伊勢崎賢治
れいわ新選組 · Japan
“いかにセンシティブな問題かお分かりになりますよね、離島にこういうものを埋設することが。御案内のとおり、米軍の戦略に関わるものであります。つまり、沖縄からの海兵隊の移設、グアムですからね、これ辺野古問題に直結します。心してこれハンドルしてください。よろしいでしょう。 内閣府に伺います、続いて。 全国の離島の議長会の令和八年度の要望書は、重油価格の引下げや離島航路支援法の制定を求めております。燃料高騰にあえぐ離島の悲痛な叫びが聞こえてきます。その悲鳴に追い打ちを掛けるように、今、イラン危機による重油不足で離島航路の運休という死活問題が起きております。しかし、政府の燃料対策は、代替手段のない離島航路を完全に置き去りにしております。 この危機に対し、この改正案が新設するのは都道府…”
“どうも。 今日は基本方針の方を、根本的なことを問いたいので、政府参考人に質疑することになります。 私の一族、伊勢崎家のルーツはほかならぬ小笠原にあります。戦前、国の南方政策という国策の下、我が一族郎党は小笠原からサイパンへと移住いたしました。そして第二次世界大戦、サイパン島は御存じのとおり激しい戦場となり、私の一族の大半、これは子供を含む十数名です、あのサイパン玉砕によって命を落としました。あのバンザイクリフから天皇陛下万歳と言って身を投げたわけであります。当時少女であった私の母親はこれを免れました。だから僕はここにおるわけですけれどもね。 今でも小笠原村役場にはこの玉砕の記録が静かに眠っております。国策の下、離島が都合よく利用され、見捨てられた歴史、その構造は今も変わっ…”
“議員立法ってそういう扱いだったんですね。知りませんでした、僕。済みません、どうも。 それでは、この最後の質問は、もしよろしかったら議員の方に答えていただいても結構であります。 この予算規模の、予算の額の非対称性について指摘をいたします。 今回の改正案における令和八年度予算は、全体で僅かたった五十五億円、運賃の低廉化の交付率は五・五割、物資負担は六割にとどまります。沖縄や奄美の振興法では国の補助率が八割から十割であるのに対し、なぜ国家の主権に関わる最前線の国境離島においてこれほど補助率が低いのでしょうか。財政力の弱い離島自治体に四割以上の自己負担を強いるのは、事実上の支援放棄にしか見えません。国境保全が国の専管事項であるならば、生活の維持コストこそ国が十割負担をするべきでは…”
“文献調査の要請、これは言及なされませんでしたね。ここが問題なんです、実は。世界に伝わっております。 私の一族が玉砕したサイパンのすぐ隣には米領であるグアムがございます。今年四月、ザ・グアム・デイリー・ポスト、これは地方新聞ですね、グアムの、の報道によれば、グアム議会のウィリアム・パーキンソン議員が、この南鳥島への計画に対し、日本政府に猛烈な抗議と懸念を伝えております。 資料を御覧ください。 こう言っています。もし、南鳥島で核廃棄物事故が起き、太平洋の海域が汚染されれば、グアム住民の生活だけでなく、太平洋における米軍、米軍の任務の要であるグアムの戦略的価値すら脅かされると。そして、米連邦政府や外交団の介入を求めております、この記事で。 外務省に伺います。 領海やEEZ、自然…”
“予算の非対称性というのは、僕は、その核マネーとのこの非対称ですからね。よろしいでしょうか。 結びます。最後です。 国境離島の保全とは、国家主権の誇示や、いいですか、リスクの押し付けであってはなりません。そこに生きる人々の命と豊かな自然を守り、太平洋の隣人たち、外国の、それとの平和に共存することにほかなりません。小笠原の役所に眠る我が一族の玉砕の記録、これは過去の歴史ではありません。国家の都合によって離島を犠牲にする構造を二度と、これ大門先生がおっしゃったように、南西諸島も含みます、これを二度と繰り返してはなりません。 終わります。どうも。”
“続けます。 もう何が言いたいか分かると思うんですけれども、無人機特有のもう一つ、法の空白を指摘したいと思います。 これが有人機であれば、墜落したり事故の発生時にパイロットが死亡するか生存するか、現場におります。しかし、無人機の場合、操縦者は横田基地の中にいるかもしれないし、もしかしたら海の向こうのアメリカ本土から遠隔操作しているかもしれない。日本の警察が基地の外の事故現場に行っても、被疑者はいないんです。では、基地の中に入って操縦者を特定できるかといえば、地位協定の壁があって、これもできません。 同じ同盟国である例えばイタリアであれば、米軍が武装ドローンを飛び立たせる際、これ着陸するときもですね、イタリア側の指揮官による正式な承認を義務付けてあります。つまり、イタリア政府…”
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“今日は本当に、最後の僕の慟哭に近い質疑なんですけれども、最後に締めます。 武器輸出は、出したら戻らない、これに尽きます。 質問を終わります。”
“希求します。 そこで提案します。 輸出後管理で得たこういう重大な違反の兆候を、国家情報局がインテリジェンスとして、この午前中にさんざん議論したこの組織の中の異論を保護する、スタッフを保護する、そういう体制の中で分析、評価して、NSCなどに報告することを法的に義務付ける、法案の中で。つまり、現場からの警報が政策のブレーキに直結する回路を法制化する、これを午前中の議論に引き続き、いま一度お願いします。約束していただけないでしょうか。お願いします。”
