもそも、広報協議会の二十人の委員は、会派の所属議員数の比率により割り当てることになっています。改憲に賛成した会派が大多数を占めることになり、反対した会派の委員は僅かです。場合によっては、賛成した会派が十九人で、反対した会派の委員は一人しかいないこともあり得ます。極めて不公平な構成であり、とても中立的とは言えないと思いますが、いかがですか。”
“質問にきちんとお答えいただいていないんですけれども。 要するに、内容が違えば、その手段の是非も当然異なってくるわけです。その違いを無視したまま公選法並びでそろえることがいいのかということが問われていると思います。強調しておきたいのは、この放送する広報の内容は国民投票の公平公正さに関わる問題だということです。 国民投票法は、広報の内容について、憲法改正案やその要旨に加え、その他参考となるべき事項と規定しています。これは具体的にどのような内容で、それは誰がどうやって決めるのですか。改憲の理由や発議に至った背景など、改憲を進めるために、都合のいい情報が広報として放送されることになるのではありませんか。”
“日本共産党の畑野君枝です。 国民投票法について質問します。 今回の法案について提出者は、公選法で措置されたもので、外形的な事項だと説明しています。しかし、人を選ぶ選挙と改憲の賛否を問う国民投票は全くの別物です。にもかかわらず、公選法並びという理由で議論を進めてよいのかということがまず問われるべきだと思います。 具体的に伺いますが、法案は、ラジオでの広報をFM放送にも拡大するとしています。公選法では、政党や候補者が作成した政見放送をそのまま放送するだけですが、国民投票法は、改憲案の広報を放送するもので、それを作成するのは国会につくられる広報協議会です。選挙とは主体も内容も全く違います。この違いについて、法案提出者はどのように認識していますか。”
“そもそも、議員や首長を選ぶ選挙と改憲の賛否を問う国民投票は全くの別物です。さらに、現行の公選法は、国民の選挙運動を幅広く制限する、べからず法であり、公選法並びでいいのかということ自体が問われなければなりません。公務員や教員の選挙運動を制限しているのも公選法に倣った結果にほかなりません。 最後に、フェイクニュースやネット利用の問題についてです。 この問題は、国民の知る権利や表現の自由など、基本的人権に関わる重大な問題です。国民投票法ありきで議論を進めれば、誤った方向に向きかねません。フェイクニュースなどの問題への対応は必要ですが、国民投票法と絡めて議論するべきではありません。 繰り返し指摘してきたように、国会は、改憲のための議論ではなく、憲法の原理原則を現実の政治に生かすための議論こそするべきだということを強調して、発言を終わります。 ―――――――――――――”
“さらに、公務員や教員だけにとどまらず、国民全体の意見表明や運動を萎縮させることにつながりかねない重大な問題です。 第三に、改憲案に対する広告や意見表明の仕組みが公平公正なものになっていないことです。 資金力の多い方がテレビなどの有料広告の大部分を買い占めてしまい、憲法がお金で買われるおそれが繰り返し指摘されています。しかも、現行法にはそれに対する実効性のある措置がありません。国会につくる広報協議会も、委員の大多数は改憲に賛成した会派から割り当てられます。広報の内容も、改憲の理由と改憲案の説明、改憲に賛成する意見が大部分を占め、改憲を進めるのに都合のよい仕組みになっています。 このように、現行の国民投票法は、その審議の手続においてもその内容においても重大な問題を抱えた欠陥法です。国民投票法というのであれば、これらの根本的な問題について真摯に向き合うことこそ必要です。 今、公職選挙法並びの三項目の議論を進めるべきだという意見が出されていますが、根本問題を放置したまま、投票法を形だけ整えていつでも動かせるようにしておき、改憲議論を進めようというものであり、認められません。”
