馬場伸幸
日本維新の会 · Japan
“また、令和五年三月に、国民民主、有志の会との三会派で緊急事態条項に関する勉強会を立ち上げ、その六月に、国会議員の任期延長とその他国会機能維持を柱とした改正原案を合同発表いたしました。令和七年六月には、本審査会幹事会で、我が党を含む五会派が、選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案と深掘りすべき検討課題を提示いたしました。この四年余り、本審査会の主要テーマだった緊急事態条項をめぐる議論を主導してきたと確信をしています。 さて、今国会の議論を振り返ると、火急のテーマである緊急事態条項創設と九条改正をめぐる議論が着実に前進したと受け止めています。 緊急事態条項については、衆議院法制局と憲法審査会事務局より、審査会で積み上げてきた議論の集大成となるイメージ案が提示され、ようや…”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 本日は、平成十九年八月に衆参両院に憲法審査会が設置されて以来初となる、NHKによる中継が実現をしました。日本維新の会はかねて、より多くの国民の皆様に国家の最高法規である憲法への関心を高めてもらい、議論に参加していただきたく、本審査会の模様をNHK中継するよう訴えてきました。御尽力された関係者の皆様方に深く御礼申し上げます。 お茶の間や出先のテレビ、ラジオで本審査会の議論を初めて御視聴されている方々に御理解を賜りたく、我が党の憲法に対する基本姿勢を説明させていただきます。 日本国憲法が施行されて七十九年、時代と激変する国際情勢に取り残されたまま我が国の手足を縛ってきた現行憲法の課題は明確になっています。我が党は結党以来、憲法改正を前面に掲げ、こ…”
“その後、中国、北朝鮮などの脅威の増大により、戦後最も複雑で厳しくなった安全保障環境を鑑み、自衛隊明記だけでは国家国民を守り抜くことは困難と判断し、昨年九月、「提言 二十一世紀の国防構想と憲法改正」をまとめ、九条二項削除による集団的自衛権の全面容認、自衛権と国防軍の明記にかじを切りました。 次に、緊急事態条項は、新型コロナウイルス蔓延とロシアによるウクライナ侵略を受け、令和四年六月にまとめました。外部からの武力攻撃や大規模自然災害、感染症の大規模蔓延など、緊急事態の対象五類型を設定し、国家機能維持や、緊急政令、緊急財政処分の在り方等を明記しています。 さように、日本維新の会は、憲法論議を前に進めるために改正原案を発表してきましたが、NHK中継もしかり、本審査会のフロントラン…”
“玉木委員は、高市総理が来年春までに憲法改正の発議の目途をつけたい旨表明されたことで、時間が足りないと強調されていますが、議論もせずに白旗を揚げたも同然です。悠長に構え過ぎていると言わざるを得ません。 来年にも台湾有事が生起すると懸念される中、六日には中国軍の原子力潜水艦が米国本土を射程に入れる模擬弾頭搭載の新型潜水艦発射弾道ミサイル一発を発射し、核戦力強化に走る中国の強硬姿勢を見せつけました。中国の対米核攻撃能力向上は、米国が日本に差しかける核の傘を含む拡大抑止を弱め、日本の防衛上、重大な脅威となることは言うまでもありません。仮に日本に戦禍が及べば、選挙どころではなくなります。平和なくして選挙が成り立たないことは、幾年も大統領選挙と議会選挙が実施できないウクライナの現実を…”
“国会機能維持が困難になった場合の国家機能維持に関する部分を始め、なおも煮詰めるべき点は、条文化作業と並行して議論を進めれば折り合えるものと確信をいたしております。 また、九条改正については、各会派の主張はかみ合わずとも、参政党が現実的な方向性を示すなど、議論は歩幅が小さくとも前に進んだと思っています。 日本維新の会は、緊急事態条項創設と九条改正をセットで優先的に取り組むべきと考え、自民党とも連立合意書で軌を一にしています。今後、本審査会で九条改正をめぐる議論も果敢に推し進め、可及的速やかに意見集約を図り、小委員会において改正条文案の作成に入ることが不可欠であります。 しかし、優先すべきテーマについて、国民民主党の玉木委員は、衆議院、参議院でそれぞれ議論が進んでいる、緊急事…”
“本年度から全国一律でスタートした高校の無償化は、我が党の主導で実現をいたしました。更に無償化対象を幼児教育、大学等に広げつつ、憲法にしっかり書き込む決意です。 次に、統治機構改革は、明治二十三年に原型の府県制が導入されてから全く変わらない都道府県制度、地方自治の在り方を見直し、再構築するのが目的で、地域主権の本旨を明確にしつつ、地方自治体の権限を強化すべく、道州と基礎自治体で構成される道州制を導入するものであります。 次に、憲法裁判所は、憲法に関連する解釈や、法律や国家行為が憲法に違反していないかどうかなどを判断する役割を担います。国家の憲法秩序を維持し、憲法に保障された国民の基本的権利を守るために、設置は不可欠です。 以上三項目は平成二十八年に公表いたしましたが、令和四…”
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“その意味で、自民党の上川委員らから地方自治の在り方について議論を深めるべきとの意見が出されるなど、統治機構改革が緊急事態条項と九条の次なる主要テーマとして芽吹きつつあることは意義があったと思います。 憲法改正論議共々、国民投票をめぐる諸課題の解決にギアを上げて取り組むことを各会派に強く要望するほか、今後もNHK中継を適宜行っていただくよう関係方面に強く求め、私の発言を終わります。”
“他人事のように待ちを決め込むのではなく、党の見解を速やかにまとめ、本審査会で議論を交わし、最適解を導き出すのが責任政党のあるべき姿です。 このことは、九条改正をめぐる議論に向き合おうとしない他会派にも言えます。 九条改正に対し、一部の勢力は、日本が戦争する国になるといった常套句を用い激しく抵抗しますが、全くお門違いです。他国から武力攻撃されない国、つまり日本を戦争に巻き込まれない国にするものであり、そのための抑止力の強化、整備に必要不可欠なのです。 一方、本審査会では、解消論が広がる参議院選挙の合区及び地方公共団体に関する集中討議も行われ、憲法改正の是非は別として、合区解消の大合唱となりました。 合区の解消を否定はしませんが、対処療法的に区割りを見直せばいいという次元のものではありません。衆参の選挙制度の抜本的改革が不可欠であり、中央集権の限界を突破するための統治機構改革と併せて議論をされるべきであります。”
