紙智子
日本共産党 · Japan
“この流れが底流となって、安保法制反対、戦争する国づくりは許さない行動に発展したのではないでしょうか。 冒頭、二〇二三年度予算は戦争国家づくり元年予算と指摘しました。 安倍内閣は、歴代政権が憲法上許されないと言ってきた集団的自衛権の行使を容認し、安保法制が強行されました。まさに、アメリカの戦争に自衛隊が自動的に参戦する仕組みです。 このとき思い出したのは、父から聞いた戦争体験です。父は二十歳のときに召集令状を受け取り、五年間戦地に赴きました。航空隊の整備士として任務に就いて、いよいよ戦況が激しくなってきたとき、日本から特攻隊の若い兵士が次々とやってきたと言います。みんな二十歳前後、そして前の日の夜に水杯を交わし、翌朝にはどの青年もにっこり笑って敬礼をして飛び立っていく姿を見…”
“日本共産党を代表して、二〇二三年度決算、二〇二三年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、二〇二三年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成、内閣に対する警告決議に賛成の立場から討論を行います。 二〇二三年度予算は、安保三文書に基づいて敵基地攻撃能力を保有し、五年間で四十三兆円にも上る大軍拡計画をスタートをさせた予算です。戦争国家づくり元年予算というべきものです。 この軍拡のあおりも受けて、国民の暮らしを守る予算は圧縮されました。急激に進行した物価高騰に無為無策であるばかりか、消費税減税に背を向けた上に、インボイス導入まで強行しました。農林水産分野でいえば、予算は削減され、深刻な危機に直面した酪農に対し、まともな救済策は講じられませんでした。 一方で、期待した効果…”
“決算審議は、過去の経験、教訓を今後の政治に生かすために行われるものと思います。その点で、私の二十四年間の議員生活において経験した痛切な思いを語ることも無駄ではないと考えます。 私が初めて参議院に議席を得たのは、二〇〇一年の七月でした。この年、我が国で初めて牛海綿状脳症、BSEにかかった牛が発見されました。農林水産委員会に所属した私は、まず、太田豊秋農林水産委員長に連絡を取り、閉会中審査を求めました。委員長は、新人議員の私の声を受け止めて、実現に動いてくれました。国会というところは、新人の議員の言うことであっても、国民にとって切実なことはこういう形で受け止めて動いていくのかと、改めてその役割の重みを実感いたしました。 私にとって最後となる今国会でも、大事な経験をしました。二…”
“政府は国際化を掲げ、牛肉・オレンジの自由化を受け入れ、WTO協定を批准し、自由化に突き進みました。 二〇一〇年代半ばに入ると、安倍政権はTPPやメガFTA協定を締結し、歯止めのない自由化路線を進めました。今も政府の財政審議会は自給率の向上には疑問だと言い、国際分業、国際貿易のメリットを無視していると農政への圧力を掛けています。 この規制緩和と自由化で日本の農業はどうなったでしょうか。基幹的農業従事者は二〇〇〇年の二百四十万人から今や約百十一万人に半減し、耕地面積は五十六万ヘクタールも減少し、生産基盤の弱体化が進んでいます。農業で生活できない、後継者がいない、コミュニティーが維持できない、これは各地で共通した思いです。農業、農村を軽んじる国に未来はありません。 私は、生産者…”
“四十三兆円もの戦争準備の計画はやめ、平和を準備する外交こそが必要です。憲法九条を生かした平和の外交を強く求めるものです。 私は、国会に来てから、希望して農林水産委員会に所属してきました。この二十四年間、規制緩和と自由化から日本の食と農を守る闘いの連続でした。 今、米不足、米価高騰が国民生活を揺るがしている令和の米騒動は、その背景に規制緩和があります。 二〇〇四年の改正食糧法によって、米の流通が自由化されました。新たに商社や大手小売業が流通業者に参入し、生産者から米を買いたたく状況が生まれました。そのため、店頭から米が消えても、政府は有効な対策が打てませんでした。しかも、改正食糧法は、「米穀の再生産を確保する」との規定を削除し、生産者の経営を安定させる対策もなくしたんです。…”
“国民の声で政治を動かす、国会がそうした役割を果たすことを心から願うものです。 もう一つ強く記憶に残っているのは、二〇一一年三月十一日の東日本大震災、東京電力福島第一原発の事故です。 新しくなったばかりの議員会館がぎしぎしと音を立てて揺れ、テレビで大きな津波が太平洋岸に押し寄せ、のみ込んでいく状況に目を奪われました。 翌朝早く、車で福島県のいわき市に向かいました。小名浜海岸の商店街はシャッターがめくれ上がり、惨たんたる状況でした。そこから内陸部に移動する途中、ラジオで福島第一原発が水素爆発を起こしたというニュースを耳にして、恐怖を感じました。 この深刻な被害と事故を目の当たりにして、多くの方の考え方が大きく変わった瞬間だったのではないかと思います。とりわけ、原発事故は安全神…”
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“希望を語り、地域の営みが輝く未来をつくるために、皆さんとともにこれからも歩み続けていきたいと思います。 決意を述べて、最後の討論といたします。 ありがとうございました。(拍手)”