“そのため、現行法には幾つもの重大な問題が残されたままとなっています。今でも、憲法研究者や法律の専門家から、その不備を指摘する声が相次いでいます。 私は、具体的に三つの問題点を指摘したいと思います。 第一に、最低投票率の規定がないことです。 現行法は、投票率がどんなに低くても国民投票が成立する仕組みになっています。そのため、たとえ有権者の一割から二割台の賛成しかなくても改憲案が通ってしまいます。これでは、国民の民意を酌み尽くし、その意思を正確に反映しているとは到底言えません。 第二に、公務員や教員の国民投票運動を不当に制限していることです。 国民投票の大前提は、国民が自由闊達に意見を表明し、幅広い多様な意見に接し、改憲案の内容を十分に検討できることです。 しかし、現行法は、公務員や教員について、地位を利用した国民投票運動を禁止しています。その対象は、国や地方の公務員、大学の教員から幼稚園の先生に至るまで五百万人に上ると言われています。定義の曖昧な地位の利用を理由にこれほど多くの国民の投票運動を制限することは許されることではありません。”
“日本共産党の畑野君枝です。 国民投票法について意見を述べます。 私たちは、国民の多数が改憲を求めていない中で、改憲のための国民投票法を整備する必要はないという立場です。どの世論調査を見ても、今、国民は憲法改正を政治の優先課題とは考えていません。したがって、国民投票法の整備を性急に進める必要はどこにもありません。 同時に、私たちは、現行の国民投票法については、国民の民意を酌み尽くすという点で重大な欠陥があると考えています。 そもそもこの国民投票法は、第一次安倍政権の二〇〇七年に、自民党が改憲を推し進めようとする中で作られたものです。 当時、安倍首相は、憲法改正を政治のスケジュールにのせるべくリーダーシップを発揮すると述べ、そのために国民投票法の早期成立を期待すると繰り返しました。その下で、自民党は期限を区切って国民投票法の審議を推し進めました。法案を審議した特別委員会に参考人として出席した多くの研究者や弁護士などから法案の不備が指摘されていたにもかかわらず、衆議院での強行採決に踏み切りました。 こうして作られたのが今の国民投票法です。”
“この教訓から、日本国憲法は、十八条で人身の自由を保障し、三十一条から四十条に至るまで十か条にわたって刑事手続について定め、公正な手続の保障、公平、迅速な裁判を受ける権利、自白の強要や拷問、脅迫の禁止など、詳細な人権保障を規定しています。冤罪を許さないことを徹底して求めているのです。 にもかかわらず、自白の強要や人質司法、証拠の捏造などが横行し、冤罪が繰り返されてきたことは極めて重大です。その上、冤罪被害者を救済するための再審開始を不当に引き延ばすことは、幾重にも許されることではありません。 袴田巌さんは、冤罪を晴らすまでに四十八年もの間不当に拘束され、死刑囚として過ごした三十四年間、死刑執行への恐怖を強いられました。このような人権侵害を二度と繰り返してはなりません。 憲法の精神に基づき、冤罪をなくすための徹底した審議を行い、再審法を抜本的に改正することが国会に求められているということを強調して、発言を終わります。 ―――――――――――――”
“それは、イラン戦争を終わらせ、国民の暮らしを守るためにも極めて重要です。今、憲法九条を守れの声が大きくなっているのも、そのことを国民が求めているからです。憲法九条の生命力を世界中に発揮することこそ求められています。 もう一つ、憲法が保障する基本的人権をめぐって指摘しておきたいのは、再審法と冤罪の問題です。 冤罪は、無実の人を長期間にわたってその自由を奪い、個人の尊厳も名誉もじゅうりんする、国家による最大の人権侵害の一つであり、絶対に許されません。 日本国憲法は、世界に類を見ないほど詳細な刑事手続の保障を定めています。それは、戦前の明治憲法下で多くの国民を不当に弾圧してきたことへの反省によるものです。 明治憲法は国民の刑事手続に関する人権保障を欠いており、その下で、検察や警察による自白の強要や長期間の拘束が横行し、多くの無実の国民が処罰されました。とりわけ、治安維持法の下で、特高警察による拷問や脅迫により国民を厳しく弾圧し、命を奪ってきました。”
“さらに、岸田政権は、二〇二二年に策定した安保三文書で、敵基地攻撃能力の保有を明記しました。 政府は、今年三月に国産の長射程ミサイルの配備を強行し、そして米国製の長距離巡航ミサイル・トマホークの配備を進めています。二〇二三年には次期戦闘機の第三国への輸出を容認し、今年四月には殺傷兵器の輸出を全面的に解禁しました。世界の紛争を助長し、武器輸出によってもうける死の商人国家への道を突き進むものです。 そもそも、武器輸出禁止の原則は、国会での議論の積み重ねの上に衆参両院の全会一致の国会決議で確立した、憲法の平和主義に基づく国是です。時の政権の恣意的な決定で覆すなど、到底許されません。 さらに、高市首相は、今年中の安保三文書の改定を明言し、アメリカのトランプ政権の要求に応え、軍事費をGDP比三・五%に増額するための議論を進めています。日本国憲法の平和主義をじゅうりんし、軍事強化のために国民の生活を踏みにじろうというもので、断じて認められません。 憲法九条が求めているのは、絶対に戦争を起こさず、徹底した外交努力で争い事を解決することです。今こそ、この九条の精神が世界の平和のためにも求められています。”
