新藤義孝
自由民主党・無所属の会 · Japan
“選挙区の設定に欠かせない投票価値の平等は憲法十四条に根拠がある一方で、地域の民意の反映のエリア、選挙区の単位につきましては憲法に根拠の規定がありません。地方の過疎化と都市部の人口集中が進む中、参議院選挙では、地方の選挙区の範囲が際限なく広くなり、合区となることで地域の民意や実情を把握し切れない選挙区となってしまうとの心配の声が強く聞かれます。 私たちの改正案は、広域自治体としての都道府県と基礎自治体としての市町村を憲法の地方自治の章に規定し、これを選挙区の根拠としてはどうかというものです。これにより、参議院選挙では、広域自治体としての都道府県を選挙区の単位とすることで合区を解消することができると考えています。 昭和二十一年の日本国憲法の制定時、僅か四か条でありますが、明治…”
“自由民主党の新藤義孝です。 今国会、衆議院の憲法審査会では、様々な論点について、テーマを絞って充実した討議を行ってまいりました。与党筆頭として、幹事会のメンバーそして委員各位にまず感謝を申し上げたいと思います。 そして、本日は、これまでの議論を総括をして、憲法改正はどうして必要なのか、そしてどのように議論が深まり論点が絞り込まれたのかについて、私なりに整理をしてみたい、このように思っております。 なお、審査会としては初めてとなるテレビ中継が行われています。放送を通じて国民の皆様に私たちの議論をお届けし、憲法改正の御理解が更に深まればというふうに願っているわけであります。 まず、緊急事態条項の創設についてです。 国家の最大の使命は、いついかなるときでも国民の生命と財産を守り…”
“さらに、どうしても国会が開けないという究極の緊急事態に備えまして、国家としての統治機能を維持するため、内閣が一時的に法律や予算に代わる緊急政令を制定し緊急財政処分を行える制度を万々が一の備えとして用意しておくことが必要ではと提案をしております。 今国会、これらの論点について議論が深められた結果、おおむね各会派の共通認識が得られたピン留めと呼ぶ論点と、更に議論を深掘りする論点、これが明らかになってきました。 いずれにしても、緊急事態条項がないという日本国憲法の未完部分を一刻も早く完成させ、国家の基本法の体系を整えなければならない、このように考えているわけであります。 次に、究極の緊急事態とも言える国家有事における国防、安全保障に関する憲法改正の議論について整理をします。 日…”
“今、日本の国家的課題は人口減少そして少子高齢化の克服ですけれども、働く人が少なくなっても経済を成長させ、全国どこでも安全、安心に生活できる日本をつくらなければなりません。そのためには大胆で徹底した構造改革による新しい国づくりが必要であり、国の形を整えて国の基礎を強固にする憲法改正は、今こそ実現しなければならない、何としても実現しなければならない、このように考えております。 憲法改正は、今を生きる私たちの、将来世代に向けた責任です。そして、憲法改正は国会だけで決めることはできません。国会ができるのは、条文案を作成し国民の皆様に発議すること、そのところまでです。憲法改正の国民投票は、お一人お一人の一票が直接国政を決定できる、まさに国民が主権を発揮する最大の機会です。ところが、…”
“私たち自民党の憲法改正案は、平和主義の理念の下、九条一項、二項に加えて、新たに九条の二を追加して、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つという国防規定を創設して、そして、その担い手となる実力組織としての自衛隊を明記し、その活動は民主的な統制、シビリアンコントロールの下に置かれる、このことを定めたものであります。 この自民党の改正案により、他国を占領したり、自国防衛と全く関係のない純粋国際協力の場面では武力を行使しないという憲法上の位置づけを変えることなく、新たな脅威や刻々と変化する安全保障環境に応じて自衛隊の活動と機能を相対的に常に向上させ、強化していくことができるようになります。憲法に国防規定や自衛隊を明確に定めることによって、平和安全法制などの一般法と併せた…”
“国の最大の宝は人であり、未来の国を運営する人材を育てる教育こそは国の根幹です。ところが、憲法二十六条が定めているのは教育を受ける権利と義務教育の無償化であり、生涯教育や学び直し、さらには経済的な理由により教育を受ける機会を失ってはならないといった教育の理念は規定されておりません。これもまた憲法の未完部分の一つであり、その完成を目指すことは八十年前からの要請と考えています。 また、憲法改正の実現には、その手続の整備も必要です。今国会では、公選法で整備された事項を反映した国民投票法改正案が衆議院を通過して、参議院憲法審査会において審議中です。国民投票運動に関するCM規制、資金規制、ネットの適正利用、こうしたことにつきましても、引き続き真摯な検討を行ってまいります。 以上、私た…”
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“ポジティブリストで規制されているわけであります。 他方、幸いにしてこれまで一度も発動されていない防衛出動においては、自衛隊法八十八条二項の規定により、事態に応じ合理的に必要と判断される限度を超えない限り何でもできることとされております。この点では他国の軍隊と何ら変わらない活動を行うものであり、防衛出動においては、文字どおり、ネガティブリストに基づく活動を行うことになるわけであります。 次に、合区解消、地方公共団体に関する憲法改正の必要性について申し上げます。 今後、少子高齢化、人口減少がますます進み、都市と地方の格差が拡大していく日本社会の在り方を踏まえると、法の下での平等をうたう憲法十四条に基づく一票の格差の問題に加え、地域の民意の適切な反映という民主主義の基本的な観点も重要だと考えております。 選挙区の設定に関してはこの二つのバランスが大事と考えますが、合区については、果たして地域の民意の適切なエリアとなっているのか疑問の声が当該地域より上がっており、投票率にも影響が出ているとの指摘も聞いております。”
“同じように、自衛隊は国際的には軍隊だが国内的には軍隊ではない、これは詭弁だという意見もしばしば聞かれます。 国の平和と独立、国民の生命財産を守るために武力行使をするという点では、各国が持つ軍隊と自衛隊の役割は何ら変わることはなく、そのような定義であれば、自衛隊は国際法上も国内法上も軍隊と言える組織です。 しかし、我が国の自衛隊は、他国を占領しないであるとか、自国防衛と関係のない純粋国際協力の場面で武力行使は行わない組織であり、この部分においては他国の軍隊とは違う面があるということだと思います。 さらに、我が国の自衛隊は、その行動が警察作用と位置づけられポジティブリストで規制されている、他国の軍隊のようにネガティブリストによる行動規範になっていない、これでは警察組織と同じではないか、国防を担えるのかといった意見、これもしばしば聞かれるわけであります。 確かに、自衛隊がこれまで活動してきた災害派遣、海上警備行動、スクランブル発進といったものは警察作用に属する活動に位置づけられますが、それは、他国の軍隊においてもこれらの活動は警察作用でございます。”
