高良鉄美
沖縄の風 · Japan
“憲法改正権力を有する国民から具体的な要求がないにもかかわらず、憲法九十九条で憲法を遵守してくださいと言われている国家権力の担い手である我々国会議員が、独善的な権力行使によって、改正に関する規定がないのが不備だとしてこの改憲手続法を作りました。この論理であれば、憲法九十九条の憲法尊重擁護義務違反の権力の担い手に対する罰則がないのは不備だとして、刑法を改正するか特別法を制定して罰則を設けるべきだということになります。 もう一つは、現行の国民投票法の内容です。 この憲法改正要件というのは非常に、両院、各議院の総議員の三分の二ということですから、相当難しいわけですけれども、国民投票になると最低投票率の規定もなくて、有効投票数の過半数で決めるとして、幾らでも低い投票率で改憲が可能に…”
“沖縄の風の高良鉄美です。 皆さんは憲法保障という言葉を知っていますでしょうか。この九十六条の規定、九十七条の規定、九十八条の規定、九十九条は、これは憲法保障の規定です。憲法保障とは何かというと、国家権力の横暴によって憲法自らが侵略されないように、あるいは侵されないようにこういう規定を置いているということで、この憲法九十六条の、両院の、各議院の三分の二、総議員の三分の二がまず発議の要件です。 これ、難しいのは、これはやっぱり憲法が自らを守っているということですね。国会に対しては、じゃ、どういう気持ちかというと、憲法からいうと、国権の最高機関である国会に信頼を置いているわけですよ。その信頼が、各議員が立憲主義のこの理念を一顧だにしないで、とにかく早く改憲案を作れと声高に叫んで…”
“今回、この過半数の賛成ということの国民投票法、いわゆる国民投票の法の中身ですけれども、やっぱりこれは単純なその過半数の賛成ではなくて、憲法九十六条の憲法保障の趣旨をしっかり捉えた上で、その過半数の賛成というのはどういう意味かと、主権者国民の過半数ということですね。そこで、やはり立憲主義的な解釈や比例原則を考えて、単純に、その過半数の賛成という単純な文理解釈をすべきではないということを私は申し上げておきたいと思います。 そして、やはりこの手続は非常に慎重であるということは確かですけれども、我々が、やっぱりこの憲法を変える問題については、国の根幹に関わることだということで、軽々にこれを叫んではいけないということと、それから、慎重であって何も悪いことはないということで、これを早…”
“これだとすると、同じような考えを持たないといけないと思います。ですから、国民の意思は何なのか、棄権をしている意味は何なのか、有効でないのは何なのかと。やっぱり主権者の意思を確かめる意味でも、この有効投票数の過半数というのは非常に問題があると思います。国会で発議をされておるわけですから、それと同様に考えるべき。比例原則というのがありますので、国会での発議がそのようなハードルがあれば、国民の方にもハードルがないと、国民投票を憲法保障として置いている意味がないということになります。 ほかの国では、この国民投票に最低投票率を設けたり、あるいは有権者の過半数の賛成をしなきゃならないというような規定を設けているところもあります。この点は、最低投票率の定めがないという問題については弁護…”
“この主権者の信託であるという意味をまた同じように一顧だにしないような国民の姿、状態であるとすれば、憲法保障として、国民投票はその意義をもう消えてしまうということであろうと。 国民への信託を考える上で、前回のフェイクニュースの問題を取り上げていたことは、この議論には意味があったと思います。それは、この重さがあるからこそ、フェイクニュースには注意をしてくださいという意味です。 そして、そのベースにある国民投票の仕組みそのものが、しかしながら、改憲手続法という形、まあ国民投票法ですね、これでゆがめられて、憲法に反する疑義があるということですね。それを少し指摘していきたいと思います。 まず、この改憲手続法の制定の立法事実の問題ですね。国民が改憲要望が強ければ当然改憲手続法を定めな…”
“家族と個人の関係は、国家と沖縄の関係に似ています。家族全体のために家族の誰かが権利を制約されることと、国家全体のために沖縄が犠牲を強いられている構造はとても似ています。しかし、家族の一人一人の権利が尊重されることも、沖縄の主張が尊重されることも、民主主義国家としては当然のことだと思います。 そして、私は、この六年間、法の支配というものの重要性を訴えてきました。法務委員会の際にもそうでした、外交防衛委員会でも聞いてまいりましたけれども。さきの戦争の反省に立って、この武力の支配を法の支配に変えるということが平和憲法の理念です。政府は、我が国を取り巻く安全保障環境が戦後最も厳しく複雑なものになっているなどとして、沖縄県に対して力による一方的な現状変更を強行し、法の支配を武力の支…”
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“じゃ、まとめて聞きましょうね。 この委員会、ODAと沖縄・北方問題特別委員会ということなので、今日の中身もODAになったり、それから沖縄問題になったり北方の問題になったりと、本来やっぱり扱うべきものがもうみんなばらばらばらっときて、なかなかODAの問題と沖縄・北方の問題がきちんとかみ合っていないところがあって、これは基本的に違う問題だということで、やっぱり特別委員会の在り方として、やっぱり一応、この問題を合体させたものですから、そこは一つ問題提起として訴えて、終わりたいと思います。 ありがとうございました。”
“この難民申請者に対する保護費を申請したにもかかわらず、審査の結果、受給不可となる事案も発生しています。その中には、民間の支援団体から食料や宿泊代の支援を受けて何とか生き延びている状況にある方も含まれており、まさに命が関わる問題です。最低限度の生活保障という本来の役割を国が放棄してしまっている状況です。 日本は、ODAのうち国内難民支援に用いる金額の割合が極めて少ない国の一つです。二〇二四年の場合、OECD諸国の中で下から五番目、一・八%にとどまります。保護を必要としている人に対して支援を行うのではなく、今言われた限られた予算で可能な範囲でしか支援が行われないという現在の保護費の運用は極めて不適切です。日本に逃れた難民を支援できる国は日本しかありません。 ODAのうち、国内難民向けの金額を引き上げていくことの重要性について、ODAの所管の外務省と保護費の所管の入管庁にそれぞれ伺います。”