“日本共産党の畑野君枝です。 今日は、国会は憲法問題をどう議論すべきかについて幾つか意見を述べます。 私はこれまで、国民の多数が改憲を求めていない中で、国会の側が改憲をあおり、国民に押しつけるような議論はやめるべきだと主張してきました。 憲法九十九条は、「天皇又は摂政及び国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、この憲法を尊重し擁護する義務を負ふ。」と定めています。これは、憲法に反する現実に対し、憲法の実現を確保させ、国民の基本的人権を守り、立憲主義を徹底しようというものです。 この立場から、憲法の原理原則を現実の政治に生かすための議論を予算委員会や各常任委員会の場で行うことこそ私たち国会議員が果たすべき責務だということをまず強調しておきたいと思います。 その上で、憲法に反する現実の政治の問題で問われているのは、憲法九条に反して自民党政権が軍事強化と戦争する国づくりを進めてきたことです。安倍政権は、二〇一四年に、それまで歴代の自民党政権も憲法九条の下で認められないとしてきた集団的自衛権の行使を一片の閣議決定で容認し、安保法制を強行しました。”
“時間が来ましたが、大臣に。JFEスチールのときに神奈川県で初の連携本部をつくっていただいて、私もその前に質問してまいりました。今度の日産でも厚労省は頑張っていただいていると思いますので、是非今後の対策を伺って、私の質問を終わります。”
“報道では、日産九州に千人を転籍させるとか、県内外の企業から従業員の採用希望が厚労省に届いていると言われていますが、その事実関係も含めて、日産や日産車体、下請など関連企業の労働者の雇用確保のために具体的にどのような対策を進めているのか、厚労省に伺います。”
“大臣から大事な御答弁がありました。今日、資料一、二をつけさせていただきましたが、是非、法の趣旨にのっとって更に進めていただきたい、国際基準で進めていただきたいと申し上げておきます。 次に、日産自動車の車両生産停止に伴う雇用対策について伺います。 日産は、昨年、経営再建の一環として、神奈川県横須賀市の追浜工場での車両生産を二〇二七年度末までに、子会社の日産車体も、平塚市にある湘南工場の生産を今年度末に停止すると公表しました。影響を受ける従業員数は、追浜工場で約二千四百人、日産車体で約五百人と言われています。さらに、県内の日産との取引のある企業は千七百社以上に上ると言われており、今後、計画が進行する中で、あるいは実際に生産が停止されれば、廃業する中小零細企業や職場を失う労働者も出てくることは当然に考えられることです。 地域の雇用を確保するということは喫緊の課題です。国や県や市など関係自治体などでつくる関係行政機関連携本部会議は、厚生労働省も構成メンバーとなって、雇用対策についても議論をしていると伺っています。”
“最初に紹介した日立の高齢者雇用に関する問題ですが、七十歳までの雇用が努力義務化されたにもかかわらず、日立の一部の労働者を六十五歳で雇い止めしたことが問題になっております。その方は、六十五歳以降は雇用継続をしないということを告げられて、労働組合、電機・情報ユニオンを通じて日立側に団体交渉を求めましたが、日立は団交の最中に席を立ち、それ以降の団交には応じないという姿勢を示しています。 この問題について、労働者側から、OECD責任ある企業行動に関する多国籍企業行動指針に基づく解決のための連絡窓口、日本NCPに問題提起をされています。この行動指針は、多国籍企業が労働者の権利を尊重し、労使関係において責任ある行動を取ること、団体交渉権の重要性についても強調しております。日立も、グループ人権方針で指針を規定されている。国際的に認められた全ての人権を尊重する責任を明確にされています。 厚生労働省としても、企業に対して、責任ある行動をしっかり取るように求めていただいて、NCPについても一層周知をしていただきたいと思いますが、上野大臣の御答弁をお願いいたします。”
