新藤義孝
自由民主党・無所属の会 · Japan
“選挙区の設定に欠かせない投票価値の平等は憲法十四条に根拠がある一方で、地域の民意の反映のエリア、選挙区の単位につきましては憲法に根拠の規定がありません。地方の過疎化と都市部の人口集中が進む中、参議院選挙では、地方の選挙区の範囲が際限なく広くなり、合区となることで地域の民意や実情を把握し切れない選挙区となってしまうとの心配の声が強く聞かれます。 私たちの改正案は、広域自治体としての都道府県と基礎自治体としての市町村を憲法の地方自治の章に規定し、これを選挙区の根拠としてはどうかというものです。これにより、参議院選挙では、広域自治体としての都道府県を選挙区の単位とすることで合区を解消することができると考えています。 昭和二十一年の日本国憲法の制定時、僅か四か条でありますが、明治…”
“自由民主党の新藤義孝です。 今国会、衆議院の憲法審査会では、様々な論点について、テーマを絞って充実した討議を行ってまいりました。与党筆頭として、幹事会のメンバーそして委員各位にまず感謝を申し上げたいと思います。 そして、本日は、これまでの議論を総括をして、憲法改正はどうして必要なのか、そしてどのように議論が深まり論点が絞り込まれたのかについて、私なりに整理をしてみたい、このように思っております。 なお、審査会としては初めてとなるテレビ中継が行われています。放送を通じて国民の皆様に私たちの議論をお届けし、憲法改正の御理解が更に深まればというふうに願っているわけであります。 まず、緊急事態条項の創設についてです。 国家の最大の使命は、いついかなるときでも国民の生命と財産を守り…”
“さらに、どうしても国会が開けないという究極の緊急事態に備えまして、国家としての統治機能を維持するため、内閣が一時的に法律や予算に代わる緊急政令を制定し緊急財政処分を行える制度を万々が一の備えとして用意しておくことが必要ではと提案をしております。 今国会、これらの論点について議論が深められた結果、おおむね各会派の共通認識が得られたピン留めと呼ぶ論点と、更に議論を深掘りする論点、これが明らかになってきました。 いずれにしても、緊急事態条項がないという日本国憲法の未完部分を一刻も早く完成させ、国家の基本法の体系を整えなければならない、このように考えているわけであります。 次に、究極の緊急事態とも言える国家有事における国防、安全保障に関する憲法改正の議論について整理をします。 日…”
“今、日本の国家的課題は人口減少そして少子高齢化の克服ですけれども、働く人が少なくなっても経済を成長させ、全国どこでも安全、安心に生活できる日本をつくらなければなりません。そのためには大胆で徹底した構造改革による新しい国づくりが必要であり、国の形を整えて国の基礎を強固にする憲法改正は、今こそ実現しなければならない、何としても実現しなければならない、このように考えております。 憲法改正は、今を生きる私たちの、将来世代に向けた責任です。そして、憲法改正は国会だけで決めることはできません。国会ができるのは、条文案を作成し国民の皆様に発議すること、そのところまでです。憲法改正の国民投票は、お一人お一人の一票が直接国政を決定できる、まさに国民が主権を発揮する最大の機会です。ところが、…”
“私たち自民党の憲法改正案は、平和主義の理念の下、九条一項、二項に加えて、新たに九条の二を追加して、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つという国防規定を創設して、そして、その担い手となる実力組織としての自衛隊を明記し、その活動は民主的な統制、シビリアンコントロールの下に置かれる、このことを定めたものであります。 この自民党の改正案により、他国を占領したり、自国防衛と全く関係のない純粋国際協力の場面では武力を行使しないという憲法上の位置づけを変えることなく、新たな脅威や刻々と変化する安全保障環境に応じて自衛隊の活動と機能を相対的に常に向上させ、強化していくことができるようになります。憲法に国防規定や自衛隊を明確に定めることによって、平和安全法制などの一般法と併せた…”
“国の最大の宝は人であり、未来の国を運営する人材を育てる教育こそは国の根幹です。ところが、憲法二十六条が定めているのは教育を受ける権利と義務教育の無償化であり、生涯教育や学び直し、さらには経済的な理由により教育を受ける機会を失ってはならないといった教育の理念は規定されておりません。これもまた憲法の未完部分の一つであり、その完成を目指すことは八十年前からの要請と考えています。 また、憲法改正の実現には、その手続の整備も必要です。今国会では、公選法で整備された事項を反映した国民投票法改正案が衆議院を通過して、参議院憲法審査会において審議中です。国民投票運動に関するCM規制、資金規制、ネットの適正利用、こうしたことにつきましても、引き続き真摯な検討を行ってまいります。 以上、私た…”
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“引き続き、憲法審査会において国民のための憲法改正論議を深められるよう全力で臨んでまいります。委員各位の御協力をよろしくお願い申し上げ、私の発言といたします。 ありがとうございました。”
“今、日本の国家的課題は人口減少そして少子高齢化の克服ですけれども、働く人が少なくなっても経済を成長させ、全国どこでも安全、安心に生活できる日本をつくらなければなりません。そのためには大胆で徹底した構造改革による新しい国づくりが必要であり、国の形を整えて国の基礎を強固にする憲法改正は、今こそ実現しなければならない、何としても実現しなければならない、このように考えております。 憲法改正は、今を生きる私たちの、将来世代に向けた責任です。そして、憲法改正は国会だけで決めることはできません。国会ができるのは、条文案を作成し国民の皆様に発議すること、そのところまでです。憲法改正の国民投票は、お一人お一人の一票が直接国政を決定できる、まさに国民が主権を発揮する最大の機会です。ところが、その国民投票は一度も実施されていないわけです。 私たちは、一刻も早い憲法改正、国民投票の実現に向け、最大限のスピード感を持って憲法改正の条文案作りに取り組んでいきます。そのために最も重要なのはこの憲法審査会による具体的な議論の積み重ねであることは言うまでもありません。”
