西園勝秀
中道改革連合・無所属 · Japan
“御答弁ありがとうございます。 ツキノワグマの月の模様の調査は私もすごく大事だと思うんですけれども、これはツキノワグマにしか適用できません。つまり、北海道で出ているヒグマにはこれは利かないわけでございますね。やはり私は、その意味でも、この鼻紋を用いた個体識別というのは非常に有効な手段じゃないかと思っておりますので、是非御検討いただければと思います。 最後に、ちょっと時間もありませんが、山岳トイレについて伺わせていただきます。 近年、インバウンド需要の拡大に伴い、国立公園や国定公園を始めとする観光地ではトイレ不足が深刻な課題となっております。観光客が安心して快適に利用できる受入れ環境を整備することは、観光立国を推進する上で極めて重要です。 一方、自然公園や山岳地域には上下水道…”
“これは、二度にわたって人間に捕獲されたんですけれども、そのまま放したという状況で、さらに、その熊が子熊を連れてまた戻ってきた、こういう状況なんですね。宮崎さんによれば、捕獲された熊を放すと、人間は脅威ではないというふうに認識をし、そのことが子熊にも学習して伝わってしまうということをおっしゃっておられました。 また、宮崎さんは、人里に出没する熊が森の餌不足である、出没する原因が餌不足であるという一般的な説は誤りであり、個体数の圧倒的な増加によって生息域からあぶり出された熊が人里に出ている、それが実態だということをおっしゃっておられました。 その根拠となる山の実態について、時間の関係上、ほんの断片にはなりますが、私が宮崎さんから伺ったお話を少しここで御紹介をさせていただこうと…”
“しかも、個体や家系、地域によって食性は異なり、その違いはふんの分析からも確認できるとのことで、御紹介した写真集にも掲載されています。 本来、熊は、鋭い牙を持つ雑食性の大型哺乳類であり、死肉の臭いを嗅ぎつけ、土葬された人の墓を掘り返す習性もあったとのことでした。また、道路にまかれる融雪剤、塩化カルシウムが、塩分を必要とする鹿を道路周辺に誘引し、鹿の個体数が急増、餌の鹿が増えたことで熊が激増する要因になったとの指摘や、空き家のトイレにあるふん尿のミネラル、鉱山跡の人の汗の塩分など、人間の痕跡に動物が集まる現象も、結果として野生動物の行動に影響を与えているともおっしゃっておられました。 こうした知見を踏まえ、宮崎さんは二十年以上前から、地域ごとに適正な個体数を設定し、それを上回…”
“子供の頃は、人々の暮らしを支えるエネルギーはまきや炭であり、里山では日常的に木が伐採されていました。そのため、集落から尾根まで見渡せるほど見通しがよく、それが緩衝地帯となり、人間の生活圏と自然動物とのすみ分けができていました。しかし、高度経済成長期に入り、エネルギー源がまきや炭から、電気、ガス、石油へと転換し、人々が山の木を利用しなくなると、かつて見通しがよかった里山はうっそうとした森林へと変化しました。さらに、戦後の植林や林業の人手不足により山林の管理が十分に行われなくなった結果、人と野生動物を隔てていた緩衝地帯が失われました。 森林は豊かになり、野生動物の餌も増え、さらには保護を重視した熊対策により、熊の個体数が増え続けた結果、生息域からあぶれた若い個体や弱い個体が人…”
“ありがとうございます。是非、安全なドローンの運航ができるように調整をお願いいたします。 本日、一冊の本をお持ちしました。これは、長野県にお住まいの宮崎学さんが、四十年以上にわたり熊の生態を追い続け、その成果をまとめられた「となりのツキノワグマ」という写真集です。 私は、先日、宮崎さんに直接お話を伺い、実際に熊のわなをかける現場にも御案内をいただきました。 こちらの資料を御覧ください。宮崎さんの横に、木に大きな傷がございます。これは、おりに捕獲された熊に対し、別の熊が威嚇のために暴れて、そして大きな傷をつけたということでございます。この傷、たった一つの情報で、捕獲された熊以外にも別の熊が近くにいるという事実が読み取れるものでございます。また、おりに捕獲された熊は激しく暴れる…”
“御答弁ありがとうございます。 まさに今おっしゃられた費用対効果の高いサプライチェーンの構築、やはりこれが私も鍵だというふうに思います。 そして、家庭から排出される年間約十万トン、この廃食油の回収についても大変重要かと思います。この点についてもちょっとお伺いさせていただこうと思います。 現在、家庭から出る廃食油の九割以上が廃棄されております。全国で回収を進めるには、住民の継続的な協力を得ること、収集運搬コストの削減という二つの課題を克服する必要がございます。 本日は、それらの課題を克服している神奈川県藤沢市の取組を御紹介します。藤沢市では、廃食油を週一回の戸別収集により回収しています。住民が回収拠点まで持ち運ぶ必要がないため、負担が大幅に軽減され、高い回収率を実現しています…”
The complete record
Every one of 358 lines we hold for 西園勝秀, in date order, each linked to its source. Free to read, in full, without an account. Page 6 of 8.