“自民党案はこれによって、緊急事態条項の創設とともに、日本国憲法のいわば未完成部分を補い、憲法を頂点とする国家の法体系を完成させようとするものであります。 憲法改正の議論は、賛成か反対かの二者択一ではなく、何のために行い、どのような効果をもたらすのかを国民の皆様にお伝えするものにしなければならないと思います。 例えば、自衛隊は自衛のための必要最小限度の組織であって、持てる力の最小限度しか発揮できず、それでは不十分だという意見を聞くことがしばしばあります。 九条の解釈論で使われる必要最小限度とは、我が国防衛のために必要な実力のことであり、我が国防衛のためであれば、それは全て必要最小限度の範囲内、必要最小限度の実力行使だということになるわけであります。できないのは、自国防衛を超えて相手国を占領することや、自国防衛と関係のない局面での純粋国際協力の場面で武力行使をすることです。自衛隊は、必要最小限度の下、国と国民を守り切るために必要かつ十分なことは全てできる、その状態になっていることを丁寧に説明することが重要だ、このように考えています。”
“自衛隊の実際の活動については、二〇一五年の平和安全法制の整備や二〇二二年の防衛三文書の閣議決定で着実に体制を整備してきており、防衛三文書については、更なる改定に向けた議論が行われています。 これら一般法レベルでの法整備により、存立危機事態や重要影響事態における活動、在外邦人等の保護措置などの整備が行われ、国の存立や国民の生命財産を守るために必要な体制は完成しており、我が国防衛のための措置は必要かつ十分に行うことができる、このようになっておるわけであります。 しかし、この一般法の根拠となる憲法には、誰がどのような手段で国を守るのかという国家の最重要任務に関する国防規定が定められておりません。 自民党が提案している条文は、平和主義を定める九条一項、二項はそのままにして、新たに九条の二を規定しようとするものであります。その中に、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つ国防規定を創設する、その担い手たる自衛隊を明記して、これに対するシビリアンコントロールの規定を設ける、こういった三つの要素を含めたわけであります。”
“自由民主党の新藤義孝です。 五月十四日、二十一日と二週にわたりまして、緊急事態条項のイメージについての活発な議論が交わされました。これによりまして、各会派の意見がおおむね集約できたという意味でピン留めされた論点と、複数の見解があって今後更に議論を深めていく論点とが整理をされ議論の土台ができたことは大変よかった、このように思っております。 今後は、この土台を更に具体化する作業に入っていく必要があるわけであります。私としては、かねてより提案しております条文起草に関する取組について、各会派の皆さんと相談し実現を図ってまいりたい、このように思っております。 本日は、憲法改正の本体論議の中で、私なりに考えている議論すべきテーマについて申し上げたいと思います。 まず、九条に関してであります。 近年、ロシアによるウクライナ侵略、中国の軍事力の増強、そして北朝鮮による核やミサイル開発の進展、緊迫する中東情勢など我が国を取り巻く安全保障環境が劇的に変化している中で、国家の基本法にいついかなるときでも国と国民を守るための根拠規定を置くことの必要性はますます高まっているというふうに考えております。”
“憲法改正の機運が高まりを見せている中で、憲法改正は何のために行うのか、そしてどのような効果をもたらすのか、より多くの国民の皆様に理解をしていただくことが重要だと思います。憲法審査会において今後更に国民のための憲法論議が深まることを切望して、私の意見といたします。 ありがとうございました。”
“一方で、現実に憲法上の緊急事態条項を発動し、国民の生命と自由を守り抜こうとしている例もあります。それはウクライナです。 ウクライナは、二〇二二年二月二十四日、ロシアが侵略を始めた当日、憲法に定められた緊急事態条項のうち戒厳を布告し、国家運営を緊急事態モードに移行いたしました。これにより、現在までウクライナにおいては、大統領選挙、国会議員選挙は延期され、その任期も延長されています。他国からの侵略という緊急事態においても議会機能をぎりぎりまで維持し続けているウクライナの国民と議会の勇気と努力には、心からのエールを送りたいと思います。 このように、緊急事態条項は抑制的であり、よほどのことがない限り使われるものではありません。 我が国においても、緊急事態に陥らないよう外交、安全保障、強い経済、国土強靱化、選挙制度など不断の努力や整備を怠らないことが何より重要であり、政治の責任であることは、常に肝に銘じております。一方で、主権国家として、あらゆる事態においても国の運営を維持していく、そのための緊急事態条項の整備は、日本国憲法の未完を埋め、国の形を整えることにつながると確信をしております。”
“二〇二二年時点で世界の現行憲法の九一%に緊急事態条項が設けられていること、これが東京大学のマッケルウェイン教授の研究により明らかになっています。 例えば、フランス憲法は、十六条で大統領の緊急措置権、三十六条で戒厳という緊急事態条項を規定しています。ただ、一九五八年に憲法を制定して以来、フランス大統領の緊急措置権は一九六一年アルジェリア紛争時に発動した一例のみであり、戒厳はこれまで一度も発動例がありません。 フランスは、二〇一五年の同時多発テロの際には緊急状態法、二〇一九年末に始まる新型コロナウイルス感染症蔓延時には公衆衛生法典という法律上の緊急事態条項によって対応しました。 つまり、フランス憲法上の緊急事態条項は、整備はされていても、実際に発動される例はほとんどなく、緊急事態条項を備えた憲法を頂点とする法体系を確立していることにこそ意味があると考えられます。実際、私がかつて憲法審の筆頭幹事としてフランスに出張した二〇二三年の海外調査で意見交換をいたしましたパリ・サクレー大学のブドン教授からもそのような話を伺ったことは、鮮明な記憶として残っています。”
