牧山ひろえ
立憲民主・無所属 · Japan
“そういったものを、日本ならではのものをどんどん、インパクトも大事ですし、やっぱりこれは日本からの支援なんだということが分かりやすいようなもの、現地でも分かりやすいもの、そしてやっぱり納税者にも理解いただけるようなもの、そういった意味で、このJICAの資料一でも皆さん御覧のとおり、蚊取り線香という一つの商品名ですけれども、蚊取り線香あるいは蚊取り線香のような商品が、ベープマットとかいろんなものがありますけど、これは多くの日本人が見たことがある、聞いたことある、使ったことがある、こういう日本ならではのものを普及させて、そして、最初にデータをいただきましたけれども、本当に物すごい数の方々が蚊によってお亡くなりになったり重症になっている。こういったことを日本がいいことでどんどんど…”
“是非、次々と日本ならではの命のためのODAを是非展開していただきたいと思います。 前にも紹介しましたけれども、私は、日本発祥の母子手帳、これをアフリカで広めることを昔提案して、今ではアフリカ中広まっていますけれども、JICAさんのこのような雑誌の中にも、母子手帳の普及や母子保健の向上について、表紙になっていますけれども、どんどん進めているということを聞いております。(資料提示) それから、母子手帳でいえば、今どんどん進化して、データで、データというかインターネットを使っての母子手帳というのも前に御紹介させていただきましたけれども、このように、点字、点字を使っての母子手帳、これ私も初めて見ましたけれども、これ日本でもやったらどうかなと思うんですけど、逆輸入というかですね、や…”
“本日は、日本のODAのこれからについてお伺いします。 まず、世界各地で国際協力に携わる皆様に敬意を表したいと思います。世界を取り巻く環境が大きく変化する中で、世界の課題解決に情熱を持って自ら志して集まった専門人材が日本外交を現場で支えておられると思います。 国の財政が大変厳しい中で、ODA予算にも限りがあります。その一方で、各国は開発協力を自国の外国戦略として積極的に展開しています。しかし、日本が世界から信頼を得てきた理由は、単なる資金提供ではありません。相手国の社会課題を第一に考えて、人づくりや制度づくりを積み重ねてきた、こういった歴史がございます。私は、日本が長年培ってきた知見や人材という付加価値を世界へ届けていくことが重要ではないかと考えているところでございます。…”
“世界では、開発協力を外交戦略や影響力拡大の手段として活用する動きが始まっております、強まっております。もちろん国益は重要だと思うんですけれども、しかし、日本のODAは単なる影響力競争とは異なる価値を大切にしてきたのではないかと感じております。相手国の社会課題を真摯に解決する、その結果として、日本への信頼が生まれ、日本の国益にもつながる、この積み重ねこそ私は日本外交の強みではないかと思うんです。 また、人材育成や制度づくりは短期間で成果が出るものではありません。継続的な視点を持って、日本の外交の宝としてこういった方々を育てていくことが大変重要になってくると思うんです。 これからの日本外交において、ODAをどのような理念の下で位置付け、そして展開していくお考えか、大臣の御所見…”
“ODAに理解を示さない方もたくさんいると思うんですね。特に日本の中で既に物価高に給料が追い付かないとかいろんな悩みを持った国民に、ODAの理解もやっぱり深めて、やっぱり理解をしていただかなくてはいけない部分もあると思うんですね。 そういった中で、私はなぜ母子手帳の普及を前に選んだかといったら、やっぱり命に関わることというのはとりわけ理解を得られやすいと思うんです。それから、やっぱり難しいもので余り聞いたことないものよりも、やっぱり身近にあるもので、納税者の方々が一度は見たことがあるとか聞いたことある母子手帳、自分が使ったことがなくても、母子手帳だったらやっぱり理解が得られるんじゃないかと。”
“ありがとうございます。 今回創設される保管証書遺言は、公正証書遺言に比べて手続の負担が合理化されて、そして法務局による保管を通じて紛失ですとか改ざんのリスクを低減する制度として期待されているかと思います。その一方で、実務家からは、法務局は本来、申請書類や登記手続などの形式的な審査を担う機関であり、遺言者の真意ですとか判断能力を確認する役割には限界があるんじゃないかという指摘もございます。 高齢化が進む中で、認知機能の低下が疑われる方や、家族や第三者からの影響を受けやすい状況の方が利用するケースも想定されています。保管証書遺言には公証人や証人の関与が予定されていないことから、遺言者本人の真意がどのように確認されるのか、国民の関心も高いところだと思います。 そこで伺いたいんで…”
The complete record
Every one of 499 lines we hold for 牧山ひろえ, in date order, each linked to its source. Free to read, in full, without an account. Page 8 of 10.
