柴田勝之
立憲民主党・無所属 · Japan
“立憲民主党・無所属の柴田勝之です。 本日は、参考人のお二方に本当に貴重なお話をお聞かせいただきまして、心より感謝申し上げます。 私は、弁護士会で更生保護について扱う委員会に所属しておりましたので、お伺いしたいことはたくさんあるんですけれども、今日は一点だけ、お二方にお伺いしたいと思います。 この国会で保護司法の改正案がもうすぐ成立する見込みになっております。この保護司という制度は、地域の皆様がボランティアで罪を犯した人の立ち直りを支えるという世界に誇るべき制度であると思っておりますけれども、今回の法改正を経てもまだ積み残された課題もあるのではないかというふうに思っております。 今福参考人は保護司制度に長年にわたって関与してくださっておりますので、この度の法改正によってもな…”
“総額が決まっているので、たくさん出そうと思ったら、少ない人数にしか出せないことになるんじゃないかというふうに理解しました。 次に、資料四ページ目の2の全国的なマッチング機能の支援についてお伺いいたします。 中堅、シニア世代の医師を対象として、医師不足地域での医療に関心、希望を有する医師の掘り起こしを行うとありますけれども、私は弁護士なんですけれども、弁護士にも地域偏在問題というのがありまして、弁護士不足地域に送られるのは、ほとんどが若手の弁護士です。なぜかというと、中堅、シニアになると既に現在の職場でそれなりの地位や収入を得ていますので、それを捨てて地方に行くというのは、組織内での人事異動などでない限り、かなりハードルが高いのではないかと推測するところです。 ここでは、具…”
“要するに、今、適法にオンライン診療を行っているところは重ねて行う必要は必ずしもないけれども、それをやればより簡便にできる場合もあるというふうに理解しました。 それで、オンライン診療受診施設の設置や運営にはそれなりの費用がかかると思われますけれども、現状において、オンライン診療のシステム運営費用を賄うために、患者さんから医療費とは別にシステム利用料のようなものを徴収している例はあるんでしょうか。 また、改正法の下では、オンライン診療受診施設の運営を営利事業として行うこと、そのために、患者さんから徴収する使用料から利益を得ることも許容されるのでしょうか。その場合、地域に医療機関がなく、オンライン診療受診施設も一つしかないようなところでは、患者さんの足下を見て高額な使用料が設定…”
“ありがとうございます。 次に、医師偏在対策についてお伺いいたします。 厚生労働省からは、令和六年十二月二十五日付で医師偏在の是正に向けた総合的な対策パッケージというものが出されております。そして、お配りした資料はその抜粋になりますけれども、地域の医療機関の支え合いの仕組み、1の医師少数区域等での勤務経験を求める管理者要件の対象医療機関の拡大等の一つ目の項目として、管理者の要件として医師少数区域等における一定期間の勤務経験を求める対象医療機関を追加するという旨の記載があります。 そこで、その対象医療機関の現状における範囲と数、また管理者の要件としての勤務経験を有していると認定されている医師の数をお答えください。 さらに、改正後に想定されている省令改正で追加された後の対象医療…”
“なるほど。その要件にかからないので、医療機関の数が多くても問題なかろうということで理解しました。 次に、資料の三ページ目にある経済的インセンティブについてお伺いいたします。 三つ目の項目に、重点医師偏在対策支援区域で承継、開業する診療所の施設整備、設備整備、一定期間の地域への定着に対する支援を緊急的に先行して実施とありますが、この実施状況を教えてください。 なお、この重点医師偏在対策支援区域というのは、今回の法案による一連の改正が施行された後は、医療法第三十条の四第二項第九号イ(二)に掲げる区域を指すという理解でよろしいかどうか。 また、法改正前の現状においてはどういう区域を対象にこれが実施されているのかについても、念のため教えてください。”
“金額だけじゃないんだよというお話だと思いますけれども、本当にそれで効果があるのか、実際にやってみて、きちんと見ていただければというふうに思っております。 それから次に、機構が都道府県に対して交付する医師手当交付金の額はどのようにして決まるのでしょうか。また、都道府県が医療機関に支援する手当の額は都道府県が独自に決定できるのでしょうか。 手当の金額については厚労省さんから一定の基準を示される予定と聞いておりますが、例えば、ある都道府県が、厚労省の基準額では全然足りない、うちは勤務医の倍になるだけ出しますということにした場合には、その金額に相当する交付金が機構から交付されることになるのでしょうか。教えてください。”