“大臣、ありがとうございます。 まさに貿易戦争に勝者はないということで、自由貿易体制を維持することが本当に極めて重要だというふうに考えます。 しかし、残念ながら、アメリカの今回の相互関税は、WTOの基本原則に明らかに反しております。そもそもWTO加盟国は、最恵国待遇の原則の下、全ての貿易相手に対して平等に関税を適用することを約束としています。にもかかわらず、特定の国ごとに関税率を変えるやり方は、国際ルールの根幹を揺るがす明白な違反行為です。さらに、WTOでは、各国が交渉を通じて関税の上限を定め、その範囲内で政策を運用することが取り決められています。今回の措置が仮にその上限を超える形となれば、これは二重の意味で協定違反ということになります。 アメリカ側は、ガット第二十一条、安全保障例外を持ち出して正当化しようとしていますが、日本や欧州など、同盟国に対する関税引上げを安全保障上の脅威を理由に正当化するのは、条文の趣旨を逸脱した明らかな濫用です。思い起こせば、トランプ前政権の第一期でも、鉄鋼製品への高関税が国家安全保障を名目に実施されました。”
“消費が冷え込み、アメリカ経済全体に悪影響を及ぼすのは避けられず、世界一の経済大国であるアメリカ経済の失速は世界経済の停滞、さらには大恐慌を引き起こすリスクもはらんでいます。 トランプ大統領そしてアメリカ政府が冷静かつ責任ある対応を取るよう、国際社会としても働きかけていくことが極めて重要です。日本としても、自由貿易を守る立場から、毅然とした姿勢でアメリカに対してしっかりと意見を伝え、建設的な議論を促していく必要があると考えますが、岩屋大臣の御見解を是非お聞かせいただければと存じます。”
“公明党の西園勝秀です。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。 これまで多くの議論が行われてきましたので、一部質問が重なるかもしれませんが、大変重要な内容ですので、確認の意味も込め、深掘りの質問をさせていただければと存じます。 アメリカの自国第一主義に基づくこの度の関税引上げは、国際的な自由貿易の原則そのものを根底から揺るがしかねない危険な措置です。かつて、保護主義が台頭した結果、世界が経済的に分断され、ひいては第二次世界大戦という未曽有の惨禍を招いたという苦い歴史的教訓を私たちは忘れてはなりません。 そうした反省の上に築かれたのが今の自由貿易体制であり、その象徴が百六十六か国・地域が加盟するWTOの枠組みです。この国際ルールを維持し、より一層強化していくことがこれからの世界経済の安定と発展、そして世界の平和にも不可欠な要素であると確信いたします。 さらに、アメリカ国内においても、今回の関税引上げによって輸入品の価格が上昇し、アメリカ国民、とりわけ低所得層の生活を圧迫することになります。”
“その上で、当該勤務先で継続的な雇用が可能と判断された場合に初めて正式に退職する形を取ることで、民間就労への移行のミスマッチを防ぎ、本人の能力や経験がより適切に生かされるようになるのではないかと考えます。 防衛省として、自衛官の再就職支援の実態をどのように認識しているのか、また、こうした身分移行の緩やかな制度設計についての御見解を伺います。”
“中谷大臣、大変力強いお言葉、ありがとうございます。平時、有事においても日本の安全保障に資する特定利用空港・港湾の整備予算の確保を何とぞよろしくお願い申し上げます。 次に、退職自衛官の再就職についてお伺いします。 自衛官については、長年にわたり我が国の安全保障の最前線で任務を遂行されてきた方々であり、その豊富な経験や規律、組織的な行動力は退職後においても社会の様々な分野で大いに活用されるべきと考えます。しかし、一方で、定年退職後に再就職された方の中には、一年以内に離職するケースも一定程度存在するとの指摘がございます。これは、再就職先における職務内容や職場環境が自衛隊での経験と大きく異なることが一因であると推察されます。 こうした状況を踏まえ、自衛官が定年後、民間の異なる分野で再チャレンジする際の不安を軽減し、円滑な移行を支援するために、公務員としての身分を一定期間維持したまま民間での勤務に従事できる、いわば官民交流制度のような仕組みを設けてはいかがでしょうか。”
“こうした状況を踏まえると、特定利用空港・港湾制度の活用をより一層積極的に推進すべきであると考えます。 防衛省と国土交通省が連携し、必要なインフラ整備を戦略的に進めていくことは、自衛隊や海上保安庁の活動を円滑に行えるようにするだけでなく、民間の航空機や船舶の利便性を向上させる上でも極めて重要です。特定利用空港・港湾に関する整備予算を政府全体として拡充すべきと考えますが、この点に関し、中谷防衛大臣の御見解をお聞かせください。”
“ありがとうございます。国の安全を守る重要インフラについては特定利用空港・港湾に位置づけていただくよう、是非よろしくお願いいたします。 次に、特定利用空港・港湾の整備に必要な予算について伺います。 トランプ政権が日本に対し、防衛費を対GDP比三%まで増額するよう求めているとの報道がございます。我が国は、昨年策定した国家安全保障戦略において、安全保障関係費を対GDP比二%に達するよう、必要な予算を積み上げていく方針を示しました。この中には防衛関連の公共インフラに関する経費も含まれていますが、必ずしも十分な予算が確保されているわけではございません。 一方、我が国では、上下水道の老朽化対策や防災・減災対応など、公共インフラへの投資需要が急増しており、限られた公共事業費の中で防衛インフラの整備に十分な予算を確保することが難しくなりつつあります。特に、空港や港湾においては民間と共用するインフラが数多く存在し、自衛隊や海上保安庁が日常的に利用しているにもかかわらず、必要な整備が後回しにされているのが現状です。”
