畑野君枝
日本共産党 · Japan
“それどころか、罪なき市民や子供たちの命を奪い、世界経済を混乱させ、人々の暮らしを脅かすことになります。政治の最大の使命は、絶対に戦争を起こさないことです。あらゆる争い事を軍事力ではなく徹底した外交努力によって解決することです。それはまさに憲法九条が求めていることそのものです。 日本国憲法は、前文で、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないようにすることを決意し、九条で、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を定めています。この徹底した平和主義は、かつて日本が起こした侵略戦争と植民地支配によって日本国民三百十万人、アジア太平洋地域で二千万人以上もの命を犠牲にしたことへの痛苦の反省に基づくものです。だからこそ、日本国憲法は戦争につながる一切のものを否定しているのであ…”
“しかし、今、国民の多くは改憲を求めてはいません。朝日新聞と東京大学が有権者に対して行った共同世論調査では、改憲を政治の優先課題と考える人は僅か一%です。国民が求めていない改憲のための議論ではなく、絶対に戦争を許してはならないという九条の精神に立脚した外交と政治が強く求められているということを改めて強調しておきたいと思います。 重大なことは、高市政権が、九条を踏みにじり、アメリカに追従して、戦争ができる国づくりのために軍拡を進めていることです。政府は、この三月に、憲法違反の敵基地攻撃のための長射程ミサイルの配備を強行しました。四月には、殺傷兵器の全面的な輸出解禁に踏み出しました。さらに、安保三文書を年内に改定し、軍事費のGDP比三・五%への増額や、ミサイル、弾薬の増産、無人…”
“日本共産党の畑野君枝です。 この特別国会を通して憲法について私が強く感じているのは、今、国会に求められているのは、改憲のための議論ではなく、憲法を暮らしに生かし、政治を変えるための議論だということです。とりわけ、憲法九条の精神が今国際社会に強く求められています。それは、世界で戦争と平和の問題が鋭く問われているからです。 アメリカとイスラエルによる国際法違反の先制攻撃によって始まったイラン戦争は、二百人以上の子供を含め、何の罪もない多くの民間人を犠牲にしています。戦争により世界中の石油市場が打撃を受け、日本でも、ナフサなど石油関連製品や医療、建設資材の不足などにより中小・小規模事業者の倒産が相次ぎ、国民の命と暮らしが脅かされています。 アメリカとイランは停戦に向けた覚書に合…”
“今国会、高市政権と与党は、数の力に任せた強引な国会運営で、議会制民主主義を踏みにじる異常な事態を引き起こしました。自民党と日本維新の会が国会会期末に衆議院比例定数削減法案と副首都法案を提出し、一方的に質疑日程を決定し、与党だけで審議入りしたことは、余りにも乱暴で身勝手極まるものです。 重大なことは、議員定数削減を政治改革のセンターピンと強調し、問答無用とばかりに国会と国民に押しつけようとしていることです。議員定数の削減によって切り捨てられるのは主権者国民の声です。議員を減らせば、国民の意見を反映させる手段が細くなり、国民の声はますます国会に届きにくくなります。地方の議席を減らし、少数者の声を排除し、若者や女性の政治進出を妨げ、多様な民意を議会に反映させることを一層困難にし…”
“次に、基本的人権を侵害する政策を強行している問題です。 政府は、多くの国民や冤罪被害者の反対の声を無視して、再審法の改定案を押し通そうとしています。冤罪の温床となっているとして批判されている検察官抗告を温存し、証拠開示の範囲を狭める改悪案にほかなりません。冤罪被害者家族の袴田ひで子さんは、この法律なら巌は処刑されていたと述べています。国家による最大の人権侵害である冤罪に正面から向き合わない政府・与党の姿勢は極めて重大です。 国旗損壊処罰法案は、刑罰で感情を強制するものです。国旗を大切に思う国民感情を口実に、著しく嫌悪、不快という極めて主観的で曖昧な要件で国民の表現の自由を幅広く侵害するものです。個人の内心の自由に踏み込む明確な違憲立法であり、廃案にするしかありません。 そ…”
“議会を形骸化させ、翼賛体制をつくるもので、断じて認められません。 最後に、今国民の中から、高市政権の強権的な姿勢そのものに対する批判の声が上がっています。七月十日、めちゃくちゃな政治に抗議しますとするアクションが全国四十五都道府県、百五十八か所で行われ、三万五千人を超える市民が同時に声を上げました。暮らしを守れ、憲法を守れ、この国民の声に政治は真摯に向き合うべきです。 私は、憲法の原理原則を国民の生活の隅々にまで行き渡らせることが何よりも重要だと考えます。憲法が生きる政治の実現のために全力を尽くす決意を強調して、発言を終わります。”
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“下水道の改築に必要な交付金、補助金と絡めたウォーターPPPの押しつけはやめるべきではないかと思いますが、金子大臣、いかがですか。”