“国の最大の宝は人であり、未来の国を運営する人材を育てる教育こそは国の根幹です。ところが、憲法二十六条が定めているのは教育を受ける権利と義務教育の無償化であり、生涯教育や学び直し、さらには経済的な理由により教育を受ける機会を失ってはならないといった教育の理念は規定されておりません。これもまた憲法の未完部分の一つであり、その完成を目指すことは八十年前からの要請と考えています。 また、憲法改正の実現には、その手続の整備も必要です。今国会では、公選法で整備された事項を反映した国民投票法改正案が衆議院を通過して、参議院憲法審査会において審議中です。国民投票運動に関するCM規制、資金規制、ネットの適正利用、こうしたことにつきましても、引き続き真摯な検討を行ってまいります。 以上、私たち自民党が提案している四項目にわたる憲法改正案は、いずれも国の根幹に関わる重要事項であり、一貫しているのは、日本国憲法の未完成部分の完成を目指すということであります。”
“選挙区の設定に欠かせない投票価値の平等は憲法十四条に根拠がある一方で、地域の民意の反映のエリア、選挙区の単位につきましては憲法に根拠の規定がありません。地方の過疎化と都市部の人口集中が進む中、参議院選挙では、地方の選挙区の範囲が際限なく広くなり、合区となることで地域の民意や実情を把握し切れない選挙区となってしまうとの心配の声が強く聞かれます。 私たちの改正案は、広域自治体としての都道府県と基礎自治体としての市町村を憲法の地方自治の章に規定し、これを選挙区の根拠としてはどうかというものです。これにより、参議院選挙では、広域自治体としての都道府県を選挙区の単位とすることで合区を解消することができると考えています。 昭和二十一年の日本国憲法の制定時、僅か四か条でありますが、明治憲法になかった地方自治に関する規定が新たに置かれたことは画期的だと思います。しかし、現在までその内容を深めることには至らずに、未完の憲法第八章となっています。地方自治の規律密度を高めてこれを完成させること、これは憲法制定時から今に続く要請だというふうに私は考えております。 四つ目は、教育充実に関する憲法改正です。”
“私たち自民党の憲法改正案は、平和主義の理念の下、九条一項、二項に加えて、新たに九条の二を追加して、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つという国防規定を創設して、そして、その担い手となる実力組織としての自衛隊を明記し、その活動は民主的な統制、シビリアンコントロールの下に置かれる、このことを定めたものであります。 この自民党の改正案により、他国を占領したり、自国防衛と全く関係のない純粋国際協力の場面では武力を行使しないという憲法上の位置づけを変えることなく、新たな脅威や刻々と変化する安全保障環境に応じて自衛隊の活動と機能を相対的に常に向上させ、強化していくことができるようになります。憲法に国防規定や自衛隊を明確に定めることによって、平和安全法制などの一般法と併せた我が国の安全保障体系の整備、これが完成し、より強力な国防体制の最適化と抑止力の強化が図られることになります。 三つ目は、合区解消と地方自治に関する憲法改正です。 国民主権の基本は議会制民主主義です。その基盤は、議員を選出する選挙区にあります。”
“さらに、どうしても国会が開けないという究極の緊急事態に備えまして、国家としての統治機能を維持するため、内閣が一時的に法律や予算に代わる緊急政令を制定し緊急財政処分を行える制度を万々が一の備えとして用意しておくことが必要ではと提案をしております。 今国会、これらの論点について議論が深められた結果、おおむね各会派の共通認識が得られたピン留めと呼ぶ論点と、更に議論を深掘りする論点、これが明らかになってきました。 いずれにしても、緊急事態条項がないという日本国憲法の未完部分を一刻も早く完成させ、国家の基本法の体系を整えなければならない、このように考えているわけであります。 次に、究極の緊急事態とも言える国家有事における国防、安全保障に関する憲法改正の議論について整理をします。 日本国憲法には、国防、安全保障に関する条文が一つしかありません。九条では、他国を侵略しないこと、そのため戦力を持たず交戦権も認めないことが規定されていますが、国の存立と国民の命、財産をどのようにして守るのかといった国防に関する規定が定められておりません。これも日本国憲法の未完成部分と言えます。”
“この条項イメージでは、緊急時にこそ議会制民主主義の根幹である国会機能を維持するために、まず、緊急事態の対象範囲について、大規模自然災害、感染症の蔓延、テロ・内乱、そして外部からの武力攻撃、この四つの事態と、これらに匹敵する事態と定義をした上で、この事態発生によって国政選挙の適正実施が困難となった場合に、これを選挙困難事態と認定をして選挙期日を延期すること、その選挙の延期に伴って国会議員が不在となる事態を避けるために、議員の任期を延長し、あるいは、既に解散等で身分を失っているときには議員身分を復活させて、国会機能の維持を図ることというふうにしておるわけであります。 現在は、この選挙困難事態の認定に当たり、日本全国どの程度の広範な地域において、どの程度の長期間にわたって選挙実施が困難かといった点について、深掘りした議論を進めているところであります。”
“緊急時における国会機能の維持や大統領の職務執行を可能とするために、議員選挙と大統領選挙は延期され、その任期も延長されています。そして、四年を超える現在まで、ウクライナの国会である最高会議は、緊急事態下であっても、国会機能を維持しながら必死に国家を運営しています。 ところが、日本国憲法にはその緊急事態条項がありません。昭和二十一年の憲法制定時、日本国政府はGHQに対して緊急事態条項の規定を提案しましたが拒否をされ、そのままの状態が現在まで続いています。 衆議院憲法審査会では、緊急事態条項の創設に関して、既に四年にわたって濃密な議論を続けています。この五月には緊急事態条項のイメージを作成し、より深掘りした議論を行いました。”
“自由民主党の新藤義孝です。 今国会、衆議院の憲法審査会では、様々な論点について、テーマを絞って充実した討議を行ってまいりました。与党筆頭として、幹事会のメンバーそして委員各位にまず感謝を申し上げたいと思います。 そして、本日は、これまでの議論を総括をして、憲法改正はどうして必要なのか、そしてどのように議論が深まり論点が絞り込まれたのかについて、私なりに整理をしてみたい、このように思っております。 なお、審査会としては初めてとなるテレビ中継が行われています。放送を通じて国民の皆様に私たちの議論をお届けし、憲法改正の御理解が更に深まればというふうに願っているわけであります。 まず、緊急事態条項の創設についてです。 国家の最大の使命は、いついかなるときでも国民の生命と財産を守り切ることにあります。そのため、世界各国の憲法には、緊急事態に陥った場合に備え、通常時とは異なる国家運営に関する規定が置かれています。 例えば、二〇二二年二月二十四日、ロシアがウクライナ侵略を開始したとき、ウクライナはその日のうちに、憲法の緊急事態条項に基づく戒厳を発令し、緊急時の国家運営に切り替えました。”