“政府は国際化を掲げ、牛肉・オレンジの自由化を受け入れ、WTO協定を批准し、自由化に突き進みました。 二〇一〇年代半ばに入ると、安倍政権はTPPやメガFTA協定を締結し、歯止めのない自由化路線を進めました。今も政府の財政審議会は自給率の向上には疑問だと言い、国際分業、国際貿易のメリットを無視していると農政への圧力を掛けています。 この規制緩和と自由化で日本の農業はどうなったでしょうか。基幹的農業従事者は二〇〇〇年の二百四十万人から今や約百十一万人に半減し、耕地面積は五十六万ヘクタールも減少し、生産基盤の弱体化が進んでいます。農業で生活できない、後継者がいない、コミュニティーが維持できない、これは各地で共通した思いです。農業、農村を軽んじる国に未来はありません。 私は、生産者に自己責任を迫る新自由主義的農政から脱却をして、人と環境に優しい農政に転換すべきだと思います。 私は今期で参議院議員を引退します。 志高清遠という言葉があります。志を高く、清い心で遠大な理想を持って生きよという意味です。これは、北海道のえりも町で漁業を営む漁師から教わりました。”
“四十三兆円もの戦争準備の計画はやめ、平和を準備する外交こそが必要です。憲法九条を生かした平和の外交を強く求めるものです。 私は、国会に来てから、希望して農林水産委員会に所属してきました。この二十四年間、規制緩和と自由化から日本の食と農を守る闘いの連続でした。 今、米不足、米価高騰が国民生活を揺るがしている令和の米騒動は、その背景に規制緩和があります。 二〇〇四年の改正食糧法によって、米の流通が自由化されました。新たに商社や大手小売業が流通業者に参入し、生産者から米を買いたたく状況が生まれました。そのため、店頭から米が消えても、政府は有効な対策が打てませんでした。しかも、改正食糧法は、「米穀の再生産を確保する」との規定を削除し、生産者の経営を安定させる対策もなくしたんです。市場任せから国が責任を持って安定供給を進める農政への大転換が必要です。 自由化も農政の大きな焦点でした。 一九八四年、日米諮問委員会は、アメリカから農産物を買うように圧力を掛け、日本の食料安全保障政策は、構造調整を妨げ、真の食料安全保障をも阻害していると報告書を出しました。”
“この流れが底流となって、安保法制反対、戦争する国づくりは許さない行動に発展したのではないでしょうか。 冒頭、二〇二三年度予算は戦争国家づくり元年予算と指摘しました。 安倍内閣は、歴代政権が憲法上許されないと言ってきた集団的自衛権の行使を容認し、安保法制が強行されました。まさに、アメリカの戦争に自衛隊が自動的に参戦する仕組みです。 このとき思い出したのは、父から聞いた戦争体験です。父は二十歳のときに召集令状を受け取り、五年間戦地に赴きました。航空隊の整備士として任務に就いて、いよいよ戦況が激しくなってきたとき、日本から特攻隊の若い兵士が次々とやってきたと言います。みんな二十歳前後、そして前の日の夜に水杯を交わし、翌朝にはどの青年もにっこり笑って敬礼をして飛び立っていく姿を見送った。けれど、誰一人帰ることはなかった。父は、痛ましいことをした、あの若者たちが死なずにいたら、その後の日本にどれだけ役に立っていたかしれない、もう二度とあんな戦争をやってはいけないと思うと繰り返し話していました。 父は亡くなりましたが、こうした思いが、憲法九条を守れ、安保法制反対の運動につながったんです。”
“国民の声で政治を動かす、国会がそうした役割を果たすことを心から願うものです。 もう一つ強く記憶に残っているのは、二〇一一年三月十一日の東日本大震災、東京電力福島第一原発の事故です。 新しくなったばかりの議員会館がぎしぎしと音を立てて揺れ、テレビで大きな津波が太平洋岸に押し寄せ、のみ込んでいく状況に目を奪われました。 翌朝早く、車で福島県のいわき市に向かいました。小名浜海岸の商店街はシャッターがめくれ上がり、惨たんたる状況でした。そこから内陸部に移動する途中、ラジオで福島第一原発が水素爆発を起こしたというニュースを耳にして、恐怖を感じました。 この深刻な被害と事故を目の当たりにして、多くの方の考え方が大きく変わった瞬間だったのではないかと思います。とりわけ、原発事故は安全神話が崩れ去った瞬間でした。これからは、自分の目で見て、自分の頭で考えて判断し、行動しようと、官邸前に原発再稼働反対の運動が始まり、何万人という規模に広がりました。 私は、政治は何をすべきなのか、日々考えながら行動しました。政治を動かすのは国民だということも実感いたしました。”
“決算審議は、過去の経験、教訓を今後の政治に生かすために行われるものと思います。その点で、私の二十四年間の議員生活において経験した痛切な思いを語ることも無駄ではないと考えます。 私が初めて参議院に議席を得たのは、二〇〇一年の七月でした。この年、我が国で初めて牛海綿状脳症、BSEにかかった牛が発見されました。農林水産委員会に所属した私は、まず、太田豊秋農林水産委員長に連絡を取り、閉会中審査を求めました。委員長は、新人議員の私の声を受け止めて、実現に動いてくれました。国会というところは、新人の議員の言うことであっても、国民にとって切実なことはこういう形で受け止めて動いていくのかと、改めてその役割の重みを実感いたしました。 私にとって最後となる今国会でも、大事な経験をしました。二〇二五年度予算に盛り込まれていた高額療養費の負担額の引上げをやめる予算修正を参議院が議決したのです。衆議院から送られてきた予算を参議院が修正し、衆議院も同意して成立すること自体、憲政史上初めてのことですが、それを可能にしたのは、患者さんなど関係者の切実な声を参議院が真摯に受け止めた結果だと思います。”