“現状、このような支援ができていない理由、どのような点が妨げになっているか、具体的にお知らせください。”
“ありがとうございます。 これまで、入管庁がウクライナ避難民や補完的保護対象者への支援を担当し、外務省が難民や難民申請者への支援を担当してきました。ウクライナ避難民の方については、来日直後から、政府が当面の宿泊先の提供を含む生活支援を行っていました。 入管庁への移管というのは、今回、当時のウクライナ避難民に対する支援の経験を日本の難民保護政策全体に反映させる重要な機会です。難民申請者の中にも、ウクライナ避難民の方と同様に、命からがら日本に逃げてきて、資産を持たず、生活に困窮している方がいます。ウクライナの方の状況と比べるまでもなく、危機的かつ緊急性の高い者もいます。 しかし、現状、保護費の申請から受給の決定まで平均二か月掛かっています。幼い子供がいる家族が保護費の受給までに三か月以上待たされるということも珍しくありません。その間、子供たちは支援団体が提供するホテルやシェルターを転々とするなど、非常に不安定な日々を送っています。ウクライナ避難民の方と同様に、生活に困窮する難民申請者についても、申請から日を置かずに支援を開始するべきです。”
“その際には外務省に対する質問でしたが、今年度から所管が入管庁に替わっています。 まず、確認ですが、今年度における難民や難民申請者あるいは補完的保護対象者に対する支援のうち、ODA事業として行われている事業の内容とそれぞれの予算をお示しください。入管庁、よろしくお願いします。”
“私が言っているのはそういうことじゃないと思いますよ。違ったというのは、この沖縄戦に関して、教科書の内容がどうのこうのとか。日本の教科書を使っていたわけですよ、沖縄も。これ、沖縄独特のものもありました。しかし、基本的には同じなんですよ。日本の教科書使っていたんですよ。そこは分からないといけないと思いますね。 やっぱり、このような形でいうと、お一人の発言なのか、それとももっとそういうふうに考えている方がいらっしゃるのか、方々が、やっぱりそれはきちんと分からないといけないなと思っていますけれども。まだまだ沖縄の方ではこれ続いていると思います、ずっと、慰霊の日も、もう来月ですけどね。 次に、難民申請者に対する保護費について伺います。 近年、生活に困窮する難民申請者の状況、特にホームレスを経験するような難民申請者の状況が報道でも扱われ、注目を集めています。生活に困窮する難民申請者を対象に、国は、難民認定申請者保護事業、通称保護費と呼ばれる制度を設けています。しかし、支援を必要とする人にこの保護費が十分行き届いていないのが現状です。 昨年三月にも、この特別委員会で保護費に関する質問を行いました。”
“ちなみに、この那覇市議会も昨日決議しました、抗議決議ですね。 西田氏は沖縄の教育について、むちゃくちゃな教育のされ方をしていると発言しています。沖縄の戦後教育を否定するような発言ですが、沖縄は日本本土と異なる教育が行われている事実があるでしょうか。政府としての見解を伺います。文科省の参考人、よろしくお願いします。”
“資料として配っていますけれども、この西田議員の言葉、TPOをわきまえるべきだったと弁明しましたが、歴史の書換え、沖縄の場合には地上戦の解釈を含めてかなりむちゃくちゃな教育のされ方をしているなどの、その認識そのものは撤回していないということです。 今年は戦後八十年の節目で、一月後にはちょうど慰霊の日を迎えます。政府としても、改めて史実に基づく沖縄戦の歴史認識を発信すべきではないでしょうか。いかがでしょう、伊東大臣。”
“緊密な連携もいいですけれども、やっぱり米軍に対して物を言うということが非常に大事だと思います。 沖縄復帰前、立法院というのがありました、議会ですね。これ、いつも米軍が事故を起こすと決議をしたわけです。この一つの決議、第一は米軍に対する抗議決議ですよ。こんな事故を起こして大丈夫かと、それはおかしいだろうということで、毒ガスでも、B52が、B29ですか、B52ですね、それが墜落をした、このときも米軍に対してすぐ言っているわけです。で、二番目の決議があるんですよ。二番目の決議、何かというと、日本政府はこの決議を通じてアメリカに言ってくれと、この二番目の決議が大事なんです。 今、同じじゃないですか。なぜ、アメリカにちゃんと言わないんだと。日本国民を守るんだったら、それは対米の問題というよりも、やっぱり日本の問題としてしっかり言うべきだろうと私は思います。 西田発言について伺います。 自民党の西田昌司議員によるひめゆりの塔をめぐる一連の発言を受け、沖縄県議会は、これ資料のところにありますけれども、発言の撤回と謝罪などを求める抗議決議を採択しました。”
“四時間というのが結構、落下物として十八キロですよ。こんなものが簡単に落ちてきて、何で四時間も掛かるんですかと。ここにも書いていますけれども、この司令官の言ったことも、四時間は米軍としては遅いとは思っていないと言っているわけです。 なぜこれが遅いと言ってないのかというと、先ほど来出てきている女性の性暴力のものが半年掛かって分かってくるというみたいな、それに比べたら四時間というのは早いのかもしれないですけれども、そうじゃなくて、四時間というのは、防衛局がこれ危ないよと言われて、米軍の方から言ったわけですから、これはきちんと四時間以内に、もっと早くやるべきだと私は思っています。 これ、四時間というのは適切だと思いますか、時間として。どうでしょうか。”
“この事故発生後、沖縄県に沖縄防衛局から通報があったのはこの四時間後でした。米軍から沖縄防衛局に通報があったのはいつ頃だったんでしょうか。”