“私たちが提案する、憲法九条一項、二項はそのままに、九条の二として国防規定の創設、実力組織としての自衛隊の明記、シビリアンコントロールの規定、これを定める改正案は、憲法上の自衛隊の位置づけを変えることなく、明確な規定により国防に関する基本法と一般法体系を完成させ、実際の運用場面での総合的な検討の拡充を行うことによって、常に我が国の国防体制の最適化、抑止力強化を図ろうとするものであります。 憲法審査会では、各会派の理解と協力を得て様々な議論を精力的に行い、議論をピン留めし、更に深掘りすべき点を明確にしてまいりました。次回の審査会では、こうした現状を全体的に整理する意味で、総括的な討議を行ってはどうかと考えております。あわせて、国民の皆様にこうした私たちの議論を直接お伝えするためにも、NHKに対し中継放送を要請することをただいまの幹事会で決定させていただきました。具体的な内容については筆頭間や各会派の皆さんと相談してまいりますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。”
“私の発言は、国の平和と独立、また国民の生命財産を守るために武力行使をするという点では、各国が持つ軍隊と自衛隊の役割は変わることはなく、そのような定義であればと申し上げた上で、国際法上も国内法上も軍隊と言えるというふうに述べました。そして、これに続けて、他国を占領し占領行政をしくことや、自国防衛と直接に関係しない純粋国際協力の場面での武力行使はしないという意味で、他国の軍隊とは違う面があるとも述べているわけであります。政府がこれまで述べてきたように定義の問題に帰着するという意味で、政府答弁と同趣旨の発言であることが御理解いただけるのではないかというふうに思います。 いずれにしても、自衛隊は、我が国の存立と国民の生命財産を守り切るために必要な活動は実際に行うことができる法制度となっていると解釈され、運用されております。 一方で、国の防衛を担う自衛隊の活動と機能は、刻々と変化する我が国を取り巻く安全保障などに応じて相対的に変化をさせ、強化させていかなければならないわけであります。”
“これは、九条の改正や緊急事態条項の創設と同様に、日本国憲法の未完成部分を完成させようとする提案と御理解いただければありがたいと思います。 次に、これまでの討議を深掘りする観点から、九条に関する残った論点を整理させていただきます。 国民民主党の玉木委員からは、私が申し上げた国際法上も国内法上も自衛隊は軍隊と位置づけられるという発言は党の見解なのか、それとも個人的な見解なのか、従来の政府見解とどのような関係にあるのかという御質問をいただいております。 私の発言は、これまでの政府見解を受け止めて、それを整理して申し上げた発言だというふうに考えております。 昭和三十年代から現在に至るまで、政府は、外国からの侵略に対処する任務を持つものを軍隊というならば、自衛隊は軍隊といえるという見解を述べています。あわせて、政府はこの点について、自衛隊は、憲法上、自衛のための必要最小限度を超える実力を保持しないなどの制約が課せられており、通常言われる軍隊とは異なる面があるとも答弁し、自衛隊が軍隊かどうかは定義の問題に帰着するという認識を示しているわけであります。”
“一九四六年の日本国憲法制定時に初めて規定された地方自治の概念を具体化し、その規律密度を高めること、それは制定当時から今に続く要請ではないか、このように考えております。 地方に関する一般法律は、地方自治法を中心に、国民生活と社会の変化を踏まえ、度々改正がなされ、二〇〇〇年代には地方分権に関する大改革が行われました。現在まで様々な検討が加えられているわけでありますけれども、一方で、基本法である憲法には、この第八章、制定当時の四か条のままでありまして、一般法と同様に、地方自治の理念をより明確にし、必要な制度の具体化を憲法においても図る必要がある、このように考えているわけであります。 私たちが提案する、合区解消、地方公共団体に関する憲法改正は、基礎自治体としての市町村と、これを包摂する広域自治体としての都道府県、これを憲法に明確に位置づけて、議会制民主主義の基礎となる選挙区の設定についても、一票の格差の是正に併せて、民意の適切な反映のエリアの根拠を明確にしようとするものであります。”
“つまり、明治憲法下での地方制度は、国家行政を処理する国の出先としての側面と、また地域のための事業を行う団体としての側面があり、国の出先としての側面が圧倒的に大きかったため、全体として中央集権的な性格が強かったと言われているわけであります。 これに対して日本国憲法では、地方自治と題する特別の章が設けられ、僅か四か条ではありますけれども、幾つかの事項が規定されています。まず冒頭の九十二条では、地方自治の本旨という理念が規定され、次に九十三条では、地方議会を必ず置かなければならないこと、そして首長や地方議会の議員は全て住民による直接公選で選ぶべきことが定められました。さらに九十四条では、地方公共団体は国とは別の団体として行政執行権や条例制定権を有することが明記されています。 これらは、中央集権的で国の下請機関という位置づけであった明治の地方制度と比較すれば画期的なことだった、このように思うわけであります。新しい民主国家日本を建設するための地方自治を憲法に規定したことは、国家運営の根本概念を変更する大改革であったというふうに言えるわけであります。”
“自由民主党の新藤義孝です。 まず、前回の合区に関する意見につきまして、本日は、地方公共団体の位置づけについて私から意見を述べたいというふうに思います。 私たちが提案している、地方公共団体の位置づけを明確にするための憲法改正は、未完とされている憲法第八章、地方自治の章を完成させるための作業というふうに位置づけております。 大日本帝国憲法には地方自治に関する規定がございませんでした。明治憲法においては、法律以下の下位法令で地方自治は定められていたわけであります。 まず、国家行政を処理するための地方制度として、知事の官選、大臣による知事に対する指揮命令権などの規定がありまして、地方官についての勅令で定められておりました。もう一つは、事業団体としての地方制度であり、路面電車や地下鉄、バスの運行、廃棄物処理など地域のための事業を行う団体に関する事項が、府県制、市制町村制といった法律で定められていたわけであります。”
