玉木雄一郎
国民民主党・無所属クラブ · Japan
“というのも、テレビを御覧の皆さんの中には、自衛隊明記論が実現すれば自衛隊ができることが大幅に拡大すると誤解されている方もいらっしゃると思いますし、我が党国民民主党を始め五会派の緊急事態条項が実現すれば国民の権利が大幅に制限されナチスが台頭するなどと誤解している方もいらっしゃると思います。しかし、いずれも事実に反する情報です。 昨今、選挙や国民投票に外国勢力の介入が指摘されていることも増え、私はこの憲法審査会でも、SNSを使ってアメリカ大統領選挙やイギリスのEU離脱の民意の操作に深く関わったケンブリッジ・アナリティカ事件のことを何度も紹介してきました。 国民投票の公正性を担保するためには、憲法改正議論の実態やその改正の内容を正しく国民に伝えることが極めて重要です。そのために…”
“その上で、国民民主党が優先的に改正すべきと考える改憲項目は二項目です。それは、衆議院でこれまで最も議論され、二〇二四年六月に自民、公明、日本維新の会、国民民主党及び有志の会の五会派で合意した、大規模災害時等における議員任期の延長など国会機能を維持するための改正と、参議院において議論が進んでいる参議院の合区解消です。国民民主党は、この二項目はいずれも選挙という民主主義の基盤整備に関するものであり、優先的に取り組むテーマだと考えています。 以下、順番に説明します。 まず、私たちが大規模災害時等に国会議員の任期を延長する改憲を実現すべきと思った原点は東日本大震災です。二〇一一年は統一地方選挙の年でした。三月十一日の発災後の大混乱の中、有権者だけでなく選挙管理委員会の職員も被害を…”
“また、衆議院の解散中に緊急の必要がある場合に開催される参議院の緊急集会があるから議員任期の延長は不要との主張がありますが、緊急集会は、憲法の規定を見ても、あくまで一時的、限定的、暫定的な位置づけであることは明らかです。七十日を大幅に超える長期にわたり、しかも当初予算や条約まであらゆるテーマを扱えるとの主張には無理があります。何でもできるスーパー緊急集会の考えは、憲法が定める衆参同時活動の原則や予算における衆議院の優越性などにも反する拡大解釈だと言わざるを得ません。 もう一つの優先順位の高い項目が、参議院の合区解消です。当初、緊急避難措置として導入されて十年が経過した合区制度は、対象県における投票率の激減から見ても、国民の参政権に大きな支障を生じさせ、憲法三大原則の一つであ…”
“憲法改正といえば九条改正と思われる方も多いと思いますので、このことについて触れたいと思いますが、我が党は優先順位が低いと考えます。 というのも、自民党と日本維新の会の与党の間でも考えが一致しておらず、とても憲法改正の発議に必要な衆参の総議員の三分の二の合意が得られる状況にはありません。衆議院では議論が進んでおりますが、参議院では全く進んでおりませんし、現実的に、来春を考えたときに、あれもこれも手をつけて結局何もできないということを恐れるので、そのことは特に与党自民党、維新の皆さんに改めて申し上げたいと思います。 特に、自民党の主張する自衛隊明記論では自衛隊のできることが変わるわけではないということは、新藤幹事からも何度も御説明がありました。よく、我が国を取り巻く安全保障環…”
“国民民主党代表の玉木雄一郎です。 会期延長がなければ、今日が最後の憲法審査会です。憲法審査会を言いっ放し審査会にしてはならないと何度も申し上げてきましたが、今国会でもまた憲法改正に向けた具体的な進展が見られなかったことは残念です。テーマが拡散し、改憲項目すら絞り込めていませんし、条文起草委員会も設置されていません。高市総理が目指す来春の発議を実現するのであれば、憲法審査会規程八条により閉会中も審査会を開催し、夏休み返上で取り組まないと間に合わないことを冒頭申し上げたいと思います。 今日はNHKの中継も入っておりますので、改めて、国民民主党の憲法改正についての考えを申し上げます。 国民民主党は、二〇二〇年九月に結党した年の十二月に、憲法改正に向けた論点整理を取りまとめました…”
“なお、前回、新藤幹事や自民党の複数の議員から、領空侵犯対処など平時の警察作用はポジティブリストで運用されているが、自衛隊法八十八条に基づく防衛出動時における武力行使においては自衛隊はネガティブリストで何でもできるというような趣旨の発言がありました。 しかし、これは、安倍内閣が閣議決定した二〇一四年六月の質問主意書に対する政府答弁、すなわち、自衛隊法は、自衛隊の行動及び権限を個別に規定しており、いわゆるポジティブリストであると認識しているとの従来の政府見解と異なると考えます。もし仮に防衛出動時においてはネガティブリストで何でもできるのであれば、それこそ憲法改正は不要となるので、改めて自民党内あるいは与党内で考えをまとめて、また別途説明をいただきたいと思います。 最後に、国民…”
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“国民民主党は、手取りを増やす経済政策を公約に掲げました。その柱の一つは、所得税の恒久減税です。インフレで生活コストが上がっています。アメリカも物価上昇に合わせて所得税の標準控除を引き上げていますが、我が国も、所得税の基礎控除や給与所得控除を引き上げ、最低賃金の上昇率などを勘案して、百三万円から百七十八万円に引き上げることを我々は提案しています。いわゆる年収の壁の解消にもつながります。 岸田内閣の行った一回きりの定額減税は、事務負担ばかり増えて、効果が極めて限定的でした。石破内閣で、我々国民民主党が主張している所得税の基礎控除等の引上げを行い、家計をインフレから守るべきではありませんか。 また、子育て支援を強化するため、年少扶養控除を復活すべきです。かつて野党時代の自民党の公約にも掲げられていましたが、復活させるつもりはありませんか。 子育て、教育、科学技術は、まさに人への投資です。 所信で総理がおっしゃった、人づくりこそ国づくりは、まさに、国民民主党の前回の衆議院選挙、前回の参議院選挙の公約です。”
“石破総理の訴えるアジア版NATOの実現には、憲法九条二項の削除など本格的な憲法改正が必要だと考えますが、自民党総裁としての見解を求めます。ごまかさずにお答えください。 所信には、日米地位協定の見直しについての言及も全くありませんでした。早くも諦めたんでしょうか。いつ頃までに実現するつもりなんでしょうか。 また、石破総理は、自衛隊の訓練基地を米国グアムに置くとの構想も打ち出しておられますが、自衛隊員が海外で起こした過失致死や業務上過失致死など、過失犯を裁く規定が日本の国内法にはありません。国内法の不備を埋めずに自衛隊の海外基地を構想しても、まさに絵に描いた餅です。 石破総理、国内法に国外過失犯の処罰規定を早急に整備するお気持ちはありますか。お答えください。 拉致問題について伺います。 東京と平壌に連絡事務所を設けることで、具体的にどのように拉致問題解決につながるんですか。その道筋を教えてください。北朝鮮に利用されるだけになるのではないでしょうか。家族会も、時間稼ぎに使われるおそれがあると反対をしています。明確にお答えください。 経済政策について伺います。”