“大臣、十分に話合いをと言っていただきましたので、本当に大事なんですよ。そこが欠けちゃうと問題が起きる。私は、こういう誤解を生むようなQアンドAはやはり改めるべきだと申し上げておきたいんです。 事業主が、週五日勤務から週四日勤務や週三日勤務、週二日勤務などの短日勤務を労働者に命じることができる就業規則を作って、労働者にその就業規則を根拠にして週五日勤務から短日勤務を強制するということは、これは高年齢者雇用安定法の趣旨に反するやり方だということで、防止するための規制が必要だというふうに思います。 雇用継続における、生活できない低賃金、高年齢者をターゲットにした人減らし、リストラなどの人権侵害は是正し、救済すべき課題だと思います。そのために、雇用継続労働者が安定して働き、生活できるよう、高年齢者雇用安定法及び責任あるサプライチェーン等における人権尊重のためのガイドラインの周知徹底と啓発指導を行い、更に是正指導の措置を強めていただきたいということを申し上げておきます。”
“会社が一方的に労働条件を提示できるような就業規則の規定は、十分に話合いを設定するというこの法の趣旨に反するのではないでしょうか。御見解をお伺いいたします。”
“大事な御答弁だと思うんですよね。これは本当に、都合のいいところだけ使っているということなんです。だから、ちゃんとただし書以降を周知するということですので、是非やっていただきたいと確認をしておきます。 実際に、企業はこれを都合のよいように使っていると労働者から伺いました。家庭用血圧計で世界トップシェアの大手電機機器メーカーのオムロンでは、グループ内会社、国内事業所などで、シニア社員に対して、今年四月以降の週五日勤務から週三日勤務への契約変更が一方的にされたと聞いております。労使協議や事前説明もなく、上司から個別面談で進められているということです。これを受け入れれば、月収は約二十六万円から約十五万六千円に四割カットになる。 そのシニア社員雇用契約を読みますと、まず最初に何と書いてあるか。契約時、契約変更時に、会社が判断の上、短日勤務適用を提示すると書かれているんです。その他いろいろ、その後、書かれているんですけれども、最初にそうやって示している。 上野賢一郎厚生労働大臣に伺います。”
“しかし、結局、企業から提示された労働条件では生活ができず退職を余儀なくされる、結果として雇用延長制度を利用できない労働者がたくさんおられます。 厚労省に伺いますが、高年齢者雇用安定法QアンドAの一の八を見ますと、当社で導入する継続雇用制度では、定年後の就労形態をいわゆるワークシェアリングとし、それぞれ週三日勤務でおおむね二人で一人分の業務を担当することを予定していますが、このような継続雇用制度でも高年齢者雇用安定法の雇用確保措置として認められますかという質問に対する答えが載せられているんですね。こうしたことを根拠にして、週五日勤務から週三日勤務への契約変更など、ワークシェアリング、勤務日数、勤務時間を企業側が一方的に行える、こういう趣旨なのかどうか、まず確認したいと思います。”
“そして、この法律に基づいて、現在、企業には、六十五歳までの雇用を確保する義務、そして七十歳までの努力義務が課されています。 ところが、現在の状況はこの法の趣旨に沿ったものと言えるかという問題が生まれています。大企業、大手電機メーカーでは、定年は六十歳として変更せずに、会社は、遠隔地移動を含む仕事の選択や、社内で仕事が見つからない、だったら定年退職を選ばざるを得ないというような選択肢を提示する、あるいは、派遣会社か退職か二択だ、こういう迫り方もしております。 事実上、労働者には退職を強いるというような事例が横行する状況になっています。週五日勤務を希望している労働者に対して、NECグループや富士通関連会社では、週三日勤務で十三万五千円の再雇用条件を提示する。生活を維持することができない、結局、退職を選ばざるを得ないという方々が多くいらっしゃいます。学費が必要な子供を抱えている、親の介護やローンなどを抱え、まだまだ安定した収入が必要な年齢です。 当時、私に対する答弁で、高年齢者の就業の実態や生活の安定等を考慮した適切なものとなるよう努めることと厚労省は答弁されておりました。”