“しかし、二〇二三年七月四日にサイバー攻撃を受け、港の機能が一時停止し、三日間にわたり荷役ができないという深刻な事態が発生し、日本経済にも多大な悪影響を及ぼしました。この教訓を踏まえ、現在、国会では能動的サイバー防御に関する法案が審議されており、その中で空港や港湾がサイバー攻撃からの防御が不可欠な重要インフラとして明確に位置づけられています。 であるならば、自衛隊や海上保安庁が日常的に使用する空港、港湾についても、平時からのサイバー防御体制を含め、安全保障に直結する施設として、より積極的な整備と運用を図っていくべきではないでしょうか。さきに述べた名古屋港やその他の空港、港湾についても特定利用空港・港湾の対象として拡充し、国としての関与を強化することは、平時の利便性の確保に資するだけでなく、有事における迅速な部隊展開や国民保護の観点からも極めて重要な取組であると考えます。 以上の点を踏まえ、特定利用空港・港湾の拡充と必要な整備に関する政府の御見解をお聞かせ願います。”
“丁寧な御説明をありがとうございます。 中谷大臣におかれましては、現在の緊迫した世界情勢の中、また、トランプ政権との関係も大変御苦労の多いことと存じます。日本の防衛政策は重要な局面にあると思いますので、是非お体に留意しつつ、国益に資するかじ取りをどうぞよろしくお願い申し上げます。 次に、特定利用空港・港湾について伺います。 この制度は、自衛隊や海上保安庁が平時及び有事において空港や港湾を円滑に利用できるよう政府が必要な環境整備を行うことを目的とした、我が国の安全を確保するために重要な意義を持つものでございます。 しかしながら、現状では、自衛隊や海上保安庁が日常的に利用している全ての空港、港湾が特定利用空港・港湾に位置づけられているわけではなく、制度の対象は限定的であり、必要な整備が十分に行き届いていないケースも見受けられます。その代表的な例が名古屋港です。 名古屋港は日本一の輸出額を誇る経済の要衝であり、海上保安庁や自衛隊にとっても極めて重要な港湾です。”
“公明党の西園勝秀です。本日は質問の機会をいただき、ありがとうございます。 早速質問に入らせていただきます。 四月六日、海上自衛隊呉基地で自衛隊海上輸送群の発足式が行われました。現下の厳しい安全保障環境において、陸海空自衛隊の共同部隊として海上輸送群を創設した意義は何でしょうか。また、海上防衛の中枢として歴史ある呉市において、新部隊の創設が、地域経済や雇用、防災機能の強化など、住民生活に与える影響は大きいと考えます。 海上輸送群の創設の意義と地域への影響について中谷防衛大臣の御見解をお聞かせいただけますでしょうか。”
“赤澤大臣、丁寧な御説明、誠にありがとうございます。 広域的な瓦れきの受入れ体制の構築こそ、事前防災の本丸と思います。防災庁設置準備室におかれましては、是非、環境省と連携の上、この取組を進めていただければと存じます。 また、赤澤大臣におかれましては、防災庁の設置と同時に、トランプ政権との交渉という大変重責を担われ、本当に心労もいかばかりかとお察し申し上げます。くれぐれもお体を大切になさっていただければと存じます。 質問はあとちょっと、二問ほどあるんです。多分、時間が来てしまいますので、以上で終わらせていただきます。 どうもありがとうございました。”
“そして、更に言えば、そのための土壌づくりとして、災害が多い日本に住む我々国民全体に、困ったときにお互いを支え合う自他共栄の復興精神が今以上に芽生えるような取組を図ることによって、さきに述べたような地域間の連携がより円滑に行えるのではないかと思いますので、政府におかれましては、その点についても協議をお願いできればと存じます。 そして、実際に災害が発生した際には、防災庁が政府の司令塔として、首長と連携を図りながら、環境省による広域的な瓦れき処理を補完、支援し、被災自治体を後押しする体制を整えていくことが重要です。この点につきまして、赤澤大臣の御見解をお伺いいたします。”
“御説明ありがとうございます。 実際に仮置場を確保しようとすると、地権者の同意が必要となるため、総論賛成、各論反対という構図に陥ってうまくいかないことが想定されます。環境省におかれましては、仮置場を確保できた優良事例を全国に展開し、各自治体の取組を支援していただければと存じます。 選挙で選ばれる首長が他の自治体の災害廃棄物を受け入れる決断を下すことは、非常に大きな覚悟を伴うものです。だからこそ、災害廃棄物の受入れについては、発災前から地元住民に対して丁寧な説明を行い、あらかじめ同意を得ていくことが不可欠です。 その意味で、自治体が連携して災害廃棄物の処理を担う地域ブロック協議会の役割が大切であり、この協議会の枠組みの中で災害時に発生する瓦れきの受入れについてあらかじめ取決めを行っていくことが極めて重要であると、繰り返しになりますが、強く訴えさせていただきたいと存じます。”
“私の地元静岡市に確認したところ、南海トラフ巨大地震で発生する瓦れきの量に対し、確保できている仮置場の量は約十分の一とのことです。他の自治体も同じような状況だと思います。つまり、もし今この瞬間に南海トラフ巨大地震が発生すれば、瓦れきを仮置きする場所がなく、町の復興が全く進まない状況に追い込まれます。 そこで、環境省にお伺いします。南海トラフ巨大地震で静岡県内で生じる災害発生瓦れきの量はどれくらいを想定しているのでしょうか。また、環境省は仮置場の確保のためにどのような取組を行っているのでしょうか。”