“これ、先ほどちょっと名前も挙がったジャングリアですね、このパークの近くなんですよ、この落下した地域というのはね。それも考えないといけないということと、やっぱり村議会も、ここにも、三枚目ですね、今帰仁村議会が強い憤りということで、これはこの落下した落下物の問題なんですよ。なぜこれ簡単に、村民がいる、しかも場所大体分かっているというけど、どうしてなんだという、かなり強い憤りを感じながら、こういうことを決議したということですね。 五月二十一日の沖縄タイムス紙によると、今回落下したバッグはマジックテープで留められていたようです。米軍は緊急時にすぐ取り出せるようにマジックテープで留めているようですが、結果的に落下事故が起きたわけで、この対応では不十分ということがもう明確になったわけですね。 沖縄県は危険物や重量物の固定を徹底するように求めていますが、政府としても踏み込んだ再発防止策を米側に強く求めるべきじゃないかなと思います。いかがですか。”
“バッグには発火性の物質が含まれており、落下推定地点は畑が広がっていることを考えると、日本政府として、事故を起こした米軍に対して見付かるまで捜索を続けるように言うべきではないかと思います。いかがでしょうか。”
“沖縄の風の高良鉄美です。 伊東大臣は所信において沖縄の特殊事情に触れ、復帰以降、振興策に取り組んできた沖縄振興は着実に成果を上げていると述べられました。 しかしながら、沖縄県が作成した県勢概要の抜粋の資料を見ていただくと分かるように、全国最下位の県民所得や、子供の貧困が改善の様子が見られません。これ、項目が三十弱ですけど、このうちの三分の一は沖縄が一位か四十七位なんですよ。そういう状況にあるということですね。 また、在日米軍専用施設面積の七割が沖縄県に集中し、県民は基地に起因する事件、事故に苦しみ続けているということを申し上げて、質問に入ります。 ちなみに、この五月二十三日、今日ですけれども、これ、五十五年前に毒ガスが沖縄で漏れて、その毒ガスの撤去について県民大会が開かれたその日です。 バッグの落下事故について伺います。 これも資料の方の、めくるとありますけれども、五月十三日、沖縄県で米軍ヘリから重さ十八キロのバッグが米軍の不注意で落下しました。現在もこのバッグは見付かっていませんけれども、沖縄防衛局は、地上での捜索活動を段階的に縮小し、二十三日、本日をもって終了すると発表しました。”
“最高裁判決において、立法政策上の裁量事項であり、当然に憲法二十五条違反に結び付くわけではないと判断したからといって、国会が、制度を後退させ、明白な不利益的変更を加えて、憲法により適合的な規定に改正したものを廃止する必要があったのか、立法権に対する主権者からの信頼が崩れかねない問題とも言えます。 国会が立法すべき事項を立法しない場合、あるいは改正すべき事項を改正しない場合など、司法の場で立法不作為として問題となり得るわけです。選択的夫婦別姓や同性婚の民法改正問題、谷間世代の司法修習生の給付金不支給問題などは、憲法十四条の法の下の平等に関わる同一線上にあると思います。 安保条約第三条には、「憲法上の規定に従うことを条件として、」と文言がありますが、真に法の支配を生かさなければ、人の支配に陥るだけです。憲法を現実に合わせるように、憲法を政策的に変えていく、あるいはゆがめていくことと、現実を憲法に適合するように政策を策定し実施していくこととでは、どちらが法の支配なのかといえば紛れもなく後者であることを申し上げて、意見とします。”
“これが法の支配のしっかりとした実現です。 確かに、法律を作る際に立法府の裁量ということはあると思います。しかし、例として挙げますが、障害福祉年金を受給していた全盲の母が、離婚して、子供を育てるため児童扶養手当の受給を申請したところ、併給禁止規定があってその手当は認められず、児童扶養手当法の規定が憲法十四条や憲法二十五条違反として訴えた、いわゆる堀木訴訟というのがありました。 一九七二年、神戸地裁で憲法十四条違反とする判決が下された後に、児童扶養手当法は国会で改正され、併給可能となりました。しかし、問題は、国会が、一九八二年のこの訴訟の最高裁判決で合憲と判断されたことを受けて、何と再改正して併給禁止規定を復活させたのです。果たして、憲法によって唯一の立法機関とされた国会が、憲法二十五条の最低限度の生活を営むために必要だと判断して一度併給可能と改正した規定をわざわざ廃止する立法行為に出たことは、立法権の主体としての地位にふさわしい対応であったかは大いに疑問が湧きます。”
“果ては、憲法改正をするのが国会議員の義務であるとまで言い放ち、憲法に書かれていない義務を独善的につくり出す始末にまでなっています。 国会が憲法違反の立法をするはずがないとはいっても、多数を握る政党が中心となって、人の支配により、あるいは党利党略によって、何らかの利益誘導で違憲の立法をしたり違憲状態を追認したりすることが歴史的には散見されます。 米軍や安保条約の違憲性が問われた砂川事件も、憲法と現実との乖離の典型例です。 第一審の伊達判決は、駐留米軍及び安保条約は憲法違反と明言しました。しかし、最高裁は、駐日米大使と事前に面談をし、跳躍上告を行うことや判決に関わる内容に言及していました。それだけではなく、統治行為論的理論によって憲法判断を回避しました。内容的には合憲判断と見まがうほどで、米国の考え方に沿うものでした。安保条約や米軍が憲法と現実の乖離を生んだ要因の一つと言ってよいでしょう。 また、憲法と現実の乖離の問題において分かりやすいのは、不平等、不公平、不公正です。このような憲法違反の法律は、是正するか、廃止するか、あるいは憲法に沿った立法を行うということになります。”
“しかし、法の支配の原理、中心である憲法の最高法規性からすれば、違憲状態の氾濫している現在の社会状況、政治状況を取り上げて、憲法と乖離している現実を問題にする場として議論をしていくのが、憲法四十一条で言う国の唯一の立法機関としての国会の役割と言うべきです。 国会が意図的に憲法違反の立法をするわけがないという合憲性推定原理により、国会で作った法律には、まずは合憲だという前提で向き合うことになります。この合憲性推定があるから国会の立法は遵守しなければならないということになるわけです。 ところが、憲法の最高法規性、権力によって侵されない個人の人権、適正手続、権力の恣意的行使をコントロールする裁判所の役割の尊重といった法の支配を口にする割には、その本質、内容をまず念頭に入れているのか疑問符の付くほど、平気で改憲、改憲を叫んでいる国会議員がいかに多く存在していることか。合憲性推定を託されている国会議員にもかかわらずです。これも憲法理念と現実の乖離の一つと言ってよいでしょう。”