“あと三十五秒ということでございますから、少し御容赦いただきたいと思います。 今、重要な論点を御指摘いただきました。まさにこういうことこそ、しっかりとした議論をして、論点を詰めていかなきゃならないと思います。 今日は総括的なことだけ申しますけれども、まず、自衛隊について、国民を守るための十分な実力組織なのかという御質問でございます。 私とすれば、自分たちの国を守るための、自国防衛のための活動は必要かつ十分に行える状態だと思っております。しかし、自衛隊のその必要な機能は相対的に変化し、また判断していかなければいけない。今、防衛三文書の見直しを行っていることも同様ではありますけれども、常に私たちの国を守る、これは維新の皆さんとも同じ思いを持っています。この国を守り抜くための機能というものは相対的であって、その検討は常に進めていかなければいけない、憲法上の位置づけは変えないけれども自衛隊の機能は変わっていく、こういうことだと思います。”
“参議院において合区に関する議論が熱心に行われていることは承知をしております。今後、これらも踏まえながら論点を整理し、各会派の皆さんとの議論を深めるためにも、次回の審査会においてもこの合区と地方自治に関し更なる集中的な討議を行ってはどうかと私は考えております。是非、皆様と御相談しながら、また協議させていただきたい、このように思います。 以上で私の発言とさせていただきます。ありがとうございました。”
“すなわち、一票の価値の平等については憲法十四条に規定がありますが、地域の民意の適正な反映のエリア設定については憲法に規定がありません。そこで、憲法の地方自治の章に地域の民意の反映のエリアの根拠を位置づけるべきではないかと考えております。参議院選挙については、憲法に明記された広域的な自治体から少なくとも一人の議員を選ぶということを規定することにより合区を解消し、この国の議会制民主主義の根幹を整えるべきです。これが、合区解消と地方自治体に関する憲法改正案についての自民党の考え方でございます。 憲法制定から八十年がたち、少子高齢化、人口減少の進展とともに、地方の過疎化、都市部の人口集中という格差が生まれている状況において、日本の地方自治を持続可能なものにするためにも、未完の憲法第八章を完成させることは極めて重要ではないでしょうか。同時に、議会制民主主義を支える選挙区の問題は、国民が不断に行使をしている選挙権に直接関わるものであり、これを解決することも喫緊の課題です。 合区解消、地方公共団体というテーマは、国の運営の根幹を成す議会制民主主義と、その基礎を成す選挙区に関するものであります。”
“憲法における地域に関する概念は、地方自治の章である第八章に地方公共団体として規定されています。ところが、憲法にはそれ以上の定めがなく、現状では、千四百万人を超える東京都も数百人の村も一くくりに憲法においては地方公共団体とされているのみなのであります。また、第八章の冒頭の九十二条は「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」とするのみで、地方公共団体にはどのようなものがあるかは全て解釈と一般法律に委ねられています。 これを受けて、一般法である地方自治法においては、二条の三項で基礎的な地方公共団体として市町村が、二条五項で広域の地方公共団体として都道府県が位置づけられています。この基礎的自治体と広域的自治体は、国民の日常生活に密接に関わり、福利、公衆衛生、災害対応などにおいて重要な役割を果たしています。 国民の代表を務める国政選挙の選挙区について、民意の適正な反映を行うことができる地域として、この地方自治法の広域的な自治体そして基礎的な自治体を活用してはどうかと私たちは考えているわけであります。”
“仮に今回の速報値に基づいて福井県と合区する県を設定しなければならないとすると、有権者だけを基準に考えた場合、理論上においては、福井県と関東や九州といった離れた地域の県が合区する、飛び地合区ということが考えられるわけであります。仮にこのような選挙区ができた場合、果たしてそれは地域の民意が適切に反映された選挙区と言えるのでしょうか。 そもそも、議会制民主主義の基礎となる選挙区の設定は、一票の格差の是正による投票価値の平等と、有権者によって構成される地域の民意の反映、このバランスされたものであるべきだと私は考えています。単に有権者数に基づいた投票価値の平等のみを基準とするのではなく、全国を通じて社会的、経済的な一体性を持つ地域から代表が選ばれること、これこそが議会制民主主義にとって望ましいことではないか、このように思うわけであります。 選挙における一票の格差の是正による投票価値の平等については憲法十四条に規定されていますが、バランスを取るべき有権者によって構成される地域の民意の反映のエリアについては、その基礎となるエリアに関する根拠は、憲法上どこにその規定があるのかということになります。”
“ところが、我が国が直面しております少子高齢化、人口減少社会、そして地方の過疎化の急激な進展と都市部への人口集中という現象が進むことにより、投票価値の平等のみを徹底すれば、人口減少が進む地域ほど選挙区がどんどん広がり、結果として、地域の民意や実情を把握し切れない議員を選ぶ、そうした選挙になってしまうおそれがあるわけであります。これらは、日本国憲法が制定された八十年前には全く想定されておりませんでした。 参議院選挙においては、一票の格差を均衡させるための工夫として、複数の県を一つの選挙区とする合区という手段が取られています。しかし、合区については様々な意見があり、合区となった県においては、候補者を出していない県で有権者が候補者との間に距離を感じ、投票率の低下や無効票の増加といった弊害が表れているとも指摘されています。 先月、五月二十九日、昨年の国勢調査の速報値が発表されました。この速報値によると、参議院選挙区では、議員一人当たりの人口が最も多いのは東京都、最も少ないのは福井県であって、その格差は三倍を超えることになりました。”
