笠井亮
日本共産党 · Japan
“趣旨は共有して、総理の発言もそのとおりということであれば、やはり、きちっと踏み込んでということでやっていただきたい。これを強く求めて、検討していただきたいと思います。 そこで、次の問題になりますが、齋藤大臣に伺います。 今、中小事業者、小規模企業の倒産をめぐる状況というのは極めて深刻になっています。 六月十日に東京商工リサーチが発表した五月の倒産件数、負債総額一千万円以上は四三%増と、前年同月比のそういう増加になっていて、千九件ということで、約十一年ぶりの一千件台となっている。まさに深刻な事態になっています。全体の九割を従業員十人未満の小規模企業が占めている。前年同月比で見ると、業種別では、建設業が四六%増の百九十三件、運輸業が二倍の五十四件と苦境が際立っています。 さら…”
“被災事業者は自らの生活自身も大変ということで毎日御苦労されているので、その辺は是非徹底してやっていただきたいというふうに思っております。 東日本大震災のグループ補助金では、やむを得ない業態変更や補助金を活用して導入した建物、設備の改修、改良それから用途の変更、廃棄などを余儀なくされた事業者が補助金返還を求められる事態が大きな問題となって、能登半島地震のなりわい補助金でも当初申請をちゅうちょする要因ともなっていた。 我が党は衆参各委員会でも度々改善を求めて、私も本委員会で三月十五日にただして、四月十一日には、全国商工団体連合会、全商連の方々と石井経産政務官に申入れもやってまいりました。 運用上の改善と明文化というのは大いに歓迎いたしますが、被災地の実態に即して更に必要な改善…”
“今やり取りをさせていただきましたが、今、大企業に対しては、戦略分野国内生産促進税制で、例えば、EV一台当たり四十万円とか、グリーンスチール一トン当たり二万円などの生産、販売量に応じた税額控除という、ある意味空前絶後の支援策までやっているわけです。さらに、去る五月に成立した産業競争力強化法で新たに定義された従業員二千人以下の中堅企業、約九百者ということが明らかになっていましたけれども、そこには地銀や商工会議所、自治体との連携を促して重点支援など、至れり尽くせりということになっています。 他方で、圧倒的多数の中小・小規模事業者には社会保険料の負担軽減も、さらには、先日も質疑をいたしましたが、新紙幣発行に伴う中小・小規模事業者の券売機などに対する直接の対応支援もない。同じ事業者…”
“事業再建というのは、一年間でできればいいんだけれども、二年、三年かかるという状況の中で、今の三百日をもっと延ばしてという要望というか要請については、要するに、今の制度でいうと、三百日使ってしまうと、その後一年間のクーリング期間となって、その一年間続けて利用できなくなるという制度になっているということで、まさにそこを続けて利用できるようにしてもらいたい、雇用を維持するためにもということになってくるわけですよね。 岸田総理は、今国会の施政方針演説で、異例の措置でもためらわず実行するというふうに明言して、表明をされました。 まさに、そういう点では、よく熊本地震のときと同水準というようなことで言われるんだけれども、そういうことであったら、異例の措置とは言えないわけですね。コロナ特…”
“数は把握していないけれども、事案があったという回答が二十七の協議会においてあるということですが、各地の現状を見ますと、例えば民主商工会に悲鳴のような相談が相次いでおります。 東京都新宿区の美容施術業者は、新宿年金事務所から社会保険料滞納分の全額納付を再三要求された、昨年末には、職員が財産調査と称して営業中の店内に押しかけて、写真を撮り、金庫、レジを開けさせて、百万円を差し押さえたと。ほかにも、分納を拒否をされて、会社が潰れようが関係ないと言われた神奈川のサービス業の例。三か月以内に全額支払わないと、売り掛け、近いうちに回収が見込める現預金などに差押えを行うと言われたという京都の建設業などの事例があります。 大臣、このような事態にこそ経産省としてもやはり踏み込んだ対応という…”
“やはり全く正面から答えられていないというのが私の今の受け止めです。 中小企業家同友会全国協議会、中同協は、昨年十月二十六日の要望、提言で、物価上昇や経営環境の悪化の局面では、減税政策や社会保険料の減免などによる中小企業、小規模企業への負担軽減を図るべきというふうに訴えています。 社会保険料の軽減に今こそ踏み込む。その点では、社会保険料の問題は本来厚労省の所管だとおっしゃったけれども、やはり経産省としてもこの問題について取り組んでいくということが言われてきて、やっているわけですから、是非連携して、現実に中小企業者が求めていることに対して応える方向で、附帯決議もあったわけですから、正面からそれをどうするかということについて検討して、やはり答えを出していくということが必要だと思…”