“玉木委員は、高市総理が来年春までに憲法改正の発議の目途をつけたい旨表明されたことで、時間が足りないと強調されていますが、議論もせずに白旗を揚げたも同然です。悠長に構え過ぎていると言わざるを得ません。 来年にも台湾有事が生起すると懸念される中、六日には中国軍の原子力潜水艦が米国本土を射程に入れる模擬弾頭搭載の新型潜水艦発射弾道ミサイル一発を発射し、核戦力強化に走る中国の強硬姿勢を見せつけました。中国の対米核攻撃能力向上は、米国が日本に差しかける核の傘を含む拡大抑止を弱め、日本の防衛上、重大な脅威となることは言うまでもありません。仮に日本に戦禍が及べば、選挙どころではなくなります。平和なくして選挙が成り立たないことは、幾年も大統領選挙と議会選挙が実施できないウクライナの現実を見れば明白であります。 九条改正に関して玉木委員は、A案、B案のどちらにするか党内議論を進めているとし、まず与党内で考えを一致させるべきだと主張されていますが、その前に御自分の党の立場を決めていただきたいと思います。”
“国会機能維持が困難になった場合の国家機能維持に関する部分を始め、なおも煮詰めるべき点は、条文化作業と並行して議論を進めれば折り合えるものと確信をいたしております。 また、九条改正については、各会派の主張はかみ合わずとも、参政党が現実的な方向性を示すなど、議論は歩幅が小さくとも前に進んだと思っています。 日本維新の会は、緊急事態条項創設と九条改正をセットで優先的に取り組むべきと考え、自民党とも連立合意書で軌を一にしています。今後、本審査会で九条改正をめぐる議論も果敢に推し進め、可及的速やかに意見集約を図り、小委員会において改正条文案の作成に入ることが不可欠であります。 しかし、優先すべきテーマについて、国民民主党の玉木委員は、衆議院、参議院でそれぞれ議論が進んでいる、緊急事態における議員任期延長等国会機能維持及び合区の解消という、選挙すなわち民主主義の基盤整備に関わる二項目に絞り、九条については先送りが現実的である旨繰り返し主張しています。”
“また、令和五年三月に、国民民主、有志の会との三会派で緊急事態条項に関する勉強会を立ち上げ、その六月に、国会議員の任期延長とその他国会機能維持を柱とした改正原案を合同発表いたしました。令和七年六月には、本審査会幹事会で、我が党を含む五会派が、選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案と深掘りすべき検討課題を提示いたしました。この四年余り、本審査会の主要テーマだった緊急事態条項をめぐる議論を主導してきたと確信をしています。 さて、今国会の議論を振り返ると、火急のテーマである緊急事態条項創設と九条改正をめぐる議論が着実に前進したと受け止めています。 緊急事態条項については、衆議院法制局と憲法審査会事務局より、審査会で積み上げてきた議論の集大成となるイメージ案が提示され、ようやくゴールが視界に入る位置にたどり着きました。この先は、イメージ案を土台とし、おおむね合意が得られるとみなせる国会議員任期延長等による国会機能維持の大半の規定については、一定の結論として成案を得ることが不可欠です。直ちに本審査会に条文起草委員会を常設し、改正条文案の作成に着手することを強く求めます。”
“その後、中国、北朝鮮などの脅威の増大により、戦後最も複雑で厳しくなった安全保障環境を鑑み、自衛隊明記だけでは国家国民を守り抜くことは困難と判断し、昨年九月、「提言 二十一世紀の国防構想と憲法改正」をまとめ、九条二項削除による集団的自衛権の全面容認、自衛権と国防軍の明記にかじを切りました。 次に、緊急事態条項は、新型コロナウイルス蔓延とロシアによるウクライナ侵略を受け、令和四年六月にまとめました。外部からの武力攻撃や大規模自然災害、感染症の大規模蔓延など、緊急事態の対象五類型を設定し、国家機能維持や、緊急政令、緊急財政処分の在り方等を明記しています。 さように、日本維新の会は、憲法論議を前に進めるために改正原案を発表してきましたが、NHK中継もしかり、本審査会のフロントランナーとして論議を牽引してきたと自負しています。 本審査会は長らく、国会開会中も実質開かずの扉状態でしたが、我々が定例日に必ず開催をと粘り強く訴え続け、令和四年の通常国会から定例日開催を軌道に乗せ、定着させることができました。”
“本年度から全国一律でスタートした高校の無償化は、我が党の主導で実現をいたしました。更に無償化対象を幼児教育、大学等に広げつつ、憲法にしっかり書き込む決意です。 次に、統治機構改革は、明治二十三年に原型の府県制が導入されてから全く変わらない都道府県制度、地方自治の在り方を見直し、再構築するのが目的で、地域主権の本旨を明確にしつつ、地方自治体の権限を強化すべく、道州と基礎自治体で構成される道州制を導入するものであります。 次に、憲法裁判所は、憲法に関連する解釈や、法律や国家行為が憲法に違反していないかどうかなどを判断する役割を担います。国家の憲法秩序を維持し、憲法に保障された国民の基本的権利を守るために、設置は不可欠です。 以上三項目は平成二十八年に公表いたしましたが、令和四年に打ち出した自衛隊明記は、自衛隊違憲論の根拠を解消するために、九条に自衛のための実力組織として自衛隊をしっかりと位置づけるものでありました。”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 本日は、平成十九年八月に衆参両院に憲法審査会が設置されて以来初となる、NHKによる中継が実現をしました。日本維新の会はかねて、より多くの国民の皆様に国家の最高法規である憲法への関心を高めてもらい、議論に参加していただきたく、本審査会の模様をNHK中継するよう訴えてきました。御尽力された関係者の皆様方に深く御礼申し上げます。 お茶の間や出先のテレビ、ラジオで本審査会の議論を初めて御視聴されている方々に御理解を賜りたく、我が党の憲法に対する基本姿勢を説明させていただきます。 日本国憲法が施行されて七十九年、時代と激変する国際情勢に取り残されたまま我が国の手足を縛ってきた現行憲法の課題は明確になっています。我が党は結党以来、憲法改正を前面に掲げ、これまでに、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所の設置、自衛隊明記、緊急事態条項創設の五項目の改正原案を公表いたしました。 まず、教育無償化は、国民が経済的事情にかかわらず教育を受ける権利を確保できるよう、幼児期教育から大学を含む高等教育まで無償とするものです。”