“日本共産党を代表して、二〇二三年度決算、二〇二三年度国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、二〇二三年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成、内閣に対する警告決議に賛成の立場から討論を行います。 二〇二三年度予算は、安保三文書に基づいて敵基地攻撃能力を保有し、五年間で四十三兆円にも上る大軍拡計画をスタートをさせた予算です。戦争国家づくり元年予算というべきものです。 この軍拡のあおりも受けて、国民の暮らしを守る予算は圧縮されました。急激に進行した物価高騰に無為無策であるばかりか、消費税減税に背を向けた上に、インボイス導入まで強行しました。農林水産分野でいえば、予算は削減され、深刻な危機に直面した酪農に対し、まともな救済策は講じられませんでした。 一方で、期待した効果は上がらなかったと認めながら、研究開発減税など大企業優遇税制を続け、一億円の壁の是正など、目玉政策は看板倒れとなりました。GXの名で原発回帰、特定の半導体企業支援などを含め、大企業、富裕層優先の政治が温存されたのです。 以上の点から、この予算執行の結果である二〇二三年度決算を是認することは到底できません。”
“今の答弁、大事な答弁だったと思うんですね。 やっぱり生産者の営農を補償するためにもこの収入保険の差押えは控えるということ、収入保険を差押禁止財産にするように財務省に働きかけていただくということを改めてお願いをいたしまして、私の質問といたします。”
“差押えの規定はないということですよね。実は、今、社保倒産という言葉があって、社会保険料を滞納した場合に資産が差し押さえられて倒産に至るケースを示す言葉です。 実は、生産者からこの社保倒産になりかねないという相談が寄せられているんですね。生産者は、収入保険があれば、苗代とか農業資材を購入して生産を続ける予定を立てていたと。ところが、その収入保険が差し押さえられたことで資材を購入することができなくなったというんですね。 国税庁に確認したところ、差押財産は、事業に影響が少なく、第三者に影響がないことを踏まえて対応するというふうに言われていると。この社会保険料を納付する意思があるにもかかわらず、十分な相談もなく差押えされたら、これ社保倒産しかねないということなんです。是非大臣から、これ差押えは控えるようにということで働きかけていただきたいと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。”
“今のお答えでは、協議会の中で出たけれども、強制的ではないよというふうに私は思うんで、是非そういうことを、理解を進めていただきたいと思います。 それと、あと、農産物の価格形成を図るとともに、価格が下落したときのセーフティーネットとして収入保険の役割というのは大きいと思うんです。それで、営農を継続するためのセーフティーネットなんですけれども、どういう場合に補填されるのかということについて説明をお願いします。”
“となると、これ強制では全然なくて、むしろ推奨される契約方式なんじゃないかと思うんですけれども、これいかがでしょうか。”
“この表ではっきり見えるのは、長期にわたって農家の取り分が減ってきているという事実ですよね。ずっと経済、六次産業化だとかいろんなことを言われてきたんだけど、結局、生産者のところが常に増えないで減っているという状況が続いてきたわけで、そこを是非今度の法律でもって変えていくというふうにしていただきたいと思うんです。 それで、今後、農家の取り分を増やしていく助けとなるのが、先日、新山参考人が紹介してくださったフランスのエガリム法ですね、エガリムⅡですか、で採用されている自動改定条項だと思うんです。この点については、大臣が関係者からの意見として、これ強制的な価格決定方式になるという答弁をされたんですよね。でも、これ新山参考人によると、フランスのこの自動改定方式というのは、その都度その都度の交渉なしに生産コストとその変動を価格に反映できるように当事者が自由に採用するものだというふうに思うんです。しかも、このやり方によって改定される価格というのは、考慮されるというふうにはなっているんだけれども、実際の取引価格とはちょっと異なると。”
“そうすると、やっぱり麦だとか、パンだとか麺だとかとなると小麦を使って、輸入の原材料を使っているのに置き換わってきているのかなというふうにも見えるんですけど、じゃ、今度の法案がこうした状況を改善をさせて、農家の取り分を増やす法律になるのかどうか、その点についてはどうでしょうか。”
“中間業者が不当な取引を強いられることがないように、やっぱり調査の体制を充実していただきたいと思います。 話題変えますけれども、お配りした資料を御覧いただきたいと思います。 これ、飲食費の最終消費額がどの産業にどれだけ帰属したかということを示している農水省の農林漁業及び関連産業を中心とした産業連関表です。上から三段目の数字が国内の農林漁業者に帰属した金額の合計で、五段目がこれ国産の農産物を使った加工業などの食品製造業、そして八段目の食品関連流通業ですね、これが小売も含めた川下の産業ということになるわけですけど、これ見ますと、昭和五十五年、一九八〇年に農林漁業者の取り分の金額が十二兆二千七百八十億円だったんですね。それが令和二年、二〇二〇年になると九兆五千五百七十億円まで目減りしているんですよね。これに対して、食品関連流通業者は、十三兆三千五百九十億円だったのが二十八兆六千百六十億円ということで大幅にこれ帰属額を増大させているんです。 農家の取り分がなぜこんなふうに減少しているのか、これどのように分析しているのかをお聞きしたいと思います。”
