橋本幹彦
国民民主党・無所属クラブ · Japan
“私も、先日、ちょっと車を走らせて北に行くと、栃木五区になりまして、大臣のポスターをたくさん見ました。日本のリーダーへと書いてあるわけであります。是非、内閣の一員でもありますし、そういった様々な展望を描いていただいて、内閣の中で検討していただきたいと思うところであります。 続いて、北朝鮮に関して伺います。 先日の五月十二日、本委員会において、政府が指定する在日の北朝鮮当局職員らが北朝鮮渡航後に再入国を申請した場合には原則として不許可とする措置が現在も続いているというところを確認しました。 その上で、一部報道にあった訪朝団関係者の再入国について、対象者に該当するのか、再入国が認められたのか、例外判断があったのか、その意思決定に総理や大臣が関与したのかというところを政府参考人に…”
“国民民主党の橋本幹彦でございます。 五月から一般質疑の実施については中道改革連合の河西宏一理事とともに求め続けてきました。本日やっと実現したこと、大変うれしく思うところであります。 まず、外務大臣にお伺いします。 私の選挙区であります埼玉県十三区、久喜市、蓮田市、白岡市、幸手市、杉戸町、宮代町、伊奈町、埼玉の東部でありまして、千葉県ですとか茨城県にも接している、ちょっと北に行くと栃木五区にもすぐ届くような、そういった地理でありますけれども、この地域で住民基本台帳に記載された外国人住民が、十年前、平成二十八年には四千七百八十六人でしたけれども、令和八年の一月一日では一万一千四百四十五人、十年間で約二・四倍になっているというところであります。 そんな中で、日本語で十分に意思疎…”
“私は、やはり日本維新の会との連立合意書の中で、言葉が先行しているようにややもすれば感じるところであります。 先ほどから、参謀、参謀ということで言いました。参謀がしっかりと、じゃ、原子力潜水艦はどのように考えていくべきかというところを考えた上でそれを提言していく。何か、他国が持っているから我が国も買うんだということではなくて、どのような守り方を構想していくのか、何が日本にとって守るべきものなのか、ここがはっきりしていない段階で、装備品の名前だけ先行していく。これは原子力潜水艦に限った話ではないですけれども、トマホークだってそうです。いろいろな装備品、そうです。装備品の名前が先行すると、いいことは一つもないわけであります。 退職された元海上自衛官の中には、例えば、今大臣が述べ…”
“戦い方というのは、守り方も、常に新しくなっています。それをアップデートしていくのは、それはまさに参謀の役目であります。よく、軍事の世界だと、例えば近代化改修とかアドバンスドとかつきますけれども、それはもう常である。戦争の歴史をたどれば常に革新であったというところですから、新しい守り方というところは、ぱっと何かいいような感じがしますけれども、是非、今、小泉大臣もこれから検討していくということでありますから、そういった分かりやすいキャッチフレーズだけではなくて、実のある改革をしていただきたい。 そのために、文化の改革というのは間違いなく大事であるし、その文化の改革の基盤となるのが知的基盤である、これは、従前からこの安全保障委員会で私が述べてきたことであります。それができる力が…”
“ある意味難しい問いかけでしたけれども、お答えいただいてありがとうございます。 いずれも重要であろうかと思いますけれども、ただ、戦略というのは限られた資源をどこに分配していくのかということを示すものであります。今、現行の安保三文書を見ますと、どうも防衛省のお買物リストを見せられているような感覚になるところであります。どの項目ももちろん大事だと思います。宇宙も大事であるし、陸海空、従前の陣容も大事であるし、無人機も大事である。あるいは、装備だけではなくて、補給ですとか人的基盤、知的基盤に資するところも大事である。それはそのとおりなんですけれども、ただ、米軍のように、米国のように、我が国からしたら無尽蔵に見えるような予算を使えるわけではない。限られた人、金、物、こういった資源を…”
“地域に共に生きて、働き、学ぶ、そして文化を共にする者について、住民も快く受け入れている。問題は、国が受入れ人数を増やす一方で、言葉の教育であったり、生活ルールの周知であったり、学校での指導であったり、自治体の窓口、警察における通訳の問題であったり、こういった財源ですとか人材が十分に措置されていないというところにあろうかと思います。 外国人労働者の受入れについては、これは国策で大きく進めているところでありますけれども、もしそれを進めるのであれば、受け入れる側の地域に、外国人の対策について、費用ですとか責任、これも十分に措置しなければならないというところであります。 是非、茂木外務大臣の御地元の栃木五区も、十年前は八千八百九十二人ですが、そこから約二倍ほどこの十年間で増えてい…”
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“ありがとうございます。 今、国会では、安全保障の体制上、極めて重要な論点であるインテリジェンスについて議論が深まっています。国民民主党が提出したインテリジェンス法案においても、国会による民主的統制を提起させていただきました。政権においてもその趣旨を前向きに捉えていただいているということでありますけれども、国会の議論の在り方について、この国会、委員会においても議論が進むことを望んでおります。 そして、まさにこのインテリジェンスに関連して、北朝鮮の最新の動向に関して気になる報道がありましたので、質疑いたします。 まず、前提の確認ですが、平成二十六年六月十七日の衆議院の拉致問題特別委員会において、当時の古屋大臣が、朝鮮総連の幹部のうち北朝鮮の最高人民会議代議員の資格を有する者については、北朝鮮を渡航先とした場合、再入国禁止の措置の対象である旨、答弁しておりますけれども、これは現在も変わりないでしょうか。”