“以前、専門的、技術的分野以外の外国人は、我が国にとってだけ一方的に都合が良い労働力として、安く使い倒そうという姿勢があからさまだったわけです。その姿勢がもたらした悪影響は今でも至る所に残っております。同じ日本で共に暮らす共生のパートナーとして、敬意を持って私は接するべきだと思います。尊重するべきだと思います。 育成就労法案と併せて、永住資格の取消しを含む入管法改定案が出されております。 これは、今年の二月九日の関係閣僚会議による「最終報告書を踏まえた政府の対応について」において、育成就労制度を通じて、永住につながる特定技能制度による外国人の受入れ数が増加することが予想されることから、永住許可制度の適正化を行うとされたことを受けたものです。 しかし、この件は、技能実習制度、そして特定技能制度の見直しに向けた有識者会議において全く議論されていないんですね。技能実習の廃止、そして育成就労の創設については、検討結果が適切に法案に反映されているかどうかはさておき、有識者会議における検討を経ています。 なぜ、このように、永住権取消しのような重大な問題が有識者会議で検討されていないのでしょうか。”
“技能実習は、創設以来三十年以上長きにわたって様々な批判を受けてきたわけです。法務省は、人権を所管する官庁として、これだけの問題を結果として放置し続けた、それは事実ですので、猛省が必要だと思います。 法案審議の大前提となる外国人労働者の受入れに関する政府方針について確認したいと思います。 入管庁のホームページを見ますと、今年の四月更新の資料においても、専門的、技術的分野の外国人は積極的に受け入れ、それ以外の分野の外国人は様々な検討を要するとあります。そして、その根拠として挙げているのが、平成十一年に閣議決定された第九次雇用対策基本計画と平成三十一年の出入国在留管理基本計画です。この技能実習法改正案の提出によっても、この古い閣議決定と法務大臣決定の計画に基づいて、これまでの政府方針を堅持するお考えなのでしょうか。 そして、もう一つ。もしそうだとすれば、新制度における育成就労外国人は、専門的、技術的分野の外国人ではないということで様々な検討を要し、積極的に受け入れるつもりはないと御認識でよろしいでしょうか。大臣の明確な御答弁をお願いいたします。”
“見直しに踏み切ったこと自体につきましては一定の評価をいたしますけれども、なぜ、ここまで強い批判にさらされていたにもかかわらず、見直しへの動きがここまで遅くなったのか御説明いただければと思います。”
“大臣、これまでどれだけの当事者とお会いになったか私は分かりませんけれども、これまで苦しんできた、あるいは大けがをした、お亡くなりになった方々、いろんな御家族、そういった苦しんでこられた技能実習生の方々や周りの方々のお話を聞いたら、私は、根本的に間違ったとしか言いようがないと思いますし、また、現行の技能実習制度への反省と決別なくして新たな制度へ踏み出すことはあり得ないと思うんですね。 技能実習生については、転籍の原則禁止、高額な手数料などの費用の技能実習生からの徴収、残業代の未払や虐待などの深刻な人権侵害が指摘されており、特に米国国務長官、国務省からは、虐待的かつ欺瞞的な労働契約により人身売買の危機にさらされていると糾弾を受けたほどなんですね。 私たちも、様々な角度から国会の内外で問題を指摘し、そして制度の廃止ないし抜本的な是正が必要な旨ずっと訴え続けてまいりました。 時の古川法務大臣が、技能実習制度について目的と実態の解離があるというふうに言っておりまして、今回の見直しにつながったわけです。”
“建前と実態の乖離を放置したまま、新しい制度といいながら看板の掛け替えの法案を強引に成立させようとするのか。それとも、人口減少と労働力不足に直面する我が国の実態をありのまま直視し、そして誠実に向き合って、処方箋となり得るものを国民的議論の上で創出しようとするのか。大臣の技能実習制度改正に対する率直な御意見を伺いたいと思います。”
“この最終報告書で私が気になった点ですけれども、それまで、この有識者会議の中間報告では、現行の技能実習制度を廃止して人材確保と人材育成を目的とする新たな制度の創設を検討していたものが、最終報告では、現行の技能実習制度を発展的に解消し、人材確保と人材育成を目的とする新たな制度を創設とされたところが非常に気になるところでして、廃止と発展的に解消、同じようでいて、何か本質的に違うのではないかという気がしております。 廃止という言葉からは、これまで様々な人権問題を引き起こしてきた悪名高い技能実習制度からの決別が感じられるわけですけれども、これに対し、発展的に解消という言葉からは、これまでの負の側面の総括が曖昧であり、そして技能実習制度のあしき特徴を引きずったものを構築していくおつもりなのかという気がしてならないわけですね。 新しい制度を構築していくに当たっては、人材育成を通じた国際貢献という制度目的と国内企業の労働力確保という運用実態が乖離して、どうにもならなくなってしまった現行の技能実習制度から決別するという姿勢がまずは必要なのではないかと私は強く思っております。”
“立憲民主・社民の牧山ひろえです。 当法務委員会の重要テーマであります入管法及び技能実習法の改正が本日から本格的に委員会審議入りいたします。数多くの論点がある今回の法案ですが、初回ということもありまして、今回は総論的な内容を中心に質疑をさせていただきたいと思います。よろしくお願いします。 まず、外国人の受入れ政策について質問させていただきたいと思いますが、技能実習制度や特定技能制度の見直しを検討するために、令和四年十二月から政府の技能実習制度及び特定技能制度の在り方に関する有識者会議において検討が重ねられまして、昨年十一月三十日に、育成就労という新しい制度を提案する最終報告書が、御承知のとおり法務大臣に提出されました。”
