木村英子
れいわ新選組 · Japan
“介護保険は家族介護を前提として家族の負担を減らす制度設計となっているのに対して、障害福祉の重度訪問介護は、どんな重い障害や医療的ケアが必要であっても、地域で自立して暮らせる見守りを含めた長時間介護が認められています。そのため、重度訪問介護を利用して地域で生活している障害者が、六十五歳になった途端、介護保険に強制的に移行され、介護の時間数が減らされ、施設に入らざるを得ない状況があります。そのような中で、障害者団体の反対運動によって、平成十九年には自治体が認めれば六十五歳以降も障害福祉サービスを利用できるという課長通知が出されています。 また、資料一のとおり、介護保険では、老振七十六号によってサービス提供範囲に制限が設けられているため、利用者が来客にお茶を出したくても大掃除を…”
“ありがとうございます。 包括的な評価の仕組みの導入について、障害福祉サービスの利用に当たっては、必要なサービス量を支給決定するという従来の運用を変えないということを言っていただきました。 しかし、介護保険を扱う事業所の数に比べて重度訪問介護は、事業所の数がとても少ない状況です。また、単価が介護保険に比べてかなり低いために重度訪問介護を請け負ってくれる事業所が少ないのが現状です。そういう意味では、中山間地域においてはなおさら難しい状況であると思います。結果として、重度障害者が取り残されて地域で暮らすことができなくなり、施設に行かざるを得ない状況になっているというのは現在も起きている状況です。 そこで質問いたしますが、重度訪問介護などの居宅介護について、現時点で特定地域サービ…”
“れいわ新選組の木村英子です。 本法案は、独り暮らしの高齢者の増加や過疎地域の人口減少といった変化に対応するため、社会福祉法、介護保険法、障害者総合支援法など幾つかの法律を一つに束ねた改正案となっています。 本日は、その中でも十分な議論がなされたとは言い難い特定地域サービスについて質問します。 特定地域サービスは、人手が足りない中山間地域において、通常より緩い人員基準でも介護サービスを提供できるようにするために創設された新しいサービス類型です。具体的には、地域の実情に応じて、管理者の配置要件、専門職の常勤、専従要件、夜勤職員の配置要件などを緩和できるようになります。また、これまでの利用回数に応じた報酬に加え、月額の定額報酬など、包括的な報酬の仕組みを導入できるようになります…”
“ありがとうございます。 特定地域サービスの対象となるサービスについて、重度訪問介護も含め現時点ではまだまだ決まっていないということでありますが、利用者の実態を踏まえて十分な議論がなされなければ、利用者の地域生活を壊してしまう結果になってしまいます。 今回の法案では大枠だけが法律に今は書かれていますが、対象サービスや報酬の具体的内容は今後の省令や告示で決められてしまい、国会で審議されることはありません。ですから、なおのこと慎重かつ念入りな議論を尽くさなければ、重度訪問介護や居宅介護などを利用している障害者の命と生活が脅かされてしまいます。 特定地域サービスの制度設計については、既存の会議体で集中的な議論を行うほか、利用者や関係団体が参画する専門のワーキンググループの設置を検…”
“障害者一人一人の必要な支援の内容も時間数も異なることから、高齢者介護と同じ発想で制度設計できるものではありません。 実際、社会保障審議会の障害者部会でも慎重な意見が相次ぎ、全国脊髄損傷者連合会の安藤委員は、重度訪問介護のようなサービスに月額定額の包括払いを導入することには疑問を示し、特別地域加算の拡充で対応すべきではないかと発言しています。また、日本医師会の江澤委員も、障害福祉サービスは介護保険と比べて提供体制が十分に整っておらず、同じ方策を導入するのは時期尚早であり、まずは実態を丁寧に分析するべきだと指摘しています。 こうした懸念が示されている中で、政府は介護保険分野で検討されてきた特定地域サービスの仕組みを障害福祉分野にも導入しようとしています。厚労省は高齢者介護と障…”
“まだまだこの法案の中身が決まっていない以上、どのようにこれから決められていくのか。そしてまた、私たち障害者が利用している制度がどのように変えられてしまうのか。命と生活が左右されるし、重要な問題ですから、とても不安を感じています。 検討に今後当たっては、十分な議論を行うために新しい会議体を設置することが難しいのであれば、せめて既存の場において必要な話合いの回数を確保したり、当事者参画の下で行って議論を尽くす会議体などをつくっていただきたいなという希望があります。介護保険法と障害者総合支援法は別の法律ですから、この二つの法律を束ねて提出するべきではないと私は考えています。 特定地域サービスや包括的評価ありきではなく、当事者の実態を丁寧に把握してゼロベースで議論していただくこと…”
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“れいわ新選組の木村英子です。 本日は、選挙の投票における合理的配慮について質問します。 障害者が投票所に行った際に介護者の付添いを断られることが多い状況にあります。介護者は、身体介護だけではなく、他者とのコミュニケーションを助ける重要な存在です。付添いを認められない場合は、投票だけに限らず、社会生活すらできなくなってしまいます。 介護者の付添いを認めていない投票所において、知的障害者の方や言語障害のある方の場合、選挙管理委員会の職員がコミュニケーションが取れないとして中に入れてもらえなかったり、意思がないと言われ、投票できずに帰らざるを得なかった方もいます。 資料一を御覧ください。(資料提示)また、盲聾者の方の場合、選挙時に通訳、介助員の同行が認められないことで、そもそも選挙に行かない盲聾者の方も多いと言われています。 資料二を御覧ください。健常者の方でも、認知症の母を投票所に連れていき、介護福祉士の資格書を見せても、入場できませんと拒否されたという事例もあります。”