“都道府県制度は、二重行政、二重投資をもたらす非効率な資源配分の温床になっており、ドイツやフランス、イタリアなど国際比較の視座からも、日本の広域自治体ははるかに狭隘です。欧州主要国の広域自治体制度が国情に応じて柔軟に変化してきたことに対し、日本の都道府県制度は極めて硬直的です。国力の強化にも大きく資する道州制の導入は紛れもなく時代の要請であると考えています。 今後、本審査会において、緊急事態条項創設と九条改正の次なる主要テーマの一つとして統治機構改革についての議論も深めていただくことを皆さんに切に求め、私の発言を終わります。”
“連立合意書に基づき、昨日、自民党とともに実現に向けた法案を提出した副首都構想はその一里塚であります。 振り返れば、平成十八年二月に、内閣総理大臣の諮問機関、地方制度調査会が「道州制のあり方に関する答申について」を公表してちょうど二十年。この答申では、県を越える広域課題の増大や地方分権の推進の必要性などを踏まえ、国と地方の関係を再構築するために道州制の導入が提言をされました。それに前後して、内閣官房の道州制ビジョン懇談会や、自民党道州制推進本部、日本経団連、関西経済同友会始め官民双方から様々な提言がなされるなど議論が活発化し、第一次安倍内閣では道州制担当大臣が置かれたほどでした。ところが、その後、民主党政権誕生などを経て、道州制導入をめぐる熱は冷め切り、今に至っています。 現実を見れば、近代以降の交通網、情報網の目覚ましい発展や生活圏の飛躍的な拡大によって、北海道を例外とすれば、広域自治体であるはずの都道府県が広域性を喪失して久しいという事実に変わりはありません。”
“急がば回れであります。重大かつ火急な憲法改正テーマである緊急事態条項創設と九条改正を脇に置いて、補欠候補と言える合区の解消で道草を食うようなことを我が党は了としません。改憲の優先項目として合区の解消を声高に叫ぶ前に、我が党が主張する参議院選挙の大ブロック制導入など衆参両院の選挙制度の抜本的な改革を急ぎ、実現をさせることが立法府の責任であると強く申し上げます。 もとより、合区を始めとする選挙制度の問題は、単に選挙制度をいじればいいという次元のものではなく、中央集権の限界を突破するための統治機構改革と併せて検討されるべきです。明治維新に伴う廃藩置県を経て、明治二十三年に原型の府県制が導入されてから百四十年近く変わらない都道府県制度、地方自治の在り方を見詰め直し、抜本的に再構築することが不可欠です。 日本維新の会は、これまでに発表した憲法改正原案五項目の一つに統治機構改革を掲げています。趣旨は、地域主権の本旨を明確にするとともに、地方自治体の権限を強化すべく、道州と基礎自治体で構成される道州制を導入するものであります。”
“人口の減少、偏在が加速を上げて進み、財政状況も厳しい日本において、議員定数を増やすことはもちろん、維持し続けることも、国民の理解は得られないと考えます。 一票の格差をめぐって司法が違憲判断を下すたびに右往左往し、議員定数を増やしてしのぐという対処療法的な手法に頼り続けることは、立法府の怠慢、不作為にほかなりません。今現在、東京を中心とした都市部に人口が集中し、地方の人口がどんどん減っている状況下では、これからも同じようなことが繰り返されるだけです。国会が、一票の格差の解消にかこつけて、肝腎の身は切らず身を太らすようでは、火事場泥棒同然であります。今こそ、こうした木を見て森を見ないような議論から脱却すべきであります。 我が党はかねてから、参議院の選挙制度について、現行二百四十八の議員定数をおよそ一割削減して二百十八にした上で、比例代表と選挙区の選挙に替えて、全国を十一ブロックに分けてブロック単位の個人選挙に移行すべきであると訴えてまいりました。かつて参議院選挙制度改革法案を国会に提出をいたしましたが、提出当時の試算では、地域ブロック間の一票の格差は一・二倍以内に収まりました。”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 昨今、合区の解消を憲法改正の優先テーマにすべしとの声が広がりつつありますが、我が党は大きな疑問を感じています。その理由、背景については、今月四日の本審査会において国民民主党の飯泉委員からの御質問にお答えをする形で述べましたが、本日はそれに肉づけをさせていただきたいと存じます。 一票の格差是正のために合区が導入されて十年を経ましたが、五月二十九日に発表された令和七年国勢調査の速報値では、参議院選挙区の一票の格差は最大で三・一八九倍となりました。このままで二年後の参議院選挙を行えば違憲状態が濃厚になることは重々認識をしています。とはいえ、更に合区の対象を増やせば、遠隔県同士による飛び地選挙区が生まれるなどの懸念は拭えません。ならばと、この際手っ取り早く合区を解消して議員定数を増やし一票の格差を解消するという流れになるのは、火を見るより明らかです。全都道府県民の声を一様に反映させるという美名の下、お手盛りの選挙制度にすり替えられるわけであります。”
“国連憲章五十一条に規定された、主権国家が持つ固有の権利たる自衛権を、憲法上禁止された戦力の例外などという奇妙な理論でゆがめることは、主権国家として地位を自らおとしめる行為に等しいのではないでしょうか。 いずれにしましても、今後の討議において、九条に軸足を置いた議論を加速させ、速やかに各会派間の溝を埋め、成案を得ることが不可欠です。各会派の御理解、御協力を切に求め、私の発言を終わります。”
“第三に、一項、二項及びその解釈を維持したら厳しい安全保障環境に対応する自衛隊の権能強化につながらないという御懸念に対してお答えします。 人類の不戦の誓いと侵略戦争の禁止をうたう一項は維持すべきですが、日本の非常識性を象徴する二項は速やかに削除してしかるべきです。一項、二項を維持しつつ、九条の二を設け、自衛隊を明記するだけでは、抑止力強化という本質的な課題は解決しません。二項を削除し、世界基準の軍隊の権能、実力を備えなければ、自衛隊は永遠に張り子の虎のままです。 翻って、玉木委員自身は四月十六日の本審査会で、党の考え方について、一項、二項を維持し、二項の例外として戦力たる自衛隊を位置づける旨示されましたが、規範論として疑問を感じます。 二項を維持しながら同時に例外として戦力を保持するとは、規範と例外が同一の憲法的価値観を持つ矛盾した構造を意味します。原則は戦力不保持で、例外的に戦力としての自衛隊を持つなら、二項は事実上、死文化した装飾条文にすぎません。国際社会の普遍的な原則からも乖離しています。”