“沖縄の風の高良鉄美です。 五月二十一日です。沖縄の首里城が、沖縄戦において司令部のあったところですけれども、陥落をしました。その時期には、世界中で地上戦が行われていたのは沖縄だけです。そして、ヨーロッパの戦争はもうとっくに二週間前に終わっています。そういう状況の中で、瓦れきの山の中で過ごしてきたということです、それ以降。 しかし、日本のこの国会は、実は爆撃はそのまま直撃せず、外は瓦れきの山でした。そして、憲法を作るときに何と言ったかというと、窓を開けて外を見てくださいと、瓦れきの山の中で暮らしている人たちがいると。そこにいるのは、女性の嘆き、子供の嘆き、そして大けがをしている人たち。だから、どんな憲法を作るんだ、それはもう決まっているだろうということです。 これから、憲法と現実のかい離というテーマですけれども、議論というとかなり広範になりそうなテーマなんですけれども、各党各会派の思惑によっては、憲法九条が現実と乖離しているという主張を展開して改憲を訴える場としたいという面も見え隠れしています。”
“さらには、権限を活用して、清谷さんや文谷さんが得られない情報を得て国民に提供していただきたい。 防衛力の抜本的強化に反対する私ではありますけれども、防衛予算の増ではなく、防衛省・自衛隊という構造的な問題を抱えた組織を改革していく、特に与党の皆さんにお勧めして、質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。”
“大臣やあるいは与党の国防族が接するのは主として防衛省の正規ルートの情報になると思いますが、それだと上がってこない大切な情報がたくさんあるはずです。P1に限らず、一般論として、かつ大臣のみならず、その任期を終えた後で党に帰る国防族の大物としても、ほかのルートで情報を収集される必要性を感じておられるでしょうか。与党の皆さんが防衛省の改革を行わず、防衛費増額を推進する、あるいは防衛省の組織防衛に協力するなら、それは、安保村での利益配分のために軍事的合理性が犠牲になったり、組織の構造的欠陥のために国防に熱意を燃やす自衛隊員が苦しむことに加担するということです。 一昨年以来、多くの事例を紹介してきたように、現にそうなっていると思います。本来私が心配することではありませんが、皆さんがしたいのはそういうことではないはずです。 同僚委員、そしてそれをサポートする立場の調査室の皆さんにお願いしたいのは、防衛省の事務方と記者クラブメディアの情報を疑い、別の情報を探ることです。清谷さんや文谷さんの記事をまめにチェックする程度でも全く違ったレベルの仕事ができます。”
“いいところはないということだ。 四ページ。動機も不純であった。防衛産業の利益確保から、国内開発の結論を先に決めた。それに併せて、海外には同等品がないとなるよう仕様を逆算した形である。 五ページ。改修に四千億円の防衛費と十年間の時間、一個飛行隊を費消する選択は正しいのか。それよりも、四千億円で別機材を買った方がよい。 七ページ。P1改修は不可である。そういうことだ。一番いいのは、P8Aが買えるうちに買うことだ。実務者は誰でもそう考えている。伝聞だが、海幕の担当者もそう言っているという。 P1の海外輸出などと言っている方もいますが、恐ろしく的外れであることが分かります。文谷さんの記事で気が付くのは、現場の本音をよく拾っているということです。海自OBゆえのことかもしれません。 やはり、こういったいろんなものがあると思いますけれども、ちなみに、この文谷さん、それから清谷さん、いずれも防衛省職員からの情報提供が、やっぱり状況を憂う方々はそういう情報を提供しているようです。”
“比較をしないと分からないんじゃないかなと思うんですけど、一体どれぐらい使っているのかというのが。しかし、P1で四兆ですか、これびっくりですよ、聞いて。 資料三の方は、これまた五月六日の「メルクマール」に、海自OBで軍事ライターの文谷数重さんが書かれた記事です。 一部読み上げます。 二ページ。P1は成功作なのだろうか。実務者複数の話をまとめると、欠陥機であり失敗作である。何よりも信頼性がない。すぐにエンジンがハライタを起こして飛行不能になる。エンジンの平均故障期間は、失礼、平均故障間隔は計画段階の半分にも及ばない。しかも、壊れるはずのない部品まで壊れる。 三ページ。飛行可能な機体は半分にも満たない。P3Cの場合は大体の機体は飛行可能であった。それが、P1では半分以下、つまり半分かそれ以上が飛行不能ということです、不能である。機材の不調も情けない内容だという。整備関係者は、光学センサーの不具合は取付け位置の失敗、センサー云々よりも振動を拾うから使い物にならないと言う。国産なんかしなければよかったとの感想もあった。どこがしか良かったところはあるでしょうとの質問への回答である。”
“発見されなかったので、もう調査もしない、そういう形でしょうか。 このアメリカ製のP8対潜哨戒機は、民間機のボーイング737をベースにしているため、機体の信頼性が高く、かつ機体単価もライフサイクルコストも安いです。 一方、日本が独自開発したP1対潜哨戒機は、トラブルが多く、稼働率は三割台、コストもP8より圧倒的に高くなります。P1の単価は、二〇〇八年度の最初の調達では一機百五十七億円でしたが、二〇二五年度予算では一機四百二十四億円と著しく高騰しています。アメリカ海軍向けのP8最終ロットは約二百億円だそうです。そして、P8がボーイング737をベースとしているのに対し、P1は独自開発の機体なので、ライフサイクルコストはP8より桁違いに高いはずです。 防衛省に伺います。 P1の最新のライフサイクルコストをお示しください。比較のため、P8のライフサイクルコストもお示しください。 これまで、米国製のC17輸送機のライフサイクルコストが三百四十三億円、国産のC2輸送機は八百九十九億円と二・五倍以上と指摘してきました。この対潜哨戒機であるP1とP8の比較、これ、きちんと答えていただきたいと思います。”