“今総理がお答えになったことは、選挙に出る障害者の場合の権利であって、この政治活動そのものを障害者の方がやっていいかどうかということについてはまだ許可は得られていませんので、その件についても今後追及していきたいと思います。 以上で終わります。”
“政治活動を行うことを不適当な外出であるということ、このような対応は、そもそも重度障害者には政治活動に参加する資格はないという烙印を押すのに等しい行為であり、重度障害者を恩恵的な施策を享受する立場に閉じ込めるものであって、憲法十四条に違反し、障害者差別解消法にも違反する著しい差別と言えます。 告示がこのような運用をされていることを知りながらこれを放置するのは、政府が昨年十二月二十七日に策定した行動計画が絵に描いた餅にすぎないことを示すことにほかなりません。告示五百二十三号を直ちに廃止すべきだと思いますとおっしゃっています。 そこで、総理に再度質問します。 私たち介護の必要な障害者が地域で当たり前に生活するには、この重度訪問介護の制度は不可欠です。前回、総理は、この告示の廃止は考えていないが、解釈について自治体に周知すると言っていました。しかし、通知などでは法的拘束力はありませんから、自治体が恣意的に運用しているこの告示の中の社会通念上適当でない外出という文言だけでもせめて見直していただきたいと思うんですが、総理の答弁を求めます。”
“障害者の現状は、介護報酬が切り下げられ、人手不足で事業所から介護派遣を打ち切られ、自治体からは介護の支給時間を減らされて、施設に行かざるを得ない障害者や亡くなっていく友人を見送るたびに、次は自分の番だという危機感の中で、私は議員になることを決めたんです。障害者の厳しい現状を国会に伝えるために、私は今ここにいます。 先ほど徳田弁護士から参政権についての御意見もあらかじめいただいていましたので、御紹介します。 参政権は、憲法によって全ての日本国民に保障されている最も重要な権利です。参政権の中でも、単に選挙に参加するというだけでなく、自らの要求を実現するために政治活動を行う権利は、主権者としての民主主義の根幹を成す基本的な権利であり、障害者にとっては社会参加の象徴という権利です。 しかしながら、我が国においては、重度障害者の参政権の行使は長い年月認められないまま経過してきました。在宅投票が認められるのに至ったのはごく最近のことであり、今なお多くの自治体が告示五百二十三号を根拠として、重度障害者が政治活動を行うことを社会通念上不適当な外出に当たるとして、重度訪問介護の対象から除外しています。”
“分かりました。ちょっと納得できませんけれども。 次に、参政権についてお伺いします。 私は、二〇一九年の参議院選挙に特定枠を利用して選挙に立候補し、国会議員になりました。しかし、重度障害者の私には、厚労省の告示によって政治活動や選挙活動をしてはいけない規制があり、選挙に出られる可能性はほとんどありませんでした。 そのような中で、政党内で優先的に当選させたい比例候補を指定できる特定枠を利用して立候補しました。この特定枠は、個人のポスターや演説などの選挙運動ができない規定となっています。ですから、私は、告示で制限されている政治活動や選挙活動をしなくても当選することができたんです。しかし、当選した後、告示で就労が認められないため、議員活動中は重度訪問介護を使ってはならず、現在まで参議院が暫定的に介護費用を負担しています。 なぜ、障害があるだけで、社会で生きるときにこんなにも権利を制限されなければならないのでしょうか。”
“私は総理にお聞きしたかったんですけれども、これは違反していることなのでしょうか。総理、どう思われますでしょうか。”
“障害のない人だったら、プールで遊んだり居酒屋でくつろいだりすることは当たり前に享受する自由です。どうして障害の、どうして重度の障害の場合にだけ、このような行為が社会通念上不適当な行為とされるのでしょうか。障害のない人が当たり前に享受しているこのような行為を禁止するという考え方は、障害者差別解消法に違反する重度障害者に対する差別であり、人間の命の価値を選別する優生思想の表れだというべきです。政府は、昨年十二月に行動計画を閣議決定し、障害のある人の社会参加を阻む障壁の除去に取り組むことを明らかにしていますが、この行動計画に示された政府としての行動指針にも真っ向から反するものです。私はこうした制限の根拠になっている告示は直ちに廃止するべきだと思いますとおっしゃっています。 徳田先生がおっしゃっているように、昨年の十二月二十七日に政府が策定した行動計画にこの告示は反していると思いますけれども、総理はいかがでしょうか。”
“(資料提示) そして、この制度の利用に当たっては、家の中での食事やトイレ、入浴などの介護内容や外出先など、支給される利用時間数が自治体によって厳しく決められ、十分な介護が受けられない障害者も少なくありません。その上、重度訪問介護は介護保険の介護の単価に比べて低く、取り扱ってくれない事業所も多く、自治体によってはこの制度を導入しないところもあります。 資料二の障害者総合支援法の目的にもあるように、障害者の地域での生活を支えるはずの重度訪問介護ですが、実際には制度が整っていないことで、介護の必要な障害者が地域で生きることができない状況にあります。 そんな中で、障害者の方が苦しい現状に寄り添い、一緒に闘っている方で、旧優生保護法の被害者訴訟の大分弁護団団長である徳田弁護士を本日参考人としてお招きする予定でしたが、調整が付かなかったため、御意見を事前にいただいておりますので、御紹介します。 私の友人である脳性麻痺による重度障害者は、私が居酒屋に誘って飲食した際に、このような経験は生まれて初めてだと語ってくれました。”