“我々は、どのような事態にあっても、国民の生命と財産を守り抜き、国と社会を維持する仕組みを整備しておかなくてはならないと考えています。したがって、緊急政令、緊急財政処分は、内閣の権限をいたずらに強化したり増やそうとするものではありません、究極の手段として、国家機能を維持し、国民の生命財産を守ろうとするものであり、積極的に使うことは想定しなくても、立憲主義国家として当然に備えていくべきものではないかと考えるわけであります。 一九四六年の日本国憲法制定時において、日本政府はGHQに対し緊急政令の規定を設けることを求めたという経緯があります。これに対するGHQの判断は、英米法的な発想で、超法規的な法理であるエマージェンシーパワーで対応すればよいというもので、緊急政令の規定を設けることを拒否しました。 本来であれば、一九五二年に日本が主権を回復した際に、憲法を改正し、緊急事態条項を整備すべきだったのかもしれません。しかし、結果としてこれまで憲法改正は行われず、日本国憲法の未完成部分として今日に至っている、このように思います。 次に、緊急事態条項は諸外国において実際どのように発動されているのか。”
“そのような場合に備えて、まずはオンライン国会などの法的、物理的な環境整備が考えられます。しかし、極めて深刻な緊急事態発生時においては、通信途絶や停電などにより、オンライン国会すら対応できないという事態が起こり得るわけであります。 このように、様々な手段を用いてもどうしても国会が開けず、国会議員が参集できない、オンライン国会すら不可能な究極の事態において、国家機能を担う内閣が一時的、暫定的に立法機能や財政支出機能を代替しようとするのが、それが緊急政令や緊急財政処分の制度であります。国会が機能不全に陥り、法律や予算の議決が不可能になり、既存の法律に基づく委任政令や既存の予算に基づく予備費などでも対応できない場合の、万々が一のための制度、これを整備する必要があるのではないかと考えるわけであります。 もちろん、このような事態が発生しないように最大限の努力をするのが政治の責任です。しかし、それでも国会が機能不全となってしまう事態が起こり得ることは否定できないと思います。”
“本日は、緊急事態における国会機能の維持を図るための規定に加えて、更に厳しい状況、国会機能の維持すら困難となる事態に備えて国家機能の維持を図るという観点から、緊急政令、緊急財政処分の規定の必要性を中心に、私なりの意見を申し上げたいと思います。 憲法四十一条は、国会は、国権の最高機関であって、唯一の立法機関と規定しています。この立法機関の意味としては、少なくとも、国民の権利を制限し、義務を課す事項については、国会が法律という形式で定める必要があるとされているわけであります。平時はもちろん、特に緊急事態にこそ、国会が立法機能をフル回転させることが求められます。だからこそ、私たちは、緊急事態においても国会機能を維持するために、選挙困難事態の認定と議員任期の延長を可能とする制度の創設、これを提案しているわけであります。 一方で、国会機能の維持を図るべく国会議員が参集しようと思っても、物理的に参集することが難しく、国会がどうしても開けないような更に厳しい事態が発生することも、当然に予想しておかなければならないと思います。”
“自由民主党の新藤義孝です。 先週に引き続きまして、緊急事態条項のイメージについての討議を行います。 まず、緊急事態条項のイメージについて、私が理解をしている位置づけについて申し上げたいと思います。 このイメージは、審査会における今後の討議のために、これまで積み上げてきた議論を、幹事会の要請によりまして、衆議院法制局、憲法審査会事務局が中立的かつ専門的な立場で整理をしたものであります。現時点で何かが確定されたり決定したりするものではなく、今後の議論の土台として活用すればよい、このように考えております。 先週の審査会で私がピン留めと言えるのではと紹介した論点は、各会派の意見がおおむね同様と言える論点という意味で整理をいたしました。また、更に議論を深めていくと整理した論点は、複数の見解があるので今後更に議論を深めていくものというような趣旨で私なりの整理をしたものとお考えください。”
“最後に、緊急政令、緊急財政処分につきましては、様々な手を尽くして国会機能の維持を図った上で、それでも国会の会議を開くことができない、国会議員が参集することができないという究極の事態に陥ったときに備えて国家の機能を維持するための条項を設けることは必須と考えます。詳細は次の機会に申し上げたいと思います。 本日は、衆議院法制局からの説明を受けて各会派一巡の討議を行いますけれども、より多くの意見を得て更に議論を深めるためにも、来週の定例日にもう一度この緊急事態条項に関するイメージについての討議を行ってはどうかと提案をしたいと思います。詳細は筆頭間で協議をした上で各会派と御相談したいと思いますけれども、どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。”
“その意味におきまして、この第二の二の2の後段の、任期が終了していないものとみなされた衆議院議員、参議院議員は、選挙困難事態の認定の日に再び衆議院議員、参議院議員になったものとみなし議員任期の特例を適用するという記載は、非常に重要な整理であり、今後更に議論を深めたいと思います。 次に、三、「その他」に記載されている「国会の閉会及び衆議院解散の禁止」そして「2 憲法改正の禁止」につきましては、妥当な整理であり、これはピン留めされてもよいと思います。 三ページ目の3、オンライン国会でございますけれども、新型コロナウイルス感染症の蔓延等が起こった際に、審査会として具体的な討論を行い、憲法審査会設置以来初めて議決を行いました。当時与党筆頭幹事として取りまとめに当たりました者としても、とても意義があったものだと思っております。 なお、オンライン国会につきましては、停電等による通信途絶への対応、セキュリティーの確保、そして議長の議事整理の在り方など、今後更に深めていかなければならない問題があるんだ、このことも指摘したいと思います。”
“他方、2、選挙困難事態の期間の延長及びその場合の通算期間の上限につきましては、期間延長が必要なことは当然と思われますが、通算期間の上限については、その要否も含めて、今後更に議論を深めていく必要があると思います。 次に、第二の二の「議員任期の特例等」のうちの「2 任期が終了している議員の身分復活」についてであります。 まず、解散後や任期満了後に選挙困難事態が発生し、その事態認定のための国会承認を行うに当たっては、多くの人が知恵を出し合って、より慎重に判断する必要があると思います。ですから、そのために、選挙困難事態の認定に当たっては、現職の国会議員に加えて、前職の国会議員にも暫定的に身分復活を認め、この国会承認の議決に加わってもらうことが適切だと考えます。 その上で、選挙困難事態が国会承認により認定された後に、いよいよ、二院制国会の原則に基づいた国会活動を可能にする必要がございます。そのため、身分を失っていた前職の国会議員に、今度は本格的に身分を復活させて、国難対処のための国会活動に当たってもらうことが必須だと思います。”