“また、法務省、最高裁が今後、国会審議内容を生かすために最大限の努力を尽くすことなどが附帯決議に盛り込まれたことも賛成の理由として挙げられます。 先ほどもお話ししたように、今回の法案の内容や審議の進め方には大きな問題があります。子供たちの笑顔を守るため、柔軟性を保ちつつ、しっかりと今回成立した新制度に改善の意欲を持って関わり続けることが私たちの責務だと強く決意を申し上げ、賛成討論とさせていただきます。(拍手)”
“提案内容としては、衆議院での審議時に作成した修正十一項目が関係分野を幅広くカバーしており、かつ分かりやすくもあったのですが、本則の修正に至らなかったので、当院では本則の修正を目指したものです。 ですが、与党の反応は極めて厳しく、既に衆議院で修正協議済みということを理由に全く応じることはありませんでした。この点は残念と言わざるを得ません。この与党のかたくな態度に当方も方針を変換し、附帯決議を充実するための方針に切り替えたというのが参議院における修正協議の経緯で、この場で明らかにさせていただきたいと思います。 このような環境下であることも踏まえ、参議院では衆議院での議論を踏まえた真摯な審議を行ってきました。審議時間について、参議院の質疑時間は衆議院の六、七掛けであるのが常識とされていますが、衆議院の対政府質疑が十五時間台であるのに対し、参議院の標準換算では十八時間以上となり、衆議院の審議時間を参議院の審議時間が上回る審議でした。改正法案の疑問点や問題点が数多く議論できました。御尽力いただいた与野党の皆様には感謝します。”
“衆議院での採決に際しては、私たちは、まず筋を通し、この考えを明らかにしつつ、委員会での採決に当たり、私たち自身が提案した修正案には賛成、そして、元々多くの議員が多大な懸念を持っていることを踏まえ、政府原案には反対をするに至りました。衆議院での可決後、参議院に送られてくる修正案が溶け込んだ修正民法改正案ということになります。同一の法案には政党、会派として同じ対応をするのが責任政党としての一つの考えなので、我が党の立場としては参議院でも賛成することといたしました。 ただし、質疑でもお分かりのように、私たちはこの政府案にもろ手を挙げて賛成しているわけでは全くありません。元々の私たちの修正内容は含まれない政府原案に対する評価は、衆議院の委員会採決で原案に反対したことに示されるように、極めて悪いものになっております。 また、国会議員、そして国政政党として法案を少しでもいいものにする努力をするのは当然ですし、義務でもあります。また、筋論に関しても、交渉の相手方、すなわち修正協議を行うよう与党側にも働きかけを継続していきました。”
“法施行に向けた準備にせよ、準備の前提となる実施時のイメージ、スケール感などに全く具体性がなく、法が成立したら調査を始めるの一点張りで、国民の代表として政府提案の良否を判断しなければならない国会審議の前提が満たされていません。この傾向は近時の政府・与党の議会運営によく見られるものですが、今回はそろい踏みといった印象です。 これらの問題点に取り組むに当たり、衆議院審議時に遡り、私たちの立ち位置を説明させていただきます。 子供たちの命と未来に直結するこれだけの重要法案が、国会における各党の勢力図という現実を前にしたとき、多くの問題点を抱えたまま、原案のまま成立することになる。それでいいのか。私たちは非常に苦慮した上ではありますが、衆議院での審議の後半、十一項目に及ぶ修正項目を与野党に提案し、協議の結果、合意に達しました。合意した修正案は我々の案を全て反映したものとは言えませんが、修正項目のエッセンスは最低限盛り込まれたものであり、原案のまま運用されることによって生じる被害を少しでも軽減できると判断しました。”
“例えば、今回の主テーマである離婚後の共同親権には、共同の親権行使の有無により、非合意強制型共同親権と合意型共同親権の二種類があり、合意型の場合には非合意強制型に比べてはるかに少なくても合意時点では摩擦は小さいのですが、審議の前半においてはこの二種の違いに関心が薄く、議論が整理しづらかった状況があります。 また、DVや虐待のおそれの際には単独親権という方向性が打ち出されており、方向性は正しいのですが、果たして家庭裁判所がDVや虐待の事実ないしおそれを裁判所が正確に判定できるのかという一番大きな疑問点が解消されていません。 また、市民社会の歴史の長い諸外国では、社会的現象が時期的に先行して発起する傾向があるので、海外の事象や傾向を研究すればより円滑に新制度の導入ができると思われるのに、積極的に取り組んでいる様子が見えません。 例えば、重要事項の決定権にしても、子が適時適切な親権行使を受けられることが重要で、家裁がオーバーフローのため適時の要件を満たせない場合、制度自体の前提が崩壊するのですが、当局にそれに関するシビアな認識はないようです。”
“身分関係において、これほど当事者の切捨てが起こったことは記憶にありません。社会を統合すべき法律が社会を分断しようとしています。あってはならないことです。 元々、共同親権に関しては立場の違いがそれぞれ明確で、ここに至る以前から賛成論、反対論の激しい対立が存在しました。にもかかわらずです。今回の改正に当たり、それなりに議論を進めていたのに、中間試案のパブリックコメントが終わる辺りから急にスピードアップして、拙速としか評価し得ないような生煮え状態の案が作成されて国会に提出されました。そのため、一々ケーススタディーについて質疑で確認する必要があり、そのために多大な時間が割かれましたのも事実でございます。また、政府・与党側の審議の進め方、答弁ぶりにも問題があったのではないでしょうか。 まず、制度全般の土台となるような大きな論点について対応策が不十分なまま国会提出をしており、そのために議論がその先に進まず、審議の充実を妨げました。”
