横山信一
公明党 · Japan
“一般的にというふうに今大臣は表現をされましたけれども、確固たる科学的な調査はないんですよ、していない。だから、要するに死刑の根拠がないということなんですね。そういう意味では、しっかりと根拠づくりをして死刑をやるなら分かるんです、まあそういう制度をつくるなら分かるんですが、今ある制度の根拠がないと。 一つは、今大臣が言われた世論ということがありますが、この世論については、内閣府の基本的法制度に関する世論調査、先ほど大臣も紹介されていましたが、死刑もやむを得ないと答える人が八三・一%あるということが背景にある。また、今大臣が紹介されたように、死刑によって凶悪犯罪の抑止力になっているという、そういう調査もある。しかし、世界の潮流は死刑廃止ですから、何で先進国日本がまだ死刑をやっ…”
“やらないと言ってくれれば格好いいんですけれども。事実、法務大臣の一定の期間、死刑執行がされなかったという、そういう期間もありました。そういう意味では、特に今回は冤罪の人たちをどうするのか。特に再審請求が出ている、死刑が確定しても再審請求が出ているという人たちに対しては、やはりここは慎重に対応すべきだと思いますし、慎重にというよりも死刑執行してはいけないという、そういう対応をすべきだというふうに思います。 凶悪犯罪がいまだ後を絶たない状況という、そういう、今もありましたけれども、重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては死刑を科することもやむを得ないと。この考えの趣旨にあるのは、死刑というのが犯罪抑止力として働いているからだということなんでしょうか。 死刑が終身刑などの自由刑よりも…”
“いかに慎重に死刑という判決が下っていくかということが説明をされていたわけですが、それでも間違いがあるわけですよ。そこに無辜の人がいる。そういう時点で、再審請求をしている、その再審請求をしているのに死刑を執行してしまっては、これは無実の人を殺しているわけですから、こんなことはあってはいけないはずですよね。 平口大臣、就任されてもう八か月になりますけれども、施行、死刑執行命令は出していません。他方、十月二十二日の、昨年の大臣就任記者会見では、死刑制度の存廃は我が国の刑事司法制度の根幹に関わる重大な問題であり、凶悪犯罪がいまだ後を絶たない状況に鑑みると、その罪責が著しく重大な凶悪犯罪を犯した者に対しては死刑を科することもやむを得ないという発言をされ、今の答弁も似たようなことを言…”
“制度上死刑執行を見送るということはできないのは分かっているんですけれども、とはいえ、今施行、死刑執行の命令を下せる立場にいる大臣として、やはりここは考えていただきたいところなんですね。今ちょうどこういうタイミングで、再審制度を見直していこうというそのタイミングであります。そのタイミングのときに、今、大臣、死刑執行命令を持っている大臣でいらっしゃるというところで考えていただきたいということなんです。 今国会で注目されている再審制度、これは無辜の人の救済のためにあります。これはどういうことかといえば、冤罪は必ず起こることを前提とした法制度です。それを検討しようと。法務省は冤罪という言葉を使いたがりませんけれども、現実、冤罪はあるわけです。無辜の人への死刑が執行されてしまっては…”
“公明党の横山信一でございます。 今日は、死刑制度について、前にもお尋ねしましたが、今回もちょっとやらせていただきます。 まず、刑訴法の改正案については、十六日に衆議院から送付をされて、いよいよ参議院でも審議をされるところでありますけれども、この中では、免田事件、財田川事件、松山事件、島田事件、袴田事件ということで、死刑が確定していたんだけれども再審無罪となったという、そういった人たちがいるということを前提にして、前提にしてというか、そういった間違えがあったということで再審制度の見直しが図られていくことになります。中でも、飯塚事件については既に死刑が執行されていて、今再審手続が進められているということであります。 こうしたことを踏まえると、再審によってこの死刑が覆るという可…”
“法律で定めるのはいいんですけれども、こうして法律で定めて、実際に運用できるかどうかというのは、様々これから応援をしていかなきゃいけないわけです。 そのことをこの後聞いていきますけれども、厚労省の令和七年度成年後見制度利用促進施策に係る取組状況調査結果というのがありまして、これによると、令和七年四月一日時点で中核機関を整備している市町村は、全市町村のうちの七七%、整備予定を含めても八一・七%ということにとどまっていると。小規模市町村ほど整備が進んでいないという現状があります。 本法律案では、家庭裁判所が補助の制度に係る各審判をする場合に、市町村長その他適当な者に対し、本人の心身の状態、生活の状況その他必要な事項に関する意見照会をすることができるようになっています。中核機関は…”