“他方、これを大幅に超えて、相当程度長期間にわたり選挙実施が全く見通せない、いわば国難ともいうべき場合には、二院制国会の原則に基づきつつ、議員任期の延長特例の制度を備えこれを適用すると整理されたことにつきましては、これも非常に重要な部分でございますけれども、おおむねの理解が得られるのではないか、ピン留めしてもよいのではないのかな、このように思うわけであります。 この参議院の緊急集会と議員任期の延長特例とのすみ分けを図る長期性要件の具体化につきましては、これは引き続き議論を深めていかねばならない、このように思いますし、重要な論点だと思います。 次に、同じく二ページの第一の三の1、一回当たりの選挙困難事態の期間の上限が空欄となっておりますけれども、私としては、ある程度の長期性を考えたとしても、六か月程度が妥当ではないかと思います。今後、この期間をどの程度に設定するかは皆さんと議論をしていきたいと思います。”
“まず、広範性要件でございますけれども、衆議院の小選挙区比例代表並立制を前提とすると、被災地域が複数の比例ブロックにまたがること、かつ、一つの比例ブロック内の過半の小選挙区において選挙実施が困難であることという二つの具体的な基準が考えられます。これを東日本大震災のケースに当てはめますと、被災地域は、東北ブロック、北関東ブロック、南関東ブロックといった複数のブロックにまたがっておりました。また、東北ブロックの全二十一選挙区のうち十一選挙区で選挙実施が延期されたことといった状況は、まさにこの基準に当てはまるのではないかな、このように思われます。南海トラフ巨大地震や首都直下地震の被害想定に照らしても同様と考えられ、これはかなり妥当な基準ではないのかな、このように思うわけであります。 また、長期性要件でございますけれども、五十四条一項に鑑みて七十日程度を基本としつつも、それを多少超えたとしても、総選挙の実施がある程度見通せるような場合には参議院の緊急集会で対応できるということは、これまで議論してきたとおりであります。”
“すなわち、総選挙が延期されて衆議院が不在となった場合に、一定の場合には、参議院の緊急集会の射程を拡大しつつ対応すること。他方、衆議院議員の不在が相当程度の長期間に及ぶときには、二院制国会の原則に基づいて、議員任期の特例の制度を用意しておくべきことが記載されております。参議院の権能を適用しつつ、適正なバランスを図る方策としてまとめられており、この点もピン留めしてよろしいのではないかな、このように思います。 次に、二ページの第一の二の1、内閣による選挙困難事態の認定であります。選挙延期の場合の要件である国政選挙の一体性が害されるほど広範な地域に加えて、適正な選挙実施が相当程度長期間にわたり困難であることが明らかであるとき、この二点をもって判断するのが適切と位置づけられました。この点もピン留めしてもよろしいのではないかな、このように思います。 この広範性要件と長期性要件の具体化に関しましては、今後の議論への問題提起として、私なりの考えを少し述べたいと思います。”
“自由民主党の新藤義孝であります。 ただいま衆議院法制局から、緊急事態条項に関するイメージ案についての説明を受けました。 連休前の幹事懇において衆議院法制局そして憲法審査会事務局に整理、作成を依頼をいたしましたけれども、連休中を含め精緻な作業をしていただいたことに、まず感謝を申し上げたいと思います。 本日は、このイメージ案で整理された中で、私とすれば、おおむね合意を得られるとみなせる、いわゆるピン留めされたと言える論点、そして、いまだに見解が分かれており更に議論を深めていくべきと思われる論点、これについて私なりの整理をさせていただきたいと思っています。 まず、一ページ目の1、衆議院議員総選挙の延期及び参議院の緊急集会の射程の明確化につきましては、その一の1において、解散から四十日以内に国政選挙の一体性が害されるほど広範な地域において衆議院議員の総選挙を実施することが困難な場合に総選挙延期の明文規定を置くとされています。この部分は特に異論はなく、ピン留めしてもよろしいのではないかな、このように思います。 次に、二の1におきまして、参議院の緊急集会の射程が明確に整理されたと思います。”
“私としては、ここまで議論が、論点が深められたことに関し、現時点における緊急事態条項の議論をピン留めする意味でも、次回の審査会において何らかの具体的なイメージを明らかにしてはどうか、このように提案をさせていただきます。その内容につきましては、本日の討議を踏まえ、また今後筆頭間で協議をさせていただきたいと思います。 是非、各会派からも、次回の審査会で何らかの具体的なイメージを明らかにする、このことにつきまして御意見を頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。 以上です。”
“そして、事態が一年で収束しなかった場合の再延長、この可否も含めて引き続き議論が必要ではないか、このように思います。 衆議院の解散後に選挙困難事態に陥った場合に備えて、前衆議院議員の身分復活の道も確保しておかなければなりません。これにつきましては前回申し上げました。 なお、緊急政令、緊急財政処分の必要性についても意見が述べられています。どのような状況に陥っても、国家は民主的統治を前提に運営されていかなければなりません。しかし、あらゆる努力をしても国会機能がどうしても維持できなくなった場合、そしてそういった状況、この備えとして緊急政令と緊急財政処分の制度を整備しておくことは、各国の憲法においても多く採用されています。国と国民を守るための究極の備えとして、より具体的な議論を深めるべきと強く考えています。 以上、私なりの整理をさせていただきましたが、緊急事態条項については、本日の集中的な討議により、各会派より更に具体的な御意見が出されるものと思います。”
“重要な判断ですからより慎重な議決要件とすべきという主張もあると思われますが、そもそも国会の二院で議決すること自体が重い判断であることを踏まえ、引き続き議論を深めたい、このように考えます。 また、選挙困難事態の認定に対する裁判所の関与については、憲法裁判所や最高裁判所のチェックを主張する御意見もございます。しかし、これらはいずれも、それ自体がまた別個の憲法改正項目となるものであって、引き続きの検討が必要だろう、このように思います。 私自身は、この選挙困難事態の認定とそれに伴う議員任期の延長については、緊急事態が解除された後の国政選挙によって最終的に国民が判断する仕組みになっています。内閣と国会による選挙困難事態の認定は、選挙という民主主義の最大の手続によって担保されるものというふうに考えておるわけであります。 さらに、任期の延長期間につきましては、半年あるいは一年を上限とすべきとの意見が出されております。東日本大震災当時、地方議員の任期が最大で八か月程度延長されていること、また南海トラフや首都直下地震も想定すると、やはり一年程度は必要ではないかと思われます。”