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“大臣に伺いますが、経産省の答弁にあったように、結局、安全保障に関する産業・技術基盤強化アクションプランには、「科学技術の発展が戦闘の様相を変える「新しい戦い方」に対応していくには、これまで防衛産業との関わりが薄かったスタートアップが持つ民生先端技術を、積極的に防衛装備に活用していくこと」、デュアルユースが不可欠であるというふうにあるわけです。 そのために経産省なりINPITとかNEDOが企業に助言をするということになれば、これは必然的に、スタートアップの機微技術あるいは営業秘密の保全や、今国会に提出されている重要経済安保情報保護法案にある問題のセキュリティークリアランスですね、適性評価を推進するということになるんですか。”
“経産省が有するネットワークからスタートアップを紹介してマッチングさせるというのは、一体どういうふうなことをやるんですか、誰がどういうふうに。”
“今回の法案では、企業横断的措置として、経産省所管のINPIT、工業所有権情報・研修館とNEDOに、新たに企業への助言ができるようにしております。INPITとNEDOが保有する情報を活用して助言を行うということで、この問題について事前に説明を求めたら、レクで担当者がそう説明しておりました。 「経産省が有するネットワークからスタートアップを紹介、マッチングさせる」ということには、INPITとNEDOが保有する情報を活用することが含まれるということになりますか。”
“今紹介がありました、戦闘の様相を変える新しい戦い方に対応するためにと、あえて言葉はそこを、パーレンである中を省かれていますが、デュアルユースが必要不可欠だというふうに言っているということで、そのためにスタートアップを動員しようという、私は、驚くべき重大な中身だと思います。 既に、防衛産業へのスタートアップ活用に向けた合同推進会なるものが防衛省と経産省の課長級で開かれているということでありますが、公表されているのは、日時、場所、構成員の役職だけです。一体全体何を話し合っているのか、そして、その議事録は公開すべきじゃないかと思うんですが、いかがですか。”
“その三十八ページの「スタートアップの防衛産業参入促進」の部分を読み上げてください。”
“エネルギーというと、大臣がいつもあらゆる選択肢というふうに言われるんですけれども、そして、この核融合については、よさそうな点がある、メリットがあるように言われるんだけれども、これは、実際には、トリチウム、三重水素で内部被曝の危険性がある問題とか、あるいは、放射性廃棄物、特に低レベルでいうと処分場がないわけですね。そして、大臣も言われたけれども、実用化されておらず、まだ世界中でどこにもなくて、いつまで幾ら投じるかも分からないじゃないかという問題になってきます。支援対象の、原子力産業に救いの手を差し伸べているということになる。 やはり今やるべきは、エネルギーの安定供給と自給率向上に力を発揮する再エネと省エネへの抜本的転換であり、そこへの支援強化だ、今ある技術を本当に最大限生かすことだということを改めて言いたいと思います。 問題はそれだけじゃありません。経済安全保障の枠組みに産業を強引に動員しようとしていることも指摘しなければなりません。 経済産業省に伺います。 昨年、二〇二三年十一月二日に、経産省は、経済安全保障に関する産業・技術基盤強化アクションプランを発表しております。”
“なぜそんなことをやらなきゃいけないのか、私は聞いていても理解できないんですが。 齋藤大臣、四月十日の日米共同声明でも、こうあります。「我々は、フュージョンエネルギーの実証及び商業化を加速するための日米戦略的パートナーシップの発表を通じたフュージョンエネルギー開発を含む次世代クリーン・エネルギー技術の開発及び導入を更に主導する。」というふうにされています。 東京電力福島第一原発事故以降、原子力発電に国民から厳しい目が向けられている中で、あえて核融合と言わずに、実用化のめどもないのに、スタートアップだと。フュージョンエネルギーという看板を掲げて、日米共同で原子力産業を支援して、維持、延命を図ろうというものじゃないかと思うんですけれども、大臣、どのように考えていらっしゃいますか。”
“誤解というのは誤解だ、そういうことは分かるんですけれども、いや、あえてなぜ、そういうことの疑問に対して丁寧な説明というのは、どんな丁寧な説明をするんですか、これは。”
“今紹介がありましたその中で、核分裂との混同等の疑問というふうにおっしゃったんですけれども、これは具体的にどんなことですか。”