“新山先生の資料の中に、フランスでは高額の罰金まで法定化されているという説明もありました。 本法案において、農産物の生産コストへの考慮を川下に伝達する措置というのはどのようにとられるのか、参考人、お願いします。”
“やっぱり農業においても、少なくとも最低賃金レベルは保障されるようにすべきだというふうに思います。 それからまた、新山参考人ですが、農機具のコストをどうやって価格に反映させるかを詰めてほしいということを言われていたんですよね。それで、井村参考人からは、農機具がこの二十年余りで二倍から三倍になっていると、その引下げの要望も出されました。一方、農機具メーカーは内部留保を増やしているんですね。これ、米農家が時給十円であえいでいるときに、社名は言いませんけれども、国内大手の農機具のメーカーは内部留保をこの五年間で五千九百三十五億二千四百万円積み上げているんです。総額で一兆八千三百二十三億四千八百万円にも達していると。 そこでお聞きするんですけれども、本法案によって農機具メーカーに対して、内部留保をため込むんじゃなくて、価格を下げるように求めることはできるんでしょうか、大臣。”
“随時フォローアップという話もありますけれども、客観性を担保するために高度で広範な調査が可能な組織がやっぱり場合によっては地域ごとに必要になるんじゃないかなというふうに思うんです。是非、十分な支援が必要だと思いますので、やっていただきたいと思います。 さらに、新山参考人が提起した問題を続けてお聞きするんですが、先日の質疑で、労働報酬は合理的な費用に含まれるのかというふうに質問したときに、明確に含まれるという答弁がされました。さらに、新山参考人は、労働報酬をどう把握し、どう評価するのかが課題だというふうに指摘しています。この点について、どのように考えているのだろうかと。 それで、家族労働も含めて実態をきちんと把握するのか、コストとしての評価は何を基準とするのでしょうか。大臣にお聞きします。”
“お米の生産一つ取っても地域によってコストが千差万別と、そして流通も複雑になっているという状況の中で、やっぱりこのGメンと言われる人たち、取引Gメンが二十人程度というふうに聞いているんだけれども、やっぱりそれで足りるというふうにはなかなか思えないですよね。それで、フランスなんかはもっとたくさん人をそろえてやっているということもありますので、是非その辺の充実を提案しておきたいと思います。 それから、新山参考人が、専門職業間の組織について、我が国の品目ごと、地域ごとに異なる多様なコストの把握のために広範で専門的な組織が必要だということを指摘して、そのための人員と予算が必要だということも説明されていました。 それで、本法案におけるコスト指標作成団体について、どのような組織を想定し、政府として人員や予算を含めてどう支援しようと考えているのか、この想定も含めて教えていただきたいと思います。”
“そこで、まず提案なんですが、新山参考人の資料にもありましたが、フランスでは、フードチェーンの状況や価格、コストの損益の分析をする専門の機関、食品の価格とマージンに関する観測所というのが設けられていて、専門職業間組織のコストの指標作成のバックデータを提供すると同時に、国会にも品目ごとの流通の全体像が、詳細に報告するというふうにされているわけです。 例えばお米の流通について自由化したために、政府がこの間実態を正確につかめなかったというふうに思うんですけれども、フランスのようなこの専門職業間組織をつくることや国会への報告を考えているのかどうか、この点で政府の見通しをお聞きしたいと思います。”
“ちゃんと最初からそう答えていただきたいんですけれども、言いたいことは、つまり、二〇〇三年に食糧法の改正があったわけですよね。そのときに、米の流通を自由化していいのかどうかということが議論になったと。その規制緩和によって米の卸や生産現場にどういう影響を与えてきたのかというところを、まあ価格が乱高下して、それに伴って関連業者の利益も大きく振幅するような、そういう制度そのものがどうなのかということについて検証していただきたいなということなんですよ。利益がすごく上がったかのように印象が付くんだけど、そうじゃなくて、制度を変えたから利益を上げられるようになったと、自由市場というか、そういう中でなったということなのであって、そこは制度そのものの検証を求めておきたいというように思います。 次に、法案についてなんですけれども、参考人質疑で専門家の新山陽子参考人からも分かりにくい法案だというように言われていました。今回の法案というのは、価格への政府の関与には手を付けずに農産物の生産コストを食品産業にいかに転嫁するのか、そこが分かりにくい法案なんだろうと思うんです。”
“日本共産党の紙智子でございます。 初めに、米価高騰、米の流通についてお聞きします。 小泉大臣は、米の卸売の大手の営業利益は何と前年比で五〇〇%ぐらいです、そして、ほかの大手卸も営業利益は二五〇%を超えていますというふうに述べられました。 そこで、ちょっと政府参考人にお聞きするんですが、これなぜ五〇〇%とか二五〇%とかということが可能になっているんでしょうか。”