“これを踏まえた労使の交渉の結果、日立では、六十五歳まで週五日勤務の雇用延長がされた方々がいらっしゃいます。 そこで、厚生労働省に伺います。高年齢者雇用安定法の趣旨をお示しください。”
“日本共産党の畑野君枝です。 大企業のリストラ問題について質問いたします。 労働者、国民の平均寿命や健康寿命が延びて、年金支給年齢を引き上げたことに対応して、年金支給までの間に労働者の暮らしを支えるために、まともに生活できる賃金が得られる雇用を確保するということで、高齢者等の雇用の安定等に関する法律が作られました。 二〇一七年二月二十三日の予算委員会分科会で、私は、日立の雇用延長の制度を例に、六十歳を迎える労働者に対して、それまでどおり週五日労働を提示される労働者もいるが、多くの労働者は、雇用延長しても週一日若しくは二日しかない、辞めるか、一日でも働くか、そういう選択を迫られて、結局、退職を余儀なくされているという状況を示して、このような労働条件は法律の趣旨からいっても実質的に法令違反になるのではないか、生活が安定できるような指導を行うべきだと質問いたしました。 当時、厚労省の答弁で、一方的に決まるということではなく、労使の合意、労働者の意見もよく踏まえるということを確認いたしました。”
“国は公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないという憲法に基づく施策への転換を求めます。 以上、反対討論を終わります。”
“これにより、下水道施設の改築費用を使用料値上げという形で住民負担にすることが制度上明確化されます。 今、住民は、イラン戦争による物価高騰に苦しんでいます。その上、下水道使用料が値上げされれば、住民生活は一層逼迫しかねません。下水道は、住民誰もが安い料金で使えるようにするべきであり、その改築費用は国が責任を持つべきです。独立採算性を理由とした住民への押しつけは許されません。 第三は、下水道の官民連携を進める法案だからです。 本法案は、基盤の強化として、水の官民連携、ウォーターPPP、すなわち下水道民営化を推進しようとしています。 ウォーターPPPは、原則十年間という長期間、特定の企業が業務を独占するとともに、民間事業者が設計や仕様を自由に決定できる性能発注を原則とするため、下水道に必要な設計や仕様が確保されない危険もあります。民営化を進めてきた欧州各国では様々な弊害が明らかになる下で再公営化に動いており、本法案は世界の流れに逆行するものと言わなければなりません。 地方自治体、住民からも厳しい批判の声が上がっており、ウォーターPPPの押しつけはやめるべきです。”
“私は、日本共産党を代表し、下水道法等の一部を改正する法律案に反対の討論を行います。 第一は、下水道の広域化、共同化路線を今後も継続するものだからです。 埼玉県八潮市の道路陥没事故は、下水道管路の口径を大きくすれば、破損したときの安全と住民生活への影響が甚大になるということを示しました。国が一九七〇年代以降主導してきた流域下水道を始めとする広域化、共同化が背景にあることは明らかです。 本法案は、下水道の広域化、共同化に反省がないばかりか、基本方針に「市町村の区域を超えた広域的な連携」を位置づけ、都道府県に広域連携推進計画策定の努力義務規定を創設するなど、一層の広域化を進めようとしています。 しかし、既に広域化を進めている地方自治体の実態を見ても、広域化は、市町村、住民の負担増を伴うものであり、下水道事業を更に困難にしかねません。 今求められることは、こうした下水道の広域化、共同化の路線を根本的に見直すことです。 第二は、下水道の改築費用を住民に押しつけるものだからです。 本法案は、下水道使用料の算定に「改築を実施するため将来において必要となる資金として積み立てるべき額」を追加します。”
“担い手も処遇がよければ来るわけです。広がったらますます仕事は大変になるという悪循環なんです。私は、今まで交付されていた交付金について、更に要件をつけて交付されなくなるような、こんなことは国の政策の押しつけ以外の何物でもないと厳しく批判をし、こういうやり方はやはり改めるべきだ、見直すべきだ、転換を図るべきだということを申し上げたいと思います。 国は、公衆衛生の向上及び増進に努めなければならないというのは、憲法です。それに基づく施策への転換を強く求めて、質問を終わります。”