“ひどい答弁ですよね。結局、国の支援がなければ改築を進められない自治体は、ウォーターPPPを導入せざるを得ない、誘導するということです。命と暮らしを守るインフラ整備に必要な国費の配分に水道、下水道の民営化を要件とすることは、命の水を守りたいと願う多くの国民の気持ちを踏みにじることだと厳しく批判しなくてはなりません。 金子大臣に伺います。ウォーターPPPについてです。 十年もの長期間、利益最優先の民間事業が上下水道の維持管理、更新に関わる。契約期間の十年が経過すれば、技術者不足の地方自治体では、上下水道の維持管理、更新の技術はますます民間会社頼みになり、自治体での技術の継承はますます困難になります。後戻りできない上下水道民営化への道がウォーターPPPです。ウォーターPPPを交付金、補助金の要件にすることは、下水道施設の安全、安心を盾にして民間企業にもうけ先を提供し、水の安全、安心を守る公的責任を後退させるものです。 命の水である水道、下水道の民営化反対の声は本当に大きいんです。”
“質問にお答えになっていないんですよね。ウォーターPPPを導入しない自治体は、交付金、補助金の支援がなくなって、改築が進まなくなるのではないかと伺ったんですが、どうですか。”
“自治体が水道や下水道の民営化を決定しなければ、来年度から汚水管の改築に関し、原則として国費支援はしないということです。 このように、国の交付金、補助金にウォーターPPP導入を要件とすれば、ウォーターPPPを導入しない自治体の老朽化した下水道施設の改築は進まなくなるのではありませんか。”
“いや、重大なお話だと言わなくてはなりません。 というのは、当初、この法案の説明の際に、国土交通省は、この法案はウォーターPPPとは直接関係のない法案だと説明していたからです。しかし、法案の解釈で当然に出てくるものだったわけですね。上下水道の民営化のような極めて大きな論点を法案の内容としてまともに説明してこなかったというのは大問題だと指摘しておきたいと思います。 ウォーターPPPとは、老朽化した上下水道施設の維持管理、更新を、自治体と民間事業者が原則十年の長期的な契約により一体で運営する手法とされています。水道、下水道の民営化です。二〇二六年四月一日現在で全国で十九の自治体、下水道に限っても十六の自治体がウォーターPPPを採用しているといいます。 重大なことに、政府は、PPP/PFI推進アクションプランにより、汚水管の改築に係る国費支援は、緊急輸送道路等の下に埋設された汚水管の耐震化を除き、ウォーターPPP導入を決定済みであることを令和七年度以降に要件化すると言ってきたことです。”
“広域化の理由の一つに、地方自治体の技術職員の減少が挙げられています。 全国の下水道の技術職員数は、約三十年前の一九九七年は約四万四千人、それが現在、約六割の二万七千人まで減少していると報告されて、大変な事態です。 それは、自然減少ではなく、政府が進めてきた定員管理という名の職員削減、自治体リストラが原因です。そこに有効な手だてを打たずに、広域化で乗り切ろうと。これでは、国の責任を住民に押しつけるものだと言わなくてはなりませんし、結局、広域化は住民の負担増によって支えられているということを私は指摘しておきたいと思います。 次に、法案の中に基盤強化というのがあります。この基盤強化には官民連携や広域化が含まれるのか、伺います。あわせて、官民連携にはウォーターPPPが含まれるか、伺います。”
“国が音頭を取って、都道府県に広域化・共同化の計画を作らさせたのですが、地域の実態や要求とかけ離れた上からの押しつけではうまくいかないということではないかと思うのですが、いかがですか。”
“しかし、私は、現場の声をたくさん伺っております。全国的にも、水道、下水道使用料の値上げが相次いで発表されております。もう片手では足りないぐらいの自治体です。値上げの理由には、老朽化対策や資材の高騰などが挙げられております。 ある県では、五十年間でコスト削減が期待されるとうたう一方で、その県内のある市では、上下水道料金を引き上げる方針案を示している。一般家庭では、数百円から数千円程度増える見込みだということです。コストカットは五十年後の期待で、しかし住民の負担増は目の前に迫っているということですね。 金子恭之国土交通大臣にこの後伺いたいんですが、ある県では、公共下水道を流域下水道に接続する計画を立てたんだけれども、流域下水道に参加する自治体が想定より少なくて、この計画はほとんど頓挫しているということです。大容量の終末処理場を造ったが、活躍の場がないということです。また、別の県では、ある地域は浄化槽利用の希望が強くて、この地域は広域化のエリアから外されたということです。”
“ある県では、公共下水道を流域下水道に接続したけれども、市町村に流域下水道使用料の新たな負担や接続に要した費用の回収などの問題が生じていると聞いております。また、別の県のある市では、住民から、上水道だけのときに比べて下水道に入ると二倍になる、高くて大変だという声も上がっているということです。 伺いますが、広域化によって、新たな経費も住民の使用料値上げにつながっているのではないですか。”
“日本共産党の畑野君枝です。 下水道法等の一部を改正する法律案について質問いたします。 法案は、二〇二五年一月に発生した埼玉県八潮市での道路陥没事故を契機に老朽化対策を強化しようという内容もありますが、技術職員の不足や地方自治体の財政難を理由に下水道の広域化を更に進めようという内容もあります。 下水道の広域化や共同化は、この法案が出る前から政府の方針として示されてまいりました。国土交通省は、総務省、農林水産省、環境省とともに、二〇一八年一月、全ての都道府県が二〇二二年度までに広域化・共同化計画を策定するよう事務連絡を出し、その後、全ての都道府県が期日どおりに計画を策定しています。 では、全都道府県が出したこの計画に基づく下水道の広域化は、その後、全ての都道府県で計画どおりに実施されているのでしょうか、伺います。”