“二月のいいかげんな自民党の調査をやり直すべきではありませんか。 裏金議員の公認問題についても伺います。 石破総裁は、昨日になって、裏金議員のほとんどを公認すると発表しました。一部議員の比例との重複立候補を認めないとはいえ、政治資金規正法というルールを守らなかった裏金議員を小選挙区で公認するということは、自民党として、ふさわしい候補者であると公式に認めるということでよろしいでしょうか。ルールを守る自民党は早速撤回されたんでしょうか。総裁として伺います。 次に、政策について伺います。 所信には、石破総理一番の肝煎りであるアジア版NATOの言及が全くありません。これはなぜですか。その程度の政策なんでしょうか。 NATOは、まさに集団的自衛権を行使する枠組みです。仮にNATOと同じような枠組みをアジアでつくるなら、フルスペックの集団的自衛権の行使をするための憲法改正が不可欠です。しかし、今の自民党の改憲案は、九条の解釈を変えずに、自衛隊を明記するだけであって、不十分です。”
“自民党の裏金問題で傷ついた政治への信頼を取り戻すことを期待されて誕生した石破政権が、新たな政治不信をつくり出してどうするんですか。石破総理、目を覚ましてください。 自民党の裏金問題について伺います。 自民党が二月に報告書をまとめました。その十ページ目には、裏金について、政治活動費以外に用いた、又は、違法な使途に使用したと述べた者は一人もいなかったと記載されています。しかし、公職選挙法違反で東京地検特捜部に強制捜査を受けた安倍派の元議員、堀井学さんですが、派閥から還流された裏金数百万円をスーツ代やサウナ利用料などに私的に流用したと特捜部に証言しています。これは新たな事実です。 さらに、調査報告書では裏金がなかったとされた麻生派についても、閣僚経験者の麻生派元議員が二〇一七年以前の裏金づくりを証言しています。これも新たな事実です。 石破総理は、総裁選中に、あるいは総理就任会見で再三、新しい事実が出てくれば再調査をするとおっしゃっていましたが、今指摘した私的流用と報告書にない裏金という新しい事実について、総理の認識をお聞かせください。”
“そもそも、ルールを守る自民党を訴えて総裁になったのに、国会で総理に指名される前に解散宣言するなど、憲法が定める統治の基本ルールを総理は無視しました。 石破総理は、令和二年七月の講演で、憲法論から七条解散はすべきではないとおっしゃっていましたが、総理、あさってにも断行されようとする解散は何条に基づくものですか。政府統一見解をお示しください。七条解散であれば、七条解散はすべきではないという前言を撤回するのか、明確にお答えください。 石破総理、言ったこととやっていることが違っています。自民党を変える前に御自身が変わってしまったのではないですか。その自覚はございますか。予算委員会を開くと言ったのに、その前言を翻して解散・総選挙を行うことについて、石破総理は、申し訳ない気持ちや恥ずかしいという気持ちはありますか。率直な思いをお聞かせください。 総理は納得と共感の政治を強調しますが、選挙を有利に進めたい自民党議員の皆さんの納得と共感は得られても、国民の納得も共感も得られないでしょう。今の石破総理は、言行不一致、信頼されない政治家そのものになっています。”
“そんな状況の中で、補正予算も編成しないどころか、被災地に更に負荷をかける急な選挙です。どれほど耳触りのいい言葉を使っても、やっていることは党利党略、選挙のため。とても能登の被災地に寄り添っているとは言えません。今、最大の支援策は、選挙を延期することではないですか。石破総理、目を覚ましてください。そう申し上げて、質問に入ります。 能登は優しや土までもという言葉があります。しかし、政治がその優しさに甘えてどうするんでしょうか。政治の役割は、苦しんでいる国民の命と生活を守ることではありませんか。今、石破総理がやっていることは、早期の解散で、自民党議員の皆さんの政治生命と生活を守ることにすぎません。今こそ、政治にしか果たせない役割を果たすべきです。最大限の優しさをもって能登に寄り添うべきではありませんか。 改めて、石破総理にお願いです。補正予算を組んで、能登の被災地対策に万全を期すことを求めます。被災用に組んだ基金も、資材価格の高騰で必ずしも十分ではないという声を聞きました。豪雨災害には使えない、そういった制約もあると聞きました。予算委員会を開いて、補正予算を成立させようではありませんか。”
“国民民主党代表の玉木雄一郎です。(拍手) まず、石破新総理に対して、就任のお祝いを申し上げたいと思います。 ただ、一方で、先週の所信表明演説、そして今日の答弁をずっと聞いておりまして、極めて残念です。あさって解散する。しかも、内外に重要な課題を抱えている中で、この議場自体に緊張感がないと思います。総理にも、是非真剣に、熱意を持って答弁をいただくことを冒頭お願い申し上げたいと思います。 石破カラーがなくなっているんじゃないでしょうか。完全に脱色されていると思います。納得も共感も感じることはできませんし、多くの国民がそう感じているはずです。石破内閣に対する期待は、今、急速に失望に変わりつつあるのではないでしょうか。 先週、総理が行かれる前日に、私も能登の被災地に行ってまいりました。地震と豪雨の二重被災で苦しんでいる方がたくさんいらっしゃいました。まだまだ復旧復興はこれからです。 選挙事務に携わる自治体職員だって被災者です。輪島市長さんも口を濁しておられましたけれども、選挙準備も大変そうでした。投票所になる施設が避難所になっているところがたくさんあります。”
“ただ、やはり、世界に冠たる日本をつくっていくためには、世界に範たる日本である必要があります。そのためには、政治が規範を見せていかなければいけないと思います。 今、日本の政治にはこの規範が失われています。日本政治に規範を取り戻すために、総理に職を辞することを改めて求めて、討論を終わります。”