“自由民主党の新藤義孝です。 本日は、合区解消、地方公共団体について私の意見を申し上げます。 そもそも、我が国の国家運営の基本は、国民主権とそれに基づく議会制民主主義です。その議会制民主主義を担保するものとして、憲法は、十四条一項で法の下の平等、四十四条で衆参両院の議員及び選挙人資格の平等を定めております。議会制民主主義の基礎を支える選挙区の設定は、この憲法の規定の精神に基づいて行わなければなりません。選挙区を構成するのは有権者です。その有権者が持つ投票の価値をできるだけ平等にするために、一票の格差はなるべく小さくする必要があります。 このような考えに基づき、最高裁は、各選挙区の一票の格差について度々、違憲判決や違憲状態判決を出してきています。従来、最高裁は、数字的なものは明言しておりませんけれども、衆議院についてはおよそ格差二倍、参議院については格差三倍を目安にしているのではないかと言われています。全国各地より国民の民意を代表する国会議員を選ぶといった観点から見れば、このような人口数に基づいた投票価値の平等が基準になってまいります。”
“私の発言を分析していただいて非常にありがたいと思いますし、まさにこういう議論を深めていくことが重要だという意味では、非常に建設的な御提案と御意見をいただいたと思います。 与党内でというのは、それぞれやはり各政党でお考えがあります。ただ、私先ほど申しましたように、いずれにしても、この国の防衛を万全な体制にしなければならない、この思いは共有しておりますし、それをどのように実現するかという意味で、今現状、私ども自民党と維新の会は、実務者協議という場で、この九条の問題をしっかりと詰めていこうということで作業をかなり進めております。ですから、同時並行で、私たちの意見を言いながら、また皆さんの御意見を頂戴し、様々なところを深め、ピン留めし、そして結論を得るような作業は進んでいると思っておりますし、更に進めていきたいと思います。 今いただいた御質問につきましては、詳細な部分についてはきちっとまたお答えしたいと思いますけれども、いずれにしても、この国を守り切るということが重要だ、そのことを根底に置いて議論していきたいと思っています。”
“本日の集中討議において出される御意見も踏まえ、憲法九条についての議論を更に深め、これまで出された意見をまとめ、論点整理を行いながら具体的な作業を進め、結論を出せるように集約したいと考えております。取りまとめの方策などにつきましては、筆頭間や各会派の皆さんと引き続き協議をしてまいります。どうぞよろしくお願い申し上げます。 ありがとうございました。”
“こうした論点が我が国の従来の平和主義を排することにつながり、すなわち、他国を占領したり占領行政をしいたり、自国の安全と関係のない場面での武力行使まで容認するという議論にそのまま結びつくことのないよう、そうした面も含め、丁寧かつ国民的な議論を行う必要があると考えているわけであります。 一方で、あらゆる局面において国と国民を守り抜くという観点から、憲法九条の改正論議を深めることは国家形成の基本であり、国の形を整えるための必須要件であると考えます。 そのよりどころとなる基本法たる憲法には、誰が、どのような手段を用い、どのように国を守るかという国家の最重要任務である国防の観点が規定されておらず、いわば現行憲法の未完成部分となっています。憲法に国防規定を創設し、その担い手となる自衛隊を明記することによりこの憲法の未完成部分を埋めようとするのが自由民主党の提案であること、これを是非御理解いただきたいと思います。 以上、私たち自民党が考える憲法九条の改正の必要性とポイントを述べさせていただきました。”
“自衛隊法八十八条二項の、事態に応じ合理的に必要と判断される限度であればいかなる武力行使をも行うことができるという規定は、まさしくネガティブリストそのものであり、諸外国の軍隊が行う活動と全く同じものであります。 幸いにして、我が国の自衛隊は、その創設以来一度も防衛出動が発令されたことはなく、これまでネガティブリストによる行動を行ったことはありませんが、自衛隊員は、いざというときに備え、創設以来、日々命懸けの厳しい訓練を積んでいる、このように承知をしております。 このように、自衛隊は国と国民を守るために必要かつ十分な行動を取ることができるわけですが、諸外国の軍隊と異なる点もあります。それは、一つは、他国を占領したり占領行政をしくことは行わないこと、もう一つは、自国防衛と直接に関係のない純粋な国際協力の場面で武力行使を行うことはしない、この二つです。 九条二項を削除し、フルスペックの集団的自衛権を行使可能とすべきという御意見があることも承知をしており、我が国の安全保障を充実させるための議論と位置づけております。”
“加えて、自衛隊はポジティブリストでしか行動できず、他国の軍隊のようにネガティブリストで行動できるようにしなければ国を守ることが十分にできない、こういう御指摘もあります。 重要な指摘でありまして、改めて、自衛隊の活動はどのような規範にのっとって行動しているのか、私なりに整理をしたいと思います。 まず、自衛隊が行う災害派遣、海上警備行動、領空侵犯対処措置、いわゆるスクランブル発進でございます。これなどは確かに警察作用であり、ポジティブリストによって行われています。しかし、こうした活動は他国の軍隊が行う場合にも警察作用とされ、自衛隊と同様に、ポジティブリストに基づいたものと位置づけられております。自衛隊の活動、いわゆる災害派遣等の活動は他国と同様の規範にのっとって行われているということであります。 一方、国を守る究極の行動である防衛出動につきましては、何にのっとって規範されるかというと、武力攻撃事態や存立危機事態における武力行使の際の自衛隊は、ネガティブリストにのっとって行動することになります。”
“しかし、今後も自衛隊の活動に求められる機能は、安保環境などに応じて相対的に変化させていかなければならず、現在検討されている防衛三文書の整備、改定の検討などはまさにその具体例と言えるわけであります。我が国を守るための自衛隊の運用は、憲法上の位置づけの明確化と併せ、一般法制による安全保障法制の整備を行う総合的な検討により常に最適な状態にしておく必要があることは言うまでもありません。 憲法九条の改正案は、平和主義に基づく自衛隊の位置づけを変えることなく、国防上必要な自衛隊の運用や機能などに関する、安全保障に関連する法体系全体の整備を図るものであり、基本法たる憲法の国防に関する規定を明確化し、その担い手である自衛隊の明記により我が国の防衛体制の一層の充実強化を図るものと位置づけています。 また、自衛隊は我が国に対する安全保障上の脅威に十分に対応できるのか、自衛隊が一層の能力を発揮できるよう憲法九条二項を削除すべきという意見もしばしば聞かれます。”