“原子力基本法は昨年改定をされたわけですが、国が講ずる措置として、第二条の三の一で、「原子力発電に係る高度な技術の維持及び開発を促進し、これらを行う人材の育成及び確保を図り、並びに当該技術の維持及び開発のために必要な産業基盤を維持し、及び強化するための施策」を定めているわけであります。 今答弁がありました原子力産業基盤強化事業というのは、そういう点では、答弁があったように、原子力利用の安全性、信頼性や効率性を支えている原子力産業強化のための競争力向上とか人材の育成等に取り組んで、人材、技術、産業基盤を維持強化する、まさに国の施策そのものだということだというふうに思います。 そこで、この京都フュージョニアリングは、二〇二三年五月十七日の時点での累計資金調達額は百二十二億円というふうに発表しております。出資者は、三菱商事、関西電力、日揮、電源開発・Jパワー、三井物産、三菱UFJ銀行など、原子力関連の大企業がぞろぞろ名前を連ねているわけであります。 そこで、内閣府に伺います。 大体、なぜ内閣府の戦略では核融合と言わずにフュージョンエネルギーなどという表現を用いることにしたんでしょうか。”
“この原子力産業基盤強化事業ということの目的というのは一体何でしょうか。ちょっと詳しめに教えてください。”
“今、計二十一社の、役員の属している企業名を挙げてもらいましたが、そのうち、今伺っていますと、日揮、アトックス、三井物産、三井住友海上火災保険、IHI、三菱重工業、東芝エネルギーシステムズ、三菱商事、清水建設は、原子力産業協会の加盟企業であります。 経産省に更に伺いますが、会長の京都フュージョニアリング、これは京都大学発のスタートアップだと思うんですけれども、ここは二〇二〇年度と二一年度の経済産業省の原子力産業基盤強化事業の補助を受けていると思うんですが、受けているかどうか。”
“まあ、非常に苦しいと思うんですね。核融合をやるということで、そういう中で企業がやりながら、そこでレーザー技術を使ってということで、それに支援するということになるわけです。 内閣府に伺います。 昨年、二〇二三年四月十四日に発表したフュージョンエネルギー・イノベーション戦略では、フュージョンエネルギーを新たな産業として捉え、世界の競争に我が国も時機を逸せずに参入し、実用化、産業化を実現するとして、核融合産業協議会を設立するとしました。 今年三月二十九日に実際に設立された産業協議会の役員、会長、副会長、常任理事、理事の属している企業はどこでしょうか。”
“レーザー加工技術と言いますけれども、結局それで何をやるかというと、原子力に係るものになっていくわけであります。 この企業は、経産省が推進するスタートアップ企業の育成支援プログラム、J―Startup企業に選定をされております。 齋藤大臣に伺いますが、企業紹介によれば、レーザー核融合商用炉の実用化を目指す国内唯一の民間企業だということになっております。まさに原子力に係るものであります。NEDO法にある「原子力に係るものを除く。」という規定からすると、今いろいろな解釈の仕方でいろいろ言われたけれども、明らかにこれは逸脱しているということになるんじゃないんでしょうか。”
“四社の中のエクスフュージョン、大阪大学発のスタートアップですが、冒頭で確認したNEDOのディープテック・スタートアップ支援事業を二〇二三年度第二回目の公募で交付決定を受けております。どうして核融合の企業がNEDOの助成対象になっているんでしょうか。”
“経産省に確認しますが、NEDO法では、機構の業務範囲から「原子力に係るものを除く。」と規定していますね。確認です。”
“内閣府に質問します。 二〇二〇年九月三十日の核融合戦略有識者会議で、科学技術・イノベーション推進事務局が「核融合戦略の策定に向けて」という資料を出しております。その二ページの「核融合エネルギー(フュージョンエネルギー)とは」という冒頭四行と、それから十四ページの「国内の核融合ベンチャーの動向」で紹介されている四社の企業名を紹介してください。”
“つまり、実用化研究開発から事業化までの全体を通してNEDOが支援するようになる、そういうことですね。”
“日本共産党の笠井亮です。 本日は、産競法等改定案のスタートアップ企業関連措置に関して質問します。 まず、齋藤大臣、現在、NEDO、新エネルギー・産業技術総合開発機構が行っているディープテック・スタートアップ支援事業の内容はどのようなもので、二〇二二年度補正での予算額は幾らか。また、今回の法案でどのような業務を新たに追加することになるんでしょうか。”