“清谷氏の二〇二三年一月に公開された「失敗作、P―1哨戒機の調達は中止すべきだ」という記事には次のような記述があります。 かつてP1がPXと呼ばれて計画されていた当時、石破茂防衛大臣はそのプロジェクトに反対していた。ところが、内局、海幕の包囲網に遭って認めざるを得ず、自分が反対した旨だけは記録するよう命じた。石破氏はこのことを振り返って、現場の搭乗員は怪しげな四発機よりも信頼性の高い双発機の方がいいですと言うんだよと筆者に語っている。 昨年七月、私は、石破氏がP1開発に反対した旨の記録は残っているか、残っているなら反対された理由は何かと質問しました。確認作業を行ったが、現時点で該当する資料は発見できないとの答弁でした。 大臣に伺います。 これは、大臣が作成を命じた記録が残っていないとすれば、これは大問題だと思います。石破総理に確認をし、もしP1開発に反対した旨記録するよう命じた記憶をお持ちであれば、なぜ残っていないのか調査をされたらどうでしょうか。”
“事実は分からないということなんでしょうけれども。 昨年七月、海自のOB、文谷数重さんが「軍事研究」二〇二二年九月号で次のように書かれていることを紹介しました。 国産兵器は海外に売れるような商品ではない。何より計画段階からゆがんでいる。定評ある海外製兵器の導入を回避して国産開発に誘導する。そのために要求性能の段階で不自然な形に曲げられている。世界中で売れている傑作兵器の購入を回避するため、わざわざ不便にしている。どう努力しても売れるはずがない。実際に航空機は全滅した。C2、B1は全く売れていない。日本製を買うぐらいなら傑作機C17、P8を買う。 これ、P1対潜哨戒機を日本が開発、導入したのは、写真もありますけど、エンジンが四つのジェット哨戒機が必要との主張に基づきます。アメリカのP8対潜哨戒機はエンジン二つであり、これが世界中で売れていることにより、エンジン四つのジェット哨戒機など必要なかったことが立証されました。P1は国産開発に誘導する、そのために要求性能の段階で不自然な形に曲げられていることの典型です。”
“当時の石破長官に対し、日本の道路法の政令により横幅二・五メートルを超える外国製のNBC装甲車は導入できないと説明した、その際、別途書類を提出すれば導入は可能ということを伝えなかったというのは事実でしょうか。”
“彼が防衛庁長官を務めていた頃、陸上自衛隊が開発中のNBC装甲偵察車の完成が遅れていたため、現行の化学防護車では任務を遂行できない状況があった、そこで、外国製のNBC装甲車を少数導入することを石破氏は提案した、しかし、官僚たちは、日本の道路法の政令により、横幅二・五メートルを超える外国製のNBC装甲車は導入できないと説明した、しかし、筆者が後に国土交通省に取材したところ、別途書類を提出すれば導入は可能だとのことだった、この話を石破氏に伝えると、憮然としていた、恐らく少数でも外国製が導入されると、それが前例となり、国内のメーカーの仕事が減ることを懸念していたのだろう、政令にはそのように書かれているため、うそではない、しかし、回避方法があることを石破長官に伝えなかったのは、意図的にだまそうとしたからだ、官僚は、このような手段をよく使う。 著者の清谷氏は石破総理とも共著のある方なので、総理とのやり取りの部分は信憑性が高いと思います。 そこで、防衛省に伺います。”
“この今の過度のという意味をこれからちょっと説明しますけれども、資料一の一、百三十二ページでは、銃剣道に限らず競技会一般の話だとは思いますけれども、おおむね次のような指摘がされています。 師団で競技会を行う場合は、選手選抜のため、連隊内競技会、大隊内競技会、中隊内競技会が行われる、競技会前には、あるいは競技によっては、一年中、選手は一日中競技会の練習を行う、千人規模の連隊では常時百人近くの隊員が一年中競技会の練習を行うことも。これは昭和、平成の時代には見慣れた光景であったと。 銃剣道にまつわる前例を時代に合わせて変えることすらできないような組織であれば、これ国防に真剣で、そして熱意を持つ自衛隊員から辞めていく傾向は当然だと思います。 前回、事務方が組織防衛のため大臣に必要な情報を上げないことがあるのではないかという問題を取り上げました。また、昨年七月には、防衛省は軍事的合理性よりも安保村での利益配分を優先させているという指摘をいたしました。 資料二の方は、昨年十月九日、防衛ジャーナリストの清谷信一さんが「メルクマール」に書かれた記事です。一部読み上げます。”
“同じように考えている方はいるかと、銃剣道のキーワードで令和に入って以降の会議録と質問主意書を検索してみました。私と同じような趣旨で質問しているのは、お配りした資料一の二の原口一博衆議院議員のみでした。正規の訓練の中で、優先度が低いカリキュラムの一つとして銃剣道を残すのはいいでしょう。勤務時間外に心身の鍛錬のため銃剣道の練習や競技会をするのもいいとは思います。しかし、原口議員の問い四にあるように、勤務時間中に銃剣道の競技会の練習をさせることは全廃した上、今後、このようなことをした部隊長は人事評価上不利になるようにすることは当然だと思います。問い三にあるように、部隊長の人事評価においてその部隊の競技会における銃剣道の成績が考慮されることはいかなる形でもあってはなりません。 陸自出身の中谷大臣がリーダーシップを発揮して、そのような扱いに変更すべきではないですか。中谷大臣に伺います。”