“ちょっと、あと残り短くなっちゃったんですけど、一言ずつお聞きしたいんですけど、急増する生産コストをある程度価格に転嫁することは必要だと思うんですけれども、これ、一方で低所得者に大きな影響を与えるというふうに思うんですね。 それで、現在、実質賃金の低下ということと、低所得者層が増加していて、十分に食事できない子供たちもいると。低所得者層ほど食料支出の割合があってエンゲル係数が今高いと。そういう所得が低い人ほど打撃が大きいという中で、これに対しての対応というか、感想なり御意見なり、一言ずつ、申し訳ない、短くなりますけれども、お願いします。”
“ありがとうございました。 そうしたら、次は坂爪先生にお聞きします。 ちょっと素朴な疑問として、関係者の協議、協力による再生産可能な価格の形成ということと、卸売市場においてこの需給のみによって値決めする競りの機能と矛盾するようにも思えてしまうところがあるんですよね。競りが値決めの機能を低下させているということを言う人もいますし、逆に、相対が増えても指標としての機能は重要だという指摘もあります。 この卸売市場改定後の、改正後の市場が実際どうなっているのかなというのもあるんですけれども、この本法案との関係について何か御意見があったらお聞かせいただきたいと思います。”
“分かりました。 それと、もう一つちょっとお聞きしたいんですけれども、実は先日、私質問したときに、コスト指標の作成団体の実効性を確保するためには、変動する生産コストを自動的に販売価格に反映させる仕組みが必要ではないかというふうに聞いたんです。そうしたら、価格決定は当事者間で行うべきで、価格が自動的に改定されるような強制的な価格決定方式では需要が考慮されなくなるなどの意見が示されているという答弁だったんですね。 それで、その元々のエガリムからいろいろ学んできているということで、フォーミュラの話もさっきありましたけれども、向こうの方では、自動改定条項というようなこと、日本訳で言えばそうなんだけど、何か自動的にというんじゃなくて、それを決める際にそもそも何回も話し合って、話し合った上で自分たち自身が選べる仕組みになっているというふうに聞いたんですけど、その辺ちょっともう少しお話ししていただければと思います。”
“ありがとうございます。 続いて、ちょっと今お米の問題が課題になっていますからちょっとお聞きしたいんですけれども。 事前に配られていた資料を見ていましたら、米は農協共販によって二つの契約方式で取引されていると。一つは事前契約、二つは相対取引ということで、農協から農家に対しては共同計算によってこの概算金が支払われて、後でこれ精算されると。 その上で、この事前契約、相対契約に生産コスト指標を導入できるかどうかというのは、ちょっと重要なことだと思うんですけれども、どういう課題があるのかということで、お考えがありましたらお願いします。”
“ありがとうございます。 では、次、新山先生に伺います。 それで、価格形成において、家族労働報酬と、それから、今、井村参考人もお話しになったんですけど、農機具などのこの減価償却がきちんと評価されるというのはやっぱり鍵だと思うんですね。これについて、本法案の評価、この法案の中でそこのところがちゃんと含まれるかどうかということも含めて、考えておられることをちょっとお話しいただけたらなと思います。”
“今の、最近の農機具というのは余りにも高いという声があって、それで、この法案が課題とする生産コストの高騰という問題とも関連していますし、災害が必ずしもあるかないかにかかわらず、これ離農が広がることにもつながっているというか、よく聞くのは、この機械がもう使えなくなったときはもう終わるというようなことなんかも含めて、出されるんですよね。 それで、井村参考人の現場での具体的な実感と御意見ありましたらお聞かせいただきたいと思います。”
“日本共産党の紙智子でございます。 三人の参考人の皆さん、本当に今日は、どの方も遠いところから来てくださいましてありがとうございます。そして、すごく深められる議論されていただいてありがとうございます。 最初に、井村参考人からお聞きしたいんですけれども、能登半島でいうと、二度も災害に見舞われて、農業も甚大な被害を受けられたということでは、そういう中から本当に大変な思いをしながら今頑張っておられるんだろうなと思います。 それで、お聞きするんですけれども、前もっていただいている中にもあるんですけれども、やっぱり被害でもって農機具なんかも相当ダメージを受けたということなんかもあって、これ、掛かるコストというのは、復旧にとってもすごい大変なことなんですけど、この価格転嫁ということを考える上でも、これってポイントになるんじゃないのかなと。”
“分かりました。 それで、農家が強い価格決定力を持っている流通や小売側と交渉しやすい基準を定めるべきだというふうに思っています。 それで、あと、最後になりますけれども、コスト指標を作成するに当たって公的データを活用するということなんですけれども、今回の米の需給見通しは甘かったというふうに思うんですね。公的データに対する信頼が揺らいだんじゃないかと。 三十日の本会議のときに、公的統計に関わる職員を増やすように求めたことに対して、大臣は、この間ずっと統計職員を減らし続けてきたことをスリム化と言ったんですね。で、OBを活用すると答弁されました。でも、三十年前の六千二百人から、昨年度末は千五十三人ですから、余りに減らし過ぎたと思うんです。これ、新しい制度に走り始めるときですから、さすがにこれは少ないんじゃないかと思いますけれども、大臣、最後一言お願いします。”