“他方、自衛隊の活動内容と必要な機能については、安保環境の変化や軍事技術の革新など我が国を取り巻く安全保障上の脅威に対応するものでなければならず、状況に応じた安全保障法制の検討と速やかな整備は必須である、このように考えているわけであります。 憲法九条を改正することは、安全保障法制の完成をもたらし、国の防衛を担う自衛隊の活動内容と必要な機能が一層充実することにより、国防体制の強化につながると考えているわけであります。 二〇一五年の平和安全法制の整備では、限定的な集団的自衛権を定める存立危機事態や重要影響事態における活動が我が国防衛の一環として位置づけられました。また、在外邦人等の保護措置など、国民を守るために必要な措置も整備されました。国の存立と国民の生命財産を守るために必要な、切れ目のない措置が実施可能となったわけでありまして、自衛隊による我が国防衛のための活動は、現状において、必要かつ十分に行えるようになったわけであります。”
“自由民主党の新藤義孝でございます。 本日は、憲法九条の改正案について、これまでの討議を踏まえながら、私なりの意見を述べさせていただきたいと思います。 我が国は、基本的人権の尊重、国民主権、平和主義という日本国憲法の三大原理の下、戦後の荒廃を乗り越えて、今日の自由で安全な社会を築いてきました。 私たち自民党は、この平和主義の原理を尊重しながら、我が国の安全保障法制を整備し、いついかなるときも国と国民を守り抜くための国防の在り方を憲法に規定し、そしてその担い手である自衛隊の明記を行う憲法九条の改正を提案をしているわけであります。 これに関連し、自民党の九条改正案によって自衛隊の活動は変わるのかという御質問を頂戴をしております。 九条一項、二項をそのまま残しておりますのは、平和主義の原理を尊重するという姿勢の表れであり、まず、憲法上の自衛隊の位置づけを変えようとするものとは考えておりません。”
“先ほど私の冒頭の意見の中でも触れさせていただきました。この点は非常に重要なポイントだと思いますから、だからこそこの審査会で議論を深めるべきだと思っております。来週は是非こういったテーマの下に議論を深めていけばいいのではないかなと思います。 大枠でいえば、現行の自衛隊の運用については、憲法プラス一般法の平和安全法制、様々な総合的な議論の下で、自衛隊の必要かつ十分な能力というのは何かということを議論されているわけですから、それを踏まえながら、常に国際環境、また我が国を取り巻く安全保障上の脅威は変化していくわけですから、これに対応した議論を続けていくのはやっていかなければならないのではないかな、このように思っているわけです。”
“国防と安全保障の論議は、状況の変化や脅威に速やかに対応させていかなければなりません。自衛隊の位置づけは、我が国と国民の生命財産を守るために必要かつ十分な措置が可能なように、総合的な議論の中で今後も整えられていくと考えています。 ところが、この議論の大本にある憲法には、誰がどのようにして国と国民を守り、その実力をどのように統制するかという国防に関する規定がありません。そのため憲法にこうした国防規定を明確に位置づけようとするのが自民党の提案です。憲法改正は国の形を整えるために絶対に必要だと私は考えております。 以上、緊急事態条項及び九条について、私なりの意見を申し上げました。 これらの論点を集約するためには、更に議論を深掘りする必要があると思っています。先ほどの幹事会におきまして、来週の憲法審においてはテーマを絞り集中的な討議を行ってはどうかというふうに提案をいたしました。各会派の御意見を頂戴いたしながら、筆頭間で協議をしてまいりたいと存じます。どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。”
“自民党の条文イメージにおいて九条一項、二項をそのままにしているのは、このような意味合いがあるわけであります。平和主義に基づく自衛隊の位置づけは従来と変えておりませんし、軍国主義が台頭するといったことは全く望まず、想定すらしておりません。 一方で、自衛隊の位置づけが変わらないのであれば憲法改正をする意味がないのではないかという御質問もありました。 我が国の安全保障体制については、憲法解釈のみではなく、防衛に関する法体系全体と我が国を取り巻く安全保障環境の変化を踏まえて考えなければなりません。 昭和二十九年の自衛隊創設時の時点、東西冷戦や湾岸戦争などを経て、その後の新たな国際情勢、中国の軍備増強、北朝鮮の核開発、ロシアのウクライナ侵略など、自衛隊の創設以来、東アジアや世界の安全保障環境が激変する中、自衛隊の位置づけは、安保環境の変化や軍事技術の発達など国を取り巻く安全保障上の脅威に対抗するべく適宜整えられてきたことは御承知のとおりです。特に、二〇一五年の平和安全法制においては、限定的な集団的自衛権を定める存立危機事態や重要影響事態、邦人等の保護措置などが整備されています。”
“どちらの意味合いを強めていくか、そして緊急政令の制度をどのように位置づけていくかは、各会派との議論を踏まえ、早急に憲法審で深掘りしてまいりたい、このように思っているわけであります。 次に、九条に関しまして、自衛隊は国際的には軍隊だが国内的には軍隊でないと言われ分かりにくいという意見がしばしば聞こえます。国の独立と国民の命を守るために必要な武力行使をするという点においては、自衛隊は各国が持つ軍隊と何ら変わることがなく、国際法上も国内法上も軍隊と位置づけられると思います。 しかし、他国の軍隊と違い、自衛隊は、他国を占領しない、占領行政をしかないであるとか、自国防衛と関係のない純粋国際協力の場面で武力行使は行わないと位置づけられており、この点からすれば、そこは他国の軍隊とは違う位置づけがあるわけであります。 また、自民党の提案する憲法改正によって自衛隊の位置づけが変わるのか、軍国主義が台頭するのではないかという御心配の声を聞くことがあります。 まず、憲法の三大原理にある平和主義に基づく自衛隊の位置づけはこれからも堅持すべきと考えております。”
“自由民主党の新藤義孝です。 本日は、今までに議論されてきたテーマのうちで、今後更に深掘りすべき論点に関して、私なりの意見を申し上げたいと思います。 まず、緊急事態条項のうちの緊急政令でございます。国民民主党の玉木委員からも御質問を頂戴しております。これへの回答も含めて、自民党案の考え方について申し上げたいと思います。 私たちの提案での緊急政令は、あらかじめ法律の定めるところによりとして、事前の法律でその範囲や手続を定めることを想定しております。この事前の法律において、現行の災害対策基本法であるとか新型インフル特措法と同じような内容を定めれば、委任政令の枠内での個別的緊急政令と同様の運用となり、確認規定としての性格を持つことになる、このように思います。 他方、そもそも緊急政令は、国会が機能できないという想定外の事態に備えるための万々が一の制度であります。その対象は包括的であるという場合もあります。それを念頭に置けば、事前の法律を定めるとした場合には、現行の個別的緊急政令の枠を超えた運用も可能となり、創設規定としての性格を持つことにもなるわけであります。”