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“それから、指定法人というのは、必ずしも専業である必要はなくて、他の業務との兼業の法人でもよいと伺っております。そうすると、民事裁判情報管理提供業務で収益を上げて、その収益をほかの業務に使われてしまうということもあり得るかなと。そのようなことがないようにというのは、法務省による認可、監督の対象になりますか。その根拠条文も含めてお知らせください。”
“そうすると、さっきの仮名処理、十六人、四千四百万円というお話があったと思いますが、それも委託されるかもしれないし、システムの運用とか、そういうのも委託されるということなので、実際には、何か指定法人が行う業務、実際の作業の大部分は委託になるのかなという気もちょっとするんですね。 そうすると、指定法人は営利を目的としない法人ではありますが、委託先は営利法人もなれる、そして、指定法人による委託契約には公共入札の適用はないというふうに聞いております。そうしますと、指定法人の関係者が経営する会社に高い値段で委託してもうけさせるというようなことも、ないことはないと思います。 公共入札のような制度的担保がない中で、委託費用の適正性、これはどのように担保されるのか。また、この委託費用の適正性は法務省による認可、監督の対象となるのか、その根拠条文も含めてお教えください。”
“ありがとうございます。 技術がどんどん進めば、五十年後ぐらいになれば何か無限に取っておけるんじゃないかという気もしておりますが、なるべく長く使えるようにしていただければというふうに思います。 次に、本法律では、指定法人が業務を委託、更に再委託することが認められていますが、この委託、再委託の対象業務というのはどのようなものが想定されますでしょうか。一旦ここまででお答えをお願いいたします。”
“そういうことなので、一次的な利用者としては、さっき一億五千万という話もありましたけれども、結構な金額を払って年間二十万件どばっともらう、そういう人が一次的な利用者になるというふうに理解いたしました。 次に、裁判所では、今の紙の民事判決書、保存期間が五十年ということで、電子判決書になっても、多分、五十年以上保管されるのではないかと思いますけれども、指定法人は、裁判所から提供を受けた仮名処理前の民事裁判情報そして仮名処理後の民事裁判情報、それぞれいつまで保管されるのでしょうか。 また、この点、保管にはそれなりに費用がかかると思いますので、ただ、費用がかかるといって、保管期間を余り短くされるのも困ると思いますけれども、保管期間が適正であるかどうかというのは、監督官庁である法務省による認可ないし監督の対象にされるのでしょうか。また、される場合は、その根拠となり得る本法律案の条文も含めてお教えいただきたいと思います。”
“なかなか兼ね合いが難しいと思いますが、その辺り、考慮して指定されるというふうに理解しました。 次に、指定法人が民事裁判情報を提供する一次的な利用者としては、どのような者を想定しておられますでしょうか。 また、法律実務家とか研究者その他の個人は、恐らく、一次的な利用者から提供を受ける二次的な利用者として主に想定されているのかなとは思いますが、そういう人も一次的利用者となることは可能なのでしょうか。 また、利用の仕方として、必要な裁判情報について、この件を下さいとか、そういう、一件ずつあるいは数件ずつ提供を受けるというような方法でも利用できるものなのでしょうか。お答えください。”
“そういうことなので、初期費用が結構な負担になるような感じなんですね。 それで、本法律案の五条一項一号に、指定法人として指定されるための要件として、業務を適正かつ確実に行うのに必要な経理的基礎及び技術的能力と挙げられているんですが、ここに言う経理的基礎、技術的能力というのは少し具体的に言うとどういう内容か、お教えください。 また、指定されようとする法人がそういう能力を応募する時点で備えておかなければならないとすると、応募して、結局指定されなかった場合は結構な損害になってしまうように思いますし、逆に、応募のときには立派な計画を出して指定してもらったけれども、計画倒れだったということになっても困ると思いますけれども、その辺りはどのようにお考えになっていますでしょうか。お答えください。”
