木村英子
れいわ新選組 · Japan
“介護保険は家族介護を前提として家族の負担を減らす制度設計となっているのに対して、障害福祉の重度訪問介護は、どんな重い障害や医療的ケアが必要であっても、地域で自立して暮らせる見守りを含めた長時間介護が認められています。そのため、重度訪問介護を利用して地域で生活している障害者が、六十五歳になった途端、介護保険に強制的に移行され、介護の時間数が減らされ、施設に入らざるを得ない状況があります。そのような中で、障害者団体の反対運動によって、平成十九年には自治体が認めれば六十五歳以降も障害福祉サービスを利用できるという課長通知が出されています。 また、資料一のとおり、介護保険では、老振七十六号によってサービス提供範囲に制限が設けられているため、利用者が来客にお茶を出したくても大掃除を…”
“ありがとうございます。 包括的な評価の仕組みの導入について、障害福祉サービスの利用に当たっては、必要なサービス量を支給決定するという従来の運用を変えないということを言っていただきました。 しかし、介護保険を扱う事業所の数に比べて重度訪問介護は、事業所の数がとても少ない状況です。また、単価が介護保険に比べてかなり低いために重度訪問介護を請け負ってくれる事業所が少ないのが現状です。そういう意味では、中山間地域においてはなおさら難しい状況であると思います。結果として、重度障害者が取り残されて地域で暮らすことができなくなり、施設に行かざるを得ない状況になっているというのは現在も起きている状況です。 そこで質問いたしますが、重度訪問介護などの居宅介護について、現時点で特定地域サービ…”
“れいわ新選組の木村英子です。 本法案は、独り暮らしの高齢者の増加や過疎地域の人口減少といった変化に対応するため、社会福祉法、介護保険法、障害者総合支援法など幾つかの法律を一つに束ねた改正案となっています。 本日は、その中でも十分な議論がなされたとは言い難い特定地域サービスについて質問します。 特定地域サービスは、人手が足りない中山間地域において、通常より緩い人員基準でも介護サービスを提供できるようにするために創設された新しいサービス類型です。具体的には、地域の実情に応じて、管理者の配置要件、専門職の常勤、専従要件、夜勤職員の配置要件などを緩和できるようになります。また、これまでの利用回数に応じた報酬に加え、月額の定額報酬など、包括的な報酬の仕組みを導入できるようになります…”
“ありがとうございます。 特定地域サービスの対象となるサービスについて、重度訪問介護も含め現時点ではまだまだ決まっていないということでありますが、利用者の実態を踏まえて十分な議論がなされなければ、利用者の地域生活を壊してしまう結果になってしまいます。 今回の法案では大枠だけが法律に今は書かれていますが、対象サービスや報酬の具体的内容は今後の省令や告示で決められてしまい、国会で審議されることはありません。ですから、なおのこと慎重かつ念入りな議論を尽くさなければ、重度訪問介護や居宅介護などを利用している障害者の命と生活が脅かされてしまいます。 特定地域サービスの制度設計については、既存の会議体で集中的な議論を行うほか、利用者や関係団体が参画する専門のワーキンググループの設置を検…”
“障害者一人一人の必要な支援の内容も時間数も異なることから、高齢者介護と同じ発想で制度設計できるものではありません。 実際、社会保障審議会の障害者部会でも慎重な意見が相次ぎ、全国脊髄損傷者連合会の安藤委員は、重度訪問介護のようなサービスに月額定額の包括払いを導入することには疑問を示し、特別地域加算の拡充で対応すべきではないかと発言しています。また、日本医師会の江澤委員も、障害福祉サービスは介護保険と比べて提供体制が十分に整っておらず、同じ方策を導入するのは時期尚早であり、まずは実態を丁寧に分析するべきだと指摘しています。 こうした懸念が示されている中で、政府は介護保険分野で検討されてきた特定地域サービスの仕組みを障害福祉分野にも導入しようとしています。厚労省は高齢者介護と障…”
“まだまだこの法案の中身が決まっていない以上、どのようにこれから決められていくのか。そしてまた、私たち障害者が利用している制度がどのように変えられてしまうのか。命と生活が左右されるし、重要な問題ですから、とても不安を感じています。 検討に今後当たっては、十分な議論を行うために新しい会議体を設置することが難しいのであれば、せめて既存の場において必要な話合いの回数を確保したり、当事者参画の下で行って議論を尽くす会議体などをつくっていただきたいなという希望があります。介護保険法と障害者総合支援法は別の法律ですから、この二つの法律を束ねて提出するべきではないと私は考えています。 特定地域サービスや包括的評価ありきではなく、当事者の実態を丁寧に把握してゼロベースで議論していただくこと…”
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“弁護士会が一年に一度行っている障がいのある子どもの就園・就学ホットラインでは、二〇一八年から二〇二三年までの六年間で合計百九件の電話相談があり、保育園の就園拒否はそのうち三十一件にも上っています。特に、医療的ケアが必要な子供が拒否される事例が後を絶たず、保育園に相談しても障害児は受入れが難しいと言われ、申込書すらもらえないこともあります。また、現在の障害児の加配の基準が一対三の自治体では、障害児一人に対し一人の保育士が必要なくらい重度の子供は預かれないという自治体があると聞いています。現在の加配では人手不足が解消できないため、自治体によって障害児の保育の人手不足を補うために独自の事業を行っているところもあります。 資料十四を御覧ください。奈良県では、国に対して、交付税の算定基準を障害児一人に対し加配保育士一人に見直してほしいという要望が出されています。 また、資料十五では、福岡県の市長会から国に対する要望事項として、障害児保育について、対象を拡大し、新たな財政支援を実施するなど、制度の拡充を行うことといった要望もなされています。”