“そして、その他必要な事項というものがございまして、広報協議会の機能強化も含めて、そういったものが含まれているのではないかな、このように思うわけであります。 いずれにしても、国民投票の公平公正の確保に関する施策を講じていく必要性についてしっかりと議論していきたい、このように思います。”
“とても重要な御指摘だと思います。そして、現代社会においてどのように選挙制度を有効に生かせるか、これは大事な議論をしなきゃならないと思いますし、それは憲法改正国民投票のみならず一般の通常選挙においても重要な観点になると思います。そしてそのための御議論が今始まっていると承知しておりますから、そういったことも踏まえながら検討していかなきゃならないと思います。 少なくとも、私どもの附則にあるものにつきましては、先ほどから申し上げておりますように、検討条項の要請に応えて、速やかに必要な法制上の措置その他の措置を講ずる、このことが望ましいと考えておりますし、既にもう憲法審で私も何度も発言をさせていただいております。この問題は、議論を深めて、そして結論を得るためのことを進めていかなければならない、このように考えております。 それから、もう一つの質問でございますけれども、広報協議会の在り方について。これにつきましては、いわゆる、附則四条二号の柱書きは「次に掲げる事項その他必要な事項」となっているわけで、イ、ロ、ハは例示とも言えるわけであります。”
“この附則四条につきましては、純粋法理論とすれば、所定の検討期限を経過してもなお引き続き規範性が残っているという見方と、それから、期限経過とともにその法規範性は失われたという見方があり得るわけであります。 しかし、いずれにいたしましても、国民投票の公平公正の確保に関する施策を講じていく必要性については、憲法審においても議論しております。これまでも度々御指摘もいただいております。ですから、そうした議論の積み重ねを含めまして、検討条項の要請に応えて、私とすれば、できる限り速やかに検討を行って、必要な法制上の措置その他の措置を講ずることが望ましいと考えております。それは憲法審において引き続き議論させていただきたい、このように考えています。”
“本法律案は、この令和四年の国民投票法改正案と同一の内容の法案を再提出するものであります。 次に、本法案の主な内容を御説明申し上げます。 第一に、平成二十九年の衆議院議員総選挙において、悪天候により離島から投票箱を運べなかった事例を踏まえ、安全かつ迅速な開票の観点から、開票日に近接して現地で開票所を設ける場合の開票立会人の選任に係る規定の整備を行うものとしております。 第二に、投票所の円滑な設置及び運営を図るため、投票立会人の選任要件を緩和するものとしております。 第三に、現在、AM放送の放送設備により行うこととされているラジオ放送による憲法改正案の広報のための放送について、基幹放送事業者におけるAM放送のFM放送への転換に伴い、FM放送の放送設備によっても行うことができるものとしております。 なお、この法律は、公布の日から起算して三か月を経過した日から施行することとしております。 以上が、本法律案の趣旨及び概要であります。 何とぞ、御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願い申し上げます。”
“ただいま議題となりました自由民主党・無所属の会、日本維新の会、国民民主党・無所属クラブ及び参政党の共同提案による日本国憲法の改正手続に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、提出者を代表いたしまして、その趣旨及び概要を御説明申し上げます。 いわゆる憲法改正国民投票法につきましては、投票環境整備に関する事項は公選法並びとの考え方にのっとり、公選法の改正により行われた投票環境整備と同様の規定の整備を行う、いわゆる七項目改正が、令和三年に成立したところでございます。 その際、附則において、令和元年の公選法の改正により行われた投票環境整備のための二項目について、国民投票法においても同様の規定の整備を行うよう、検討を加えて必要な法制上の措置等を講ずる旨の規定が設けられました。 また、令和四年にも、更に一項目について、投票環境整備のための公選法改正が成立しております。 こうした状況を受けて、令和四年に、これらの三項目について、国民投票法においても同様の規定の整備を行うよう国民投票法改正案が提出されましたが、令和六年の衆議院解散により廃案となりました。”
“御質問いただきましたというか、大枠の確認だと思いますが、これはもとより法制上の趣旨にのっとって対応したい、このように考えております。”
“この点について今後憲法審査会において更に議論を深めていくことをお約束いたしまして、私の発言といたします。 ありがとうございました。”
“憲法改正案に関する正確で公正中立な知識を国民の皆さんにいかにして提供するか、広報協議会にはどのような活動をさせるのか、その具体的な内容を詰めていくことは極めて重要です。そのために、広報協議会規程や事務局規程などを定めなければなりません。大半は事務的な規程の整備であり、国民投票に関する当然の環境整備として、これらも早急に詰めるべきではないかと考えているわけであります。 以上、国民投票についての私なりの総括的な意見を述べてまいりました。 まずは、投票環境整備の外形的事項である三項目の国民投票法改正案について、賛同会派とともに法案提出の準備を進めております。法案が提出されたならば次回の審査会で速やかな審議を行うよう、先ほどの幹事会で提案をさせていただきました。詳細は、筆頭間協議を行い、幹事会で御相談をさせていただきますが、各会派の皆様にも何とぞ御賛同のほどよろしくお願いしたいと思います。 同時に、投票の質に関する事項につきましては、一般選挙と同様に、国民の意識や社会情勢の変化を踏まえ常にアップデートしていく必要があるわけであります。”