“日本政府は、アメリカとイスラエルに対して、再攻撃せず早期に戦争を終わらせるよう、国際社会と連携して外交努力を強めるべきです。 今目の前にある国民生活の危機に対応するための議論こそ予算委員会や各常任委員会で大いにするべきだと改めて強調して、発言を終わります。 ―――――――――――――”
“緊急事態条項の議論では、九条改憲の議論も並行すべきだとか一体に議論すべきだという主張がされています。ロシアによるウクライナ侵略も度々挙げられていますが、結局、戦争準備の議論にほかなりません。九条改憲と一体に戦争する国づくりを進めようというものではありませんか。日本国憲法の精神を根本から覆そうというもので、断じて認められません。 私たち政治家がすべきは、国民が求めていない改憲のための議論ではありません。現実に窮地に陥っている国民の暮らしやなりわいを守るための議論です。 アメリカとイスラエルによる国際法違反の攻撃によって始まったイラン戦争は、国民の生活に極めて重大な影響を及ぼしています。ナフサなど石油関連製品の不足で、事業者からは、このままでは廃業するしかない、コロナ禍以上に深刻な状況だという声が上がっています。この声にどう対応するのかが国会には問われています。 最も重要なのは、一日も早く戦争を終結させることです。アメリカは今もホルムズ海峡の逆封鎖を続け、トランプ大統領は度々再攻撃に言及しています。”
“この痛苦の教訓から、日本国憲法は、内閣による緊急政令を廃し、国会議員の任期を憲法に明記し、国民主権と民主主義を徹底することを求めているのです。 憲法制定議会で金森徳次郎担当大臣は、民主政治を徹底し、国民の権利を擁護するためには、政府の一存による処置は防がなければならない、言葉を非常ということにかりてその道を残しておけば、どんなに精緻なる憲法を定めても破壊されるおそれがあると述べています。任期延長についても、自ら任期を延長することは甚だ不適当であり、任期が来れば選挙によって国民の意思を国会に反映することが重要だと述べています。 日本国憲法が緊急事態条項を否定したのは、悲惨な戦争を二度と起こさないという決意にほかなりません。これは日本国憲法の原点そのものです。日本国憲法前文は、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きることのないようにすることを宣言し、憲法九条で、戦争放棄、戦力不保持、交戦権の否認を定めています。戦争につながる一切のものを排除することを求めているのであり、これが日本国憲法の核心です。”
“国内では、国家総動員の方針の下、戦争に反対する人々を弾圧して、国民経済や国家予算、学術研究など、ありとあらゆるものを戦争遂行のために動員しました。日本の植民地支配と侵略戦争で、アジア太平洋地域で二千万人、日本国民三百十万人以上が犠牲となりました。 この戦争を遂行する体制をつくるために用いられたのが、明治憲法にあった緊急勅令などのいわゆる緊急事態条項です。当時の政府は、緊急勅令によって、議会で廃案になった治安維持法に死刑を導入する改悪を強行するなど、戦争に反対する国民の声を弾圧するために濫用しました。緊急財政処分も、日清、日露戦争、そして満州全土の制圧など、戦争を遂行する戦費を調達するために乱発されました。 任期延長も同じです。戦前は、国会議員の任期は法律で定めるとされていました。前回も述べたように、太平洋戦争へと突き進もうとしていた一九四一年、挙国一致体制をつくるために国民の中に不要な議論を起こしてはならないという理由で衆議院議員の任期を一年延長しました。こうして国民の声を抑え込んだ下で、東南アジアへと戦線を拡大し、真珠湾攻撃へと突き進んだのです。”
“日本共産党の畑野君枝です。 今日の審査会も、法制局がまとめた緊急事態条項のイメージ案を議題としています。一部の会派の主張に基づいて、緊急事態条項について論点を抜き出し、議論を方向づけようとすることは認められません。 朝日新聞と東京大学が共同で行った有権者への調査では、改憲を優先的に取り組む課題だと答えたのは僅か一%にすぎません。国会の場で改憲を喧伝し、国民に議論を押しつけることは許されません。 この間の議論で主張されている緊急事態条項の内容は、内閣が緊急事態だと認定すれば、国会の議決を得ずに法律に代わる政令の制定や予算の執行を可能にするものです。内閣に権限を集中させ、国民の権利を制限するもので、憲法停止条項です。国会議員の任期延長は、国民の参政権を停止し、内閣の独裁体制を支えるため、時の政権が国会の多数を維持するためのものにほかなりません。 こうした緊急事態条項の規定は、さきの戦争の反省から日本国憲法が否定してきたものです。かつて日本は、朝鮮半島や台湾を植民地化し、中国大陸を始めアジア太平洋諸国を侵略しました。”