“結論を出す資格を失っているんだと思うんです。派閥の会計責任者が立件されても、党内の処分さえ免れている。多くの所属議員がこれだけの大量の法令違反を犯しても何の責任も取っていないし、逆に、そういうことを見ているから、党や派閥の幹部がこれでいいんだと思って、政倫審でも平気でうそをつく。そういうことがまさに起こっているんじゃないですか、総理。 私は、賃上げとか株価とか、評価できるところは評価できると思います。ただ……”
“憲法改正にしても、相当、我々、協力もしてきましたし、結果が出ていません。これは半分自民党のせいだと思いますよ。 私は、結果が出ないこと、そして四面楚歌になっていることの理由は、総理、トップが責任を取らないからです。 私は、是々非々なので、応援できるところは応援したいと今も思っています。ただ、トップが責任を取らずに小手先でごまかしても、物は前に進みません。今回の法案もざる法です。このことが通ったからといって何かが変わるわけではありません。 政治に対する信頼を回復するために今一番やらなければいけないのは、総理、総理が潔く職を辞して、リーダーとしての責任をしっかり果たすことではないですか。”
“国民民主党代表の玉木雄一郎です。 岸田総理、総理、今、四面楚歌じゃないですか。野党の協力が得られない。公明党さんからもぐずぐずしていると言われたり、自民党の中からも、ついに総理の責任を問うような声が公然と出てきています。国民の信頼も地に落ちている。 四面楚歌、八方塞がり、なぜこういう事態に陥ったと思いますか。”
“最後に、解散の禁止と内閣不信任案の禁止はセットではないかとの質問ですが、平時におけるチェック・アンド・バランスとして、解散と内閣不信任をセットで考えるのは当然だと思います。 他方で、緊急時においてこそ、立法府が一義的に責任を持ち、行政府はその権限の範囲内で対応するという国会中心主義を徹底することで国民の権利保護に万全を期すとの考えもあり得ると思います。緊急時において、与党も含めた大半の議員がどうしてもこの総理大臣やこの内閣は緊急時の対応を任せられないと考える場合もあり得ることから、最終手段として内閣不信任案を残しておくべきだと考えます。 以上、立憲民主党及び自民党の委員からの質問に返答させていただきましたが、もう論点は出尽くしていると思いますので、閉会中も憲法審査会を開いて条文化作業を進めることを求めたいと思います。もし九月までに条文化作業が全く進まないのであれば、それは岸田総理の約束違反であって、総裁の職を辞すべきではないかと思います。 このことを最後に申し上げ、今国会最後の発言といたします。”
“ただし、解散から四十日を超えて選挙を実施することは現行憲法の条文上は認められませんので、憲法五十四条一項を改正し、解散から四十日以内に総選挙を実施できないときは、七十日以内に総選挙を行い、その後速やかに国会を召集する旨の規定を新たに新設すべきだと考えます。その上で、さらに、七十日を超えて選挙が困難な場合については議員任期の延長の特例を認めるといったすみ分けを憲法上明確にすることが適切だと考えます。 次に、解散で一旦失職した衆議院議員が自らの身分を復活させる決議に加わるべきではなく、参議院の緊急集会で身分復活手続を踏むべきだとの意見をいただきました。 これは一案だと思いますが、解散によって衆議員の身分を失わしめた内閣自身が選挙困難を認定する以上、自ら行った行為を撤回したと理論構成できるので、内閣の認定をもって身分が復活するとしても、民主的統制に問題はないと考えます。そもそも、議員任期の延長のような統治機構に関わる事柄は、衆参のできるだけ多くの議員が決することが適切だと考えます。”
“次に、参議院の緊急集会は、憲法が定める両院同時活動の原則に対する例外であって、厳格に解釈すべきであります。さらに、七十日を超えた場合にどこまでが限度かが分からず、その濫用を止める手だてが憲法上用意されていません。 以上を踏まえると、参議院の緊急集会はあくまで、最大七十日程度の期間に次の国会が召集されることを前提とした一時的、暫定的、限定的な制度であって、これを超えて対応することは憲法違反であり、権力の濫用の危険を否定できません。 以上のことから、選挙困難事態に繰延べ投票で対応することはできず、憲法違反のおそれすらあることを改めて指摘したいと思います。やはり、七十日を超える長期にわたり選挙の一体性を害するほど広範に選挙実施が困難な場合に備えて、選挙期日の延期とその間の議員任期の延長を可能とする憲法改正が不可欠であります。 次に、自民党の山田委員の質問に答えたいと思います。 七十日を超えないが、四十日を超えて選挙実施が困難なケースでは選挙困難事態にならず、任期延長はできないのではないかとの質問をいただきましたが、この場合はむしろ緊急集会で対応すべき射程だと考えます。”
“そのような法律による国政選挙の延期は、衆議院の解散から四十日以内に総選挙を行わなければならないと定めた憲法五十四条に違反します。 三つ目に、長期間にわたって議員が不在となるような判断を選挙管理委員会に委ねても問題ないと主張されましたが、であれば、東日本大震災の際に、民主党政権は繰延べ投票ではなく、なぜ特例法で対応したんでしょうか。しかも、前回紹介したように、特例法は再延長されましたが、それは発災後四か月たっても選管業務に人が割けないとする福島県選挙管理委員会等の要請によって行われています。広範な地域において長期間選挙の適正な実施が困難な、統治機構の根幹に関わるような事態の判断を選挙管理委員会に委ねるのは適切ではなく、内閣と国会で責任を持って選挙の適正実施についての判断を行うべきであります。 最後に、スーパー緊急集会を認めても憲法上の制約がないと主張されましたが、それは明らかに立憲主義をないがしろにする発言であります。 まず、解散に起因する衆議院の不在期間が最長七十日であることは、文言上、一義的に明白です。”
“そもそも、繰延べ投票は、ごく限られた投票所で投票ができない場合に短期間投票を、選挙期日を繰り延べるものであって、多くの、まさに一体性が損なわれるような形で選挙ができないときに繰り延べるということを想定しておりません。また、総選挙や参議院通常選挙で長期にわたって順次繰延べ投票が行われると、比例代表選出議員の選出がなされず、議席数が長期間確定しません。それに対して、補欠選挙では、先般も行われましたが、比例がございませんので、そのようなことは生じない点でも状況は大きく異なります。当てはめるべきではない事案に無理やり繰延べ選挙を当てはめていると言わざるを得ません。 次に、選挙困難事態において、繰延べ期間中の選挙運動に関して、本庄幹事から法律改正で対応できるという反論がありましたが、これは先ほど北側幹事からもありましたが、長期間にわたって投票を繰り延べる場合、選挙運動期間を制限あるいは短縮する旨の法律改正を行うとすれば、それはもはや繰延べ投票ではなくて、事実上、国政選挙そのものを延期する制度になります。”