“立憲民主党・社民の牧山ひろえです。 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました民法等の一部を改正する法律案について、賛成の立場から討論いたします。 今回の法改正の主たるテーマは、離婚後の家族法制、特に共同親権等です。これからの議決によって、離婚後の親権の在り方が七十七年ぶりに見直されることになります。法律は、社会や家庭の在り方を規定します。八十年近くアンタッチャブルであったという事実こそが身分法の重さを裏付けています。 身分関係、特にトラブルを取り扱ったり、子供や一人親など社会的に弱い立場になりがちな対象を取り扱う際に、決して犯してはならないと思うことがあります。それは、対象を切り捨ててはいけないということです。しかし、本法律案の策定過程では、こうした点で大きな問題がありました。 まず、史上初めて、法制審議会家族法制に関する部会で全会一致でない議決が含まれている要綱案を策定、提出しています。また、審議会にはDVの被害者等が当事者委員として参加できませんでした。加えて、共同親権を取り扱ったパブリックコメントで当事者の声が多数切り捨てられました。”
“十三 本法により離婚時の財産分与に係る請求期限が二年から五年となることを踏まえ、二年となっている離婚時の年金分割に係る請求期限の延長について早急に検討を行うこと。 十四 本法の下で新たな家族法制が円滑に施行され、子の利益を確保するための措置が適切に講じられるよう、関係府省庁等が連携して必要な施策を実施するための関係府省庁の連絡会議を設置するなどの体制整備を進めること。また、本法の施行に伴い、税制、社会保障制度、特に、児童の健全育成、子育てを支援する児童福祉を始めとする社会福祉制度等への影響がある場合には、子に不利益が生じることがないよう、関係府省庁が連携して必要な対応を行うこと。 十五 改正法が国民生活へ多大な影響を与えることに鑑み、本法の施行に先立って、子の利益の確保を図るために必要な運用開始に向けた適切な準備を丁寧に進めること。 右決議する。 以上でございます。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。”
“十 司法手続における利用者負担の軽減を図るため、法テラスによる民事法律扶助、DV等被害者法律相談援助や地方公共団体における支援事業など、関係機関との連携を一層強化し、必要な施策の充実に努めること。 十一 DV及び児童虐待が身体的な暴力に限られないことに留意し、DVや児童虐待の防止に向けて、リスクアセスメントも活用しつつ、被害者支援の一環としての加害者プログラムの実施の推進を図ることを含め、当委員会での確認事項を反映させた上で関係機関と連携して被害者の保護・支援策を適切に措置すること。また、居住地や勤務先・通学先等が加害者に明らかになること等によるDV被害や虐待の継続、SNSなどインターネット上の誹謗中傷や濫訴等の新たな被害の発生を回避するための措置を検討すること。 十二 親権者の指定や親子交流等が子の利益のため適切に行われるようにするため、DV及び児童虐待の被害又はそれらのおそれの有無についての認定が適切に行われるよう、必要な研修その他の取組を行うこと。また、父母が互いの親子交流を尊重し、これを妨げる行為を防止する措置等について検討すること。”
“八 父母による子の養育が互いの人格の尊重及び協力関係のもとで適切に進められるよう、父母の一方及び子に不相当な負担や心理的負荷を生じさせないことを確保しつつ、離婚前後の子の養育に関する講座の受講や共同養育計画の作成を促進するための事業に対する支援、ADRの利便性の向上など、関係府省庁及び地方公共団体等と連携して必要な施策の検討を図ること。 九 改正法により家庭裁判所の業務負担の増大及びDV・虐待のある事案への対応を含む多様な問題に対する判断が求められることに伴い、①家事事件を担当する裁判官、家事調停官、家庭裁判所調査官等の裁判所職員の増員、②被害当事者及び支援者の協力を得ることなどにより、DV・虐待加害者及び被害者の心理の理解を始めとする適切な知見の習得等の専門性の向上、③調停室や児童室等の増設といった物的環境の充実、オンラインによる申立てやウェブ会議の利用の拡大等による裁判手続の利便性の向上、子が安心して意見陳述を行うことができる環境の整備など、必要な人的・物的な体制の整備に努めること。”
“六 父母の別居や離婚に伴う子の養育をめぐる事件の審理に関し、特に子の権利利益を保護する観点に留意し、子の安全や安心、適時な親権行使の確保への配慮のほか、当事者、特に子の意見を適切に聴取しこれを尊重することを含め適切な審理運営がされるよう必要な研修その他の取組を行うこと。 七 離婚後の養育費の受給や親子交流等が適切に実施されるよう、我が国における養育費・親子交流等に関する実状調査のほか、諸外国における運用状況に関する調査研究等も踏まえ、養育費・婚姻費用について裁判実務で用いられている標準算定表を参照して取り決められる額が適正なものとなるための配慮等を含め、国自らによる取組の在り方に加え、民間の支援団体や地方公共団体の取組等への支援の在り方について検討を行うこと。また、公的機関による養育費の立替払い制度など、養育費の履行確保のさらなる強化について検討を深めること。”