“科学的見地といっても、やっぱり、幼いときに虐待を受けた、受けてしまった子供たちが大人になったとき、やっぱりトラウマを抱いてしまう人が多いんですね。私もその一人でもあります。そのことで社会に出ることが難しくなっている人もいます。子供の未来を守るために、保育士の配置基準をすぐにでも検討していただきたいと思います。 次に、障害児が保育園を利用する場合の加配についてお聞きします。 障害児や医療的ケアが必要な子供たちがその障害に合わせた配慮を受けながら安全に保育園を利用するには、現在の保育士の配置基準ではとても足りません。障害児保育の加配については、昭和四十九年から国の補助事業がつくられ、障害児に必要な措置がとられるようになっていましたが、平成十五年からは地方交付税措置に切り替わり、現在は一般財源化されています。そのため、障害児の加配については自治体ごとの裁量に委ねられていることで自治体間での格差が生まれ、障害児が保育を受けられない自治体もあります。 資料十三を御覧ください。”
“資料十一では、不適切な保育が起こる背景について聞いたところ、人手が足りないが八二%、多忙でゆとりがないが八〇%となっており、不適切保育や虐待については、現場の人手が足りず、ゆとりがないことが大きな原因となっていることが分かります。 また、資料十二のとおり、不適切な保育をなくすために必要な対策として、保育士の九四%が人員配置基準の改善を求めており、具体的には、四、五歳は十人から十五人、三歳児は五人から十人、一、二歳児は三人に一人の保育士を配置する基準への改善が求められているところです。 戦後、一九四八年から四歳以上の保育士の配置基準が変わらなかったことは異常なことだと思います。一人一人の子供の安全を確保した保育を実現するには、早急に人手不足を改善しなければ、虐待だけではなく、目が行き届かずに、事故を防ぐことはできません。現場の保育士さんたちの意見を踏まえ、人員配置基準の抜本的な改善をすべきだと考えますが、大臣、いかがでしょうか。”
“時代とともに子供たちの環境も変化している中で、七十六年間も基準が見直されてこなかったのですから、子供への虐待や事故が増えるのは当然です。そして、やっと今年の四月に初めて配置基準が改正となり、資料八のとおり、三歳児十五人に対し保育士一人、四、五歳児は二十五人に対し一人の保育士を配置する基準に変更されました。 しかし、海外に比べ、日本は一人の保育士が担当する子供の人数が圧倒的に多く、まだまだ不十分な状態です。例えば、資料九の福島大学の大宮教授の資料では、スウェーデンでは、五歳児の場合、保育士一人が最大でも六人のお子さんを保育することになっており、ニュージーランドでは十人、ドイツやイギリスでも最大十三人と、日本よりも手厚い基準となっています。 次に、資料十を御覧ください。 これは保育士さんを対象に行われたアンケートですが、自らも不適切な保育を起こしかねないと思いますかという問いに対して、七七%の保育士が、自らも不適切な保育をしかねないと不安を抱いていると回答しています。”
“その後、二〇二三年にはバスへの置き去りがなくなるように通園バスへの安全装置の義務化がされましたが、保育士がきちんと見回り、保育園児が置き去りになっていないかを直接確認することが不可欠であると言われています。 また、こども家庭庁が令和四年に行った調査では、資料六のとおり、不適切な保育が九百十四件、そのうち虐待が九十件起こり、不適切保育や虐待事件が相次いでいることが全国の自治体で確認されています。 保育中の子供への虐待や不適切な対応による事故や死亡など、近年の報道を見ても子供の犠牲が増え続けています。例えば、資料七のとおり、給食を園児が吐き戻すまで食べさせ続けたり、障害児に馬乗りになって虐待をしたり、転ばせて背中を押さえ付ける暴行をするなど、ここ数年だけでも数えられないほどの虐待事件が報道されています。 このような子供たちの悲惨な事故や事件が起こる大きな理由の一つに、保育士不足に加え、国の保育士の配置基準に問題があると思います。特に四、五歳の配置基準については、一九四八年から七十六年間ずっと同じ基準が使われ続けています。”
“障害児が差別的取扱いがされないように、今後も保育園に安心して通えるように、早急に改善をお願いしたいと思います。 次に、保育士不足についてお聞きします。 資料五、四を御覧ください。 近年、保育施設等での重大事故は、平成二十七年は三百九十九件起こり、令和四年は千八百九十六件と約四・七五倍と増え、子供が犠牲になる事故が後を絶ちません。 例えば、資料五のとおり、昨年十二月には、世田谷区の認可外保育施設で生後四か月の乳児がうつ伏せ寝の状態で寝かされ、死亡したという事故が起こりました。国はガイドラインで、子供の睡眠中は定期的に呼吸や体位、睡眠の状態を点検するよう示していますが、園長が不在のときや複数の子供の対応に追われていたときなど、点検を徹底できなかったということが明らかにされています。 また、二〇二一年には、福岡県中間市の保育園で五歳児が炎天下の送迎バスに九時間取り残されて熱中症で死亡した事件が起こり、その翌年の二〇二二年にも、静岡県牧之原市の認定こども園で当時三歳だったお子さんが通園バスに置き去りにされ重度の熱中症で亡くなったという痛ましい事故が立て続けに起こっています。”
