角田秀穂
中道改革連合・無所属 · Japan
“しっかり検討を進めていただければというふうに思っております。 独り暮らしで周囲に相談できる人もいない高齢者も増えている中で、様々な被害から守る上で地域の見守り体制をしっかりつくることが大切だということで、改正消費者安全法で、高齢者、障害者、認知症等により判断力が不十分となった方の消費者被害を防ぐ消費者安全確保地域協議会、見守りネットワークの設置が規定され、消費生活センターであるとか地域包括支援センター、民生委員など、行政や関係機関が連携して、誰もがどこに住んでいても質の高い相談、救済を受けられる地域体制を全国で整備しようという取組が進められておりますけれども、この運営状況を見ますと、保健や福祉、あるいは権利擁護など、同じような機関によるネットワークがほかにも存在する中で、…”
“不当表示によるトラブルから消費者を保護するためには、ネット広告における不当表示が横行する中で、措置命令であるとか課徴金など、行政による取締りだけでは十分対応できないという現状に対して、消費者保護のための施策の在り方も考えていく必要があると考えます。 一つには、広告主など、事業者への働きかけを強化する必要があると思います。違法な広告を出さないよう、意識を高めるための施策を強力に推進する必要があると考えますが、いかがか。 また、総務省では、昨年九月に策定したデジタル広告の流通を巡る諸課題への対応に関するモニタリング指針に基づいて、成り済まし型の偽広告であるとか、商標権等を侵害し模倣品販売サイトに誘導する広告を対象に、SNS等を提供する大規模なプラットフォーム事業者に対して事前…”
“昨年、私の家にも業者がやってきまして、屋根が傷んでいると言うものですから、傷んでいるも何も、先月ふき替えたばかりだと言ったら、そうですかと言って帰っていったというようなこともありましたけれども、まさに手を替え品を替え様々な手口で高齢者が狙われている中で、特に被害が深刻なのが不動産のリースバック契約だと思っております。 このリースバックは、住み慣れた住宅に住み続けながらまとまった資金を得ることが魅力となっておりますけれども、悪質業者によるトラブルも急増しているという実態です。 朝から晩まで業者に居座られて契約をさせられた、そのまま住み続けられると説明されて契約したのに、高額な家賃に値上げをされて支払えなくなった、相場より極めて低い金額で契約をさせられたなど、国民生活センター…”
“次に、インターネット広告について質問させていただきたいと思います。 今、消費者トラブルの入口となってきているのがこのインターネット広告だと思います。情報通信白書によると、令和六年度の媒体別広告費は、インターネット広告が三兆六千五百十七億円で、テレビ、新聞、ラジオ、雑誌、マスコミ四媒体の広告費の一・五倍以上となっており、この両者の広告費が初めて逆転した二〇二一年以降、その差がどんどんどんどん広がっているという状況です。 インターネット広告の中には、飲むだけで簡単に痩せるであるとか、満足度ナンバーワン、今だけ半額などなど、根拠もなく実際とは違う不当表示があふれ、最近では、不当表示に該当するか不明瞭なダークパターンなど、消費者の自主的、合理的な選択を妨げる手法が次から次へと登場…”
“今後に向けて特に大きな課題と思っているのは、高齢者が安全に安心して暮らせる環境の実現であって、消費者政策もそのために全力を挙げていかなければいけないと私自身は考えております。 二〇二四年度ですけれども、消費生活相談が約九十一万件、このうち七十歳以上の相談件数が二六・二%、年代別でも最も多くなっております。今後更に高齢化が進行するのに伴って増加するであろう高齢消費者被害防止のための対策の充実、これがまず喫緊の課題であると考えております。 相談の中でも、特に、訪問販売が四二・七%、訪問購入は五五・四%が七十歳以上からの相談となっており、自宅にいることが多い高齢者が被害に遭っているという実情も浮き彫りになっております。 様々、点検商法であるとか悪質なリフォーム、電気設備工事、あ…”
“これはあくまでも被害の一部であろうし、この五年ほどで相談件数も十倍に跳ね上がったことから考えても、これから家賃の大幅な値上げ等で住み続けられなくなって、生活の基盤である住まいを失う高齢者が急増するのではないか、こうしたことも懸念されております。 こうした状況を踏まえて、今年三月に閣議決定した住生活基本計画において、リースバックに関する取引に係る消費者への継続的な注意喚起の実施、リースバックの勧誘等に当たり求められる対応についての宅地建物取引業者への周知及び指導監督の強化を掲げておりますけれども、トラブルの実態の把握と宅建業者への指導監督強化へどのように取り組んでいくのか、国土交通省の見解を伺いたいと思います。”
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“以上、申し上げたことも含め、基本法の理念実現に向けた積極的な施策の推進を要望し、討論といたします。”
“その上で、食料安全保障の確保、将来にわたって持続可能な農業の確立、農村コミュニティーの維持、活性化のために何よりも重要なことは、基本法の理念実現のための具体的な施策の力強い推進であります。 食料安全保障の確保に向けて、改正基本法に基づき今後新たに策定する食料・農業・農村基本計画では、食料自給率その他の食料安全保障の確保に関する事項の目標を定めることとされていますが、目標設定の在り方について検討を加えるほか、達成状況の調査に基づく施策の検証、見直しといったPDCAサイクルをしっかり回していくことが求められます。 平時からの国民一人一人の食料安全保障を確保するために、買物困難者の増加に対応した食品アクセス支援やフードバンク、子供食堂等への支援等を推進するため、関係省庁との連携の更なる強化も進めていただきたい。 また、消費者の新たな役割として環境への負荷低減に資するものの選択に努めることを求めていますが、消費者に分かりやすい形での見える化や理解醸成のための広報活動も、これまで以上に力を入れて推進しなければなりません。”