“ガイドラインの策定等に当たり、DV・虐待などに係る知見等を踏まえることや、DV被害者等の意見を参考にすること。 四 改正内容の周知に当たっては、親権の行使を受ける側、特に医療や教育など、それぞれの場において適切な処理がなされるよう、分野ごとに個別に必要な取組を行うこと。また、当局からの情報提供に当たっては、Q&A方式等、受け手に分かりやすく伝わりやすい工夫を心掛けるとともに、国民の疑問等に答えられるよう留意すること。 五 子の利益の確保の観点から、本法による改正後の家族法制による子の養育に関する事項の決定の場面において子自身の意見が適切に反映されるよう、専門家による聞き取り等の必要な体制の整備、弁護士による子の手続代理人を積極的に活用するための環境整備のほか、子が自ら相談したりサポートが受けられる相談支援の在り方について、関係府省庁を構成員とする検討会において検討を行うこと。”
“二 法務省及び最高裁判所は本改正に係る国会審議において、特に、①合意がない場合に父母双方を親権者とすることへの懸念、②親権者変更、③子の居所指定、④過去のDV・虐待の取扱いについての対応、⑤DV・虐待のおそれに関する質疑があったことを含めて、立法者の意思に係るものとして、父母の協議や裁判所における判断に当たって十分理解されるよう、その内容の周知に最大限努力を尽くすものとすること。 三 子の権利利益を保護するための父母の責務の明確化等の本法の趣旨及び国会審議も含めたその内容について、国民、関係府省庁はもとより、児童扶養手当等の事務を行う地方公共団体及び共同親権の導入により大きく影響を受ける学校及び病院を始めとした関係機関等に正確に伝わるよう、周知広報の徹底に努めること。特に、親権の単独行使の対象となる民法第八百二十四条の二各項の「急迫の事情」、「監護及び教育に関する日常の行為」、「特定の事項」及び第七百六十六条第一項の「子の監護の分掌」等の概念については、その意義及び具体的な類型等をガイドライン等により明らかにすること。”
“私は、ただいま可決されました民法等の一部を改正する法律案に対し、自由民主党、立憲民主・社民、公明党、日本維新の会・教育無償化を実現する会及び国民民主党・新緑風会の各派並びに各派に属しない議員鈴木宗男君の共同提案による附帯決議案を提出いたします。 案文を朗読いたします。 民法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府及び最高裁判所は、本法の施行に当たり、次の事項について格段の配慮をすべきである。 一 施行後の本法の運用状況について公表するとともに、諸外国における子の養育に関する法制の動向等も踏まえ、本法による改正後の家族法制による子の利益の確保の状況、親権者の指定等における父母の真意の反映の程度、DVや児童虐待等を防止して親子の安全・安心を確保するものとなっているか等について不断に検証し、必要に応じて法改正を含むさらなる制度の見直しについて検討を行うこと。”
“そのような思考で私たちは修正協議開始の打診を始め、粘り強く続けました。 ですが、与党の反応は極めてつらく、既に衆議院で修正協議済みということを理由に全く応じることはありませんでした。この与党のかたくなな態度に当方は方針を変換し、附帯決議を充実することに切り替えたというのが参議院における修正協議の際の経緯でございます。 私たちは、今後も、極めて高く、そして厳しい問題意識を持ってこのテーマに取り組み続け、子供たちの笑顔を守るために力を尽くしてまいります。”
“立憲民主・社民の牧山ひろえです。 私は、会派を代表して、ただいま議題となりました民法等の一部を改正する法律案について賛成の立場から討論いたします。 立憲民主党は、修正案について、原案のまま運用させることによって生じる被害を少しでも減らせることができるとし、衆院法務委員会の採決では、修正案には賛成、修正部分を除く政府原案に反対しました。衆院本会議では、修正案が盛り込まれた民法改正案に賛成し、参院に送付されました。 同一の法案には政党会派として同じ対応をするのが責任政党としては当然の考えなので、我が党の立場としては参議院でも賛成せざるを得ないという結論になりました。 ただし、質疑でもお分かりのとおり、私たちは、この政府案にもろ手を挙げて賛成しているわけでは全くありません。元々の私たちの修正内容が含まれない政府原案に対する評価は、衆議院の委員会採決で原案に反対したことに示されるように、極めて悪いものになっております。また、筋論としては賛成せざるを得ないとしても、国会議員、そして国政政党として法案を少しでもいいものにする努力をするのは当然ですし、義務でもあります。”
“訴えられるというこの心理的プレッシャーは同居の子供にも伝染しますので、是非その点を御配慮いただき、私もまだまだ質問をしたいところですけれども、時間となりましたので、ここで終わらせていただきたいと思います。”
“このように、常に訴訟を手段にした紛争のリスクに子供をさらし続けることが子供の利益と言えるのでしょうか。子の養育の質に与える影響をどう考えるかについてお答えください。 また、幼い子供を育てながら低賃金で働くシングルマザーやファーザーにとって、元伴侶から繰り返し調停や裁判を起こされることは、精神的、時間的、経済的にどのような影響があると御認識でしょうか。”
“既に離婚済みのケースであっても親権者の変更の申入れは可能で、かつ、条文上、複数回の申請も可能なんですね。離婚から日時が経過していますと、DVなどの証拠の提出も当然難しくなります。いつまでたっても法律関係が安定しない同居親の不安にも配慮して、野方図な親権変更には問題意識を持つべきだと思いますので、是非その点、よろしくお願いします。 オーストラリア家族法改正では、濫訴について、支配の継続を望む虐待加害者が法的手続を被害親子に対する危害の手段として用いるという現象が激化し、これによる被害親子の再被害や疲弊はもちろん、司法リソースも圧迫されて、家庭裁判所がますます子供と監護親を被害から守れなくなるという悪循環を来したと指摘されています。 不当な申立ての多発を典型とするリーガルハラスメントあるいはリーガルアビューズの問題ですが、今の我が国の状況においては、離婚に当たって共同親権とならなかった別居親や改正施行前に離婚した別居親が、繰り返し共同親権への変更申立てをすることが懸念されています。子育て中の同居親にとっては、訴訟を起こされること自体、極めて負荷が大きいわけです。”
