井戸まさえ
国民民主党・無所属クラブ · Japan
“国民民主党の井戸まさえです。 黄川田大臣、多分御存じだと思うんですけれども、私は四十年近く、朝の街頭演説を続けております。駅前に立っていると、その時々の世相というのが本当によく見えてくるんです。かつてはカラオケ店やスポーツジム、ダイエット関連の広告が目立っていたんですけれども、ところが、最近明らかに増えたのが貴金属の買取り、不用品回収、遺品整理といった広告です。消費者金融の跡地に古物買取り店が並ぶ、こんな光景も珍しくありません。物は買う時代から今度は物を整理する時代へ、家族に支えられる老後からお一人様の老後へ、日本社会の変化がそこに映し出されています。 消費者行政というのも、これまでは、悪質な訪問販売、強引な勧誘から買わせる被害を防ぐことを中心に発展してきたと思います。し…”
“この数字というのは、内閣府が昨年四月、国として初めて公表した推計です。 引取り手のない遺体というのは、二〇二三年だけでも全国推計で約四万二千人、全死亡者数の二・七%に至ります。これも、厚生労働省が去年の三月に初めて実態調査を行って明らかになった数字です。 六十五歳以上の単身高齢者というのは、二〇二〇年の時点では六百七十万人余りだったのが、二〇四〇年は一千万人を超えるというような試算も出ています。 そして、昨日は、我が党の江原くみ子参議院議員が参議院の決算委員会で、同じように、お一人様の、特に不動産売買についてのことも質問したと思うんですけれども、生涯未婚率というのは、二〇三〇年では男性の約三〇%、女性の二〇%になるとも言われています。かつては夫婦と子供が標準世帯だったんで…”
“近年でいうと、名古屋高裁が、令和四年の三月に、身元保証を提供する代わりに死亡時の全財産を無償で譲渡させるという契約、これを暴利行為、公序良俗違反として無効というふうに判断しました。 また、総務省の調査では、費用をホームページで公開している事業者というのは僅か四三・七%、まさに半分しか費用を出していないわけです。監督官庁や許認可の制度も曖昧なので、利用者が信用できる事業者を見分ける手だてがありません。 政府は、令和六年六月に、ちょうど二年前になりますが、高齢者終身サポート事業者ガイドラインを策定しました。そして、昨年の六月五日には、まさに消費者特別委員会、衆議院のこの委員会で、高齢者保護に関する決議というものが採択されて、今年度、まさに先ほどおっしゃっていたみたいに、地方消…”
“後で相場を調べると、もしかしたら倍近い金額で売れたのかもしれないのではないかというのでまた電話をすると、一旦そこで契約をしてサインをしたのでクーリングオフはできないということを言われるわけなんです。 私たち世代でも、親のものを売っているのでもそうなんですけれども、御高齢者であればなおさら、相場がどうなっているのか、比較検討なんか難しいわけです。早くいろいろなものを片づけたい、そうした心理につけ込んでいく危険もあると思うんです。 特に、先ほど言いましたこの中の二十七ページを御覧いただくと、データが出ていて、先ほども訪問販売の話はなさっていたと思うんですけれども、これは訪問購入というような言われ方で、店舗に自分で自ら売りに行くわけです。そうすると、七千三百七十三件という最新の…”
“今お答えをいただきまして、今日いただいた消費者政策の実施の状況の報告の中にも件数が書いてあったので、なるほどと思いながら、また後で紹介をさせていただきたいと思うんです。 今の押し買いなんですけれども、私も、この間、友人が実家の家じまいをして、そして、親の遺品として残った貴金属を売却したいと買取り店に持ち込んだときに一緒につき合ったことがあるんです。 そうしますと、どういうことが起こっているかというと、少し預からせてくださいと、二時間ぐらい、それを査定をする時間がまずあるんです。そして、戻っていくと、大体、親の家にあったものなので価値がないだろうと思ったらば、ピン札で三十万円が用意されていまして、これでこの場で買いますということを言われるんですね。こちらとしては無価値だと思…”