“これほど大規模にかつ長期にわたる武器流出を現地のアメリカの担当官、アメリカというのは、これ武器輸出後管理の担当官が現地に置いていますからね、既に、これ見逃していたとは到底考えられません。僕はそこで彼らの能力を身近で見る立場におりました。 問題の核心は、彼らが上げたはずの、何と申しましょうか、命の警告ですね、現場からの警告、これが米フィリピン間の外交的配慮や組織の論理で黙殺されたことです、黙殺です。事実、アメリカの国務省自身が、こういうところをアメリカはすごいやっぱり検証します、輸出後の管理の構造的な欠陥を認めております、公式文書で。日本が学ぶべきことはここです。 そこで伺います。 武器の目的外使用や第三国への移転は、単なる協定違反、今おっしゃられた協定違反ではなくて、我が国の安全保障を脅かす新たな脅威の兆候を示すこれインテリジェンスにほかなりません。こうした現場からの命の警告が、警報が、省庁間の縦割りや外交的配慮で黙殺されることこそ我々が学ぶべき最大の教訓であります。国家情報局は、まさにそうしたバイアスから独立して情報を分析するために創設されるはずであります。そう願いたいと思います。”
“官房長官御存じのように、防衛大臣やっていらっしゃいましたからね、アメリカは全てそういう制度持っているわけです、武器輸出に関してはですね。日本、今考えている日本の、今言われた日本の枠組みよりかもっともっと厳しい。それと、議会がそれを監視します、御存じのように。 続けます。 事前通告した質問二は、ちょっと時間がないので割愛させていただきます。最後の質問になっちゃうんですけど、これちょっと長いんですけど。 ほんの数年前のことですけれども、私は、国連の要請でフィリピン・ミンダナオ紛争の武装解除の最終フェーズに関わりました。そこでは、アメリカによって、繰り返しますけれども、日本よりかもっと厳格な国内法を持つアメリカによってフィリピン国軍に提供されたはずのアメリカ製の高性能な武器が、反政府ゲリラ、これモロ・イスラム解放戦線といいますけれども、これを中心に、本当に、現地に僕赴きまして、本当に何でこんなところにと驚くほど社会の末端まで拡散し、そして少年兵の手にも渡る現実を目の当たりにいたしました。この武器流出は、私の体験談だけではなくて、これ国際的に知られた公然の事実であります。”
“輸出後の管理はアメリカですら手を焼く問題であります。私が政府代表として赴任したアフガニスタンでは、アメリカが当時のアフガン国軍に供与した膨大な、本当に膨大な武器、兵器が、今や使用可能な形でほとんど全てがタリバンの手に渡っております。これは歴史に残る大失敗、失敗例であります。 また、そのお隣のパキスタンでは、対テロ目的で、テロ対策ですね、この目的で供与された戦闘機を含む装備がアメリカ政府の意図と異なる形で対インドで使われ、これは印パ両国の安全保障のジレンマを決定付けております。これ、インド、パキスタン両方とも核保有国であるということをお忘れなく。 伺います。 日本が武器輸出を拡大するなら、こうした失敗をこの制度設計に、国家情報局の制度設計に反映すべきだと僕は信じます。政府は、具体的にどういう状況を反面教師とし、どのような対策を標準化しようとしているのか、お教えください。よろしくお願いします。”
“官房長官、午前中は、インテリジェンスの世界における脅威の誇張、もう聞き飽きたと思うんですけど、スレットインフレーションを防ぐためのブレーキについて議論いたしました。ありがとうございます。 午後は、この脅威の評価が政策を動かす先、つまりNSCなどの判断と、その結果として決定されるであろう例えば武器輸出、武器輸出、この問題を扱います。 国家情報局が脅威があると評価すれば、それがNSCなどの判断の出発点となり、だからこの装備移転が必要なんだという結論につながる。その意味で、国策としての武器輸出と国家情報局の関係は緊密であります。緊密でなければなりません。 でも、ここまでは輸出前の話であります。しかし、武器輸出は一度出してしまえば回収できません。それも、輸出後に目的外使用や第三国への移転が起きても、後から取り返すことはできません。これは武装解除の専門家として申し上げます。 それでも行われる、何と申しましょう、輸出後管理、これアメリカでいうとエンドユースモニタリングという言葉を使います。これは極めて高度なインテリジェンスの世界であります。これに焦点を当てます。”
“このような最悪の事態も起こり得るのであります。この点についてはもう一度午後の質疑で伺います。ありがとうございました。 終わります。どうも。”
“当時、アフガンで飲み仲間だったアメリカの分析官の一人はパージされました。そういうことが起きないように、よろしくお願いいたします。 官房長官、本日私が求めましたのは国家の判断に不可欠な二つのブレーキであります。第一に、政策が判断される前のブレーキ、つまり脅威評価の段階で、健全な異論を保障するため、異論を唱える職員を人事評価から保護し、代替仮説の検討を義務付ける制度です。第二に、判断が下された後のブレーキ、つまり、一度下された判断であっても、その前提に誤りが判明した場合、速やかに訂正し、その訂正を申し出た職員の身分をさらにまた保障する制度であります。 官房長官、異論を許さない組織は、御存じ、多分釈迦に説法かもしれませんが、必ず判断を誤ります。そして、失敗から学ばない組織は必ず暴走いたします。その一つを見てきました。この二つのブレーキがなければ、その先に待つのは、例えば武器輸出のように、一度決定されれば取り返しの付かない政策であります。 自衛の名の下に行われた支援、武器輸出、支援がかえって輸出先の内政を激化させ、あるいは国家間の安全保障のジレンマを深刻化させる。これ、後戻りできません。”
