吉良州司
有志の会 · Japan
“問題は、アベノミクスの継続で円安を放置し続け、国内の生活者を犠牲にしながら海外で大きな利益を上げる企業を、政府が国を挙げて支援しようとしていることです。 物価高、特に輸入物価高騰で苦しむ生活者から、海外で大きく稼ぐ企業に所得移転されている、これが日本の現状です。つまり、先ほどのパネル三でいうと、政府は、国民の豊かさ、国の豊かさを表すGDPではなく、企業が海外で稼ぐGNIの拡大を支援しているということになります。これが、私の言う、方向が違うということです。この海外で稼ぐ利益の恩恵は、国内で暮らす生活者に行き届いていないのです。 その最たる例がトランプ関税対応です。トランプ関税交渉前から、今見てきたように、これだけの対外直接投資が行われていたのに、なぜ政府が自ら音頭を取って海…”
“日本経済が目指す経済成長率を三%とすると、GDP六百兆円の三%、十八兆円、これが増えれば成長率三%ということになるわけですけれども、その二倍以上の四十兆円という金額を海外で稼ぎ出しているんです。 では、どうしてここまで海外の所得が増えているのか。それを端的に表しているのが次のパネル四です。 このパネルは、二〇〇〇年を一〇〇とした場合、二〇二四年までの二十四年間、対外直接投資が九五七と、ほぼ十倍に増えています。一方、国内への設備投資は一二二、微増にとどまっています。 では、稼いだ所得の内訳はどうなっているのか。それを表しているのがパネル五です。 これは、下の方にある青色部分は直接投資から得られる配当金、ピンク色は対外証券投資から得られる金利収益です。証券投資の額は変化がない…”
“そのために今まずやることは、円安の抑制、そのための金利の正常化、利上げです。金利引上げによって、二千兆円を超えると言われている国内個人金融資産に、金利収益という形で新たな可処分所得を提供することができます。また、金利引上げこそ、強い経済を実現できると思っています。 総理は、強い経済をつくると主張されています、意気込んでおられますが、低金利政策を続けたまま強い経済は実現されると本当にお思いでしょうか。私の経験を少し話した上で、高市総理の見解をお聞きしたいと思います。 私の経験の第一。商社勤めのニューヨーク駐在員時代、北中南米全域の採算責任者が集う場で、ある部門の部長が、ベネズエラで一五%のリターンがあるというプロジェクトを提案しました。正確な数字はちょっと忘れていますので、…”
“それは、ある意味、海外への直接投資の契機になったかもしれません。しかし、先ほどパネルで見てもらったように、実は民主党政権以前から、海外投資というものはずっと増え続けているんです。要は、需要がより高いところに既に、円安、円高にかかわらず、企業は投資をし続けていたんです。 民主党政権のときに、今言った、産業界は、六重苦だという、いろいろな悲鳴を上げていたかもしれません。でも、生活者が、決して豊かではなかったかもしれないけれども、今のような悲鳴を上げていましたか。これは、原油が百ドルを超えるような大変高い時期、日本の交易条件を悪化させるような時期に、円高だったから国内の生活者は助かったんです。百円ショップを見てください。今、百円ショップに行ってちょっといいなという商品があったら…”
“海外の国々が日本の経済を評価するとき、日本のGDPは六百兆円を超えたと言っても通用しません。米国ドルベースのGDPを見て、どうしてこんなにも日本経済は低迷しているんだという印象を持っています。 為替相場と交易条件は密接に関係しており、原油価格など世界の物価が高いときに円安だと、交易条件が悪化し、国民生活は大変苦しくなってしまう、これが日本の経済構造です。 その影響がもろに表れているのが現在です。二〇二四年の原油価格平均はバレル七十ドル台半ば、現在は六十ドル前後で推移していますけれども、これに一ドル百五十円強という円安が続いているので、国民は物価高に苦しんでいるということです。 パネル二を御覧いただきたいと思います。 このグラフで確認したいのは、先ほど言いました五万円を超え…”
“共有する部分もあるんですけれども、私の問題意識に対しては、正直、正面から答えてもらっていないと思っています。 為替については、おっしゃるとおり、円安のメリット、円高のメリット、両方ともあることは十分承知しています。そして、為替が金利だけで動くものではないということも十分分かっています。いつも言いますけれども、私はその世界でずっと生きてきた人間ですから。 ただし、先ほど、民主党政権時の円高時代で苦しんだということをおっしゃりたかったんだと思いますけれども、私が言いたいのは、先ほど言いましたように、政府として、企業を最優先するのか、生活者を最優先するのか。当然、どっちも優先したいというのが高市総理の思いだと思います。しかし、私はあえて、国内で暮らす生活者を優先すべきだ、そして…”
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“先ほども言いましたように、私の構想する自立できる自治体というのは、農村部とかを含んでさっき言った広い地域、自分の大分を出して恐縮ですけれども、大分は、北部の方は豊前圏という福岡の経済圏があって、西の方は福岡経済圏に入るところがあるんですけれども、それを除いた部分が全部、豊後市というか豊後圏というか、基礎自治体になるというイメージなので、周辺の人口が大きく減少しているところも全部含んでいる。 ただ、そこは、農林水産業であったり、若いうちはそこから中核都市に通勤できるような仕組みをつくることによって、中核都市も栄えていくし、その中核都市を支えながら今言った周辺というか農村部も栄えていく。この一番いい単位がさっき言った経済圏、生活圏がある程度一致した地域ということであります。 あと、大臣が先ほど言いました下水道やそういう基礎インフラについては、同じ基礎自治体といっても、基礎自治体である程度完結できる規模の基礎自治体もできるでしょうし、おっしゃるように、二つ、三つの基礎自治体で広域連携をやることによって初めて基礎インフラを維持できる。そこはこれから各論について議論する必要があると思っています。”