“そこで、我が会派は、離婚の際に親権者となってから継続的に、そして安定的に子供を監護してきた父あるいは母親の実績をしっかりと重視して、親権者変更が安易に認められないようにすべきだと思います。具体的には、親権者変更の要件を子の利益のため特に必要があると認めるときに限定するとともに、その判断に当たっては従前の子の監護の状況を特に考慮しなければならないものとすることを考えておりますが、この点につきまして法務大臣の御所見を伺いたいと思います。”
“面会交流は絶対に善という固定観念は持たないでいただきたいと思うんですね。必ずしも子供の利益にならないんですね。だから、この点もしっかりと、本当に専門性の高い方を育てて、間に合うようにしていただきたいなと思います。 親権者の変更については、現行法上、父母間だけで決めることができない仕組みとなっており、裁判所への変更請求が必要となります。今回の法案により離婚後の共同親権が導入された場合、新たな選択肢として共同親権が増えることから、離婚後における親権者の変更請求が増える可能性も当然あります。 その中にはDVや虐待を行ったことなどを理由に離婚の際に親権を得られなかった者もいるかと思うんですけれども、一方で、離婚の際に親権者となった親は、継続的に、そして安定的に子供を監護していた場合であっても、DVや虐待を行った元配偶者から親権者変更の請求を起こされるのではないかという不安を抱えながら子育てをしていくことになると思うんですね。これは耐え難い苦しみだと思うんです。”
“こういうこと一つにしてみても、こういうことを見抜くというのは大変な専門性が必要だと思います。是非、しっかりこの点を念頭に入れて御対応いただければと思います。 現状でも、DVや虐待の主張が取り合われず、あるいは過小評価されて、子供や同居親の意思に反して面会交流が決められるケースがあるんですね。 調停委員などからの説得や誘導、実質的な強制があったという声は、支援団体だけではなくて、数多く届いているんですけれども、そこで、いわゆる面会交流原則実施論の間、そしてニュートラルフラットが訴えられて以降の運用の検証をまずしっかり行うべきではないかなと思うんですが、特に、家裁の姿勢、対応などに対するものも含めて、子供と同居親の評価や意見の調査は欠かせないと思うんですね。 速やかに調査、検証に入ることを検討していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“加害者は自分の正しさを押し通すと思うんですね。ガイドラインも自分に都合よく解釈すると思うんです。それが義務違反、親権者変更事由になるとは思いもしないのではないでしょうか。害された子供の利益はしばしば回復困難あるいは不能になると思うんですが、加害者の特性を考えますと、現在構想されている防止策や救済策は意味を成さない危険があると思うんですね。 共同親権の進んだ欧米では、ポスト・セパレーション・アビューズが社会問題になっているんです。それは、子に執着する別居親による離婚後の暴力、嫌がらせ、付きまとい、こういうことがあるそうです。 このような悲劇をなくすためには、他国の事例をしっかり研究して、ポスト・セパレーション・アビューズが生じるきっかけですとか環境を少しでも減らしていくという、そういったアプローチも重要かと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“続いて、共同親権の導入などに伴い想定される問題事例につき、政府・与党は、加害的、敵対的な別居親に対して、協力義務違反、人格尊重義務違反、権利濫用、親権者変更方策、親権者変更の方策などをその対応策として御答弁されているんですけれども、これらはいずれも事後的な手段ですけれども、認識の過誤と言われる自分の正しさを疑わない傾向があるDV加害者向けに事後的な手段は有効な抑制策となるとお思いでしょうか。大臣、いかがでしょうか。”
“新たに法文に規定されている父母間での協力義務違反や人格尊重義務違反は、具体的にどのような取扱いになるんでしょうか。違反の認定や効果について御説明いただけますでしょうか。”
“子供を育てたり、職業上子供に関わったりする人たちは、訴訟リスクをヘッジするためには共同親権に伴う複雑な制度やケースについて正確な知識を持つ必要があるということになるんでしょうか。”
“子供の養育に関する法制度の変更に伴ってこのような訴訟リスクにさらされるということについて、法務大臣の御所見を伺いたいと思います。”
“やはり、国民が普通理解できないような言葉を、専門家しか分からないような用語を使って国民の間で誤解を招くというのは本当に取り返しの付かないことになりかねないと思いますので、是非再考をお願いしたいと思います。これは、ほかの用語に関してもそうですけれども、やはり外国でも、私、アメリカの弁護士ですけれども、アメリカでもやっぱり普通の国民が分からないような用語というのは極力避けるというのが今の主流ですので、是非その点、再考をお願いしたいと思います。 損害賠償リスクについてですが、さて、今回の改正により、複数の局面で損害賠償リスクが発生します。考えられるケースとしては、同居親が共同での親権行使事項につき単独で行使をした、その場合、非同居親の親権を侵害したと主張され得る。病院や学校について無限ループが発生する場合、選択しなかった側の親から責任を追及する訴訟を提起される可能性がある。ほかにも様々なケースが考えられますし、特徴としましては、今までのように当事者に限られず、関係者まで親権をめぐる訴訟に巻き込まれるということになります。”