“とかく安全保障の議論というのはブラックボックスになりがちでありますが、国民の理解を求めていく中で、他国で行われているような議論の在り方というところも参考にしていくべきなんだと思います。 委員長、是非、他国で行われているような、例えば参考人質疑や公聴会の形式で現場の方をお呼びして意見を聴取することでありましたりですとか、あるいは、場合によっては秘密会を開いていくといったことも是非検討していただき、静ひつな場でこの安全保障の議論が建設的に進む場を整えていただきたいと思いますが、理事会で御協議いただけないでしょうか。”
“国民民主党の橋本幹彦でございます。 冒頭、先ほど、中道改革連合の河西宏一議員の質疑ですが、大変興味深く拝聴しておりました。日本の安全保障環境が大きく変わる中、政策への理解を国民に求めていくのならば、国会と内閣との関係を、あるべき関係というのを見詰め直し、国会がますますその役割を果たすべきだというふうに感じました。 国民民主党も、国会改革として、法案審査がなくとも定例日には一般質疑あるいは自由討議や参考人質疑を行い、充実した国会審議を実現すべきと求めておりますが、安全保障委員会においても、河西議員の求めた件について、私からも各党前向きに御検討いただくことを求めるものであります。 また、その後にありました日本維新の会の前原誠司議員の質疑も大変興味深く拝聴しておりました。 政府から個別具体について答弁を差し控える旨発言がありましたが、前原議員は秘密を開かれた場で暴露することを求めたものでは決してなくて、日本のこの防衛の体制は確かなものかということを確認されたくて、国民を代表して問われたわけであります。”
“四 若年定年制度の意義は継承しつつ、国家公務員法の改正により六十五歳までの雇用が原則となったことも踏まえ、自衛官についても六十五歳雇用の制度化を検討すること。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。”
“ただいま議題となりました附帯決議案につきまして、提出者を代表して、その趣旨を御説明申し上げます。 案文の朗読により趣旨の説明に代えさせていただきます。 防衛省設置法等の一部を改正する法律案に対する附帯決議(案) 政府は、本法の施行に当たり、次の事項について適切な措置を講ずるべきである。 一 自衛官の定数について、将来の人口動態に伴う厳しい制約を踏まえ、従来の任務遂行に必要な人員の積み上げを基本とする考え方と、自衛隊の任務遂行に必要な態勢の整備との両立を図りつつ、中長期的に防衛力を維持し得る適正な定数の在り方を検討すること。 二 航空宇宙自衛隊の発足に際し、航空及び宇宙領域において航空宇宙自衛隊が我が国の安全保障に寄与するための在り方、作戦の原則、組織運営や部隊運用において準拠すべき事項と考え方、隊員の任務遂行上の心構え等を定める指針を整備し、広く共有すること。また、時宜に応じて適切に改訂を加えること。 三 若年定年退職者給付金の支給水準の引上げ等の措置の効果を検証するため、適切な指標を設け、一定の期間の中で検証を行うこと。その検証の結果に基づき適切な措置を講ずること。”
“具体的には、宇宙ドクトリンなど、航空宇宙自衛隊がいかにあるべきかを示し、宇宙領域における作戦の原則、組織運営や部隊運用において準拠すべき事項と考え方、隊員が日々の任務を遂行する上での心構えなどを定める指針を整えること。そして、そのドクトリンを航空宇宙自衛隊の全ての自衛官、事務官、技官及び教官に広く共有すること。さらには、ドクトリンの運用に当たっては、盲目的になることなく、柔軟性と創造性を併せ持つようにするとともに、思考の固定化を避けるためにドクトリンを不断に見直し、常に将来の情勢を冷徹に見通し、戦史と現場の教訓に学びつつ、変化に適合していく姿勢を持つこと。 そして、これらを支える防衛大学校や防衛研究所を含む知的基盤の担い手を強化し、自衛官の教養の涵養や研究発表を支えること。 これらの施策を通じ、隊員を真に重んじ、本来の任務に精励できる環境を根拠を持って整えていく新たな組織文化が醸成されることを心から願って、私の航空自衛隊に対するはなむけの言葉に代えて、賛成の討論といたします。”
“国産化を目指すと言いながら国産の定義すらない、世界一無人アセットを駆使すると言いながら同盟国の失敗の轍を踏むような調達をする、スタートアップ支援に力を入れると言いながら懸念国との関係が疑われる企業に投資をする、自衛隊の名誉を重んずると言いながら趣旨不明の階級の国際標準化なるものを推し進める、自衛隊に光を当てると言いながら自民党党大会において政治的中立を超えた私的利用を行う。 広報であれば、時に映えることを追求するものかもしれませんが、隊員と国民に対する説明は同じであってはなりません。この防衛省の、政権の現状において求められるのは、地に足着いた言葉、誠実な言葉、精神の宿る言葉です。標語だけではなく、定義と指針を確かにし、政治が責任を負う姿勢を持たなければなりません。 今回の航空宇宙自衛隊への改称が、精神の宿る改革になることを強く願います。そのために、航空宇宙自衛隊の名にふさわしい運用思想と教育体系を整備することを求めます。”
“私は、本法律案に賛成の立場から討論いたします。 本法律案において、七十二年の歴史を持つ航空自衛隊が航空宇宙自衛隊に改称されます。名称は、隊員にとって、そして国民の部隊に対する理解にとって重いものです。この改革が魂の宿るものとするためには、隊員と国民の正しい理解を深めるための知的基盤が不可欠です。 宇宙安全保障構想や宇宙領域防衛指針など、上位文書は整備されました。他方、自衛隊の名称変更にふさわしいドクトリン、教育体系、そして国民に対する説明は、なお十分とは言えません。看板や装備品などのみでは真の改革となりません。運用思想、人材育成、そして国民の理解により改革に初めて魂が宿ります。航空宇宙自衛隊への改編の構想を安倍総理が語ってから七年、いまだに宇宙に関する戦略やドクトリンが整備されていないのは、この知的基盤の重要性を軽視していると指摘せざるを得ません。 今国会の議論でも、標語が先に走り、定義や運用、説明が後から追いかける危うさが見えました。”