“石破総理の地元であれば、伯耆の米子と因幡の鳥取市が一つの基礎自治体になるというようなイメージ。それによって基礎自治体の中で自立を促していく、こういう構想を持っています。 一つだけ言っておきますと、さっき言った生活圏、経済圏、文化圏、中核都市があるという意味では、関東圏とか中部圏、関西圏、大都市圏はある意味では州という扱いにしなければいけないんだろうと思っています。例えば仙台圏、福岡圏をどうするかというのは議論があるところでありますけれども、基本は今言ったように、大都市圏は州、そして、地方は今言ったかつての律令制の国を一つの参考にしながら基礎自治体にしていく。これによって自立を促していくことによって、私は前に言ったかもしれませんけれども、今の日本の地方の弱さというのは、東京が機関車で、地方は客車で、自力走行ができない、引っ張ってもらっている。これを、今言った基礎自治体も全部電車や新幹線のように自力走行できていくようにして初めて日本全体が活力が生まれる、このように思っていますけれども、今言った私自身のグランドデザイン構想について感想も含めて大臣の考え方をお聞きしたいと思います。”
“よく人口減少、地方の人口流出と言われますけれども、大分もそうですけれども、大分の周辺部は実は大分市に流れ込んでいる。大分市が実はダムの役割を果たしている。それでも県全体としては大都市へ流出してはいますけれども、でも、地方の中核都市が今言ったダムの役割を果たしている部分もあるんです。その中核都市をまさに中心として、今言った生活圏、経済圏が一緒の地域を一つの基礎自治体として自立できるようにできないかということを考えているんです。 この考え方でいきますと、奈良時代の律令制時代にあった国が、ある意味では、日本全国を見てみると、大概、中核都市があって生活圏、文化圏が一緒。文化圏が一緒というのは方言が一緒なんです。 上川筆頭がおられますけれども、静岡でいえば、今は大きな静岡県ですけれども、遠江があってそこに浜松市という中核都市があって、駿河があって駿府、静岡市があって、ですから、私の言う基礎自治体と二層制になったときは、静岡県ではなくて、遠江市というのか駿河市というのか分かりませんけれども、そこが一つ自立していくということなんです。”
“伊東大臣がおっしゃることはもっともだと思っています。 ですから、私は地域とか地方と言いましたけれども、地方といっても、今大臣がおっしゃった農協がなくなる、ガソリンスタンドがなくなるというような地域もあれば、地方都市もあります。それら両方がウィン・ウィンになりながら、依存から自立へというふうに、ある意味では大きな国のグランドデザインとして仕組みをつくっていく。そのことによってどちらも救う手があると思っているんです。 もう半分使ってしまったので、私自身の地域活性化、地域分権、地方が元気になるための私なりのグランドデザインというのは、国と自立できる基礎自治体という二層制です。今は国があり、都道府県があり、市町村がありますけれども、これを国と基礎自治体にしていくという考え方です。 では、どういう基礎自治体なのかといいますと、まず、生活圏、経済圏がある程度一緒であること。生活圏、経済圏が一緒だということは、歴史的、文化的に共有している人たちがいるということです。 もう一つは、中核都市があるということです。”
“何百、何千という要望が来ても、予算が限られている、それに対応できる人員が限られている、そうなった時には、残念ながら十番目以下は予算をつけられませんと言わなきゃいけない。これが一番だろうという人に対して、いや、一番はこれだと説明して説得して納得してもらわなきゃいけない。 ところが、今の地方というのは、例えば、渋滞が問題だということで橋を架けなきゃいけないという課題がある。一方で、こんなに暑いときに、学校のクーラー、空調を整備しなければいけない。また、高齢者施設を新たに造らなきゃいけない。こういう課題があったとしたときに、本来なら、国に頼れなければ、その三つのうち例えば何が一番で何が二番で何が三番でと優先順位をつけて、それに基づいて今言った予算づけ、人員配置をしていかなきゃいけない。 ところが、今の日本の仕組みですけれども、橋が大事だといえば国交省にお願いに行って箇所づけしてもらう。文科省に行って、この学校に今言った空調の予算をつけてくれ。それぞれ中央省庁に行けば、各地域、地域で政治判断を、優先順位をあえて判断しなくていいという状況になっています。 自らそういう判断をしない。”
“」とか自然ものが大好きなんですけれども、あれを見ていつも動物に教わるのは、親は、僅か一年、二年、場合によってはもっと短い期間に必死で、親元を離れたときに自分で生きていけるように、ネコ科の動物なんかは、ある一定の年齢に達すると親が暴力を使って追い出すようにしてでも独り立ちさせていく。このようにしなければ独り立ちできない。生きていけない。逆に、自立できれば活力が生まれる、生きる力ができてくるとまず思っています。 二点目は、市議をやり、道議をやり、首長もやられている伊東大臣には釈迦に説法になったり失礼な物言いになるかもしれませんけれども、私は、地方の政治、それは首長も地方議会も政治判断をしていないと思っているんです。 萩生田光一元文科大臣がおられますけれども、以前、文科委員会で二人ぐらいの大臣に、例えば、弁護士は法律のプロ、公認会計士は会計のプロ、政治家は何のプロですかと聞いたことがあります。いろいろな答弁があったんですけれども、ここでは言いませんけれども、萩生田大臣の答弁は本当に感服する答弁をいただきました。 私に言わせると、一番大きな役割は優先順位を明確にすることだと思っています。”
“おっしゃるとおり、人口減、少子化、それから若い人たちがいなくなることにより若さが失われている、これが一番大きな問題だろうと思っています。 では、なぜそうなったのか。私自身の問題意識は、依存心が余りにも強いということ。これは地方だけではなくて、私に言わせると、個人も企業も地域もみんな国に依存している。残念ながら国も米国に依存している。依存体質の国になってしまっている。自立心が失われて活力が生まれてくるはずがないです。そういう意味で、私自身は、地方の活力が失われている最大の原因は、今言った依存心の横行だと思っています。 一方で、地方は依存心だらけだと今言ってしまいましたけれども、それを実は政治があおっているんです。自分を、自分の政党、政権を頼ればこうしてやるぞ、ああしてやるぞ。次から次に何かを与えることで政治をやっている気になっている。地方を活性化することになっていると思っている。 私はNHKの番組で「ワイルドライフ」とか「ダーウィンが来た!”