“ランニングコストとしては、今おっしゃったほかに、システムのメンテナンスとか、そういうことも必要になるかなというふうには思います。 その上で、指定法人が業務を開始した後の収入と支出というものはどのようなものが想定されますでしょうか。そして今、初期投資は一億五千万円くらいというお話がありましたけれども、業務を始めて収入を得られるまでの間、指定法人はそのお金をどのようにして賄うのでしょうか。教えてください。”
“ある程度、一年ぐらい余裕を持って始めるということかと思います。 指定法人の業務というのはどのようなもので、そのためにどのくらいの労力とコストが必要と想定されるでしょうか。先ほど篠田委員からも一部お聞きしましたが、改めて、まとめてお答えをお願いいたします。”
“立憲民主党・無所属の柴田勝之です。 この法律案におきましては、民事裁判情報の管理提供業務を行う指定法人、これが適切に指定され、適切に業務を行うことが特に重要と考えられますので、この指定法人について、先ほどの篠田委員とはまた別の角度から何点かお伺いいたします。 指定法人は、営利を目的としない法人を全国に一つだけ法務大臣が指定するとされています。この指定は公募を経て行うと伺っていますけれども、この法案が本国会で成立したとして、その公募というのはいつ頃行われるのか、また、指定法人の業務開始はいつ頃になるのか、さらに、その業務の対象となる電子判決書に関する民事訴訟法の施行との時期的関係についてもお教えいただきたいと思います。”
“最高裁判所は、平成二十九年の臨時会召集要求に関する訴訟において、内閣が召集義務を負うことの確認請求などを否定しました。しかし、これは決して内閣の行為を合憲と認めたものではなく、確認の利益など訴訟上の技術的な理由で合憲か違憲かの判断自体をしなかったというものです。 そして、この点について裁判所が判断を示さない以上は、我々国会議員、特にこの憲法審査会において、この点に対する判断を示し、内閣の行為が違憲と判断される場合には適切に対応する責任があると言わなければなりません。 そこで、自民党と公明党の委員の方に質問させていただきますが、平成二十九年になされた臨時会召集要求に対する内閣の対応、すなわち、要求の九十八日後まで臨時会を召集せず、しかも、その召集日に衆議院を解散したため、召集要求の理由とされた事項を議題とできた特別会が召集されたのは百三十二日後になったこと、これは明らかに憲法五十三条後段違反であると考えられますが、自民党、公明党としては、これを憲法上問題なかったとお考えなのか、問題なかったと考えているとすれば、その理由も詳しく御説明くださるようお願いいたします。 以上です。”
“立憲民主党の柴田勝之です。 憲法五十三条後段に基づく臨時会の召集要求があった場合、内閣ができるだけ速やかに、少なくとも合理的期間内に臨時会を召集すべきことは、明文の定めがなくても当然のことです。憲法制定の当時、そんなことをわざわざ定めなくても内閣は当然合理的期間内に召集すると考えられていたからこそ、明文で期限が定められなかったのであって、明文で期限が定められていないからといって、内閣が合理的期間内に臨時会を召集しないなどということは、憲法制定当時に誰も想像していなかったはずです。 召集期限を明文で定める憲法改正の必要があるかなどということをこの貴重な憲法審査会の時間を使って議論しなければならなくなっていること自体、憲法を制定した先人に対しても、また今の国民に対しても顔向けできない、大変情けないことではないでしょうか。 また、各院の四分の一という少数派に召集要求権を認めた制度の趣旨からして、その合理的期間の判断に当たっては、多数派である政府・与党側の考えや都合を考慮すべきではなく、内閣が召集の必要がないなどという理由でこれを遅延させてはならないことも当然のことです。”
“では、最後に、刑事手続のデジタル化に当たって、捜査機関や裁判所の利便性だけではなく、刑事手続の対象にされる被告人等の人権への配慮を忘れてはならないということを改めて申し上げて、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。”
“今後は慎重な検討が必要であるということで、まあ、検討はされるというふうに伺っておきたいと思います。 犯罪の捜査というのはとても重要なことなんですけれども、それがゆえに、対象とされた被疑者や関係者の人権に対する配慮が不十分であったということが、今まで明らかになった様々な問題事例の大きな原因になっていると私は思っております。 ただ、第一線で捜査に当たっている皆さんは、成果を上げることに一生懸命になる余り、被疑者などへの人権の配慮が不十分になってしまう、そういう可能性は否定できないと思います。だからこそ、そのようなことがないように、法律や政省令、通達といったもので被疑者などの人権が侵害されないようにしておく、それが私たち政治家や法務省幹部の皆さんの役割ではないでしょうか。今回の法案は、その点でまだ不十分な点が残っていると私は思っております。 犯罪捜査だけではなく、国民の人権を守るということも法務省の大切な職責であるはずです。その点について、法務大臣のお考えをお聞かせください。”