“是非、関係省庁、進めていただいて、必要な指導、規制をしていただきたいと思うんです。 最後に金子大臣に重ねて伺います。 データセンターは建築基準法の用途区分が存在しておりません。事務所とか、印西市のようにその他(データセンター)など、実態に合わない用途のまま建築確認がされております。事実上、立地規制も生じないということで、事業者の意向次第でどこにでも建てられる。この問題は各所で指摘されております。 データセンターを建築基準法上の用途として明確に位置づけ、適切なゾーニングをするお考えはありますでしょうか。”
“データセンター地域共生ガイドラインに実効性を持たせるためにも、国はデータセンター問題で指針を作るなど住民合意の施策を進めるべきではないでしょうか。”
“一回もちゃんと説明していない、説明会をやっていないというのはこの間聞いてきた中身でございます。 本当に、この孫会社、関係会社は役員の過半数がURか千葉県の関係者ですから、単なる民間会社ではないということも言っておきたいと思います。 住民の皆さんは、データセンターそのものに反対をしているわけではないとおっしゃっているんです。どこにでも建てるのではなく、適切なゾーニング、区分けをしてほしいとおっしゃっていると伺っております。 資料三は、先日公表された日本データセンター協会のデータセンター地域共生ガイドラインです。この中では、地域や近隣にお住まいの皆様から理解を得られている施設であることが大前提だとして、地域や近隣にお住まいの皆様から十分な理解が得られていないデータセンターが増加していくことはデータセンター産業全体の成長の阻害要因となりかねないと危惧をはっきり述べております。 井野俊郎経済産業副大臣がお越しいただきましたので、伺います。 データセンター建設をどうするかの検討には、住民合意、住民参加によるまちづくりの観点が不可欠です。”
“目の前にデータセンターを建ててほしくない住民と全く利益が相反しているわけです。 大臣に伺いますが、このUR都市機構の関係会社は、印西市内の駅前に建設を進める一方で、住民には説明会を一回たりとも開いていないというんです。大臣、これは住民合意、住民参加の理念に反しないでしょうか。大臣はいつも住民との合意というのを熱心に語っておられますが、いかがでしょうか。”
“ところが、大型スーパーがあって、駐車場だったそのマンションの隣の土地に、二〇二二年十二月二十日、マンション入居の引渡しがあったその同時期に、その隣の土地に、定期駐車場を閉鎖すると通知する掲示板が立てられて、ああ、じゃ、このままスーパーが広がるのかなとみんな安心していたら、二〇二五年の四月三日に、実際にはデータセンターが建つと住民に知らされたと。二年以上たった後なんですね。もう富士山の眺望は台なしですよ、マンションの西側のところに建つわけですから、富士山の側に。 眺望を害する建物が建設されることを知りながら、あるいはデータセンターの建設予定があると知りながら、故意に告げずに売れば、これは宅建業法違反になる可能性もあるわけですね。だから、住民の皆さんは本当に、怒っていらっしゃるのも当然だと思うんです。 このデータセンター用地を管理してきたのはUR都市機構の孫会社で、URのグループ会社です。二〇二五年七月現在、代表取締役はURのOB、二人の常務取締役は共にURからの出向という会社です。この会社が駅前の一等地をデータセンター事業者に売却したばかりか、事業者に出資までしている。”
“マンションに住んでいる住民の方々含めて皆さんと、そして地元市会議員と一緒に現地を視察をしてまいりました。 資料二は、住民の方が作った模型を撮った写真です。下がマンションです、先に建ちました。その後に計画されている、これはまだ建っておりません、上物はないんですが、上にあるのがデータセンター、マンションよりも高いものです。その距離、十一メートルしかないという話も伺ってまいりました。高さ五十二・七メートル、延べ床面積三万平方メートルもの構造物には、非常用ガスタービン発電機が設置され、そのための百二十万リットルという、一般的な小学校のプール五個分もの重油貯蔵設備が地下に埋蔵される。 データセンターから僅か十一メートル離れた隣には、十五階建てのマンションが建っております。そこに行きましたら、西側に富士山がよく見えるんです。みんなこのマンションがいいと選ばれたと。”
“実は、国土交通省からもそういうことを伺ったので、私も念のために、昨日、精華町の、間近な住民の方に聞いたんです。だから、また大臣もお調べいただいたら更に分かると思うんですけれども。 それで、重大なんです。いや、そう町はおっしゃったかもしれないんだけれども、食品の容器を作っている工場がすぐ近くにあるんです。クリーンルームを造って、ほこり一つ入らないように衛生管理を徹底しているんだけれども、黒いばい煙が工場に入ってくると。そうすると、容器にばい煙が付着しないかなと心配だと。実は、周りに中小企業の工場群があるんですよね。だから、本当に困っているということなので、これは是非、関係省庁等含めて対応していただきたいということを申し上げておきます。 次に、それと関連してなんですが、千葉県印西市を含む千葉ニュータウンは、国が半世紀かけて整備した住宅都市です。印西市には三十以上のデータセンターがありますが、今回初めて、千葉ニュータウン中央駅から徒歩三分の一等地に、巨大データセンターの建設が進められております。”