“これは公選法を所管する総務大臣の答弁でありますけれども、まず、繰延べ投票は原則、総選挙の公示後や参議院通常選挙の告示後に緊急事態が発生した場合にしか適用できません。もし公示や告示の直前に大規模災害等が発生したときに繰延べ投票をあえて適用する場合は、選挙実施困難だと分かっているのに、いわばダミーの選挙期日を公示又は告示した上で投票を繰延べすることになります。しかし、これは、選挙や繰延べ投票の在り方の本来の制度趣旨に反するものだと言わざるを得ません。 その上で、前回の最初の答弁について反論したいと思います。 本庄委員は、公選法第三十三条の二によって、衆議院議員の補欠選挙では、任期満了に係る場合では最長約一年間、任期満了に係らない場合でも最長で七か月、欠員が生じ得ることを想定している、だから、憲法上も、少なくとも七か月強ないし一年は繰延べ投票が認められると答弁されましたが、しかし、数選挙区のみで行われる補欠選挙と、全ての衆議院議員や半数の参議院議員が対象となる総選挙や参議院通常選挙において広範かつ長期に繰延べ投票を実施することを同列に論ずることは不適切です。”
“なお、篠原委員が緊急政令をここに加えたいのであれば、是非条文化作業に加わっていただきたいというふうに思います。 これまでの議論で、選挙困難事態に対応するには憲法改正が必要であることはもう明らかになったと思います。 本日も、前回の審査会で立憲民主党の本庄幹事の繰延べ投票で対応できるという発言に今日は反論しようと思ったんですが、いらっしゃらないので残念なんですけれども、反論したいと思います。あわせて、自民党の山田委員の質問にも答えたいと思います。 まず、本庄委員が提起した幾つかの論点について反論いたします。 まず、東日本大震災の発災の六日後の平成二十三年三月十七日、地方議員の任期延長特例法を審議した国会において、任期満了時に選挙を適正に行うことが困難な場合に、繰延べ投票の適用の可否が問われました。このことに対して、当時の片山総務大臣は次のように答弁しています。「御指摘の繰り延べ投票というのは、これはちょっと趣旨が異なりまして、告示をして既に選挙が走っている間に、その選挙期間中に何か不測の事態が生じて投票できないといったときに投票日を延ばすということであります。」と。”
“国民民主党の玉木雄一郎です。 憲法審査会は、本日、事実上、今国会の最終回だと思います。来週は不信任案も出るかもしれませんので、今日、最後だと思って発言をいたします。 結局、今国会では条文案どころか起草委員会も設置されず、岸田総理の今の総裁任期中の発議は不可能となりました。今、猛烈な徒労感を覚えています。これは岸田総理の政治責任が問われる事態だと思います。 また、条文案を出したらほかの法案審議を止めると言う立憲民主党さん、そのことに唯々諾々と従う自民党にも苦言を申し上げたいと思います。憲法審査会は本来、政局を持ち込まないという理念だったと思いますが、それが形骸化しています。この停滞する憲法議論は、停滞する日本、決められない日本を象徴しているように感じるのは私だけではないと思います。 他方、先ほど自民党の中谷幹事から御説明をいただいた内容にはおおむね賛成です。自民党に少しでもやる気があるなら、せめて起草委員会の設置だけでも今国会中に決めて、閉会中も憲法審査会を開き、本日御提出をいただいたメモや我々三会派の条文案を踏まえた条文化作業を進めることを求めます。”
“また整理して答えますが、一つ、小林幹事からも前回あったんですが、四十日以内にはできないけれども七十日以内には選挙ができるというケースについては、これはきちんと憲法に書いた方がいいと思います。だから、そこは我々もちょっと整理したいと思いますので。 ただ、やはり大きな役割分担として、七十日までは緊急集会をフル活用して、そこを超えて長期にわたったら別の体系をきちんとつくっていくというふうに役割分担、短期で限定的で暫定的な緊急集会をやるところとそれ以外をきちんと切り分けるルールを憲法に書いた方がいいと思いますので、今おっしゃったところは我々も憲法に明記した方がいいと思っていますので、そこは修正も含めて考えたいと思います。 残りはまた答えます。”
“だから、もちろん国会法の改正でもできるというふうに言う人もいますが、三権分立でチェック・アンド・バランスだけれども、権力対権力の間を決めることは憲法にちゃんと書くべきだと思います。 だから、もしそこで合意が得られるのであれば是非やっていきたいので、中谷幹事にもお願いしたいんですけれども、そういったところを中心に、立憲民主党さんにも是非議論に加わっていただきたいなと。 ただ、懸念は、常に篠原さんの意見は立憲民主党の意見を代弁していないことが多いので、そこだけしっかり党内のコンセンサスを取っていただければと思います。 以上です。”
“憲法改正の発議もできません。つまり、緊急事態におかしなことをしないような仕組みは全部入れてあるんですね。 今、コンセンサスが得られるところからやったらいいという中で五十三条のことをおっしゃったので、立憲民主党として、五十三条の改正であれば、つまり、四分の一の要求があれば臨時国会を二十日以内に開かなければいけないという、二〇一二年の自民党憲法改正草案にも入っていた期限を入れるということは、これはもし賛同いただけるんだったら、そこからでも始めたらどうかなと。 その意味でも、さっき中谷筆頭幹事からもありましたけれども、ほかの部分には反対でも、一部でも合意できるところがあれば、立憲民主党さんも加わっていただいて、ここはいいけれどもここは駄目だということを是非言っていただきたいなと。 それで、法律でできるという立場だと思うんですが、私は法律でやるべきではないと思っています。何でかというと、三権分立の権力間のルールを決めるのは憲法に書くべきだと思うんです、これはルールなので。”
“篠原委員から質問か質問じゃないか分からない発言をいただきましたけれども、一応答えておきたいなと思います。 今非常にセンセーショナルだったのは、議員任期を延長するよりも緊急政令でやった方がいいと。私は一つの考えだと思うんですね。 ただ、立憲民主党の多くの方が反対するので、やはり国会中心主義で、常に立法府の方がきちんと動くようにした方がいいんじゃないかということもあって今の案を作っておりますけれども、緊急政令を認めるのであれば、やはりそれもちゃんと憲法に書かないと立憲的な統制が働かないのではないかなと思いますので、このことは申し上げたい。 それで、多くの会派が一致したものをやった方がいいというのはそのとおりですし、だから、五会派である程度一致してきた国会機能の維持ということを我々は提案していて、多分、北神さんから条文が行っていると思うんですが、多分、御覧になっていないと思うので。その中には、いわゆる五十三条の改正案も入っております。 我々、基本的なコンセプトは、緊急事態になったら、まず、閉会していたら国会は開くということ、開いていたら閉会を禁止すること。解散はできません。”