“各自治体が障害児の保育に関し制限を設けず、健常児と同じように保育園に通えるように事務連絡を発出するとともに、早急に改善を図っていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“その後、報道によって、新宿区、台東区、中野区では要綱の規定を一部削除する予定となったそうですが、資料二のとおり、北海道や東北などでも要綱で制限している自治体があります。 制限を設けている理由としては、職員の確保が難しい、障害があるお子さんの心身の負担があるといった理由を掲げていますが、そもそも障害の有無で一律に保育園に預ける時間を制限することは差別的取扱いに該当します。障害児や健常児問わず、区別されることなく安心して保育園に預けられる体制をつくるべきと考えます。 また、医療的ケアの必要な子供の保育の預かりについては、資料三のとおり、三歳以上であることなど、年齢によって制限している自治体もあります。そもそも、医療的ケア児については、二〇二一年に医療的ケア児支援法が成立し、地方公共団体は医療的ケア児とその家族への支援に責務があると明記されています。 障害者差別解消法が施行されて八年がたちましたが、いまだに障害を理由として保育園の利用を制限している自治体が数多くあります。国としては、このような制限を設けている自治体に対してどのように考えているのか。”
“れいわ新選組の木村英子です。 本日は、子ども・子育て支援法案のこども誰でも通園制度について質問します。 今回の法案では、仕事をしなくても乳幼児を保育園に預けることができる制度となっています。昨年施行されたこども基本法では、基本理念として、全ての子供について、個人として尊重され、その基本的人権が保障されるとともに、差別的取扱いを受けることがないようにすることとなっていますが、そもそも現在の保育園は誰でも通園できる仕組みにはなっておらず、障害児のいる家族が安心して保育園に預けるには制度上の制限があり、事実上障害者が取り残されている現実があります。 例えば、現在の保育時間の標準は十一時間となっていますが、資料一のとおり、障害児の保育を八時間以内に制限したり、延長保育を認めないということを要綱で定めている区市町村があります。この記事によると、台東区に住む四十代女性は、身体障害と知的障害がある五歳のお子さんを保育園に預けていますが、保育時間が八時間以内と制限されていることで十七時までに迎えに行かなくてはならず、働く時間が短くなってしまい、会社からの手当や基本給が減らされ、困っている状態でした。”
“国交省のワンストップ窓口がバリアフリー政策課に設けられているということですので、私も障害者の支援の方たちにお知らせしますが、国交省としても広報していただきたいというふうに思っておりますので。 以上、質問を終わります。”
“ありがとうございます。 バリアフリー化されていない船があります。そういう場合、その係員の人が断ってしまう事例は多いんですけれども、やはり拒否をしないと、乗船拒否をしないということはやっぱり国交省としても徹底して指導していただきたいなというふうに思っております。 次に、交通機関にある相談窓口について質問したいと思います。 障害者や高齢者などにとって、公共交通機関のバリアが解消されていないという中で、差別を受けて困った場合に相談する場所が分からなかったり、行政に相談してもたらい回しになってしまうことが多い現状にあります。 国交省として、障害者が相談したいときにたらい回しにならないように、省内のワンストップ窓口を設置し、対応していただきたいというふうに思っていますが、大臣、いかがでしょうか。”
“今後、ハードの面でのバリアフリー化を進めるということはもちろんのことですけれども、バリアフリー化されていない船を利用するに当たっても合理的配慮を行い、乗船拒否をしないように国交省から旅客船事業者に対し働きかけを行っていただきたいと思いますけれども、いかがでしょうか。”
“ありがとうございます。どんな形の車椅子に乗っていても安心して乗れるUDタクシーの実現をお願いいたしたいと思います。 バリアフリーは、交通機関において、ほとんど全てのものにバリアフリーになっていないという現実がありますが、次に、資料九を御覧ください。 今月、東京都で開催された第七十五回東京みなと祭の水上タクシー体験乗船会で、設備の面とスペースの都合で車椅子の方の乗船をお断りしているという通知が出たという差別事例が起こりました。 このような差別は後を絶たず、資料十のとおり、二〇一九年には、福岡の市営の船に電動車椅子の方が乗ろうとしたところ、乗降の際の段差や船内の安全確保に不安があるとの理由で利用を断られたということがありました。その後、電動車椅子で乗船できるよう、スロープ設置などの船内のバリアフリー化をされたということですが、こういった事例が後を絶たないという不安がまだまだあります。”
“これまで国交省、事業者、当事者団体が話合いを重ね実現してきたUDタクシーであり、少しずつ改善はされてきたことはうれしいのですが、誰もが乗れるUDタクシーの実現を目指して、大型の車椅子を使用している方なども利用できるように、再度、誰でも乗れるUDタクシーの開発をメーカーに促すとともに、国交省として早急に検討を進めていただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“そのような中で、国交省は、今年の四月から認定レベル準一という新しい基準を作り、トヨタのノアやヴォクシーをUDタクシーとして認定しました。 資料七を御覧ください。 これは、先日、実際に認定された準一の車両の視察に行った写真です。新しい車両は、後ろから乗れるため車内での回転は不要となり、固定ベルトもしっかり掛けることができ、安定感がありました。支援の必要な人にとって念願であった車椅子スペースの横の介助者席も設置されており、障害者団体からの要望が酌み取られた車両となっていました。 しかし、残念なことに、様々な車椅子の方が乗れるといった仕様にはなっていませんでした。特に、私のような大型の車椅子の方が乗る場合、資料八のように、左奥の空いている車椅子スペースと介助者席との間が狭く、左側に段差があるため斜めに入っていくしかなく、真っすぐには乗れませんでした。また、車椅子の高さによっては、頭がぶつかって入れない車椅子の方もいます。”