“だとしたら、どうして書かないのかなって、文字として書き込んだ方がいいんじゃないのかなというふうに思いますし、少なくとも労働者でいうところの最低賃金は必要なんじゃないのかなというふうに思います。 それから、三十六条ですけれども、取引の相手方から持続的な供給に関する費用などについての協議の申入れをされた場合に、また取組の提案がされた場合は、必要な検討、協力を行うよう努めなければならないと、それしか記載されていないんですよね。 それで、三十七条のところに、この措置について判断基準となる事項は農林水産大臣が定めるとされていて、三十九条のところでは、措置の実施が著しく不十分であるときには勧告をし、従わなかったときには公表できるとされています。 二一年産のときのように再び採算が取れなくなるような事態に陥ったときに、三十六条による協議の申入れというのは誰が誰に行うことを想定しているんでしょうか。”
“だから、農民の労働報酬というのが確保されるかどうかというのは焦点だというふうに思うんです。 そこでお聞きするんですけれども、この合理的な費用に農民の労働報酬というのは含まれるんでしょうか。”
“生産者と買手との取引で、買手側から例えば輸入品との競争を持ち出されるということにならないかなというちょっと心配もあるんですよね。そうなると、その法律の目的を達成することになるのかなというふうにも疑問も感じているところです。 それで、本法案を立案するに当たって、フランス、同様の法律であるエガリム法を参考にするために農林水産省の幹部が同国に派遣されたと、で、研究したというふうに聞いています。 エガリム法では、目的としてはっきり農民の労働報酬の保護というのが規定されているんですけれども、今回の法律にはそれが明記されていないんですね。本会議でなぜなのかって聞いたら、食料の生産から販売の各段階で、人件費のみならず、肥料や飼料や資材など様々な費用が掛かっているので、労働報酬を特記するのではなくて、様々な費用を対象として考慮した価格形成を促すことにしたんだという答弁だったわけです。 しかしながら、この資材費や光熱費が支払えなくなった場合に破産したり倒産したり廃業になるけれども、自分や家族の労働費というのは削れるわけですよね。削れるんですよ。”
“そうなりますと、輸入品であっても持続的に供給されるならよいということになるのかなと思うんですよね。 交渉する際に、例えば生産者に対して輸入品の価格を持ち出されかねない、そういうときもあるかなと思うんですけれども、そのときはどうするんでしょうか。”
“価格が大きく下がったとしても、政府はやっぱり農業をされている経営者を支える必要があるというふうに思います。 今回の法案ですけれども、元々、この飼料や燃油や資材価格が高騰して農家の経営を圧迫していると、経営を続けられない状況の下でいかにして価格を転嫁できるのか、実質賃金が上がっていない消費者にとって耐えられるような適正な価格というのを設定するために議論されているというふうに思っていました。で、法案が出てきてみて、価格転嫁というのが価格形成というふうになっていて、ちょっと違うイメージを感じたんですよね。 私、本会議のときに、それで、農家経営の持続性ではなくて食品等の持続的な供給というふうになったその理由についてお聞きをしたんですけれども、大臣の答弁は、農業経営の持続性を目的とするんじゃなくて、食料システム全体として食料の持続的な供給実現のためというふうに答えられました。 でも、これ考えてみると、食料の持続的な供給ということになると、輸入も含まれるように見えるんですよね。輸入の原材料や食品も含まれるということになるんでしょうか。”
“二千円の価格では生産者は赤字になって続けられなくなることなども理解してもらわなきゃいけないと。生産者も消費者にも安心できる価格になるように政府としてメッセージが必要じゃないかというふうに思うんですけれども、これはどうでしょうか。”
“セーフティーネットの話もさっきあったんですけれども、セーフティーネットがあっても二〇二一年の平均年間所得が生産者一万円だったわけです、平均すると。それで、時給にすると十円という事態になぜなったのかなというのもあるんですけれども、二一年産だけでなくて、それよりもずっと以前から、私たちが買える安いお米の値段というのは言わば農家の努力と犠牲によって成り立っていたと思うんですよ。 収入保険は大事な制度なんだけれども、これは青色申告の人だけが対象であって、なかなか入りづらいとか、あるいはナラシ対策も認定農業者だけしか入れなくて、販売価格が低迷し続けると補填策もぐっと落ちるという難点もあるわけですね。いずれも現状ではセーフティーネットとしてはやっぱり十分じゃないと、不十分だというふうに思うんです。 最近のちょっとマスコミの報道、さっきも話ありましたけれども、生産者と消費者の対立を招くような描き方をされているということもあるんですよね。誰かをやっぱり悪者にするような議論は良くないと思うんですよ。今議論している法案、法律案もそうだと思うんですね。”
“支えるというメッセージを出す必要あるんじゃないですかと言ったんですけど、メッセージは出さなくていいですか。支えていきますよというメッセージ、生産者に。”
“考えていただきたいと思います。それでよく調べていただきたいと思います。 それからもう一つ、随意契約、二千円で出すということで、米価は二千円程度で当たり前だと、二千円が独り歩きして、その影響で生産者の米価が大きく下がってしまって再び赤字に転落することも考えられると。 それで、長年赤字だった生産者にとっては、再び米価が下落することに対して大きな不安を覚えていると。今後増産を図るためにも、生産者米価が下がった場合は政府が責任を持って支えるよというメッセージが必要なんじゃないかと思いますけれども、どうでしょうか。”