“団体の届出制については、国民投票運動はなるべく自由にという投票法の基本理念と対立し、国民投票法の骨格を変更するような意見とも言えるわけであります。また実務的にも、全国にまたがる大小様々な団体からの届出を受理して収支報告書のチェックをするという膨大な事務を誰がどのように担っていくのか、運用面での問題もございます。 このように、資金規制については様々な課題があり、理念的にも実務的にもかなりの困難が伴うものも想定されますけれども、いずれにしても、この点については引き続き慎重な議論が必要と考えております。 国民投票においては、一般の選挙や住民投票には見られない特別な組織として、国民投票広報協議会が設けられることになっています。この組織が、憲法改正の国民投票に関する正確な情報を提供するための公的広報機関の役割を担うわけであります。発議される憲法改正の議論に関与した衆参の国会議員とこれを支える事務局によって構成されるもので、その果たす役割は極めて大きな意義があります。”
“憲法審では、これまでの討議の中で、ネットCMの取扱いだけではなく、ネットを通じた国民投票運動の在り方、ファクトチェックと言われるネット情報の正確性担保などについて幅広く議論を行ってまいりましたけれども、様々な意見の中には、自主的な取組に委ねてほしい、効果的なフェイクニュース対策は難しいなどといった意見が多く見られました。 これらについては、国民投票独自の問題というよりも、頻繁に行われている通常選挙においても検討が必要な問題であります。現在、超党派の議員で構成される選挙運動に関する各党協議会でその方策について議論がなされております。そこでの議論も参考にしながら、ネット情報の特性を踏まえた国民投票運動への関わりについて、この憲法審においても引き続き議論を深掘りしてまいりたい、このように考えています。 次に、資金規制の問題です。 国民投票運動に関しては、その支出が一定額を超える団体について届出制を導入するとか、その支出金額の上限を設定したり収支報告書の提出を義務づけるなどの法的規制を行うべきといった、いわゆる資金規制を唱える意見があります。”
“市場規模においては既にネットCMが放送CMを上回っておりまして、極めて大きな影響を持つようになっています。しかし、その規制の在り方、そもそも規制できるかどうかについては大きな課題があると思われます。 まず、放送CMとは異なりまして、全ての放送事業者が加盟している民放連のような業界団体は存在しておりません。放送法の規定による自主規制といった枠組みもないわけです。そのような状態において、果たして有効な法規制が可能か、どのような規制手段であれば真っ当な者の表現の自由を侵さずに規制ができるのか、引き続き慎重な検討が必要ではないか、このように思っています。 さらに、大勢の人々が多様な情報を個人単位で発信できるのがネットの特徴であり、問題はCMのみに限りません。ネット空間においては、個々人の自由な意見表明を保障しつつ、SNS上での偽情報や誤情報、それによる誹謗中傷、生成AIによるディープフェイク、閲覧数稼ぎ目的の過激な投稿などの弊害に対処していかなくてはなりません。”
“この考え方に基づいて、CM規制については、法規制をできるだけ避け、自主規制によって国民投票の公平公正を確保する、このような整理がなされました。現行法においては、放送CMについてのみ、期日前投票が始まる投票期日二週間前から勧誘CMを禁止すること、これで決着をしたわけであります。 加えて、放送法四条の政治的公平、意見が対立している問題についての多角的論点の提示などの下で、放送事業者の自主規制に委ねることとされております。既に、放送CMの受け手側の自主規制として、放送事業者のCM考査ガイドラインが整備されております。特定の広告主のCMが一部の時間帯に集中して放送されることがないよう特に留意するといった形で、質も量も要素とした自主規制が盛り込まれていることが憲法審の質疑の中で確認をされております。 となると、論点として残るのは、広告の出し手側である私たち政党による取組の在り方ということになるわけです。この点については、政党間の自主規制に関する申合せなどによって十分な担保がなされるよう今後議論を深めていきたいと考えております。 次に、CMに関してでありますけれども、ネットCMの問題もございます。”
“自由民主党の新藤義孝です。 本日は、国民投票に関して私なりの意見を述べたいと思います。 まず、投票の外形的事項でございますけれども、既に公職選挙法で措置されている三項目の事項、開票立会人の規定整備、投票立会人の要件緩和、そしてFM放送による広報について、これは速やかに国民投票法に反映させるべきと考えております。 この三項目案は、二〇二二年の四月に自民、維新、公明、有志の四会派で提出いたしましたけれども、二〇二四年十月の衆議院解散により廃案になっております。この内容は四年前の公選法改正の審議の際にも特に異論はなく成立したものであります。現在、この三項目の改正案の法案提出に向けて準備を進めております。提出され次第速やかに法案審議に入ること、これをまず提案をしたいと思います。 次に、投票の質に関する事項でございます。CM規制の問題です。 国民投票法制定時の基本的な考え方は、国民投票は国民主権最大の発露の場であり、国民投票運動はできるだけ自由にというものでございました。この点は当時の民主党の皆さんが強く主張されたことでもあり、法案の重要なポイントになっています。”
“次回のテーマをどうするかは、本日の討議を踏まえ、筆頭間協議を行い、幹事会で決めていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 ありがとうございました。”
“参議院における合区の解消議論は喫緊の課題であり、今後早急に議論すべき論点と考えております。 こうした憲法改正の本体論議に加えて、手続法である国民投票法の整備についても議論が必要だと思います。 投票環境を定める外形的事項に関しては、二〇一九年と二〇二二年に、悪天候により離島で開票する際の開票立会人の規定整備、投票立会人の選任要件緩和、そしてAM放送に加えてFMによる政見放送という三項目の公選法の改正が行われています。これらは国民投票法においても投票環境の外形的整備事項として速やかに反映されるべきです。いわゆる国民投票法の三項目案は衆議院解散により廃案となっておりまして、早急に再提出して法整備を行う必要があると考えております。 加えて、国民投票の質の向上を図るため、令和三年の国民投票法改正の際には附則四条で検討条項が設けられており、この議論を深めることも当然です。 以上、今後議論すべきテーマの一端について申し上げましたが、何のテーマにするにせよ、ある程度絞って集中的に議論することが重要と考えます。”