“にもかかわらず、その声は組織的に黙殺され続けました。結果は御存じのとおりであります。二十年という歳月、そして筆舌に尽くし難い犠牲の果てに、この戦争はアメリカとNATOの事実上の完敗、つまり敗走です、ベトナム戦のような、こういう形で幕を閉じました。 そこで、伺います。 第一に、国家情報局に対し自らの分析に誤りがなかったかを事後検証することを義務付け、誤りが確認された場合は、例えばNSCなどへの訂正報告を義務として制度に明記していただけないでしょうか。 第二に、その訂正を提起した職員が決して不利益を、優秀とかそういう話ではなくて、不利益を被ることのないよう、例えば公益通報者と同様の強固な身分保障を与え、人事評価ラインから完全に切り離すなど、この人事制度に更に工夫を加えていただけないでしょうか。お願いします。”
“続けます。 情報分析というのは、これは釈迦に説法かもしれませんけれども、残念ながら、外れることが多々あります。いや、むしろ外れることを前提にその後の対応を考えておくことこそ危機管理の要諦だと僕は思います。一度動き出した国家方針の前提が崩れたとき、我々はそこで立ち止まり、計画を修正できるのか、その仕組みがなければなりません。 国家情報局の分析に基づき、例えばNSCなどが一旦判断を下し、国家の政策が動き出した後で、前提が間違っていましたと認めることは、組織にとって極めて困難なことであります。しかし、この困難を乗り越える仕組みがなければ、政策の暴走を止めることはできません。 私は、この現実を政府代表として赴任したアフガニスタンで目の当たりにしました。二〇〇一年、同時多発テロの後、アメリカとNATOは、短期間で制圧できると、勝てるという分析を前提にタリバン政権へ軍事侵攻いたしました。しかし、数年もたたず戦況は泥沼化し、現場からは、その現場に僕はいました、これはつまりタリバンは通常戦で勝てる相手ではないという悲鳴に近い報告と分析が上がり始めました。”
“人事評価上の、人事上の評価の面ですね。 人事上の保護については、ちょっと軽く一言いただければ。”
“第二に、分析の過程では、代替仮説、これは本命の考え方とは異なる別の可能性や見方ですね、これの文書化を必須の義務とし、内部文書の中で、異論が採用されなかった場合は、その不採用の理由の記録、これを義務付けると、こんな仕組みを構築していただける可能性はございますでしょうか。お考えをお聞かせください。どうも。”
“官房長官、御苦労さまです。 私は、本委員会、内閣委員会でこれまで二度、国家情報局がスレットインフレーション、つまり脅威の誇張に陥る危険性を指摘してまいりました。そして、五月十二日ですか、長官は、デビルズアドボケートとかレッドチームといった組織内の異論を制度的に組み込む仕組み、これを僕、提案させていただいたんですけれども、それに対して前向きな答弁をいただきました。ありがとうございます。 本日は、それを単なる理念や工夫で終わらせず、具体的な制度にする可能性を議論したいと思います。事前通告した最初の質問一ですね。これは時間の関係で次の質問二とこれ合体させていただきます、済みません。 官房長官、レッドチームのようなものが本当に機能するか否かは、つまるところ、職員が萎縮せずに、それは違うと声を上げられるか否かに懸かっております。そこで、そのための制度設計についてお伺いします。 第一に、異論を唱えた職員が人事評価で不利益を受けないよう、例えば上司の評価ラインから独立させるなどの保護措置を制度に組み込んでいただけるでしょうか。”
“特に、このインテリジェンスの司令塔が強化される。僕、どちらかというと、インテリジェンスは必要だという考えの立場ですから、もちろん僕は、政府の代表としてインテリジェンス最前線のアフガニスタンとかにいましたので、この重要性は分かっているつもりであります。 この今で足りているのかという、この独立行政機関のこの在り方、もっと強化すべきだ、別のものをつくるべきじゃないかも含めてお願いいたします。”
“僕、アフリカが長くて、このツワネ原則、これなぜ南アフリカで生まれたかって、これかなりもうぐっとくるんですよ、やっぱりね。やはりこのアパルトヘイトという、当時ですよね、国家安全保障ということを盾にしたこの極度の情報統制、弾圧と人権侵害の歴史を経た国ですよね。それを克服したわけですよね。こういう国からベースとしてこのツワネ原則が生まれたということですよね。 そこでお伺いしたいのは、北村参考人と小谷参考人、時間があったら、もし、補足という形で海渡参考人もお願いしたいんですけれども、このツワネ原則は、国家安全保障を理由とする秘密指定、秘密指定や非公開指定、これが濫用されないように、行政府から独立し、機密情報を含めてアクセスでき、是正勧告や国民、国会への報告を行える実効的な独立監督機関の存在を前提にしている。これ、こういう考え方でありますね。 日本では、もちろん特定秘密保護法の情報監視審査会や独立公文書管理監みたいな、こういうのがあって、一応、権限独立性、常時監視の体制という点でツワネ原則が求める水準があるように見えますが、果たしてこれで足りるのかということ、将来に向けてですね。”
“これ、運用次第ではこれ永久ブラックボックスになってしまうのではないかと僕はちょっと懸念しているんですよね。一言で言うと、アメリカの場合はこれ、オートマティックディクラシフィケーションという、つまり年限が来たら原則として自動的に公開する。日本の場合は、何といいましょうか、ディスクレショナリーですね、ディクラシフィケーションですね。年限が来ても、政府が非公開と判断すれば公開されないというような、こういう制度になっているんじゃないかなと思います。 そこで、伺います。 一定年限後の原則移管、どこかに移管するとか、原則公開、例えば三十年みたいな感じですね、こういうルールは日本でも制度として置くべきでしょうか、特にこの法案に関してですね。よろしくお願いします。”