“有志の会、吉良州司です。 実は、昨年の臨時国会の当委員会において、子育て支援、そして、地域の自立を促す、地域が主役の国づくりのグランドデザインについてというテーマを掲げて質問したんですけれども、子育て支援に時間を使い過ぎてしまいまして、今言った地域が主役の国づくりという件については、尻切れトンボで終わったというか、頭出しだけで終わりましたので、今日はテーマを、地域の自立を促す、地域が主役の国づくりのグランドデザインについてということについて伊東大臣と議論させていただきたいと思っています。 地方創生がこれだけ重要視されているということは、裏返せば、地域の活力が残念ながら失われているということ。だからこそ地方創生が非常に重要な政策になっていると思います。 では、地域また地方の活力が減退傾向にある、この根本的な原因は何だと大臣はお考えでしょうか。”
“分かりました。そうですね、終わらなきゃいけないですね。 繰り返しますが、侵略してしまったという絶対悪は許されないんだけれども、その原因をつくったのは西側にもある。そのことを踏まえれば、相手の言い分も一定程度聞いて、そこで妥協しない限り停戦があり得ませんので、全て、悪いけれども、表面的な正義を掲げ、表面的な論理だけで停戦しようと思っても無理なので、そこのところは是非、相手にも言い分があるという中で、一刻も早く停戦を急ぐ。それが巡り巡って、安全保障上、そしてエネルギーの供給元である対ロシア、日本の国益にもなりますので、そのことをお願いをして、質問を終わります。”
“私は、交渉事というのは必ず相手の言い分もあると思っている人間ですから、繰り返しますけれども、侵攻前の話をちょっとしていますが、ロシアは、九一年にソ連崩壊と構成共和国が全部独立したとき、知ってのとおり、経済的にどん底中のどん底でした。なので、本来なら領土についてきちっと確認しようということもできない中で、ありのままの、そのままの構成共和国が独立してしまった。 だから、例えば、いろいろ言っていますけれども、クリミア、ドンバス、もし当時ロシアが今のような国力があったならば、必ず、独立する際に、今のウクライナ、西ウクライナを中心とした政権ですけれども、そこと交渉して、クリミアはロシア領だよな、ドンバスはロシア領だよなということを交渉していたと思っていますし、恐らく、今言ったように、ロシアにそれなりの力が当時あればそうなったと思っています。”
“その方針は大賛成なので、応援をさせていただきたいと思っています。 もう時間がなくなったので、ウクライナ戦争について、いつも言うんですけれども、私は、侵攻前から、実際、三回ぐらい、このウクライナ問題、どうやったらロシアの侵攻を防ぐことができるのかということを、予算委員会だ、また予算の分科会等で言い続けてきたんですね。いつもこれもやり取りの中で確認していますけれども、国際法を破って、国連の常任理事国であるロシアが武力を使って侵略してしまった、このことについては絶対悪なので、これを認めるつもりは私は毛頭ないです。 ただ、いつも言うんですけれども、東西ドイツ統一の際に、ベーカー国務長官が当時のゴルバチョフ大統領から了解を得る、そのために、東西ドイツ統一を認めてくれたら、一インチたりともNATOを拡大しない、東方に。そこまでコミットし、そして、コール西ドイツ首相も、翌日モスクワに行って同じことを言っている。けれども、ある意味、当時のソ連の権利義務、全部今のロシア共和国が継承しているわけですけれども、ロシアからしてみたら、その約束をほごにされて、そして一番許せないだろう。”
“時間がなくなったので、停戦合意について各論まで行かないかもしれませんけれども、もし、今言った厳しい安全保障環境ということについての私の問題意識、感想なりコメントがあれば。なければ、さっき言ったように、まともに答えられないと思っているので、もう言いっ放しにしますけれども。言いっ放しの方がいいですか。”
“次に、日米同盟を高みに持っていくという話をされたと思うんですけれども、今から申し上げる質問は、正直言って私の問題意識の披露であって、大臣が、また外務当局がまともに答えられることではないと思っていますので、問題提起に対して感想等あればお聞きしたいと思っています。 それは、今回も、日米同盟は大事だよねと確認した。台湾問題も大事だよね、協力して対処していこうとか、いろいろなこと、あと安保第五条が尖閣に適用されますよね、そうだよと。けれども、これもうんとは言えないと思いますけれども、今の関係者の中で、トランプ大統領が現時点でこう言ったからといって、一〇〇%将来的な行動が伴うということまで信頼できるか。多分、恐らく誰もそんなことを思っていないと思います。私は少なくとも思っていません。 よく防衛問題を論ずるときに枕言葉として出てくるのは、日本を取り巻く、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境に鑑み、で、次からと、こう必ず枕言葉が出てくるんですけれども、外交上そういう枕言葉を使わざるを得ないですけれども。では、具体的に言えば、宇宙、サイバーを除けば、中国であり北朝鮮でありロシアです。”
“ありがとうございます。本当に率直にお話をいただきました。 恐らく今大臣がおっしゃったようなやり取りだったんだと思います。それもさっき何回も、私も理解していますけれども、最初の取っかかりの会談をとにかく成功裏にと、お互い信頼関係を高める、そこは十分理解できるんですけれども、さっき私が言ったように、自分の都合のいいように解釈して、勝手にそれが既得権だと思うような相手だと思っていますので、そこはリスクがあったのではないか。 繰り返しますけれども、投資という言葉、さっき言ったお互いウィン・ウィンになる、それはもちろんだけれども、日本製鉄さんからしてみると、一〇〇%子会社化することで何のためらいもなく技術供与もできてという思いがあった。ここから先は経済産業の話になりますので、ちょっとここのところはそれぐらいにして。 今後の交渉時に、私はずっと民間で仕事をしていたところからいうと、勝手に政府の、国と国とのコミットメントがあって、そのツケを最後民間が払わされるということについては、是非御考慮いただきたいということであります。”
“だから、そういう民間の経営上の意思決定、これをするに当たって、申し訳ないけれども、今回首脳会談をするに当たって、どこまでそういう民間の事情、そして、今言った、特に天然ガス開発、アラスカのプロジェクトでいえば、オフテイカーの安全性、安定性が重要だ。 どこまでそういうことを考慮しながら、最初については投資ということのコミット、そして一兆ドルというコミット、そして、アラスカ天然ガス、これはどこまで言ったか分かりませんけれども、トランプ大統領の会見を見ると、トランプ大統領は、もうインハンド、日本がアラスカ・プロジェクトに投資してくれるものだと勝手に、少なくとも彼は解釈しているように読めます。 そういう意味で、まず最初の質問は、日米首脳会談を成功裏に終わらせようというその目的はよしだし、結果的にはその目的は達成されたと思います。その意味で、労をねぎらいたいと思っていますけれども、民間との関わりの部分についてどこまで考慮して、そして、さっき言った、将来的に民間に経営判断以上の圧力がかかるということがないか、その辺についてどこまで考慮して臨んだのか、また結果はどう思っておられるのか。”