“四月二十八日に、国土交通省前の公道に首都圏五つの地域、千葉県印西市、白井市、埼玉県さいたま市、東京都江東区、日野市の住民が参加されて、無秩序な建設への規制を国土交通省に求められておられました。 金子恭之国土交通大臣に伺います。 データセンターによって黒煙や騒音などの深刻な被害が周辺住民に生じているということを御認識されていらっしゃいますでしょうか。”
“日本共産党の畑野君枝です。 住民合意のないデータセンター建設の問題について質問いたします。 近年、建設が急増するデータセンター、その数は全国で数百とも言われています。資料一は千葉県柏市内のデータセンターです。 住民の方の御案内で、地元県議会議員と一緒に視察をしてまいりました。工場跡地の約十・七ヘクタールもの広大な土地に、四棟のデータセンター建設に向けて既に二棟が建っております。三十六・九メートルもの高さ、巨大で窓がほとんどない建物が住宅地に近接して建っています。写真でいうと、中ほどより少し右側の奥にフェンスで囲まれたところが見えると思いますが、これは低いものが非常用発電機なんです。ずっと右の、植栽のあるその横が住宅地が並んでいるという現場でございます。 非常用発電機の運転点検は、多いときは月十回も行われておりました。その度に多くの煙突から黒い煙が上がる。そして、八十デシベルに達する騒音や悪臭、日照、振動、電波障害、低周波など、この被害に住民は悩まされてまいりました。新たな公害のようなものです。”
“任期延長の口実として国会機能の維持が強調されていますが、その大前提は、国会は国民に正当に選挙された議員で構成されていることです。国民の信任を得ていない議員が長期にわたって居座ることは許されません。任期延長は、議員自らの保身のための議論でしかありません。 このような改憲を国民が求めているでしょうか。国民が求めていない改憲のための議論はするべきではないと改めて申し上げて、発言を終わります。”
“長谷部恭男早稲田大学教授も、審査会の意見陳述で、任期の延長された衆議院と、それに支えられた従前の政権とが長期にわたって居座り続けると警鐘を鳴らしています。この憲法学者の指摘は、任期延長論の本質をつくものであり、歴史の教訓そのものです。 日中戦争下の一九四一年、当時の政府は、衆議院議員の任期を立法措置によって一年間延長しました。挙国一致の戦争遂行体制の確立が必要なときに、短期間でも国民を選挙に没頭させることは不必要な議論を誘発するというのがその理由でした。選挙を延期し、国民の声を抑え込んだ下で、東南アジアへの戦線拡大と真珠湾攻撃に踏み切り、無謀な戦争に突き進みました。 この痛苦の反省から、戦後の日本は、権力者の都合による任期延長を防ぐために、法律ではなく憲法に国会議員の任期を規定したのです。国会議員の任期延長のために憲法を変えようというのは、この歴史の教訓を踏みにじるものです。 憲法制定議会で金森徳次郎担当大臣は、国会議員の任期を自ら延ばすことは甚だ不適当であり、そのために憲法に任期を明記した、選挙で国会が国民と表裏一体化しているかどうかを現実に表すことが重要だと述べています。”
“そもそも、国会議員の任期は国民の負託に基づくものです。日本国憲法は、前文の冒頭、日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動しから始まり、政府の行為によって再び戦争の惨禍が起きることのないように決意し、主権が国民に存すると宣言しています。この下で、国民の代表である衆議院議員の任期を四年、参議院議員は任期六年で三年ごとの半数改選とすることで、定期的に民意を国政に反映させ、権力を民主的に統制することを定め、国民主権の原理を徹底しています。 選挙困難事態と称して一年も任期延長を認め、国民の選挙権を停止することが許されるでしょうか。主権者たる国民の参政権を侵害し、国民主権と民主主義をゆがめるものにほかなりません。 前回言及のあったマッケルウェイン教授は、著書の中で次のように述べています。選挙の延期は、有権者の意思を問う機会を延期することと同義であり、国民の支持を失った政府が政権を維持することに道を開きかねないと指摘しています。”
“日本弁護士連合会が東日本大震災の被災自治体に行ったアンケートでも、憲法が人命救助の障害になったと答えた自治体はありませんでした。 災害や感染症は、個別の法律で対応すべき問題です。とりわけ、災害時に救助や避難などに当たる地方自治体が人員や財源を確保していることが重要です。災害対応では、地方財政を抑圧し、合併など広域化によって対応を困難にさせてきた国の政策こそが問われるべきです。感染症対策も、コロナ禍で浮き彫りになったのは、病床や人員を減らし、医療や保健所の体制を削減してきた自民党政治の問題です。その責任を棚に上げ、憲法に責任を押しつけるのは筋違いです。 にもかかわらず、緊急事態条項を憲法に盛り込む目的は、戦争を想定した体制の整備だと言わざるを得ません。自民党は緊急政令や緊急財政処分を主張していますが、これは、国会の権限を奪って内閣に権力を集中させ、人権の制限を可能にするものです。明治憲法下で濫用された緊急勅令をほうふつとさせるものです。高市政権が進める戦争する国づくりと一体であり、断じて認められません。 国会議員の任期延長の議論も問題です。”