“その統合幕僚学校で僕が言うのは、国際法との絡みで、もし自分たちが、現場の部隊が中央からの命令でそれに従った結果、もし現場で国際人道法違反を犯してしまったら、その記録があるわけですよね、それを破棄するということは自分たちの首を絞めるということですから、弁護の機会を与える、とんでもないことなんですよね。申し訳ないですけど、本当に自衛隊の精鋭たちの多分教育が足りないと思います、このことに関するですね。ぽかんとしていて、そういう状態です、本当にね。 次に進みます。三つ目ですね。これも海渡参考人にお願いいたします。 アメリカは、さっき御説明があったように、原則二十五年間たったらいわゆる機密解除の枠組み、同じように、英国は原則二十年で公文書館への移管、インテリジェンスの移管、これが義務付けられております。こういうふうに、民主主義国家若しくは法治国家というのは、例外は設けつつも、この情報の出口、最終的な出口、これをどうするかということを制度的にしっかり持っております。 一方、本法案というのは、この出口の設計が余りないように見えるんですよね。”
“国家情報局がこのような、まあ失態ですよね、このような事態を防ぐために、この法案に、若しくはその附帯決議でもいいですよ、最低限どのレベルの、こういうことを招かないために規律を置くべきか、法律家として何かサジェスチョンがあったらお願いします。”
“二つ目、更に行きますね。 南スーダンの日報問題、覚えていらっしゃるでしょうか。この南スーダンの日報問題にめぐっては、当初、破棄若しくは不存在というふうに説明されて、その後に発見されたわけですよね。大変申し訳ないんですけど、この政治的な不都合な情報ほど記録が消える構造的なリスクを抱えているんじゃないか、日本だけ。 なぜかと申しますと、これ他国の軍隊で起こったら、だって、これ作戦の公式記録ですからね、これ大変なことになります、これ。大変なことになりますので。このことを僕は、防衛省の統合幕僚学校で、高級課程でもう十八年間教えていたんですよ。必ずこれに触れることにしたんですが、みんなぽかんとしてるんです。この重大さが余り日本人は分かっていない、制服組にとってもですね。これは困るんですね。日本人ってこの辺の感覚がちょっとないような気がするんですよね。その上で、ちょっと私情が入って申し訳ありませんが。”
“今日は四つほど質問を用意してきまして、最初の三つが日本の法律家として聞きたいことが、確認したいことがありますので、海渡参考人に。残りの一つは、今話題に上がったツワネ原則、是非、小谷参考人と北村参考人の、このツワネ原則から見たこの法案をお伺いしたいと思っています。 まずは、海渡参考人、よろしくお願いいたします。 僕の質問は、国家が収集、集め、若しくは作成するインテリジェンス、これは一体誰のものかと、最終的にですね。ここでいうインテリジェンスというのは、収集された情報、素材ですよね。それと、それを評価、分析した成果物、リポートのような。最後に、それらに基づく意思決定の過程の記録ですね。これ、行政文書ですよね。 この三つがあると思うんですけれども、これらは、最終的にですね、最終的に内閣、つまり行政府の占有物なのか、それとも公文書管理法が言う国民所有の知的資源として国民に帰属する性格を持つのか。どう整理したらよいでしょうか。”
“これはもう法治国家として筋が通らないですよ。もう法の空白に対処するために一度立ち止まりませんか。ここの部分で、大臣、僕もお手伝いします、本当に。 終わります。どうも。”
“地位協定の話をもう少ししてほしかったんですけど、これは次の機会に移りたいと思いますね。 最後です。 私は、この質問で、今日の質問で、アウトソーシング自体を否定しているのではありません。海外でも、海外で委託を行うのであれば、事故が起きたときの刑事責任、繰り返します、刑事責任ですよね、と被害者救済、それと邦人保護、自衛隊のみならず、そういう要員の邦人保護ですよね、これを制度として決着を付けた上で進めるべきだというふうに考えます。 最後に、皮肉的な状況を一つ説明させていただきます。日米地位協定の話です。 我が国は、日米地位協定の枠組みの下で、米軍に随伴する、随行する契約業者、いわゆるコントラクターでありますね、アウトソーシングで、協定上の軍属に含めることを認め、御承知で、これ御案内のとおりですね、公務中の犯罪等について、我が国の刑事裁判権が及ばないという特権的な地位を彼らに与えております。つまり、米国のアウトソーシング業者は、我が国の司法権を制限してまで守っている。他方で、自衛隊の海外任務に随行する、随伴する邦人業者についてはまだ曖昧です、法的な議論は曖昧ですね。 これ、問題でしょう。”
“その場合に、どの範囲なら日本で法的に対応可能で、どこから先は相手国の手続に委ねざるを得ないのかについて、これあくまでも法的な議論ですよ、現時点の基本的な考えをお示しください。”
“邦人保護、そして被害者救済、それと法で治める法治の観点から、政府としての整理が、法学的な整理が不可欠であります。 加えて、現行法で、日本の現行法では、国外犯処罰の射程には限界があり、場合によっては日本の司法では裁けないという空白が生じ得ます。これが、私が他の委員会の場で再三問題提起している国外犯処罰規定の不在の問題であります。日本だけです、この問題を抱えているのは。これは、自衛隊員のみならず、邦人一般にも言えます。 つまり、日本の法、司法で裁けないという法の空白が委託先社員の日本人にもひとしく存在します。まあ事故が起きたらジブチ政府と外交取引するしか道はないと思います。ですが、日本が法治国家としての責務ということ、これを重く考えるのであれば、頭を下げて賠償金を積むだけでは済みません。 大臣に予算年度の実務として伺います。 重大事案を想定した場合の論点、刑事、民事、行政、相手国当局対応、邦人保護について、省内又は関係省庁、外務省とかで整理していますか。”