“一九九九年の八月二十五日の日本経済新聞は、当時の小渕総理が、一九九九年の通常国会での産業競争力強化法の前身である産業活力再生特別措置法の成立を受けて、さきの国会では産業再生関連法案などを通したが中小企業問題は残っていると発言したことを報じています。 実際に、その年の秋は中小企業国会となって、中小企業基本法改正の流れとなりました。すなわち、産活法、産競法と中小企業基本法は最初から一体で考えられていた。 そういう点でいうと、産活法で、アメリカ式の選択と集中で、合併、分割、リストラを進めた結果、生み出されてくる大量の失業と、アウトソーシングの受皿として中小企業に役割を求めるという方向性が志向されていた。それと同時に、中小企業は自立を強制をされて、新たな分野への移動、参入を強制されて、倒産や廃業を通じて既存の部門からの退場を余儀なくされた。 大臣、失われた三十年というんだったら、大企業、財界や政権与党の都合で中小企業政策を使ってきたこと、これこそ反省すべきだと思うんです。この問題も含めて、更に次の機会にまたただしていきたいと思います。 今日は終わります。”
“齋藤大臣、極めて明確な反省であります。 これが、二〇一三年の小規模企業活性化法、二〇一四年の小規模企業振興基本法、小規模企業支援法制定という一連の小規模支援施策につながった、こうした経過というのはあると思うんですけれども、それは否定されませんよね。”
“中小企業における雇用、就業の場の喪失は、働く貧困層、ワーキングプアの土壌となった、この頃から高齢者、若手を中心とした貧困が目に見えてくるようになって、さらに、子供の貧困の基盤を形成してきた。中堅企業の重視、MアンドAによる中小企業の統合再編は、これを更に深刻にするものだと言わざるを得ないと思います。 そこで、経産省が発表した二〇一二年六月の“ちいさな企業”未来会議の取りまとめは、一九九九年の中小企業基本法改正の反省を打ち出しました。経産省、八ページの「4.これまでの中小企業政策の評価(反省)」の(1)の部分を読み上げてください。”
“一九八六年がピークで五百三十万者だったのが現在三百三十六万者で、特に、九九年の中小企業基本法改正以降、百五十万者減少で、そのうち小規模企業は百三十八万者、この現実をよく踏まえる必要があると思います。 齋藤大臣に伺いますが、中小企業の減少というのは、雇用、就業の場を喪失させて、中小企業から排出された労働力は、大企業の労働市場に吸収されることなく、多くの中小企業から排出された労働者は生活基盤の喪失を余儀なくされた、そういう認識はおありでしょうか。”
“約九千者の半数、四千五百者だけの支援ということになると、こうした一握りの中堅企業や生産性が高い中小企業に対する支援というのは全く新しいことではありません。過去にも行われて、失敗したことが明らかになっております。 一九九九年の中小企業基本法改正は、先ほど大臣とやり取りしたように、中堅企業、ベンチャー企業への重点的支援への転換だった。一九九九年の十一月五日の衆議院本会議での中小企業基本法改正案の質疑で、当時の深谷隆司通産大臣は、「中小企業の枠を広げることによって中堅企業がしっかり前進して、さらに活力を増すことが大事だ」と明確に述べております。それまで基本法では曲がりなりにも掲げていた中小企業と大企業との格差是正や不利の補正などの理念をかなぐり捨てた結果、中小企業全体を底支えする政策が転換をされて、中小企業の減少が加速したわけであります。 そこで、経産省に伺いますが、経済センサスで一九八六年、一九九九年、二〇二一年の中小企業数の推移はどうなっているか、そのうち小規模企業について、一九九九年、二〇二一年の数の推移も述べていただきたいと思います。”
“法改正までしてMアンドAを誘導しているんじゃないかと。無理やりではないというんだったら、やはりMアンドA偏重ではなくて家庭内の承継とか社内承継の願いにきちんと寄り添うべきだし、事業を継続できるための経営環境の整備にこそ全力を挙げるべきだと思います。 大体、今回の法案で支援対象とされるのは、ごくごく僅かな中堅企業であります。 経産省に伺いますが、先ほどの新機軸部会資料の三十四ページに中堅企業は約九千者とあります。このうち大企業の支配下にあるみなし大企業は支援対象にしないということで間違いがないか、それを除いた中堅企業は一体何者になるでしょうか。”
“今伺っても、MアンドAを推進をしておきながら、公的な責任を放棄していこうとしている動きがあるのではないかと。その時々を見ながらということでは、MアンドAを通じた中小企業淘汰と言われても仕方がないということになります。 そこで、齋藤大臣、昨日の参考人質疑で、中小企業家同友会全国協議会、中同協の中山英敬幹事長は、新陳代謝という考え方とは逆に、一社も潰さない、共に学んで、よい会社、よい経営者、よい経営環境をつくろう、一緒に頑張ろうと取り組んでいるというふうに話されました。 中堅企業で人材確保が課題だから中小企業を統合再編すればよいなどというのは、やはりそういう点でいうととても恥ずかしい発想だという御認識は、大臣、おありでしょうか。”