“最後に、航空宇宙自衛隊改称の問題、私も先日述べさせていただきました。なかなか、名称について、先ほど前原委員の質問に対する大臣のお答えを伺っていても、苦しいと思います。領域が拡大している、それはもう航空自衛隊という名前だけでは堪え切れないんだと。もしそれでいいんだったら、海上自衛隊だって、なぜ海上ではない潜水艦を持っているんだ、陸上自衛隊だって、なぜ陸上ではないヘリを持っているんだ、そういうことになってきます。 もし、航空宇宙自衛隊にする、その名称を、七十二年間の名称を変えていく、これは大変重い話ですから、だからこそ精神性が大事であって、その精神性とは何か、それは、ドクトリンとか戦略文書であるだとか、こういったもので国民の皆さん、現場の隊員の皆さんにしっかりと説明をしていく。決して、Xや記者会見で発表して、それで終わりということではないんだというところを御理解いただきたいと思いますが、大臣、いかがでしょうか。”
“どんなに、制服着用の義務とか、あるいは自衛官の側がそういったことを注意したとしても、政治の側が悪用しようと思えば幾らでも悪用できるんですよ。こういった姿勢が私は自民党の中にはどこかびまんしていると思うわけであります。 あるいは、航空自衛官の頃、当時総理は安倍さんでした。安倍さんも、いろいろ、防衛に関して、安全保障に関して改革しようとしていた。その姿勢自体は伝わってきましたけれども、ただ、自衛官の頃に、今政権は自衛隊の悲願である憲法改正をやろうとしている、だから余計なことを現場はやるな、そういうことを幹部だった頃に言われました。これは誰が一体言い出したのか分からないです。 今、自衛隊もいろいろな不祥事があったりもします。そういったところで国民の皆さんに御迷惑をかけない、これは当然のことでありますけれども、ただ、こういう配慮を現場はしているんだというところを分かった上で、権力を持っている側、政治家の側は、党大会に呼ぶというようなこと、これは本当に、自民党の問題ですから、要求した側の問題ですから、改めて御認識いただきたいと思います。”
“しかるべき場ということでありました。もし、強いて国会でしかるべき場があるんだとしたら、それは党首討論です。党首討論で、自民党総裁が自民党総裁としてこのことについてしっかり説明していただく、このことに尽きると思います。 あえてこれ以上この場では聞きませんけれども、ただ、政治の側が自衛隊をどのように認識するかということは非常に重い問題だと思います。 また私の経験を申し上げて恐縮なんですけれども、私が防大生の頃、とある自民党所属の国会議員、この方はもう今議員ではありませんが、元自衛官で、勉強会をやる、講演会をやる、せっかく神奈川でやるから防大の学生さんに来てほしいという連絡が学生内に一斉に送られてきました。これは学生が学生に対してメールを送ったわけであります。私は興味があったものですから、勉強会だと思って手を挙げたんですね。そうしたら後で個別で連絡が来て、是非制服で来てほしいということで、防大生は外出のときに制服着用の義務がありますから、制服を着て横浜まで行ったわけです。そうしましたら、何のことはない、後援会の集会だったわけです。”
“私は吉田学校長を応援しておりますから、是非そこでしっかりと新学校長が任務に精励できるような環境を大臣は御配慮いただきたいと思います。 続いて、法案審議からは外れますけれども、自民党党大会で現役自衛官が国歌斉唱をした件について伺いたいと思います。これはやはり言及せざるを得ないことであります。 ここまでの国会での大臣の答弁、あるいは記者会見での御説明、幕僚長による説明、私も全て目を通しました。どこかはぐらかしているなと感じます。この問題は、政治の側が自衛隊に対して働きかけをした、ここに問題の本質があるんだと思います。文民統制とか報告体制とかそういったことを、大臣も、あるいは別の議員の方もいろいろ言いますけれども、この政治的中立、これは決して、自衛隊・防衛省の側、要求を受ける側だけでなくて、要求をした側の問題も非常に大きいと思います。その点、大臣、いかがお考えでしょうか。”
“吉田新学校長、私も本当に尊敬する方でありますし、統幕長の御経験もありました。是非、防大改革、しっかりと進めていただきたいと思います。 防大改革というと、かつてもいろいろな不祥事があって、そのたびにいろいろな外部からの声で変わっていったこともあります。ただ、余り外部の声を聞き過ぎてもいい教育はできないと思います。吉田統幕長のように、部隊にずっと向き合ってきた方、こういった方が、どのような自衛隊であるべきなのか、そこを洞察して、そして、必要な所要の教育については抜本的に見直していく。 先ほど不動の姿勢の話をしましたけれども、別にこれは不動の姿勢をしっかりしろということを言っているわけではありません。先ほども言ったように、私も、所属していたときに、学生だったときに、一年間に百時間もパレードをする、これは明らかに教育の在り方としては不均衡だと思いますし、何が必要なのか、複雑な安全保障環境と繰り返し言うのであれば、では、その複雑な安全保障環境を乗り越えるだけの人材をつくっていく、それは、七十年前、八十年前の精神というところから、やはりちょっと見直していただかなければならないと思います。”
“そこで、伺いますけれども、防衛大学校の教育における、各自衛隊による人材育成の要求のサイクル、どのような人材を育成してほしいのかということを、各自衛隊からどのように要望して、それがどのように防衛大学校の教育に反映されているのか、お答えいただければと思います。”