“れいわ新選組の木村英子です。 今月七日に引き続き、重度訪問介護の告示について質問いたします。 私は、現在、重度訪問介護を利用して地域で生活をしています。食事やトイレなど、生活の全てに介護が必要な重度障害者の私が施設から飛び出し、地域で生きていくには一日二十四時間の介護が必要ですが、地域での四十一年間の生活を支えてくれたのは地域の人たち、そして学生さんたちでした。 そして、一九七四年に障害者運動によってつくられた東京都単独事業である重度脳性麻痺者介護人派遣事業が現在の重度訪問介護制度となっています。現在のこの制度を利用して地域での生活を実現している障害者は一万二千人以上いますが、制度が施行されてから約半世紀もたっているのに、いまだに家の中の介護が中心であり、外出については、資料一のとおり、厚労省告示五百二十三号の「通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除く。」によって制限されています。”
“認知や判断って、一体誰が決めるんでしょうかね。やっぱり、被災地支援に当たる障害者団体を排除することは考えていないというふうに答弁されましたけど、欠格条項がある限り、障害を理由に差別していることには変わらないと思います。 私たち障害当事者抜きにインクルーシブ防災の実現はあり得ないと思います。この問題については引き続き追及していきたいと思いますので。 以上、質問を終わります。”
“二〇一五年に日本で開かれた国連防災世界会議で提唱された、誰も排除されない、誰も排除しない、誰も排除させない、インクルーシブ防災の考え方を改めて認識し、この差別的な条項を削除していただきたいと思いますが、坂井大臣、いかがでしょうか。”
“すごい差別的な発言ですよね、今の。そもそも、この改正案に障害がある者を欠格事由に入れること自体差別であり、この国の人権意識を疑います。 東日本大震災や過去の震災では、災害では、資料二のように、DPI日本会議や全国自立生活センター協議会、ゆめ風基金などの障害当事者団体が集まって東北関東大震災障害者救援本部を立ち上げ、救援物資の調達と輸送、避難者の受入れ、ボランティアの派遣など、現地の障害者の人たちの支援に必死で取り組んでいました。そして、昨年の能登半島地震でも、資料三のとおり、当事者団体の日本障害フォーラムが被災者支援に当たっています。 また、昨年の二月に本会議で岸田前総理が、様々な立場の当事者の方が参画する意義を十分に踏まえ、インクルーシブ防災の推進を図ってまいりますと答弁されましたが、今回の改正案にはそれが反映されず、むしろ防災対策から障害当事者を排除しています。”
“れいわ新選組の木村英子です。 今国会に提出された災害対策基本法の改正案では、頻発している震災に備えるために、平時からNPOやボランティア団体との連携を深め、事前に国に登録する被災者援護協力団体の登録制度を創設することになっています。 資料一を御覧ください。(資料提示) この改正案では、登録団体の欠格事由として、心身の障害により被災者援護協力業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものに該当する役員がいる場合には登録できないと明記されています。 なぜ、障害者が役員となっている団体は被災者を援護する協力団体の登録ができないのでしょうか。坂井大臣に答弁を求めます。”
“地震や津波は天災ですから予測はできません。しかし、原発の事故は人災であることは明らかですから、大惨事を防ぐためにも避難計画などの原子力防災体制の抜本的な見直しが必要だと考えます。原子力発電所のある地域においては、いつ起こるか分からない自然災害に加え、原発事故による複合災害が起こることで、住民の命が更に危険な状況に置かれてしまいます。 ですから、れいわ新選組は、原子力防災を改正案に明記することを訴え、具体的な条文案をワーキングチームにて提出いたしましたが、取り入れてはもらえませんでした。 一瞬にして人々の命と生活を奪ってしまう原発事故に対する防災対策を条文に取り入れてもらえない本法案には反対いたします。 以上で討論を終わります。”
“れいわ新選組の木村英子です。 会派を代表して、半島振興法改正案に反対の立場から討論いたします。 本改正案は、能登半島地震の教訓を踏まえ、半島振興の推進に向けた改正の中に、障害福祉サービスの充実や半島防災の推進が盛り込まれました。 しかし、地震が頻発している昨今において、他者の支援がなければ逃げられない障害者や高齢者にとって、災害などの有事の際には常に取り残されるのではないかという不安を抱えている人が多くいます。 二〇一一年の東日本大震災では、福島原発は最大五・七メートルの津波が想定されていましたが、実際には約十三メートルの津波が発生し、三つの原子炉が同時にメルトダウンを起こし、震災による被害を更に拡大させました。また、原発による放射能汚染の被害は周辺地域にとどまらず、住民はいまだに生まれ育った故郷に戻りたくても帰れない人がたくさんいます。 事故当時、福島県大熊町の双葉病院では、病気や障害のある入院患者が病院に取り残され、多数の方が亡くなりました。災害弱者に対する避難や防災対策が何も取られていなかったことがこのような悲惨な事態を招いた原因であったと考えます。”
“分かりました。済みません。 政治参加もその社会通念上適当でない外出に当たらないと私は思うので、この件についてもまた追及させていただきます。 以上で終わります。”