“結局聞いたことには答えていただいていなくて、つまり支援が必要じゃないかと、それを何らかの形で検討してほしいと言ったんですけど、短く、ちょっと。”
“ちょっと質問した中身に対して、要するにそういう損失が出た場合に、真面目に日頃からやっている人に対してその損失が出た場合に支援は必要なんじゃないかということを言ったわけですよ。 それで、前回も言ったんですけど、法制局とも相談して、政府備蓄米は貸し付けるという条件でないと出せないと言っていた備蓄米を後になって放出したわけです。大臣も、公平性を保つことが必要なので会計法の規定で競争入札していたけれども、消費者に早く提供するために随意契約にしたというふうに言われましたよね。それで、公平性よりもスピード感を重視したということだと思うんですが、この公平性がなくなったら混乱も生まれると、整合性のない対応に振り回されているというふうに言っている業者もいるんですよね。 それで、今回、二回目になるこの備蓄米の随意契約についても、受渡しの数量だとか、それから販売先にも条件が付いていると、それで放出を受けることができない米穀店もあるというふうに聞いているんです。 今その検討されているのか分かりませんけれども、今はっきりこうだと言えないにしても、検討するというぐらいは言っていただけないでしょうか。”
“米の中間業者ですとかそれから小売業者なんかのこの流通業者も大切な役割を果たしているというふうに思うんですね。私の知っているお米屋さんは、売り先、それから買いに来るお客さんのことを考えると同時に、生産者の事情も把握する努力もしていて、応援をしながら商売をされているんです。施設などとか地域の具体的なニーズにきめ細かく応える役割担っておられるんですね。言わば毛細血管のように隅々まで米を届ける役割を担っているというふうに思うんです。この業界が損失するということは、町の損失にもなるというふうに思うんですね。 改めて、農水省独自のこの損害の補償や、若しくは支援が必要だというふうに思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。”
“日本共産党の紙智子でございます。 私も、冒頭、随意契約した政府備蓄米の放出についてお聞きします。 五月二十九日の当委員会で、大臣は、過熱した米価を引き下げるというふうに発言しました。政府備蓄米は競争入札の米と合わせると六十一万トン放出されるということで、今後、市中にお米があふれ返ってなかなか買ってもらえなくなるということもあり得ると。 今後、市中にお米が出ていって、それで業者から先週話を聞いて、この銘柄米など高値で買ったお米を安く売らざるを得ない場合、つまり、価格が下がり過ぎた場合に、JAや卸や小売の損害が出た場合にどうするのかということをお聞きしたんですよね。そうしたら、大臣は、経済状況を見て必要な支援は政府全体で考えるのは当然だというふうに言われたんですよ。 しかし、損害はこれ社会全体の経済状況で発生するということではなくて、安い政府備蓄米を放出したことによって発生するケースが考えられるわけですから、一般論にするのではなくて、やっぱり政府備蓄米放出によってこの損害を受けるというわけですから、それに対応した損害の支援とか、場合によっては補償が必要なんじゃないかと思うんですよ。”
“これで買いたたきは防げるのでしょうか。 生産コストは、品目や時期、地域によって変動します。生産コストはきめ細かく把握することが必要です。その役割を担う人員、特に減らされ続けた公的統計の人員を増やして体制を強化すべきではありませんか。 一方、加工、流通、販売に係るコストは企業秘密もあって明らかになりません。流通、販売業者は生産側より相対的に力が強いのが実態です。適正な価格形成を目指すには、法案で設置が明記されたコスト指標作成団体の役割が重要です。高い専門性や独立性を持たせる必要があるのではありませんか。コスト指標作成団体の実効性を確保するためには、変動する生産コストを自動的に販売価格に反映させる仕組みが必要ではありませんか。 以上、お答えください。 日本共産党は、生産者に自己責任を迫る新自由主義的農政ではなく、人と環境に優しい農政の転換が必要だと考えます。農業を日本の基幹的産業と位置付け、食料自給率を高め、軍事費の拡大ではなく農業予算を増やすように求めて、質問といたします。(拍手) 〔国務大臣小泉進次郎君登壇、拍手〕”
“江藤拓前農水大臣は、日米貿易協定の交渉が乾いた雑巾を絞るようなものだった、これ以上の輸入自由化はできないと述べました。小泉大臣も同じ認識なのか、お聞きします。 日本政府は、これまで牛肉・オレンジの輸入自由化や米輸入などの圧力に屈して自由化を進めてきました。安心、安全な食料は日本の大地から。圧力に屈せず食料主権を守ることを求めます。 法案について、以下、農林水産大臣に質問します。 生産者は、農作物の価格を自分でコントロールできません。高騰する飼料、資材などの生産コストを販売価格に転嫁することを願っています。しかし、本法案は、農家経営の持続性ではなく、食品等の持続的な供給になりました。これで農家経営の持続性は保たれるのでしょうか。 政府が参考にしたというフランスの法律には明記されている農民の労働報酬の保護の文言が、本法案にはありません。昨年、岸田文雄首相は、人件費等のコストに配慮をした価格形成の仕組みの法制化をすると答弁をしました。ならば、そう明記すべきではありませんか。 農作物の買いたたきを防ぐことが必要です。法文の文言は、適正な費用ではなく、合理的な費用となっています。”