“大臣、速やかにお願いいたしたいと思います。 次に、UDタクシーについてお聞きします。 今年四月に民間事業者の合理的配慮の提供が義務化されましたが、資料六のように、いまだにUDタクシーにおいても拒否事例が多く、障害者団体の調査では、二〇一九年の調査と比べて乗車拒否の割合が高くなってきています。 このような現状の中、私は、これまで何回かUDタクシーに関しての質問をさせてもらい、どんな車椅子の方でも乗れるUDタクシーの車両の開発を国交省に求めてきました。現在普及しているジャパンタクシーは、大型の車椅子では車内で前向きに回転することができず、横向きでしか乗ることができない上、前向き用の固定ベルトを装着することができず、とても危険でした。 そこで、二〇二〇年の質疑では、横のドアからの乗車ではなく、後ろのドアからのスロープを渡って真っすぐ乗車でき、大型の車椅子の人でも安全確保ができる固定ベルトの設置、そして支援の必要な障害者には欠かせない介助者が真横に乗れる、座れる席の設置を提起してきました。”
“また、昨年の五月には、資料五のとおり、大阪の高槻市で、運転手が車内のスロープ板を見付けられず、車椅子の利用者を乗車拒否し、懲戒処分されました。 このような差別は、社会の中で障害者と健常者が分けられていることで、同じ地域で車椅子の人を見かけなかったり、バスに乗り合わせることが少なかったりすることで生まれてくる差別でもあります。また、バスの乗務員がスロープの出し方や固定ベルトの着け方が分からなかったり、慣れていなくて戸惑い、時間が掛かってしまうなど、不適切な対応をされることもあります。また、ほかのお客さんから白い目で見られたり、早くしろと言われるなど、心のバリアを感じ、バスに乗ることをちゅうちょしてしまう方もいます。 障害者の方がバスに乗るとき、乗務員さんの対応は周りのお客さんにも大きな影響を与えますし、ともすると、差別を助長してしまいます。障害者や高齢者の人が安心してバスを利用できるように、改めて国交省からバス事業者に対し、障害者への理解を進めるとともに、当事者を交えた研修を徹底していけるように働きかけをお願いしたいのですが、大臣、いかがでしょうか。”
“十時間に及ぶ大混乱の中、警察も出動し、十五万人の足に影響を与えたとされていますが、この障害者の命懸けの運動を皮切りにバスのバリアフリー化が進められたと言っても過言ではありません。 資料二を御覧ください。 私の住んでいる多摩市でも度重なるバスの乗車拒否があり、一九九五年に、市内の障害者団体が集まり、京王帝都に対し、リフトバスの導入を要望しました。しかし、リフト付きバスはコストが高いということで、京王帝都はスロープ付き低床バスを導入し、十年で全てのバスをスロープ付きバスにすることを公表しました。 そして、その後、ほかの会社にも導入され、現在のノンステップバスとなって運行され、現在、資料三のとおり、普及率は六八%となっています。しかし、まだまだ障害を理由としたバスの乗車拒否は後を絶ちません。 資料四を御覧ください。 二〇二一年には、川崎市で車椅子の方が路線バスに乗ろうとしたところ、運転手から、この後すいているバスが来るからと乗車拒否をされる事件が起こりました。”
“れいわ新選組の木村英子です。 本日は、地域交通のバリアに関して質問したいと思います。 全国的な人手不足により、バスやタクシーなど交通インフラはドライバー不足が深刻化し、都心はもとより、さらに地方においてはバスの減便やタクシーの減少が進み、大きな社会問題となっています。しかし、障害者の場合、やはりこの厳しい現状の中で、交通のバリアが解消されないということだけではなく、バリアフリー化されなければ交通機関を使えない障害者の方たちはたくさんいます。 その障害当事者たちがどんな思いで交通のバリアを解消するために闘ってきたか、少し歴史を振り返りながら、バリアフリー化に向けての提起をさせていただきたいと思います。 資料一を御覧ください。 一九七七年、脳性麻痺者による運動団体、青い芝の会が、当時、全国各地で相次いでいた車椅子利用者へのバスの乗車拒否に対して、なぜ障害者は健常者と同じように自由にバスに乗れないのかと提起し、川崎駅前のターミナルで百人の当事者と支援者が一斉にバスに乗り込み、抗議運動をしました。”
“大臣が今お話しされたことは、結局改正が終わった後ということになりますので、国民の生活や幸福度を向上させるための重要な法案について、毎回具体的な内容が十分に審議されずに、国民の声や懸念点を法の成立後に後回しにするという姿勢は無責任だと私は考えています。国や自治体が提供すべきサービスを民間に丸投げし責任逃れをするのではなくて、国が予算を組んで緑地の保全に当たることが国民の利益を守ることだと思います。 民間に任せることによるトラブルが多い中で、法案成立後に決めるのでは遅過ぎると思いますし、今の大臣の答弁では不安も払拭できませんから、様々な問題を棚上げしている本法案に対しては反対したいと思います。 以上、質問を終わります。”
“開発事業に対する評価項目も策定されていない中で、住民の意見や利益を置き去りにした開発ありきの法案を進めることは、国交省が掲げる良好な都市の緑地環境を実現するということに反していると思います。本来ならば、法案の中身を具体的に決めてから審議すべきです。 今回の法案において住民の意見を聞く手続がなされていない課題などについて、大臣はどのように解決策を考えているのか、お答えください。”