“輿水副大臣、力強いお言葉、誠にありがとうございます。 浜通り地区の交流人口、関係人口が増えていけば、JR常磐線の利用客も増え、いずれ、特急の増便が図られ、東京、首都圏を勤務先とする移住者が増えてくると思います。復興庁におかれましては、引き続き浜通り地区の活性化に御尽力いただければと存じます。 次に、南海トラフ巨大地震の発生瓦れきの仮置場の確保について伺います。この件に関しましては、二月二十八日に行われた予算委員会第一分科会でも触れさせていただきましたが、一歩踏み込んだ質問をさせていただきます。 私は、国土交通省からの出向で復興庁に勤務していたとき、「東日本大震災 復興政策十年間の振り返り」、いわゆる復興政策十年誌の編さんに携わってまいりました。私がこの中で最も肝要だと感じたのが、災害発生瓦れきの仮置場の確保です。 東日本大震災の復興が大幅に遅れた原因として、災害発生瓦れきの仮置場が不足していたことが挙げられています。災害が起きた場合、発生する瓦れきを仮置きし処理するのは、原則として被災したその自治体になります。しかし、被災自治体が単独でその瓦れきを処理するのは不可能です。”
“浜田さんのような移住者を増やしていくためには、まずは、東京を始め首都圏で勤務される方が豊かな自然を満喫できる浜通り地区で週末を過ごすような二地域居住を促進することが第一歩になると思います。浜通り地区の人を増やすことによる活性化についてどのようなことを考えておられるのか、復興副大臣である、浜田さんのバトンを受け継がれている輿水副大臣にその思いをお聞かせいただければと存じます。”
“御説明ありがとうございます。 環境省の皆様には大変な御苦労をおかけしますが、県外の受入先の確保について、引き続きの御努力をお願いいたします。 福島県双葉町の公営住宅には、帰還された町民の方や新たに移住された方、約百名が入居されています。その中のお一人に、公明党の元参議院議員、元復興副大臣である浜田昌良さんがおられます。浜田さんは、最も苦労されている双葉町の住民の皆様に寄り添い、復興アドバイザーとして、御自身の人生を懸けて町の復興に取り組んでおられます。その浜田さんをモデルとしたテレビドラマ「風のふく島」が先月テレビ東京系列で放映され、大反響を呼びました。 私は過日、その浜田さんにお会いし、大衆とともに語り、大衆とともに戦い、大衆の中に死んでいくとの公明党の立党精神を体現されているそのお姿に感動し、自分自身もかくあらねばならないと深く決意したところです。 双葉町を始めとする福島県浜通り地区の活性化は、一筋縄ではいきません。”
“この施設は、福島県の復興と再生を願う大熊町、双葉町の地権者の皆様の御理解と御協力により、約千六百ヘクタールという広大な用地の確保が可能となったものです。日本の全国民は、原発事故による被害と向き合い続けてこられた両町の皆様に対し、深い敬意と感謝の念を持ち続けなければならないと強く感じました。 この除去土壌については、二〇四五年三月までに県外で再生利用し、最終処分を完了することとされています。県内での再生利用に関する実証事業において一定の成果が確認されたことを踏まえ、今年度から除去土壌の再生利用に関する基準を定めた省令が施行され、再生利用先の創出に向けた動きが本格化すると期待されています。 こうした流れを一層加速させるためにも、再生利用を受け入れる自治体に対しては協力支援金などのインセンティブ措置を講じてはどうかと考えますが、政府の御見解をお聞かせください。”
“御説明ありがとうございます。 孤独死に伴う遺品の引取りや残置物の整理が社会的課題となる中、本人の意思をあらかじめ記しておくエンディングノートの重要性が高まっており、それに取り組む自治体も増えつつあります。家族や関係者への負担を軽減し、円滑な対応を可能とするためにも、自身の希望や財産、連絡先などを整理し、記録しておくことは、単身高齢者に限らず、全ての人にとって必要な措置と言えます。 エンディングノートの活用は、今後の高齢化社会を見据えたとき、さきに述べた空き家対策だけに限らず、様々な問題解決の糸口になっていくと感じております。是非、この流れが定着するような仕組みづくりを政府にもお願いできたらと存じます。 エンディングノートにつきましては、私もアイデアがございますので、また機会がございましたら御提案をさせていただきたいと存じます。 次に、福島県大熊町、双葉町に設置された中間貯蔵施設で保管されている放射性物質を除去した土壌の再生利用について伺います。 私は、本年二月、この中間貯蔵施設を訪問いたしました。”
“前向きな御答弁、誠にありがとうございます。 御検討くださっていると伺い、安心いたしました。是非とも、苦しい思いをされている被災者の皆様に寄り添う御対応を何とぞよろしくお願い申し上げます。 次に、東日本大震災の災害公営住宅における残置物の処理について伺います。 災害公営住宅に入居された方が孤独死された場合、遺品の引取りに際して、親族を探すことが困難であったり、親族が見つかっても受取を拒否されることがございます。遺品の処理が進まなければ、その部屋を次の入居者に貸し出すことができず、結果として空き部屋の増加につながります。 こうした問題は、災害公営住宅に限らず、一般の公営住宅でも見られる現象であり、全国的な課題となっています。今後、単身世帯の増加に伴い、孤独死の件数や空き部屋の発生が更に増加すると見込まれます。 こうした状況を踏まえ、単身高齢者が亡くなられた際の遺品など、いわゆる残置物の処理に関して、国土交通省としてどのような取組を行っているのか、御教示いただければと存じます。”
“ありがとうございます。 この災害援護資金の返済が遅れている、又はできないという方というのは、御高齢であったり、体調の面で働けなかったり、返済したくてもできないという物理的な理由がある方が多くおられ、その返済の督促が心身に大きな負担を強いているという厳しい現状があると伺っております。 このような方々に対しては、状況に応じて支払いの猶予や免除など、国が自治体に対して柔軟に対応する必要があるのではないかと感じておりますが、政府の見解をお聞かせいただきたいと存じます。”