“先ほど言ったように、行為規制とかもあって、そして罰則もあったとしても、まだまだ被害は終わっていない。 更に問題なのは、先ほど言いました店舗型の貴金属買取り業者とか、そういったところの実態が全く見えていないんです。古物商の許可数だけは分かっているんですよね。二〇二三年時点では五十二万九千件に上るんですけれども、こうしたところで、例えば貴金属の買取りとして独立した統計の区分はないんですよ。何店舗あって、どれだけの取引が行われて、そこに被害があるかないかというところも、公的に把握する仕組みはないんです。 令和四年度では、特殊詐欺の被害の総額というのは百九十三億円に上っていて、そのうち六十五歳以上の被害というのは八六・六%、先ほども数字のところで最新の数字があったと思うんですけれ…”
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“ここには、法定の届出期間を相当程度超えた場合など母による出生届の提出を期待することができないと判断したときには、戸籍法の規定により管轄法務局長の許可を得て、可能な限り速やかに子供を戸籍に記載するものとあります。 職権記載というと、無戸籍の場合は否定的に捉えられてきたんです。私の場合もそうだったんですけれども、出生届を出していないと、市役所から連絡が来て、職権で、本来の父親じゃない父親をそこに、空欄ではなくて、書いて戸籍を作成をする。つまりは、出生届を出すと、子供の事実上の父ではない、母の前夫や元夫が記載されて、DVが背景にあった場合など、事態をより深刻化させる。そして、こうやって職権で記載をされるとなれば、慌てて調停や裁判などを起こさざるを得ないということでした。 一方で、内密出産では、子の父の欄も母の欄も空欄で提出ができます。”
“案内や支援だけでなくて、やはり具体的な方策を考えなければ無戸籍は解消しない。 私は、無戸籍問題の解決というのはもう新たなフェーズに入っていると思うんです。法改正での効果が薄い中で、今後どうしたら無戸籍が解消されるか。私自身は、三千件以上の無戸籍事案に当たって、対決よりも解決の国民民主党の所属の議員としても、幾つかの具体策をここで示させていただきたいと思います。 一つ目、まず、せめて、外国人との間の子で嫡出が重なるときに行われてきている、前夫に確認なしで父欄を父未定と記載した上で母の戸籍に登録可能とすること。 二つ目は、内密出産のガイドラインの応用を行って、市町村長の職権での戸籍作成をするということです。 同じ無戸籍状態から出生届を提出するいわゆる内密出産においては、令和四年の九月に、妊婦がその身元情報を医療機関の一部の者のみに明らかにして出産したときの取扱いというガイドラインが、法務省の民事局長、厚生労働省医政局長、厚生労働省子ども家庭局長の連名で出されています。 このうち、戸籍関係の取扱いについてという中には、市町村長の職権による戸籍作成についての記載があります。”
“むしろ、残りの人々はどうなったのか。 実は、令和四年、二〇二二年の改正時に、趣旨説明や衆議院、参議院での質疑で、当時の葉梨法務大臣、そして民事局長も含めてですけれども、おっしゃっていたのは、無戸籍ゼロを目指し、それを実現するのが責務だと明確におっしゃっておられました。 一方では、大臣も民事局長も、改正時に、今回の法改正では不十分であることを認識している旨を繰り返し、経過を見た上で更なる法改正も必要であれば検討するとも発言をされています。法改正以前から、法改正での効果が薄いということは認識されていたわけで、今日伺って、その数字というのが残念ながら現実として表れた形だなというふうに思いました。 この法改正は、無戸籍者の多くの原因とされる嫡出推定制度に対しての改正であった。当時から課題となっていたのは、この嫡出推定制度以外の無戸籍者、三割の無戸籍者に対しての対応です。 この嫡出推定以外の原因になっている無戸籍者に対する検討状況を教えていただければと思います。具体的には、どういった会議体で、いつ、どのような方策が話し合われたのでしょうか。お答えをいただきたいと思います。”