“その結果、昨年九月に伐採が開始する予定が延期されましたが、中止されたわけではなく、伐採される懸念はまだ残っています。 また、東京都の日比谷公園の再開発では、樹齢百年を超える樹木が千本近く伐採されることが発表され、多くの住民の反対の声が上がり、五万筆以上の署名が集まっています。 東京だけではなく、神戸市の王子公園では、市が公園全体の約二割を大学に譲渡するために名物であった桜の木などが伐採される予定になり、住民団体の代表は、何度も神戸市に申し入れ、署名も議会の請願も行ったが対応は変わらないと話しており、住民の意向が無視され続けています。 このように再開発によって住民の意見が無視されているという声が各地で出されている中で、資料六のとおり、国の認定項目の中に地域住民等とコミュニケーションを取っているかという項目を入れることが検討されていますが、具体的なことは法案成立後となっており、法案自体には住民の意見を聞く手続の保障が何ら入っていません。”
“しかし、既に、やっぱり財源やノウハウを持っていない自治体が機構に任せてしまうわけですから、これからノウハウを習得できるというふうには思えません。 次に、民間事業者の緑地確保の取組を促進していく際の懸念点についてお聞きします。 国は、今回の改正案で、民間事業者が開発事業を行う際に、緑地を造ったり保全する場合に、その取組を評価、認定する制度を設けようとしています。 資料四を御覧ください。 民間事業者による緑地の事例として大手町の森などが挙げられていますが、大規模な開発事業の際に住民の意見がないがしろにされていることによって反対運動が起こるケースが増えています。 資料五を御覧ください。 この記事に挙げられているだけでも、東京都や大阪市、神戸市など、全国で十件の再開発などに対する懸念が示されています。 例えば、明治神宮の外苑の再開発については、高さ三メートル以上の樹木約千九百本のうち七百四十三本が伐採される計画となっており、住民などから反対の声が相次ぎ、二十三万筆以上の署名が集まるなど、大きな反対運動が起こっています。”
“特別緑地保全地区は、都市における公園やイベントの会場にも使われることが想定されていますが、先ほど説明したようなPFI事業や指定管理者制度と同じようなトラブルや課題がある中で、民間事業者である機構に任せてしまうことは、自治体が責任を放棄し、支援の必要な人たちが取り残され、排除される状況を招きかねない法案になってしまうことは納得がいきません。 誰もが利用しやすい緑地にするために、自治体が責任を持って緑地を買い取り、維持管理していくべきだと考えます。そのためには、都市緑化支援機構という民間に任せる制度をつくるのではなくて、自治体が緑地を保全できるノウハウや人材を確保できる体制をつくっていけるように、国が自治体に対ししっかり予算を組んで直接支援していく必要があると思いますけれども、国交省のお考えをお聞かせください。”
“このように、民間事業者に任せることで、当事者や市民の声が反映されず、障害者、高齢者、ベビーカーを利用している子連れの方なども使いづらい設計となってしまっています。 また、資料三を御覧ください。 佐賀市にあるSAGAアクアという県のプール施設で、二〇二三年に視覚障害者の方が盲導犬とプールを利用したいと申し出たところ、指定管理者である民間事業者から、犬は施設の中には入れないと拒否されたそうです。この施設は二〇二一年に設置されてから既に三年近くが経過しており、今年の全国障害者スポーツ大会の会場となっているにもかかわらず、施設の入口からプールまでの区間に点字ブロックが設置されていないなど不備も指摘されています。 このように、行政がすべき施設の運営や管理を民間に任せてしまうことで、公共的なサービスよりも効率や利益が重視される余り利用者の選別が起きています。誰もが利用できるはずの公共施設ですから、国や自治体は障害者や高齢者、子供などに、配慮を必要な人たちを排除してしまうことはあってはならないと思います。”
“日経新聞の記事によると、公共団体が民間委託して業務を行うPFI事業において、令和三年の会計検査院の報告では、国が委託したサービスを民間事業者が適切に提供していないなど、不備や欠陥が二千三百六十七件報告されています。 資料二を御覧ください。 PFI事業によってバリアフリーが不十分な事例も生じています。例えば、愛知県の体育館の移転新築計画では、PFI事業を使って、体育館のメインエントランスの大階段にはスロープもエスカレーターもない設計となっており、障害者や高齢者などのことが考慮されず、障害者団体などから反発が二〇二二年に起こっています。 この問題について、名古屋市内の障害者団体の方は、そもそもバリアフリーの視点が抜け落ちた案が採用され、その後も小手先の変更で対応しようとしているとして、県と事業者に抜本的な改善を求め続けたそうです。しかし、愛知県は、今回はPFI事業で設計から維持管理までを全て民間に任せる契約であり、よほどのことがなければ県として行政指導はしないと言っており、民間に丸投げの対応でした。”
“れいわ新選組の木村英子です。 まず、改正案で新しく創設される都市緑化支援機構について質問いたします。 今回の都市緑地法の改正案は、自治体が指定している特別緑地保全地区の保有している地主が相続などの理由により管理ができなくなった場合に、自治体が買い入れ、管理する制度の改正になっています。自治体によってはすぐに地主から買い取るための財源や管理のノウハウがない現状から、国が指定する都市緑化支援機構に委託し、緑地を買い取り、最大十年を掛けて自治体が買い戻す仕組みをつくることになっています。 一見、地主が管理できなくなった緑地の保全を安定的に管理していくためには必要な方法にも思えますが、しかし、公共事業の管理運営を民間に委託することによって、住民の声が反映されにくく、トラブル事例が多いことから、民間の都市緑化支援機構を指定し委託してしまう今回の改正案には懸念を持っています。 資料一を御覧ください。”