“私が防大の学生だったときには、カウントしたところ、一年間に百時間ぐらい行進の訓練をやっていました。単位数にしたら五単位分、それを四年間やるわけです。そこまでやることかとは思います。 ただ、気をつけの姿勢、不動の姿勢、これは隊員の基本であって、そして隊員を統率していく幹部にとっては、基本である、そのように今までずっと位置づけてきた。これを見直すというのであれば、それはそれで結構だと思います。ただ、見直すのであれば、何が本当の精強性なのか、根本的に見直した方がいいと思います。 いろいろな国の精強性があります。各国のパレードの在り方もまちまちであります。イスラエル軍のやり方もあれば、米軍的なやり方もある。比較するものではないですけれども、北朝鮮のようなびしっと統率の取れたパレードというのもまた、国柄によってはあり得るわけですね。 日本の今の安全保障環境、そして日本の国柄において、自衛隊に対してどのような徳目を要求していくのかというところを是非改めて検討いただきたいと思います。”
“さて、先日、この審議の一日目で、宇宙戦略、宇宙ドクトリンを通じた教育についてもお尋ねしましたけれども、こういった質疑を見ても、今の防衛省あるいは自衛隊に係る改革というのが地に足が着いているものかというと、大変疑問であります。 一つエピソードとしてここで御紹介したいのは、先日、防衛大学校の卒業式に私も参加してきました。大臣も参加されました。その防衛大学校の卒業式を見ていて、私は大変不安になりました。卒業式、私も経験しましたけれども、気をつけの姿勢ができていないんですね。不動の姿勢といいます、自衛隊。この姿勢というのは、私が学生のとき、あるいは先輩方も、徹底してたたき込まれたものであります。ただ、今年の卒業式を見ますと、目も泳いでいる、頭もふらふらしている。ただ帽子投げのところだけ報道されましたけれども。かなり根本的に教育の在り方を点検された方がいいのではないかなと思います。 私自身は、この委員会でも、パレード廃止原理主義者だと言ってきました。基本教練をどこまで徹底するべきなのかというところは私自身も疑問であります。”
“今、俸給表について御言及いただきました。自衛官独自のということですけれども、既に自衛官は独自の俸給表になっているわけです。人事院勧告どおりではなくて、毎回この安全保障委員会で自衛官の俸給表改定のときには審議しているというのは、決して、他の公務員とは別に定めることができるということは、今も体系としては変わらないわけであります。 憲法を改正しよう、あるいは独自の俸給表を作ろう、階級の国際標準化をしよう、これは、言葉は躍りますけれども、果たしてどこまで意味があるんだろうかなというところは私も思うところであります。 そして、防衛省設置法の論点に戻りますけれども、自衛隊法と防衛省設置法の関係を、もし抜本的に自衛隊の在り方を見直していくというのであれば、もうそろそろしっかり見直された方がいいと思います。 例えば、自衛隊法、先ほど七十六条、八十八条に言及しましたけれども、そのほかにもいろいろな規定があります。適用除外、たくさんあります。”
“ありがとうございます。 行政的な側面と軍事的な側面があるということであります。そして、その軍事的な側面を規定している自衛隊法においては、例えば、七十六条、八十八条をお読みになれば、自衛隊がいわゆるネガティブリストで動けるような規定になっているわけであります。ここの点が非常に今回の法案改正のときにも重要なポイントなんだと思います。そして、今後、安全保障の議論をしていく上でも大変重要なポイントであろうかと思います。 と申しますのも、自衛隊に関する基礎的な認識が正しく皆さんに共有されていないんではないかと。よく、自民党の皆さんもそうです、憲法を改正する、自衛隊を軍隊にしなければいけないんだという方々がいらっしゃいますけれども、自衛隊は既に軍事的性質を自衛隊法によって与えられていて、そしてネガティブリストで行動できるようになっているわけです。”
“国民民主党の橋本幹彦でございます。 防衛省設置法改正ということでありますけれども、まず基礎的なところを確認させていただきたいと思います。 自衛隊に係る基本的な法律として、防衛省設置法と自衛隊法があります。この役割分担、そしてその役割分担の背景にある思想はどのように整理されているでしょうか。”
“繰り返しですけれども、大変バランスの悪い法案だと思います。これはあくまで第一弾だと思いますけれども、今後、自民党の、与党の中でもインテリジェンス改革というのを進めていくという話も聞きますけれども、是非、こういった観点、バランスのよい観点、現場を守る、国民を守る、このことを中核に据えて、インテリジェンス改革、真のインテリジェンス改革を進めていただきたいと願っております。 私からの質問は以上です。”
“是非、国民の信頼をかち得ていくためにも、インテリジェンスの政治化というところを防ぐためにも、こういった政治的中立の施策も国家情報会議設置に当たって盛り込んでいただければと思いますが、いかがでしょうか。”
“もし本当にそのように考えていらっしゃるんでしたら、大変認識が甘いと思うわけでありますね。 先ほど、長妻議員からの質問も大変興味深く拝聴しておりました。大変重要な指摘だったと思います。今の内閣情報調査室が純然たるインテリジェンス機関かと言われると、違うと思います。それは、安全保障以外の情報も収集しているわけであります。各インテリジェンスコミュニティーについてもそうです。政治家の歓心を買うために情報収集し、それを一部の政治家のために提供しているということは実際行われていると私も感じます。 そのような今のインテリジェンスコミュニティーの環境下で、国家情報局つくります、会議つくります、ここでいろいろな懸念が出てくるのは当然のことであります。是非ともその点認識をしていただいて、先ほど法務大臣の答弁は、そういった長妻議員の指摘に対して承知しておりませんということでありますけれども、そのような答弁で果たして国民の信頼をかち得ることができるんだろうか。国民の信頼があって初めてインテリジェンスサイクルというのが的確に回るわけであります。”