“自民党・無所属の会、公明党を代表して、自民党、日本維新の会・教育無償化を実現する会、公明党提出の修正案と修正部分を除く原案賛成の立場で討論に参加をいたします。 現行食料・農業・農村基本法が制定されて以降、この間の国内外の大きな変化、リスクの高まりに対応し、食料の安定供給の確保等の取組を一層強化する必要に迫られる中、改正案では、基本理念に新たに食料安全保障の確保を位置づけ、その実現のために食料の輸出による供給能力の維持や価格形成について食料システム全体の関係者による合理的な費用の考慮を規定したほか、環境と調和の取れた食料システムの確立を新たに規定し、多面的機能の発揮や農業の持続的発展においても環境への負荷の低減を図ることが明記されたこと、また、農村人口の減少など情勢変化に対しても地域社会が維持されるべきである旨が規定されていること、そして、これら理念の実現のために各種施策の新たな方向性を打ち出していることなどを評価をいたします。”
“ありがとうございました。 ほかにもお聞きしたいことがあったんですけれども、もう時間となりましたので、本日は、大変に貴重な御意見、ありがとうございました。 以上で質問を終わらせていただきます。”
“ありがとうございます。 今、大きな課題となっております担い手の確保について、私は、これからやはりこのマッチングということが大きなキーワードになってくるのではないかと思っております。 基本法の改正案では、望ましい農業構造の確立について、地域における協議に基づき、効率的かつ安定的な農業経営を営む者及びそれ以外の多様な農業者により農業生産活動が行われることで農業生産の基盤である農地の確保が図られるよう国が配慮する旨規定をされております。 現在、地域計画の策定が全国で進められており、地域の話合いによって、将来あるべき農地利用の姿、目標を地図に落として、これを基に地域の内外から農地の受け手を確保して農地バンクを活用した農地の集約化を進めることで、地域の農業、農地を将来にわたって守っていこうということを目指しておりますけれども、この地域の内外から受け手を確保するために、これから農業をやりたいという人と農地を結びつけるために必要になる施策について、お考えがあればそれぞれまたお伺いをしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。”
“そのためには、農業人材や組織の育成であるとか、あるいは農業を支える主体が、従来の家族経営中心から法人経営の比重が高まっていくというか高めざるを得ないことへの対応、さらには半農半Xなどの多様な経営体、サービス事業体がそこにどのように関わっていくべきなのかなどなど、様々考えなければいけないことがあると思います。 このことは農村の今後の姿、農村というコミュニティーもどう変わっていくべきなのかということとも密接に関係することだと思いますが、こうした変化に対応できる今後の農業構造はどうあるべきか、また、そのためにどのような施策が必要になるとお考えになっているか、この点についてお二方からお考えを伺えればと思います。どうぞよろしくお願いをいたします。”
“世界的な食料需要の増大の中で、食料や飼料、肥料などの多くを輸入に依存する日本の相対的な地位の低下であるとか、食料供給や国際情勢の不安定化、国内においては、高齢化とともに人口減少が進む中で、基幹的農業従事者が今後急速に減少していくことが見込まれる中で、担い手の確保、これをどうするかということが非常に大きな課題になっていること。また、気候変動であるとか生物多様性の保全等の地球環境問題への取組、こうしたものへの必要性も極めてこの間高まっている。 このように、この二十年余りで起こった大きな変化が今回の改正につながってきているというふうに思っております。 さらに、これからの二十年を考えた場合も、様々なリスクの高まりがあって、様々な変化が考えられる、そうした中にあって、食料安全保障を確保していくためには、こうした変化に対して国が適時適切な対応、対策を取ることは当然のこととして、こうした変化に対応できるような農業構造を構築をしていくこと、少なくとも農業生産の中核を担うような人や組織は変化にしっかり対応できるようになることが強く求められているのではないかと考えています。”
“公明党の角田秀穂でございます。 参考人の皆様には、お忙しい中、また早朝より御出席いただきまして、本当にありがとうございました。また、貴重な御意見をいただいたこと、感謝を申し上げたいと思います。 質疑の時間が限られておりますので、全ての皆様に御質問をさせていただく、御意見をいただくということがちょっとかなわないということを、あらかじめおわびを申し上げさせていただいた上で質問に入らせていただきたいと思います。 私からは、基本法の理念、改正基本法にうたわれた理念を実現していく上で今後どういった施策の展開が求められるのか、そういった観点から、ここでは、一昨年の秋から基本法の検証作業に携わってこられた合瀬参考人、そして三輪参考人に質問をさせていただきたいと思っておりますので、よろしくお願いを申し上げます。 基本法制定の、今回の改正の背景としては、農業を取り巻く様々な変化、しかも大きな変化があったこと、これが大きな背景になっていると思います。”
“時間となりましたので、以上で質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。”