“大臣に更に伺いますが、現在、事業承継総合支援事業を担っている事業承継・引継ぎ支援センターは、将来にわたって公的相談窓口として存続をさせて責任を果たすということになりますか。”
“こうした被害を受けるのは立場の弱い中小企業でありますが、MアンドAに明確なルール、あるいはMアンドAを規制する法律がやはり必要じゃないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。”
“実際に振り返って、好循環、なかなかうまくいっていないというところで今問題になっているわけで、そこのところは、やはり地方の取組を大いに参考にしながら生かしてやっていく必要があるということだと思います。結局、大企業や中堅企業支援ばかりに真剣ではないかと言われるようなことがあってはならないというふうに思います。 そればかりか、今回の法案というのは中小企業に一層のしわ寄せをするおそれもある。 経済産業政策新機軸部会、二〇二三年の十一月七日の「「産業競争力強化法の見直し」について」という資料二十四ページで、中堅企業が成長する際の経営課題は、「人材確保が最大の課題だが、特に中堅企業で顕著。」として、その対策として本法案で中堅企業MアンドAの推進が盛り込まれています。 経産省に伺いますが、二〇二三年八月一日の中小企業庁、「「中小M&A推進計画」の主な取組状況 補足資料」というものでは、劣悪なMアンドA専門業者の実態が報告をされております。三十ページ、三十一ページの四事例を端的に紹介してください。”
“価格転嫁対策が必要という点では一致する、これは大事だと思うんですが、価格転嫁の企業名公表なども大事だと思うんです。同時に、やはり、下請代金法の罰金の引上げとか、あるいは被害救済の違反金の制度をつくるなど、下請企業が価格転嫁ができるようにすべきだということ、そして、賃上げに向けては、私、我が党も提案しておりますが、内部留保課税に踏み込むということも併せて必要だということを強く申し上げておきたいと思います。 さて、中小企業は、賃上げ支援策として、社会保険料の負担軽減などの直接支援を求めております。岩手県で昨年十二月に成立した補正予算には、賃上げを行った県内中小企業を対象に最大一千万円を補助、従業員一人当たり五万円、一事業者当たり最大二十人まで支援を行う施策が盛り込まれました。 齋藤大臣、三月二十二日の参議院財政金融委員会で、我が党の小池晃議員の質問に鈴木財務大臣は、自治体の独自の取組として評価したいと答弁されました。私は、国としてもこのような中小企業への直接支援に踏み込むべきときではないかと思うんですが、いかがでしょうか。”
“問題はそれだけじゃなくて、その資料の三十二ページでありますが、一社当たりの純利益率の差を単純に比較して、中堅企業と大企業の間に大きな差としております。しかし、大企業の高利益率の背景には、下請やサプライチェーンに対する下請問題が厳然と存在をしている。 大臣に伺いますが、価格転嫁の問題に手をつけずに中堅から大企業への成長をあおるというのは、中小企業が苦しんでいる下請問題を更に深刻にするだけではないか、中小企業の賃上げ努力にも水を差すものではないか、下請企業への根本的な価格転嫁対策こそ必要じゃないかと思うんですが、どのようにお考えでしょうか。”
“私は、単純な物差しで中小、中堅、大企業を比較すること自体にやはり問題があるんじゃないかと。 そもそも、中小企業と大企業に必要な経営者能力について、両者の優劣を比較するような表現ぶりとか、中堅企業、大企業の方が優れているみたいな、そういう表現はやはりするべきでないなというふうに思います。その点はどうですか、大臣。”
“予算というのは重要なメルクマールで、もちろん予算だけにとどまらないとおっしゃるけれども、金融の問題だって、なかなか、それ以上借りたくて借りられないとか、いろいろな問題も抱えながら中小企業は頑張っているわけであります。その点をやはり見ていく必要があると思います。 そこで、今回の産競法改定案の内容に関わって、具体的に幾つか伺っていきたいと思います。 今回の法案の基になっている、産業構造審議会の第十七回経済産業政策新機軸部会、二〇二三年の十一月七日において、「「産業競争力強化法の見直し」について」という資料が経済産業省から提出をされました。その十九ページに、中堅は、「中小企業を卒業し、グローバル大企業へと至る過程の成長段階の企業。」というふうにされております。 私、これを拝見して、いかがかと思ったんですが、この表現は、菅前総理が成長戦略会議のメンバーに選んだデービッド・アトキンソン氏の言説を思い起こさせるようなもので、中小企業が多いのは中小企業経営者の能力が低いためだと言わんばかりだというふうに思うんですけれども、大臣、どのように受け止められますか。同様の考えに立たれるでしょうか。”