“現在もやっているということです。 百二十三、百二十四ページでは、突撃という戦法が残っているから銃剣道も残る、銃剣道が続けられているから突撃の是非が見直されず、新しい戦法も開発されないままなのだとも言えますと指摘されています。百二十四ページから百二十七ページでは、現在の戦闘の在り方と、これに対応した訓練が陸自で行われていないこと、銃剣道と銃剣突撃訓練が有害であることについて書かれています。 私は、防衛力の抜本的強化に反対する立場なのであえて読み上げませんけれども、皆さんには読むことをお勧めします。皆さんが防衛力の強化をしたいのであれば、なすべきは防衛省の改革であることが分かると思います。防衛省の改革なしには、幾ら防衛費を増額しても、等松防衛大学校教授の言う組織の構造的欠陥の維持、拡大、あるいは安保村の権益の拡大にはなっても、防衛力の抜本的強化には到底つながりません。防衛費増より前に、銃剣道を過度に重視してきた陸自の組織文化に切り込み、日露戦争時から進歩していないような訓練を改善すべきは当然です。”
“何人かが敵の射撃をくぐり抜けることができれば、白兵戦に持ち込めます。 防衛省に伺います。陸自では、地雷原に開設した通路を一列縦隊で通過し、その後、横一列に展開して敵陣に銃剣突撃をするという訓練を本当に現在も行っているんでしょうか。”
“銃剣道が強いイコール自衛隊生活が有利になるため多くの隊員が日々の鍛錬と工夫を重ねました。百十七ページ、終わりから三行目。この状況、つまり師団内の銃剣道競技会の状況を見て、思わず考え込みました。各部隊はしっかり任務必成のための錬成訓練ができているのだろうか、そもそも部隊は錬成訓練の時間を確保できているのか、又は確保しようとする意思はあるか、私には大きな疑問が浮かびました。 百十八ページ。その疑問はすぐに解けました。銃剣道の訓練は年間を通じて行われ、特に競技会の三か月前になると一般の戦闘訓練よりも優先して行っているのが現実だったのです。更に驚いたのは、第一線部隊が相変わらず突撃訓練を続けていたことです。 百二十二ページの後ろから二段目に飛びます。陣地への突入は、まず、地雷原を爆薬で処理して開設した通路を一列縦隊で通過し、その後、横一列に展開して、一挙に陣地へ突入する行動を取ります。しかし、毎回、陣地内に残存している敵の小銃、機関銃の射撃により、突撃が始まった瞬間から、攻撃部隊はまるで射的の的となり、死者の山が築かれるのです。”
“県民は、五十三年たっても、危険と隣り合わせの生活をいまだに強いられているということだと思います。占領下で沖縄県民が求めた基地のない平和な島は、実現どころか、台湾有事を口実にますます危険にさらされています。 ところが、本委員会でも、屋良覚書を変な覚書と県民心情を逆なでする発言があり、最近では、政治家から、沖縄戦の実相をゆがめ、戦争の歴史を美化する言動も繰り返されています。 今年は、県民の四人に一人が犠牲となった沖縄戦終結から八十年です。戦争体験者が減少する中、改めて過去の事実を継承していくことが重要だということを申し上げて、質問に入ります。 私は、防衛力の抜本的強化には反対です。しかし、仮にこれを行うとしても、防衛費増の前に防衛省の改革を行うべきです。その姿勢が見えないという観点から本日も質問をします。 まず、防具を着けて木製の銃で突き合う競技、銃剣道について取り上げます。 最初のページですね、資料一の一は、防衛大学校から陸上自衛隊員となり、陸将補で退官された二見龍氏の著書「自衛隊は市街戦を戦えるか」の抜粋です。一部を読み上げます。 百十六ページ。”
“沖縄の風の高良鉄美です。 今日、五月十五日ということですけれども、何の日か御存じでしょうか、一番最初に言われましたけれども。五十三年前の今日は、沖縄の政権が米国から日本に返還された本土復帰の日です。沖縄への地位協定の適用はこの五月十五日です。 そして、この五月十五日に、五十三年前、五・一五メモというのがありまして、その中に、米国が沖縄県内でやる演習ですね、これを日米間の合意でやった、非公開のものです。沖縄県民はこのことを一切知らされず、突然米軍のパラシュート降下訓練が始まったことに驚きと衝撃を受けました。県民は、アメリカだけではなくて、日本政府に対しても大きな不信感を持ちました。 そして、今朝の沖縄タイムスのこの新聞のトップで報じられていますけれども、(資料提示)一昨日、沖縄本島北部で普天間飛行場の所属の米軍ヘリが定期訓練中、これ発火物を含む十八キロのバッグを落下させている。これ誤ってということでしょうけれども、あってはならない事故が発生しました。発火物を含む十八キロです。これは本当に大変な、一歩間違えれば大変な惨事になっていたと思います。”
“はい。 国を失うような愚を犯してはなりません。 ということで、是非、この中で考えられるのは、自衛隊員を大切にすることを日頃強調される皆さんには、予算増や待遇改善ではなく、国防に真剣な熱意を持つ自衛隊員のためにもっと大切なことがあるということを申し上げ、質問を終わります。 ありがとうございました。”
“伊藤さんの言いぶりからすると、ウクライナの戦争の本質も、日本が次に代理戦争の駒にされようとしていることも正しく見えている現職自衛官がかなりいることがうかがえます。 日本が取るべき道について、お二人から重要な示唆があります。 荒谷氏、日本人は今、戦争の当事者になるかどうかの瀬戸際にあります、ロシアや中国との戦いは日本のための戦争ではありません、善悪二元論や性急な判断を避け、互いに必要のない戦いで……”
“もう自衛隊の組織改革に、大臣、じかにいろいろ取り組んでもいかれるという気持ちを今表されたと思います。 荒谷さんと伊藤さんの、さすが超一流の元自衛官と思わせる対談を紹介します。 資料一の二から五は夕刊フジの記事です、連載ですけれども。ロシア絶対悪とか、ロシアは弱いなどといった西側のプロパガンダに加担しているOBを含めた多くの防衛省関係者とはレベルが違います。ちなみに、言論界を見てみると、愛国保守の言論人の多くは、これはもう本当に日本を愛しているという意味です、ウクライナ戦争の本質、ウクライナを代理戦争の駒としたアメリカの戦争であるということを正しく理解しています。ウクライナの次は日本がアメリカの代理戦争の駒にされるという危機感も正しく持っています。 伊藤氏と荒谷氏の発言を抜粋して読み上げます。 伊藤氏、現職の自衛官がこの現実を一番考えていると思います、俺は一体何のために誰の意志で戦うのかと。荒谷氏、私も二十歳ぐらいから国のために死ぬ覚悟を問いに問い詰めて四十数年になりますが、今のままなら、ただ国民を殺すだけの日本を破壊するための戦争に巻き込まれかねない。”