“「情報活動の民主的統制という観点から、情報保全上の措置を施した上での国会への報告の在り方を検討すべきである。」。これは、内閣を通じた民主的統制ではなくて、国会を通じた民主的統制の話をしているわけであります。 国家情報局、国家情報会議の設置と同時にこのような施策もやるべきだと北村氏も指摘していたわけであります。 しかし、このことを高市総理にもお尋ねしました、民主的統制の枠組みを整備すべきでないかと問いましたら、本法案は、行政内部のやり取りに関する規定の整備を図るものであって、国民の権利義務に直接関わるような権限の強化を内容とするものではないことから、国会の関与について新たな規定を設けることとはしておりませんという回答でありました。 本当にそれでいいんでしょうか。私は、このインテリジェンスサイクルが国家情報会議、国家情報局の設置だけでうまく回るとは到底思えませんが、官房長官、例えば民主的統制あるいは歴史的検証、いろいろ、インテリジェンスサイクルを的確に回していくための施策、たくさんあります。なぜこういったものを本法案に盛り込まなかったのか、御説明いただけないでしょうか。”
“バランスが悪いと申し上げているのは、まさに今御説明いただいたようなところで、国家情報局さえつくればサイクルがうまく回るのではないか、それ自体がある意味、インテリジェンスの改革については不十分だと思います。 先ほど紹介させていただいた北村滋氏の「情報と国家」、これは大変示唆に富む資料だと思います。先ほど紹介した具体的な提言は、この「情報と国家」の第一章に書かれていますけれども、同時にその第一章には次のような記述もあります。読み上げますけれども、国家情報局について、「民主的観点から、国民を代表して管理・監督し、国会に対して政治的責任を明確化するという意味において、国会議員の資格を有する担当大臣又は担当補佐官を設置することを検討すべきである。」と。 今、木原官房長官は、木原官房長官自らが国家情報会議を所掌されるのではないかというコメントもされましたけれども、官房長官の仕事はとても多岐にわたりますね。やはりここは、担当する、国会議員の資格を有する責任者というところを設けるべきだったと思います。 あるいは、国家情報会議についても、「情報と国家」に次のように書いてあります。”
“例えば、大味の情報要求をする、五年後の中国はどうなっているとか、今年台湾有事があるのかとか、そういう大味の情報要求をしても、インテリジェンスサイクルというのは決してうまく回る話じゃなくて、むしろ、このインテリジェンスサイクルに対する現場との信頼関係といいますか、いいサイクルを回していこうという信頼醸成がなされないと思いますので、是非とも、情報要求側のリテラシーを向上していくというところについて、これは法律でどうこうするという話では必ずしもないかもしれないですけれども、是非とも今後施策として盛り込んでいただきたいと思いますが、官房長官、いかがでしょうか。”
“各大臣、ありがとうございました。 今の御説明の中で、政策立案の前提となる情報という話がありましたけれども、これは、どちらかというとインテリジェンスに直接関わるものかどうかというところは、いろいろ交じっているところだと思いますが、例えば緊急性の高い情報、こういったものは直接官邸に、内閣情報調査室を通さずして提供されるものだと理解しました。 これは、今回の国家情報会議、国家情報局が設置されても変わらないのではないかと思いますけれども、木原官房長官、いかがでしょうか。”
“ここで、インテリジェンスコミュニティーを形成する各省庁にお尋ねしたいんですが、各大臣にお尋ねしたいんですが、従前といいますか、現在の内閣情報調査室を通さずして情報を提供していることがあるのではないかというところが、今官房長官が御説明いただいた立法事実を伺っても思うところでありますが、各省庁がなぜ内閣情報調査室を通さずして官邸に情報を提供してきたのか、どういった情報をそのように扱ってきたのか、そしてまた、その理由は何か、防衛大臣、外務大臣、そして法務大臣からお答えいただきたいと思います。”
“例えば、その北村氏が国家安全保障局長を退いてから二か月後に、令和三年九月に、「情報と国家 憲政史上最長の政権を支えたインテリジェンスの原点」と題した著作を上梓しております。この著書において、まさに内閣情報調査室の局への格上げ、情報のアクセス権の付与、あるいは内閣情報会議の閣僚級への格上げなどが具体的に提言されているわけであります。今から五年前であります。 まさに今審議している国家情報会議設置法の内容ではないかと私は思いますけれども、本法の立法事実を確認するに当たって、政府の要職も経験された北村氏の指摘というのは大変参考になると思料しますが、官房長官、御認識はいかがでしょうか。”
“国民民主党の橋本幹彦でございます。 私は、国民の安全、国の安全を守るためにはインテリジェンス強化が大変重要だと思っております。それがために、昨年十一月、国民民主党はインテリジェンス法案を提出しました。その際留意したのは、国民の自由と人権の尊重、国家の存立と主権の防衛、そしてインテリジェンスの最前線に立つ関係者の保護、この三つがバランスよく体制が整備されることが重要であると訴えてきたわけであります。今審議されている国家情報会議設置法案は、その観点からいうと大変バランスの悪い法案であると思っております。 まず、立法事実の点、確認させていただきたいと思います。 立法事実と聞きますと、我が国を取り巻く複雑な安全保障環境云々といういつものお決まりの文句が来ると思いますけれども、そういうところではなくて、例えば、令和三年七月まで国家安全保障局長を務められた北村滋さんが、内閣情報調査室の改編、拡充強化ということをかねてから提言してきました。”