“今、突っ込んだ、本当に突っ込んだ答弁をしていただきました。そこなんですね。法的な、その最後の部分ですよね、法的なものですよね。 今おっしゃいましたが、現地の司法がまともに働かないと。そういう状況って、まともに働かない云々ではなくて、現地法との衝突、それを考えなきゃいけない。あっちだって主張するわけですから。あっちだって裁きたいわけですよ。こちらは邦人保護をしなきゃいけませんよね。それで衝突するんです。 これをちょっともう少し突っ込んで、最後の質問ですけれども、時間がありますね。ジブチです。 現在、ジブチに駐留する自衛隊では、駐屯地、基地、施設の整備が中心で、警備、戦闘支援に当たる業務は委託していないことは承知しております。これも説明受けています、僕は。一方で、現地で活動する委託業者の邦人は、日本人は、地位協定上、日・ジブチ地位協定ですね、この訴追免除の対象外であり、原則として現地法が適用されるはずであります。 しかし、委託業務に関連して重大な過失事故が起き、現地の司法手続と衝突した場合、あっちだって主張しますからね。”
“問題は、当時の占領当局、これCPAですね、がしいた条例がありまして、委託業者も現地の司法、イラクの司法から訴追を免除されていたんですね。しかし、業者は軍人ではない、ここが問題なんですね。アメリカの軍事司法は管轄できないということになった。つまり、誰も裁けないという想定外、これアメリカも想定していなかった、想定外の事態が起きてしまったということです。法の空白の問題ですね。これがアメリカ、イラク双方の国内で大問題になり、訴訟と賠償を大変に複雑なものにし、結果、この占領政策を大失敗に導くのであります。これは極めて重い教訓です。 大臣に伺います。 もちろんこれは極端なケースです、例です。外務省の委託が今のところ後方支援中心だとしても、海外で死傷を伴う重大事件が起きたらどうするのか。業者との委託契約において、事故が起きたときの初動、これは通報とか現場の保全ですよね、それと調査の主体と手順、証拠の保全、現地当局との連携、そして被害者の救済まで、平時から担保する仕組みをこういうことを想定して整備しているでしょうか。若しくは、整備する予定はございますか。お答えください。”
“予備自衛官に関しては、日本において、国際法上の地位のこと、自衛隊諸君の本人たちもこれ戦闘員かどうかというのはちょっと憲法的には微妙な話なんですけど、これは別の機会でやりたいと思います。 ここまでは制度設計の話であります。しかし、海外での委託の本当の落とし穴はその先にあります。委託は後方支援のつもりでも、事故や死傷が起きた瞬間に輸送や施設管理は治安対応、警備と不可分になり、責任の境界が一気に曖昧になり、まあ言い方はあれですけれども、好戦的になります。 歴史上の教訓があります。イラク占領期、アメリカの占領当局は、情勢の悪化を鑑み、輸送や要人、車列の移動に伴う警護を含む多方面の業務におけるアウトソーシングを飛躍的にエスカレートさせ、その過程でいわゆるブラックウォーター事件が起こりました。二〇〇七年であります。アメリカの業者、ブラックウォーター社が首都バグダッドで委託業務で移動中に発砲事件を起こし、子供を含む十七名の市民が殺害されました。 これは、普通であれば重大な軍事犯罪若しくは国際法で言う戦争犯罪ですね。”
“ジブチに関しては後段の方で改めて質問します。 政府は、いわゆる今おっしゃったように、PMC、PSC、民間軍事会社的活用を否定しておりますよね。これは承知しております。一方で、防衛力の抜本的強化に関する有識者会議報告書、これ添付一でございます、は、この人口減少を直視し、DX、無人化と並んで、部外力の一層の活用、これアウトソーシングですね、これを提言しております。注意すべきは、平時の効率化にとどまらず、平時及び有事において機能するよう、業務が継続的、確実に遂行できる契約や制度面の枠組みを検討すべきと、有事の業務継続性を要件として捉えていることであります。 大臣に伺います、できたら。 政府として、この提言も踏まえ、有事でも回ることを前提にアウトソーシングを拡大、若しくは制度設計していく方針なのか。 次に、海外拠点を含め、輸送、整備、施設管理などの後方業務は、状況次第で警備行為と一体化し得る、これ僕は境界領域と呼んでいます。これ、有事において業務を継続する場合、当然身を守る必要性が生じます。アメリカのアウトソーシングは、こういう背景でどんどんこの業務領域を広げてきました。 そこで伺います。”
“どうも、説明責任、御苦労さまです。どうも。続けますね。 今日の話題はアウトソーシングであります。 防衛省は、人的基盤の強化の一環として、このアウトソーシングを進めております。しかし、どの業務を民間に任せ、どの業務を自衛官が担うべき中核業務として残すのか、この整理は十分には見えません。ごめんなさいね、僕はアフガニスタンにいたもので、ごめんなさいね。 まず、現在アウトソーシングしている業務について、個別契約の細目ではなく、国民に分かるような形で代表例を挙げつつ、類型として全体像をお示しください。あわせて、今後、さらに委託を検討している業務の方向性も、可能な範囲でいいですから説明ください。 さらに、その線引きを決める判断基準について伺います。コストや人手不足といった平時の効率性だけではなく、有事になったらどうするのか。当然、業務の継続性を判断する、しない、判断しなきゃいけませんね。そのとき、その警備とか実力行使との分離をどう位置付けるのか。その判断基準とその優先順位の説明をお願いいたします。”