“ありがとうございます。入院時に断られないように、周知の方、お願いいたします。 次に、障害者の方の投票について質問します。 現在、重度訪問介護、行動援護、同行援護などの介護制度は、告示五百二十三号に従って各自治体が決定する権限を持っています。そのため、各事業所は告示を基に派遣を行っていますが、告示にある社会通念上適当でない外出を除くという曖昧な文言に対する解釈が対応する事業所によって異なり、障害者の方が選挙の投票に行く際にガイドヘルパーを頼んでも、政治活動に当たるとして派遣を断られるという事例があります。資料四のとおり、当事者団体であるNPO法人日本障害者協議会からも要請書が出されていますが、これは憲法で規定された参政権に反することになると思います。 障害があっても政治活動や投票の権利が保障されるように、告示五百二十三号の社会通念上適当でない外出を除くという文言を削除していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“改めて周知の方、よろしくお願いいたします。 次に、通告した質問三をちょっと飛ばさせていただきまして、入院時の介護者の派遣についてお聞きします。 これまで、重度訪問介護を利用する方の入院時の介護派遣については、慣れている介護者でなければ固有の障害に対応できないことから、厚労省から各自治体や医療関係団体に対し通知を出してもらっています。そしてまた、主管課長会議資料においても周知していただいているところです。 しかし、この通知を知らず、取り扱ってくれない自治体や病院があり、実際に入院する際に厚労省から出された通知を見せてまでお願いしても、介護者を伴う入院を断ることが多い現状にあります。そのため、介護者を付けられないことで入院自体を諦めたり、そのことで病気が悪化し、亡くなってしまった障害者の方もいます。 今後、このようなことが起こらないように、改めて、厚労省から各自治体に対して、障害者の方が入院する際に責任を持って病院と連携し、対策するように指導していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。”
“介護保険の通知である老振七十六号は重度訪問介護には適用又は準用されないという通知を改めてその自治体や事業所への周知をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。”
“大臣には新たな人材確保の在り方を今後も考えていただきたいと思いますし、この問題についてはこれからも追及していきたいと思います。 次に、重度訪問介護と介護保険サービスの介護内容の違いについて質問します。 現在、六十五歳になると、重度訪問介護を利用している障害者は、自治体から介護保険を強く勧められます。しかし、重度訪問介護の介護の内容と高齢者が利用する介護保険サービスの内容は全く違います。現在の介護福祉士や初任者研修は高齢者の介護をマニュアルとしていますが、重度訪問介護を利用している障害者の介護は、一人一人の介護方法が違うため、ヘルパーがコミュニケーションが取れなかったり、誤った対応で骨折などの事故が起こった事例があります。 そうした状況を受け、資料三のとおり、厚労省は、主管課長会議資料において、重度訪問介護の運用について、介護保険の老振七十六号は重度訪問介護には適用又は準用されないという通知を各自治体に周知しています。しかし、この主管課長会議資料の内容を自治体が介護事業所に対して説明や周知を徹底しておらず、障害者の依頼を受け入れなかったり派遣を打ち切る事業所が増えています。”
“しかし、コロナ禍が終わっても介護者不足は、深刻な状況はいまだに変わりません。このままでは国会に通うどころか、私は施設に入るしかない状況になってしまいます。多くの障害者の地域での生活も壊されてしまうんです。私は、議員である前に障害当事者なんです。障害者としての現実から逃げることはできません。障害者権利条約の中でも、私たち抜きに私たちのことを決めないでというスローガンがあります。私は、その当事者の声を国会に届けるためにここにいます。 厚労省は、コロナ禍では資格がない人でも介護に携わることを運用することを行ってくれていましたから、この深刻な人手不足を解消するために、障害者の地域での生活を守るためにも、住み慣れた町の住民の方や学生さんなど、地域のコミュニティーを生かした多様な人材を確保するための新たな制度が必要だと考えます。 無資格の人でも介護に携われる介護制度を早急につくっていただきたい。答弁を求めます。”
“平時においても介護者不足ですけれど、コロナ禍では命がなくなることを覚悟しなければいけない状態でした。そんな厳しい状態の中で助けてくれたのは、時折来てくれるボランティアの存在でした。いつ収束するか分からないコロナ禍において、障害者の中には介護者がたった一人で何週間も介護を続けざるを得ない状況の人もいて、限られた人だけでは介護を続けることは限界がありました。 そんな状況の中で、私は厚労省に対して、コロナ禍の緊急事態に対応するために、資格がなくても重度訪問介護の制度を使えるようにしてほしいと要望しました。 資料二を御覧ください。 厚労省は、令和二年四月二十八日付けで、新型コロナウイルス感染症に係る障害福祉サービス等事業所の人員基準等の臨時的な取扱いについてという事務連絡を発出しています。重度訪問介護などの訪問系サービスに関して、資格のない者であっても市町村が認める者であれば支援に従事することとして差し支えないということを自治体に周知しています。この通知によって介護に入ってくれる人が見付かって、命を保つことができ、助かった人たちがたくさんいます。”
“今政府参考人が言ったことには納得できないですね。なぜなら、自治体は、重度障害者が介護者がいなければ生きられないという実態に対して、新たな独自の制度を立ててまで命を守ろうとしているわけです。国がそれに何も講じないということは、新たな人材を確保することができないじゃないですか。この問題は私たち障害者にとっての死活問題なんですよ。ですから、大臣、お伺いします。 実際に、私の今の生活は、重度訪問介護だけでは介護者が見付からなくて、この先ほど言った多摩市のサポーター制度を利用して介護者に来てもらって、やっと生活を送らせています。この制度がなくなれば地域での生活は私はできなくなり、施設に行くのはもう待ったなしです。 コロナ禍では、拡大する感染を恐れて障害者の介護派遣を打ち切る事業所が増え、ヘルパーや介護者が誰もいない日々の中で、私たち障害者は、食事も取れず、トイレすらもできず、体調や障害が重くなり、コロナにかかって、介護してくれる人がいなくて、病気が悪化して、入院する人や亡くなってしまった友人もいます。”
