西園勝秀
中道改革連合・無所属 · Japan
“御答弁ありがとうございます。 ツキノワグマの月の模様の調査は私もすごく大事だと思うんですけれども、これはツキノワグマにしか適用できません。つまり、北海道で出ているヒグマにはこれは利かないわけでございますね。やはり私は、その意味でも、この鼻紋を用いた個体識別というのは非常に有効な手段じゃないかと思っておりますので、是非御検討いただければと思います。 最後に、ちょっと時間もありませんが、山岳トイレについて伺わせていただきます。 近年、インバウンド需要の拡大に伴い、国立公園や国定公園を始めとする観光地ではトイレ不足が深刻な課題となっております。観光客が安心して快適に利用できる受入れ環境を整備することは、観光立国を推進する上で極めて重要です。 一方、自然公園や山岳地域には上下水道…”
“これは、二度にわたって人間に捕獲されたんですけれども、そのまま放したという状況で、さらに、その熊が子熊を連れてまた戻ってきた、こういう状況なんですね。宮崎さんによれば、捕獲された熊を放すと、人間は脅威ではないというふうに認識をし、そのことが子熊にも学習して伝わってしまうということをおっしゃっておられました。 また、宮崎さんは、人里に出没する熊が森の餌不足である、出没する原因が餌不足であるという一般的な説は誤りであり、個体数の圧倒的な増加によって生息域からあぶり出された熊が人里に出ている、それが実態だということをおっしゃっておられました。 その根拠となる山の実態について、時間の関係上、ほんの断片にはなりますが、私が宮崎さんから伺ったお話を少しここで御紹介をさせていただこうと…”
“しかも、個体や家系、地域によって食性は異なり、その違いはふんの分析からも確認できるとのことで、御紹介した写真集にも掲載されています。 本来、熊は、鋭い牙を持つ雑食性の大型哺乳類であり、死肉の臭いを嗅ぎつけ、土葬された人の墓を掘り返す習性もあったとのことでした。また、道路にまかれる融雪剤、塩化カルシウムが、塩分を必要とする鹿を道路周辺に誘引し、鹿の個体数が急増、餌の鹿が増えたことで熊が激増する要因になったとの指摘や、空き家のトイレにあるふん尿のミネラル、鉱山跡の人の汗の塩分など、人間の痕跡に動物が集まる現象も、結果として野生動物の行動に影響を与えているともおっしゃっておられました。 こうした知見を踏まえ、宮崎さんは二十年以上前から、地域ごとに適正な個体数を設定し、それを上回…”
“子供の頃は、人々の暮らしを支えるエネルギーはまきや炭であり、里山では日常的に木が伐採されていました。そのため、集落から尾根まで見渡せるほど見通しがよく、それが緩衝地帯となり、人間の生活圏と自然動物とのすみ分けができていました。しかし、高度経済成長期に入り、エネルギー源がまきや炭から、電気、ガス、石油へと転換し、人々が山の木を利用しなくなると、かつて見通しがよかった里山はうっそうとした森林へと変化しました。さらに、戦後の植林や林業の人手不足により山林の管理が十分に行われなくなった結果、人と野生動物を隔てていた緩衝地帯が失われました。 森林は豊かになり、野生動物の餌も増え、さらには保護を重視した熊対策により、熊の個体数が増え続けた結果、生息域からあぶれた若い個体や弱い個体が人…”
“ありがとうございます。是非、安全なドローンの運航ができるように調整をお願いいたします。 本日、一冊の本をお持ちしました。これは、長野県にお住まいの宮崎学さんが、四十年以上にわたり熊の生態を追い続け、その成果をまとめられた「となりのツキノワグマ」という写真集です。 私は、先日、宮崎さんに直接お話を伺い、実際に熊のわなをかける現場にも御案内をいただきました。 こちらの資料を御覧ください。宮崎さんの横に、木に大きな傷がございます。これは、おりに捕獲された熊に対し、別の熊が威嚇のために暴れて、そして大きな傷をつけたということでございます。この傷、たった一つの情報で、捕獲された熊以外にも別の熊が近くにいるという事実が読み取れるものでございます。また、おりに捕獲された熊は激しく暴れる…”
“御答弁ありがとうございます。 まさに今おっしゃられた費用対効果の高いサプライチェーンの構築、やはりこれが私も鍵だというふうに思います。 そして、家庭から排出される年間約十万トン、この廃食油の回収についても大変重要かと思います。この点についてもちょっとお伺いさせていただこうと思います。 現在、家庭から出る廃食油の九割以上が廃棄されております。全国で回収を進めるには、住民の継続的な協力を得ること、収集運搬コストの削減という二つの課題を克服する必要がございます。 本日は、それらの課題を克服している神奈川県藤沢市の取組を御紹介します。藤沢市では、廃食油を週一回の戸別収集により回収しています。住民が回収拠点まで持ち運ぶ必要がないため、負担が大幅に軽減され、高い回収率を実現しています…”
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“このように世代を超え、さらには国境を越えて生命と環境を脅かすPCBの危険性を踏まえれば、日本国内からの漏出を絶対に許さない、例外なき厳格な管理が求められることは自明の理です。 環境行政のトップとして大臣もこの危機意識を共有していただいていると思いますが、改めて御見解をお聞かせ願います。”
“中道改革連合の西園勝秀です。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。 早速質問に入らせていただきます。 PCB特措法の改正により、JESCO事業は終了します。しかし、PCBの脅威そのものがなくなったわけではございません。 一九六八年に発生したカネミ油症事件では、食用油にPCBが混入し、一万四千人を超える方々が深刻な健康被害を受けました。胎盤や母乳を通じて影響が及び、皮膚が黒ずんだ黒い赤ちゃんが生まれるなど、世代を超えた深い悲しみをもたらしました。 一度放出された有害物質への対応がいかに困難であるかは、坂口厚生大臣の主導によりカネミ油症救済法が成立するまでに実に四十四年もの歳月を要したことからも明らかです。 PCBは、難分解性、生物蓄積性、長距離移動性という極めて厄介な性質を有しています。大気や海流などを通じて地球規模で移動するため、PCBを一切使用していない北極圏の野生生物やイヌイットの人々の体内からも検出される事態が生じています。”