“日本共産党の畑野君枝です。 まず、今日の運営についてです。 冒頭、法制局に緊急事態条項のイメージ案なるものを報告させました。前回、一部の会派から、条文のイメージ案を作るべきだという主張はありましたが、それは全体の合意になったものではありません。 そもそも、法制局や審査会事務局は、中立公平な立場で審査会の運営に関わることが求められています。にもかかわらず、イメージ案なるものを作らせ、あたかも改憲議論が進んでいるかのように喧伝するやり方はやめるべきです。イメージ案といいますが、今後の更なる深掘りの議論の素材とされているように、その内容は、緊急事態条項が必要だと主張している政党の意見を並べたものだということも指摘しておきたいと思います。 次に、緊急事態条項について幾つか意見を述べます。 まず、緊急事態とは何かということです。 この間の議論では、大規模災害、感染症の蔓延、戦争が挙げられてきました。しかし、東日本大震災やコロナ感染症の蔓延でも、緊急事態条項がないから対応できなかったという事態は起きていません。”
“最後に、本当に大臣、前向きにありがとうございます。 タクシーの営業所がないというところが本当にあるものですから、是非御検討を進めていただいて、地域の公共交通をよりよくするために取り組んでいただきたいということを申し上げて、私の質問を終わります。”
“実績は三件ということでした。なかなか活用されていない状況だと思うんです。 個人タクシー事業者の方からお話を伺いました。定年後は、ふるさとに帰って個人タクシーを営業したいという方は結構いらっしゃいます。問題は、法人タクシーに運行管理を受けるという条件に個人タクシー事業者は抵抗感があるということです。 全国自動車交通労働組合総連合会、自交総連が交通空白解消の即戦力として個人タクシーの活用を提案しております。資料三でそのことを示させていただきます。そこでは、個人タクシーの優位性ということで四点、経験豊富なプロドライバー、地域に精通した運行、きめ細かなサービス、地域経済にも貢献、そして個人タクシーが安全で信頼できる公共交通であることが強調されております。 そこで提案ですが、安全を確保するために現在は先ほど言ったような制度の下で法人タクシーの運行管理を受けるようになっているんですが、それを法人タクシーでなく地方自治体、例えば保健所が健康チェックを行うなど、Uターン、Iターンされたい方の地域の実情に応じた柔軟な制度を検討してはいかがかと思いますが、金子大臣、いかがでしょうか。”
“この地方部にUターン、Iターンをした個人タクシー事業の経験者の活用について、まずその実績はいかがか、伺います。”
“是非、大臣、先頭に発信していただきたいと思います。 あわせて、市川三郷町に伺いましたら、JR身延線が走っておりまして、本当に大事な鉄道なんです。地元の県立高校の生徒さんなども大変よく利用されていて、鰍沢口から富士方面の列車が夕方、便が少なくて、部活動から帰るときにもっと便が増えたらなという声も寄せられていたということも大臣に御紹介しておきたいと思います。 次に、交通空白を解消するための個人タクシーの活用について伺いたいと思います。 個人タクシーを営業するには、二種免許の取得はもちろん、法人タクシーで働いて十年以上無事故、無違反であることに加えて、人口が三十万人以上の都市であることが要件とされています。 二〇二三年十二月から、人口三十万人未満でも、Uターン、Iターンで地方に戻る個人タクシー事業者に対して、地方運輸局長が判断すれば営業が認められるようになりました。ただ、事業申請時の年齢が七十五歳以上の場合は、法人タクシーによる運行管理を受ける体制の整備が条件となっております。資料の二で示させていただきました。”
“もう一点、地域公共交通計画を作成する上で重要なことを申し上げたいと思います。 市川三郷町が計画を作成する際に組織された地域公共交通会議ですけれども、二十五人のメンバーのうち五人の方、二〇%の方が利用者、住民代表となっております。五人の方は、市町村合併前の各地区から、また町の中の交通空白のある地区から必ず一人選んでいらっしゃる。町の担当者の方は、利用者、住民が地域の交通について一番よく知っている、会議でも積極的に発言されていたとのことでした。ところが、多くの地方自治体では、住民はなかなか交通会議や協議会に参加させてもらえないという実態も伺っております。 金子大臣は、地域公共交通計画を作成する上で、利用者、住民が交通会議や協議会のメンバーとして入ることの意義について、どう認識されていますか。”
“もちろん専任担当者がいなくても地域公共交通計画を作成している地方自治体もありますけれども、計画は作ったらそれでおしまいではなくて、その後の実践がしっかりされることが重要です。 金子恭之国土交通大臣に伺いますが、計画の未作成をなくすとともに、今後、交通空白を解消する上で全ての市区町村に専任担当者を配置することは不可欠ではないかと思いますが、いかがでしょうか。”
“計画が未作成で交通空白を抱えている自治体は、自動車地域旅客運送サービス再構築事業を使って交通空白を解消しようとすれば、急いで計画を作成する必要があります。 私、先日、今年三月に計画を作成した山梨県の市川三郷町に、地元の町議会議員また県議会議員と一緒にお話を伺ってまいりました。本当に努力されていらっしゃいました。地域公共交通活性化再生法が成立して十九年たつわけですけれども、何が契機となって今回作られたのかと伺いましたら、町の担当者の方がおっしゃるには、交通対策係をつくって、二人の専任担当者を配置したことによって、地域の公共交通について考えられるようになったからだということでした。 資料一でお示しいたしましたけれども、国土交通省の作られたもの、市区町村の地域交通専任担当者数を人口規模別に表したもので、グラフの下に私の方で数値を入れましたが、専任担当者が一人もいない市区町村は、人口七十万人以上で三、五万人以上七十万人未満で百二十四、五万人未満で六百十九、合計七百四十六あります。有効回答数が千百三十三なので、もっとあることも予想されます。”