“これからの持続可能な農業を考える上でもう一つ重要な防災・減災について、一点お伺いしたいと思います。 平成三十年七月の豪雨や令和元年の台風十五号、十九号など、近年、全国的に豪雨による浸水、土砂災害が頻発していることに対して、従来の河川、下水道による対策だけではなく、流域全体でハード、ソフト両面からの対策を総合的に推進する流域治水という考え方の下で、対策が各地で進められておりますが、この流域治水には、農業用ダムやため池などの農業施設とともに、水田に降った雨をゆっくり排水することで被害の軽減を図る、田んぼダムというものが位置づけられています。 この田んぼダムの取組面積は令和四年度で七万四千ヘクタール余りとなっていますが、この田んぼダムの治水効果についてはどのように評価をしているのか。効果があるならば、流域治水の重要な施策として今後推進していけるものと考えますが、この点について見解を伺いたいと思います。”
“是非お願いしたいと思います。 環境負荷の低減に資するものの選択を含めて、食料・農業・農村基本法の理念を実現していくためには、特に消費者に対する戦略的な広報もこれから重要になると考えております。 広く消費者に届く広報活動を行うためには、外部の専門人材の活用なども含め、広報のための体制強化の取組を一層推進する必要があると考えますが、農水省として今後の広報戦略をどのように描いているのか、この点について伺いたいと思います。”
“学校給食に有機栽培米を導入するに当たって、どうしても慣行栽培に比べて単収が低いことや、市場価格の動向、こうしたことも考慮をして、生産者からの買取り価格、これが、当初は六十キロ二万円からスタートしておりますけれども、現在はこれを二万三千円まで引き上げているとのことですが、その分、給食費が値上がりしないようにするための財政の持ち出しも増加をしてしまいます。 有機農産物の学校給食の活用促進については、予算委員会でも取り上げさせていただきました。その際には、オーガニックビレッジ支援の中で、学校給食に導入する段階での課題を解決するための支援を行っているとのことでしたが、これからは、オーガニックビレッジの枠にとらわれない支援も必要になってくると考えます。 有機農作物に対する理解を広める上でも大きな効果が期待できる学校給食への導入促進のために、財政的な支援を含めて、是非とも積極的な取組が求められると考えますが、この点について、見解を伺いたいと思います。”
“差別化した生産品にはそれなりの評価が伴うべきこと、違いを理解した上で選択してもらうようにするための消費者への情報提供もこれから非常に大きな課題ですけれども、食育の一環としての学校給食への導入は、有機農作物への理解を深め、将来の消費拡大につなげていくとともに、子供から大人へ伝えることで、地域全体に理解を広めていくという効果も大いに期待をできます。 有機JAS認証を取得して学校給食の食材も提供している有機野菜の生産者にもお話を伺いましたけれども、直売所などではどうしても価格面が重視をされてしまう。オーガニック専門のスーパーも地方部ではまだまだ少なく、販路は限られてしまう。そのような状況の中で、安定した需要先としての学校給食への導入は、有機農業を続けていく上でも極めて重要と語っておられました。 有機栽培農作物を学校給食で使用する際の課題の一つになるのが、やはりコスト面の問題です。”
“先行している自治体や民間の指導を仰いで雑草防除技術などを学び、三年目からは生産者、栽培面積も順調に増えて、令和七年度には市内全小中学校に全量、有機米を提供できるめどが立ったとのことであります。 こうした木更津市の事例からも、今後、有機農業を拡大するためには、まずは首長のリーダーシップ、これが重要であって、その決断を後押ししてあげる支援施策の重要性、それと並んで、雑草防除などの作業の省力化とともに、手間をかけて生産をした作物の出口、販路の確保、開拓、これが極めて重要になってまいります。 有機栽培農産物の販路を拡大する上で、特に若い世代を中心にまだまだ消費者の認知度は低いと言えます。有機JASは聞いたことがあっても、特別栽培とどう違うのかということになるとよく分からない。”
“その上で、将来の農業生産の目指すべき方向として、生産の向上、付加価値の向上とともに環境負荷低減が位置づけられて、生産面においては農薬、肥料の適正な使用の確保であるとか家畜排せつ物等の有効利用などを進める一方で、これらの生産物の流通、消費の確保のため、消費者への適切な情報提供を進めるとしているわけです。 まず、生産面、こちらの環境負荷低減の具体的な取組の一つとして、地域ぐるみで有機農業に取り組むオーガニックビレッジ、これを二〇二五年までに百市町村を目標に支援施策を講じておりますけれども、地元の千葉県においても、木更津市と佐倉市が既にオーガニックビレッジ宣言を行っています。 このうち、人口十三万人の木更津市では、平成二十八年に、木更津産米を食べよう条例、こうした条例を制定して市内で生産された米の消費拡大に乗り出して、農業振興の柱の一つとして、有機米の生産促進を始めとする有機農業の推進、これを位置づけて、理解を示してくれた農家とともに、令和元年から、一・八ヘクタールの水田から有機栽培米の挑戦をスタートさせたといいます。ただ、一年目、二年目は雑草だらけでなかなかうまくいかない。”
“是非とも、国としても親身な後押しをお願いをしたいと思います。 基本法の掲げる理念に対する国民の理解、これをいかに得ていくか、特に消費者の理解をどう得るかというのは今後の大変大きな課題となると思いますので、この点について幾つかこれから質問したいと思います。 まず、改正案においては、消費者の役割について、現行基本法の食料、農業、農村に関する理解と消費生活の向上、これに加えて、環境への負荷の低減に資するものの選択に努めることを新たに規定をしておりますけれども、まず、この基本法の改正によって消費者に期待される新たな役割とは具体的にどのようなことか、確認をさせていただきたいと思います。”