“これは、外部、これからそれに応募しようとする外部専門家からの立場からすれば、どこまで何を調べられるのか、過去の市民活動や自身の思想的発信がどう解釈されるのかと、誤認があった場合、訂正の余地があるのかと、これが多分すごく不安要素として認識されているということ、これは御承知おきください。 自由な知と発信を重んじる高度専門人材ほど、正当な活動、過去の社会活動とかですね、までが不適切として排除されるリスクに敏感です。敏感です、彼らは敏感です。こうしたこの不透明な入口、入口が不透明さがあると、彼らが参加する、この試みに、をちゅうちょする最大の障壁になります、そういう人たちにとってはですね。だから、立派な箱をつくり待遇を整えてみても、この入口の不透明さが解消されなければ、優秀な人材、外部の人材は二の足を踏み、結局は官僚内の閉鎖的な人間の中で回す組織に逆戻りしてしまう。それがないようによろしくお願いいたします。 終わります。どうも。”
“これ最後の締めの言葉になりますけれども、今日の僕の質疑で一番訴えたいのは、この国家情報局というのが、いわゆる役人の掃きだめになってしまう、それは避けなきゃいけないな、やはりインテリジェンスの独立性であるとか、政治からの独立をやっぱり確保するためにですね。その上で、インテリジェンスの性質上、この外部専門家を戦力化するということは、これは必須であると僕は思います。昨日、おとといですか、ジョセフ・ナイ教授の話もしましたけれどもね。 ここで考えなきゃいけないのは、その入口の部分ですね。やっぱりインテリジェンスという性格上、秘密保全の適性評価、これセキュリティークリアランスの話が多分問題になってくると。これ別に質問じゃありませんので。 問題は、このセキュリティークリアランスが今ブラックボックス化しているという評価が非常にあるということであります、外部から見るとですね。”
“あわせて、これは気を付けなきゃいけませんけれども、利益相反の管理を前提に、兼業や副業など、共同研究などを可能にする柔軟な働き方。その一つには、多分、この採用自体を通年でやるとか、特に外国から戻ってきている、戻ってくる人材にとっては、この通年、つまり年間を通しての採用というのは非常に重要だと思います。こういう柔軟な働き方、採用の仕方、待遇のところで、これを整備するお考えはございますか。どうぞ。”
“昨日問取りに来た文科省の若い官僚たちは、この僕の訴えに本当にうなずいていましたよ、本当に。是非文科省と連携してやってください。真綿で首を絞めないでください。お願いいたします。 これは最後の質問ですけれども、木原官房長官ですかね、これ。 現代のインテリジェンスはオシント、つまりオープンソースインテリジェンスですね、データ分析、サイバーが決定的です、申し訳ないですけど。国家情報局が実効性を持つためには、民間、大学などの高度専門人材を中核で活用できるだけの採用と処遇の制度が不可欠であります。 ところが、現実にはどうでしょう。官の給与水準、あと雇用の硬直性、兼業の制限、研究環境や計算資源の不足などにより、優秀なデータサイエンティストやセキュリティー人材はそもそも余り来ない構造になって、と言えないでしょうか。これでは、つまり人材を採れない前提の制度のまま国家情報局をつくることになるのではないでしょうか。 伺います。 国家情報局において、民間とか大学の高度専門人材を確保するために、任期付採用も含め、その市場の水準を踏まえた高待遇や特別手当等を制度として確保すること。”
“昨今、AI翻訳の発達により、言語学習は不要になるとの議論もありますけれども、それは誤りです。AIが進化しても、現実社会の非公式な権力関係や地域固有の慣行、それと政治的機微を織り込んだこの難言語の情報を解釈し、AIの誤訳やバイアスを検証できるのは、やっぱり高度な生身の人間、専門家のみであります。AI時代だからこそ、その限界を補完する人間による専門知、これがインテリジェンスの最終的な防波堤になると僕は思います。どうでしょう。 そこで伺います。 国家情報局の設立に当たり、AI活用を前提としつつも、AIが代替できない、人間による解釈と検証の領域をどう担保するのか。その上で、文科省と連携して、不可欠な難言語や、それと地域専門家を一体何人規模で何人掛けて育成するのかという具体的なビジョンがあったら、是非お伺いしたいと思います。”
“木原長官御案内のように、内閣府のPKO局本部、あそこには国際平和協力研究員制度というのがありまして、日本のJPOを終わった人たちを次のキャリアアップさせる止まり木制度というの、これ、明石康さんなんかと十年以上前に僕、立ち上げに関わったんですね。先細りです。頑張ってください、これ、戦略として、お手伝いします、これ。 次に、大学です。大学の教育です。 インテリジェンスとは、相手国の言語で発信される膨大な情報から価値ある情報を読み解き、その歴史、文化の背景を踏まえて将来を分析する極めて知的な作業でございます。 私は長年、東京外国語大学という小さな国立大学で教鞭を執りましたが、そこで痛感したのは、政府による運営費交付金の削減と、選択と集中の名の下に、これ本当聞き飽きました、本当にもう。特に、人文社会科学系には再編、縮小を迫る近年のこれずっと続いた政策によって、これ本当に真綿で首を絞められるような拷問です、これ本当に。これ、こんなことをやっていると、習得に長期間を要する難言語、難しい言葉ですよね、それとか、地域研究といった知の泉が意図的に痩せ細らされている深刻な現実、これが現実なんですね。”
“一人一人に政府の機関が個別に伴走する、この伴走型支援を徹底し、着実に職員数を伸ばし、常に韓国の指標でいうと上の方、これをヒットしているんですね。これ、国家戦略としての気迫があるんです、韓国の場合は。 そこで伺います。 韓国のように国家戦略としてデザイアブルレンジの改善に本腰を入れる方針をお持ちですか。そして、国連で得た知見と人脈が日本のインテリジェンス能力へ直接転換されるよう、彼らを迎え入れる還流システム、これを制度として構築するお考えはありますか。どうぞ。”