“急迫という言葉に関する国民の感覚に近い定義からこんな遠い条文の解釈例しか根拠が出てこないのに、急迫の事情は広く解釈されるから大丈夫だとしてこのまま通してしまって本当にいいのかなと思うんですね。 同居親の単独行使が急迫の事情に当たらず権利濫用だとして別居親が訴えることも想定されますけれども、本法案における急迫が、裁判所において法務省の説明どおりに解釈される保証はないと思うんですね。その危険を冒してまで急迫の事情の言葉を維持されるのでしょうか。大臣、いかがでしょうか。誤解を招かないでしょうか。”
“立憲民主・社民の牧山ひろえです。 離婚後の家庭法制を中心とした民法改正案の質疑を今日も担当させていただきます。よろしくお願いいたします。 さて、急迫の定義についてお伺いします。 単独での親権行使が可能な急迫の定義について御質問をさせていただきたいんですが、民法上の正当防衛及び緊急避難における急迫とは、危難が現に存在しているか、少なくとも間近に迫っている場合とするのが判例や学説の標準的立場なんです。法務省の説明はいわゆる継続的危険を含むものになりますけれども、この解釈が採用された判例はございますでしょうか。”
“続きまして、木村参考人から指摘のあった論点ですが、法務省は、法案八百十七条の十二第二項に父母の互いの人格尊重、協力義務が定められているから適時の決定を邪魔する共同親権の行使はできないと言い続けています。 では、この義務違反があったとき、誰が、どうやって、どのぐらいの時間で是正するのでしょうか、大臣。”
“努力目標の言葉を並べるのは非常に簡単だと思います。でも、今ですらこういう状況ですよ。これからもっともっと家事事件、増えていくわけです。こういった状況にあることを本当に真剣に認識して、急ピッチに何とかしなきゃいけない問題だと思うんですね。 この課題について、最高裁は適正、迅速な紛争の解決に向けて取組を進めていると強調されておりますが、では、改正法の施行時にどこまで迅速化が進んでいれば、実社会の要請に応えて、そして子供の利益を確保し得るものと評価することができるんでしょうか。審理期間の短縮、迅速化の達成状況の目安を教えていただきたいと思います。それがどこまで進めば改正法記載の制度設計が問題解決の実効性を持ち得るのか、御判断をお伺いしたいと思います。大臣、お願いします。”
“しかし、現在の子の監護者指定事件の調停、審判の手続を通じた平均審理期間は約九・一か月となっております。特定事項の審判は新しい制度ですのであくまで参考としての数値となりますけれども、例えば手術ですとか、あるいは転居の決定に九か月以上掛かっていたら、下手するとその病人は命さえ失われてしまうかもしれません。進学などにも、当然、九か月もたってしまえば悪影響が出てしまってもおかしくないわけです。印象値ではありますけれども、実社会の要請に到底応じられる審理期間とは言えないと思うんですね。これ、本当に大問題になる、今後もっともっと大問題になると思うんです。 共同親権の導入に伴って、具体的な親権行使の審判だけではなく、親権者を定める審判、親権変更の審理、面会交流の審判もまた増加が見込まれるばかりです。そのいずれについても、子の意向を十分に確認し、家庭の状況を詳細に調査して、丁寧に判断をする必要があります。 現在の家裁の審理期間の現状は、実社会の要請に応え、子供の利益を確保し得るものと大臣は評価されますか。現在の家庭裁判所の業務の繁忙状況で審理期間の問題が生じないと、そのように言えるでしょうか。”
“重要事項決定権の共同行使は、必ずしも子供の利益にかなうとは言えないと思うんですね。離婚後の父母に協力関係がないと、実際には子についての意思決定がスムーズにできなくなるからです。過去の国会の答弁でも、安倍晋三首相や山下貴司法務大臣はこの点を強く言っておられました。 決定内容の適切さもさることながら、こういった重要事項の決定に関わる審判は短期間で行われる必要があります。たとえ家庭裁判所が正しい判断を行ったとしても、その判断が必要なタイミングに間に合わなければ、子供の最善の利益にかなう制度とは言えないのではないでしょうか。法務大臣の御認識を伺います。”
“続きまして、家庭裁判所の審理期間の短縮の必要性についてお伺いしたいと思います。 改正法の施行後、重要事項ないし特定事項の決定につき親権の共同行使の合意ができない場合、すなわち両親権者間で親権行使の判断が割れる場合、その判断は家裁の審判に委ねられることになっています。重要事項の判断を委ねられた家庭裁判所は、どういった判断基準で審判を行うのでしょうか。 先日の委員会で古庄議員も発言していらっしゃいましたけれども、例えば子供の進路なんて何が正解かなんて、裁判官だから分かるというわけではないと思うんですが、いかがでしょうか、大臣。”
“専門性の養成ということに鑑みましても、非常に多くの時間が掛かります。 そしてまた、先ほどの質疑からもお分かりのように、現在の法務省も最高裁も、今回の法改正についてどの程度の準備が必要かという全体像も、そしてそれを前提とした現在の状況も、いずれも教えていただけませんでした。把握していないように聞こえました。それでなぜ間に合わないとは思っていないと言えるのか不思議です。しっかりと答えていただきたかったんですが、もう一度お願いします。”
“新しい制度や予算成立前だから、そのために必要な準備や計画について回答できないといった趣旨のコメントに聞こえるんですけれども、実際に今回にしても改正事項に基づいたプランは未作成とのことのようなので、本当に急ピッチでしっかりしたプランを立てて、是非体制をしっかりと整えていただきたいと思います。 行政府は、主権者である国民から政策についての信任を得るために、政策や制度を国民の代表者としての国会に提案します。その場合には、政策や制度を実施するのに必要な費用や対応人員、それから必要装備などについて、ある程度の規模感を伴ったプランニングが政府提案の妥当性を評価する際に判断要素として必要なのではないでしょうか。 この点について、大臣の御所見を伺いたいと思います。”