“その意味では、現行制度の確認的な規定として運用することもできます。今後、どのような制度とすることが望ましいのか、是非皆さんと議論を深めていきたいと存じます。 次に、九条改正に関して三点御質問がありました。 まず、我が党が目指す九条改正後の自衛隊は二項が禁止する戦力か否かという点ですが、我が党は、戦力の不保持を定めた二項の削除、自衛権の明記、自衛隊に代わる国防軍の創設などを打ち出しております。国防軍は紛れもなく戦力です。 第二に、九条改正後の当該国防軍は、現行憲法下の自衛隊と比べ、追加で何ができるのか、また、現下の厳しい安全保障環境下でいかなる安保上の目的のためにその追加の権能が必要なのかとの御質問ですが、二項の削除によって、国際法上主権独立国家に認められている集団的自衛権の全面行使が可能となります。我が国の存立危機に加え、同盟国の存立危機に対しても自衛権を行使し得ることになり、日本が対等な相互防衛協力の担い手として同盟国と肩を並べます。また、安保上の目的は、国家国民を守り抜くために抑止力を強化、確保することに尽きます。”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 前々回の本審査会で国民民主党の玉木委員から御質問いただいた件につき、お答え申し上げたいと思います。 まず、我が党が目指す緊急政令について、包括的な政令制定権を内閣に認めるものなのか、それとも、災害対策基本法百九条にあるような現行法の確認規定なのかとの御質問にお答えします。 緊急政令は、議員任期延長やオンライン国会などにより国会機能の維持を図ったとしてもなお国会が機能しないような、万が一の事態に備えるものです。本来、災対法等における緊急政令規定のように、個別法であらかじめ整備しておく方が望ましいですが、想定外が生じるのが緊急事態です。そうした事態に対応するためには、抽象的、包括的な委任に基づく政令の制定権を内閣に認める創設的な規定としておく必要があると考えます。 なお、緊急事態条項のイメージ案では「あらかじめ法律の定めるところにより、」としており、この法律の定め方次第では、個別法における緊急政令制度、つまり災対法や新型インフル特措法などの委任政令の枠内の制度に限定することも可能な制度設計になっています。”
“古川議員の御質問にお答えをいたします。 我々が把握している限りでは、公職選挙法改正後の状況について、令和八年の衆議院選挙において、東京都の新島村など七つの市、村で、投開票間際の悪天候により投票日当日に分割開票区を新たに設けた旨の告示を確認をしております。これらの市、村では開票立会人が新たに選任されたものと思われます。また、令和七年参議院選挙において、青森県の選挙区など幾つかの選挙区でFM放送で政見放送が実施されたものと確認をいたしております。さらに、新藤幹事の御地元であります埼玉県川口市におきましては、立会人の選任要件の緩和により、自治会が投票立会人を推薦するときの負担が軽減されたという声もあるようでございます。 提案者として、公職選挙法の施行状況を網羅的に把握しているとは言えませんが、このような事例も踏まえると、今回の三項目案の内容は投票環境の整備に資するものであると考えています。 以上です。”
“飯泉委員が大変御苦労されて知事会で決議をされてからもう既に四年がたっています。前回の飯泉さんの発言の中でも、合区は緊急避難措置であるということで、十年たった今まだ改善されていないことは立法府の怠慢とのそしりを逃れ得ないところであるという御発言には深く同意をいたしますが、私たちは、対処療法的なことではなしに、やはり統治機構を変えていく、また、大きな抜本的な選挙制度の改革をする、こういったものにチャレンジをさせていただきたいというふうに考えております。 我が党の五項目にわたる憲法改正項目の中には統治機構の改革というものも挙げさせていただいておりますので、是非、知事経験者であります飯泉委員のいろいろなお知恵をおかりしながら、この憲法審査会での深い議論を御期待を申し上げておきたいと思います。 以上でございます。”
“今まで国会としては、これを対処療法的に、参議院の定数を増やして、そして合区をし、とにかく一票の格差を解消するという目的に邁進をしてきたものというふうに感じておりますが、私は、こういったやり方を繰り返していれば、皆様方から御指摘のあるような飛び地の合区とか、そういったことも起こり得るというふうに考えております。 先般発表になりました国調の速報値によりますと、一票の格差が三・一八九倍になっているということで、このままで参議院選挙を行えば違憲だという状態が濃厚になるということは認識をしているところであります。 しかしながら、我が党としては、この国会の不作為とも言えるような対処療法的な問題の解決法ではなしに、やはり抜本的な改革が必要ではないかと。参議院の選挙制度については、かつて我が党は、全国を十一ブロックに分けて大ブロック制の選挙を行うべきであるということも申し上げてまいりました。また、今現在、東京を中心とした都市部に人口が集中し、地方の人口がどんどんと減っていっているという状況の中では、これからも同じようなことが想定をされるのではないかというふうに考えています。”
“日本維新の会の馬場伸幸でございます。 前回、国民民主党の飯泉委員から御質問いただきました件についてお答えを申し上げたいと思います。 御質問は、飯泉委員がかつて知事時代に、全国知事会で合区解消の決議を取りまとめる際に、我が党の代表でありました大阪の松井知事の方から反対であるとの表明がなされ、理由として、国会は一院制であるべき、また、行政の無駄をなくすために道州制を導入すべきであるということを申し上げたということでございます。 この発言については、我が党の政策集であります維新八策の中に、国会改革、また統治機構改革の中に明記をされている、これに基づいて松井代表の方からそういった発言をしたものであるというふうに認識をいたしております。 その上で、我が党の合区の問題についての考え方を簡単に申し上げさせていただきますと、もう御案内のように、この合区の解消というのは、一票の格差という問題が大きく立ちはだかっているということでございます。”
“そもそも、緊急事態条項と九条を差しおき平時の選挙のための区割りの見直しに駆け込もうとする姿勢には、疑念を抱かざるを得ません。無論、一票の格差是正が重要である点は共有していますが、選挙どころではなくなる可能性をはらむ国家的有事への対応整備が死活的に重要な一丁目一番地であると、きっぱり申し上げておきます。 一方、こうした憲法本体の議論とともに、車の両輪を成す国民投票に関わる諸課題をめぐる議論も、双方パラレルで真摯かつ速やかに進めていくことも不可欠です。 具体的なことは二巡目に意見を述べる池畑浩太朗委員に託すこととし、私の発言を終わります。”