“ちょっといま一つだと思いますが、次に行きます。 今の刑事訴訟法の体系というのは、証拠物や書類といった有体物が証拠の中心だった時代のもので、電子データによる証拠というのは想定されていなかったと思います。 電子データは、膨大な情報を含んでいる一方で、複製も容易といった、有体物とはかなり違った性質を有する上に、現在は、国民の個人情報やプライバシーの保護が以前よりもかなり重視されるようになっております。古い刑事訴訟法の体系にこだわる結果、電磁的記録提供命令が取り消されても、取消しの意味がないですねというような、国民の理解が得られない事態も生じていると思います。 そう考えると、電子データによる証拠の性質や個人情報保護の必要性も踏まえて、少なくとも電子データによる証拠については、当局の言われる刑事訴訟法の体系そのものの見直しも今後検討すべきではないかと考えますが、法務大臣のお考えを伺います。”
“電磁的記録提供命令でも、例えば、サーバー管理者に対して、被疑者の一定期間のメール履歴を提出させる、そういう場合には被疑者の通信の秘密を継続的に侵害しており、かつ情報主体である被疑者に提供の事実を知らせないという意味で、密行的に侵害しているのではないか。電磁的記録提供命令が継続的かつ密行的に通信の秘密を制約する処分でないとなぜ言えるのか、お答えください。”
“ありがとうございます。 次に、電磁的記録提供命令と通信傍受法との相違について改めて伺います。 今までの御答弁で、電磁的記録提供命令が取り消された場合に入手データを消去することは、現行の刑事訴訟法の体系と整合しなくなってしまうのでできませんといった御答弁をいただいていると思っております。 しかし、通信傍受法では現にそのような規定を置いているわけですから、電磁的記録提供命令について同様の規定を置くことも決して不可能ではないと思います。これは私の意見ですが、要するに、捜査機関としては通信傍受法のような厳しい規制はちょっと困るということにすぎないのではないかと思っております。 今までの御答弁では、通信傍受法と同様の規律を電磁的記録提供命令について設けない理由として、通信傍受は継続的かつ密行的に通信の秘密を制約する処分であるが、電磁的記録提供命令はそうではないという御説明がされていますが、この継続的かつ密行的というのは具体的にどういう意味なんでしょうか。詳しく御説明をお願いいたします。”
“ありがとうございます。 次に、改正案による刑訴法五十四条の三第一項は、弁護士である弁護人は、裁判所又は裁判官に対する申立て等を原則として電磁的記録により行わなければならないとしていますが、その例外となる同条二項のその責めに帰することができない事由について、先日の委員会で、法務大臣からは、その被告人の防御権や弁護人の弁護権を不当に制約しないように解釈、運用されるべきという御答弁をいただきましたけれども、実際にこの事由の認定を行うのは裁判官になりますので、この点についての最高裁の御見解を伺います。”
“今電子データの取扱いに関する規定について法務省のお考えをお伺いしましたけれども、そういう規定整備とか周知徹底は警察においても必要ではないかと思いますが、いかがでしょうか。警察庁に伺います。”
“ちょっとあれなんですが、大体これぐらいにしておきます。 それで、次に、特に犯罪事実に関係ない個人情報を含むような電子データは捜査機関がいつまでも保有しておくべきではないと考えますけれども、他方で、捜査機関の見立てに沿わない電子データが恣意的に消去されるようなことのないように、先ほど法務大臣からお答えのあったその規定において、消去についても一定の基準をきちんと定めて周知徹底すべきと考えますが、その点はいかがでしょうか。”
“さっきも言いましたけれども、違法収集証拠排除法則で取り消されるというのは本当に重大な違法なときなんですよ。今の御答弁だと、そのとき以外は普通に使えますと聞こえちゃうんですけれども、そういう理解でいいんですか。”
“私の聞いたのは、要するに、不服申立てで取り消されたような場合には、その点にきちんと留意した上で適切な取扱いをすべきなんじゃないでしょうかということで、今のはちょっと一般的な御質問だったので、取り消された場合についてどうですかということについてお答えください。”