“僕にもこの今の配置状況がありますけれども、足りません。二人体制、これを基本に考えてください。それと、兼轄が多過ぎます。よろしいでしょうか。 視点を変えます。国連です。 国連本部の政務・平和構築局、その中の地域別部門やPKOの現場というのは、紛争の裏側や政治の機微が渦巻く情報の最前線であります。これは国連本部の話です。そこで多国籍の同僚と渡り合い、現地の当事者と信頼関係を築いた邦人職員の経験は、日本人職員の経験は、これは日本のインテリジェンス分析の精度と深度を決定付ける戦略資産だと僕は思います。 しかし、国連事務局における日本のプレゼンスはというと、国連には、御存じのように、各国の分担金等を基に算出されるデザイアブルレンジ、これ望ましい職員数、国連職員数といいましょうかね、この上限と下限、日本の場合は百六十人から三百五十人ぐらいが望ましいだろうと、こういうレンジが各国に設定されているんですね、指標として。日本は、残念ながら、恒常的にいつも下の方の下限に低迷しております。 対照的に韓国は、候補者一人一人、発掘まで行うんですね、韓国の場合は。”
“アフガニスタンで私が見たNATO諸国は、常時、その要員の替えがないという、つまり代替がないという状況を徹底的に排除するシステムを維持しておりました。一方で、日本のそれはというと、特に駐在武官、防衛駐在官ですね、この体制は、日本の体制は、単独担当で危機対応も日常業務も背負わされる綱渡り状態でありました。 政府は、この人員不足と体制の硬直性をインテリジェンス能力の根本的な脆弱性としてどの程度深刻に受け止めておりますか、ですね。NATO諸国で一人体制、武官が一人体制の国は存在しません、こういう重要なところでですね。だって休暇取ったらどうするんですか、その後、ということであります。 国家情報局の議論はまずこの現場の増強から始めるべきだと思いますが、見解を伺います。”
“前回お約束したスレットインフレーション、脅威の誇張と武器輸出の関係については、次回に譲ります。 本日は、私の教育現場での経験から、インテリジェンスのための人と知ですね、知の土台を問いたいと思います。 私は、かつて政府代表としてアフガニスタンに赴任し、アメリカとNATOの軍事占領政策の中で、各国の駐在武官やCIAを中心とするインテリジェンス要員と活動してまいりました。仕事が、僕の仕事が軍閥たちの武装解除という武装勢力の内部構造を読み解く作業だったもので、この同盟国とのインテリジェンス連携は必須でありました。これは、同時に互恵的なもの、つまり僕からもあちらに提供するものが多々あったということであります。 その中で痛感したのは、インテリジェンスとは、巨大な組織や最新の機械が生み出すものではなく、やっぱり一人一人の人間、その知見と経験、そして現地で築く信頼関係のたまものであるという極めて当然の事実であります。今の日本のインテリジェンス体制に何が欠けているかと僕に問われれば、司令塔の強化ではないと答えるしかないです。現場、つまり足下の問題です。 質問します。”
“その今おっしゃった続きで是非朝鮮国連軍の話をしたかったんですけど、ここでとどめますね。引き続き御指導ください。 ありがとうございました。”
“引き続き、僕は、まあ弱小政党ですけれども、研究者から転身したというのは、まさにこういうことをやるためになったので、御協力ください。済みません。 和田先生、どうも。 お話の中に出てきたONEANですけれども、特に、僕、実務家ですから、実際、何から始めるかということをちょっと議論したいと思うんですけれども。 僕だったら、多分、日韓がまず協力して、北朝鮮に向かい合うということを始めなきゃいけないと思うんですよね。そのとき、もう御案内のとおり、韓国政府というのは、まあ政権によってこれ違いますけれども、対北朝鮮政策に揺れ幅がありますよね。でも、一貫して北朝鮮の核を問題にしてきた、これは変わらないと思うんですよね。一方、これも御存じのとおり、北朝鮮は核を国家存続の根拠ともみなしている、これが現実であります。 ですから、北朝鮮にアプローチするときに、非核化を、これを入口に据えるということは、まず対話が始まらない可能性があるわけですね。”
“じゃ、まず、宮本大使から。 どうも初めまして、伊勢崎です。外大でずっと教鞭執っていまして、今ここにおりますけれども、どうも済みません。先ほど安全保障専門家って言われたんで、ぎくっとしまして、一応それが専門なんですけど、済みません。 お話に出てきた共通の理解、日中のですね、国際法上の概念、これもまた僕の専門なんですけど、コンドミニアムという概念がありまして、これは、特定の領域、例えば係争地ですよね、領海でも同じですけれども、これに対して、この領有権を分かつのではなくて、複数の国家が対等な立場で統治権を共同行使するという共同統治ですね。若しくは共同開発、共同管理というまでに拡大することがあるんですけれども、歴史上、成功例少ないですね。だけど、数少ない事例はあるんですね。 それに近いものの一つとして、そのときに大使をやられていたと思うんですけれども、福田政権のときに、御存じのように、御案内のように、東シナ海の平和、協力、友好の海にするというこれ合意ありましたよね。”
“国家情報局がスレットインフレーション、つまり脅威の誇張、この現象に陥っちゃった場合、そのゆがんだインテリジェンスが国会のチェックを経ることなく、そのまま武器輸出の拡大を正当化する口実をつくり続ける、こういう危険な構造が生まれるんじゃないかなということを僕は非常に危惧しております。 インテリジェンスというエンジンと武器輸出というアクセルを政府が、言葉きついですけど、独占し、民主主義の根幹である国会というブレーキが制度から外されたらどうなるのか、このことについて、次回以降、詳細な質疑を行うことをここにお約束し、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。”