“特に、自然災害と原子力発電所事故の発生が重なる複合災害については、防災庁と内閣府原子力防災担当部局との間で、発災から復旧・復興までの各段階における役割分担を明確化し、緊密な連携体制を構築することにより、被災者への対応に万全を期すこと。 十六 在留外国人やインバウンドの増加を踏まえ、各地方公共団体における、多様な食習慣・文化的慣習を有する外国人に対応した避難所環境の整備や防災教育・訓練の実施、地域防災力の向上に資する外国人防災リーダー育成の取組に対し、必要な助言と支援を行うこと。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。”
“十三 富士山の噴火を始めとする火山防災対策については、関係府省庁及び地方公共団体による総合的な対策が重要となることから、防災庁は司令塔として、関係機関との緊密な連携及び円滑な調整に努めるとともに、平時のリスク評価に基づく事前防災から噴火時の応急対応に至るまで、実効性のある対策の立案と実施を図ること。 十四 防災庁発足後も現場の実態に即して検証・見直しを重ね、官民協働防災の実効性を高めることが不可欠であることに鑑み、平時からの人材確保や教育・訓練、備蓄や防災DX等の推進状況、また、発災時における国・地方公共団体・民間事業者等の役割分担について検証する場を設けること。なお、検証の場においては、自治体職員等の労働者や現場関係者を始め、産官学民の多様な防災関係者が参画するものとすること。 十五 複合災害への対応を一層強化するため、関係府省庁及び地方公共団体等と連携し、被害を防止・軽減する施策の実施を加速化するとともに、複合災害発生時における避難所運営や救援物資の供給等の在り方の見直しを行うこと。”
“十一 被災者支援及び避難生活環境の抜本的改善に関し、災害支援システム構築の必要性に鑑み、有識者が参画する場を設け、その意見を聴取すること。なお、意見聴取の場においては、保健・医療・福祉の専門家、人権に配慮した避難生活環境等に関して知見を有する者など多様な主体の参画を図ること。 十二 各地域における科学的な災害リスク評価に基づく事前防災の推進に当たっては、人的・財政的基盤の弱い地方公共団体に対する国の支援を適切に行う方策を検討すること。また、日本海溝・千島海溝周辺海溝型地震及び南海トラフ地震対策に万全を期するため、地方防災会議等が災害リスク評価の結果等を踏まえて地震防災対策推進計画の見直しを行うに当たり、国として、必要かつ十分な情報提供及び助言を行うことにより、その見直しの円滑化を図ること。”
“八 防災DXの推進により、発災時における政府による迅速な情報の収集・発信やプッシュ型支援等を実施できる体制を構築するとともに、いずれの被災地においても一定水準以上の防災対応が担保されるよう、既存のマニュアルや指針等を体系的に整理し、地方公共団体の規模や財政基盤に応じた支援を行うことにより、防災・減災に係る自治体間格差を解消し、全国的な水準を底上げするよう努めること。 九 防災局の設置場所及び管轄区域については、各地方公共団体等の要望や意見が多数寄せられていることから、災害発生リスク等を踏まえて慎重に検討するとともに、その選定プロセスや基準の明確化及び透明化に留意すること。 十 災害対策基本法第二条の二に定める基本理念に、全ての被災者がその被災地にかかわらず、できる限り、良好な生活環境をあまねく享受できるようにすることが明記された趣旨に鑑み、被災者の人権を尊重した取組に万全を期するとともに、特に、女性や子ども、障害者に配慮した環境整備をより一層推進するため、地方公共団体に対し、適切な助言及び支援を行うこと。”
“六 東日本大震災及び東京電力福島第一原子力発電所事故から得られた知見については、防災庁へと引き継がれることが重要である。復興庁が担っている東日本大震災からの復興に係る司令塔機能を含む取組は、今後とも中長期的な対応が必要となることを踏まえ、着実に進めること。 七 防災分野におけるDXを推進するに当たっては、市町村の区域を超えた広域災害に対しても、被災者に係る情報を集約・共有できるようにしていくため、被災者支援システムの広域連携のための仕組の構築に努めること。また、個人情報の活用については、セキュリティの確実な保護を行うとともに、災害対応及び被災者支援に必要な範囲で、関係者間で適切に情報を共有し、活用するための技術開発、制度、運用について検討すること。”
“三 大規模災害時における被災自治体の過重負担を軽減する制度を構築すること。特に、市町村職員が被災者でありながら支援者として避難所運営、物資や住宅の確保、被災者対応等を担う実態を踏まえ、国及び都道府県による人的・実務的支援を強化し、被災自治体及び現場職員に業務が集中しない運用体制を整備すること。 四 防災庁がその機能を十分に発揮するために必要となる人材の確保については、防災・減災に係る専門人材やプロパー職員の計画的な採用、育成の制度設計を行うこと。また、国及び地方公共団体において、防災担当職員の兼務や頻繁な異動により知見が蓄積されにくい実情を考慮し、平時から専任性・専門性を確保できる人員配置及び研修支援の在り方を検討すること。 五 防災大学校(仮称)の設置については、防災庁における専門性の蓄積及び官民の実務者による強固なネットワーク構築を図るため、国・地方の職員の他、ボランティア団体やNPO等の民間人材等も対象とし、官民協働の学びの場として位置付け、平時から顔の見える関係性を構築するための具体的措置を講じること。”
“ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。 防災庁設置法案及び防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たっては、次の事項に留意し、その運用等について遺漏なきを期すべきである。 一 防災庁がその任務を遂行するに当たっては、縦割りを排除し、関係府省庁、地方公共団体等との連携を十分に担保するため、司令塔としての調整力のみならず、強い指導力を発揮できる環境を整備すること。 二 地方公共団体における防災力強化の取組が円滑に進むよう、人材育成、専門人材の派遣その他の必要な人的支援や財政支援を講じるよう努めること。災害からの復旧・復興に関する事業について、被災自治体及び被災者のニーズに対しワンストップで伴走型支援を実施する被災地支援体制を速やかに構築するため、防災庁は、調整やコーディネートの実施に加え、政府における防災施策全体の司令塔として、事業の統括、管理を積極的に実施するよう努めること。”
“ありがとうございます。 是非、防災庁の司令塔としての役割に期待しております。 質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。”
“政府は、令和二年度から運用している物資調達・輸送調整等支援システムについて、能登半島地震での活用時に寄せられた改善要望等を踏まえ、操作性などを考慮した新たな物資支援システム、通称B―PLoを整備し、昨年から運用を開始したと承知しております。 一方で、先月発生した岩手県大槌町の山林火災では、避難所に集まった住民の方々が床に雑魚寝状態で避難生活を送っていたと伺っております。なぜ、段ボールベッドや畳といった最低限の生活環境を支える物資が迅速に供給されなかったのか、B―PLoの運用体制について、実災害を踏まえた検証を徹底するとともに、災害時に確実に機能するよう、全自治体を対象とした実践的な訓練を行うべきと考えますが、牧野大臣の御見解をお伺いいたします。”
“先日の参考人質疑において菅野参考人から、餅は餅屋との御指摘がございましたが、まさに、平時から物流を担っている民間物流事業者や流通、小売業界の専門的ノウハウを有事に十分活用できる仕組みが整っていないことが大きな課題と考えます。 また、国によるプッシュ型支援についても、避難所ごとにリアルタイムなニーズ把握が十分ではないため、必要な物資が不足する一方で、別の物資が過剰に届くなど、現場の混乱を招くケースが指摘されています。例えば、避難所となる体育館の床が硬く、十分な睡眠を確保できないことから、一人一畳分の畳が欲しいという切実な声が上がっていても、そのニーズが迅速かつ的確に支援側に共有されない場合もございます。 だからこそ、新設される防災庁には、このラストワンマイル問題を根本から解消するための強力な司令塔機能が求められます。 具体的には、国が主導して、大手物流事業者や流通、小売企業等と包括的な事前協定を締結し、発災時には、行政の細やかな指示を待つことなく、民間の専門能力を最大限活用して、物資の調達、集積拠点の運営、避難所への配送までを一体的に担う官民連携体制を構築する必要があります。”
“ありがとうございます。 個別避難計画の策定率は、現在、全国平均で一四%でございます。その意味では、今のは一つの案でございますけれども、最終的には地区防災計画にどうやって避難の在り方を位置づけていくかということが大事でございますので、是非御検討をお願いいたします。 時間が迫っていますので、最後の質問を先にやらせていただきます。 国による支援物資の管理と効率的な投入について質問をさせていただきます。 過去の大規模災害では、全国から多くの支援物資が被災地に届けられたにもかかわらず、避難所や被災者一人一人の手元まで十分に行き渡らない、いわゆるラストワンマイル問題が深刻な課題となってきました。 熊本地震や能登半島地震においても、物資集積拠点には大量の支援物資が集まる一方で、自治体側に配送手段や在庫管理のノウハウが不足し、職員が荷降ろしや荷分け作業に追われ、疲弊の末に機能不全に陥る事態が繰り返されました。発災直後は市町村職員自身も被災者であり、限られた人員で膨大な物資を配送、管理することには限界がございます。”
“津波避難時の車使用のルールについて、地区防災計画に適切に位置づけていく必要がございます。国として、自治体が実効性ある避難計画を策定できるよう、ガイドラインの整備や技術的助言を含め、主体的かつ強力に支援すべきと考えますが、政府の御見解をお伺いいたします。”
“この点については、四月十六日の本委員会において、私からも、地区防災計画に津波避難時の車使用のルールを明記してはどうかと提案させていただきました。その際、政府からは、津波からの避難が円滑に行われるよう、地区防災計画への避難ルールの位置づけを進めるため、地域への伴走支援を強化していくとの趣旨の御答弁をいただいております。 本日は、更に一歩踏み込み、津波避難時に使用できる車両をあらかじめ特定してはどうかという提案をさせていただきます。具体的には、身体障害者マークを表示した車両に限定するという考え方です。 道路交通法では、既に、身体障害者用の車の通行を妨げた場合、罰せられることが明記されています。そのため、地区防災計画において、津波避難時に使用できる車両は身体障害者マークを表示した車両に限定すると明記すれば、実効性のある避難ルールとして機能させることが可能になると考えます。また、このようなルールが整備されれば、個別避難計画の対象となる要支援者を支える方も安心して車両による避難支援を行うことができるのではないでしょうか。”
“大臣、力強い御答弁をありがとうございます。 大臣も私も地元が静岡ということもございまして、これは私は地方創生の大きな一つの切り札にもなってくるんじゃないかというふうに思いますので、是非東京と地方との交流を進めていただければと存じます。 次に、津波来襲時における車避難の要件について伺います。 先日の参考人質疑において、菅原気仙沼市長から、防災において最も重要なのは、避難所に無事に到達することであり、津波避難においてはそれがほぼ全てであるとの強い御指摘がございました。その一方で、確実に避難を完了するための調査研究がいまだ十分とは言えないのではないかとの深刻な懸念も示されました。 現在、政府のガイドラインでは、津波避難は徒歩避難が原則であり、車避難は例外とされています。しかし、菅原市長は、全ての地域で一律にその考え方を当てはめてよいのか、遠地津波のように、時間的猶予がある場合も同様なのかと問題提起され、地域特性に応じた明確な基準が存在していないことを指摘されました。”