“大臣、私たちは一刻も早く町のバリアが解消されて、安心して生きていける地域を強く望んでいます。親しい人と行きたいお店に行って、食べたいものを食べる、そんなお店を増やしていくためにも、当事者の意見を踏まえて、小規模店舗のバリアフリー化の義務化と、それから補助金の改善について、早急な検討をお願いしたいと思います。 以上です。”
“今年度、バリアフリー法及び関連施策のあり方に関する検討会を行うと聞いておりますので、その検討会の中で小規模店舗のバリアフリーを義務化することについて、障害当事者の参画の下、検討していただきたいと思っていますが、大臣、いかがでしょうか。”
“これについては、実態把握を早急に行ってもらい、改善を進めていただきたいと思っています。 既存の店舗のバリアフリー化を進めるということはもちろんのことですけれども、新設の店舗についてもバリアフリー化を進めなければ、障害者の人が小規模店舗に入れない状況は変わりません。 資料三を御覧ください。DPI日本会議が国交省に対し、令和四年と令和五年続けて、小規模店舗のバリアフリーの義務化の要望を出しています。私も令和二年に国交省の質疑で、小規模店舗のバリアフリーの義務化や合理的配慮について取り上げさせていただきましたが、それから四年たった今でも小規模店舗のバリアフリーの義務化は実現していません。 海外では法律によって小規模店舗でも車椅子の人が入れるようにバリアフリー化されているところもありますけれども、日本においてはガイドラインしかなく、まだまだ安心して小規模店舗を利用できる状況ではありません。今後新設される小規模店舗については、早急にバリアフリーを義務化するべきだと思います。”
“この件についても早急に周知していただきたいと思います。 しかし、この補助事業は、五万人未満の市や町村はバリアフリー基本構想や条例などを作っていなければ使えないという仕組みになっています。五万人未満の自治体が条例や基本構想を作るにしても、手続が煩雑なために自治体によっては対応が難しく、結局補助事業を利用できないことで小規模店舗のバリアフリー化が進まない状況にあります。 食事や買物は日常生活を送る上で生きていくために欠かせない営みであり、小規模店舗のバリアフリー化は自治体の大きさに関係なく必要不可欠だと思います。ですから、五万人未満の小さな市や町村でも小規模店舗のバリアフリー化が進むように、全ての自治体がこの補助金制度を利用できるように対象を拡大していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。”
“すぐに事務連絡を出していただきたいと思います。 また、国交省の小規模店舗の補助金を事業者が使うためには、自治体がバリアフリー環境整備促進事業を活用した補助事業をつくることが前提とされています。各自治体では、小規模店舗のバリアフリー化を進めているところもありますが、補助金の周知も不十分なことから、バリアフリー化の補助事業をつくっていない自治体が多い状況です。 ですから、自治体に対して事務連絡の発出や市長会などの会議体での周知を改めて行っていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。”
“そこで質問しますが、資料二では、国交省は令和五年七月に、日本ビルヂング協会連合会などの業界団体に対して事務連絡を発出しています。その事務連絡にはバリアフリーの補助金の記載が全く書かれておらず、これでは、せっかくつくった補助金が事業者に知られることも活用されることもありませんから、小規模店舗のバリアフリー改修は進みません。 ですから、改めて業界団体に対し、補助金を周知徹底するための事務連絡を発出していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。”
“しかし、ハードのバリアの解消についてはバリアフリー法によって二千平米以上の大きな店舗しか義務化されておらず、町中の飲食店などの小さなお店では、階段や段差があったり床に固定された椅子が多いために、ハードのバリアによって入店できないお店がほとんどです。また、喫茶店などの小規模店舗に入りたくても、車椅子用のトイレがないため行くことすら諦めてしまう人や、車椅子の人が複数人で利用できるお店がほとんどない中で、どうしても複数でお店に入りたい場合はあらかじめ予約するしかなく、ふらっとお店に入れないことに疎外感や差別を感じることは日常茶飯事です。 国土交通省では、令和二年に小規模店舗のバリアフリー化についてワーキンググループを立ち上げ、令和三年に小規模店舗のガイドラインを作り、令和四年からは国交省のバリアフリー環境整備促進事業の中に小規模店舗等のバリアフリー改修の支援制度を創設しました。しかし、実際にはガイドラインや補助金は余り活用されておらず、バリアフリー化されたお店が増えているようには実感できません。”