“総理がここまでおっしゃっていたということでしたので、相当なことだと思います。防衛大臣ですら改善を口にすると疎まれ、苦労するのであれば、これは、改善策を口にする職員の方は、もっとハラスメントの対象になることは想像できると思います。 実際、石破総理と共著のある軍事ジャーナリストの清谷信一さんは、昨年七月公開の記事で次のように指摘しています。 現状を憂う内部の人間も組織防衛の敵と認識していじめたり、追い出したりする。だから、ますます外部の常識から外れていく。それがパワハラやセクハラの温床になっている。そのような人物が組織から排除される、あるいは発言をしなくなるので、独善的な組織文化がますます強くなる。 私は、防衛力の抜本的強化には反対です。しかし、仮にこれを行おうとしても、防衛費の増額や増税より先に防衛省の改革を行うべきだと繰り返してきました。資料二の三の発言にあるように、以前、私は、防衛省は一年に七千五百着とか六千着、一八式防弾ベストを取得、しかし、それ用の防弾板は年百式しか調達していない、その防弾板の価格は一つ三百万円以上と極端に高額だったからと指摘しました。”
“石破総理は、防衛省・自衛隊には、改善を口にすると疎まれ、苦労する風通しの悪さがあるという発言をされています。 中谷大臣に伺います。 中谷大臣は、この総理の指摘に心当たりはあるでしょうか。心当たりがあるかないかだけでお答えください。”
“やっぱり処分の問題というのは、これ、ちゃんといい組織にするためのものということで私は伺っているわけですが、私は護憲派ですから、シビリアンコントロールの観点から質問しています。しかし、防衛力の抜本的強化が必要だと思っている皆さんは、組織防衛上、不都合であれば司令官に必要な情報を上げないような組織は、戦争になれば必ず負けることに思い至ったかもしれません。私よりも皆さんこそ厳しく防衛省の事務方を監督すべきだと思います。 防衛大学校の等松教授は、現場で真摯に職務や学びに取り組む人たちの存在を挙げて、彼らの名誉は守らなければなりませんと断った上で、次のようにおっしゃっています。 このような人々の努力を台なしにしかねない組織の構造的な欠陥があり、言行に大きな疑問符が付く人々が防大及び防衛省・自衛隊の要所要所に巣くっています。そこにメスを入れない限り、現場の努力にも限界があります。 資料二の三は、昨年五月十六日の外交防衛委員会の会議録の抜粋です。以前、等松教授の告発に対する石破総理のインタビュー記事を紹介しました。”
“陸自ではハカイダーと通称があったそうです。 防衛省職員からも政務三役に対し、陸上自衛隊、特に陸上幕僚長の横暴はもう限界で目に余ります、秘密裏に処理するため職員が本当に苦労させられ、精神的なダメージを受けたなどと告発があったことは、政府も認めています。 この方が二〇二三年に師団長に就任したことについて、昨年、人事に当たり、事務方はパワハラに関する報道や政務三役への告発があったことを浜田大臣に報告あるいは注意喚起をしたかと質問したところ、青木政府参考人は、個人の特定につながると答弁拒否しています。 浜田大臣に報告あるいは注意喚起したのかとしか聞いていませんけれども、答弁しても個人の特定にはつながりません。このような理由にならない理由で答弁拒否をするのは、ハラスメント根絶に努力をされていた浜田当時の大臣に関連情報を上げないまま人事案を了承させたからだと思います。 中谷大臣に伺います。 中谷大臣が浜田元大臣に、事務方を介さず、直接、ハカイダーのパワハラに関する報道や政務三役への告発について報告あるいは注意喚起があったか確認し、なかった場合は関係者の処分を行うことを検討されたらどうでしょうか。”
“この資料三では、大臣の方から、これ承知していないと、要するに分からないということだったんですね。だから、やっぱりこの問題というのは、外務大臣も、防衛大臣あるいは総理も知らないこの取引の問題というのが、C2の問題というのが出てきているということなんですよね。 それでは、資料三にあるように、新聞の姿勢も問題です。リークを受けたとしても、裏取りをすれば、C2の数々の問題点に気が付いたはずです。記者クラブメディアは、専門知識がなく、役所となれ合って役所に都合の良い情報を垂れ流す。日本の新聞、テレビが信用できない理由の一つが記者クラブを介した役所との癒着です。 資料二の二は、昨年七月三十日の外交防衛委員会会議録の抜粋です。 二〇二〇年から二一年にかけ、パワハラが報じられた陸上自衛官がいます。当時の記事によりますと、金銭管理ができていないやつは自衛隊失格と部下に言い放ち、貯金額やローン残高などが記された家計に関する書類を提出させた上、貯金が百万円未満の者や借金を抱えていた隊員を他の隊員の面前で罵倒したそうです。ほかにもパワハラにまつわるエピソードが幾つも報じられています。”
“防衛省のウェブサイトで公表された今年三月十四日の防衛大臣記者会見の抜粋です。 日米首脳会談でアメリカ製輸送機C17購入が話題になったと新聞で報じられました。これに関し、中谷大臣は記者会見で、官邸内のやり取りでもありますし、また日米の首脳会談等の内容でありまして、当然表に出るような話でもありませんと述べています。つまり、総理も防衛大臣も外務大臣も承知しないまま、何者かがリークしたということです。 あくまで推測ですが、新輸送機が導入されればC2調達が終わる、あるいは先ほど指摘したようなC2の問題点が議論されることを恐れた防衛省関係者がリークした可能性もあります。新聞記事の書き方は、石破総理が思い付きで使えない輸送機を買おうとしているといったネガティブなニュアンスでしたが、リークした者がそう書かせたかったのかもしれません。 C17を購入すべきか否かについてはコメントしませんが、ただ、仮に防衛省職員が、C2に関わる安保村の権益を守るため、あるいは総理をおとしめるために、公にされていない首脳会談の内容を虚偽情報まで交えてリークしたのであれば、厳しく処分すべきだと思います。 中谷大臣に伺います。”