“このまま迂回路に逃避し続ければ、日本は一層危機に瀕するだけです。この有様に対し、早い話、北朝鮮が拉致被害者を返すのだろうかと谷口智彦元内閣官房参与が先日の産経新聞コラムで嘆いていましたが、全くの同感です。 憲法違反だからと、座して死を待ったり、困ったら米国にすがりついたりするのは、まともな国の振る舞いではありません。自衛隊を軍として明確に位置づけるために、真剣に憲法改正の実現に向かうべきです。このまま放置しているいとまはありません。九条改正論議も加速させ、可及的速やかに条文起草委員会を設置し条文化の作業に着手することが、立法府の重大な使命、責務です。 世界各国の憲法研究の泰斗である駒沢大学の西修名誉教授は、平和、国防、国家緊急事態対処の三点セットを憲法条項として導入することは世界の憲法常識であり、緊急事態条項と九条改正は一体だと主張されています。 そうであるのに、ここに来て、改憲勢力とされる会派の間では、参議院選挙の合区の解消を優先すべきだという声が大きくなりつつあります。我が党は、先週、阿部委員が表明したように、これにくみする気はありません。”
“周辺では、ウクライナ侵略を続けるロシアに加え、中国も軍備増強にひた走り、日本有事に直結する台湾有事の生起が現実味を帯び、北朝鮮は弾道ミサイル発射を繰り返しています。これら核を持つ専制独裁国家に囲まれながら、国の根幹を成す最高法規に安全保障上の危機を乗り切るだけの実効性が担保されていないことは明白です。 NATO諸国やフィリピンなど米国と同盟を結ぶ日本以外の国々は、フルスペックの集団的自衛権行使を前提に相互防衛を約束しています。国力差があっても法的に対等に守り合う関係が世界の同盟の常識です。 九条一項は、人類の不戦の戦いと侵略戦争の禁止をうたう国連憲章と同旨であり、人類の金字塔ですが、日本の非常識性は、陸海空軍その他の戦力を持てず国の交戦権を認めないとする屈辱的な九条二項の規定にあります。戦争が起こっても国のために戦いませんと、丸腰、ノーガード状態を宣言したに等しく、国際法上主権独立国家に認められている全面的な集団的自衛権の行使も禁じられています。 九条二項を甘受し続ける惰弱な日本に対し、周辺の独裁者たちはさぞほくそ笑んでいることでしょう。”
“我が党は、昨年十月の連立合意に基づき、自民党との間で緊急事態条項と九条改正の憲法改正条文起草協議会を設置し、それぞれ条文案策定に向けた議論を進めていますが、本審査会での今後の討議において、九条に軸足を置き議論を重ね、改正を是とする会派間の溝を速やかに埋めていく作業が不可欠です。 我が国を取り巻く現状の厳しく複雑な安全保障環境を受け、日本維新の会は昨年九月、「二十一世紀の国防構想と憲法改正」という提言書をまとめ、九条二項削除による集団的自衛権の全面容認、自衛権や国防軍の明記などを打ち出しました。もはや憲法への自衛隊の明記だけでは国家国民を守り抜くことはおぼつかないとの判断からです。 GHQが日本の非武装化を狙って作った現行憲法は、時代の要請を受け、自衛権行使のための必要最小限度の実力は保有できるという曲芸的な解釈変更が施されました。そこで約七十二年前に誕生したのが、戦力なき自衛隊です。国防組織なのに憲法上は軍隊ではない、歴史上類を見ない究極の矛盾です。自衛隊はこのままでは張り子の虎にすぎません。”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 この四年余り本審査会でメインテーマとなっていた緊急事態条項について、議論の集大成たるイメージ案をめぐる討議を二回にわたり行い、大きな方向性が見えてきました。 先週の本審査会で我が党の阿部圭史委員が述べたとおり、選挙困難事態における国会機能維持のための議員任期延長等、おおむね合意を得られるとみなされるピン留めできる部分については、一定の結論として仕上げに歩みを進めることが肝要です。可及的速やかに条文起草委員会を常設し、イメージ案をベースに改正条文案の作成に入ることを改めて強く求めます。 また、緊急政令、緊急財政処分等、なおも煮詰める必要がある部分については、条文化作業と並行して議論を続け、最適解を見出していくべきです。全会派に御賛同、御協力を切に求めます。 その上で、緊急事態条項の条文化作業に併せ、本審査会で次回以降向き合うべき事項について述べさせていただきます。 第一に、緊急事態条項と同様喫緊の項目である本丸の九条を次の主要テーマに据えて集中的に討議を行い、成案を得るべきだと考えます。”
“イメージ案の資料の最後には、その他国会機能の維持に関する論点が設けられ、通常時の国会機能維持の方策として、臨時会召集期限の明記と解散権行使の在り方及びその制限について議論すべきとの意見がある旨明記されました。この二つのテーマは、緊急事態の枠外ながら、我が党は、緊急事態条項の条文化、及び次に控える九条改正の条文化と並行して本審査会で大いに議論を進めていけばよいと考えています。 緊急事態条項創設について、反対派は権力の暴走につながると主張していますが、改憲反対ありきの常套句にすぎません。むしろ、緊急事態条項創設は、緊急時に権力を縛り、できること、できないことをあらかじめ憲法で定めておくものであることを改めて申し上げ、発言を終わります。”
“むしろ、与党の政権運営が横暴になったり腐敗が目立ったりした場合、与党にちょっとおきゅうを据えるという思いで、日頃支持していない野党候補にやむを得ず一票を投じる傾向が強いことは、各種世論調査の結果でも明らかです。ましてや、参議院が国会の権限を一身に担う事態まで想定して参議院選挙で投票する有権者はほぼ皆無だと考えます。 緊急集会が七十日間にとどまらず長期にわたって権限を行使することは、有権者の思いから外れた国会運営になりかねません。いざというときに濫用される危険性を鑑みれば、緊急事態条項をしっかりと整備することで生じる問題よりも、緊急時の国会機能維持を参議院の緊急集会のみに頼って放置していく危険性の方がよほど大きいと断じざるを得ません。 首都直下地震、南海トラフ地震といった大災害や他国からの武力攻撃などに見舞われてから慌てるのでは時既に遅しです。甚大な被害が生じても国民主権に基づく統治が損なわれないための緊急事態条項を憲法で整えておくことは、国民のみならず、国際社会に対する立法府の責務でもあることを肝に銘じなければなりません。”
“立法府に求められているのは、真に国民と国家の利益にかなう制度は何かという観点であり、無為なイデオロギー闘争や院のメンツは排除されるべきです。 憲法五十四条を素直に読めば、参議院の緊急集会の活動期間は最長七十日間であることに疑念を挟む余地はありません。それを踏まえ、イメージ案では、衆議院解散から四十日以内に総選挙実施が可能な場合、及び四十日を超える見通しでも相当程度長期間未満であれば、参議院の緊急集会で対応するとされました。参議院サイドからは、七十日間に縛られないという主張が公然と聞こえてきますが、緊急集会はあくまで二院制の例外措置です。権限や活動期間を広げるべきではありません。憲法五十四条だけでなく、国会法九十九条や百一条、百二条の二などを読んでも、整合性は見出せません。 参議院の緊急集会をあたかも万能薬のように説く方々の主張によれば、緊急集会は、一時的にせよ、参議院のみに国権の最高機関としての権能をほぼ全面的に譲り渡すものであります。 そもそも、主権者たる国民の大半は、三年ごとに行われる参議院選挙で投票する際、政権を選択する重い覚悟で一票を投じているわけではありません。”