“そのためには、米の増産に踏み切るべきです。明言いただきたいと思います。今の備蓄量は一・八か月分、百万トンです。公的備蓄こそ増やすべきではありませんか。 生産者と消費者が安心できる政策が必要です。生産者をめぐる状況は厳しいままです。資材費が高騰し、米価が上がっても長年の赤字を埋める水準には至っていません。二千円が独り歩きしないか不安の声が上がっています。生産者にとって再生産可能な米価が保障され、消費者にとっても負担が重くならないようにするべきです。安定供給と価格の安定は国の役割だと考えます。そのためにも、農家が安心して増産に励めるように価格保障、所得補償を抜本的に充実すべきです。農業所得に占める補助金の割合は欧米並みに拡充すべきです。農林水産大臣、答弁を求めます。 トランプ関税について聞きます。 アメリカは、ミニマムアクセス米の輸入枠の拡大、大豆、トウモロコシなど、輸入拡大を求めていると報道されています。米通商代表部、USTRは、日本に農産物の更なる市場開放を迫っています。日本の農業を犠牲にしてはなりません。”
“なぜ米価が高止まりしたのでしょうか。昨年の夏以来、米の業者は、米不足の不安に駆られ、直接農家の庭先に高値で買い付けに行き、集荷競争が起こりました。米価が安定しないのは、流通を自由化した上、米価は市場で決まる、政府は価格に介入しないという考え方に固執したからです。 農業で生活できない状態に追い込んだことも問題です。生産者の年間所得は一万円、時給十円が続きました。農業で生活できないので、二〇一〇年から二〇二〇年に農家戸数は四十六万戸も減少しました。農地もこの十年間で二十六万ヘクタール減少、米の生産量は十年間で百三十五万トンも減少しました。生産者には減反を押し付けて、供給量の不足を招いたことが米価の高騰につながったのではありませんか。 政府の需給見通しにも問題があります。生産者には主食用の米が余らないようにぎりぎりの生産を求め、備蓄もぎりぎりの水準です。今の需給計画では、異常気象、温暖化や経済状況などの影響による僅かな需給の変動で米不足や価格高騰が起こる、そのことが今回明らかになりました。 米をめぐる危機的な状況を打開するには、ぎりぎりの需給計画から、ゆとりある需給計画に変えるべきです。”
“一つは、公平感が保たれるかということです。既に入札で政府備蓄米を買った卸や小売店は自分たちでトラックを確保して配送していますが、随意契約の場合、輸送料は国が負担する、物流を無料にするといいます。不公平をどう克服するのでしょうか。 二つ目は、備蓄米をいかに消費者にスムーズに届けるのかという問題です。通常の物流に新たに備蓄米を流すための物流が必要になりますので、トラックと運転手を確保する必要があります。米のカビ検査や、玄米を精米するための精米機の確保、新たなパッケージ作りが必要となります。こうした新たな負担が生まれます。競争入札で購入した場合も含めて、これ支援するべきではありませんか。 三つ目は、随意契約米を二千円で出すことで全体の米価の高騰を抑えることができるのですか。農林水産大臣にお答えいただきたいと思います。 同時に、今必要なのは、米価の高騰に苦しむ経済的困窮者、子供食堂やフードバンク、さらには病院、高齢者施設、保育園など、社会福祉施設や学校給食に米を確実に届ける支援を求めます。文科大臣、農林水産大臣、お答えください。 次に、農政の根本問題で農林水産大臣に質問します。”
“日本共産党の紙智子です。 会派を代表して、食品等の流通の合理化及び取引の適正化に関する法律等改正案について質問いたします。 農政の焦点になっている米価の高騰についてお聞きします。 昨年の春先から、米不足が発生していると町のお米屋さんから訴えられました。私は昨年の六月に農水省に備蓄米の放出を求めましたが、米はあると言って応じませんでした。七月から深刻化しても、新米が出てくれば落ち着くと言い続けました。米価高騰に苦しむ国民の世論に押されて、備蓄米の放出を決めたのは今年に入って一月です。それでもスーパーや米穀店に出たのは三月末で、放出量の僅か一%、米価の高止まりは続いたままです。 政府に余りにも危機感がなかったと言わざるを得ません。小泉農林水産大臣の認識をお聞きします。 新たな政府備蓄米の売渡し方式についてお聞きします。 農林水産大臣は、米価を五キロ二千円に下げると宣言し、競争入札から随意契約に変えて、六月初旬には店頭に並べると発言しました。暮らしが悪化する下で、店頭価格の引下げは国民の願いに応えることであると思います。しかし、米穀店や業者から話を聞くと、疑問や不安が出されました。”
“時間になりました。 過去の歴史をたどると、農業を守る守ると言いながら、蓋を開けると、牛肉・オレンジの自由化のように、農業が犠牲になってきたという事実があります。今回は決してそれはやらないということを是非明言していただきたいと思います。”
“予算を増やすことは、私たちは大いに応援します。 最後、トランプ関税についてお聞きします。 米通商代表部、USTRは、日本に農産物の更なる市場開放を迫っています。日本の農業を犠牲にしてはならないと思うんですね。江藤前農水大臣は、日米貿易協定の交渉は乾いた雑巾を絞るようなものだったとおっしゃっていて、これ以上の輸入自由化はできないんだと述べられていました。 小泉大臣も同じ認識でしょうか。”