“そして、その窮状を私が住んでいる多摩市に訴え、資料一のとおり、二〇一二年五月から、自分で探してきた介護者を自治体に登録して利用できる多摩市障がい者自立生活サポーター支援制度が施行されました。介護者不足の中で、地域の人や大学生など資格がない人たちに介護をしてもらいながら、何とか今の生活を維持しています。 しかし、コロナ禍での離職も重なり、人手不足はますます深刻化しています。現在の資格重視の制度だけでは、私たち介護の必要な障害者の生活は壊されていくばかりです。私は施設に戻されたくはありません。これから地域で生き続けるためにも、先ほど紹介した自治体の取り組んでいる制度のように、資格がなくても介護に携われる制度をつくっていただきたいと思いますが、厚労省の見解を求めます。”
“この制度は、障害者自身が探してきた介護者を自治体に登録して利用できる制度として誕生し、障害者の地域生活の礎となり、多くの障害者が地域での生活を実現していきました。そして、この制度は、変遷を繰り返しながら現在の重度訪問介護となっています。地域で生きる障害者の命や生活を支えている要の制度でもあります。この制度が生まれなかったら地域で生活することはできませんし、今のように障害者の自立と社会参加が実現されてこなかったと言っても過言ではありません。 しかし、二〇〇三年に支援費制度に変わり、国の介護の派遣が民間事業所に移行され、資格取得が厳格化されているうちに、介護者を募集しても集まらず、今や制度があっても人手不足は解消されず、むしろ介護に携わってくれる人の数は減り続けています。介護者不足が解消されない中で、重度障害者は生活ができなくなり、地域で生活することを諦めて施設へ行かざるを得ない状況を招いています。私の今の現状も地域へ出てきた四十年前とは変わらず、街頭や大学などでビラをまき、自分で介護してくれる人を探し続けなければ生活ができない状態です。”
“れいわ新選組の木村英子です。 本日は重度訪問介護について質問します。 私は現在、重度訪問介護制度を利用し、一日二十四時間の介護を受けながら地域での生活をしています。しかし、私のような生活の全てにおいて介護が必要な重度障害者は、介護者がいない場合、施設しか行き場はなく、地域で暮らすことは実現不可能であり、このような現状は私に限らず多くの障害者が直面している現実です。事実、幼い頃から一緒に育った仲間の多くは今も施設にいます。 私は、死ぬまで施設にいるのが耐えられなくて十九歳のときに施設を飛び出し、障害者団体に助けられて地域での生活を始めました。当時は、施設中心の国の政策が当たり前の社会の中で、重度障害者の私が地域で生きるための介護制度はほとんどなく、毎日毎日、食事やトイレの介護をしてくれるボランティア探しをするしか生きるすべはありませんでした。 そして、障害者団体の運動によって、一九七四年に東京都の単独事業として重度脳性麻痺者介護人派遣事業が施行されました。”
“ありがとうございます。 災害のときにはやっぱり近隣の方に助けてもらうという状況が多い中で、ただ、現実には、障害者の人がその地域に住んでいるか分からないとか、知らない人も多いんですね。やっぱり社会的差別を受けたり、あるいはなかなか外に出られないという状況もありますから、そういう中で、近隣の住民の方に障害者の存在を知ってもらい、災害時には一緒に対応をしていただく、そしてそこに、障害当事者の情報を一番分かっているのは障害福祉課とかの行政ですから、行政と民間の方々との意見交換なり協議というのがやっぱり災害の対策には不可欠だと思いますので、是非進めていただきたいと思います。 以上で終わります。”
“誰も取り残さないインクルーシブ防災を実現するためにも、内閣官房水循環政策本部事務局と厚労省が連携をして、各自治体に対し、井戸の課題について行政と住民が話し合う協議の場などを設置することを推進していただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“是非進めていただきたいと思います。 最後に、井戸の活用のための住民と行政をつなぐ協議の場について質問いたします。 過去の事例を見ても、災害時に命を左右するのは近隣住民との助け合いであることが証明されています。そして、今月には井戸のガイドラインができる予定とされていますが、その推進のためには、井戸の活用に際して、井戸の所有者のプライバシーの問題や、井戸を活用した防災訓練、地域住民への周知といった課題があります。 例えば、資料十のとおり、仙台市の取組のように、地域限定のマップを作成し、地域住民で共有している自治体もあります。また、特に障害者や高齢者など支援の必要な方が井戸を利用する場合、近隣住民の方や行政の支援が最も必要なことから、ふだんから福祉的な支援を行っているケアマネジャーや障害福祉課なども参加しての協議などの話合いの場を設けることが重要だと考えます。”
“こちらも早急にお願いいたします。 次に、電気が使えなくなった際の井戸水の活用について質問します。 震災が起こる前から、ふだんの備えとして井戸の設置を進めていくことが最も重要な防災対策になると考えますが、電気が止まった際にも井戸が利用ができるように代替電源を考えておく必要があると思います。 資料九を御覧ください。 ソーラーパネルや地中熱を利用しての井戸の活用は、電気が使えなくなったときの代替電源としてだけではなく、ふだんから使える環境に優しいエネルギーとしても活用できるとされています。 そこで、脱炭素の観点からも、ふだんから環境に優しい井戸の活用が促進されるように、また、いざというときの災害時にも利用できるようにソーラーパネルや地中熱ヒートポンプの設置を推進することを検討していただきたいと思います。内閣官房水循環政策本部事務局と環境省、それぞれお答えをお願いいたします。”