“後ほど取り上げる参議院の緊急集会とのすみ分けのほか、選挙困難事態を認定する具体的基準や、国会が事前承認する際の議決要件等、細部においては論点が残されていますが、いずれも、条文化の作業を行っていく中で、議論すれば漸次折り合えるものと確信しています。 古屋会長には、もう一つの火急のテーマである九条の改正共々、是非とも速やかに条文化へと歩みを進めるべく差配していただくよう切に求めておきます。 残る論点のうち、本日は、国会議員の任期延長と参議院の緊急集会とのすみ分けに関して述べさせていただきます。 緊急時における国会機能維持のための衆議院議員総選挙延期と議員任期延長の特例、つまり緊急事態条項について、反対勢力、特に参議院サイドでは、なおも、憲法五十四条に規定された参議院の緊急集会を金科玉条として、その必要性を否定する向きが強いのが実情です。 憲法学の世界において、参議院の緊急集会の役割、機能について諸説あることは承知をしていますが、ここは学校ではありません。”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 先ほど衆議院法制局の橘特別参与より、衆議院法制局及び憲法審査会事務局が作成した緊急事態条項のイメージ案を御説明いただきました。いつもながら公正かつ精緻、明快な資料の取りまとめに御尽力された橘特別参与を始め関係者の方々に深く御礼を申し上げます。 イメージ案は、自民、公明、国民民主、有志の会、維新の五会派が昨年六月にまとめた骨子案を踏まえたもので、この四年間、本審査会で積み上げてきた緊急事態条項創設をめぐる議論の集大成であります。 我が党は、かねて、緊急事態条項をめぐる論点は既に出尽くしている、次のステップに入るべきだと繰り返し主張してきましたが、やっとここまでたどり着きました。もはや脇見をしているいとまはありません。本審査会において直ちに条文起草委員会を設置し、イメージ案をベースとして改正条文案の作成に入ることを強く訴えます。 柱は、緊急時の国会議員の任期延長等による国会機能維持、及び、国会機能の維持ができなくなった場合の内閣による緊急政令と緊急財政処分です。”
“衆議院は、自民党が単独で憲法改正発議に必要な三分の二超の議席を確保しましたが、少数与党の参議院で多数派形成の道筋を描くのは容易ではありません。とはいえ、衆議院で改憲論議を最大限活性化させて、国会発議への歩みを前へ前へと進め、世論も動けば、周回遅れの参議院も重い腰を上げざるを得なくなると思います。 日本維新の会は、引き続き、我が国の平和、国民の生命財産を守るために、一刻も早く国民投票が実現するよう、改憲論議をリードしていく覚悟であります。各会派の皆様にも協働を強く求め、私の発言を終わります。”
“海峡封鎖は、エネルギーの大半を中東の石油資源に頼る日本にとって死活問題であります。最悪の事態を打開する方策は何かを論じ、備え、必要ならちゅうちょせず行動する、それが生存本能を持つ国家です。 一部の野党、メディアから、憲法九条のおかげで自衛隊派遣を断れる旨の言説が喜々として発信されていますが、ざれごとにすぎません。普通の国において、軍隊の海外派遣は政治判断の問題ですが、日本では、法的根拠をめぐる神学論争に明け暮れ、国の生存を図る手だての議論が置き去りにされているのが常で、まさに本末転倒です。要因は、自衛隊を国際法上の軍とみなしながら、国内法上は警察と同じような扱いにしたままだからです。この矛盾に目をつぶっているため、政策決定はゆがみ続けています。 憲法上の政府解釈で自衛隊の海外での武力行使を禁じている点も含め、自衛隊明記でも解決しない重大な憲法上の瑕疵があることは明白であり、自衛隊を名実共に軍に位置づけ、国際標準の海外での活動に憂いなく道を開く九条改正議論に真剣に取り組むべきであります。”
“昨年の通常国会で、自民、維新、国民、公明、有志の五会派でおおむね方向性が一致し、幹事会での骨子案の提示に至りました。公明党が解散前に加わった中道改革連合の出方は分かりませんが、論点は出尽くしています。したがって、本審査会に条文起草委員会を速やかに設置し、残された課題である緊急政令の議論と併せ、その骨子案及び連立合意に基づき、我が党と自民党が本年度中に国会に提出する方向の条文案を土台に、憲法改正原案の作成に着手するべきであります。同じく喫緊の課題である九条改正をめぐる議論も加速させ、可及的速やかに条文起草委員会で憲法改正原案の作成を進めることも欠かせません。 現下のイラン情勢をしっかりと受け止めてください。 さきの日米首脳会談は成功裏に終わったと評価していますが、事実上封鎖されているホルムズ海峡通航の問題によって、日本が抱える課題が浮き彫りになりました。憲法を始め現行法体系の下では、護衛のための艦船派遣など、海外での自衛隊の活動がおぼつかないことです。 そもそも、ホルムズ海峡をめぐる対応は、トランプ大統領に言われて考えたり行動したりする次元の問題ではありません。”
“昨年十月に結んだ自民党との連立合意書には、一、我が党の提言を踏まえ、九条改正に関する両党の条文起草協議会を設置すること、二、緊急事態条項に関する両党の条文起草協議会を設置し、令和八年度中に条文案の国会提出を目指すこと、三、可及的速やかに憲法審査会に条文起草委員会を常設すること、四、憲法改正の発議のために必要な制度を設計することを明記しました。既に両党の条文起草協議会が設置され、三回にわたり会議を持つなど、合意の実現に向けて鋭意議論を重ねています。 このように、私たちはフロントランナーとして国会内外で憲法改正論議を牽引してきたと自負していますが、立法府の使命は自由討議なる堂々巡りをだらだらと続けることではありません。民主的プロセスによって速やかに衆参の憲法審査会の下に条文起草委員会を設置し、火急の項目の改正成案を得て憲法改正発議を行い、主権者たる国民に判断を仰ぐこと、つまり、国民に初めて、国民主権の発露である国民投票権を行使していただくことです。 本審査会では、この四年間の大半を緊急事態条項の議論に費やしてきました。”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 昨年の十二月四日以来、約四か月ぶりに本審査会での実質審議を迎えました。解散・総選挙があったため、昨年の通常国会で最初の実質審議が行われた三月十三日から約一か月の遅れとなりましたが、本日、本審査会長の座が現行憲法の自主的改正を党是に掲げる自民党の手に戻り、自民党の委員の方々がこの第十八委員室を席巻されている風景を目にし、大変心強く存じます。 日本維新の会は、野党当時、長らく会期中も開かずの扉状態だった審査会の定例日開催をほぼ軌道に乗せたほか、教育無償化、統治機構改革、憲法裁判所設置、自衛隊の明記、緊急事態条項創設の五項目の改正原案を公表し、緊急事態条項に関しては、国民民主党、有志の会とともに条文案を策定しました。加えて、昨年九月、戦後最悪とされる我が国をめぐる安全保障環境を鑑み、「提言 二十一世紀の国防構想と憲法改正」をまとめ、九条二項削除による集団的自衛権の全面容認、自衛権や国防軍の明記などを打ち出しました。”