“地域計画策定の意義等について関係者の理解を得るための説明会と話合いの場を何度も持たなければならないことが多い中で、行政の農政部局は、ただでさえ少ない人員で業務を行っているところに、更に策定に向けた手間のかかるこうした作業には対応し切れないという事情が、策定が進まない一因になっているのではないかとも考えます。 令和六年度は策定支援を強化するとのことですが、具体的にどのように取り組んでいくのか伺います。あわせて、地域計画の持つ重要性に鑑み、令和六年度中の策定という目標達成のためには、人的な支援も含め、国としても更なる支援を講じるべきと考えますが、この点について見解を伺いたいと思います。”
“日本の将来の農業の姿をどうこれから描いていくかという点で、現在、市町村ごとに策定を進めている地域計画、これは極めて重要なものだと思っております。 地域の話合いによって将来のあるべき農地利用の姿、目標というものを地図に落とし、これを基に地域の内外から農地の受け手を確保する、また農地バンクを活用して農地の集約化を進めることで、地域の農地、農業を将来にわたって守っていくために、この地域計画、来年三月までに全国で策定することを目指して今現在作業が進められておりますが、今年度中に策定を完了する予定は全地区数の六分の一程度にとどまっており、中にはまだ一つの地区も策定をされていないという県もあります。 国もこれまで予算を措置して、マニュアルを作成したり、関係団体への働きかけを行うなど、策定の支援に取り組んできていることは承知をしておりますが、現場で聞かれるのは、予算的な制約というよりも、むしろ、人手が圧倒的に足りないという声です。”
“今後、主要作物の国産化を推進するとともに、転作が難しい地域の農業を守っていく、こういう視点も欠かせないと考えますが、この点、改正基本法の下で、国産化の推進、畑地化の推進、それと並んで適地適作の施策のバランスをどのように取っていくのか、お考えを伺いたいと思います。”
“公明党の角田秀穂でございます。 質問の機会をいただき、ありがとうございます。 付託をされました食料・農業・農村基本法について順次質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 食料・農業・農村基本法改正案では、食料安全保障の抜本強化、これを打ち出して、輸入に多くを頼っている麦、大豆、飼料用作物などの国産化を進めるとしていますけれども、このことについて、畑地化など、これら作物への転換を促す施策を今後推進しなければならないことは当然として、南北に延びる日本は、狭い国土ではありますけれども、地域ごとに気候風土も大変異なっております。それぞれの地域ごとに、その気候風土に適した作物が長年生産をされてきておりますが、ほかの作物に転換できない、そういった地域も中にはあります。また、湿田地帯など、畑地化を進めるのも困難、こうした地域も多くあります。”
“二〇三〇年の半減目標を目前にして、今、足踏みの状況を打開するために、食品ロス削減についても更に積極的な取組を要望させていただきまして、時間となりましたので、質問を終わらせていただきます。 ありがとうございました。”
“是非、フォローアップ、また、そうした中で見つけた課題について具体的にどうすれば進められるのか、そこを真剣に考えて、更に力を注いで、この食育について進めていただきたいと要望させていただきます。 それからもう一点、食料の六割以上を海外の輸入に頼る現状に対して積極的に進めていかなければいけない課題として、食品ロスの削減についても伺いたいと思います。 まだ食べられるのに捨てられてしまう食品ロスは、令和三年度の推計値で五百二十三万トン、これは前年度比で一万トン増加という結果となっております。このうち、食品関連事業者から発生する事業系食品ロスが二百七十九万トンで、前年度に比べて四万トンの増加となっております。 こうした食品ロスの削減のための取組も是非積極的に推進しなければいけないと考えますけれども、今後の取組について伺いたいと思います。”
“一九八〇年以降、この日本型食生活は、御飯の摂取量が減り、肉や油脂を多く取る欧米型の食生活に大きく変化をし、今は炭水化物不足、脂質過剰の食生活となっております。この食生活の変化は、男性ではメタボリックシンドロームの増加、また、若い女性の低体重の増加といった健康問題を現在招いています。 元々、三食何を食べるかはあくまでもその人の自由ですが、食生活の栄養バランスが偏っている今、自身の健康のために食生活を考えてもらう働きかけの必要性も高まっていると考えます。 この意味からも、食育への取組を更に推進すべきと考えます。現在及び将来にわたる健康で文化的な国民の生活と豊かで活力ある社会の実現に寄与するとの食育基本法の目的達成のため、現在、第四次の食育推進基本計画の推進が図られようとしておりますが、この中で、若い世代の朝食の欠食の減少、栄養バランスに配慮した食生活の実践の増加についても、目標値を設定して取組を進めておりますが、例えば、若い世代の朝食の欠食も低下していないなど、余り改善が見られておりません。 食育について一層の取組が必要と考えますが、この点について見解を伺いたいと思います。”