“例えば、資料八のとおり、現在、井戸を活用することで水洗トイレのように使うことのできるマンホールトイレの開発もされています。こういったマンホールトイレがあれば、災害時だけではなく、ふだんから活用することによって地域の人に井戸の存在を知ってもらったり、緊急時もスムーズに活用できるのではないかと思います。 このように、震災においても井戸の活用が求められていますが、現在のマンホールトイレのガイドラインには井戸の活用がほとんど記載されていません。ですから、新しく井戸を整備する場合には、マンホールトイレに井戸を直接つなげて利用できるように、国交省が作成しているマンホールトイレ整備・運用のためのガイドラインに井戸の活用や補助金について明記するなど、ガイドラインの見直しをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。”
“早急にお願いいたします。 次に、井戸の活用の一つとして、マンホールトイレの推進について質問します。 災害のたびにトイレ問題が指摘されていますが、障害者、高齢者など、車椅子の方が災害時に使えるトイレは少ない状況にあります。そのような状況を改善するために、私は令和二年七月の国交委員会で、車椅子の人でも利用しやすいマンホールトイレを避難所に設置することを各自治体に促すよう提起させていただきました。その結果、令和二年十月には、国交省が内閣府防災と連名で、各自治体に対しマンホールトイレの導入を促す通知を出していただき、令和三年三月にはマンホールトイレのガイドラインの改定も行っていただきました。 そのような取組により、令和元年に約三万六千基だったマンホールトイレは令和五年末には約四万六千基となっており、全国で一万基以上のマンホールトイレが新たに設置されています。 震災では、断水をすることが多い中で、水道や電気が使えなくなっても利用できる井戸とマンホールトイレを併せて整備することによって、災害時のトイレ問題も解決するのではないかと考えます。”
“現在、井戸の活用については、自治体が公園や学校などに井戸を新しく設置する際、費用については国の補助制度がありますが、個人宅への井戸の設置や維持管理の費用については国庫補助金がありません。今回、国が作成している井戸のガイドラインでは、災害時に備えて自治体が個人と協定を結ぶことが推奨されていますが、少なくとも協定を結んだ個人所有の井戸については、修繕費用や水質検査費用、電気代など維持管理費用を補助するべきだと考えます。 いつ地震が起こるかも分からない状況ですから、現在日本にある個人所有の井戸を活用しての防災対策を早急に備える必要があります。ですから、個人所有の井戸活用については、災害時に利用できるように、個人の井戸への補助を国としてすぐに検討していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。”
“しかし、資料六のとおり、全国の自治体のうち、災害用井戸に取り組んでいる自治体は三割程度しかなく、七割近くの自治体では活用されていない状況にあり、自治体への取組の促進が課題とされています。特に、個人が所有する井戸の活用については、自治体と個人の方が災害時に井戸を使うことについて協定を結ぶ取組をしている自治体もあります。しかし、公表の際、プライバシーの問題や、維持管理費や水質検査費用、電気代などの負担の問題があり、なかなか活用が進まない状況にあります。このような状況の中、個人所有の井戸の協定促進のために、自治体が独自に補助金を出しているところもあります。 次に、資料七を御覧ください。 全国で民間井戸の活用をしている三百四十九の自治体のうち、補助制度があるのは四十八自治体であり、設置や修繕、維持費用、水質検査費用などを補助している自治体もあります。例えば、さいたま市では、さいたま市自主防災組織補助金交付要綱を定め、設置補助と水質検査補助を行っており、地元住民でつくる自主防災組織が消火器や井戸ポンプ等を購入する際、最大で費用の四分の三を補助しています。”
“国交省の調査によれば、避難所や病院などの重要施設においては、上下水道が耐震化されている割合がたったの一五%となっており、全ての重要施設を耐震化するには何十年も掛かると言われています。ですから、いつ起きるか分からない地震や災害に備えて、上下水道に頼らない水の確保手段を早急に整備することが必要だと考えます。 そして、災害時の水の確保の手段の一つとして、井戸の活用が挙げられます。資料三に書かれているように、井戸は地震にも強いと言われており、資料四では、実際に熊本地震においても断水する中で、井戸が災害当日や翌日には使われていることが示されています。 資料五を御覧ください。 昨年の能登半島地震でも、石川県羽咋市では地震の翌日には井戸水が一般に開放され、トイレなどの生活用水に使われたそうです。避難所には給水所もあったそうですが、給水所から離れて住んでいる高齢者にとっては近所で水がくめるのはよかったとの声があり、井戸が高齢者や障害者の方の在宅での避難をしている人にとっても命をつなぐ役割を果たしたことが分かります。”