“共同親権の導入が子供を法的トラブルに巻き込む可能性を上げる可能性もやはり考慮するべきだと思うんですね。 今回の改正に対応するには、家庭裁判所の抜本的な人的、物的体制の整備が必要不可欠だと思います。裁判官はもちろん、調査官、調停委員などについても増員が必要でしょうが、法務省と最高裁は、今年度も含めて、裁判官以外の裁判所職員の定員増加にブロックを掛けているんです。 その一方で、今回の改正によって、離婚をめぐる事件が今より更に複雑かつ困難になることが想定され、とりわけ当事者対応は困難を極めることが予想されております。 今回の改正の影響を最も受ける職種の一つである調査官などは、極めて専門性が高く、そして増員することはすぐにはできることではありません。今回の改正に対応するために、最高裁は、いつまでにそれぞれの職種をどの程度増員し、またどのように家裁のインフラを強化するのか、その御方針をお聞かせいただければと思います。”
“改正案は、現行法よりも、親権行使などをめぐって協議ですとか対立する場面が当然ながら増えると思うんですね。今までは紛争のきっかけになりづらかったプールですとかワクチンなどの何げない生活の一部が紛争の種になるわけでございます。言わば、紛争の多様化そして複雑化になるわけです。法務大臣は衆議院での審議で、不必要な紛争が増えるとは思わないと答弁しておられますけれども、要否を問わず、紛争自体が増えることは多くの識者が認めるところなんですね。 共同親権制度が主流の欧米では、日本と比べて子の監護に関する法的紛争が非常に多く、もう格段に多く、裁判に巻き込まれる子供が大変多いです。ちなみに、家事裁判の件数は、日本は二千二百四十一人に一件、フランスの場合は現在三百九十五人に一件、米国ニューヨーク州ですと百三十七人に一件となっております。米国ニューヨーク州もフランスも共同親権の国なんですけれども、共同親権と子供が法的紛争に巻き込まれる確率との関係について、どのような御認識でいらっしゃいますでしょうか。”
“今私が申し上げたようなサービスがないと、同居親は子供について何らかの選択を行うたびに弁護士に問合せをしなければならなくなるんですね。この短い国会審議の中でも、これだけ様々なケーススタディーが検討されています。実際に制度が施行された場合、数多くの事案について不安を感じるケースが続出すると思うんですね。そのような状態は子供の利益には全くならないと思うんです。 共同親権となった場合には、日常の行為ですとか急迫の事情がある場合を除いて、狭義の親権である重要事項決定権について共同行使をすることになります。共同親権者の話合いで一致しない場合の重要事項の決定は、家族にとって今までになかった業務でございます。これに加えまして、共同親権か単独親権かという、これもまた今までなかった業務も加わるわけですね。また、言わば事件が事件を生む、このような事態も懸念されるわけです。 これらを考え合わせますと、確実に家裁の業務量は増加、激増すると思うんです。法務省そして最高裁は、今回の改正によってどの程度、家裁の家事事件数が増加すると見込んでおられますでしょうか。”
“様々なシミュレーションを含めて質の高い国会審議を行い、それを軸に執行の質を高めていくことは重要ですし、私たちの使命でもあると思うんですね。 ですが、先ほど述べました裁判官の独立の関係上、裁判所が立法意思どおりに解釈し、そして運用し判断する保証はないですし、法務大臣も最高裁事務総局も保証することはできません。であれば、重要なところを具体的に条文に書き込んできちんと縛る、本来の筋論でいえば、こうしないと懸念は全く払拭されないのではないかなと思うんです。 例えば、共同親権となっているケースで、同居親が自身の行う行為を自身単独でできるのか、それとも別居親と共同でないとできないのか確信が持てない場合に、これらの質問に対応する問合せ窓口的な仕組みや手だてを用意する御用意はございますでしょうか、大臣。”
“裁判官は憲法及び法律にのみ拘束されるとされていますので、条文修正を行えばこんな心配は要らないと思うんですが、政府・与党はかたくなに拒んでいますので、特段の配慮が必要になってくるわけだと思うんですね。 最高裁も同じ質疑の中でこう述べています。各裁判所において改正法の各規定の趣旨、内容を踏まえた適切な審理が着実にされるようになることが重要、最高裁といたしましても今回のいろいろな議論なども踏まえまして準備を進めていきます、研修なども含めて裁判所としても対応してまいりたいと、このように述べておられるんですけれども、問題意識は共通するんですけれども、対策の具体的なイメージが見えないんですね。 研修以外の具体策をお示しいただければと思います。最高裁、お願いします。”
“立憲民主・社民の牧山ひろえです。 離婚後の家庭法制を中心とした民法改正の質疑を担当いたします。よろしくお願いします。 さて、現在、与野党で様々な角度からこの改正法に基づき質疑を積み重ねて、それによって明確になった点や批判を受けて軌道修正した内容が数多くあります。 これらの国会審議の内容については、裁判実務において反映していただかないと議論の意味がありません。その認識は当局でも共有していただいており、五月九日のこの委員会での福島議員との討議の中で大臣はこうおっしゃっています。本改正に関わる国会での議論を含めた立法意思が執行にちゃんと写し取られるかどうか、そこが非常に大事なところでありますので、そういう問題意識を持って法務省も最大限努力したいと思いますと言っているんですね。 では、具体的に、法務省はどのようにして当委員会での議論を裁判実務に反映するおつもりでしょうか。”