“次の質問は、食育について少し伺いたいと思います。 現在、カロリーベースでの食料自給率は三八%、これが、一九八〇年は五三%、一九六五年は七〇%以上でした。明らかに食料自給率は低下をしているわけですが、ただ、栄養のバランスが取れていない食生活、こうした食生活をベースに、摂取カロリーを国内で賄えているのか、食料自給率が低いあるいは高めろといった議論にいささかの違和感を覚えておりますので、この点について少し質問させていただきたいと思います。 栄養バランスを測る指標であるPFCバランス、食事から得られるエネルギー量に占めるたんぱく質、脂質、炭水化物という三大栄養素ごとの割合で見ると、一九八〇年頃の食生活が最も理想的なPFCバランスが保たれていたと言われています。 ちなみに、農業構造の変化もあり、そのまま現在に当てはめることはできませんけれども、この頃の食料自給率はカロリーベースで五〇%を超えていたわけです。更に遡って、一九六五年頃の食料自給率は七〇%を超えていたと言いましたけれども、栄養のバランスで見ますと、炭水化物が過剰、極端な脂質不足、その上での自給率七〇%以上であったわけです。”
“危険密集市街地解消の方策として、地区内の公園や広い幅員の道路整備などによって不燃領域の割合が四〇%以上になると火災で燃え広がる面積が大幅に抑制されることから、危険密集地の解消もここを目指して進められているわけですが、公園整備や道路拡幅によって新たな空地を確保する取組もこれはこれで重要ですが、元々その地区にある空地、しかも、地域住民のニーズに応え、地域住民とのコミュニケーションを通じた農業に対する理解増進など重要な役割を担っている都市農業、これを守るための施策を更に充実していく必要があると考えますが、この点について見解を伺いたいと思います。”
“国土交通省が、密集市街地のうち、延焼危険性や避難困難性が特に高く、地震時等に最低限の安全性が確保されていない、著しく危険な密集市街地として、全国約六千ヘクタールについて、令和十二年度までにおおむね解消することを目指して、道路の整備や、公園や空地の確保を進めるとしていますが、地震時等に危険な密集市街地はこの六千ヘクタールに限った話ではありません。 能登半島地震でも、輪島市の朝市通りで火災が発生し、五ヘクタール以上の広い範囲が焼失をいたしましたが、輪島市のみならず石川県には、こうした著しく危険な密集市街地というものはそもそも指定をされておりませんでした。”
“次に、都市農業について質問させていただきたいと思います。 都市の市街化区域内の農地は、かつては宅地にすべきものとして農業振興施策の光が当てられることはなかったわけですけれども、これが、二〇一五年、平成二十七年に制定された都市農業振興基本法によって、農地としてあるべきものとして光が当てられ、大きく方向が転換をされました。 こうした都市農業の方向転換の背景として、身近な畑で取れた、生産者の顔が見える野菜であるとか果物に対するニーズの高まり、農業体験を通じたコミュニケーションの活発化など、都市農業の価値を見直す機運の高まりがあったわけですが、農業の担い手不足が叫ばれる今、都市住民の身近なところで農業との接点を提供し、農業に魅力を感じてもらう場としての都市農業の重要性はますます高まっていると考えます。 加えて、防災の面からも、都市の農地は貴重な役割を果たしています。”
“気候変動の影響による干ばつあるいは集中豪雨などの被害が世界中で頻発するようになっていることに対して、日本のかんがい排水技術や温室効果ガス排出抑制型の栽培技術など、アジア地域を始めとする海外の食料生産性の向上など食料システムの強化に貢献することは、日本の食料安全保障の観点からも極めて重要なことだと考えます。 世界及び日本の食料安全保障に向けた農業分野での今後の国際協力の推進について、考えを伺いたいと思います。”
“被災された方々の不安に寄り添った対応を国としてもしっかりとお願いしたいと思います。 その上で、次の質問に移らせていただきます。 食料や肥料、飼料の多くを輸入に依存する体質は、基本法制定当時から今日まで変わっておりません。一方で、食料、生産資材の高騰、気候変動による食料生産の不安定化が進み、安価かつ安定的な食料輸入の確保が困難になってきていることに対して、食料供給の安定確保のために主要作物や肥料、飼料の国産化を進めることは当然取り組まねばなりませんが、今後も食料、生産資材の多くを海外からの輸入に頼らざるを得ないという体質は変わらないと思います。 将来にわたって食料の安定供給を確保するためには、リスク分散として、可能な限りの調達先の多角化とともに、農業分野での国際協力、これにも更に力を注ぐ必要があると考えております。”
“農業者にとって、これから水稲などの作付の時期が迫っております。被災者のなりわいの支援のため、施設等の復旧に対する補助率のかさ上げや、農業用機械、ハウス等の再建支援のほかに、営農再開に向けた融資や、種子、種苗の確保、資材導入に対する支援など、各種のメニューが用意をされておりますが、これら支援メニューを必要とする人が活用して早期になりわいを再建してもらうこと、そのための関係する方々への周知と相談窓口など利用しやすい環境整備が重要と考えます。 上下水道などインフラの復旧が進みつつある一方で、いまだ避難生活を余儀なくされている方も多い状況がある中で、支援メニューを活用してもらうための周知、窓口開設、手続の支援に国も積極的に取り組んでいただきたいと考えますが、この点について、大臣の見解を伺いたいと思います。”
“公明党の角田秀穂でございます。 今日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。 初めに、被災地の復旧復興、被災者のなりわい再建について質問いたします。 能登半島地震の農林水産関係の被害が徐々に明らかになってきたことに対して、地盤隆起によって被災をした漁港の直轄代行を始め、施設の復旧等のため当面必要となる経費が今月初めに措置をされたところですが、まだ被害の把握は一部にとどまっており、一日も早い復旧復興のために、被害状況の早期把握と手続の簡素化も含めた迅速な支援が望まれます。 道路の寸断等で人が入れない地域等ではドローンなども活用して調査を進めているとのことですが、現時点で被害状況の把握はどの程度進んでいるのか、進捗状況と今後の取組について伺いたいと思います。”