“失火責任法改定に向けた前向きな御答弁、ありがとうございます。 林野火災についてはもちろん、住宅火災の延焼被害に遭われた方々がどれほど無念な思いをされているか、その悲痛なお声を聞くにつけ、失火責任法改定の必要性をひしひしと感じております。改定の早期実現に向けた御検討を何とぞよろしくお願い申し上げます。 続いて、東日本大震災の被災者に対する災害援護資金の貸付けについてお伺いいたします。 この災害援護資金の貸付けを受けられた方はどれくらいおられるのでしょうか。また、そのうち、返済が滞っているのはどの程度か、教えてください。”
“また、住宅火災においても、隣家からの延焼で自宅が火事に巻き込まれた被害者の方が、自分には何ら落ち度がないにもかかわらず損害賠償請求が制限される事態や、失火した加害者に責任を追及できない可能性が高いという点では現行法は不合理であり、被害者救済の観点からも時代にそぐわないと言えると思います。 さらには、現代の地球環境の変化も踏まえ、今後の火災の性質や被害の広がり方を考える上でも、失火責任の在り方を見直す必要があると考えますが、失火責任法改定についての是非も含め、法務省にお伺いしたいと存じます。”
“ありがとうございます。 今回、各地で起こった林野火災の現場において、極めて厳しい状況の中、昼夜を分かたず、命懸けで任務をしてくださった全ての関係者の方々に対し、心から敬意と感謝を申し上げたいと存じます。 続いて、失火責任法についてお伺いいたします。 山林火災において、失火者に対する責任が限定的である現状は大きな問題があると考えます。特に、失火責任法では、重大な過失がない限り失火者は損害賠償責任を負わないとされています。これは、失火責任法が制定された明治三十二年、その当時、木造の住宅密集地で火災が拡大しやすかったという時代背景もあり、火元の特定や賠償の公平性に配慮したものでした。 しかし、現在の山林火災においては事情が異なります。山林火災は、一度発生すれば被害が広範囲かつ深刻であり、住民の生命や財産、自然環境にも甚大な影響を及ぼします。”
“ありがとうございます。 調査中とのことでしたが、今後の防災への取組という観点からも、是非とも引き続きの原因究明をお願いいたします。 頻発する林野火災から国民を守るため、地上と空中からの消火能力、消防力を上げていく必要があると存じます。政府としまして、どのような方法を検討しているのかについてお聞かせいただければと存じます。”
“御説明ありがとうございます。 今回事故を起こしたホワイトバードは、民間医療機関が独自に医療搬送のために用いられてきた機体ということでした。つまり、通常、国の補助を受けて運航されているドクターヘリとは異なる性質のものです。民間医療機関が運用している機体等については、厚生労働委員会等で適宜質疑が行われると思いますので、この件に関して、私からの質問は終わらせていただきます。 次に、岩手県大船渡市、愛媛県今治市、岡山県岡山市で発生した山林火災について伺います。 まず初めに、今回の火災で犠牲になられた方の御冥福をお祈りいたしますとともに、住宅の延焼など被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げたいと存じます。 この冬に起きたこれらの山林火災では甚大な被害が生じ、ニュースでも連日取り上げられ、国民の皆様にとっても大きな関心事かと思います。それぞれの火災について、出火原因は明らかになったのでしょうか。まずお伺いいたします。 〔土屋委員長代理退席、委員長着席〕”
“公明党の西園勝秀です。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。 早速質問に入らせていただきます。 四月の六日、長崎県壱岐沖で医療搬送用のヘリコプターが不時着水し、乗っていた六人のうち三人が亡くなるという痛ましい事故が発生しました。亡くなられた方々に心から哀悼の意を表するとともに、御遺族や被害に遭われた皆様に心よりお見舞いを申し上げます。 事故の原因は現時点では明らかになっておりませんが、全国で運用されているドクターヘリの多くが老朽化しているという指摘がございます。 今回の事故を受けて質問させていただきますが、ドクターヘリの一般的な耐用年数は何年とされているのでしょうか。また、耐用年数を超えた機体を更新していくための補助制度はどのような形で設けられているのか、教えていただければと存じます。”
“港の元気は日本の元気です。日本の元気を取り戻すため、私自身、港湾の専門家としてできる限り汗をかいていく決意です。 以上のことを申し上げ、私の質問を終わらせていただきます。 御清聴ありがとうございました。”
“施設の維持管理は、本来、設計、施工を行った者が行うのが合理的ですが、そのような時代背景から、国が整備した岸壁については自治体の港湾管理者に維持管理が任されています。 しかし、この制度では、いざ岸壁の不具合があった場合にも、技術者が不足する自治体は改修工事を国に依頼して行わなければならず、不合理です。能登半島地震後の復興においても、自治体から国への権限代行の手続に時間を要しました。災害現場で人命救助や緊急物資の搬送に一刻を争う状況を考えると、命の道や港は国が責任を持って管理すべきであると考えます。 経済においても、日本の貿易貨物は重量ベースで九九・七%が港で取り扱われています。まさに港が日本経済を支えています。港に関わる全ての皆様が安心して働ける環境をつくることが日本経済の再生につながっていくと確信いたします。”