“例えば、今の自民党の九条改正案によって、違憲論が全て解消され、自衛隊の権限が大きく拡大し、新たにできることが増え、パワーアップした自衛隊が登場するかのような説明も、これもフェイクですし、一方で、九条改正で旧帝国陸海軍が復活し軍国日本が復活するような説明も、これもフェイクです。 ネット上のフェイクニュースを心配する前に、私たちが、極力扇動的な言葉や行動を控え、冷静な憲法論、法律論を展開することが最大のフェイクニュース対策になることを申し上げて、私の発言を終わりたいと思います。”
“ですから、今の説明を聞いても、長期にわたって選挙の一体性が害されるほど広範に選挙が困難な事態、すなわち選挙困難事態に備えて、選挙期日の延期とその間の議員任期の延長ができる規定をやはり憲法に設ける必要があるのではないかということを改めて申し上げたいと思います。 最後に、国民投票法について一言申し上げたいと思います。 前回私が提起した投票用紙にどう書くのかということは極めて重要な課題だと思うので、そのことに集中した審議を一度求めたいと思います。緊急事態条項について賛否を問いますと書くのか、あるいは、災害時等において国会機能の維持のための改正を問うのか、見出しのつけ方だけでも賛否は大きく異なると思います。そのことについての具体的なルールが定まっていませんので、是非そういう議論もしていただきたいと思います。 最後に、与野党各党に呼びかけたいのは、国民投票広報協議会の機能に関して、フェイクニュース対策の話が今も出ましたけれども、私は、この憲法審査会の議論の現実を、変なあおりを入れずに、それぞれの支援者、有権者にしっかり伝えることが大事だと思っています。”
“だからそれが、我々が実は議論しているのは最初から違っていて、広範で、例えば東北ブロック全体、東海ブロック全体で選挙ができない、そういうときに、その判断を選管に委ねていいのか、あるいは、長期にわたって議員が欠けていいのか、同時活動原則や衆議院の優越や様々な他の憲法の規定との関係で矛盾は生じないのか、このことを問うているんです。 そして、最後、究極、行き着くのは、地方議員と違うのは、参議院の緊急集会があるということだと思います。そこは、最後、戻ってきて、では、最後、参議院の緊急集会に内閣のある種提起でなされるありとあらゆる案件を処理することを与えていいのか。それは私は、憲法の拡大解釈過ぎるし、場合によっては、多くの人が心配する、時の内閣に過大な権限を委ねてしまうことになるのではないかと。 だから、立憲主義の観点から、衆議院も参議院もしっかりと機能するようにしていこう、そして、後で北神さんからも説明があると思いますが、お手盛りになってはいけないので司法の関与をきちんと入れていきましょうということを我々としても提起しているわけであります。”
“それは何かというと、一番最初に六か月、議員任期の延長をしましたが、それでは間に合わなくて、市町村で有権者の連絡先全てを把握できない、選管として選挙事務に人員を割けず、当面は実施できないということで、再延長を選挙管理委員会が求めてきたんです。これが、我々が想定する広範で長期にわたる大規模災害の現実なんですね。 だから、理論上はあります、法律上は幾らでも考えることはできますけれども、有事に備えた備えをどうするのかということを考えるのが私たちの仕事なので、法律をこねくり回すことではないと私は思っているんですね。政治家としての判断と決断だと思います。 もう一つ。やはり繰延べ投票というのは、あくまで地域限定的で、部分的で一時的だと思うんですね。 さっき補欠選挙の話を出されました。確かに、補欠選挙で、例えば逮捕されたりとか悪いことをして捕まったりとかいろいろなことで議員が欠けることはあります。でも、それは極めて限定的です。”
“例えば、本気で今国会で憲法改正原案の国会提出を進めたいなら、野党案を上回るような政治改革案を出して、国会をもっと円満に運営すべきだったのではないでしょうか。今のようなざる法では国会が混乱するのは当たり前で、憲法改正に向けた戦略的な取組ができていないのではないかということについては苦言を申し上げておきたいと思います。 次に、先ほど本庄幹事から回答がありました。感謝を申し上げたいと思います。こういう議論をしっかり詰めていくことが私は大事だと思うので、議員間の議論を更に深めていきたいと思います。 御説明いただいたことに何点か、反論というか、こちらの考え方を申し上げたいと思います。 まず、今、繰延べ投票で最大一年ぐらいまではできるんじゃないかという話がありましたが、では、なぜ東日本大震災のときにこの繰延べ投票を活用しなかったのかということです。今の説明だと選挙管理委員会に過大な負担を与えることになりますが、当時、選挙管理委員会は全く機能しませんでした。 二〇一一年七月十三日、これは覚えていらっしゃいますかね、福島県選挙管理委員会が衆参の特別委員会に陳情を持ってきています。”
“国民民主党の玉木です。 憲法審査会も、今日を除くと、今国会、あと二回となりました。起草委員会を速やかに設置し、条文案作りに着手することを繰り返し提案してきましたけれども、もう時間がありませんし、絶望的だと思っております。 昨日、自民党の憲法改正実現本部は、今国会中の憲法改正原案の国会提出に向け、他党との協議を古屋本部長ら執行部に一任したと報じられておりますけれども、一方で、同日、自民党の浜田国対委員長は、まずは今ある法案を全て通す努力を優先すべきと発言されております。また、一昨日は、石井参議院国対委員長に至っては、国対担当の使命は政府提出法案を全て成立させることだ、条文案が出てきて法案審査に支障がないようしっかり対応したいとまで述べておられます。 そこで、中谷筆頭に伺います。 自民党の方針がばらばらではないでしょうか。今国会中の憲法改正原案の国会提出は、こういう状況では自民党としては諦めたということなんでしょうか。改めて中谷筆頭幹事の考えを伺いたいと思います。”