“労務費を含めた価格転嫁の促進へ、下請Gメンを増強して取引実態の把握や指導を徹底するとともに、賃上げに取り組む中小企業の生産性向上に向けた設備投資の支援や、公庫等における金融支援を強化することとしています。 また、医療、介護、障害福祉分野で働く方々の二・五%のベアを実現するために必要な水準を報酬改定で措置するとともに、保育士等や教職員の処遇改善も行うなど、公的部門の賃上げも手当てをされています。六月以降には所得税、住民税の定額減税と給付も実施をされます。賃上げの効果と相まって、全ての国民の皆様の可処分所得を確実に支える対策になっていると確信をいたします。 以上、令和六年度予算案は、被災地の復旧復興に全力を挙げるとともに、少子化やデフレ脱却など、我が国の重要課題に真っ向から挑む予算であり、本予算案の速やかな成立と着実な執行を求めます。 また、大きな課題となっている政治資金問題について、国民の政治に対する信頼を取り戻すため、公明党は、政治資金の透明性の確保と罰則の強化の実現に向けて尽力することを表明し、賛成討論といたします。 ありがとうございました。(拍手)”
“公明党を代表いたしまして、令和六年度予算三案について賛成、三会派からの組替え動議に反対の立場から討論を行います。 政府は、予備費を活用して能登半島地震の被災者への緊急支援に取り組むとともに、令和六年度予算案の概算閣議を変更して、予備費を五千億円から一兆円に増額しました。この決断を高く評価いたします。引き続き、被災者の生活やなりわいの再建、被災地の復旧復興に全力を尽くしていただきたい、これが賛成理由の第一です。 第二に、少子化対策、子育て支援が抜本強化される点です。 児童手当は、本年十月分から所得制限を撤廃し、支給対象を高校生年代まで拡充、第三子以降は三万円とする抜本的な拡充がなされます。また、妊娠期から出産、子育てまで一貫して支援する出産、子育て交付金は、制度の恒久化を視野に、予算が増額されています。さらに、低所得世帯の学生等を支援する修学支援新制度は、令和六年度から多子世帯や理工農系の学生等の中間層に対象を拡大し、大学等の高等教育の無償化も前進をいたします。 第三に、デフレ脱却へ、物価高に負けない賃上げ、所得向上に全力を挙げる予算となっている点です。”
“ありがとうございました。 最後に、では、佐藤先生に一問お伺いをしたいと思います。 財源をできるだけ効率的、効果的に活用する、本当に必要とする人に必要な支援を届けるために、デジタル化というものもこれからその方向で進めていかなければいけないと思います。 そして、このデジタル化の基盤となるものにマイナンバーカードがあるわけですけれども、これまでこの活用分野というのが税、社会保障それから災害対策に限定をされてきましたけれども、コロナ禍を機に給付金の支給にも拡大されました。 今後、更なる公平な支援、また迅速な支援を行っていくためにこの活用をどのようにしていくべきかということについて、お考えがあればお願いいたします。”
“ありがとうございました。 もう一点、これは少子化、人口減少とも密接な関係もあるかと思うんですけれども、今、日本が直面する課題の一つとして、単身世帯の増加というものがあります。二〇二〇年の国勢調査では、単身の世帯の割合が、二〇〇五年比で八・六%増加、二〇四〇年には四〇%に達するというように予測をされております。 こうした独り暮らしの増加という社会構造の変化に対して、社会制度の今後の在り方についてどうあるべきか。特に、鈴木先生もおっしゃっていました、少子化の原因の一つが、結婚しない人が増えている。特に、働く人の単身割合が正規に比べて非正規が著しく高い状況にありますけれども、こうした点も踏まえた今後の支援施策の在り方について、これは鈴木先生、佐藤先生にお伺いできればと思います。よろしくお願いいたします。”
“これは、ただ消費税だけの話ではなくて、国内外の様々な要因が結びついた結果でもあるともいうんですけれども、そうした経験もあることから、消費税ということをいうと、それに対する理解というものが得るのが難しいという面も一つあります。 こうした面も踏まえて、給付のための財源をどこに求めるのが一番よろしいと考えていらっしゃるのか。高久先生、先ほど様々御意見をいただきましたけれども、時間内で言及できなかった点等もあれば加えてお聞かせいただければと思いますので、よろしくお願い申し上げます。”
“この加速化プランを、内容を全て実施をすると、子供、子育てに使う予算、これはOECDのトップクラスであるスウェーデンとも肩を並べるというような規模となると言われていますけれども、その財源については歳出の改革それから支援金で賄うということになっているわけでございまして、これについても様々議論があるわけでございます。 将来的に持続可能、さらには制度の安定を確保する上では、やはりそのための財源も安定をしていることが求められる。それともう一つは、やはり負担の公平ということも問われてくるかと思います。 そうした中で、その財源としては、税に求めるのか、それとも社会保険料に求めるのか。今のお話の中では、既存の制度の負担と給付を見直すというような選択肢もあるというようなお話でしたけれども、それぞれ公述人の皆様としては、多くの学識者の方は、やはり安定性また公平性の観点から望ましいのは消費税だとおっしゃる方が多いんですけれども、ただ、消費税については、過去の税率引上げの際の駆け込み需要、その反動としての消費の減少、そしてそれが長く続いてしまったということが、かなり多くの方々の記憶の中に残っている。”