“中野大臣、御丁寧な説明、ありがとうございます。南海トラフ巨大地震を始め、甚大な災害を想定する中、被災地支援の観点からも港湾のネットワーク構築が極めて重要であると考えます。 最後に一言、港湾法に対する私自身の思いを述べさせていただきます。 港湾法が成立したのは昭和二十五年、GHQの指導の下で戦後の日本の港湾政策の方向性が決定づけられました。ロンドン港やニューヨーク・ニュージャージー港におけるポートオーソリティー制度に倣い、港湾管理者である地方自治体が独立採算で港の運営を行うことが基本とされ、国の関与は著しく制限されました。これは、旧河川法が明治二十九年、旧道路法が大正八年に成立され、国と地方自治体による公物管理の在り方が確立していた河川、道路と大きく異なるところです。 高度経済成長期には、港湾で大型船舶を受け入れる大水深岸壁が必要になってきました。その建設には高度な技術力が必要であることから、国が整備を行い、工事完成後に港湾管理者が管理をするやり方が取られてきました。”
“大規模災害時には、広域的な港湾ネットワークを整備し、被災後の物流機能を維持する体制が不可欠です。そのため、政府が主導し、全国の主要港の役割を明確化し、災害時の緊急物流ルートを確保する必要があります。 こうした観点から、海底の隆起により港が使えなくなる事態を想定し、今後の港湾の防災拠点機能をどのように確保すべきとお考えでしょうか。中野大臣の御見解をお聞かせいただければと存じます。”
“御説明ありがとうございます。 港湾計画を改定するには数年かかります。災害はいつ起こるか分かりませんので、発災後の迅速な復旧のためにも、まずは港湾計画に海面処分場の用地を位置づけていただくようお願いいたします。 次に、能登半島地震を踏まえた港湾の防災対策について伺います。 能登半島地震では、海底の隆起で港が使えなくなる事態が発生しました。これまで港の防災対策は、耐震強化岸壁を整備するなど特定の港の耐震性を上げることで物流の機能を維持してきましたが、海底の隆起という事態には対処できていません。 私は、国土交通省の役人時代に港湾の建設の技術基準を策定する委員会の事務方の取りまとめ役を務めてきました。その際の委員長である早稲田大学名誉教授の清宮理先生に、能登半島地震発生後、現行基準ではカバーしていない港の海底の隆起の問題についてお考えを伺いました。清宮先生は、あくまでも御自身の見解ですがと断った上で、個々の港の耐震強化だけでなく、複数の港が連携し、相互にバックアップできる体制を構築する視点が重要だと指摘されました。 私もこのお考えに全く同感です。”
“この災害廃棄物の適切な処理、処分体制を確保することは、迅速な復旧復興を進める上で不可欠です。しかし、現在の状況では、これらの廃棄物を受け入れる処分場の確保が十分に進んでいるとは言えません。 このような状況を踏まえ、持続可能な廃棄物処理体制の構築において、国が主導して海面処分場の整備を進めることが極めて重要であると強く訴えたいと思います。海面処分場の整備は、公共残土の受皿としての役割を果たすのみならず、大規模災害時に発生する災害廃棄物の適正処理にも貢献するものです。大規模災害に備えた廃棄物処理体制の強化並びに公共残土の円滑な処理を可能とするため、国が主導して海面処分場の計画を推進する必要があると考えますが、政府の御見解をお聞かせください。”
“御説明ありがとうございます。 防災・安全交付金、公共施設等適正管理推進事業債のスキームは、港湾管理者にとって大変ありがたいものです。問題はその予算の額ですので、海難事故を起こさせない、また災害時の早期復旧の観点からも、日頃からしっかりとした整備が行えるよう、十分な財政支援を何とぞよろしくお願い申し上げます。 次に、土砂処分場の問題に移らせていただきます。 昨今の土砂災害の増加を受け、安全な土砂の管理が喫緊の課題となっています。令和三年七月に発生した熱海市の土石流災害を契機として、静岡県では、盛土規制条例が制定されました。この条例により、盛土として受け入れる土砂に有害な重金属が含まれていることを確認された場合、その処理責任を受入れ業者が負うことが明確化されました。 この規制の強化に伴い、静岡県内において、公共工事などで発生する残土の受入先が減少するという課題が生じています。特に内陸部における残土の処分が難しくなっており、その影響が公共工事の円滑な進行にも及びかねません。 さらに、今後想定される南海トラフ巨大地震の発生時には、大量の災害廃棄物が発生することが見込まれます。”
“また、離島と本土を結ぶ航路では、しゅんせつ不足で水深が浅くなるとフェリーの運航に支障を来し、住民の生活や観光業にも悪影響を及ぼしかねません。 港湾の適切な水深を維持するためのしゅんせつは港湾管理者の重要な責務ですが、その多くを担う地方自治体では、財政的な制約から十分な対応が難しくなっています。結果として、必要なしゅんせつが後回しとなり、航行の安全性や物流の効率が低下するという悪循環に陥っています。 一方、河川では、令和二年度から緊急浚渫事業債を活用したしゅんせつが可能となり、一定の効果を上げています。同様の仕組みを港湾にも適用し、国として地方自治体を財政面で支援することが求められています。加えて、技術職員の確保やしゅんせつ計画の効率的な推進にも国の積極的な関与が必要です。 ついては、政府におかれましては、港湾管理者への財政支援を含めたしゅんせつ事業の強化に向けて今後どのように取り組まれていくのか、具体的に教えていただければ幸いです。”