“そうなると、投票日が先でもいいということなんですけれども、二〇〇三年以降、期日前投票が認められているので、公示、告示の翌日から投票ができるので、選挙困難事態ですよと言いながら、延ばしておきながら、一応、投票もできれば選挙もできることになっているので、そこは矛盾しないかということと、やはり、東日本大震災のことを考えても、職員の方も被災されているので、あるいは警察官も被災されているので、仮に選挙違反的なことがあったときに、おかしいと言われても警告を発することもできないということで、公正な実務ができるのかという観点があるので、この三点、後でまた、可能であれば答えていただければと思います。 以上です。”
“そこをやはりどう考えているのかということと、あと、やはり、繰延べ投票の場合は、それを延ばすという決定が基本的には選挙管理委員会なので、長期にわたって国会議員が欠けるという判断を選挙管理委員会に委ねるのは果たしていかがなものかということです。 最後に、三点目で、これも、特に二〇〇三年以降大きな問題だと思うのは、さっき言ったように、四十日以内にスタートさえ切っておけば、何とか、最後は四十日を超えてもいいというんですけれども、スタートは切らなきゃいけないということは、形式的にも選挙はスタートさせなきゃいけないんですね。”
“七十日を超えるのか、百日なのか、二百日か、三百日なのか、六百日なのか、どこまで繰延べ投票でいけるのかということが一点ですね。 繰延べ投票はできると思います。これまでの国会答弁でも、憲法で定める解散から四十日以内のどこかでまず公示、告示をしておけば、現に行われる投開票日は四十日を超えていてもいいという答弁がありますから、四十日を超えても可能だとは思うんですが、ただ一方で、延ばしたその間はやはり議員が欠けるので、議員任期の延長はさすがに法律ではできないというところは、これは野田内閣の閣議決定でも明らかになっている。 そうすると、またいつもの議論に戻ってきて、じゃ、七十日を超えて長期に議員がいないときに、参議院の緊急集会というところが、いわゆる、私が言うスーパー緊急集会というのは憲法改正しなくてもできるのかどうかという、いわゆる、立憲民主党さんが使っている言葉で射程の問題が出てくる。”
“ありがとうございました。今、明確になったと思います。 私もちょっと誤解していたんですけれども、条文ごとではなくて、テーマごとで投票用紙ができるということと、そのテーマの名前のつけ方はまさに広報協議会で議論するということなので、そこを具体的にどうしていくかというのは、結果にも大きな影響を与えるので、極めて重要なテーマだと思いますので、この点は改めて確認し、それをどうするのかということも実はここでしっかり議論をしておく。それも含めてやらないと現実的な憲法改正に至らないということは、問題提起をしておきたいと思います。 残りの時間、まさに、選挙困難時における国会機能の維持については、前回も申し上げましたけれども、もう論点が尽くされているので、もう質問することはありません。 ただ、前回、本庄幹事に質問したときに、前回欠席されていたので、もし時間があれば、後の時間でもいいので、三点前回聞いたので、お答えいただきたいなと思うのは、繰延べ投票で対応できるということについて、繰延べはいつまで繰延べができるのか。”
“そういった点について、投票用紙の様式も含めた在り方については現行規定でどのようになっているのか、そこを改めて御説明いただきたいと思います。”
“以上申し上げた上で、橘局長に一点確認したいんですが、意外に国民の皆さんとも共有されていないのは、国民投票のときの投票用紙です。 憲法改正に賛否を示すやり方については実は一定程度決められているんですが、余り共有されていないのであえて聞きますけれども、複数の改憲テーマがあった場合に、そのテーマごとに賛否を問う用紙を用意するのか、あるいは、条文ごとに用意するのか、ある程度テーマごとに用意するのか、そういったことは一体どうなっているのか。 そして、この今日いただいた資料2にあるんですが、「協議内容」で、「複数案が発議された場合の区別のための投票用紙等の文言を含む。」というところがこの右側の「協議内容」のところに書いていますけれども、例えば、今我々ずっと議論してきている選挙困難事態における議員任期の延長規定等についてを、投票用紙に、選挙困難時における国会機能維持についてというふうに賛否を問うのか、あるいは緊急事態条項について問うのかという、その書き方によっては賛否がえらい変わってくると思うんですよ。それは、誰がどのように決めていくのか。”
“国民民主党の玉木雄一郎です。 憲法審査会は、今国会、今日を除くとあと三回となりました。何度も申し上げますが、起草委員会を速やかに設置して条文作りに着手しようではありませんか、そろそろ。もう間に合わないと思います。絶望的だと思います。古屋先生、いらっしゃいませんかね。自民党としても熱心にいろいろな会をやっておられますけれども、物理的に、今のままだとできないと思いますよ、九月に。そこを具体的にどうするのかということをやはり示すべきだと思います。せめて要綱形式で議論することを始めることを提案いたします。 今日も議論になっている国民投票法のネット規制等についてでありますが、これも私、もう何度も申し上げています。例えば、ケンブリッジ・アナリティカ事件はもう十回以上ここで取り上げていますが、ブリタニー・カイザーさんを呼べとか、もう何度も言って、しかし、全く進んでいません。全てが遅いんです。 中谷筆頭には、改めて、改憲を本当に総理がおっしゃるとおりやるのであれば、そのスケジュールと戦略をやはり明示をしていただきたいなというふうに思います。”
“最後に出てくる反論はやはり、いや、そんな選挙困難事態は発生しない、あるいは確率が低いということになると思いますが、何回も述べているとおり、危機に備えるかどうかを決めるのは、もう私たちしかいません。憲法の発議は独占的に国会及び国会議員のみにしか与えられていませんので、国民から負託を受けた私たち国会議員が決めなければ、答えは出ません。 しかも、立憲民主党所属の議員の多くの皆さんは、東日本大震災発災の際、選挙ができずに、特例法を制定して、二百日を超える長期にわたり選挙期日を延期し、その間、地方自治体議員の任期を延長するといった経験をしたはずであります。逆に、繰延べ投票で可能であれば、あのときなぜ繰延べ投票で対応しなかったのか。やはり繰延べ投票では問題があるとして、選挙期日の延期と議員任期の延長を認める特例法を作ったのではないでしょうか。 是非、立憲民主党さんが政権与党を目指すのであれば、危機に備える意思と能力を備えていることを示した方が私は得策だと思いますので、あえてこのことを申し上げて、発言を終えたいと思います。”