“この極限状態を乗り切るためには、被災地外への計画的な広域的避難の仕組みが不可欠です。 菅原市長は、高齢者世帯を地方で受け入れたり、少子化で空き教室がある地方の学校に児童生徒を学校単位で受け入れたりするホストシティー制度を御提案されました。東日本大震災で全国から支援を受けた東北などの地方の自治体は、今度は恩返しとして都市部の被災地の役に立ちたいという強い思いを持たれております。 しかし、発災して大混乱に陥ってから受入先を探すような泥縄式の対応では到底間に合いません。いざというときにこの広域的避難を機能させるためには、平時からの自治体間マッチングや事前交流が不可欠であり、これはまさに最強の事前防災です。新設される防災庁には、単なる省庁間の調整にとどまらず、大都市と地方の自治体を結びつけ、日本全体の余力をフル活用する広域調整の司令塔としての役割が求められます。 命を守るための大都市からの広域的避難の仕組みづくり、そして、ホストシティー制度のような事前マッチングを防災庁として国主導で強力に進めていくべきと考えますが、牧野大臣の御見解をお伺いいたします。”
“御答弁ありがとうございます。 今のお話だと、いわゆる目的外使用として入居は可能だということでございます。これは自治体の判断でということでございます。 そうなると、なぜ気仙沼市長がこれができないとおっしゃられたのかというと、多分、私の想像するに、この要件が十分に各自治体に伝わっていないというふうに私は思います。その意味では、これが制度上できるのであるとすれば、私は、事前防災という観点からも、公営住宅への入居、空き室の活用というのは非常に有効だと思いますので、是非周知をよろしくお願いしたいと存じます。 次に、大都市圏の大規模災害における高齢者、児童生徒の広域的避難について伺います。 先日の参考人質疑において、同じく菅原気仙沼市長から、首都直下地震などの大都市圏における大規模災害について重要な問題提起がございました。 大都市の災害における発災直後の最大のボトルネックは、圧倒的な人口の多さです。水や食事、排せつといった生命維持の基盤が瞬時に限界に達します。膨大な避難者を被災地だけで抱え込み、支援を届けるには物理的な限界があり、これまでの延長線上での対策では命を守り切ることができません。”
“このため、たとえ危険地域内に老朽化した住宅を所有している高齢者であっても、自らの命を守るために空き家のある公営住宅への転居を希望した場合、制度上、入居が認められないケースが生じています。 危険地域からの移転を促進し、住民の命を守る観点から、こうした場合には特例的に公営住宅の入居要件を緩和する必要があると考えますが、政府の御見解をお伺いいたします。”
“現在、全国で土砂災害警戒区域等の指定が進められていますが、こうした地域には、高齢者や障害をお持ちの方、さらには緊急車両での救助が困難な場所に居住されている方など、防災上、本来であればより安全な場所への移住が望ましい方々が暮らしておられます。しかしながら、自宅の耐震化や安全な地域への移転には多額の費用を要するため、経済的な事情から危険な場所に住み続けざるを得ず、災害時の逃げ遅れリスクを抱えたままの状態となっているのが現状でございます。 一方、人口減少社会を迎える中で、被災地に整備された災害公営住宅や全国の公営住宅では、今後空き室の増加が見込まれております。菅原市長は、こうした安全性の高い公営住宅を危険地域からの移転先として積極的に活用すべきではないかと御提案をされました。 しかし、ここで大きな課題となるのが、現行の公営住宅法における住宅に困窮していること、すなわち持家を所有していないことを前提とした入居要件です。”
“ありがとうございます。 山林火災につきましては、その多くが人為的要因によるものである、こういう報告もございます。本来、野焼きは法律により原則禁止されておりますが、農業、林業、漁業等においてやむを得ない場合に限り例外的に認められているものでございます。しかし、近年、乾燥化や強風の頻発により、一たび火災が発生すると大規模化するリスクが高まっていることを踏まえれば、今後は野焼きの運用についてより慎重かつ厳格な対応が必要ではないかと考えます。 例えば、野焼きを実施できる条件として、翌日の降水確率が一定以上見込まれる場合など、万が一出火した場合でも降雨による自然鎮火が期待できる条件下で野焼きを実施する、こういう制度化もあっていいのではないかと思います。これは質問ではございませんが、意見表明とさせていただきます。 次に、公営住宅の入居要件の緩和について伺います。 先日の参考人質疑において、東日本大震災を経験された菅原気仙沼市長から、事前防災の推進に向けた極めて重要な御指摘がございました。”
“これにより、火の進行方向にある住宅や重要施設などを守ることにつながります。 このゲル状消火剤は国際特許を取得している技術であり、二〇一五年には、深刻な山林火災被害に直面していたインドネシア政府から無償提供の要請が行われ、その後のJICA事業においても高い評価を受けております。現在では、アメリカやヨーロッパの環境関連展示会でも注目を集めるなど、国際的な関心が高まっています。 しかしながら、国内での活用は足利市の山林火災における残火処理や一部地域での実証的な利用にとどまっており、国レベルでの本格的な導入が進んでいないのが現状です。激甚化する山林火災から我が国の貴重な国土と国民の命を守るためには、こうした革新的技術を迅速に社会実装し、全国的な配備を進めていく必要があると考えます。 新設される防災庁には、従来の省庁縦割りや前例踏襲を乗り越え、真に有効な防災技術を現場へ届ける司令塔としての役割が期待されています。熊などの野生動物の出没リスクを含め、消防隊員の安全確保という観点からも、ゲル状消火剤の本格的な導入、配備を国主導で進めるべきと考えますが、政府の御見解を伺います。”