“このアンケートによると、車椅子で明らかに入れるお店で、お客も少なく席も空いているのに、これから客が増えるから無理だと断られたり、カフェに簡易電動車椅子の友達と入ろうとすると、最初は満席と断られ、席が空くまで待ちますと伝えましたが、今度は、店内が狭いから、テーブルの高さが車椅子に合わないから、ほかのお客さんがいて危ないからなどの様々な理由で店内に入れてもらえなかったり、盲導犬利用者と数名で回転ずし店に食事に行ったとき、うちは生ものを扱っているのでちょっと困ると来店を拒否されたりといった飲食店での入店拒否の差別事例が示されています。私自身の体験では、喫茶店に入ろうとしたとき、車椅子の方がいるとほかのお客さんが入らなくなるのでという理由で入店拒否をされたことがあります。 私たち障害者は、普通に食事をしたいだけなのに、お店に入るたびに、入店拒否に遭うのではないか、周りに白い目で見られるのではないかと構えてしまい、そのたびに大きな勇気を必要とします。このような周囲との心のバリアは、建物などのハードのバリアの改善が進むことで障害者が入れるお店が増えていき、心のバリアの解消も進んでいくと思います。”
“れいわ新選組の木村英子です。 本日は、小規模店舗のバリアフリー化について質問します。 今年の四月から障害者の合理的配慮の提供については民間事業者も義務となりましたが、様々なバリアの中でも、小規模店舗のバリアの解消はかなり遅れています。例えば、車椅子を利用している人が町中のお店に入りたくてもデパートやファミリーレストランなどの大きな店舗しか利用できず、ほかのお客さんのように行きたいお店で好きなものを食べるという当たり前の楽しみは実現できない環境にあります。 資料一を御覧ください。これは、障害当事者団体であるNPO法人DPI日本会議の行ったアンケートです。”
“そのためには、障害者も健常者も一緒に生きていける社会を築く糸口として、小国参考人がお話しされていた、同じ教室で学び、遊び、育つインクルーシブ教育を実現していくことが最も必要であると考えます。 誰もが取り残されない社会を実現していくために、昨年の調査会でも提案させていただいた障害者基本法の教育の条文の改正や、学校における合理的配慮の提供のための制度などを検討するプロジェクトチームをつくり、インクルーシブ教育の推進を図るための具体的な施策を検討していくことを今回の調査会においても委員の皆様に再度提案させていただきたいと思いますので、御検討のほどよろしくお願いいたします。 以上です。”
“また、ユニバーサルデザインの町づくりについては、佐藤参考人が、新幹線のバリアフリーなどは進んでいる一方で、生活に欠かせない小規模店舗や住宅などの建物のバリアフリー化が特に進んでおらず、障害者が地域でバリアを感じずに生活するための環境整備が遅れていることを指摘されました。 そして、伊藤参考人からは、聴覚障害者の方は、教育、労働、医療など様々な場面において十分な手話通訳の保障がないため、コミュニケーションが取れず、孤立感や疎外感を受ける環境にあることや、合理的配慮が行き届かない現状においては、災害時に情報が得られず逃げ遅れる人が多く、聴覚障害者の方の災害時の死亡率は健常者の二・五倍となっている実態をお話しされました。 参考人の方々の重要な提言は、住宅、交通、労働、教育、介護、公共施設など、社会に混在する全ての課題につながっています。差別されることなく誰もが取り残されない社会を築くには、幼いときから分け隔てられず、多様性を認め合い、コミュニケーションを取れる環境づくりが不可欠です。”
“れいわ新選組の木村英子です。 この調査会のテーマである誰もが取り残されず希望が持てる社会の構築には、社会で生きづらさを抱えている当事者の方たちが取り残されないための様々な取組が急がれています。 まず、地域経済とコミュニティーの活性化については、障害者の方が地域で暮らすための家探しが非常に高いハードルとなっている現状において、平山参考人からは、空き家に対して行政がもっと補助金を出してバリアフリーに改造して障害者に供給するということが提言されていました。 また、ジェンダー平等と働き方については、今の雇用施策が基本的に長時間労働や転勤をいとわずに働ける人を前提としており、障害や慢性疾患のある人、あるいは子育てや家族の介護などに携わる人たちが周辺に追いやられる中で、誰もが合理的配慮を受けて働き、その力を発揮できるような労働環境の整備が必要だと感じました。そして、特に介護の必要な障害者が就労から取り残されないためにも、就労中の介護保障の法整備も同時に進めていく課題であることを再認識しました。”
“今回の改正案にはやはり福祉的な観点が欠けていると思います。地方の抱える人口減少や過疎化を食い止めることは難しいのではないかというふうに私は思います。 交通、住宅、教育、保育、医療、介護など、従来からある深刻な地方の課題を解決することが先決だと思いますので、今回の改正案には私は反対提案といたします。 以上です。終わります。”
“本来であれば、山積しているこの地方の課題を解決することが最優先ですから、今回の法案は、福祉制度を利用している、利用して生活している高齢者、障害者、子供たちなどを置き去りにしていると私は思います。 なりわいを大切にして生活しやすい町にするには、交通、住宅などの最低限のインフラが整備され、教育、介護、医療など、支援を必要とする障害者や高齢者、子供たちのために、人手不足の問題は、国や自治体が責任を持って公助で支える仕組みをつくることが不可欠だと考えます。地方の課題を置き去りにせずに、本改正案を再検討していただきたいというふうに思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“今お答えになったことも、常に法施行後ということでありますけど、本来だったら先に計画を立てて回していく必要があるかと思います。 ただ、今回の改正案に盛り込まれているその空き家の改修についてですけれども、これはバリアフリー化は要件となっていないと思います。障害者や高齢者が安心して二地域居住ができる体制になっているというふうには、今のお答えからも、ちょっと遅過ぎるのではないかなというふうに思っています。交通機関や住宅の整備はバリアフリー法が元々あるわけですから、この法案を作る段階から方策を立てていくべきだったと考えます。 地方では、既に高齢化率が四〇%あるいは五〇%を超えているところも多く、都市部よりも更に医療や介護、保育の人手不足は深刻化しているような厳しい状況ですから、若い人たち、その問題を置き去りにしたまま、若い人たちや子育て世帯が地方に移り住むというふうには未来が見えない状況だと私の思いでは思います。”