“実は、その際に、例えばそのLNGを日本に持ってくるとしましたら、一番大事になるのは日本側にとって何かというと、オフテイカーと言われる引取り手ですね。二十年の長期契約であれば、二十年間絶対潰れずにずっと引き取り続けて、支払い続ける。その保証があって初めて建設も始まるし、さっき言った資金が集まる。 そのときに、今の日本の状態は、二〇二〇年の三月に、供給力不足で電力供給、需給が逼迫するということもありました。首都圏、関東圏の主なサプライヤーというか電気供給者である東京電力がいろいろな意味で十分な体力ではない。私は、すぐに柏崎を動かすべきだと思っていますし、福島も抱えながらというのは非常に大変。だけれども、新たにLNGを持ってこようとすれば、実はそうやって、引取り手の体力はどこまであるんだ、又は、今ないとすれば、日本全体の国益としては必要なので、その体力をどう取り戻させるのか、こういうところまで、このアラスカ・プロジェクトに投資するしないというのは関わってくるわけなんです。”
“ただ、既存のフリーポートだとかキャメロンというメキシコ湾岸にあるLNGプロジェクトはともかく、アラスカのプロジェクトとなると、凍土地帯から出るガスを千三百キロのパイプラインで引っ張ってきてという壮大なプロジェクトになります。 ここは、私が民間でプロジェクトに携わっていたところの、ちょっと手前みそ的な披露になりますけれども、天然ガスプロジェクトというのは巨額投資が必要で、巨額投資を誰も全面的にリスクを取りたくないので、その資金調達の方法というのは、ほとんどの場合が、プロジェクトファイナンスという、又はノンリコースファイナンスという専門用語があるんですけれども、形を取ります。 これは、例えば、プロジェクトの出資者、スペシャル・パーパス・カンパニー、SPCをつくったとしても、そこに投資した親会社は債務保証しない、支払い保証しない。あくまでも、プロジェクトが生み出すキャッシュフロー、それと、プロジェクトを構成する売電契約だったり、長期供給契約だったり、プラント建設契約だったり、そういうプロジェクトに関わるあらゆる契約、権利を担保として、融資者が責任を取りながら融資するという形なんですね。”
“ただ、心配するのは、期間をどれだけ、何年間で一兆ドルとかいうことについては言及がなかったと理解していますけれども、向こうは勝手に一年以内と思っているかもしれない、三年以内と思っているかもしれない。だから、そのときまでに一兆ドルに達していなかったとしたならば、僕は怖いのは、経産省の人も来ていると思いますけれども、いや、一兆ドルと総理がコミットしたけれども、あと三千億ドル足りないんだ、どこか日本の企業、おまえ、投資しろと、逆に役所が指導して回る、本末転倒が起こるんじゃないかということを危惧しています。 三つ目は、天然ガス。 天然ガスについては、私は、地球温暖化対策というのがあったとしても、また将来的に再エネが拡大したとしても、移行期には必ず天然ガスだきの発電が必要になる。もちろんガスも必要になる。ましてや、今のベストミックスの長期目標がある程度達成されたとしても、天然ガスだきの火力発電については、未来永劫、必要性はほぼなくならないですから。そういう意味では、世界の中で供給元を多様化しておくという必要性は私は十分分かっています。”
“けれども、実は、個々の輸出する企業というのは、売上げが増えて、利益が多いにこしたことはないとは思っているけれども、数量的に幾らなんということを前もって決められるわけではないわけですよ、目標はあっても。 それというのは、トヨタであれホンダであれ、米国人の店長、ディーラーの店長がいて、アメリカ人のお客が来たときに、一人一人対応して、店長に三千ドルの、又は五千ドルの値引き権限があって、興味を持っていたら、最後、五千ドルまけるからどうだと言って、ああ、いいですねと言って握手して契約する。それが全米中あちらこちらで起こって、その積み重ねの結果、米国でどれだけのトヨタ車が、どれだけのホンダ車が出ていくということであって、最初から数字があるわけじゃないわけですよね。 けれども、どうしても国家としての政策ということになると、何か、今言ったように、相手にとって受け入れられやすいというか、又は魅力的な数字を出して、そして興味を引く、それで会談が成功裏に終わっていく。”
“ただ、私が思うに、日本製鉄としては、意思決定権、つまり五〇%以下の投資とか、ましてや、さっき言った拒否権を相手に持たせるという形であれば、技術供与等も難しいし、そこには本来の日本製鉄の意向に沿わない投資という形があったのではないか。 そういう意味で、この投資という言葉を使ったことについて、私は正直言って疑問を持っています。さっき言った、目的は分かります。 あと、一兆ドルの投資をするんだ、こういう話もしています。このことについても、トランプ大統領の方は、日本は一兆ドル、本格的に米国に投資するんだと。その前段として、これまでも日本は直接投資をしてきていて、そこで雇用を創出しているということも当然PRしたでしょうけれども、プラス、今言った、更になのか、詳細をどこまで詰めた話か分かりませんけれども、トランプ大統領は、一兆ドル投資をしてくれる、こういうふうに思っている。 私、常々、自分自身も民間出身なので、かつては、例えば鉄鋼摩擦だ自動車摩擦だ、いろいろなことがありました。”
“一つは、USスチール買収ということについて、バイデン政権以来、買収ということについては許さないという、ある意味ではトップとしての意向、また国家としての意向が出ていたということで、買収と持ち出したらそこで却下されて、相手から拒否されて、その先に続かない。そういう意味で、投資ということであれば、ディール、ビジネスを得意とするトランプ大統領は食いつくだろう、又は、少なくともその次につながるだろうということで、投資という言葉を出したのではないかと思っています。 もちろん、会談に臨むに当たって、前もって例えば日本製鉄の方々との意思疎通を図っていたことは容易に想像できるわけですけれども、ただ、一〇〇%子会社を目指していた日本製鉄の意向。それから、投資というのは一〇〇%から一%まで幅広い投資があって、その中でも特に一番いいのは一〇〇%、完全子会社化することがベスト。最低でも、今度、相手にビートーライトというか拒否権を与えない、六六・七%を取得する。次は、五〇%強を取って意思決定権を持つ。”