“従来のように、上空から散水し、その後は地上部隊が何度も山林に入り消火を行うという人海戦術には限界が見え始めています。 こうした、人が容易に近づけない、上空からの散水だけでは十分な消火性能を発揮しにくいという二重の課題を克服する技術として、近年注目されているのがゲル状消火剤でございます。 資料一を御覧ください。ゲル状消火剤は、水を短時間で大量に吸収、ゲル化させることで、高所から投下した場合でも空中で霧散しにくく、必要なエリアへ効率的かつ的確に届けることが可能となります。通常の散水では水がすぐに蒸発してしまうため、冷却効果を十分に持続させることが困難です。しかし、ゲル化によって蒸発速度が抑えられるため、長時間にわたり冷却状態を維持できる点が大きな特徴です。この性質を活用することで、延焼防止帯の形成にも応用できるとされています。 資料二を御覧ください。例えば、民家に火災が迫っている場合、あらかじめゲル状消火剤を帯状に散布することで延焼防止帯を構築することが可能です。また、火種をゲルで覆うことで酸素を遮断し、再燃の防止にも高い効果が期待されています。”
“中道改革連合の西園勝秀でございます。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 先日、岩手県大槌町で大規模な山林火災が発生し、甚大な被害と多数の避難者を出しました。焼失面積は約千百七十六ヘクタールに及び、昨年の岩手県大船渡市の山林火災に次ぎ、平成以降では国内二番目の規模となります。気候変動に伴う乾燥化や強風の影響により、山林火災のリスクがかつてなく高まっております。 現在、山林火災ではヘリコプター等による航空消火が行われていますが、上空から散水しても空中で霧散し、消火が必要な火元に十分な水が届きにくいという課題がございます。風がほとんどない状況でも、高度三十メートルから投下した水は大きく拡散してしまうのが実態です。 さらに、近年は新たな課題も顕在化しています。報道によれば、ヘリコプターやドローン搭載の赤外線カメラで熱源を探査した際、熱源付近に熊などの野生動物が確認され、二次被害の危険から、消防隊員が山林内部に立ち入って行う消火活動が極めて困難となる事例も生じております。”
“五 第七条の規定に基づく判断基準は、設置済みの太陽電池の耐用年数の確認とその結果を踏まえた長期使用又は再使用を事業者に求めて廃棄量の抑制の徹底を図るものとするほか、太陽電池廃棄物の最大限のリサイクルを目指し、不断の見直しを行い、適切な時期に段階的に強化されるものとすること。 六 附則第四条の規定に基づく太陽電池の廃棄の抑制及び太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に係る制度の在り方の検討については、施行後三年を目途に行うこととし、その結果に基づいて必要な措置を講ずること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。”
“ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。 太陽電池廃棄物の再資源化等の推進に関する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずべきである。 一 太陽電池の廃棄量の抑制と廃棄の平準化を図るため、太陽電池の長期間の使用及び再使用を促進するための必要な措置を早急に講ずること。 二 太陽光発電設備の解体等及び太陽電池廃棄物の再資源化等の実施に要する費用の負担の在り方について、太陽電池の大量廃棄に可能な限り先立ち検討を加え、所要の措置を講ずること。 三 太陽電池廃棄物の再資源化等が持続可能に実施される体制を速やかに確立するため、再資源化等による環境への影響の可視化及び資源の循環利用の促進を図る態勢の整備等について所要の措置を講ずること。 四 太陽光発電設備の設置、運用及び撤去に当たっては、放置対策も含め生態系など環境への影響を回避・軽減し、また地域経済へ資するものとなるよう、地域との共生を基本とした施策の実施に努めること。”
“ありがとうございます。 この法案は、そもそも検討事項がこれだけ多いということ自身が課題の多さを表していると思います。その意味で、この拡大生産者責任については、この法律の中でどういうふうにこの概念を入れていくかということが、やはり、一番残されている、私たちに課されている課題かなというふうにも思っております。 この太陽光パネルですけれども、今現在EUが特に炭素価格を更に上げて、他国から、この炭素価格が足りていない部分についてはCBAMという形で調整するという話が出てきていて、さらに、それが恐らく将来的には、日本の産業にとって、再生可能エネルギーを使ったもので生産しなければ、行く行く日本が立ち行かなくなる状況が将来的に出てくる可能性があると考えれば、いかに太陽光パネルを本当に継続して普及していくかということは非常に重要かというふうに思っております。 その意味では、この法律というのはある意味そこに向けた第一歩だというふうに思っておりますので、今日いただいた御意見を真摯に承り、是非この委員会の審議に生かさせていただきたいというふうに思っております。”
“ありがとうございます。 この拡大生産者責任の必要性は、恐らく、皆さん多分共通していると思うんですが、それが法律に果たして今の時点でどう扱うかというのが、多分ここが議論があるところかと思いますが、山下参考人は、先ほど、この段階で拡大生産者責任を入れておかないと後で禍根を残すというような趣旨の御発言があったと思うんですが、ちょっと改めて大和田参考人の御意見を踏まえた上で、山下参考人はどのように受け止めておられるかを御意見をいただければと存じます。”