“私も大臣のインタビューは全体を読んだ上で質問させていただいているんですが、圧倒的な中小企業の皆さんからは、全商連、全国商工団体連合会とか、あるいはいろいろな団体に入っていらっしゃる皆さんからもそうですが、中小企業対策費を、足りない、もっと増やしてほしいということがどんどん出ているわけですよね。 それで、大臣御自身は中堅も中小も大事にされると。今日午前中、落合議員の質問に対しても、地域の雇用を支える重要な担い手が中小企業だ、手を緩めることなく支援をしていきたいとおっしゃるんだけれども、しかし、今年度予算でも、中小企業対策費を今度前年比で見ただけでも十一億円減らしているわけですよ。一方で、中堅、中核企業の経営力向上支援などを実際に増やしているということになっていて、結局、どっちも大事だとおっしゃりながら、重点をそうやってシフトするということになると、一握りだけ伸ばして多数が外に置かれていくということになってしまうのではないか。 これで本当に日本経済全体がよくなるのかということが問われるんじゃないでしょうか。”
“じゃ、今回の産競法改正をめぐってはどうかと見てみますと、三月八日の日経トップリーダーで、経済産業省の菊川審議官は、中小企業に対しては様々な支援を行ってきた一方で、中堅企業には十分なフォーカスが当たってきませんでした、中堅企業にはこれまで法的な定義さえありませんでしたと述べております。 齋藤大臣に伺いますが、御自身は、四月十二日の日本経済新聞のインタビュー、前回にもいろいろと議論で紹介されていましたが、そこでこう言われています。これまでの中小企業政策は、力の強い大企業に対し弱い中小を支えるという発想に立ってきた、同じ中小規模でも、スタートアップのようにどんどん成長していこうという企業は中小政策の主眼ではなかったというふうにされて、力ある中堅を後押しする、こう述べられております。 一方では、先ほど答弁ありましたけれども、中小企業対策費を減らしていきながら中堅企業支援に重点をこれから更にシフトすれば、全体のパイというか枠が減ってきているわけですから、圧倒的多数の中小企業はこの支援の外に置かれていくことになるということではないかと思うんですが、いかがですか。”
“今紹介いただきました、一九九九年、二十五年前に既に、画一的な弱者という中小企業像を払拭して、多様で活力ある中小企業の成長発展、つまりベンチャー企業を指していると思うんですが、これへの支援に政策理念を転換している。 さらに、経産省に伺います。 二〇二一年の産競法、前回改定の際に、中堅企業への成長促進として、中小企業経営強化法、地域未来投資促進法、中小企業基盤整備機構法に特定事業者と、特定事業者の定義を新設いたしました。どのような定義でしょうか。”
“今あったように、こうした大企業系列会社が小規模の利点を利用してきたのが現実ではないかと思います。 そこで、経産省に伺いますが、一九九九年中小企業基本法の改正について、二〇二〇年版の小規模企業白書では何と言っているか。第三部の第一章の二のところで、「中小企業基本法の抜本的改正(一九九九年)」の部分を紹介していただきたいと思います。”
“中小企業政策を受けたいために、相対的に大きい中小企業や中堅企業が中小企業定義の上位シフトを要求して、自民党政権がそれに応えてきた。そうやって中小企業の定義を拡大してきた結果、そもそも貧弱な予算しか持たない中小企業政策に上層の中小や中堅が食い入るようになったのが現実であります。 菅前総理へのインタビュー記事には、「菅氏は小規模の利点を生んでいた同法の区分要件の改正を念頭に置く。」とも記されております。 そこで、齋藤大臣に確認しますが、一九九七年に純粋持ち株会社が解禁されて、多数の大企業系の中堅企業や中小規模企業が生まれた、そういうことではないのでしょうか。”
“昭和六十一年度というのは一九八六年ということでありますが、一九八七年度以降、中小企業対策費は二千億円を切って、自民党など政権与党が三十年以上にわたって削減を進めてきた。どこが手厚い優遇措置なのかということになってまいります。 そこで、菅前総理のインタビューでは、「中小への手厚い優遇措置を受けるためあえて資本金や従業員数を増やさない例もあった。」と言われております。そういう議論の中で前回のこの産競法改定が行われたわけでありますが、経産省に伺いますけれども、中小企業は一九六三年の中小企業基本法制定で定義をされました。そして、製造業での資本金規模による定義というのは、その後、一九七三年改正と一九九九年の改正でどのように改定されてシフトしてきたのか、紹介してください。”