“日本共産党の畑野君枝です。 地域公共交通活性化再生法の一部改正案について伺います。 今回の法案で創設される自動車地域旅客運送サービス再構築事業は、地域公共交通計画が作成されていることが前提です。計画作成の状況は現在どうなっているでしょうか。今年三月末時点での計画作成数と未作成の地方自治体数、計画が未作成で交通空白が存在する自治体数、計画未作成が残されている理由について伺います。”
“はい、分かりました。 建設業を始め日本の産業にとって、なくてはならない存在です。廃業などを生まないようにしっかり対応することを求めて、質問を終わります。 ――――◇―――――”
“公共工事における十トン積みダンプトラックの東京地区の二〇二六年度の一日当たりの機械、労務、材料、損耗費のそれぞれの単価及び合計金額について、大臣に伺います。”
“昨日、神奈川の組合の方からも聞いたんですけれども、静岡の大きな工事現場で、やはり、適法な、合法な自家用ダンプがもう現場に入れないという状況になっている。それで、その工事現場の担当者に言ったら、あっ、そういうことなんですかと分かったと。その後に、更に大手ゼネコンが仕事をしていますから、二人の所長さんのところにも行って、分かりましたと。そこは分かっていただける、大臣がおっしゃったように。ところが、一次、二次、下請になったら、もうそんな、長い文章、何回も出ているもの、だんだん文章は短くなっているんですけれどもね、だって、こういうのが出ちゃっているわけだから、もう本当に分かりやすい徹底をしていただきたいというふうに思うんです。 秋田県は、既に一月二十三日に、県として、本当に分かりやすい、これまでどおり問題ないんですよということで、合法的に運用されている白ナンバートラック、やっているわけですから、これはもう是非分かりやすい徹底をしていただきたいということを求めて、最後の質問をいたします。”
“実際、能登の担当官に私聞きましたので、是非つかんでいただきたいと思います。 この間、国交省として事務連絡を繰り返し出して、自家用ダンプやあるいは自ら所有する貨物を自ら運送する白ナンバートラックは従前どおりであるということを周知されようとしているんです。 だけれども、はっきり言って、文章が分かりにくいんです。ゼネコンや元請は理解できても、現場で一生懸命頑張っていらっしゃる方は、こういう文書を読み込む余裕などがないということなんですね。実態を早急につかんだ上で、もっと分かりやすい表現で文書を出して周知することを含めた対応が必要ではないかと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“裏の2で、「いかなる人も「白ナンバーのトラック」に貨物の運送を有償で委託してはいけない」と。これですと、白ナンバー全てが違法であるかのように読めてしまうんですね、大臣は違法じゃないとおっしゃっていただいた、禁止したものではないとおっしゃったんだけれども。こういうチラシが現場に一層の混乱を起こしたと言わなくてはなりません。 全国商工団体連合会、全商連からも、一人親方の方が建設現場で運べなくなっていると、この間、奈良から御家族の方が、何とかしてほしいと訴えにも来られたんです。大臣はこうした現場で起きていることを御存じでしょうか。 そして、能登の被災地について、これはもう直ちに実態をつかんで、白ナンバーの自家用ダンプが従来どおり復興の仕事に携われるようにするべきだと思いますが、いかがですか。”
“罰則とするものではないと金子大臣からしっかりと御答弁を初めていただきました。 ところが、建設業の現場などでは大変な事態が起きております。この間、全日本建設交運一般労働組合、建交労から現場で起こっている実態を伺ってまいりました。この法改正と国交省がこの間出した事務連絡の誤解によりまして、廃業や転職を余儀なくされた方がこの間十五件も寄せられているということなんです。 昨日、能登半島の被災地の実態を伺いました。復興の途上にあるのに、三月三十一日をもって白ナンバーの自家用ダンプが全て排除された、これまで、大体、営業用の緑ナンバー二十台ぐらい走っていた、そして白ナンバーの自家用ダンプなどが六十台ぐらい動いていた、それが今度、白ナンバーが一気に今ゼロになっている、大混乱で工期は延びるだろうというのが能登の被災地の実態だというんです。 今日、資料で、国交省が出したチラシを添付いたしました。1、2を見ていただきたいんです。1が表です。「令和八年四月一日から新たに荷主等が白ナンバーのトラックに有償で貨物の運送を委託した場合も、貨物自動車運送事業法違反となる可能性があります。」。”
“そうしますと、違法ではないということでよろしいですか。先ほどお示しした自家用ダンプあるいは自ら所有する貨物を自ら運送する白ナンバートラックは、先ほどの法律には対象じゃない、合法だということでよろしいですか、大臣。”