“貴重な御意見、ありがとうございます。 やはり、今複数の委員の先生方からもこの法律が必ずしも現状では一〇〇%と言えるかというと、胸を張ってそうだとは言えないというのが多分大宗を占めたのかなというふうにも思います。 その中で、やはり、その拡大生産者責任というのが、よく皆さん、各委員のお話からも出てまいります。大和田参考人も、この拡大生産者責任の話を触れられました。私も、この法律の中に、この拡大生産者責任のことがやはり触れられていないというのが果たしてどうかなというちょっと疑問を持ちながら今回この審議に入らせていただいているわけですけれども、この拡大生産者責任の在り方について、少し、もし御意見をいただければと思います。”
“中道改革連合の西園勝秀です。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。また、四人の参考人におかれましては、貴重な御意見を賜りまして、誠にありがとうございます。 早速ですが、四人の参考人にお伺いいたします。 ただいま審議されているこの法律案でございますけれども、附則第四条に検討条項が設けられておりますが、文字数にすると三百二十八文字になります。これは、検討条項の標準的な文字数というのは私も調べてみたんです、大体、百から百五十字ぐらいというのが一般的でございまして、そう考えると、この法案というのは未解決課題が非常に多いということも言えるかと思います。 先ほども、複数の参考人の方からも拡大生産者責任の必要性などについての言及もございました。では、果たして、この検討条項は、太陽電池の廃棄の抑制及び太陽電池廃棄物の再資源化等の推進を図るという法目的に照らし、必要十分であると言えるのでしょうか。また、本則の各条文に修正が必要と思われるような事項はございませんでしょうか。各参考人の御専門のお立場から御意見をお伺いいたします。”
“御答弁ありがとうございます。 大臣、済みません、大変お待たせいたしました。最後の質問は大臣にお伺いしたいと思います。 今、ただいまこのやり取りを聞いていただいてお分かりになると思いますが、まさにこの現行の法案の枠組みだけでは将来の不法投棄のリスクを十分に抑止できず、また民間企業が安心してリサイクルに投資できる環境が整っているとは言い難いと考えます。政府が目指す本法案の目的を確実に達成するためには、長期間の使用と再使用の促進、費用負担の在り方の見直し、持続可能な再資源化体制の確立という、これまで議論してまいりました抜本的な課題について国として速やかに検討を進め必要な対策を講じていくという強い意思を附則等において明確に示すことが不可欠かと思いますが、大臣の御見解をお聞かせ願います。”
“ありがとうございます。 大臣には最後に御質問いたしますのでちょっとお待ちください。もう一問だけさせてください。 メーカーの責任についてお伺いいたします。 今回の法案では、メーカーに対し、解体しやすいパネルの製造などいわゆる環境配慮設計を求めておりますが、その位置づけは努力義務にとどまっております。しかしながら、メーカーが真にコストを投じてリサイクルしやすい製品の開発に取り組むためには、将来的に廃棄段階における物理的、経済的責任の一部をメーカー自身が負担する拡大生産者責任、EPRの導入が不可欠ではないでしょうか。いわゆる造って売るだけにとどまる現行の仕組みをどのように見直していくお考えなのか、政府の見解をお聞かせください。”
“ありがとうございます。不法投棄にならないように、是非、詳細な制度の検討をお願いいたします。 このリサイクルと埋立処分の圧倒的なコスト差、分割廃棄による抜け穴、FIT対象外の処分費用の不足、架台の莫大な撤去費用など、現行案の枠組みだけでは余りにも多くの課題が残されていると思います。これらを放置すれば、最終的に資金力のない事業者がパネルや基礎をそのまま放置して逃げてしまうおそれがあります。その不法投棄のツケを国民や自治体に回さないために、例えば、公的な基金を用いた最後のセーフティーネットを含めた抜本的な費用負担の仕組みを検討し、構築すべきではないでしょうか。政府の御見解をお聞かせください。”
“ありがとうございます。まさに、本当にこれが検討課題だと思います。 この費用の問題は、パネルだけにとどまりません。事業を完全に終わらせるためには、パネルを支えていた巨大な鉄の枠、架台や、地中深くに埋まったコンクリートの基礎なども全て撤去し、土地を元の状態に戻す必要がございます。これら周辺の構造物の撤去費用は、パネル単体のリサイクル費用以上に莫大な金額になる可能性がございます。 では、事業者はどこまで費用を負担する責任があるのでしょうか。土地の所有者と事業者が異なる場合、この莫大な撤去費用は最終的に誰が負担することになるのか、お答えいただければと存じます。”
“ありがとうございます。リユースを促していくということがまさに重要な柱だと私も思います。 では、次に、費用負担の在り方について質問をさせていただきます。 太陽光パネルは、いかに長期間使用したとしても、最終的には必ず廃棄の時期を迎えます。その際の費用をどのように確保するかが重要な課題です。 政府は、現行のFIT制度の下で廃棄費用の積立てが行われていると説明していますが、FIT制度終了後の期間や、そもそもFIT制度を利用していない新しい設備については廃棄費用を誰がどのように確保するのかが不明確です。また、設備が転売され、所有者が替わる中で、最終的な保有事業者に支払い能力がない場合には、不法投棄につながるおそれもあります。 こうした制度の適用外となるケースにおける費用負担の在り方について、どのような具体策を講じておられるのか、政府の御見解をお聞かせ願います。”
“ありがとうございます。本当にリユースが大変重要かと思います。 それで、民間投資を引き出すための環境整備としましては、もう一つ、やはりリユースの市場づくりというのも重要かと思います。排出量を抑制するためには、まだ十分に使えるパネルを安易に廃棄や埋立てに回させてはなりません。しかし、現状では、どれがリユースできて、どれが廃棄すべきという明確な基準がないため、使えるものまで捨てられてしまっております。 劣化状態に応じた中古パネルの性能評価や安全性の基準を国が明確に定め、リユースを積極的に推進する新たな仕組みづくりが必要ではないかと思いますが、政府の見解を伺います。”