“仮に七十日を超える長期にわたって選挙期日を延期する場合、その間、国会議員が不在になりますけれども、長期にわたって参議院の緊急集会で対応するにはやはり憲法上の限界があると何度も申し上げておりますし、もし、先ほど小野委員からも言いましたスーパー緊急集会を認めるのであれば、私は、やはりこれは憲法改正が必要だ、新たな射程を現在の緊急集会に付与する憲法改正が不可欠だと思います。 そして、こうした長期にわたる議員不在の状況を生み出す判断を、場合によっては憲法違反の可能性がある判断を選挙管理委員会に委ねていいのかという根本的な問題もありますので、併せてお答えをいただきたいと思います。 最後に、やはり、長期にわたって選挙の一体性が害されるほど広範に選挙が困難な事態、すなわち選挙困難事態が発生した場合には、国会機能を適切に維持するために、選挙期日の延期とその間の議員任期の特例延長を定める憲法改正が必要だと考えます。”
“仮に、例えば文書違反とかいろいろ選挙のときにありますけれども、違反行為があっても、災害で職員も被災していますから、警告などもできないんですよ。それでも繰延べ投票で対応が可能と考えているのか、その点を明確にお答えをいただきたいと思います。 今のままだと、延ばしていくと、その間ずっと期日前投票ができますし、ある種の選挙活動もずっと、例えば東日本大震災の場合は二百三日間延ばしていますから、ねえ、馬場代表、十二日間の衆議院選挙じゃなくて二百日間の衆議院選挙をやれといったら、ちょっときついんじゃないですか、みんな。そんなことを予定しているのかということなんですよ。お答えいただきたいと思います。 最後に、仮に法律で選挙期日の延期はできたとしても、その間の議員任期はやはり延長できないと思います。これは二〇一一年の野田内閣で閣議決定されているということは何度も申し上げています。”
“二点目に、繰延べ投票に係るこれまでの政府答弁は、最初の選挙期日さえ、衆議院の場合、解散から四十日以内に設定されていれば、繰り延べられた投票期日が四十日を過ぎてもいいという立場であります。逆に言えば、解散から四十日以内に公示されていなければ憲法違反になる可能性もあるということです。つまり、大規模災害が発生しても、形式的には選挙をスタートさせておかなければならないということだと思います。 これが、一九六五年や七四年のときは私はぎりぎり成り立ったと思うんです。何でかというと、期日前投票がなかったからです。 平成十五年、二〇〇三年に期日前投票が導入されて、投票というのは、投票期日、つまり投開票日だけではなくて、公示又は告示の翌日から投票ができます。ですから、幾ら投票期日、投票日を延期しても、期日前投票はできますし、選挙運動も可能なんですね。 投票ができないから選挙期日を延期しているのに期日前投票ができるというのは、これは矛盾です。また、選挙困難事態に選挙活動を認めること自体も矛盾です。”
“現行の公職選挙法の下で行われた国政選挙の繰延べ投票は、前回も申し上げましたが、一九六五年と一九七四年の参議院選挙の二回だけで、いずれも一週間の延期でありまして、長期にわたり広範に投票期日が繰り延べられた事実はありません。 立憲民主党さんが言うように、選挙ができるようになるまで投票期日を何度でも延期すればいいということなんですけれども、少なくとも三点疑問があるので、質問します。 まず、繰延べ投票とは、選挙期日に、投票日に投票所で投票ができないために、投票ができると思われる別の日を各地の選挙管理委員会が定めて行われる投票です。 そもそも、今私たちが議論しているのは、大規模災害等によって七十日を超えて長期にわたって広範に選挙ができないケースであって、台風や集中豪雨のように短期で終わる事象を相手にしていません。 長期かつ広範に選挙ができない事態に陥ったときに、その時点で、選挙が可能と思われる別の選挙期日を正しく決めることができるのか。そもそも、繰延べ投票で何日間までなら延期できると考えているのか。その法的な根拠を含めてお答えをいただきたいと思います。これが一点です。”
“緊急事態における国会機能を維持すること、このことを可能とする憲法改正については、もはや論点が出尽くしておりまして、私はもうこれ以上発言することが正直ありません。有効な反論が今日あればそれに答えていきますけれども、もう二年間、この議論を私はこっちでやっていますので、条文案も維新の皆さんと有志の皆さんと示していますので、是非次に行きたいと思います。 ただ、先週、立憲民主党の本庄幹事から繰延べ投票で対応できると意見が出ましたので、今日はこの繰延べ投票に絞って何点か質問させていただきたいんですが、今日はいらっしゃらないので、ほかの方か、場合によっては次回、お答えいただきたいと思います。 まず、改めてでありますが、公職選挙法五十七条に規定する繰延べ投票とは、天災その他避けることのできない事故により投票を行うことができない場合に、選挙管理委員会は、更に選挙期日、まあ、分かりやすく言えば投票日ですね、新たな投票日を定めて投票を行わせなければならないと定めています。”
“会長にまずお願いしたいんですが、傍聴の方が特定の政党の発言に対して拍手をしたり発言するということについては、これは是非、ルールなので、傍聴券の裏にも注意書きが書いていると思うので、これは徹底をいただきたいというふうに思います。皆さんにとって冷静で落ち着いた議論をしていくということは、傍聴されている国民の皆さんも含めた共同作業だと思っていますので、その点は是非お願いしたいと、まず冒頭申し上げます。 憲法審査会も、今国会、今日を除けばもう残り四回となりました。また改めて申し上げるのは大変心苦しいんですが、やはり起草委員会を速やかに設置をして条文案作りに着手することを改めて求めます。 そして、本審査会において、過去の申合せ等で、条文ベースでの議論がどうしても受け入れていただけないということであれば、せめて要綱形式で議論することを提案したい。来週は広報協議会の規程について議論ということで聞いておりますので、再来週からは要綱形式での議論を是非行っていただきたいということを改めて求めます。”
“私も、法律でできることは法律でできたらいい、やみくもに憲法改正を目的化する必要はないと思うんですけれども、私も、この二年、三年やってきていろいろ思考実験した中で、やはり、衆議院の四年、参議院の六年は憲法に書いてあるので、さすがに、この憲法にあることの特例を認めるためには憲法をいじらないと仕方がないんじゃないかということに行き着き、それに対しての制約とルールと明確な事前の手続を定めておこうということで提案しているので、是非これは立憲民主党さんにも御理解いただきたいなと。 あと、最後に、赤嶺先生が二〇一七年六月一日に発言されたときに、自分たちの政党の意にかなったら拍手するとかしないとか、こういうのはもうちょっと冷静にしていただいた方がよろしいんじゃないでしょうかとおっしゃっているので、是非冷静に、傍聴人の方もお願いしたいなと思います。 以上です。”