“御説明ありがとうございます。 これからの時代のキーワードは、官民が連携して取り組む協働防護だと思います。政府におかれましては、各港における協働防護計画の策定と最適化事業の着実な実施をお願いいたします。 次に、港湾のしゅんせつ事業について伺います。 私は、これまで全国各地の港を視察してきましたが、最近特に気になるのが、港湾の海底を掘るしゅんせつが十分に行われていないことです。海流によって海底の土砂が運ばれ蓄積していくため、適宜しゅんせつする必要がありますが、しゅんせつの不足により既定の水深を確保できず、満潮を待たなければ船を出せないようなケースが出ていることです。 しゅんせつ不足は、港を利用する貨物船やフェリー、漁船等、全ての船舶の運航に支障を来す要因となっています。特に小型の船ほど港湾の埋没の影響を受けやすく、潮の満ち引きを考慮しながらの運航を余儀なくされています。これにより、貨物の受渡しに遅延が生じ、漁業の操業時間が制限されるなど、地域経済にも大きな影響を与えています。”
“また、海面上昇への対策としては、護岸のかさ上げだけでなく、コンテナの流出を防ぐ防護柵の設置も検討すべきです。 二〇一八年の台風二十一号では、大阪港、神戸港において一九六一年の第二室戸台風を超える過去最高の潮位が観測され、最大瞬間風速は毎秒四十メートル以上に達しました。その結果、両港で六十個以上のコンテナが漂流する事態となりました。 私の地元静岡を代表する清水港でも多数のコンテナがヤードに保管されており、万が一津波や高波によってコンテナが流出した場合、背後の住宅地に大変な被害が及ぶことを危惧されております。 これは全国的な課題だと思いますが、今般新たに講じる協働防護により、内陸へのコンテナの流出などを防止する取組は進むのでしょうか。政府の御見解をお聞かせください。”
“公明党の西園勝秀です。 本日は、質問の機会をいただき、ありがとうございます。 私は、国土交通省に港湾技官として二十八年四か月務めてまいりました。港湾法は、私自身、事務方としてその改正作業に何度か携わってきたことから、大変思い入れのある法律です。本日は、その港湾法改正の質問に立たせていただく貴重な機会ですので、有意義な議論が行えればと思っております。どうぞよろしくお願いいたします。 まず初めに、協働防護について質問させていただきます。 東日本大震災では、宮城県気仙沼港の石油タンクが津波によって流され、大規模な火災が発生しました。全国各地の港に設置されている石油タンクは主に民間企業が所有しており、それを保護する護岸も同時に民間が管理するケースが一般的です。近年、地球温暖化の影響による海面上昇に伴い、津波や台風時の高波が護岸を越え石油タンクに直撃するリスクが高まっています。そのため、官民が連携し、協働防護の考え方の下で計画を策定し、護岸のかさ上げを進めることは本法律案の重要な意義の一つです。”
“ありがとうございました。 時間となりましたので、終わらせていただきます。どうもありがとうございました。”
“そのためには、制度の適正な運用を担保するための監督機能を強化し、事後的な検証や改善を継続的に行うことが不可欠です。特に、アクセス・無害化措置の発動プロセスや判断基準の透明性を確保し、誤りが発生しにくい体制を整えることが求められます。 さらに、関連するもう一つの重要な論点として、事前承認の仕組みが形骸化する懸念があります。 本来、厳格な審査を経て実施されるべき措置が、例外規定である事後通知の濫用によって形骸化することがあってはなりません。これを防止するための枠組みについて、政府としてどのように考えているのか、お伺いいたします。”
“御説明ありがとうございます。 ただいまアクセス・無害化措置を誤って実施した場合の対応について御説明をいただきました。 サイバー攻撃による重大な危害を防止するために、ネットワークを介して必要最小限の措置を講じるという基本的な方針が示され、比例原則に基づき、対象となるサーバー等に物理的な損傷や機能喪失といった大きな影響は想定していないということかと思います。 また、措置の適正性を確保するために、原則として、サイバー通信情報監理委員会による事前審査を経て、警察庁長官、防衛大臣の指揮の下で運用されることが明らかとなっております。万が一、誤った措置が行われた場合には、国家賠償法に基づく賠償責任の問題として検討されるほか、国外のサーバーに対して誤った措置を行った際の対応についても、国家責任条文等の関連規定を踏まえて判断されるとのことでございました。 しかし、こうした対応が制度上整備されていたとしても、実際の運用において誤りを完全に排除することは容易ではなく、何よりも未然防止の徹底が重要です。”
“その意味では、訓練後の振り返りや検証を制度的に強化し、実際の運用に的確に反映させていくことが求められます。 今後も、こうした取組が実際の現場で確実に機能しているのか、運用上の課題がないのかを厳格に検証しながら、国民の安全を守るためのより強固な体制を構築していく必要がございます。 それでも、誤って無害化措置を行ってしまうリスクは残ります。もし万が一、誤って無害化措置を実施してしまった場合、どのような対応を取るのでしょうか。具体的な対処方法についてお聞かせください。”
“ありがとうございます。 警察と自衛隊の緊密な連携だけにとどまらず、民間の知見を生かしながら、司令塔である内閣官房の総合調整の下、平素からの情報共有、役割分担の明確化、措置の結果の迅速な共有を徹底することが重要であります。 そして、何よりも肝要なのは、これらの取組が実際の現場で確実に機能することです。アクセス・無害化措置は、国家の安全保障戦略や国民の生命財産を守る上で不可欠なものです。特に、緊急時においては、迅速かつ的確な判断と確実な実行が求められます。サイバーセキュリティ基本法に規定されている重要社会基盤事業者等との連携を強化し、実践的な訓練を重ねることで、判断の精度を向上させるとともに、組織全体としての対応能力を高めることが重要です。 また、訓練を通じて得られた知見や教訓を体系的に整理し、マニュアル化することで、個々の担当者の判断に依存することなく、一貫性のある的確な対応が可能になると思います。 さらに、こうした仕組みを実効性のあるものとするためには、単に訓練を実施するだけでなく、その成果を詳細に分析し、課題を明確にした上で、継続的に改善を重ねていくことが不可欠です。”