“百二十二名ということですけれども、二〇二五年の二月に、毎日新聞が、無戸籍の解消進まず、救済制度、来月末期限、嫡出否認、母子側が利用しづらくと題して、法務省が二〇二五年一月時点で救済制度の対象となる無戸籍者数を把握をしていないということをスクープし、衝撃が走りました。 続く三月の毎日新聞の報道によれば、法務省がその後調査をいたして、嫡出推定制度が無戸籍の原因だとした五百九名のうち、救済制度の対象は五百四名。この五百四名のうち、百四十八名は救済制度とは別の手続で無戸籍を解消することができる一方で、六十二人は救済制度でなければ解消が難しいと見られ、二百九十四名は判断がつかないとされています。結局、少なくとも五百四名が救済制度の対象でありながら、二〇二五年の一月末現在では五十九名にとどまっているということが判明したという記事でした。 その後、今おっしゃったように、三月末までの駆け込みの申出が増えたということが、この百二十二名、制度を利用して戸籍を得ることができたということ。これ自体、今伺ってよかったなとは思うんですけれども、母数を考えると決して高い水準ではないと思います。”
“次に、二〇二二年に行われました、令和四年の改正の経過措置についてちょっと伺いたいと思います。 いわゆる令和四年の民法改正は、無戸籍問題の原因の約七割と言われる嫡出推定制度に関しての改正で、特徴としては、これまで嫡出否認、つまり、子供の父ではないと訴えられるのは前夫だけだったところが、母や子に拡大をされました。ただ、施行前に生まれた子は改正民法が適用されないため、施行から一年に限って、つまりは二〇二五年の三月末まで、過去に生まれた無戸籍者に関しても、母や子が嫡出否認の訴えを提起できる特例的な経過措置としての救済制度が設けられました。 この救済制度はどのぐらいの無戸籍者が対象で、実際に利用された方はどれほどいたのでしょうか。お伺いをいたします。”
“この調査名を見てちょっと驚いたんですけれども、無戸籍者支援に関する先行調査ということで、法務省がずっとこれは取り組んできて調査もしていると思うんですけれども、それでは足りない、そして総務省の方では先行調査という名前なので、なかなかここら辺の、お互いのデータの共有も含めてですけれども、そういったこともできていないのかなというふうに思いました。 実は今、旧氏の法制化というのが、住民票の方でもということになっていますが、無戸籍もこの住民票とは非常に深い関わりがありまして、現在でも、無戸籍でも、戸籍を得るための裁判とか調停を行っている場合は、係属証明書を出せば住民票を得ることができます。戸籍には記載されないまま住民票が発行されるということなんです。 例えば、被選挙権の行使、立候補することは難しくても、地方選挙も国政選挙も、住民票さえあれば投票できます。つまりは、住民票があれば生きていけるんですね。無戸籍の放置というのは、こうした戸籍の形骸化の問題とも密接に関わっているということを指摘しておきたいと思います。”
“平口大臣、今の総務省の説明ですね、これは改善の必要性が高いというようなこの行政運営改善調査の対象になった、こういった理由も含めて、どのように受け止めていらっしゃるでしょうか。お聞かせください。”
“十二年で五千三百三十一名もの無戸籍者が、把握をされている、行政が把握をしている数だけですから。無戸籍というのは、基本的には行政には把握をされていないからこその無戸籍なんですね。本当にこれは深刻な重大な数字であるということ、まずこの委員会の皆さんとも共有をさせていただきたいと思います。 こうした中で、総務省は、法務省の無戸籍対応などに関して、行政運営改善調査することを発表いたしました。この一月から調査が始まっていると承知をいたしています。なぜ総務省がこの調査、法務省の無戸籍対応を対象にしたのでしょうか。その意図と目的、そしてどんな事項を調査しているのか、教えてください。”