“ありがとうございます。 今のお話ですと、二十年を経過しても、出力の大体八割は残るということでございますよね。これらを一律にもし廃棄して、粉砕してしまうというのは資源の観点からも極めて非効率だと思います。劣化の程度に応じて、修繕しながら継続利用する、あるいは他の場所で再使用、リユースするといった対応は可能なのではないかというふうに思います。 このように、使用可能なものを長く活用し、再使用を促進することで、将来的に集中が見込まれる廃棄のピークを後ろ倒しし、排出量の平準化を図ることもできます。この平準化はリサイクル施設の安定稼働の観点からも重要です。 廃棄のタイミングを適切に調整し、排出の平準化を図るべきと考えますが、政府の御見解をお聞かせ願います。”
“ありがとうございます。 ちょっと若干まだ今曖昧な感じがしますので、しっかり制度設計をお願いいたします。 次に、発電事業を長く続ける前提として、パネルそのものの寿命について伺います。 太陽光パネルは一般的に二十年から三十年が寿命と言われていますが、時間の経過に伴い、発電効率がどのくらい落ちていくのでしょうか。例えば、設置した当初の発電効率を一〇〇とした場合、二十年後にはどの程度まで劣化すると想定されていますか。まだ十分に発電できるのであれば、安易な廃棄を止める十分な根拠になるはずです。技術的な見地からお答えいただければと存じます。”
“中道改革連合の西園勝秀です。 本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 輿水委員の質問に引き続き、質問させていただきます。早速質問に入らせていただきます。 この法案は、メガソーラーなど大量の事業用パネルを扱う事業者に対してのみ厳格な計画提出義務が課されていますが、その基準は、一度に大量に廃棄をすることに置かれております。このような制度設計の下では、事業者が規制や費用負担を回避するため、効率の低下したパネルから順次廃棄していく、いわゆる分割廃棄を行った場合、多量排出の規制対象から外れてしまうおそれがあるのではないでしょうか。 このような明白な抜け道に対して政府としてどのように対応していくのか、御見解をお聞かせください。”
“御答弁ありがとうございます。 時間もなくなってきましたので幾つか質問を残してしまいますが、大臣並びに参考人の皆様、本日は多岐にわたる質問に対して真摯に御答弁をいただき、ありがとうございました。質疑を通じて、新たに創設される防災庁が担うべき役割の大きさとその使命の重さを改めて痛感したところでございます。 人命、人権優先の理念の下、逃げ遅れによる犠牲者、そして劣悪な避難生活による災害関連死を絶対にゼロにする、その確固たる決意を持って、防災庁が我が国の希望ある未来を切り開く強力なエンジンとなることを心から祈念申し上げ、私の質問を終わります。 ありがとうございました。”
“そのため、有給の特別休暇や業務免除が認められ、他地域からの支援チームが迅速に投入されるなど、個人の英雄的行為ではなく、システムとしての継続性を重視した体制が構築されているとのことでした。 翻って我が国を見ると、危機管理において個人の精神力や属人的な努力に過度に依存している側面は否めません。真の事前防災とは、特定の個人がいなくても組織が機能し、業務をカバーできる代替体制や実効性あるBCPを平時から構築しておくことです。 そこで、お伺いします。 新たに創設される防災庁は、被災した公務員が休むべきときに休めるよう、彼らの人権と心身を保護する哲学を我が国の災害対応にどのように根づかせていくのでしょうか。そして、彼らが休んでも行政機能が維持され、被災者支援が滞らないための実効性ある業務継続体制と広域的な応援・受援体制の構築について政府の具体的な方針をお聞かせ願います。”
“御答弁ありがとうございます。女性の活躍の場、まさに訓練とかにも女性の視点というのはすごく大事だと思いますので、是非よろしくお願いいたします。 次に、被災した公務員に対する対応について伺ってみたいと思います。 大規模災害発生時に現場の最前線に立つ基礎自治体の職員自身もまた被災者となり得ます。自らや家族が被災し、家屋を失い、あるいは避難生活を送りながら、昼夜を問わず災害対応業務に当たる地方公務員の姿は、我が国ではしばしば自己犠牲の美談として語られてきました。 しかし、先日、元イタリア市民保護庁のマレリーナ・エポジースト氏の講演録を読む機会があり、強い衝撃を受けました。エポジースト氏は、イタリアでは家族を失っても働くことが美徳とされることはまずないと明言されていました。 イタリアでは、公務員である前に一人の人間であり、家族の安全や自身の生活再建を優先する権利が尊重されるのです。心理的ショックを受けた状態で無理に働かせることは、本人にとってはもちろん、判断ミスを招き、行政サービスの質にとってもマイナスであると考えられています。”
“防災庁が時代の変化に柔軟に対応できる組織文化へと進化していくためには、組織編成の段階から意図的かつ積極的に女性を登用する必要がございます。防災政策の企画立案や現場支援の司令塔となる幹部ポスト、さらには専門職員において女性を積極的に登用し、組織のDNAとして女性の視点を組み込んでいくべきだと考えますが、牧野大臣の御見解をお聞かせ願います。”
“ありがとうございます。是非よろしくお願いいたします。 女性の視点に立った避難所運営を現場の末端まで浸透させ、具体的に実現していくためには何が必要か。私は、政策を牽引し意思決定を行う組織の中枢に女性自身が参画することが不可欠であると確信しています。 これまでの防災行政を振り返りますと、平時からの意思決定の場に女性が少ないことが災害時の避難所におけるプライバシーの欠如やジェンダー課題への対応の遅れに直結してきたと私自身は復興庁在籍時から痛感しており、政治に関わるようになってからは、その改善を強く訴え続けてまいりました。 幾ら立派なガイドラインを作っても、それを運用する組織に多様性がなければ、真に被災者に寄り添う人命、人権最優先の支援は実現できません。新たに創設される防災庁は、公務員だけでなく、女性の観点から活動している専門NPOや民間企業などと広く協力していく司令塔となります。そうした多様な主体との連携を深め、きめ細やかな支援を展開していくためにも、防災庁の内部に女性幹部や女性専門職員が配置されていることが極めて重要であると考えます。 そこで、私からの強い要望としてお伺いいたします。”