“公明党の角田秀穂でございます。 公述人の先生方には、お忙しい中、公聴会に御出席をいただき、また、貴重な御意見をいただきましたこと、改めて感謝を申し上げたいと思います。 それでは、私の方から、その説明も踏まえた上で、幾つか御質問をさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いをいたします。 まず最初に、各四名の公述人の皆様にお伺いしたいと思うんですけれども、給付の財源をどこに求めるかについて、それぞれ御意見をいただければというふうに思います。 今回の補正予算でも、これはもう御案内のとおり、今、日本の社会が直面している大きな課題、少子化、人口減少、毎年百万、都市単位で人口が減っていく、そして、二〇三〇年には急速な若年人口の減少ということが予測される中で、今まさにこれを食い止めるために踏ん張らなければいけないということで、加速化プランで具体的なメニューを定めて、それを実施をしていこうと。”
“是非、お願いしたいと思います。 特に、やはり現場は困っております。サービス事業をする側としては、そのサービスの依頼を原則断ることができないという中でどういうふうに対応していいのか、そういう相談窓口が身近にあることで、また、そういう窓口に様々な事例を集約して、どうすれば利用者も含めた利益になっていく解決策が取れるのか、そうした具体的なアドバイスもより効果的なものができるようになると思いますので、是非とも、この相談窓口の設置については積極的な開設に向けての働きかけをお願いをしたいと思います。 まだ時間がありますけれども、予定した質問は以上となりますので、これで終わらせていただきます。 ありがとうございました。”
“介護現場における利用者、家族等によるハラスメント対策として相談窓口を設置している自治体は、東京都、埼玉、神奈川県など、現状、七都県にとどまっております。 高齢化、人口減少が進む中、介護人材の確保のためにも、安心して働ける環境整備が必要だと考えます。その一つとして、ハラスメントに対処するための支援、相談窓口の設置についても、厚労省として積極的に推進、取り組んでいただきたいと思いますが、この点について見解をお伺いをいたします。”
“単身の高齢者だとか身寄りのない、そして支援を必要としている、そうした方の権利擁護の必要性が高まっているこの現状に合わせて、是非とも考えていただきたい。これは、ここで要望とさせていただきます。よろしくお願いしたいと思います。 次の質問に移らせていただきます。 介護現場におけるハラスメント対策について、質問をさせていただきます。 介護の現場での介護職員に対する利用者や家族によるハラスメント対策について、利用者の抱える困難というものも様々で、本人にその意図がなくてもハラスメントと受け取られるような行為を行ってしまう場合もあり、ヘルパーなど職員も忍耐強い対応を迫られる場面も多くあります。 私が聞いた事例でも、訪問介護事業所が利用者からの執拗なハラスメントにどう対処してよいか困っているとの事例でしたが、特に訪問系の場合は、原則一人で利用者と向き合うために、適切な対応、支援が難しいという面があります。暴力や受忍の限度を超えるような言動への対応について、警察や弁護士に相談するしかない現状があります。”
“結果として、成年後見制度の利用も進まないということになってしまいます。未支給年金の規定も、これは是非見直すべきと考えますが、この点について見解をお伺いします。”
“老齢年金は本人の生活を保障するのが目的ですから、その受給権は一身に専属する権利として、譲渡や相続はできません。本人が死亡したときに受給権は消滅する。ただし、年金は後払いであることから、本人が受け取れるはずだった未支給の年金というものが発生をいたします。現行法では、未支給年金は、受給権者が死亡した当時、生計を同じくしていた三親等内の親族に支給をされるということになっていますが、第三者の後見人には請求権がないため、生前に発生をした介護や医療費等の経費をこの年金で賄うことができません。 後見業務に携わっている方の話を伺う中で、そこまでやるかと思いますけれども、例えば、入院代を払わなければ死亡診断書を書きませんというような医療機関もあります。後見人を受任をしている人の多くは、本人の権利擁護のために半ばボランティア精神で働いています。葬儀や火葬など次の段階に進むこともできないために、結局、後見人が費用を支払って、その費用をどこからも回収することができないというケースがあります。 現在の法律の規定では本人の尊厳を守ることができず、後見人のなり手も増えない。”
“成年後見制度は、認知症その他精神上の障害により判断能力が不十分な人のために、家庭裁判所によって選任された成年後見人等が本人の財産管理や生活支援をすることで、本人の権利や尊厳を守ることを目的に、平成十二年に誕生し、現在、第二期成年後見利用促進基本計画に基づき、更なる利用促進への取組が進められているところです。 制度の利用促進策の一つとして、申立て費用や後見人報酬などを助成する成年後見制度利用支援事業が各市町村で実施をされておりますが、助成対象者は多くの市町村で生活保護を受けている、あるいは世帯全員が非課税などに限られています。ここでは年金収入が非課税に該当しないものの、介護施設等の利用料や入院費用を賄うには十分ではなく、結果として、後見人報酬が低報酬、無報酬となってしまうようなケースについて質問をさせていただきます。 被後見人の収入が年金のみならば、当然、受給する年金から生活に必要な経費、施設の利用料や医療機関への支払いなどを賄うことになりますが、被後見人本人が死亡した場合、その時点で年金を受け取る権利が消滅をいたします。”