“有志の会の吉良州司です。 岩屋大臣とは日常的にコミュニケーションを密にさせてもらってはいるんですけれども、特にこういう形で、公の場で一対一で議論させてもらうのは初めてなので、敬愛する岩屋大臣のまさに胸をかりるつもりで議論させていただきたいと思っています。 まず最初に取り上げたいのは、先日、日米首脳会談、お疲れさまでした。なかなか、総理と外務大臣が同席するということはめったにないんですけれども、今回は、それだけトランプ大統領との初回の首脳会談が重要だということでお二人で交渉されたんだというふうに思います。 その中で、会見もされているし、声明も出しておられるし、私は外務省の事務方からもその内容については伺っております。本当は、時間があれば、防衛問題と、後でちょっと日米同盟については触れたいと思っていますけれども、まず最初に、私が問題意識を持ったのは、ある意味、民間領域に関わることについてのコミットめいた発言をしているということなんですね。”
“もう時間が来ましたので、最後、言いっ放しになるというか、これは質問ではないんですけれども、また改めて議論したいと思っているのは、さっき言いました海外現地法人の活躍、利益が伸びているということもあって、日本の企業というかGNIは伸び続けている。GNIとGDPの差が第一次所得収支になっていて、実はここが伸び続けて、さっきも言いました、経常収支が何とか黒字になっているんですけれども、日本企業が伸び続けていく、GNIが伸びることもいいんだけれども、残念ながら、それが今、日本国内の経済に、さっき言ったトリクルダウン効果を必ずしも出していない。 こういう中で、経済的国力とは何ぞやと。企業が稼ぎ出す力自体も経済的国力であれば、まさにGDPも国力である。これの相乗効果がプラスに出るような方策というのはないものなのかということを私は問題意識を持っていますので、もう今日は時間が来ましたので終わりますけれども、この点についてまた議論させていただければと思います。 では、終わります。”
“国民も、実は、輸入物価が上がってあらゆる物価が上がっていく、これも逃げようがないんです。けれども、単純に考えて円高になって、断っておきますけれども、行き過ぎた円安も行き過ぎた円高もこれはなしですね。そこはある意味では市場原理に任せるべしと思っていますけれども。 じゃ、自然の流れの中でどちらがいいかといえば、逃げ場がない、工夫のしようがない、その国民が円高によって輸入物価が下がり可処分所得が結果的に増えていく、日本に本拠を置く企業が原材料が安くなって経営が楽になる。これは、先ほど言った経済で一番大事な個人消費、国民の可処分所得が増えることによって個人消費が増えていく、そして、企業も余裕が出ることによって、原材料が低めになるわけですから、それによって余裕ができた分は設備投資をしていく、これがまさに経済の好循環になっていくんだろうというふうに思っています。”
“今の答弁内容についても、基本的には納得をいたします。 ただ、二点指摘させてもらいたいのは、一点目は、輸出は工夫のしようがあるんです。今大臣がおっしゃった輸出企業というのは、まず第一に、これも私はずっと言い続けていることですけれども、経済人材の中でトップレベルの人たちが輸出企業に入っていく、またそのトップがいる、なので、空洞化というのは本来決していいことではありません、ただ、輸出企業が生き残っていく、少なくとも利益は日本にもたらすという意味で、例えば現地投資といいますか海外投資という手段もあるし、それからサプライチェーンを、それこそ世界的にネットワークを組んでですね。また、昔と違って外貨を企業が保有できるので、円高のときはここのベンダーを使うとか、円安のときはここを使うとか、そういう輸出については工夫の余地があるんです。 ただ、輸入については、最初の答弁でもおっしゃられましたけれども、まず、輸入原材料を使う中小企業のみならず企業、どうしようもないんですね、石油が上がるということについて。例えば小麦が上がる、食物の飼料が上がる、これも逃げようがない。”
“このことについて赤澤大臣はどう認識をしておられるのか、また、そのことについての場合によって問題意識があればお伺いしたいと思います。”
“かつて、安倍総理の時代は、アベノミクスの成果として、よく株価がこれだけ上がったという話をされていました。けれども、私に言わせれば、株価というのは、一方では、現在の業績がいいとき、将来的な業績見通しが明るいとき、確かに上昇します。けれども、それがない場合であってもさっき言った異次元の金融緩和でじゃぶじゃぶに市場にお金が流れて行き先がないとき、また、今言ったように海外利益が企業収益を押し上げて上がっている、だから必ずしも国内の経済全体がよくなっているという指標ではないというのが私の株価の理解です。 という意味で、最初の答弁の中で株価が上昇したということについての言及はなかったと理解しておりますけれども、先ほど大臣がおっしゃられた、円安、円高、それを政府があえて目標としたり調整しているわけではない、そこについては、先ほども言いました、きちっと理解するわけでありますけれども、結果として円安になっていた、私は円安誘導だったと見ていますけれども。その円安は、今言ったように、必ずしも国内経済を潤すものになっていない、企業業績だけはよくなってもですね。”
“また、債券投資であれば、その金利益が複利として再投資されていく。それは恐らく、半分どころかもうちょっと再投資されているのではないかという結果、今言った、正確な統計はないんですけれども、ざくっと言って、海外で上がっている利益のうちの三分の一ぐらいしか日本に還流していない。 今、日本の経常収支上の第一次所得収支が、去年が三十六兆ですか、おととしが三十五兆円となっていますけれども、それがあって初めて貿易収支、サービス収支等の赤字を補って、経常収支は黒字になっている。けれどもキャッシュフローで、最近はキャッシュフロー経営とよく言われますけれども、キャッシュフローで見た場合には、実は赤字の可能性が高い。それ自体が円安要因になる。 しかも、今言ったように、連結決算上の本社の利益は確かに本社の利益なので、株価は上がっていきます、その会社の価値は高まっているわけですから。けれども、株価が上がれど上がれど、それがさっき言ったトリクルダウンにつながらない、日本の国内経済の活性化につながっていかない、こういう問題意識を持っているんですね。”