“二〇一四年の八月から調査が始まっています。そこから十二年もう間もなくたつんですけれども、法務省が把握をした無戸籍の方の数、そして、そのうち解消された数、これの詳細をお願いいたします。”
“戸籍ができた後も、彼らが貧困、人間関係、職場での様々なトラブルに巻き込まれる姿を見ると、何よりも登録されることの大切さをつくづくと感じます。 また、私の問題意識の中には、日本は国民主権国家にもかかわらず、主権者たる国民を長期間にわたって把握をしてこなかった、今もできていない現状に対しての強い危機感があります。こうした視点から質問させていただきます。 まず、令和四年、二〇二二年に民法改正が行われて、嫡出推定制度が変わりました。施行されてからは丸二年になりますが、無戸籍者の人数、また原因の内訳などを教えてください。”
“さらに、二〇一五年には、上川陽子委員が法務大臣に就任された後に、寄り添い型の取組実施のために、省庁をまたいだ、当時としてはまさに画期的な無戸籍ゼロタスクフォースが立ち上がり、二〇二二年、令和四年の法改正につながったと承知をいたしております。 この間、この委員会にもおられる中道改革連合の西村智奈美委員、國重徹委員にも御理解をいただき、法改正だけではなくて、無戸籍者の抱える課題の解消に向けた環境整備に後押しをいただきました。特に、初期から関わってくださっていた大口元衆議院議員には、コロナ禍で無戸籍者にも給付金を支給対象にするなど、具体的な支援を形にしてもいただきました。 無戸籍者たちの苦悩は、戸籍ができたから終わりではありません。そこから新たな闘いが始まります。学校に行けなかったこと、仕事に就けなかったこと、結婚できなかったこと、不安の中で連鎖した無戸籍の子供を産み育てたこと、生きていく基盤がなく、国家に拒絶されたという強烈な体験は一生消えず、彼らの人生に大きな負荷を残し続けます。”
“二十四時間無料電話相談や、全国を飛び回って役所との交渉、弁護士探しなど、サポートも行ってまいりました。 誰もが振り向かなかった頃に手を差し伸べてくださったのは、まさにこの衆議院の法務委員会の委員であった公明党の大口善徳元衆議院議員、そして自民党の早川忠孝元衆議院議員でした。 残念ながら、当時は民法改正までには至らず、次善の策として、乳幼児医療や一定の要件下での住民票の発行に関する行政通知が発出されました。しかし、政府は、これらを基にあれができる、これができると言うのですが、実際には自治体に行くと、それはできない、たらい回しにされる、家庭裁判所には受け付けてももらえない。戸籍もできないその現実が、当事者を何重にも苦しめ続けることとなりました。 二〇一四年には、NHKがそうして大人になった無戸籍者たちの姿を捉えた番組が国民に衝撃を与え、ここから法務省の実態調査が始まっていきます。”
“国民民主党の井戸まさえです。 法務委員会では十三年ぶりの質問になります。 本日は、大臣所信で言及をされている困難を抱える方々への取組、国民の権利擁護に向けた取組、人権擁護の視点から、法務行政の根幹とも言える戸籍をめぐる諸問題、無戸籍、旧姓の法制化、出自を知る権利など、時間の限り伺っていきたいと思っています。 まず、無戸籍問題についてです。 世界に冠たると国民の信頼を得ているはずの戸籍は、様々なバグも指摘をされています。そのうちで最大のバグと言われているのが、無戸籍者たちの存在です。 この問題は、二〇〇七年に毎日新聞が取り上げたことをきっかけに、まずは離婚後三百日問題として社会問題化いたしました。私は、無戸籍の子供を抱える当事者の一人として、何も支援のない時代にこの問題と向き合い、特に裁判所の手続で戸籍を作ることがいかに難しいかに直面いたしました。その後、私と同じような苦労を味わってほしくないと思い、無戸籍児やその家族、母親たちのための支援団体を立ち上げて、伴走型支援に取り組んでまいりました。”