“ありがとうございます。 是非、前回ちょっと半分冗談で言ったんですけど、僕の、学者の時代の僕ってかなり異端で、僕みたいなのを、御用学者じゃなくてですよ、僕みたいなのを、学者を何か守秘義務でがんじがらめにして是非登用してください。覚えていますか。もう遅いですけど、僕、今政治家ですけど。 残りの時間を、ちょっと締めの言葉、今日もちょっといろいろ考えてきたんですけれども、これは、内容はちょっと質問通告していないので、事前通告していないので答えなくても結構です。でも、しかし、これ次回に必ず質問しますので、その予告編ということで。 もう一つ重大な懸念が僕にはありまして、それがこの武器輸出、武器輸出の拡大なわけですね。皆さんこれ批判されている以上に、国会のチェックが結構手薄です、これ、そのシステムとしてですね。これ非常に僕、懸念しております。その武器輸出の是非を判断するのがNSCですね。それに脅威の情報を提供するはずの、に期待をされているのがこの国家情報局。このNSCと国家情報局、特にこの武器輸出の拡大に絡んで、この問題を次に質疑したいと思います。”
“導入しないのであれば、代替するその実用的な担保案、担保策は何か、お答え願えればと思います。どうぞ。”
“この彼の登用は、外部のより客観的な視点を入れることにより、今言ったエコーチェンバー化を防ぎ、分析の質を担保する試みでありました。我が国でもこうした外部の知見や、さらに、異論、異なる論を制度的に議論に組み込む仕組みが必要であります。 例えば、この業界でいうところのいわゆるデビルズアドボケートですね、これ、悪魔の代弁者やレッドチーム、昨日、問取りで官僚の皆さんとやり取りしたんですけど、余りこの言葉は流通していないみたいですね、政府ではですね、デビルズアドボケートとレッドチーム。 デビルズアドボケートというのは、あえて反対の立場から、こういう立場をつくるわけです、そのチームの中に。議論を挑み、その論理の穴をつく役割、こういうのをあえてつくる。レッドチームというのは、いわゆる敵役をつくる、分析や計画の弱点を徹底的に攻撃する専門部隊をあえてチームの中につくるという、こういうやり方であります。 こうした主流派の意見の盲点を洗い出すために、異論の制度的な保障ですね、あるいはジョセフ・ナイ教授の登用のような、雇用のような、外部の独立した視点を導入する、こういうお考えはあるのか。”
“とにかく政治的な結論ありきの収集誘導は厳禁されている、その意気込みだけは伝わってきます。それを制度的にどう担保するかということを、ちょっと提案も含めて次に進めたいと思います。 政治による監督やオールソース分析は、これは重要でありますね。でも、分析官にも、人間ですから、政治にも政治家にも、いわゆる確証バイアスというのが必ず我々にはあります。組織全体が同じ脅威認識に流されれば、政策決定する空間ですね、指導部の空間がいわゆるエコーチェンバー化いたします。結果として、脅威が誇張され、政策が過剰に傾く、これがいわゆるスレットインフレーションの典型となる症状であります。この組織の自己検証能力をいかに確保するか。 かつてアメリカでは、インテリジェンスの総合分析を行う国家情報会議、NICですね、この議長ですよ、議長に政治家ではない学者、当時のハーバード大学のジョセフ・ナイ教授が登用された先例があります。彼は去年亡くなりました。残念ですね。僕は学者時代に一度彼とシンポジウムで一緒に登壇したことがあります。”
“本法案において、この収集と分析、評価の機能的な独立を現状のこの内調のシステムの制度よりも後退させることなくいかに制度として担保するのか、具体的にお伺いできれば幸いです。どうぞ。”
“歴史を振り返れば、最近ですけれども、イラク戦争というインテリジェンス史上語り継がれる苦い経験があります。このケースは、単に情報の収集担当者のバイアスの問題ではないです。むしろ開戦、つまり戦争をやるという政治的な結論が先にあって、その結論を補強するためにインテリジェンスの分析、評価部門が収集部門に特定の情報を要求し、集められた情報がゆがめられて解釈された。まさにこれはインテリジェンスの政治化、これが問題なわけであります。 このような、あってはならないインテリジェンスと政治の暴走を防ぐために、インテリジェンス業界である意味、鉄則のように語られているのがこの分離の話であります。分析部門と収集部門の分離であります。それと、政治からの独立性であります。 そこで伺います。 今回の法案で従来の内調よりも格段に強力な権限を持つこの国家情報局が司令塔となった場合、特定の政治判断や予断に基づき、各省庁の、各省庁の収集活動まで過度に干渉する、あるいは司令塔の意向に沿った情報を収集するように誘導する、こういうリスクは本当にないのかということであります。”
“まさにその閣僚、つまり政治家なんですよね。政治レベルのチェック、これが多分、僕が問題にしたいことなんですね。 インテリジェンスの客観性というのは定義しやすいんですけれども、常識的には、政治とか組織、若しくは個人の利害からの独立、インテリジェンスの独立を指すと僕は理解しております。政治というのは、皆さん御存じのように、皆さん政治家ですから、脅威とか最悪な想定、最悪想定を好みます、我々はね。だから、その濫用をいかにコントロールするか、これに懸かっているわけですね、客観性というのはですね。 今、分離という言葉をお聞きしました。それについて更に進めたいと思います。この収集機能と分析、評価機能の分離であります。 政府は、国家情報局が各省庁から情報を集約し、総合的な分析、評価を行う司令塔になると説明しております。おっしゃるとおり、現状、今ある既存のシステムでも、情報の収集はまさに主に各省庁が行い、内調が集約、分析を行うという形式上の分離は存在いたします。しかし、私がここで懸念するのは、この法案によって創設させる強力な司令塔がその関係性を一変させて、かえって機能的な独立性を損なう危険性であります。”