“衆参とも、いわゆる改憲勢力が三分の二を割り込み、立憲が憲法審査会長ポストを握っている現状では、発議への道が険しいことは重々認識しています。しかし、そのときに備え、我々は、九条及び緊急事態条項を中心に粛々と条文案の作成に着手しており、一刻も早い国民投票の実施に向け、改憲論議の先頭に立っていく覚悟であることを申し上げて、発言を終わります。”
“我が党は、九月十八日に「提言 二十一世紀の国防構想と憲法改正」をまとめ、一、九条二項削除による集団的自衛権行使の全面容認、二、国家固有の権利である自衛権の明記、三、国防軍及び軍人の地位の明記、四、文民統制の明記、五、軍事裁判所の明記、以上五項目について憲法改正を行うこととし、現在、党の憲法改正実現本部において条文案作りを進めています。 喫緊の課題である九条をめぐる議論を加速させ、速やかに条文起草委員会において憲法改正原案の作成に着手すべきです。 国民投票法については、次々に課題が出てくるからといって、全ての課題が解決してからと引き延ばしていては永遠に結論が出せません。まずは、倫選特において全会一致で可決された三項目について速やかに採決すべきであります。 また、広報協議会規程については、事務的な項目が大半であり、いつまでも漠然と議論するのではなく、憲法審査会事務局及び法制局に速やかに原案を作成してもらい、成案を得るべきです。 最後に、国民の命と暮らしや国家の主権を守るための基本法たる憲法に不断に向き合い、時代に即したものに作り上げていくことは、立法府に課せられた重大な責務です。”
“十一月二十六日の参議院憲法審査会では、我が党の片山大介議員が条文起草委員会の設置を訴えましたが、国民民主党以外の会派からは案の定、反対意見ばかり示されました。周回遅れの参議院では当然かもしれませんが、本審査会においてさえ、先週の幹事懇談会で船田筆頭幹事から条文起草委員会設置の提案があった際にも、時期尚早だとの声が聞かれました。 立憲を始めとする反対会派も、議論を前に進めることに抵抗している勢力と国民からみなされることは本意ではないはずです。是非御賛同をいただきたいと思います。 加えて、一部会派は、衆参で主張が食い違っているという状況にあります。足下の党内もまとめられないようでは、改正原案の提出など夢のまた夢です。各会派とも衆参で歩調を合わせるよう、しっかり党内で調整していただきますよう、僭越ながらお願いいたします。 我が国を取り巻く安全保障環境は戦後最悪の状況にあります。しかし、危機的状況が目前に迫っているにもかかわらず、現在の九条の下では、集団的自衛権の全面行使など、主権国家として当たり前に認められていることができません。これでは、自分で自分の手足を縛っているようなものです。”
“連立政権合意には、一、九条改正に関する両党の条文起草協議会を設置すること、二、緊急事態条項に関する両党の条文起草協議会を設置し、令和八年度中に条文案を国会に提出すること、三、可及的速やかに憲法審査会に条文起草委員会を常設すること、四、憲法改正の発議のために必要な制度について制度設計を行うことを明記しています。既に両党間では条文起草協議会が設置され、二回にわたり会議を開催するなど、合意の実現に向けて精力的に議論を重ねています。 翻って本審査会はどうかというと、この三年間、その大半を緊急事態条項の議論に費やしてきました。自民、維新、国民、公明、有志の五会派ではおおむね方向性は一致しており、六月十二日の幹事会でようやく骨子案の提示にこぎ着けました。それでもまだ単なる骨子案、しかも幹事会での提示にとどまっています。 もはや論点は出尽くしており、これ以上議論を繰り返す意義は見出せません。したがって、本審査会の下に条文起草委員会を速やかに設置し、残された課題である緊急政令の議論と併せて、この骨子案を土台に早急に憲法改正原案の作成に着手すべきです。”
“日本維新の会、馬場伸幸です。 私は、初当選以来十三年間、この憲法審査会に身を置いています。ここまでの憲法審査会の活動を振り返ると、何も決められない審査会であると言わざるを得ません。いつまで自由討議の名の下で議論ばかり続けるのでしょうか。まとめる気がないとしか思えません。 憲法審査会は議論して結論を出すのが使命であり、結論を出せるものから出していくべきです。我々が憲法改正案を発議しない限り、国民は主権行使の機会を奪われたままです。これでは、立法府の不作為と批判されても仕方ありません。議論を尽くした上で最後は結論を出すのが民主主義です。憲法審査会は、結論を出さずに議論を重ねる大学の講義とは違います。我々政治家は、決める政治を行わなければなりません。 先日、結党時から憲法改正を目標に闘ってきた我々日本維新の会と、同じく、結党以来、日本国憲法の自主的改正を党是に掲げてきた自民党が連立を組みました。”
“そして、橘局長に対しても、再度、議員を呼び捨てにしていたとか、そういうことを、この場でおっしゃることではないのではないですか。橘さんは先ほどから、控えめな方ですから御発言されませんけれども、首をお振りになって否定をされています。あなたはそういう、反論ができない人間に対して、そういう立場で、議員という立場でそういうことをおっしゃるというのは今後お控えになられた方がいいと思います。(発言する者あり)”
“日本維新の会の馬場伸幸です。 先ほどの大石さんの御発言というのは、非常に問題があると思いますね。最終の審査会になる可能性があるここで、この通常国会で発言された議員の方の最終的な整理を行うという意味で私が質問させていただいた、それを受けて、立憲民主党の憲法審査会の会長が党を代表するお立場で謝罪をされた、それのどこが振りつけなんですか。あなた、自分の言うことが通らなければそうやって難癖つけるのはもうやめた方がいいと思います。(大石委員「あの……」と呼ぶ)私の発言中です。”