“今の日本の輸出企業というのは、ほとんどと言っていいと思いますが、特に大手は多国籍化しています。現地法人を米州、欧州含めアジアにも持っていて、現地法人が売上利益を拡大していく、一〇〇%子会社であれば現地法人の収益を本社が丸々認識できる。そのときに、一ドル百円で一万ドルの利益を百万円で認識できるか。円安になって一ドル百五十円であれば、同じ一万ドルなんだけれども連結決算上は百五十万円として計上できる。このようにして海外の利益を本社の連結決算では認識できる、そのときに円安の方が、同じドルでは変わらないのに円貨に換算したら大きく膨らんでいく。これが実は今の円安による輸出企業へのプラス効果。 二番とも関係してきますけれども、私の問題意識は、じゃ、海外の今言った連結決算対象となる現地法人の利益が、帳簿上では計上できるものの、それが日本の経済にどこまで貢献するような形で戻ってきているか。 例えば配当であれば、これは正確な数字は実は統計上も出ていないんですけれども、財務省の方にも聞きました。ざくっと配当でいえば、半分ぐらいが戻ってきて、半分ぐらいは、現地の内部留保、また再投資に使われている。”
“そして、おっしゃったように輸出企業が円安によって潤うという側面もある、もう一つは逆に中小企業の原材料が円安によって上がるデメリットもあるということを大臣はおっしゃられましたけれども、質問通告の二番、三番にも実は関係してくるんですが、私の認識は、輸出企業が潤うという潤い方が一昔前とは違っているという、日本経済のある意味では構造変化なんですね。 かつて円安が進んだときには、当然競争力が増しますので、輸出数量がどんどん増えていく、そしてその結果は、かつて安倍総理が目指したトリクルダウン、国内の輸出用製品を作っている工場がフル稼働して、その方々への賃金が潤沢に支給される、増えていく、部品メーカーへの、子会社、孫会社、ひ孫への発注が増えて事業所、工場が潤っていく。まさに円安によって日本国内の工場がフル稼働して、そしてそれはトリクルダウンとして地域地域に付加価値を落としていた。ただ、今の円安というのは、実は輸出数量はほとんど増えていない。それはもちろん全く増えていないわけではないですけれども、じゃ、何が円安によって企業収益を押し上げているのか。”
“今、赤澤大臣が答弁された内容については、そのとおりだと思います。 ただ、結果的に、アベノミクス時代の黒田日銀総裁が目指したものというのは、私に言わせれば、まず、賃金上昇がない状況の中でいきなり二%のインフレといいますか物価上昇を目指していく、これ自体、あえて日銀が国民の可処分所得を減らしていきますよと言っているようなものだったというふうに思っているんですね。おっしゃるように、政府自体が為替のレベルについて上げようだ下げようだというところまで意図していないと言えるかもしれません。ただ、私に言わせると、異次元、お金をじゃぶじゃぶに市場に出して、ある意味国債を日銀が買い続けETF等も買い続け、こういうことをやることによって円安に振れていくであろうことは経済界もそれから専門家もある程度分かるはず、予見ができるはずなんですね。”
“極端に言うと為替の投機筋も政府は絶対に円高を嫌がるということが分かっているので、しかも低金利だということになれば、安い金利で円を借りて、それをドルに替えて、そしてドルで高い利回りというか高い収益を得るために投資をする、我々が昔、商社時代に使っていた言葉はちょっと忘れましたけれども、キャリー取引をやっているというような状況があってですね。 繰り返しますけれども、今はもう新しい資本主義に移行し、賃金も上昇するけれども、それ以上に物価が上昇するというように局面は変わったんですけれども、くどいですが、私は、円安こそ国益だという状況が変わってきているということも踏まえて、結果的に過度な円安を導く異次元の金融緩和というものが間違いだったんだということを政府から明確に国民に示していただきたいと思っているんですね。この点について、赤澤大臣の見解をお聞きしたいと思います。”
“これまで私が言い続けてきたことですけれども、実質賃金が伸び悩んでいるのはなぜか。今言いました、最近でこそ賃金は上昇しつつある。けれども、少し前までは、賃金は上昇しないけれども物価は上がり始めていた。最近も、賃金は上がっているけれども、それを上回って物価が上昇するので、実質賃金が横ばいだったり、場合によっては若干のマイナスだったり、こういう状態が続いているわけですね。私に言わせると、その最大の原因は、やはりアベノミクスのときに取られた異次元の金融緩和政策、それがもたらす行き過ぎた円安、そして円安がもたらす輸入物価の高騰、それがある意味あらゆる物価に上昇圧力をかけている、これが実態だと思っています。 前回の予算委員会で私が申し上げた論点の一つが、これまで、これまでというのをいつ、何年何月までかという特定というのは非常に難しいんですけれども、かつて日本が貿易立国である、貿易の黒字を積み上げることで経済を向上させてきた、そういう成功体験があって、円安こそ国益というような意識が、政治家の全員とは言いませんけれども多くの政治家だったり、経済界だったり、そして国民の間にもあってですね。”
“何点かアベノミクスを好意的にといいますか評価する見解をいただいたわけですけれども、私から見れば、そもそもそこまでいい経済政策であったならば、またその成果が出ているのであれば、ある意味それを継承していけばいいわけで、ところが、それが、菅、そして岸田内閣となって、特に岸田内閣のときには、現在赤澤大臣も担当されておる新しい資本主義ということを前面に打ち出されたわけでありますので。 先ほど、高く評価する一方、一人当たりの実質賃金が低迷をしていたということと、個人消費が伸び悩んでいたという見解も示されておりますけれども、私は、自民党内における、かつて自分たちが選んでいただいたリーダーが主導した経済政策、それをあからさまに批判をしたりということは、なかなか、特に日本の組織文化の中では難しいと思いますけれども、今言った、それまで賃金が伸び悩んでいた、個人消費が低迷していた、その原因が何であるのかということをきちっとやはり国民にも示して、その一端がアベノミクスが進めた政策にもあるんだということを明確にされた方がいいと思うんですね。”
“ただ、その際の答弁というのは、正直言って、私自身が、得心、すとんとくるものではありませんでした。 恐らく、政府の見解を聞けば、また同じような評価になるのではないかということを心配しておりますけれども、先ほど言いました、高い見識を持った赤澤大臣の活躍を期待しているという立場から、政府の見解プラス、もし、経済司令塔としての赤澤大臣の、個人的なといいますか、今の担当大臣としてで結構ですけれども、一歩踏み込んだ評価を聞かせていただければと思っています。”
“有志の会の吉良州司です。 今日は、私の大きな問題意識である経済的国力とは何ぞやということと、その経済的国力を回復するにはどうすればいいのかという問題意識を持ちながら、赤澤大臣と議論をさせていただきたいと思っています。常日頃から赤澤大臣の本当に高い見識に裏打ちされた活躍というものを敬意を持って見させてもらっておりますので、お互い知ってはいるけれども、こうやって公の場で議論することはなかったので、今日は本当に光栄だと思いますし、楽しみにしております。 まず最初に伺いたいのは、経済財政担当大臣として日本経済の司令塔になっておられるわけですけれども、七年八か月も続いた安倍総理の下でのアベノミクス、このアベノミクスという経済政策に対する、政府として、又は場合によって自民党として、正規の総括といいますか評価、検証というのを聞いたことが残念ながらありません。私自身もこの問題については相当に高い関心を持っておりますので、これまで予算委員会で、岸田総理のときにもアベノミクスの評価についてお聞きしたりしたこともあります。”