“それから、何度もこれは指摘されているところですが、電磁的記録提供命令が取り消された場合でも、入手したデータやその複製データは消去しません、普通の証拠と同じように使いますというのは、不服申立てによる事後規制の意味がなくなってしまいますし、国民の理解は到底得られない話であると思っております。 違法収集証拠排除法則が適用されるような重大な違法であるかは別として、命令が取り消された以上は、違法な手続で入手された証拠であることは間違いないわけですから、それを踏まえた適切な取扱いがなされるよう、命令が取り消された場合に関する定めも、今答弁のあった電子データの取扱いに関する規定においてきちんと規定して周知徹底すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。”
“さっき申し上げたように、被疑者以外のサーバー管理者などに命令を出すときには常に秘密保持命令もしますよと、そういう安易な運用がなされないように改めてお願いして、次に移りたいと思います。 次に、電子データの取扱いに関する規定についてお伺いしたいと思います。 電磁的記録提供命令の導入によって、強制的な電子データの収集方法が充実します。その結果、従来よりも更に多くの電子データが捜査機関により収集、蓄積されることが予想されます。そのことによって国民のプライバシー権などの権利を侵害する結果にならないように、電磁的記録提供命令の導入に当たって、捜査機関における電子データの取扱いに関する規定を制定ないし改正することが必要、適切であると考えますが、この点について法務大臣の御見解を伺います。”
“今の、ちょっとしにくくなるというのは、前もちょっと気になるなということは御指摘しましたが、それはちょっともうおくことにして、今御答弁いただいた秘密保持命令は、あくまでも必要があるときに限定すべきということを捜査機関に周知徹底していただきたいんですが、そのようにしていただけるでしょうか。法務大臣に伺います。”
“今の御説明、やや一般的でない、ちょっと例外的な、業者と被疑者がつながっているというような御説明だったと思います。 ちょっと我々弁護士視点でいいますと、実務上、通信事業者などの被疑者以外の者に対する電磁的記録提供命令の場合においては、捜査の密行性などを理由に、ほぼ全ての場合に秘密保持命令がなされてしまうんじゃないか、そういう状況も予想されるところです。 被疑者以外の者に対しても、あくまでも必要があるときに限定して秘密保持命令が出されるという理解でよろしいんでしょうか。また、必要があるときの判断は、通信の秘密とかプライバシー権が制限されることになる情報主体、被疑者とかであることも想定されますが、そういう情報主体に不服申立ての機会を与える必要性というものも考慮した上で慎重に行われるべきものという理解でよろしいか、伺います。”
“ありがとうございます。今おっしゃった点も是非周知徹底をお願いしたいと思います。 次に、電磁的記録提供命令に伴う秘密保持命令について少し伺います。 今までの御答弁では、秘密保持命令の必要があるときの例示として、通信事業者等が顧客の通信に関する情報を第三者に提供したときに、当該顧客にそのことを通知すべき契約上の義務を負っているという場合がずっと挙げられてきておりましたけれども、通信事業者がそのような義務を負っておらず、実際の運用上も顧客に通知していないという場合にも、必要があるときに当たり得るのでしょうか。当たり得るとすれば、どのような場合でしょうか。お答えください。”
“これは本会議での質疑からちょっと懸念を示させていただいていたところでありますが、電磁的記録提供命令の運用に当たっては、命令を受ける者をして、捜査機関にパスワードを教えなければ犯罪になると誤信させてパスワードを供述させる、そういったことのように、憲法上保障された自己負罪拒否特権を実質的に侵害することがないように特に留意すべきことを捜査機関に周知徹底をお願いしたいんですが、いかがでしょうか。法務大臣にお伺いします。”
“今の点もはっきりさせていただく必要があると思って、お伺いしました。 次に、電磁的記録提供命令というのは、あくまでも電子データの提供を命じるものであって、命令の内容として提供者に何らかの供述を求めることはないという理解で間違いないでしょうか。まず確認させてください。”