“この参議院の緊急集会の法的位置づけを明確にしつつ、例えば、衆議院の任期満了の場合にも適用するか、また、具体的な日数、期間を明文化するか、こうしたことが今後具体化する際のポイントになる、このように考えています。 続いて、選挙困難事態の認定に係る国会承認の議決要件については、過半数か、三分の二以上の特別多数かという論点がございます。 現行憲法上、国会の議決要件は過半数で行うことが原則であり、三分の二以上の特別多数を定めているのは、衆議院による法律案の再議決、懲罰事犯の除名などの場合であります。いわゆる一院の議決に関する三分の二以上の特別多数であって、両院共に三分の二以上の特別多数が要求されるのは、唯一、憲法改正発議の場合だけなんです。 ですから、選挙困難事態はまさに両院の議決で判断するものであり、これのみを三分の二以上の特別多数とすることは、憲法の議決要件に関する考え方と異なることになってしまうわけであります。”
“加えて、憲法四十三条一項では、国会議員は全国民の代表と位置づけられております。国政選挙が全国津々浦々の全国民の多様な民意を同じ時点で一斉に反映させることによって、地域的な偏差がなく、そして平等、公正に国会に反映させることができるというふうに考えるわけであります。 以上のように、選挙の一体性は、個々の国民の選挙権行使の大前提にあるものであり、選挙制度を支える重要な原則と理解をするべきだと思います。 この観点から、具体的にどの程度の広範性を想定するべきか、ここが今後具体的に検討すべきポイントだ、このように考えます。 次に、長期性の要件であります。 憲法五十四条二項に定める参議院の緊急集会をもってしてもどうしても対応し切れない相当程度の長期間にわたる選挙困難事態を想定し具体化していかなければいけない、重要な要件だというふうに思うわけであります。 参議院の緊急集会は、まず、条文の表現上は、解散の場合に限定されています。また、内閣による要求があった場合にしか開かれず、権限にも一定の制約がある、このように解されているわけであります。”
“参政党の皆さんとは、選挙困難事態における議員任期延長の必要性については認識を共有できる、このように思いますので、今後具体的な制度設計の議論を通して共通の理解を得られるように努力していきたい、このように思っております。 次に、選挙困難事態の認定の判断要素です。 これは、まず国政選挙の一体性が害されるほどの広範な地域という広範性の要件と、参議院の緊急集会での対応がどうしても難しいほどの長期性の要件という二つがあります。 まず、広範性でございますが、そのポイントは、通常全国で一斉に行われるべき国政選挙の一体性とは何かに帰着をするわけです。 国政選挙の一体性の根本にあるのは、公平公正な選挙です。これは、憲法十五条四項の投票の秘密や、十四条一項と四十四条の平等選挙の背後にある、いわば不文の原則であります。この公平公正な選挙の原則に照らすと、繰延べ投票により投開票がばらばらに行われた場合、それが広範なエリアになればなるほど、またそれが長期にわたればわたるほど、後々の投票行動に影響を与えていくことが予想されます。公平さ、公正さが失われていくことになってしまうわけであります。”
“自由民主党の新藤義孝でございます。 本日は、これまでの審査会で各会派から述べられた意見を踏まえまして、緊急事態条項に関する集中的な討議を行いたいと思います。 先週、私からも緊急事態に関する主な論点を申し上げましたが、本日は、更に深掘りをして、全体像が浮かび上がるような整理をしたい、このように思っております。 まず、対象となる事態でございますけれども、私たちが検討している緊急事態条項では、大規模自然災害、テロ・内乱、感染症蔓延、国家有事・安全保障、この四事態と、これらに匹敵する事態、これを掲げております。 参政党の和田委員からは、感染症蔓延は人為的な発生の可能性もあり、これを含めた緊急事態条項には反対だという御意見もございました。 この五つの事態は、緊急事態の例示を示してあります。大事なのは、これらの事態の発生によって国政選挙の適正な執行が困難になる、これがすなわち選挙困難事態の発生でございます。したがって、感染症蔓延が例示に挙げられていても、あらゆる感染症蔓延が自動的に緊急事態になるわけではないというふうに考えているわけです。”
“次回、審査会における緊急事態条項に関する集中的討議について、各会派の御意見を是非とも頂戴したいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げまして、私の発言といたします。 ありがとうございました。”
“国会議員の任期延長などの措置を講じてもなお国会機能がどうしても維持できない事態、すなわち、国会を開くことができない、また議員が参集できないといった事態のことであります。そのような万が一の場合でも国家としての機能を維持し、国と国民の安全を守っていくためには、一時的に法律や予算と同様の効力を有する緊急政令の制定権や緊急財政処分の権限を内閣に付与することは、国家運営にとって死活的に重要な事項であります。もちろん、そこで取られた措置については事後的に国会承認を必要とするなど、民主的統制の制度を併せ講じることも極めて重要な事項です。 以上、本日は、緊急事態条項に関しての論点と残された課題について、その概略を申し上げました。 私としては、ここまで議論が進んでいることを踏まえれば、更に論点を深めるためにも、次回の審査会でこのテーマに関する集中的な討議を行ってはいかがかというふうに提案をしたいと思います。この取扱いにつきましては、本日まさにこれから各会派からの御意見があると思いますので、その御意見、御発言を参考にしながら筆頭間で是非御協議させていただきたい、このように思っております。”
“このほかにも、選挙困難事態における議員任期の延長の濫用を防止する観点から、内閣、国会による事態認定の適正さを担保するための裁判所の関与の在り方、そして任期延長期間の上限設定などについても、具体的な制度設計の中で議論を深掘りしていく必要があるわけです。 更なる論点として、衆議院の解散後に選挙困難事態に陥り総選挙の執行ができなくなった、そうした場合における対応策が挙げられます。解散によって衆議院議員はその身分を失っておりますから、任期を延長しようにも、その基本となる身分自体がないわけです。そこで、一旦解散の効果をなくして前衆議院議員の身分を復活させることが必要になります。 衆議院議員については、戦後これまで、任期満了選挙が行われたのは一度しかございません。選挙困難事態への現実的な対応を考えた場合、解散後の緊急事態発生の際の身分復活は極めて重要な問題になるのではないでしょうか。この点についても、更に論点を絞り、具体的な検討が必要だと考えております。 これらに加えまして、緊急事態条項に関しましては、重要な論点が残っています。それは、緊急政令と緊急財政処分についてであります。”