“まず、小西、藤原両議員の主張は、党の見解なのでしょうか。 次に、参議院の緊急集会に関する具体的な論点について、二点お考えをお伺いします。 一つ目は、七十日限定説は法令解釈ですらないとする主張について、立憲民主党としてどのようにお考えでしょうか。二つ目、長谷部参考人の学説に関する橘局長の理解や説明について、どのように評価されているのでしょうか。 最後に、橘局長にもお伺いします。 小西議員は、三月二十七日の本審査会における橘局長の長谷部参考人の無限定説の説明について、四月十六日の参議院憲法審査会で、参議院の法制局長に「御指摘の文言どおりの発言をし、あるいは全体として御指摘のような見解を述べている箇所は、見当たりませんでした。」と答弁させた上で、橘局長の説明は事実と法理に反する見解であると言わなければならないなどと述べています。 橘局長の説明の根拠あるいは背景は、どのようなものでしょうか。 以上、よろしくお願いいたします。”
“日本維新の会、馬場伸幸です。 先ほども申し上げましたが、今国会で立憲民主党の一部議員が事務方に対して繰り返し行っている誹謗中傷について、今国会中にけじめをつけなければなりません。 そこで、立憲民主党の憲法調査会長でもある山花幹事にお伺いします。 三月二十七日の本審査会において、藤原委員が、参議院の緊急集会に関する事務方資料や橘局長の説明を学説の捏造などとする誹謗中傷を行いました。これに対しては、枝野会長から注意がなされたほか、武正幹事からも不適切との評価や叱責がなされましたが、藤原議員はその後も、「「学説の捏造」発言顛末」と題してXで二十回近くの投稿を行うなど、執拗に誹謗中傷を続けています。 これに輪をかけているのが、小西洋之参議院議員の言動です。 小西議員は、参議院の憲法審査会において、参議院の緊急集会に関する七十日限定説、無限定説を分類、整理して紹介する衆議院憲法審査会事務局の資料や橘局長の説明について、事実と法理に反する見解とか、曲解、暴論などと口を極めて罵った上で、我々五会派の誤った見解を支えていると非難し、Xでも同様の誹謗中傷を続けています。 そこで、山花幹事に質問します。”
“にもかかわらず、自身の考え方こそが正しいと言わんばかりに、意に沿わない記述や説明を誤りと決めつけ、反論権のない事務方を攻撃するとは言語道断です。 今国会を振り返る本日の審査会でしっかりとけじめをつけることが不可欠であり、二巡目の発言で山花幹事らに質問することとし、発言を終わります。”
“枝野会長はいわゆる中山方式に心酔されていますが、我が師中山太郎先生は、平成十九年四月の衆議院憲法調査特別委員会での憲法改正国民投票案の採決に当たり、特別委員長として毅然と差配されました。中山先生が著書「実録 憲法改正国民投票への道」で回想されているとおり、当時、社民党の女性議員が何度も詰め寄り、他の野党議員がマイクを床に放り投げるなど騒然とする中で、中山先生は委員長職権で起立を求め、法案は可決されました。国民が本当の主権者になる日へ第一歩を踏み出したのです。 枝野会長は当時の証人の一人であると存じますが、中山先生から真に学ぶべき教訓は、審議をだらだらと引き延ばさないこと、そして決めるときは決めることだと強く申し上げます。 最後に、参議院の緊急集会に関する衆議院の事務方資料や橘法制局長の説明に対し立憲民主の一部議員が明らかなる事実誤認に基づく誹謗中傷を繰り返してきたことに触れざるを得ません。 事務方の資料や説明は、審査会での議論について公平に両論を紹介するバランスの取れたものであり、また、憲法解釈や改憲論については議員同士で議論すべきことです。”
“また、内閣による認定や国会承認の適正性を担保するために我が党は憲法裁判所によるチェックを主張してきましたが、骨子案にはそれが明記されなくとも、司法の関与として客観的訴訟制度の創設の方向性が盛り込まれたことは、前進であると受け止めています。 さいは投げられました。秋の臨時国会では、速やかに起草委員会を設置し、緊急政令や緊急財政処分等の議論と併せ、この骨子案を土台に憲法改正原案の作成に入るべきです。 一方、今国会で憲法九条に絞った議論が行われなかった点は残念でなりません。我が党は既に自衛隊を明記する条文案を発表していますが、日本を取り巻く安全保障環境は日ごと厳しさを増しており、更なる抑止力の強化や日米同盟の深化のための議論が必要なことは言うまでもありません。 そこで、我が党は、憲法改正調査会で九条二項を削除する方針を決定し、本格的に党内議論を進めているところです。秋の臨時国会では、九条をめぐる議論も加速させ、起草委員会で憲法改正原案の作成に着手すべきだと考えます。”
“神戸学院大学の岡部芳彦教授は、日本の国会議員は命懸けでウクライナを視察すればいい、ドローンや巡航ミサイルが飛んでくるさなか、投票や街頭演説ができないことは火を見るより明らかだと一蹴されていましたが、そのとおりです。 ともあれ、本日の幹事会において、自民、維新、国民民主、公明、有志の会の五会派による、選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案が提示されました。立憲民主党の反対により本審査会での提示に至らなかったことは遺憾ですが、ようやくここまでたどり着きました。今後、開かれた審査会の場で各会派がこうした骨子案や条文案を提示し、議論を加速させるべきです。 骨子案の概要については船田与党筆頭幹事から御説明がありましたが、一昨年六月に我が党が国民民主党、有志の会とともに策定した緊急事態条項の条文案がベースになっている点を歓迎します。内閣による選挙困難事態の認定要件に、自民党が平成三十年に発表した改憲四項目条文素案の緊急事態条項に入っていなかった武力攻撃やテロ、内乱等が明記されたことも評価します。”
“今国会では、枝野会長の主導で、緊急事態条項で想定される選挙困難事態時の国会機能維持について、選挙困難事態の立法事実と参議院の緊急集会の射程に絞って自由討議がなされましたが、案の定、堂々巡りが繰り返されました。この三年間、本審査会の議論の大半が緊急事態条項に費やされ、論点は出尽くしています。合意形成に最も近づいているテーマですが、やたら討議の領域を拡散させ、これまでの積み上げを塩漬けにするような特定会派の対応は容認できません。 他国による武力攻撃が生起する深刻な危機に目を背け、選挙困難事態の立法事実はないと牽強付会な言説を繰り返す立憲民主党などの姿勢は、石原慎太郎さんの言葉をかりれば、亡国の徒です。 三月十三日の本審査会で、私は、ロシアに侵略されたウクライナの現実に触れ苦言を呈しましたが、武正野党筆頭幹事は、五月十八日付産経新聞で、「現在の緊急時の国家機能維持の議論は、あくまでも大規模自然災害などに焦点を当てたものだ。」と、相変わらず浮世離れした見解を示されました。”