“被疑者がサーバーに預けたデータを何でもかんでも持っていく、そういうようなことが決してないようにお願いしたいと思います。 次に、改正案の刑訴法百十一条三項は、電磁的記録提供命令によってオンラインで電子データを提供させたときは、当該電磁的記録の内容を確認するための措置を取ることその他必要な処分をすることができるとしていますが、この必要な処分には具体的にどのようなことが含まれるのでしょうか。また、この必要な処分には、電磁的記録提供命令を受けた者に対して一定の行為をさせることを刑事罰をもって強制することは含まれていないと理解してよいかも併せて伺います。”
“今の御答弁は、電磁的記録提供命令の実務上、重要な答弁であると思います。 今までの差押えの実務では、令状の差し押さえるべきものとして、本件に関係あると思料されるパソコンとかハードディスクといった一応品目は挙げられているものの、最後に、これらに関連するものというような記載があったりして、かなり幅広な記載になっているわけですが、捜査官が捜索、差押えの現場で事件に関係あるものだけにきちんと絞り込むので多少幅広でもいいんですということにされていたわけです。 しかし、電磁的記録提供命令においてはそのような現場での絞り込みができないので、令状請求の段階で、提供させるデータの絞り込み、これを現行法での差押えよりも更に厳格に行わなければならないということになると思います。しかし、そのことは、改正法の条文を見ても、どこにも書いてないんですね。ですから、その旨は特に実務に当たる捜査機関に周知徹底していただく必要があると考えますが、そのようにしていただけるのか、法務大臣に伺います。”
“今の、要するに、令状に書いてあっても、現場でできるだけデータとかを内容を確認して、関係があるものに更に現場で絞り込んでいますということだと思うんですね。 ところが、電磁的記録提供命令では、命令を受けた者は、令状に提供させるべき電磁的記録として記載されたデータは全て提供しなければいけない。現行法による差押えのように、データの内容を確認して、犯罪事実に関連するデータのみを選んで提供するということはできないと先ほど黒岩理事への答弁でもおっしゃったと思います。 そうすると、その結果、犯罪事実に関連しない電子データが結果的には大量に収集されてしまうということが起こり得るんじゃないでしょうか。伺います。”
“参考人質疑で指宿教授も言及されていました、いわゆる包括的差押えに関する最高裁判例、これは、電子データを記録した記録媒体などを差し押さえる場合においても、令状に記載されたデータであれば何でも持っていってよいというわけではなくて、データの内容を確認して、犯罪事実に関連するデータのみを入手すべきである、それが原則であることを前提にした上で、妨害行為などによってそのような確認ができない例外的場合に、データの内容を確認せずに行う包括的差押えも許容される旨を判示しているというふうに理解されます。 実際の捜査実務においても、この最高裁判例の趣旨に沿って、可能な限りはデータ内容を確認して、犯罪事実に関連するデータのみを入手する、そういう運用がなされているという認識でよろしいでしょうか。伺います。”
“実は、篠田委員が、私が聞きたいことがたくさんあるということで質問時間を譲っていただきましたので、ゆっくり伺いたいと思います。 電磁的記録提供命令について、先ほど黒岩理事からも質問があった点なんですけれども、少し角度を変えてお伺いしたいと思います。 現行法における物の差押えにおいても、捜査機関が現場で実際にその物を見て、被疑事実に関連すると思われるもののみを差し押さえている。すなわち、令状に記載されているからといって、その品目の物件を犯罪事実と無関係のものまで何でもかんでも差し押さえるわけではないんですよという御説明をいただいております。 我々弁護士の実務感覚としては、実際には洗いざらい関係ないものも結構持っていっているんじゃないでしょうかと本当は言いたいんですけれども、その点はおくとして。”
“この点については今後の検討課題であるということを指摘させていただいて、私の質問を終わります。 ありがとうございました。”
“それで、先ほども触れました刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討会では、外国に所在する証人のビデオリンク方式による証人尋問を可能とすることについて賛成意見が多数であって、検察官の委員のみが反対していたというふうに伺っております。 ただ、法制審の要綱案及び改正案の刑訴法百五十七条の六第二項は、ビデオリンク方式による証人は国内にいる者に限る旨を定めております。外国所在証人のビデオリンク証人尋問を可能としなかった理由は何か、最後にお伺いします。”