“なお、ここに言う適正な選挙実施が困難な状態についての判断要素といたしましては、まず、日本全国で一斉に行われるべき国政選挙の一体性が害されるほどの広範な地域で選挙の適正実施が困難であるといういわゆる広範性の要件、それから、参議院の緊急集会での対応がどうしても難しいほどの長期性の要件、こういった二つで判断することになります。 したがって、今後は、この広範性と長期性という二つの要件の具体的な基準について更に議論を深化させる必要があるのではないか、このように思っているわけであります。 次に、この事態認定は内閣が行うこととし、民主的統制の観点から国会の事前承認を要することについても、おおむね意見は一致しております。 残る問題は、この国会承認の際の議決要件に関し、過半数とするか三分の二以上の多数とするかといった論点です。 これについては、現行憲法の議決要件を比較検討するなどの丁寧な議論が必要であり、この点を深掘りした論点整理については、本テーマを集中的に議論する際、改めて問題提起をしたい、このように思います。”
“まず、この論点の意義は、憲法上、衆議院議員の任期は四年、参議院議員の任期は六年とされているところ、緊急事態が発生して適正な選挙執行が行えなくなった場合に、選挙期日を延期し、それに伴って議員任期も延長することにより、いついかなる場合にも国会機能を維持しようとするところにございます。 その対象となる緊急事態の範囲につきましては、大規模自然災害に加え、テロ・内乱、感染症蔓延、国家有事・安全保障を含めた四つの事態と、その他これらに匹敵する事態とすることが適切なことについて、当時の自民党、公明党、日本維新の会、国民民主、そして有志の会の五会派の賛同をいただき、この五会派においてはおおむね意見集約がなされたわけであります。 これらの事態の発生によりまして適正な選挙実施が困難な状態に陥った場合という要件を満たしたとき、選挙期日を延期し、それに併せて議員任期も延長するというのが、私たちが提起をしている、選挙困難事態における議員任期の延長の基本的な仕組みでございます。”
“自由民主党の新藤義孝であります。 先週の審査会では、憲法審査会の今後の議論についてをテーマに、各会派から積極的な意見が述べられました。 その中で、ある程度テーマを絞って具体的に議論をピン留めしながら進めていくべきであり、緊急事態条項に関しては、選挙困難事態における選挙期日、議員任期の特例の創設を含む緊急事態における国会機能維持についての議論が進んでいるという御指摘がありました。また、条文起草に着手すべきではないかという意見もございましたし、さらに、いついかなる事態にあっても国民を守り抜くことを大前提としつつ、緊急時における措置が濫用されることのないよう民主的統制の観点から議論を深める必要がある、こういった意見もございました。 全体的に、緊急事態条項について更に論点を詰めていくべきではないかという声が多くあったのではないかと私は承知をしております。 そこで、本日は、それらの意見を受けまして、私なりにこれまでの緊急事態条項についての議論を改めて整理をさせていただきたい、このように思います。”
“次回以降の議論が活発かつ有意義に進むように、与党の筆頭幹事としても最大限努力してまいりますことを再度申し上げまして、私の発言といたします。 ありがとうございました。”
“日本国憲法は、教育を受ける権利や義務教育の無償などを規定していますけれども、教育の理念についての規定がありません。 敗戦直後の荒廃した社会状況の下では、国の宝であり、将来国家の再建を担う子供たちに、せめて義務教育は無償で受けさせなければならない、こういう規定は大きな意味を持ちました。しかし、それから八十年がたって、現代社会においてリカレント教育ですとか生涯教育、こういう重要性が認識されている中で、教育そのものの位置づけが憲法制定時から大きく変化しています。 これらを踏まえて、教育の理念を憲法に位置づけるとともに、経済的状況のいかんにかかわらず教育が受けられるようにする教育充実に関する規定を憲法に定めることは、私は当然のことと考えておりますが、これらについても各会派の御意見をお聞かせいただきながら更に議論を深めたい、このように思います。 そして、論点が整理されたテーマについては、順次、条文起草のための検討作業に入っていくことを改めて各会派の皆様に提案させていただきます。”
“地方自治の理念である地方自治の本旨、これは団体自治と住民自治から成り立っているわけでありますが、地方公共団体には、あわせて、基礎自治体としての市町村、さらに広域自治体としての都道府県があることなどを憲法にきちんと明記しておくべきではないか、このように私は考えております。 そもそも、地方公共団体は、地域の民意の適切な反映の基礎として、選挙制度の関係でも大きな意義があります。選挙は我が国の民主主義の根幹であり、法の下の平等を踏まえて一票の格差を是正することは当然ですけれども、同時に、地域の民意の適切な反映も重要であります。 今後、少子高齢化と人口減少がますます進み、都市と地方の格差が拡大していく日本社会の在り方を踏まえると、地域の民意の適切な反映という観点から、参議院における合区の解消は大きな課題となります。合区された地域においての民意の反映が適切な範囲となるのかなど、地方自治の規定を見直す中での早急な議論が必要ではないか、このように考えているわけであります。 そして、四項目めでございますが、教育の充実です。”
“そのため、九条の二として、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つという国防規定を創設するとともに、それを担う組織としての自衛隊を明記し、これに対するシビリアンコントロールの規定も明記すること、これを提案しているわけであります。九条につきまして、是非、次回以降に各会派からも御意見を頂戴し、更に議論を深め、具体的な条文案の作成に入ってまいりたい、このように考えております。 そして次に、三項目めとして、地方公共団体に関する条文イメージであります。 日本国憲法第八章、地方自治の章、冒頭の九十二条は、「地方公共団体の組織及び運営に関する事項は、地方自治の本旨に基いて、法律でこれを定める。」とするのみでありまして、地方公共団体にはどのようなものがあるのか、地方自治の本旨とは何か、こうしたものは全て解釈と一般法律に委ねられているわけであります。”