“さらに、これらの知見の共有やマニュアル整備を効果的に進めるためには、内閣官房による総合調整の役割が極めて重要になります。関係機関がばらばらに対応を進めるのではなく、政府全体として統一的な方針の下で取り組むことで、より効果的なサイバー防御体制を構築することができると考えます。 これらの点について、総合調整を担う内閣官房の御見解をお聞かせください。”
“令和五年七月四日に発生した名古屋港コンテナターミナルのシステム障害では、三十七隻の船舶の荷役スケジュールに影響が生じ、搬入、搬出に影響があったコンテナは約二万本にも達しました。これは、端末等に保存されているデータが暗号化され、正常に動作できない状態にされる不正プログラム、ランサムウェアへの感染によって生じたシステム障害でした。 こうした教訓を受け、港湾、航空、情報通信、金融などの情報インフラ分野で事業を行う重要社会基盤事業者は、サイバーセキュリティ基本法に基づき、重要インフラの防護を行っております。 そして、これまで起きたインシデント事案を官民が共有し、サイバー攻撃を防ぐセキュリティー技術を向上させるとともに、誤ってアクセス・無害化措置を講じることのないような具体的な行動指針、マニュアルをまとめることも重要と考えます。マニュアルが適切に整備されていれば、アクセス・無害化措置に係る現場の判断を迅速かつ正確に行うことができ、判断ミスのリスクを軽減することが可能となります。”
“ありがとうございます。 是非アジア版OSCEの創設に向けた前向きな御検討をよろしくお願い申し上げます。 アクセスや無害化措置を講じる場合は、事前にサイバー通信情報監理委員会の承認を得ることが義務づけられています。これは、国家の安全保障に関わる重要な判断であることから、適正な手続を確保するために必要不可欠な仕組みです。 しかし、現実のサイバー攻撃は迅速かつ巧妙であり、被害の拡大を防ぐためには迅速な対応が求められます。そのため、時間的猶予がない場合には、事後報告を前提としつつ、警察や自衛隊が委員会の承認を経ずに措置を判断することが可能とされています。これは国民の安全を守るために必要な措置ではありますが、一方で、現場の判断ミスを生じるリスクも否定できません。 このような判断ミスを防ぐためには、日頃からの準備が極めて重要です。具体的には、サイバー攻撃への対応に関する知見や教訓を確実に蓄積し、それを適切に分析した上で、警察、自衛隊のみならず、関係機関全体で共有していくことが求められます。”
“日本について正しく理解してもらうのと同時に、私たちも相手国を深く知ることこそが平和解決への最も確実な道であると考えます。 これは公明党が一貫して訴えていることですが、対話外交が極めて重要な時代だからこそ、欧州諸国を中心に、米国やロシアも加盟する欧州安全保障協力機構、OSCEをモデルとした対話の常設機関、アジア版OSCEを創設することが一案と考えますが、この点に関する政府の御見解をお聞かせいただければと存じます。”
“御説明ありがとうございます。 国外の攻撃関係サーバー等へのアクセスや無害化措置を講じる際には、国際法上の適法性を確保することが大前提です。しかし、仮に適法性が担保されていたとしても、相手国側の誤解により、外交問題に発展するリスクは否定できません。また、日本側の誤認やミスにより、誤って無害化措置を実施し、相手国から主権侵害を訴えられる可能性も考えられます。 このような国家間の衝突を回避するためにも、アクセスや無害化措置に関する国際的なルール作りが必要だと考えます。同時に、不測の事態を防ぐためには、平素から緊密な対話のチャンネルを確保することが重要です。 サイバーセキュリティーといえども、最終的にその運用を担うのは人間です。人は、相手を知らなければ疑念や不信を抱きやすく、場合によっては憎悪の感情を生じることもあります。だからこそ、日頃から相手国の考えや関心事を理解し、緊密な対話を重ねることが不可欠です。こうした継続的な関係構築により信頼が醸成され、有事の際にも、冷静かつ建設的な対応が期待できます。”
“御説明ありがとうございます。 自衛隊が行う能動的サイバー防御は、憲法九条が禁じる武力の行使には当たらないということが確認でき、安心いたしました。 三月二十八日の内閣委員会で、黒崎先生は、いろいろなサイバー事案というものは、そこの烈度が低い、武力攻撃未満であるというところで何としてでも対処しなければならないと述べておられました。自衛隊におかれましては、くれぐれも武力攻撃とみなされないよう、細心の注意を払っていただくようお願いをいたします。 ただ、日本がどれだけ先制攻撃を行わないと主張しても、相手国がそう受け取らない可能性もございます。 令和四年に策定された国家安全保障戦略において、サイバー安全保障分野で対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させるとの目標が掲げられていることから、ともすれば、日本が行うアクティブサイバーディフェンス、日本語では能動的サイバー防御ですが、これは欧米主要国と同じような先制攻撃能力の実施も念頭に置いているかのように誤解されるおそれがあるのではないでしょうか。この点について、政府の御見解をお聞かせください。”
“丁寧な御説明をありがとうございます。 アクセス・無害化措置はあくまでも自衛のためであり、警職法七条を準用するものではないということを改めて確認をさせていただきました。 念のため、防衛省にも確認します。 自衛隊が警職法を準用するのは第六条の二であり、第七条の武器の使用は準用しない、つまり、憲法九条が禁じる武力の行使は伴わないということでよろしいでしょうか。”