“はい、分かりました。もう終わります。 実は私も、議員の中では珍しく、口を開ければ、消費税上げるべしと言い続けている人間でありまして、何か政策をやるとすれば必ず、特に恒久財源が必要、教育なんかも特にそうです。政治家も国民も消費税から逃げてはならないということを常に訴えておりますので、今の先生の答弁というか説明、得心いたしました。ありがとうございました。 お三方については、先ほど言いました、質問せずに恐縮でありましたけれども、大変勉強になりました。ありがとうございました。 終わります。”
“そのことを申し上げた上で、先ほど鈴木先生が説明した中には含まれていないんですけれども、先生の執筆された「金融財政ビジネス」一月三十日号の中に、百三万円の壁等々の税制問題をずっと説明をされていて、これは私は全て得心いくものばかりでありました。最後のところに、こういう個別のテーマも重要なんだけれども、むしろこれをチャンスとして、税制全体のグランドデザインを考えるべきである、少子高齢化や人口減少、働き方の顕著な多様化、またグローバル化を踏まえた公平かつ簡素で成長志向の税制とは何かということについて議論をしていくべきだと。全く私もそのとおりだと思っています。 余りにも個別の事項に偏っている、否定的な意味ではないんですけれども、全体のグランドデザインが大事だと思っていまして、そういう意味で、先生の考える公平かつ簡素で成長志向の税制というものについて、もう時間がないので大枠だけになろうかと思いますけれども、先生のお考えをお聞かせいただければと思います。”
“ありがとうございます。 今回、日米首脳会談がありまして、その中で、日本企業が一兆ドル投資するんだということを、ある種、政治としてはコミットに近いようなことをトランプ大統領に言っているわけですけれども、私自身も、企業行動として、別に日本国内に限らず、世界中で利益を最大化するという行動自体は間違っていないと思っているんですね。 ただし、先生の最初の説明のときにもありましたように、税制というか、財政貢献という観点からも、海外で稼いだお金は、二重課税防止ということもあって、さっき言った、トリクルダウンで本来日本に滴り落ちてほしかったものが海外に付加価値を落としているということに加えて、海外で納税して、その分、日本での納税が少なくなる。こういうことも、日本の、さっき言った、私の悲願でもある経済的国力の回復というところからすると、残念ながら後退をしている。それを、政府自ら海外への投資をコミットしていくということについても疑問を持っているわけであります。”
“この点について、もし先生の方で、そこに対する、これは本来、政治家であり官僚が考えなきゃいけないことでありますけれども、先生の方で、今言った海外で稼ぎ出せている利益、これは元々でいえば、安倍総理が言っていた、アベノミクスでトリクルダウンが起こるんだと言っていたけれども、トリクルダウンは起こらなかったわけですね。本来、トリクルダウンが起こるべき付加価値は、実は海外でトリクルダウンが起きていて、日本企業はそこの、海外の上がりの利益だけを引っ張ってきている。だから、国内においてそのトリクルダウン効果がないわけです、現状。ですから、私が今言ったように、海外で稼ぎ出している利益を何とか国内の経済の成長につなげる方策はないものかという問題意識を持っておりますので、その点について、何か先生の方でお考えがあればお聞きしたいと思います。”
“ありがとうございます。 GDPとGNIの関係については、私、よく主張していることなんですけれども、今、日本の経常収支というのは黒字だと言われていますけれども、貿易収支はずっと赤字続き、それを、おととしは三十五兆円、去年は三十六兆円の第一次所得収支で補って、経常収支が黒字となっているわけですね。 ところが、それは各企業の連結決算上の帳簿上の利益であって、実際は、現地法人の利益を今言った利益認識しているだけであって、キャッシュフローとしては国内に帰ってきていない。キャッシュフローが赤字だということを考えると、実は、実需ベースでもドルが必要になる、ドルが足りない、それも円安要因になっているというふうに思っている。 なぜこういうことを申し上げるかというと、さっき言いました、大きなテーマとしては、経済的国力の回復の際に、何とか海外で上げる利益を、今は帳簿上の利益だったり一部しか日本に引っ張ってこれていないんだけれども、三十六兆もある海外利益を何とか国内の成長につなげることはできないんだろうかという問題意識を持っております。”
“そして、二点目は、経済力を測る際に、GDPが何兆円になった、何兆円増えた、それをもって成長率幾らということをやりますけれども、私の問題意識は、先ほど鈴木公述人と国光あやの先生との間の中でも、交易条件というような話も出てまいりましたが、日本経済のある時期までの宿命としては、交易条件が悪化すれば必ず不景気が来るというような日本の経済体質が私はあったと、今も続いているかどうかについてまたお伺いしたいんですけれども、そういう問題意識があります。 そして、交易条件を悪化させる最大の原因は円安だと私自身は思っていますので、経済力を測る指標としての米国ドルベースでの日本の経済力の評価、この二点についてお聞きしたいと思っています。 その二つを聞くに当たって、アベノミクスの評価について鈴木公述人に伺いたいと思っております。いろいろな観点があろうかと思いますけれども、できるだけ端的に、まずはアベノミクスの評価、これも国光先生との間で事後評価の必要性ということについて先生はおっしゃられておりましたので、アベノミクスの評価というものをお聞きしたいと思います。”
“有志の会の吉良州司でございます。 四人の公述人の皆さん、大変勉強になるお話、ありがとうございました。 私は、ここに立つまでは、高校の無償化を中心とした教育問題と、そして経済的国力の回復、この二つのテーマをお聞きしたいと思っておったんですが、教育問題については、末冨先生の説明を中心に、これまでのやり取りから、十分に私自身は得心がいく、特に、末冨先生の問題意識、それから人材に対する、教育に対する方向性というのはほぼ一〇〇%共感、賛同するものでありますので、そのことを申し上げて、二つ目のテーマである経済的国力の回復という点について、鈴木公述人にお聞きしたいと思っています。 その中でも、大きく二つのテーマ。 一つは、国の経済力を測る指標、いろいろありますけれども、GDPとGNIでございますね。このGDPとGNIの関係。そして、今の日本の状況では、GNIからGDPを引いたそのバランスが、ほぼ第一次所得収支に一致しているという状況があります。こういうことを踏まえた上で、経済的国力ということを考える上でのGDPとGNIの関係についてお聞きしたいと思っています。”