“令和五年版労働経済白書で、仮に最低賃金が千円、千二百円となった場合のシミュレーションを行っておりますが、ここでは、最低賃金を千二百円まで引き上げることで、最低賃金プラス七十五円以内のパートタイム労働者の割合が大きく上昇をして、最低賃金引上げの効果が更に高まっていく可能性が示唆をされております。全国加重平均で千五百円を目指して引き上げていくにつれ、最低賃金の持つ政策的な意味がますます重くなっていくことは、これは間違いないと思います。 ここで取り上げました児童扶養手当は、あくまでも一例です。収入、所得制限を設けている給付について、新たな年収の壁となっていないかとの視点での点検を常に行って、必要な見直しを行っていただきたいということを、これは要望とさせていただきます。 次の質問に移りまして、成年後見制度について質問させていただきます。”
“短時間労働者への被用者保険適用拡大に向けて、専門家が職場に出向いて従業員や事業主に被用者保険加入のメリット等を説明する専門家活用支援事業が令和三年度から行われておりますけれども、昨年九月までの実績が累計で三百八十件、昨年四月から九月までに限ってみますと実績は十九件にとどまっております。この数字が多いのか少ないのか。私は、もっと力を入れていただきたいと考えています。依頼を待つだけでなく、積極的な利用の働きかけを要望させていただきたいと思います。 政府が持続的な賃上げ実現に力を入れる中で、各種の公的な制度、特に、収入制限を設けている給付が壁になってしまっていないかという視点での点検も、これから重要になってくると考えております。 例えば、今年十一月分から、近年の一人親の就労収入の上昇等を踏まえ、児童扶養手当の所得限度額の引上げが予定をされておりますが、所得限度額見直しは、全部支給については、平成十四年に行われた次が平成三十年、そして今回。一部支給については、平成十四年以来の見直しとなります。 この児童扶養手当の収入基準設定の考え方について、お伺いをしたいと思います。”
“今後の年金制度改革の方向はまだはっきりと見えてはおりませんが、社会保障制度の中でも、とりわけ年金制度は、現役世代、高齢者世代双方の制度に対する正しい理解があってこそ成り立つ制度、将来にわたって持続可能な制度となり得ます。したがって、制度に対する理解を得るための努力が極めて重要だと考えております。国の審議会の議論の中などでも、被用者保険が適用されることのメリットを分かりやすく説明することの重要性が指摘をされているところであります。 働く人が被用者保険に加入することのメリットの説明、理解増進のための取組、これに徹底して取り組んでいただきたいと思いますが、この点について見解を伺いたいと思います。”
“働く人にとっての壁があるならば、それを一つ一つ取り除いていく取組とともに、壁をつくらないように常に意識する必要があると考えます。そのためにも、壁がどこにあるのか、今年十月の五十人超への適用拡大後にも同様の調査を行うとのことですので、その際、国民年金一号の就業調整について、その理由についてもより詳細な実態把握を要望したいと思います。 厚生年金加入のメリットとして、定額の老齢基礎年金に報酬比例の老齢厚生年金を上乗せしてもらえるということが挙げられますが、国民年金保険料を完納できていない短時間労働者は、老後に満額の基礎年金さえ受け取ることができません。 働く人を前提とした被用者保険加入は、老齢年金額だけでなく、障害を負って働けなくなった場合の給付や、本人が死亡した場合の遺族への給付、また、健康保険でも、病気やけがで働けない場合の傷病手当金など、国民年金、国民健康保険に比べて、生涯を通じた保険としての機能は数段強いものです。一号被保険者である短時間労働者の約三割が加入するメリットが分からないと答えていること、加入するメリットが分からない、私は、ここが一番大きな問題だと思っています。”
“また、一人親世帯の九割弱は母子家庭ですが、令和三年度全国ひとり親世帯等調査によれば、母子世帯の母の九割弱が就業しており、四割はパート、アルバイト。母子世帯の母の年間収入二百万円未満が二一・四%。社会保険加入状況は、三割強が国民年金、国民健康保険に加入をしています。母子世帯で給与所得のみの母親の年収二百万円未満なら、国民年金保険料申請全額免除の対象となります。 これらを重ね合わせると、パートなど短時間労働する母子世帯の母親にも国民年金の保険料を完納できていない人が相当数いると考えられますが、政府として実態を把握しているのか。また、一号被保険者が就業調整する理由について把握しているのか伺います。”
“また、この調査では、全国の短時間労働者に、今後更なる適用拡大が行われ、自身の働き方が対象になった場合に、厚生年金、健康保険に加入するのか聞いております。国民年金一号被保険者に限って見ると、加入しないとした理由の一位が手取り収入が減少するから、五〇・五%、次に、加入するメリットが分からない、三一・七%が挙げられています。一号被保険者にも年収の壁が存在をされていることが示唆をされております。 一号被保険者が就業調整をする理由は何か、これが私の問いです。 例えば、国民年金保険料の申請全額免除者などにとっては、厚生年金、健康保険の適用となることで手取り収入が減ってしまいます。令和二年国民年金被保険者実態調査。国民年金一号被保険者は千二百三十八万人。うち、パート、アルバイト、臨時として働く人の割合が三二%と最も多く、特に女性では四割を占めています。保険料の納付状況は、一部納付、滞納、申請全額免除の合計が五百十二万人。四割強が保険料を完納できていません。”