“避難所運営の現場において女性の視点が確実に取り入れられた運営を行うためには、単に自治体にチェックリストを渡して確認するだけでなく、平時からの実践的な訓練や、住民自身が主体的かつ円滑に動けるような分かりやすい仕組みづくりが不可欠です。 そこで、お伺いします。 新たに創設される防災庁として、作成されたガイドラインが現場で確実に機能するよう、女性の視点を組み込んだ避難所運営の標準化をどのように進めていくのでしょうか。また、令和八年度の防災力強化総合交付金等を活用し、女性の視点を踏まえた実践的な避難所運営訓練を全国の自治体でどのように促進し、プライバシーと安全が確保された避難所生活環境を実現していくお考えか、政府の御見解をお聞かせ願います。”
“大規模災害時における避難所生活において女性の視点やプライバシーの確保が極めて重要であることは、これまでの多くの災害の教訓から明らかです。着替えができない環境や性暴力への懸念など、避難所におけるジェンダー課題は深刻であり、劣悪な避難所生活環境の抜本的改善は急務となっています。 もちろん、政府においても、過去の経験を踏まえ、内閣府が避難所における良好な生活環境の確保に向けた取組指針やスフィア基準に基づくガイドライン等を作成していることは承知しております。そこでは、更衣室や授乳室の設置、男女別トイレの比率を女性三、男性一とすることや、女性用品等の支援物資は女性の担当者が配布することなど、女性の視点に立った具体的な指針が示されております。 しかしながら、幾ら立派なマニュアルやガイドラインが存在していても、いざ発災した混乱のさなかで現場の被災者自身や応援職員がそれを即座に機能させるのは難しく、現場への浸透や実効性に依然として大きな課題が残されていると言わざるを得ません。”
“御答弁ありがとうございます。是非、個別避難計画作成の方の応援をよろしくお願いします。 香川県が六割を超えているというのは、私は本当にすごいなと思ったんです。よくよく考えると、要は、地域の住民の六割の方がちゃんと助けられるめどが既についているというのは私はすごいことだと思います。 その中に、先ほどの高松市が保険を掛けているというのもありましたし、あと、地区防災計画をほとんどのところが作っているんです。地域防災計画は法定計画で、作ることが決まっていますけれども、地区防災計画というのは町内会単位ですから、これは自主的に作るということですから、義務化でも何でもないです。でも、それを自ら自主的に作っているがゆえに個別避難の計画がしっかり作られている。私はこういう構図になっているんじゃないかなというふうに思いますので、是非、全国でもこういう進んでいる事例がありますので、それを参考にしていただければというふうに思います。 次に、女性の視点に立った避難所運営についてお伺いをいたします。”
“これは、単に紙の計画を作成するだけでなく、平時からの地域における助け合いや福祉のネットワークを防災に直結させることがいかに有効かを示しております。 さらに、高松市では、避難支援者が災害時に安心して活動できるよう、市が避難支援者を対象とした保険に加入しておられます。これが市の個別避難計画作成を後押ししているとも推測されます。 政府も、令和八年度からは、計画作成が進んでいない自治体に対し、福祉の専門職を派遣する新たな支援策を講じると聞いておりますが、更なる加速が必要だと思います。 そこで、お伺いします。 新たに創設される防災庁は、自治体の大きな負担となっている個別避難計画の策定を飛躍的に促進するため、香川県のような地域コミュニティーの力を生かすモデルの横展開や、福祉専門職、専門NPOとの官民連携、さらには防災DXの活用による業務効率化など、具体的にどのような実効性ある支援策を講じていくのでしょうか。逃げ遅れによる犠牲をなくすための力強い政府の御決意と今後のアプローチについてお聞かせください。”
“御答弁ありがとうございます。私は、地区防災計画がこれからの事前防災の要だと思っております。 ちょっと二問ほど飛ばさせていただいて、この地区防災計画に絡む質問に移らせていただきますが、災害時に高齢者や障害をお持ちの方など自力での避難が困難な避難行動要支援者の命を守るためには、一人一人に合わせた個別避難計画の策定が極めて重要です。 お手元の資料二を御覧ください。 これは、都道府県ごとの個別避難計画の作成状況を表したものです。災害対策基本法の改正により、市町村による個別避難計画の作成が努力義務とされましたが、全国の策定率は一四%にとどまっています。対象者が膨大である上、平時の業務に追われる自治体のマンパワーだけでは限界があり、策定が遅々として進まないのが現場の実態です。 一方で、計画の実効性を高めるヒントとなる事例もございます。 例えば、全国で唯一六〇%を超える作成率を誇る香川県においては、日頃からの地域コミュニティーの結びつきが強く、住民同士の顔の見える関係が構築されていることで、火災発生時などにも円滑な避難行動に結びついたとの報告がございます。”
“実際、北海道の浜中町では、日頃の訓練や防災教育を通じて避難のルールが定着し、津波避難時に渋滞が生じなかったというすばらしい事例もあると承知しております。 そこで、お伺いします。 単なるマニュアルの提示や一方的な掲示にとどまらず、人間の行動特性を前提とした上で、健康な人の徒歩避難と要配慮者の車避難を両立させるような避難の在り方を政府としてどう構築していかれるのでしょうか。新たに創設される防災庁として、地区防災計画の策定促進などを通じて地域コミュニティーの助け合いの文化を醸成し、住民の主体的な行動変容を促していくための具体的なアプローチについて政府の御見解を求めます。”