“ありがとうございます。 国民の信頼なくしてインテリジェンスは的確に行われません。行政内部のチェックですとか内閣による民主的統制のみでは、政治的中立が確保されているとは言い難いと考えます。 ゆえに、インテリジェンス法案においても、第七条において、国会による民主的統制、これを明記いたしました。白書などへの、国会に対する報告のみならず、先ほど御紹介いただいたような常設の委員会による監視も必要であると考えております。 各国、いろいろな事例はありますけれども、我が国の情報監視審査会は、特定秘密保護法等の範囲にとどまっており、他の民主主義国に比べて、極めて国会による民主的統制は弱いと考えております。他国の事例も参照しながら整備が必要だと考えます。”
“具体的には、国会報告や、その内容の公表を含めた国会による民主的統制、時の政権の意向に左右されないインテリジェンス機関の政治的中立の担保のほか、過去の事例の検証、例えば、インテリジェンスの活用に政治が失敗した事例である、北朝鮮による拉致であるだとか、専門的知見の欠如、組織文化の腐敗が不適切な判断を招いた大川原化工機をめぐる冤罪事件の事例を教訓とし、第三者によるレビューを行い、組織の透明化と専門性の確保を徹底する必要があると考えております。 また、外国の不当な影響力の行使を防止するための透明化や偽情報対策などの施策、インテリジェンスを専ら行う機関の創設、手法の拡充、関係者の安全及び適切な処遇の確保、名誉の尊重といった施策も大変重要であると考えております。 これらは全て、インテリジェンス法に定めているものになります。”
“これは、スパイを逮捕すればよいというような法執行的措置、司法的措置を過度に重んずる言説から距離を取って、インテリジェンスの一部開示であるだとか、エージェントに関する情報の透明化、こういった他国でも一般的に見られるような措置も含めて、総合的にインテリジェンスを強化していくべきだ、安全保障のために確かにしていくべきだという含意もあるものであります。 第三に、インテリジェンス活動に従事する現場の方々の安全と名誉、そして職務の継続性を確保するための仕組みを整えること。 これらが三本柱でございます。 また、実効性のための構想についてもお尋ねがありました。 まず、実効性ある形でのインテリジェンス態勢の構築に必要な要素として、第一に、民主主義国家である我が国において、インテリジェンス機関は、国民の信頼なくしてその正統性を維持できない、そして、実際に適切に活動することができないというところにあります。 国民の信頼を得ながら実効性あるインテリジェンス機能の強化を行うに当たり重要となるのが、民主的統制、政治的中立、そして教訓、この三点であると考えています。”
“まさに、このインテリジェンス法で示した論点というのも、こういった閣法の内容もカバーしているものと考えております。 加えて、インテリジェンス機能強化のための中核的要素についてお尋ねがありました。 我が党では、インテリジェンス態勢の整備において特に重要となる要素として、三本柱、国民の自由と人権の尊重、国家の存立と主権の防衛、インテリジェンスの最前線に立つ者の保護というものを議論の三本柱として設定いたしました。 この三本柱の具体的内容を申し上げますと、第一に、日本国憲法が保障する基本的人権の尊重を制度として明確的に位置づけ、インテリジェンスの目的は、国民の自由や人権、そしてその根底となる民主主義を守ることにあって、いやしくも公権力による監視や権限の濫用があってはならぬというところを明確に定め、そのための仕組みを構築するところにあります。 第二に、インテリジェンスが国家の存立に関わる重要な課題であるとの認識の下、我が国の情報基盤を整備し、不当な情報活動や影響力工作による悪影響を排除する体制を強化することにあります。”
“御質問ありがとうございます。 本インテリジェンス法は、御指摘のように、プログラム法であると同時に、基本的な理念を定めた基本法的性格を持つ立法でもあります。 我が党としては、我が国のインテリジェンスを抜本的に強化する必要があると考え、インテリジェンス態勢整備の全体像をプログラム規定といたしました。これは我が国で初めてインテリジェンスを定義したものでもありますけれども、インテリジェンス強化のための議論を進めるためには、まず、この全体像を国民の皆さんに示して、国民の理解を得ながら建設的な議論を進める必要があると考えたからであります。 国家情報会議設置法がステップワンで、この議員立法、インテリジェンス法がステップツーというふうに言う方もいらっしゃいますけれども、国民のインテリジェンスに関する適切な理解を得るという観点からは、これはステップゼロともいうべき内容であると考えております。 国家情報会議設置法は、司令塔としての組織の設置法となっておりますけれども、インテリジェンス法では、インテリジェンス態勢整備ということで、行政機関の整備ということもうたっております。”
“かつて外務省は独自の採用方式を取っておりましたけれども、似たような形で、情報職として独自の採用を行うべきではないかというところも検討が必要かと考えております。”
“ウォール・オブ・スターズというものがありまして、これは、名前を明かせないけれども、国のために命を賭してその任務に従事した方、殉職された方、こういった方々の名誉を顕彰するという取組もあります。こういったものも、要員の保護という意味では不可欠であろうかと考えております。 また、大学などの教育機関や研究機関、民間事業者等との緊密な連携協力を図り、インテリジェンスに係る専門的な人材を養成される仕組みをつくっていくことも大事であると考えております。 米国においては、人材確保に当たって、例えば安全保障に関するゼミに所属している学生を積極的にリクルートしているということをやっているやに聞きます。他の国家公務員と同様の採用手法のみを取っていて、果たして、これから大幅に拡充しようとするインテリジェンスを担う人材を確保できるのだろうかと懸念しておるところであります。あるいは、積極的にそういった募集に近づいてくる応募者、こういった方々の全てが信用できる方々かどうかというところもまた考えなければなりません。”