“では、言いっ放しになって恐縮です。また次回に、大変大きなテーマでありますので答弁も長くなると思いますので、今日は聞いていただくだけで終わって大変恐縮でありますが、ありがとうございました。”
“そのためには、より地域の自立性を促していく。 申し訳ないですけれども、伊東大臣の所掌の範囲の中でもなかなか難しいと思いますけれども、地方の裁量権を増やしていく。生活に関連することについて、法律制定権も課税権も財源も一定移譲していく。こういうことによって地方の自立性を高めていく。その中で自分たちから生み出していくという本来の地方創生というものが生まれ出てくるものだと私は思っています。 そういう意味で、時間がなくなったので、本当は私の考える二層制の国の在り方を説明したいのでありますけれども、ちょっと触れると、私は、これからの日本は、道州制ではなくて、要件としては、国があって、比較的力の強い大きな基礎自治体、この二層制の国づくりを提案させてもらいます。 経済圏、生活圏が一体であること。そして、歴史的なことも含めて文化圏が一緒であること。分かりやすいのは方言です。三番目は、その地域の中に中核都市があること。 全国を見渡すと、奈良の律令制のときのような国の単位が実は今言った基礎自治体の単位になる。分かりやすく言うと、静岡県でいえば、遠江があって浜松があって、駿河があって静岡市がある。”
“大分県は毎年大体九千人ぐらいの高校生が高校を卒業しますが、残念ながら、多くの地方も一緒だと思いますが、ほとんどの高校卒業生は雇用といったら雇われることしか考えていません。いい会社、安定した会社、そこに雇われることを考えている。自分がビル・ゲイツのように、GAFAの創業者たちのように、自分たちで新しい事業を起こし、企業をつくり、そして何千、何万という雇用を生み出してやる。こういうような気概を持った若者を、教育全体としても社会全体としても、残念ながら親も、よく勉強していい高校へ行って、いい大学へ行って、いいところに勤めて安定した人生を送りなさいなんです。 そういう意味で、地方が、いろいろなアイデアも事業も、生みの親になっていかなければいけない。そのときには、国とのパイプなんかどうでもいい。地方を自立させるために、ある意味では追い込んでいかなきゃいけない。 私の日本の今のありよう感というのは、東京が機関車、ディーゼル車というか昔の蒸気機関車で、地方は自力走行できない客車なんです。だから発展しないんです。地方も自力走行できる新幹線型、電車型になっていかなければいけない。”
“ただ、私が問題意識を持つのは、掲げられている政策は、正直言って、申し訳ないけれども、効果を発揮しないと思っています。それはなぜか。それは、日本がずっと停滞し続けている最大の原因は、依存心の蔓延なんです。個人も国に依存する。企業も国に依存する。地域も国に依存する。国はどこに依存するとはあえて言いませんけれども。そして、政治は政治で、寄り添うという考え方は大事ですけれども、寄り添うという美名の下に、依存してこい、そうしたら何とかしてやる。これによって自分の政党の支持率を上げる、内閣支持率を上げる、こういうことに邁進している。 地方が発展していくためには自立を促していくしかないと思っているんです。だから、国が何とかしてあげるとか、先ほど来出ていますけれども、東京にある企業を地方に誘致するとか人を誘致する、これでは残念ながら地方は発展しません。一時的なことです。なぜならば、元々、企業も人材も中央に、東京にあって、それを地方に持っていくということですから。 大事なことは、当たり前のことですけれども、地方がまさにそれを創生する、生みの親になっていかなきゃいけないと思っています。”
“今大臣が答弁されたこと自体、否定するものではありませんけれども、ここは本当に大胆に子育て支援、特に若者の支援をしていかないと少子化は止まりません。 そのことを指摘した上で、詳細は時間がないので割愛しますけれども、少子化の最大の原因は、皆さん全員共有しているとおり、実は非婚化と晩婚化なんです。この案はそれを後押しする案にもなります。詳細までは言いませんけれども。 ということを申し上げた上で、是非、この全部をお願いしたいところでありますけれども、この一部でも、今言ったように、一番大事なことは、国民に負担をお願いしてでも少子化を克服するという覚悟を政府も議員も示していくことが大事だということを申し上げます。 そして、地方創生であります。 これで時間を使ってしまいましたけれども、伊東大臣の方で、道州制についても国会の議論を踏まえて検討していくという話をされました。そして、所信の中でも、地方創生、地方が元気になることについてるる説明をされております。これも一切否定するものはございません。”
“子供を育てるために、また、生活にゆとりを持つために必要で、必ず出ていく。それは、日本の生活関連産業だとか、もちろん観光も含めてそういう産業を潤して、まさにお金は天下の回りもので、子育て支援のために支給したお金が日本中を巡り巡って、個人消費の増大、そしてGDPの増大、成長にもつながっていく。私は最大の経済政策だと思っています。 そういう意味で、ここにいらっしゃる議員の皆さんを含めて、消費税を上げるぞということから決して逃げることなく、必要なことは議員同士でも思い切って国民にお願いしていくし、政府もその覚悟を持って子育て支援をやっていただきたいと思っています。 このことをお聞きいただいた上で、私の大胆な子育て支援策についての大臣のコメントをお願いいたします。”
“そういうことで、先ほど言った大臣が示しておられる方向性は何ら異存ないわけですけれども、財源が限られている中で、申し訳ないけれども、どうしても、ちまちま、やってる感を出す、寄り添ってる感を出すことが中心になると思っています。 先ほど言いました若い世代の将来設計を支援するこの支援策は、子供のためなら教育関係に絞るべきだとか、そんなけちなことは言いません。家計支援なので、お父さんが飲み代に使おうが、旅行に使おうがいいんです。なぜかといえば、子供を持って子供を産み育てれば社会が支えてくれる、それで自分の生活を支えてもらえるんだという安心感、将来不安を払拭することが私は少子化対策になってくると思っています。 最後に、私が考える意義は、私も三人の娘を申し訳ないけれども嫁さんが中心になって育ててきました。最後のそういう世代だと思いますが、子供がいるときは、どれだけお金があっても足りない。すぐに大きくなって服は買い換えなきゃいけない。いろいろな経験をさせたいと思えば、どこに連れていきたい。旅行に連れていきたい。ですから、支給したお金は、お金は天下の回りもので、すぐ出ていくんです。”