“その条文の一号が、公判手続が行われる裁判所と同一構内への出頭に伴う移動に際し、被告人の身体に害を加え又は身体の拘束を受けている被告人を奪取し若しくは解放する行為がなされるおそれがあるときと定めていますが、この一号が定めるような立法事実、すなわち被告人の出頭に伴う移動に対して被告人が奪取等をされた事例があるのかどうか、お伺いします。”
“ありがとうございます。 刑事弁護士としては、無罪を主張している被告人が公判廷に出頭しないまま手続が進められて有罪判決が言い渡されるようなことがあってはならないというふうに考えております。 被告人が無罪を主張して、公判廷に出頭することを希望している場合、これは、公判廷に出頭させないことは被告人の防御に実質的な不利益が生ずるおそれがあるという要素として考慮されるというふうに理解してよろしいでしょうか。”
“この要件について安易な認定がなされると、被告人が公判廷に出頭しないまま手続が進められるという異常な刑事裁判が行われるということを懸念しております。 これらの要件は極めて厳格に認定されるべきものと理解しておりますが、この点について大臣に御見解を伺います。”
“令状を提示された人がちゃんと確認できる措置を取っていただける、そういうふうに理解いたしました。 次に、改正案による刑訴法二百八十六条の三第一項、これは、一定の場合には被告人を裁判所に出頭させず、ビデオリンク方式により公判手続を行うことができると定めております。この規定は、一号又は二号の例外的事由に該当する場合であって、かつ諸事情を考慮した上でやむを得ない事由があり、かつ被告人の防御に実質的な不利益を生ずるおそれがないという要件になっておりますが、被告人は公判廷に出頭するのが大原則、この規定が適用されるのは極めて例外的な場合であるという理解でよろしいでしょうか。”
“次に、改正案による刑訴法六十三条二項二号などでは、電磁的記録による令状について、裁判所の規則で定める記名押印に代わる措置を取ることとされていますが、具体的にどのような措置が想定されているでしょうか。また、現行法においては、令状を提示された者は、裁判官の印影といわゆる契印ですね、あるいはパンチ穴によって令状の真正性と一体性を確認することができますが、令状が電磁的記録による場合、何が裁判官の印影及び契印、パンチ穴と同様の機能を有することになるのか、お答えください。”
“オンラインでの証拠開示、非常に、是非お願いしたいので、大部分の弁護人がそれが対応できないというようなことにならないように、裁判所と検察庁には対応をお願いしたいと思います。 それで、次に、今回の改正が施行されると、裁判所の法廷においても、電磁的記録として作成された証拠又は紙などから電磁的記録に変換した証拠を取り調べることになると考えられますが、その際、その証拠が真正なものであることはどのように担保されるのでしょうか。”
“結局、法律は、この改正法は、弁護人がオンラインで証拠の閲覧、謄写ができるかどうかは裁判所や検察官が決めるという部分が大きい規定になっておりますけれども、先ほどの検討会の報告書に述べられたような防御権や弁護権を不当に制約するものとなることがあってはならないということは、政省令とか裁判所規則によってしっかり担保をしていただけるんでしょうか、そこを確認させてください。”
“その一方で、流出などを防ぐ情報セキュリティー確保はもちろん必要なんですけれども、そのときの技術的措置について、大きな、国の組織である裁判所や検察庁と同じレベルの措置を個人である弁護人に求められると、大部分の弁護士は対応できない、結局、オンラインで閲覧、謄写ができない結果になってしまうということが懸念されます。この点、裁判所にある証拠の弁護人によるオンラインでの閲覧、謄写について定めた改正案の刑訴法四十条の二第二項については、その電磁的方法については裁判所の規則で定めるとするとともに、閲覧、謄写については裁判長の許可に係るものとしております。 また、先ほど申し上げた検察官から弁護人への証拠開示について定めた条文については、謄写の方法などについて検察官の裁量に係るということになっております。”
“本法案については、法制審の前に刑事手続における情報通信技術の活用に関する検討会というものが行われておりましたが、その取りまとめ報告書では、弁護人へのオンラインでの証拠開示に当たっては、その流出などを防ぐ情報セキュリティー確保のための技術的措置の規律が必要であるが、その具体的な内容が防御権や弁護権を不当に制約するものとなることがあってはならないことはもとより当然であると指摘した上で、法律では基本的部分を定めるとともに、技術的、細目的事項については政省令や規則に定める規律によることが考えられるというふうにされておりました。 特に、さっき篠田委員も言っていましたけれども、弁護人の事務所が裁判所とか検察庁から遠隔地にあるような場合には、証拠をオンラインで閲覧、謄写できるということは非常に重要だと思っております。”