“まず、緊急事態条項のうち、選挙困難事態における国会機能維持のための議員任期延長については、既に二回の論点整理が行われており、いよいよ条文案を詰める段階に入っておるのではないかと考えています。あわせて、残る課題である緊急政令や緊急財政処分につきましても議論を深掘りしていきたいと思います。是非、次回以降、各会派より緊急事態条項についての御意見をお聞かせいただきたいとお願いを申し上げます。 そして、二項目めでございますが、憲法九条です。 幾度も議論がなされ、それを踏まえて私なりの論点整理をかつてお示ししたこともございます。議論は着実に進んでいるのではないかな、このように思いますが、日本国憲法の三大原理であります基本的人権の尊重、国民主権、平和主義は今後も引き続き堅持していくべきと考えます。 他方、九条には、誰がどのような方法で国と国民を守るのか、そのための規定、すなわち国防の規定がございません。この日本国憲法の未完成部分である国防の規定を憲法に明確に位置づける必要があると私たちは考えているわけであります。”
“したがって、新たに国民投票法の改正案を早急に再提出して整備することについて、各会派に御相談をさせていただきたいと思います。 それからもう一つ、投票に関する質の問題がございます。国民投票の公平公正を担保するための放送CMの規制につきましては、これまでの議論において、量的側面も含めた民放連の自主規制により、一定の担保がなされることが確認されております。これに加えて、SNS規制等についても、選挙制度全般の議論とも密接な関係がありますので、これを踏まえて更に議論を進めてまいりたいと思います。 また、国民投票広報協議会規程の整備という課題もございます。これにつきましては、広報協の組織面を定める広報協議会規程、広報協の活動面を定める放送、新聞広告等の実施規程、そして事務局に関する事務局規程などの整備が必要であります。これらの規程の多くは広報協の運営細目を定める技術的なものでありまして、速やかにこれも整備していきたい、このように考えています。 次に、憲法本体論議でございます。 私たちは、四項目の条文イメージたたき台素案を既に提示しております。”
“自由民主党の新藤義孝です。 与党の筆頭幹事として、まずはこの憲法審査会、与野党が丁寧に話合いをし、充実した憲法審査会の運営がなされるように最大限努力をしてまいりたい、このように思います。 本日は、改めて、憲法審査会の今後の議論の基本的な方向性について、私どもの考え方を述べたいと思います。 まず、何よりも、憲法審査会は、政局を離れ、国民のための憲法論議を真摯に進める場でなければなりません。そのためにも、定例日である木曜日には審査会を安定的に開催し、議論を着実に進めていきたい、このように思います。 憲法審における議論は、憲法の本体論議と、手続法である国民投票法の整備、これに分けられるわけであります。 まず、国民投票法の整備のうち、公選法と横並びの投票環境を定める外形的事項につきましては、共通投票所などを定めた七項目案が二〇二一年に成立しております。その後、公選法では、投票立会人の拡大などの三項目の投票環境向上に関する改正が既に行われております。私たちは、二〇二二年に、これを国民投票法に反映させる改正案、いわゆる三項目案をお出ししておりましたけれども、さきの衆議院解散で廃案となっております。”
“そういう中で、国会議員が、もし衆議院が解散して、そのときに選挙ができなくなってしまったらどうするんだという議論になり、そのときに、要は緊急集会があるではないかということになったんですけれども、参議院の緊急集会は、衆議院の解散中にあって必要と認められたときであって、それは、衆議院がまた選挙によって復活するということを前提にした制度になっているわけであります。ですから、そういった意味での平時という言い方、これは通常の事態の範囲で想定されたものだということであります。 ですから、これを超えた事態に対してどう対処するかということで、自民党、公明党、それから維新、国民、有志の会、五会派で論点整理をして、ほぼこの内容が、かなりのところが合意できているわけであります。 ですから、これをどうやって今後作業していこうかということでやっていくさなか、また原点に戻るような議論が出てくるのは、私は大変残念だなと思っています。意見は御自由に言って結構ですが、他党の活動に対してやめてくれと言われても、私たちは必要があるからやっているわけであります。”
“それぞれの御意見を主張されることは結構だと思いますが、少なくともこの緊急事態に関わる議論は、私が筆頭幹事を務めておりました、たしか五年ぐらいだと思いますが、その間、各党から毎週のように、しかも何年間にもわたって議論してきたことであります。 結局、我が国において、想定を超える事態が起きたときにどのような対処をなすか、この規定がない。世界各国の主要な憲法において、大半の憲法で定められているそういう緊急事態というのが我が国憲法には欠如しているではないか。ですから、この緊急事態について、どういうものを定めるべきなのか否かも含めて様々な議論をやってきたということであります。 少なくとも、その中で、大規模自然災害や感染症の蔓延ですとか、テロやそして有事、こういったものが起きたときの事態に対して国会機能をどう維持していくか。”
“そのための構造改革、これは、今、石破内閣、徹底的にここでやるしかないということを、是非しっかり連携してやっていきましょう。お願い申し上げまして、私の質問にします。 ありがとうございました。”
“ありがとうございます。 あと二分なので、質問じゃなくて、これはきちっと言います。 南鳥島の周辺のEEZの中で私たちは今一生懸命やっているわけです。そうしたら、鳥島の外縁部の公海で国際鉱区を設定して、中国、ロシア、韓国、どんどん今、周りでマンガンだとかコバルトの開発をしようとしている。私たちもやっていますけれども、EEZだけじゃなくて、公海上のこうした資源開発。日本は世界第六位のEEZを持っていて、海洋資源大国になれる。これが、私たちの、少子高齢化、人口減少時代にあっても経済を成長させていく原動力になる。その意味で、この問題、こうした国際的な動きにも私たちもしっかりと対応して、日本としても、EEZ内に加えて公海の開発、これもきちんとやっていこう、これを訴えたいと思います。 そして最後に、今日本は伸びている、チャンスがあると言いましたけれども、三十年間の倍率、賃金もGDPも株価も、ほぼ一倍ですよ。三十年間で、アメリカは株価十三倍ですよ。ドイツも韓国も。私たちは、三十年ぶりによくなったで止まっちゃいけないんです。もっと大きな私たちは成長ができる。”