“処遇の改善といいますのは、例えば、午前中、連合審査においても、内閣情報調査室のプロパーの職員が幹部に抜てきされる事例がないという指摘も長妻委員からありましたけれども、こういったことにとどまらず、積極的に要員を保護していく、関係者を保護していく措置も重要であると考えております。 例えば、ヒューミントに従事する方、あるいはその協力者や御家族を含めた身の安全を確保する措置として、セーフハウス、駆け込み寺のようなものですとか、あるいは仮装身分を付与したり、あるいは危険な任務を終えられた方については別人格を付与していくということも、これは他国で当然に行っているものでもあります。 先ほど、安藤たかお委員からも、職員のメンタルヘルスの重要性も御指摘がありましたけれども、このようなことも要員の保護、情報の保全、インテリジェンスの質の向上の上で不可欠であると考えます。 また、ヒューミントに従事する者については、世の中から隔絶されたような状況で、身を危険にさらすような環境にある方々になります。CIAにおいては、例えば星の壁というものがあります。”
“第十条で規定する人材の確保に関する具体的な施策としては、インテリジェンスに従事する職員のキャリアパスの構築や教育の充実、専門知識及び技能を有する人材の養成、資質向上を目的とした大学、研究機関、民間事業者等との連携を想定しております。 インテリジェンスに従事する職員については、日本の人事慣行である二年から三年のジョブローテーションを改め、十年、二十年単位で専門的人材を育成する仕組みとすることが重要と考えられます。また、インテリジェンスに従事する職員への教育も重要であると考えています。 インテリジェンスコミュニティー全体で、ヒューミント、シギント、イミント、オシント、法務、倫理といった分野の教育を一元化したり、初級、中級、上級といった階層に応じた教育プログラムを構築することを考えております。あわせて、セキュリティークリアランスの統一的な実施や、情報保全を含めた取扱教育の一元化により各機関間の信頼関係醸成にも資するものと考えております。 なお、法案の第九条では、インテリジェンスに従事する職員等について適切な処遇を確保することも掲げております。”
“他方、平成十五年、イラク戦争開戦の根拠となった、イラクに大量破壊兵器があるという誤ったインテリジェンスがありましたけれども、これについては、平成十六年、翌年に英国の枢密顧問官らが取りまとめたバトラー報告書によって検証され、その後のインテリジェンス改革につながったということもあります。 インテリジェンス活動が国家安全保障を支える重要な要素である以上、その制度設計には慎重を期し、国民の自由や人権を侵害するおりとなるのではなくて、国民を守る盾として機能するように、歴史的な教訓を踏まえた取組を進めるべきだと考えております。”
“大変重要な論点であろうと思っております。 インテリジェンスに対する国民の信頼を高める観点から、重要なキーワードとして、民主的統制、政治的中立、そして教訓というものがあると考えております。 具体的には、国会報告や、その内容の公表を含めた国会による民主的統制、時の政権の意向に左右されないインテリジェンス機関の政治的中立の担保のほか、インテリジェンス活用に失敗した事例である、例えば北朝鮮による拉致ですとか、あるいは専門的知見の欠如、組織文化の腐敗が不適切な判断を招いた大川原化工機をめぐる冤罪事件、こういった事例を教訓として、第三者によるレビューを行い、組織の透明性と専門性の確保を徹底する必要があると考えております。 さきの大戦においても、敗戦直後に組織的に資料を廃棄したことがありました。これにより、歴史家による検証というのは公のアーカイブに頼れないという状況になりました。”
“インテリジェンス態勢の整備を進めるに当たり、プライバシー侵害の懸念が指摘されていることには特に丁寧に対応しなければならないと考えております。 そのため、本法律案三条の基本理念において、インテリジェンスの実施において日本国憲法の保障する国民の自由と権利が尊重されなければならないことに留意しなければならないことを定めております。 さらに、本法律案八条では情報収集等に係る手法の拡充について定めておりますが、それに伴い、国民の自由と人権に制限が加えられる場合にあっても、その制限はインテリジェンスを実施するための必要最低限のものに限られ、かつ、公正かつ適正な手続の下に行われなければならないことを定めております。 インテリジェンス態勢の整備に当たっては、プライバシー権を始めとする国民の権利が不当に侵害されることのないようにすることは当然のことであり、国民民主党の法案においてもそれを明確に規定しております。”
“当然のことながら、他国による情報収集というのは、オシント、ヒューミント、シギント、イミント等々ありますけれども、スパイといいますと、このうちのヒューミントを逮捕する、スパイ防止というと、逮捕する、そういう司法的な措置を強くにじませる言葉であります。 それではヒューミントに対して法的措置が有効であるかというと、必ずしもそうではなく、例えば、ヒューミント、外国のエージェントを泳がせておく、それで他国がどのような情報活動を行っているのかというところを把握したり、あるいは偽の情報をつかませたりする。これもまたインテリジェンスを的確に行うために必要な活動であります。 あるいは、罰則を設けても、オフィシャルカバー、外交官特権を持って活動するエージェントについては不逮捕特権がありますから、ペルソナ・ノン・グラータしか使えないということになります。”
“本法律案では、基本的施策として、外国による不当な影響力の行使の防止のための措置、行政組織の整備、基本的人権に配慮した上での情報収集等に係る手法の拡充、インテリジェンスに係る職務に従事する者等の安全及び適切な処遇の確保、人材の確保、検証及び調査研究の推進並びに国民の理解の増進及び信頼の向上を規定しております。 具体的には、外国の利益を図る目的で一定の活動を行う者を対象とする届出制度の創設や、インテリジェンスを行う機関とそれを管理する独立行政委員会の設置を含めた行政組織の整備、インテリジェンスに従事する者の安全を確保するための関係法令の整備などを想定しております。 世間で言われるスパイ防止は、情報の保全という観点から見た場合でも、人によって行われる情報の持ち出しのみを対象とするものでありまして、インテリジェンス全体のごく一部にすぎないものと考えております。”