“早急な取組を期待したいところですけれども、今回の能登半島地震では、民間団体のDWATが能登半島地方に入るまでに十日程度の期間が掛かっており、輪島市や珠洲市に支援が入ったのは一か月以上先だと聞いています。 今まではDWATが支援できるのは避難所に限られており、自宅や車中泊をしている人たちまでには支援を届けることができない仕組みとなっています。道路などが寸断され孤立した地域では、地元の人たちや自治会が壊れていない建物を避難所にして、水や食料を分け合い、仮設トイレも造り、障害のある方のためにはポータブルトイレを置き、仕切りなどを作るなど、助け合いながら救助が来るのを待っていたとも聞いています。 また、資料一のとおり、過去の災害においても電気は数日間で復旧することが多いのですが、水道の復旧には数週間から数か月掛かることも多く、断水が長期間になるところがほとんどです。昨年の能登半島地震では、水道の復旧まで三か月以上掛かったところもあり、避難時の水確保が災害においては深刻な課題となっていることは言うまでもありません。 資料二を御覧ください。”
“そして、たとえ避難所にたどり着いたとしても、知的障害者は大きな声を出してうるさいとか、車椅子を利用している障害者の方はバリアフリートイレが少なくて、避難所での生活ができず、危険でも自宅に戻るか車中泊をするしかない状況に追い込まれ、災害関連死の犠牲者になっている方も少なくありません。 さらに、命の源である水の確保については、支援がなければ避難所へも行くことも水や物資を確保することもできない障害者や高齢者の方にとっては、水の確保は困難を極めます。一人では逃げられず、誰かの助けを待つしかない障害者や高齢者の方が助かる方法は、ふだんから近隣住民の方との関係づくりや事前の防災対策をつくっておくことが重要だと考えます。 そして、このような状況を改善するために、昨年本会議で、国連防災世界会議で打ち出された、誰も排除されない、誰も排除しない、誰も排除させない、インクルーシブ防災を提言し、DWATなどが在宅避難者への福祉的な支援を行えるようにすることを提起しました。今国会では災害救助法の改正案が提出されていますが、どのような福祉的支援が盛り込まれたのでしょうか。お答えください。”
“れいわ新選組の木村英子です。 本日は、災害時の水の確保について質問いたします。 災害が起きたとき一人では避難できない障害者や高齢者は常に取り残される状況にあり、有事の際は命を覚悟しなくてはならないほど災害弱者に対する防災対策が進んでいない現状にあります。過去に起こった地震においても、道路が寸断され避難できずに、壊れた危険な自宅で在宅避難や車中泊を余儀なくされている障害者や高齢者の方は少なくありません。物資も届かず、水や食料がなくて亡くなる方の死亡者数が災害関連死も含めて健常者の二倍になっているとも言われていますが、地震が多い日本において、防災対策や復興支援がこんなにも遅れている原因は、人の命を最優先に考えて対策をつくってこなかったことにあると思います。 現在の内閣府の災害救助法には福祉的支援がほとんど含まれておらず、過去の震災においても支援の必要な障害者や高齢者の方が自宅に取り残されたり、救助が来なくて、水や物資が届かず亡くなってしまう方など、生存率が低いのが現実です。”
“これからもこの問題については追及させていただきたいと思います。 以上で質問を終わります。”
“障害者の参政権を保障するために、改めて告示五百二十三号の文言を撤廃を強く求めます。総理、再びお返事をお願いいたします。”
“今の総理の答弁によりますと、選挙運動や立候補予定者の政治活動のための外出については認めると言っていますけれども、立候補するかしないかにかかわらず、告示によって政治活動や選挙活動を禁止することは障害者の参政権に抵触しているとしか思えません。 また、国が自治体に対して周知を図るといっても、国の通知などはあくまでも助言にすぎず、自治体に対する強制力はありません。そのため、多くの自治体においては、この法的拘束力のある告示五百二十三号の「社会通念上適当でない外出」という曖昧な文言を勝手に解釈して外出の内容を制限し、重度訪問介護などの給付を容赦なく打ち切られ、障害者の命を削られるほど苦しい声は無視され続けています。例えば、このパネルにあるように、札幌市では移動支援のガイドラインで選挙運動等の政治活動を禁止していますが、ほとんどの自治体が重度訪問介護にも同じ運用を適用しています。 ですから、この告示が撤廃されない限り、私たち介護の必要な障害者は、行政から介護派遣を打ち切られ、命の危険に脅かされながらも選挙に出るか、それとも命を守るために選挙に出ることを諦めるか、その二者択一しかない状況です。”
“厚労省の告示によって、私たち障害者から憲法でも認められている参政権を奪わないでください。私たち介護の必要な障害者が当たり前に政治活動や選挙活動に参加できるように、厚労省告示五百二十三号の文言を撤廃してください。総理の見解を求めます。”
“れいわ新選組の木村英子です。 石破総理大臣に質問します。 今年、東京都議選、参議院選挙があります。しかし、重度訪問介護などの介護制度を利用している障害者は、選挙に立候補できない現状にあります。(資料提示)それは、このパネルに書かれている厚労省の告示五百二十三号の「通勤、営業活動等の経済活動に係る外出、通年かつ長期にわたる外出及び社会通念上適当でない外出を除く。」という文言によって障害者の社会参加に必要な外出が制限されているからです。 この重度訪問介護を含めた介護制度は、家の中での介護を中心とし、食事、トイレ、入浴、体位変換、見守りなど、介護の必要な障害者が地域で生きていくためにはなくてはならない命綱となっている制度です。しかし、外出介護については、障害者本人が自由に外に出たくても、告示にある「社会通念上適当でない外出を除く。」という文言によって、自治体が認めた外出以外は利用できず、介護の必要な障害者の社会参加は阻まれています。特に、政治活動や選挙活動については重度訪問介護などの介護制度は利用を制限されているため、選挙に立候補することは到底できません。”