“二地域居住を進めるに当たって、地方における交通インフラや住宅についてどのような解決策が考えられるのでしょうか。お答えください。”
“また、資料四のとおり、ノンステップバスの全国での普及率は二〇二二年度末で約六八%となっており、都市部のバスはほとんどノンステップバスとなっていますが、地域別に見ると、北海道は約四五%、九州は約四三%、北陸信越は五三%と、まだまだ全国的にはノンステップバスが普及していない状況となっています。 さらに、タクシーに至っては、UDタクシーは東京や神奈川県などの首都圏以外は全く普及していない状況ですから、車椅子を利用している人は、地方ではタクシーの利用が難しい状況です。 このように、車椅子の人や高齢者、ベビーカーを利用している子育て世帯が地方の鉄道やバス、タクシーといった公共交通機関を利用するにはたくさんのバリアがあり、社会参加が妨げられている状況にあります。 また、住宅に至っても、地方にはバリアフリー化された住宅はほとんどない上、車椅子の人は部屋を傷つけるとか火事を起こす危険があるという理由により、なかなか障害者や高齢者に貸してくれる大家さんが見付からず、住宅を確保するのは至難の業です。”
“今のお答えを聞いても、やはり法施行後と言っていますが、結局は、その福祉制度を利用している人たちのことは、この二地域居住からは取り残されているというふうにしか思えません。 さらに、二地域居住の問題点として、障害者は、障害者や高齢者など移動の確保が困難な人にとっては、交通の問題というのは大きな課題です。公共交通機関においては、障害者や高齢者、子育て世帯にとって、都市部でもバリアがまだまだ解消されていない中で、地方においてはほとんどバリアの解消が進んでいない現状にあります。 例えば、資料二のとおり、利用者数が三千人以上の駅については、エレベーターなどの設置が進んでおり、段差が解消されている駅は九五%以上になっていますが、令和四年三月末時点で三千人未満の駅の段差解消率は約二八%となっており、四分の一しかバリアフリー化されていません。そのため、地方においてはほとんどの駅がバリアフリー化されておりません。 その上、資料三のとおり、人員削減によって無人駅が増え、二〇二〇年時点で全国の駅の約四八%が無人駅となっており、支援の必要な障害者や高齢者にとっては安心して鉄道を利用できない状況になっています。”
“ですから、医療や介護、保育などの人材が少なくて深刻な状況の中で、障害者や高齢者が二地域居住をする場合の人手不足の解消についてはどのような対策を考えているのでしょうか。”
“なぜ法施行後なのか。介護や保育の人手不足については喫緊の課題だと思うのですが、法施行後に検討を行うということでは余りにも遅過ぎると思います。 現在、高齢者の数は約三千五百万人であり、高齢化率は三〇%と高い水準となっていますが、今後も全国的に人口が減少し続け、二〇五〇年には高齢化率は三七%まで上がると言われています。このような状況において、介護や医療、保育などの人手不足の解消は待ったなしであり、これらの課題を置き去りにしたままこの法案を成立させても地域の活性化や地方の課題の解決には至らないと考えます。 なぜなら、高齢者や障害者、そしてその家族にとっては人手不足で介護者やヘルパーの確保が難しい中で、この制度を利用して二地域居住をする場合は、地方へ移っても居宅介護や訪問介護、また働く場合の介護者の付添いなど、福祉サービスが支障なく受けられるのか、またその場合の費用負担はどうなるかなど、福祉制度を利用する人たちにとっては、介護の担い手不足の問題はどこで生活するにしても命に関わる重要な課題です。”
“地方の活性化を促進するには、従来から重要な課題である高齢者や人口減少による介護、保育などの人手不足の問題を解決することが最優先だと考えますが、今回の改正案ではこの点についてどのような施策を盛り込んだのか、具体的に教えてください。”
“れいわ新選組の木村英子です。 今回は、広域的地域活性化法改正案は、地方への人の流れの創出、拡大をするために二地域居住を推進するものとされています。 国交省は、二地域居住について、二〇〇四年に関係省庁などと二地域居住人口研究会という検討会をつくり、「「二地域居住」の意義とその戦略的支援策の構想」という報告書をまとめています。その報告書の中では、二地域居住等の促進に資する交通・情報通信ネットワーク、医療・介護体制、子育て支援体制等の整備促進等が重要と考える具体的な施策として掲げられています。 しかし、今回の改正案には、地方への人の流れやなりわい、若い人たちの地方の雇用の促進などが中心であり、今まで検討課題とされてきた医療・介護体制の整備促進などが盛り込まれていません。また、資料一では、今回の改正案の基となった移住・二地域居住等促進専門委員会中間とりまとめにおいても、医療や介護について更なる課題として棚上げされ、二〇〇四年に調査されて十九年もたっていますが、具体的な解決策が何ら検討されていないと思います。”
“大臣、前向きな答弁ありがとうございます。 今後、当事者の参画によってより飛行機が安心して乗れるように、そういうことを強く求めまして、質問終わりたいと思います。 ありがとうございます。”