“海底の六千メートル下にある泥を吸い上げて、そして、そこからLEDだとかそれからハイブリッドカーの磁石を作るレアアースを取り込もうと、世界初の海洋産レアアースプロジェクト。今、パイプが三千メートルまでできていて、これまで取った予算でいよいよ残りの三千メートルのパイプが完成して、六千メートル下から泥を吸い上げて、レアアースを世界で初めて商業化するための大きなステップを踏もうと思っているんですけれども、今回、レアアース泥に関しては、補正予算で、やはり、経済成長を進めるためにこういうことをどんどんと進めていって商業化しないことには、いつまでたっても経済が上がらない。 これは、緊急性といったって、目の前の一か月じゃないんです。そういう国としての大きな緊急性の中で今回予算を取っていただきました。この南鳥島の資源開発、大事なことは、泥を揚げるところまで来たら、この泥をどこで製錬するのかということ。私は南鳥島を使うのが一番いいと思うんですけれども、そういったことも含めて、どんな予算になっているか、これはちょっと本当に短くていいので、じゃ、城内大臣、お願いします。”
“ここにありますように、潜在成長力を上げる、これは三つの要素です。労働と資本、労働投入、資本投入と、全要素生産性、TFPというんですけれども、新しいデジタルだとかそれからドローン、これをやっていく。スタートアップも。そういった意味で、日本の根幹である潜在成長率を高めるための政策、これをちりばめて、私たちは体系的に国として戦略を作っていただいているわけなんですけれども、その中で、このフロンティア、宇宙や海、今の、目の前の経済を大きくするとともに、将来の日本の経済を大きくするという意味において、宇宙と海というのは大きな可能性がある。 私は、自民党の宇宙・海洋開発に関する特別委員会の委員長を務めておりました、長い間やってきました。その中で、宇宙戦略基金、横串を刺した上で、一兆円のお金を使って、そしてそれを世界に負けないスピードで宇宙開発しよう、商業化しよう、こういうことを進めてきました。 今日はちょっと時間がないので、もう一つ大事なことで、海洋資源について。 これももうこの十五、六年、二十年近くやっているんでしょうか、南鳥島のレアアース泥です。”
“犯罪を犯して執行猶予がつく、有罪を受けても、でも、また出てきて、そしてまた犯罪を起こしている、しかし、その人は法的には不法状態で、仮放免で在留している、こういう状態なんです。これでは警察はどうにもならないんです。ですから、警察と自治体に加えて入管庁がしっかりこの問題を対処しなければならないと思います。この問題は、是非、これから更に法務省、入管庁とは連携させてもらいたいと思います。 私、たまたまですけれども、もう七、八年前からこの問題をやって、入管法の改正、二回やってきました。でも、まだまだ改善しなきゃいけない。これは、国家の礎として、選ばれる日本になるためには、ルールを守って、そしてその上で文化や習慣の違いを超えた共生の社会をつくる、この日本をつくっていきたいと思いますので、是非、そこは法務省、しっかりまた連携させてもらいたい、このように思います。 では、もう一回、第一の柱に戻ります。 景気回復の一丁目一番地は賃上げと価格転嫁です。なんですが、これに加えて、成長型経済に移行するためには、新しい需要をつくり出す、生産性の向上を図らなければならない。”
“今、私は、目の前で起きていますから、川口やその周辺地域のことと言いましたが、これは全国で起こり得ることです。ですから、この不法在留の外国人をめぐって起きていること、これをきちんと対処して、これ以上広がらないように、しかも本来の正常な形に速やかに戻すということをしなければ日本全体に広がっていく問題だということで、これは指摘をします。 その上で、絶対にやらなければならないのは、難民認定の申請制度の改善は行ったんですが、もう一つ、仮放免の制度の運用改善をしなければならないんです。 今回、仮放免の制度も法改正によって変えたんですけれども、例えばこういうことが起きているんです。先週末の報道です。川口市内で女子中学生への性的暴行により有罪判決を受け執行猶予中のトルコ国籍の無職男が、執行猶予中にまた十二歳の少女に再び性的暴行をしたとして再逮捕、起訴される、こういう事件が起きています。この方は、トルコ生まれ、日本育ちの在留クルド人で、難民認定中で仮放免中、こういう状態なんです。”
“既にアメリカやイギリス、カナダ、オーストラリア、いろいろな国々でやっているのは、電子渡航認証制度、ESTAというんですけれども、これによって、目的地、それから滞在場所、何をするのかが分からない方は電子申請をした段階でそこに不備があれば入国できない、こういう状態を今つくれるんですね。このESTAを日本に是非入れようじゃないかと思います。 しかし、これは全世界相手に、しかもシステムの大規模変更がありますから、すぐ、あと一か月でというわけにいかないことなんですけれども、これも補正予算の中で、この日本版のESTA、これは前倒しで進めようということが入っております。 是非、ここをどういうふうに今後やっていくのか、法務大臣、説明してください。”
“外国人の渡航者も、コロナ禍を越えて、今ようやっと戻ってきているわけであります。三千万人を超えている。この外国人の渡航者、観光、ビジネス、留学等々で日本に来てくれています。大多数は善良な方なんです。しかし、一方で、ビザの免除制度だとか難民認定の申請制度、これを悪用する形で、日本に対して不法な状態で出稼ぎをする、そういったことをもくろむ外国人の問題が発生しているわけですよ。 我々は、これを、今の三千万人を六千万人に増やすんだ、観光立国として世界から選ばれる日本をつくろう、こういうことを国是としているわけですけれども、この問題は、入ってきてからどうこれをきちんと対処するかということを今工夫をしてもらいました。でも、あわせて、元々、正当な目的のないまま日本に入ってくる、これはやはり入口でチェックしなきゃいけないというふうに思うんです。”
“そこで、日常生活のマナーを違反するなんという程度にならないんです、コンビニや公園に集まって集団迷惑行為、それから、無免許暴走運転、人身事故、関連する事件、事故、こういったものが頻発して、その地域ではもう本当に怒りが頂点に達している、こういう状態で、しかも不安なんですね。 ですから、一部のこういった外国人の問題というのは、その地域内の取組では解決できません。警察行政には限界があります。国として、入管の在留制度、きちんとそれを精度を上げていかなければならないということですし、ルールを守れない方々には、これはきちんと日本から退去してもらう、法治国家としてここは大前提のところなんです。ルールを守って国を運営していくということなんです。 そういう意味で、送還忌避者がこの法制度に反する形でいつまでも日本国内にいられるというのは、欧米ではこの問題がとても社会的な問題になって、これは大きなことになっているわけであります。 ですから、今回の補正予算では、実は、礎を築く意味で、ここの問題の予算というのもきちんと入っています。今どんなことをこの補正予算でやろうとしているのか、法務大臣、是非教えてください。”