“そこで、財務省に確認しますが、中小企業対策費は経済産業省、財務省、厚労省に計上されておりますが、二〇二四年度当初予算での合計額は幾らになっているか、東日本大震災復興特別会計に計上分は除いた額で言っていただきたいと思います。また、当初予算で二千億円超が中小企業対策費として計上された直近の年度はいつで、額は幾らでしょうか。”
“日本共産党の笠井亮です。 今回の産競法改定案の中堅企業関連措置について今日は質問いたします。 近年、中小企業の定義やそもそもの政策の在り方をめぐって、政権の中枢や経産省幹部の方々の様々な発言が行われてまいりました。今回の法案で中堅企業を重点的に支援することは、いわば中小企業政策に大きな影響を与えるというものだと思います。したがって、事実に基づいたファクトベースの議論が不可欠だ、そういう見地で伺っていきたいと思います。 まず、前回、二〇二一年の産競法改定の前年九月六日の日本経済新聞に、「中小企業の再編促す 競争力強化へ法改正検討」という見出しで、総理就任直前の菅義偉官房長官へのインタビューが掲載されました。そこに、相対的に大きい中小企業が、「中小への手厚い優遇措置を受けるためあえて資本金や従業員数を増やさない例もあった。」とあります。中小企業支援が手厚いから中堅に成長しないと言わんばかりの話であります。”
“産競法の改定には、成長志向の特定の中堅企業やスタートアップへの支援に集中するということで、法的に位置づける制度が盛り込まれているわけですが、そういう中で、懸念というのは、非常に、先ほどもちょっと懸念とおっしゃったと思うんですが、今でも貧困な中小企業対策とか予算を、逆に一層抑制されるんじゃないか、あるいは、中小・小規模事業者の新陳代謝ということで、退場をもたらされてしまうんじゃないかという懸念というのは、どの辺で特にお感じなのか。 それから一方で、全国各地では、自治体が中小企業基本条例を制定をして、地域全体で中小企業を育てようという取組が広がっているというお話もありました。そうした動きとして、国もやはり中小企業振興につなげるべきだと思うんですが、その点で、この点は大事だなという点、特に国におっしゃりたいことがあれば、その二点なんですが、新陳代謝ということで、退場がもたらされる懸念がないかということと、それから、むしろ、この間の全国の取組を通じての、国に是非反映してもらいたいという点があれば、伺いたいと思います。”
“ありがとうございました。 この同友会の紹介の中にも、女性や障害者も力を発揮できる企業づくりということを書かれていて、百三十万円の壁というのは国会でもかなり議論になっていますけれども、やはりパートの方とかそういう中に女性の方はたくさんいらっしゃるわけで、まさにそういう点では、あえて特出しいただいたというのをしっかり受け止めたいと思います。 もう一問、中山参考人に伺いたいんですが、コロナ禍に続いて物価、資材、エネルギー価格の高騰ということで、中小企業の皆さん、本当に必死で食いしばってこられたと思うので、中山参考人も先ほど一社も潰さないということでおっしゃって、前にも広浜会長にここにお越しいただいたときに、参考人質疑でも、会長もそのことを強調されていたので、非常に印象に残っているんですけれども。 九九年の中小企業基本法改定による中堅、ベンチャー企業を重視していくことで転換ということで、それ自身は、中堅、ベンチャーというのは大事なところだと思うんですが、逆に、そういう点では、その中で中小企業百五十万社が淘汰されてきたという現実があると思います。”
“ありがとうございます。 他方で、今日、中山参考人に資料でいただきました、二〇二四年度国の政策に対する中小企業家の重点要望・提言というのがあります。相当、裏表二面にわたるもので、多岐にわたると思うので、とても拝見していて大事な項目ばかりだというふうに思って、大いにやはり、これは実現ということで、国会でも受け止めてやる必要があると思っているんですけれども。 先ほど来、価格転嫁の話が特に話題になって議論になりましたが、それよりもたくさん、これは大事というのがあると思うんですが、それ以外に一つ、例えば、この点は特にということで、要望の中でも特出しできるようなことがあれば、余り、かえって特出しは難しいかもしれないんですが、何かここで強調されたい点がおありになったら、御紹介いただけないでしょうか。”