“ありがとうございます。 では次に、検察官の弁護人に対する証拠開示について伺います。 一般的な場合の定めは、刑訴法二百九十九条一項ということになりますけれども、この条文には開示の方法としては閲覧という定めしかなくて、謄写とか複写については検察官の裁量によるというふうに理解される規定になっています。 また、公判前整理手続での証拠開示について定めた改正案の刑訴法三百十六条の十四第一項一号ロなどには電磁的記録については複写との定めしかなく、その複写の具体的方法については検察官の裁量によると解される定めになっています。 これらのいずれの場合においても、電子データについてオンラインによる証拠開示、これも検察官の裁量により可能という理解でよろしいでしょうか。”
“この規定の実務上の運用については、被告人の防御権あるいは弁護人の弁護権、不当に制約することのないような運用が必要ではないかと考えますが、その点について大臣の見解をお伺いします。”
“私に言わせますと、この一号も二号も、例外として認めているのは検察官による申立てなんですね。だから、この条文も、要するに、捜査機関の便宜とか迅速性には今おっしゃったようにいろいろ配慮しているんですけれども、弁護人の便宜への配慮がちょっと不十分なんじゃないかなという気がしております。 それで、改正後の刑訴法五十四条の三第二項は、その責めに帰することができない事由があるときには、電磁的記録によらずに申立てをしてもよいという趣旨の例外を認めているものですけれども、ここにある、その責めに帰することができない事由の意義、また、その事由を認定するのは誰か。さらに、弁護人が電磁的記録を作成する時間がない、迅速にやりたい場合、あるいは弁護人の電子機器の故障の場合はこれに含まれるのかという点についてお答えください。”
“ありがとうございます。 ちょっと、私の弁護人としての経験では、結構、刑事施設の場合、画一的、硬直的運用でいつも撃退されていますので、是非、今おっしゃったような、前向きかつ柔軟な対応をお願いしたいというふうに思います。 次に、改正案の刑訴法五十四条の三第一項は、検察官及び弁護士である弁護人は、裁判所又は裁判官に対する申立て等を、原則として電磁的記録により行わなければならないとしておりますけれども、この電磁的記録によらなければならないという申立て等には、弁護人による控訴、上告とか準抗告、即時抗告の申立てといった重要な弁護行為も含まれるという理解でよろしいでしょうか。 また、同項一号ないし三号で例外を認めている趣旨、三号はどのようなものを想定しているのかについてもお答えをお願いいたします。”
“これは結局、三つ目の理由に帰着するんじゃないかと思っておりますが、その三つ目の理由である、電子データの検査のため刑事施設等の業務全体が圧迫されるおそれがあるという点は、私としては、実際にやる前に心配し過ぎなのではないかなという気がしております。 まずは、業務に大きな支障がない範囲で、できるところから始めてみるということはできるのではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。”
“要するに、移転させた場合にも、返すときは移転じゃなくて複写ですよ、自分では持っていますよ、そういう御答弁なわけですね。はい、そこは確認いたしました。そこはおかしいと思っておりますが。 電磁的記録提供命令については、もう私は大分伺いましたので、今日は、ほかにもいろいろ問題点があると思いますので、それ以外の点をまず聞いていきたいと思います。 前の二回の委員会で時間切れで聞けなかった点なんですけれども、本会議で答弁された身体拘束中の被告人等による電子データの受領、閲覧を認められない三つの理由のうち、一つ目、電子機器を用いた自傷他害のおそれについては、防止策として機器を壁に固定するなどといった措置が考えられるという御答弁をいただいたと理解しています。 二つ目の不正な通信等の防止について、私から、外部との通信は刑事施設の電子機器で行うことにして、被告人等が使う電子機器には通信機能を持たせなければよいのではないかとお伺いしたところ、外部から受領した電子データに不正なデータが混入していないかなど検査が必要、そういう問題が残りますというお答えをいただきました。”