“日本共産党の畑野君枝です。 自家用ダンプの運用などと昨年改正された貨物自動車運送事業法との関わりについて伺います。 昨年成立したいわゆるトラック適正化二法に盛り込まれた違法な白ナンバートラックに係る荷主等の取締りの規定、これは貨物自動車運送事業法第六十五条の二などですが、従前からの建設現場などで仕事をしている自家用ダンプや自ら所有する貨物を自ら運送する白ナンバートラックなどを違法とするものではないという解釈でよろしいのか、金子恭之国土交通大臣に伺います。”
“憲法の平和主義を踏みにじり、戦争を遂行する体制づくりの改憲は絶対に認められません。今、国民からは、改憲反対、九条守れの声が大きく上がっています。四月十九日にも、全国百六十か所以上で改憲に反対するアクションが行われました。国会前には三万六千人もの市民が集まり、会を重ねるごとにその数は増えています。この声に向き合うべきです。 私たち国会議員に求められているのは、改憲のための議論ではなく、憲法を政治に生かすための議論だということを繰り返し主張して、発言を終わります。 ―――――――――――――”
“衆議院の解散や任期満了時に大規模な災害や感染症の蔓延が起きたらどうするのだという意見も出ていますが、憲法の規定に基づき、参議院の緊急集会で対応すべき問題です。 そもそも、これまで戦後八十年以上、東日本大震災でもコロナの蔓延でも、緊急事態条項がなければ対応できなかったという事態は起きていません。これまでの審査会の議事録を読みましたが、参考人からも、想定外の上に想定外を重ねて議論すること自体が極めて危険だという指摘が出ています。 例えば、高橋和之東京大学名誉教授は、極端な事例を出せば出すほど、権限をどこかに大幅に移譲する以外に解決の方法はなくなっていく、極端な事例を出して議論をやると間違う危険が強いと鋭く指摘しています。極めて重要な指摘だと思います。 それにもかかわらず、なぜ今自民党は緊急事態条項の創設を主張するのでしょうか。それは、これが戦争する国づくりと一体のものだからにほかなりません。これまでの審査会でも、ロシアのウクライナ侵略などを挙げ、戦争を想定して緊急事態条項が必要だという主張がされています。さらに、今、自民党などは憲法九条改憲を声高に主張しています。”
“この痛苦の反省から、日本国憲法に緊急事態条項を盛り込まなかったのです。 一九四六年、衆議院の帝国憲法改正案委員会で当時の金森徳次郎国務大臣は、民主政治を徹底させて国民の権利を十分に擁護するためには、政府の一存で行う処置は極力防止しなければならない、非常という道を残せば、国民の権利を制限し破壊する口実を政府に与えてしまう危険があるということを述べています。 当時の内閣が国民に向けて発行した「新憲法の解説」でも、緊急勅令、緊急財政処分等の制度は濫用されやすく、議会及び国民の意志を無視して国政が行われる危険が多分にあったとして、新憲法はあくまでも民主政治の本義に徹し、国会中心主義の建前から、臨時の必要が起これば必ずその都度国会の臨時会を召集し、又は参議院の緊急集会を求めて、立憲的に万事を措置するの方針を取っていると説明しています。 日本国憲法は、いついかなる場合でも国民主権に基づく議会制民主主義の徹底を要請し、政府の独裁を排除しているのです。”
“日本共産党の畑野君枝です。 緊急事態条項について意見を述べます。 前回の審査会で自民党の委員から、緊急政令や緊急財政処分の規定が必要だという主張がありました。その内容は、内閣が戦争や大規模災害などを理由に緊急事態だと宣言すれば、法律と同一の効力を有する政令を制定し、予算を執行できるというものです。 日本国憲法は、国会を唯一の立法機関と定め、財政の処分は国会の議決を経ることを義務づけています。緊急事態条項は、国会の権能を奪って内閣に権力を集中させ、国民の基本的人権の制限を可能にする、まさに憲法停止条項です。こうした規定は歴史の教訓に逆行するものです。 戦前、大日本帝国憲法は、いわゆる緊急事態条項である緊急勅令、戒厳、非常大権、そして緊急財政処分などを規定し、行政に強大な権限を認めていました。その下で、百本以上の緊急勅令が出され、国民の運動を弾圧し、議会が否決した法律を通すために濫用されました。例えば、治安維持法の最高刑に死刑を導入する法案を議会が廃案にしたにもかかわらず、緊急勅令によって強行したのです。こうして戦争に反対する人々を弾圧し、戦争へと突き進んだのです。”
“この協定は、公共公益施設に関する都市計画を作成する段階で、その施設の整備と管理に関する協定を自治体と民間事業者の間で締結できるというもので、都市計画が決まる前から、その計画の実施を前提に、市町村と民間事業者が事業の大枠を秘密裏に決定することを可能とするものです。 質疑でも明らかになったように、これまでも都市計画決定に至る段階での情報公開には極めて消極的な自治体がありました。今度の協定制度では、住民に何ら知らせる手続もなく、協定で前倒しして決めて既成事実化できます。これでは、ますます住民にとって都市計画がブラックボックスになります。また、協定の後に都市計画法上の住民参加の手続が始められるのでは、計画そのものの変更や中止は、今以上に困難になりかねません。 以上、この法案は、住民参加のまちづくりと相入れず、憲法が保障する住民自治の理念にも逆行するものであるため、法案に反対することを述べて、私の討論といたします。”