“ありがとうございました。 中山参考人に伺います。 本法案に関連してなんですけれども、この法案の中では、新たに戦略分野国内生産促進税制というのを導入するとしておりまして、今後の我が国産業の基盤となることが見込まれて、かつ、国際競争に対応して事業者が市場を獲得することが特に求められるものを省令で産業競争力基盤強化商品と定めて、その生産、販売計画を主務大臣が認定した場合に、生産、販売量に応じて税額控除が受けられると。 例えば、今回支援対象のマイコン半導体を見ますと、二・八から四・五ナノメートル相当だったら一枚一万三千円という具合に、生産と販売量に応じて支援をする、税額控除ができると。このように、特定の商品を作れば作るほど生産、販売量に応じて優遇税制で補助するという、私、非常にこれは異例の手厚い支援を法律でやろうとしていると思うんです。 伺いたいのは、中小企業がそのような生産、販売量に応じて税額控除を受けられるというような仕組みというのはあるんでしょうか。ちょっとこれは率直に、現状として伺いたいんですが、どうでしょうか。”
“ありがとうございます。 吉野参考人に伺います。 スタートアップであれば、人材の獲得に経営者が率先して取り組むということが非常に重要だと思います。 先ほど来、お話も熱を込めておっしゃっておられましたけれども、物づくりの基盤を地域で大切にして、正規、非正規を含めた教育訓練の機会をつくって、中小企業を集積していくということが、企業と社会全体にとっても大事な課題ではないかと思うんですが、実際にそういうスタートアップでずっと携わってこられて、その辺はどのように考えていらっしゃるんでしょうか。”
“名目GDPに匹敵する水準であって、うち、半分以上の二百八十兆円が、資本金十億円以上の大企業であります。 これらの五百五十五兆円のうち、これら大企業は法人税減税の恩恵を被ってきたわけですが、昨年十二月の与党税制改正大綱も、「近年の累次の法人税改革は意図した成果を上げてこなかったと言わざるを得ない。」こう認めております。 やはり、大企業を減税で応援しながら、また、そういう中で大企業の収益が伸びれば、先ほどトリクルダウンの議論がありましたけれども、そのことによって、労働者や中小や下請、サプライヤーに波及がありと言われてきたわけですが、そうはなっていないというふうに思うんですけれども、その点はどんな認識をお持ちでしょうか。”
“ありがとうございました。 委員をなさったのはその後だということなので、感想というのか、コメントをいただきました。これまでの反省の上に立ってということで、協調より競争が前面に立っていたのではないかというふうなお話でした。 同じ問いを、私、齋藤経済産業大臣にも、この間、委員会でもやりまして、産活法、産競法が要因とは思っていないとおっしゃりつつも、両法による規制緩和の問題ということは認められました。 産活法と産競法の下で支援された大企業は、リストラや人減らしを行って、そして競争もし合うということで、結局、日本経済はよくならなかったというのが現実だと思います。そうした弊害ということも様々あって、それをどうやって取り除いていくかというのは、大いに検証し、議論が必要ではないかと思いました。 そこで、滝澤参考人に伺います。 この間、産活法、産競法によって政策を進めてくる中で、大企業の方は、史上空前の利益を上げて内部留保を積み増してまいりました。 四月十九日の当委員会での質疑で、財務省は、直近、二〇二二年度の利益剰余金は、何と五百五十五兆円にも上るという答弁でありました。”
“日本共産党の笠井亮です。 今日は、四人の参考人の皆さん、お忙しいところ、貴重な御意見をありがとうございました。 まず、大橋参考人に伺います。 参考人は、滝澤参考人とともに、今回の産業競争力強化法改定案の前提となっている産構審、産業構造審議会のメンバーをなさっていらっしゃって、二〇二三年六月二十七日の経済産業政策新機軸部会第二次中間整理ということで、委員として関わってこられたと思います。 その拝見した冒頭の問題意識というところで、失われた三十年を振り返りということで、「企業は既存事業のコストカットと海外投資に注力し、国内投資は三十年間、大きく停滞、新事業創出に向けての国内での大胆な投資は行われなかった。」このように書かれております。 そうした一連の弊害がそこで指摘されているんですけれども、その時期、政策手段だった産活法、産業活力再生特別措置法や産競法によるものが、やはりそういう弊害を生む中にあったというふうな認識をお持ちでしょうか。その点、いかがですか。”
“終わりますが、弊害を取り除くというなら、一握りの大企業支援ではなくて、中小企業、労働者、国民に回って消費拡大する施策への転換こそ必要だ、この間の大企業支援の政策、行き過ぎた新自由主義、構造改革と規制緩和路線をまともに検証せずに、反省もなく、形を変えて大企業減税を続けようというのが本法案だ、これは本当にやってはならない、私はこのことを強く申し上げて、引き続き質疑でただしていきたいと思います。 今日はこれで終わります。”