“心当たりがあるかないかと私は聞いたんですけれども。初代の陸自や海自の特殊部隊をやってきた方が辞められているわけですから、これ簡単な問題じゃないと、私は認識をもうちょっと改めてほしいと思います。非常に重要だと思っています。 資料二の発言を、二の一、発言を御覧ください。一昨年、国産のC2輸送機の数々の問題点を私が指摘した委員会の会議録の抜粋です。 この問題点の要旨は、C2は、一機当たり機体単価が同じ二百二十億円台であるアメリカ製のC17が七十五トン積めるのに対し、C2は三十六トンと半分以下しか積めない。ライフサイクルコストは、米国製のC17の三百四十三億円に対し、C2は八百九十九億円と二・五倍以上。搭載可能重量が小さいC2に搭載するため、一六式機動戦闘車のうち二〇一九年度以前の調達分には乗員用クーラーがなかった。その後、改修の動きが進んでいると聞いています。一九式自走りゅう弾砲の装甲化が一部にとどまることや自衛用の機関銃がないことも、C2に搭載するために無理に重量を絞ったためと推測できるといった内容でした。 資料三を御覧ください。”
“防大卒業後、このような教育階梯を上がるたびに、まともな知性がそぎ落とされ、形式要件だけを満たす要領の良さと、建設的批判でさえ排除するパワハラ的習慣を身に付けた幹部自衛官が増えていきます。 私は防衛力の抜本的強化に反対です。しかし、それが必要だと思っている皆さんは、このような指摘があることを御存じでしたでしょうか。 中谷大臣に伺います。 伊藤さんと等松さんの現状認識をまとめると、防衛省・自衛隊は国防に真剣な熱意を持つ自衛隊員に応えられない組織ということかと思います。中谷大臣は心当たりがあるでしょうか。 なお、先日外務省にも答弁の姿勢を指摘しましたが、防衛省の答弁は外務省よりも格段に不誠実なので指摘しておきます。質問の意図を外した答弁を事務方が書くことは、防衛省がこのお二人が言っているような現状認識どおりの組織であることを証明するとわきまえていただきたい。大臣におかれましては、価値判断、願望、今後の方針ではなく、伊藤、等松両氏の現状認識について心当たりがあるか、あるならどんな内容かのみを答弁してください。お願いいたします。”
“本気の隊員の思いが実らない組織とおっしゃっている伊藤さんのある思いに興味がある方は、是非本を読んでいただきたいと思います。 以前紹介しました防衛大学校の等松教授の告発、「危機に瀕する防衛大学校の教育」には次のような記述があります。 任官しない学生たちの多くは断じて打たれ弱いから辞めるのではありません。むしろ、優秀で使命感の強い学生ほど防大の教育の現状に失望して辞めていく傾向が強いのです。 優秀で勤勉な学生は、真剣に安全保障を学び、日本の防衛に貢献したいという熱意をそがれ、中には退校して一般大学や国外の大学で国際政治学や戦略研究を学ぼうと考える者もいます。一方、怠惰な学生は、あの程度でも教官が務まる組織だと自衛隊を軽侮して、勉学する努力を怠るようになってしまうのです。 幹部学校では在校中の三十から四十代の佐官クラスの幹部の多くが安直なレポートを書いてお茶を濁し、ゼミ形式の授業では想像力に欠けた浅薄な議論しかできません。このような思考停止の中堅幹部が年々増えていくことに愕然としました。”
“海上自衛隊に特殊部隊を創設し、初代隊長となった伊藤祐靖氏の著書「自衛隊失格 私が「特殊部隊」を去った理由」に次のような記述があります。(資料提示)資料の一の一です。後書きの抜粋ですが、読み上げたいと思います。 私が海上自衛隊を中途退職した一年後に、陸上自衛隊の特殊部隊、特殊作戦群の初代指揮官である荒谷卓氏も中途退職した。やっぱり無理だよなと思った。荒谷氏は、特殊部隊同士で濃い交流を重ねる中、たった一人だけ心酔した男である。 私の立場であれば、入隊時の志を貫くためには退職するしか方法がなかったが、あの人の立場なら陸上自衛隊、ひいては防衛省をも変革できたはずなのにと思った。それを諦めたということは、陸上自衛隊を、防衛省を荒谷氏は見放したということなのかと考えたら、自分が先に辞めておきながら、ひどく悲しい気持ちになったことを覚えている。 自衛隊には、全員とは言わないが、本気の隊員が信じられないくらいいる、その彼らの思いが実る組織に近づいていくことは、ある思いを残したまま自衛隊を去った多くのOBに共通する願いであり、祈りであると締めくくっています。”
“沖縄の風の高良鉄美です。 質問に入る前に、一言申し上げます。 自民党の西田昌司参議院議員がひめゆりの塔の展示資料を歴史の書換えなどと発言したことについて、今月八日の本委員会で、岩屋外務大臣は、政府の立場から立法府の議員さんの発言について十分な中身も承知していないままコメントすることは差し控えたいと答弁されました。発言の全てが公になっているわけですから、確認はされてから委員会に臨むべきだったと思います。中谷防衛大臣は、西田議員の発言は、失礼、西田委員の発言は承知いたしておりますが、個別の議員の一つ一つの発言について防衛省としてコメントするということは差し控えますと答弁拒否されました。 一方、石破総理は、昨日の衆議院予算委員会で、発言の全部は承知していないが、報道で知る限り、私は認識を異にするとの考えを示しました。両大臣も見解くらいは答弁すべきでした。 西田議員は、自分たちが納得できる歴史をつくらなければいけないと発言しましたが、歴史修正主義者に過去の事実は変えられない、凄惨な沖縄戦を語り継いできた沖縄県民は事実を変える言動は絶対に許さないと申し上げ、質問に入ります。”
“ありがとうございました。 今インターネットの話が出ましたけれども、やっぱりその上でも、基本は、時代がどんどん変わっていくにしても、あるいは災害があるにしても、憲法上の人権の問題をきちんと捉えていくということはとても重要ですし、それから、やっぱり国民主権の在り方として、これは地方では、当然ながらこの地方の住民は主権者ですので、地方の、そういった地方住民のことも考えると、やっぱりかなり工夫をして、これまでの培ってきた経験を、やっぱり先ほどずっと御提案あるようなマニュアルをしっかり作っておくということがむしろ一番重要かなと思っております。 そういった意味では、また法律事項と憲法事項を先ほど分けておくということでしたが、しっかりそこを分けて議論をするべきだろうと思っております。 以上です。”