“本法律案の立法に当たり、我が党では、インテリジェンス態勢の整備において特に重要となる三本柱を設けました。 第一の柱は、国民の自由と人権の尊重であり、日本国憲法が保障する基本的人権の尊重を制度として明確的に位置づけました。インテリジェンスは、国民の自由と人権を守る、そしてその根底である民主主義を守るために行われるものである、いやしくも公権力による監視や権限の濫用をしてはならぬ、そのための防止する仕組みも含めて構築すべきであるということを想定しておるところであります。 第二の柱は、国家の存立と主権の防衛であります。我が国の情報基盤を整備し、不当な情報活動や影響力工作による悪影響を排除する体制を強化することと想定しています。 第三の柱は、インテリジェンスの最前線に立つ関係者の保護であります。インテリジェンス活動に従事する現場の人々の安全と名誉、そして職務の継続性を確保するための仕組みを整えることを想定しております。 これらの三本柱をバランスよく構築するというところが、国民の信頼を得ながら健全かつ透明性のあるインテリジェンス態勢を築くことにつながると考え、重要であると考えております。”
“本法律案では、インテリジェンスを、国の安全の確保、公の秩序の維持、公衆の安全の保護に必要な情報の収集、整理及び分析並びにその結果の活用を行うとともに、国の安全の確保等に関する重要な情報を保全し及び我が国に対する不当な情報収集に対処することであると定義しています。 これは、インテリジェンスが国家の存立に関わる重要な課題であるとの認識の下、国の安全の確保等に関する政策決定のために必要な情報を対象とすることとしたものであります。この点は、国家情報会議設置法案第二条の重要国政運営に資する情報が広範過ぎるのではないかとのこれまでの審議で示された問題意識にも対応できるものと考えております。”
“そのような現状を打破するためにも、国家情報会議の設置による司令塔機能の強化にとどまらず、我が国のインテリジェンス態勢全体を強化する必要があると考えております。我が国で初めてインテリジェンス態勢の整備の全体像を示す法律案を提出した次第であります。”
“御質問ありがとうございます。 国際情勢がますます複雑化し、日本が国家として直面する安全保障上のリスクが多様化している中で、適切にインテリジェンス態勢を整備することが重要であると考えております。 昨今、スパイ防止法が必要である、あるいは不要であるといった、木を見て森を見ぬような議論が熱を帯びてきました。こういった議論の環境において、地に足が着いた議論というのは決してなりません。 国民民主党としては、長年にわたり停滞してきた我が国のインテリジェンスに関する議論を、旧来のイデオロギー的対立から脱却させ、現実的な脅威と日本の構造的脆弱性から、正面から向き合うことを目指し、昨年九月十一日、党内にワーキングチームを発足させました。その議論の成果を踏まえて本法律案を提出したものであります。 インテリジェンスは、我が国の存立、民主主義の防衛、国民の権利の保護にとって必要不可欠のものでありますが、我が国においては、安全保障政策の一環として独立してインテリジェンスを行う機関は存在せず、各省庁がそれぞれの政策の範囲内で必要な情報の収集、分析を行っているという現状があります。”
“なお、この法律は、一部の規定を除き、公布の日から施行することとしております。 以上が、この法律案の趣旨及び概要であります。 何とぞ、熟議の上、御賛同いただきますようお願い申し上げます。”
“第二に、インテリジェンスに係る態勢の整備の推進に係る基本理念として、外国の利益を図る目的で行われる活動の透明性の確保、政治的中立及び民主的統制の確保、インテリジェンスに係る体制の整備が国家の存立に関わる重要な課題であるとの認識、日本国憲法が保障する国民の自由と権利の尊重を定めております。 第三に、政府は、インテリジェンスに係る態勢の整備に関する施策を実施するために必要な法制上又は財政上の措置その他の措置を講ずるものとし、必要となる法制上の措置については、この法律の施行後三年以内を目途として講じなければならないこととしております。 第四に、基本的施策として、外国による不当な影響力の行使の防止のための措置、行政組織の整備、情報収集等に係る手法の拡充、インテリジェンスに係る職務に従事する者等の安全及び適切な処遇の確保、人材の確保、検証及び調査研究の推進並びに国民の理解の増進及び信頼の向上を規定しております。 第五に、インテリジェンスに係る態勢の整備を総合的かつ集中的に推進する機関として、内閣にインテリジェンス態勢整備推進本部を置くこととしております。”
“我が国で初めてインテリジェンスについて定義するとともに、国会による民主的統制や政治的中立などその実施に当たっての留意点を明らかにする立法であります。 国民の理解なくして、的確にインテリジェンスを行うことはできません。本法律案の作成に当たり立てた議論の三本柱、すなわち、国民の自由と人権の尊重、国家の存立と主権の防衛、インテリジェンスの最前線で活動する者の保護は、国民の理解の共通の基盤となると信じております。本法律案の審議を通じて、国会の熟議が進むことを期待するものであります。 以下、この法律案の概要につきまして御説明申し上げます。 第一に、インテリジェンスとは、国の安全の確保、公の秩序の維持及び公衆の安全の保護に関する政策決定のために必要な情報の収集、整理及び分析並びにその結果の活用を行うとともに、国の安全の確保等に関する重要な情報を保全し及び我が国に対する不当な情報収集等に対処することとしております。”