“地方議会に唯一ないのは、参議院の緊急集会でバックアップ的な機能を果たせるということが書いてあるんですが、それは、何度もこの審査会であったように、一時的、暫定的、限定的な権能しか与えられていないんです。それをかなり、特に、七十日を超えた長期にわたって、衆議院の優越性が認められる本予算やあるいは条約の承認まで含めて何でもできるオールマイティーなスーパー緊急集会を認めるという憲法改正をすれば、今言ったようなスーパー繰延べ投票でできると思うんです。 だから、それはトレードオフの関係にあって、そこをきっちり埋めない限りは、なかなかちょっと無理があるなと。だから、平時においてきちんとそういうルールを定めておこうということを提案しているので。 これは何度も繰り返しになりますけれども、立憲民主党の中でも、選挙困難事態ということはやはり一定あり得る、それを法律でできるのか憲法でできるのか検討しようということで、奥野さんのところでも中間報告でまとめておられるので、そこを是非、建設的な議論で深掘りしていければなと。”
“実は、余りこれは意識がないので、さっき言った昭和四十年と四十九年の二回の参議院選挙で、その二回、国政選挙で繰延べしていますが、繰り延べたことによって、実は、余り知られていない、空白期間が、つまり任期が切れている期間が、それぞれ一週間と六日あるんですよ。短期だから目立たないんですけれども、これは今、本庄幹事が言ったように、物すごく広い範囲で、しかも物すごく繰り延べていけば、議員がいないという期間が相当期間続くわけですよ。 しかも、この大事な決定を誰がするかというと、市町村の選挙管理委員会がやるんですよ。今この場であったように、そういった特殊な事態の招来を内閣が判断するのか、憲法裁判所が判断するのか、司法が判断するのか、国会が三分の二で判断するのかと議論している中で、この大事な決定を基本的には市町村の選挙管理委員会に委ねるという仕組みが果たしていいのかということですよ。そこはやはり考えた方がいい。 ただ、本庄幹事が言ったことが唯一成り立つことが一つあって、それは、スーパー緊急集会を憲法改正で認めることです。”
“当てていただいて、ありがとうございます。 私は、その意味では非常に整合性が取れていて、九条二項を見直しすべきだし、地位協定も見直しすべきだということを言っているんです。だからそれは矛盾がないということは、改めて申し上げておきたいなということです。 それで、本庄幹事からありましたので、ちょっと私からお答えしたいと思うんです。 繰延べ投票を、あらゆる地域に、そして長期間にわたってもやればいいと。何回も延期できるし、法律上制限がないからやったらいいということになると、そうすると、東日本大震災のときの地方選挙ができなかったことも、あれも繰延べ投票をやったらよかったんですよ。 そうじゃなくて、実は、繰延べ投票はできますけれども任期の延長はできないのでやはり空白期間ができてしまうということで、あのときいろいろな議論がありましたし、当時、逢坂政務官のところにも陳情にいっぱい行って、やはり繰り延べてもらったんですね、議会機能を維持するために。”
“やはり、長期にわたって選挙の一体性が害されるほど広範に選挙が困難な事態、すなわち選挙困難事態が発生したときに国会機能を適切に維持するためには、憲法を改正して、選挙期日の延期とその間の議員任期の延長に関する規定を創設することが必要だと考えます。 最後に残るのは、選挙困難事態が発生するかどうかの判断であります。これは正直、誰にも分かりません。しかし、私たちは、東日本大震災の発災の四十四日後に予定していた市議会議員選挙などが実施できず、特例法を制定して議員任期を延長する経験をしております。同じことが国政選挙の任期満了時や解散時に発生することは十分想定し得ます。こうした場合に備えた憲法改正は必要だと考えます。 前回も述べましたが、私たち国会議員は、学者や評論家ではなく立法者であって、国民の生命や権利を守るために、その可能性がある限り、あるべき法制度を構築する責任を負っていると思います。危機に備えるかどうかを決めるのは学者ではありません。国民から負託を受けた私たち国会議員が決めなければ、答えは出ません。改めてこのことを申し上げて、委員各位の御理解を求めたいと思います。 以上です。”
“一九五〇年の公選法制定後の国政選挙では、戦後二回、昭和四十年と昭和四十九年の参議院通常選挙で繰延べ投票が行われています。しかし、これはいずれも、集中豪雨のため、ごく一部の投票所において、一週間だけ投票が繰り延べられています。地方選挙においても幾つか例がありますが、一週間を超えて繰り延べられた例はございません。五日間というケースもあります。日曜日に駄目なので、その週の金曜日にやったケースはございます。 このように、繰延べ投票は、その要件や実施例から見ても、ごく限られた投票所で投票が実施できない場合に一週間程度行われるものであって、七十日を超えるような長期にわたって広範に行われることを想定しておりません。何より、仮に投票期日を長期に繰り延べたとしても、その間、議員任期の延長が行われるわけではなく、長期にわたって議員がいなくなる事態は避けられません。 なお、法律の制定によって国会議員の投票を繰り延べるとともに任期延長を行うことができないということは、先週も申し上げたとおり、野田内閣の閣議決定でこれは決められております。”
“ありがとうございます。 今説明があったように、私の隣に座っております赤嶺先生が、二〇一七年六月一日の憲法審査会で、この前の選挙の前ですね、参考人の、皆様も御存じの宍戸先生、小山先生に質問されたときに、両先生とも、憲法尊重擁護義務に反しないと明確に答弁をされています。私もこれは問題ないと考えます。ここは明確に確認をしておきたいというふうに思います。 そもそも、日本国憲法は九十六条で憲法改正手続を定めており、しかも、国会、国会議員に独占的な発議権を付与しています。つまり、憲法改正手続を定めた九十六条も含めて擁護する義務がかかっているし、国会が必要に応じて憲法をアップデートし、国民の権利保護に万全を期すことこそ、憲法保障の一環になっていると考えます。 この点はいろいろな誤解があると思いますので、改めて、冷静な議論のために確認をさせていただきました。 次に、前回議論があった、選挙期日の延期と議員任期の延長は繰延べ投票で可能という意見について、改めて反論しておきたいと思います。”