“ありがとうございます。 それでは、谷口参考人にお聞きします。 谷口参考人の資料によりますと、不登校や引きこもりなど学校復帰が困難な子供たちの支援のために佐賀県全ての公立学校の学校訪問を行って、子供たちの学校復帰の支援を学校や教育委員会と連携して取り組んでいると書かれていました。学校は子供たちにとって社会へ出るための大切な準備期間ですから、他者とのコミュニケーションや社会性を身に付けるためにも欠かすことのできない学びの場だと思います。 しかし、障害者は分離教育を余儀なくされている子供たちが多くて、健常児や他者とのコミュニケーションのつくり方、また社会性を身に付ける機会が少なくなります。障害の有無にかかわらず、子供たちが安心して学校に通えるにはどのような取組が学校や教員に必要なのか、また、子供たちの学校復帰を進めていく中で難しい点や改善策がありましたら、谷口参考人のお考えをお聞かせください。”
“ありがとうございます。 次に、奥田参考人に質問いたします。 先ほどのお話の中で、単身で暮らす方は別居する家族に頼ることが多く、近所の人に頼ることは少ないとおっしゃっていました。 奥田参考人のインタビュー記事を読ませていただいたんですが、自立とは一人で何でもできるようになることではない、相互性のある依存、つまりお互いさまの関係をたくさん結んでいくこと、それが自立につながっていくとおっしゃっていました。 障害者の生活は、親や家族だけに責任が負わされる中で、家族以外の人との相互性のある依存に結び付けることが困難な社会状況にあります。私が親から離れて地域での自立を果たせたのも、ボランティアやヘルパーさんなどの他者への依存先を移すことができたからだと実感しています。 これまで奥田参考人が取り組んでこられたお互いさまのコミュニティーの支援を実践していく中で、難しいところとかあるいは改善策などありましたらお聞かせください。”
“この補償法の作成にも私も参加させていただきましたが、いまだになくならない優生思想の根絶に向けて、今後どのような取組が国は果たしたらいいのか、七十五年にもわたる当事者の苦しみ、それを国が誤った制度で続けてしまった責任を今後どう取ったらいいのかというこの二点について、藤井参考人のお考えをお聞かせください。”
“差別解消が進まない原因の中に、やっぱり福祉施策を決める場に障害当事者の参画が極めて少ないという現状があります。例えば、制度が障害者の現状に合っていない、あるいは使い勝手が悪いという制度が多々あります。そうした中で、私は質疑などで、やはり協議会や検討会の場に当事者の参画をするようにということを提起させていただいています。そういった中で、今後、障害者の人権が守られ、安心して生きられる社会にしていくためには、国に対してどのような福祉施策を求めていけばいいのかということをお聞きしたいということ。 そしてもう一つは、こうした障害者を取り巻く差別が解消されない大きな原因の一つはやはり優生思想にあると、私は自分の状況を踏まえ、実感しています。昨年七月三日に旧優生保護法は最高裁で違憲と判決が下されて、藤井参考人は優生保護法問題の全面解決をめざす全国連絡会のメンバーとして、障害者のための新たな補償法の作成にも関わっておられました。”
“れいわ新選組の木村英子です。 参考人の先生方、今日はありがとうございます。 初めに、藤井参考人に二つ質問いたします。 先ほどの資料の中で、二〇二三年障害のある人の地域生活実態調査では、半数以上の障害者の人が親や兄弟と同居しており、家族に依存しているという実態が示されています。 私自身も幼い頃から、家族だけでは育てられずに、施設へ預けられてきました。親亡き後は施設、それは今も変わらない重度障害者の現実です。地域移行がうたわれている現在においてもなお、障害者が社会で生活するための保障は進んでいませんし、家族に依存せざるを得ない状況は変わらず、むしろ施設の待機待ちは増えています。 そうした現状において、二〇二二年、国連は、障害のある児童を含む障害者の施設入所を終わらせるために迅速な措置をとることと日本に勧告しています。そして、二〇一六年には障害者差別解消法が施行され、昨年四月には行政と民間事業者の合理的配慮の提供が義務化されましたが、罰則規定もなく、障害者の差別解消が進まない現状にあります。”
“ありがとうございます。 最後に、高見参考人にお聞きします。 今回のテーマでもある仕事と生活の両立についてですが、日本では長時間労働が前提とされているために、介護や育児で正規の職に就けない家族が多く、また、介護による離職率が高い中で十分な賃金を得る労働ができない人も多くいます。また、介護や育児に加え、過重労働により過労死を招きかねない状況にある人もいます。 高見参考人のおっしゃる長時間労働の是正について、短時間しか働けない人が十分な賃金を得るためにはどのような方策が必要なのか、高見参考人のお考えをお聞かせください。”
“ありがとうございます。 次に、近藤参考人にお聞きします。 近藤参考人のインタビュー記事を読ませていただいたところ、介護や育児が女性が働けない大きな理由になっていると。特に介護の方がより社会の理解が進みにくく、話題として避けて通られやすい風潮があると指摘されています。昔から障害者や高齢者の介護は家族の責任として負わされています。それが今、子供にまで及び、ヤングケアラーの問題は深刻な課題です。私自身も、家族が介護などで育て切れずに施設に預けられてきましたから、介護の担い手が家族だけでは限界があることを痛感しています。 既存の社会保障の枠組みでは、支援が必要な障害者や高齢者が自立して社会参加していくには制度が整っていない現状です。家族に頼らない介護制度の在り方を考えなければ、誰もが安心して働ける環境はつくれないと思いますが、障害者や高齢者が、家族が安心して働ける環境を整えるために国がどのような施策を行うべきなのか、近藤参考人のお考えをお聞かせください。”