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“その関係者皆さんが全員が納得できる目標地図というのはすぐにできるとは思いませんけれども、とはいえ、目標がなければ集約化進んでいきませんので、今後の目標地図の作成に向けて照井公述人のお考えを聞かせていただければと思います。”
“ありがとうございます。 照井公述人にまたお聞きをしますが、先日、当委員会では那須塩原に視察に行きまして、アーデルファームというところに視察に行ったんですが、そこではアーデルファームの方が農地バンクは使わないという話をしていまして、やはり知っている間柄だから農地を任せてもらえるというような、そういう話もされておりました。 全国どこでも、やはり耕種農家の担い手は似たような状況になっているんだというふうに思うんですけれども、先ほどの公述人が地域計画の話で、積極的に関与していきたいんだけれども、法人経営のところでは入れてもらえないというか呼ばれていないところもあって、不満があるんだという話をされていました。 この地域計画、目標地図ですけれども、受け手も出し手も、双方が納得しなければ農地の流動化というのは進んでいかないというふうに思うんですね。今までの人・農地プランを目標地図として今回法定化をするわけですけれども、効率的で持続可能な農地利用を実現する目標地図が描けるかどうかというのは、我が国の農業の将来を考えたときに非常に重要な点になると思います。”
“そのためには、先ほど照井公述人も意見を述べていただきましたけれども、担い手への農地の集積と集約化というのは避けて通れないというふうに考えるわけですが、全農岩手県本部として、これまでこの大規模化を進めるに当たってどう進めてきたのかということを教えていただきたいと思います。”
“ありがとうございます。 では、高橋公述人にお伺いをいたします。 先ほどのお話の中でも、大規模化が進んでいるというお話もありました。令和六年度の事業計画も見せていただいたんですけれども、それによると、農業生産規模は全体の一〇%に当たる経営耕地面積五ヘクタール以上の経営体が全耕地面積の五〇%以上を占めているということで、かなり大規模が進んでいるということです。また、販売規模も、先ほど三千万以上のお話がありましたけれども、一千万以上で見ると県全体の販売金額の七〇%を占めているということで、これだけ見ると担い手への農地の集約化、集積が進んでいると、また大規模経営中心の農業経営に移行しているというふうに見えるわけですが、日本全国でいけば、やはり高齢化による農業人口の減少というのはもうどんどん進んでいって、このまま対策を打っていかなければ農地はどんどん減少していくということになります。 人口減少がこの先も続くことを考えれば、少ない農業人口で食料の安定供給を実現をしていかなくてはいけないと、ここが今回の基本法の一つのテーマでもあるわけです。”
“令和三年度末の担い手への農地利用集積率を全耕地面積に対する割合で見ると、前年度末に比べて〇・九%増の五八・九%ということで、微増ではありますけれども、農地集積は関係者の努力によって進んでいるというふうに見れます。一方で、この増加率を見ると、鈍化しているというふうにも見ることもできます。 高齢化に伴ってリタイアが進む農業現場では、担い手に集積する農地をどう効率化していくかというのが大きな課題です。照井公述人のところも、先ほどの九百四十ヘクタールという極めて大規模なところで、もうどんな農地も引き受けるんだということで、断らないということをやってきたということで、集約化、集約はできても効率化するというのは非常に難しいと思うんですね。 そんな中で、北上市役所の協力によって農地の集約化を行ってきたというふうに聞いているんですけれども、照井公述人の経験から、農地バンクが農地集約のためにもっと機能するようにするにはどうすればいいか、アドバイスをいただきたいと思います。”
“公明党の横山信一でございます。 本日は、四人の公述人の先生方に大変貴重な御意見を賜りまして、ありがとうございます。今後の基本法の議論の参考にさせていただきたいと思います。 その議論を深める意味でも何問か御質問をさせていただきたいと思いますが、まず、照井公述人にお聞きをいたします。 先ほどの意見陳述の中でも、農業法人協会が農地バンクの活用が重要だというような提言をされているという話もされておりましたけれども、照井公述人を取材したAFCフォーラムの記事をちょっと読ませていただいたんですが、その中で、農家と接する機会の少ない農地バンクが農家に積極的に働きかけて地域をまとめることは難しいというふうに書かれてあったんですね。 いわゆる農地バンクは、農業経営基盤強化促進法によって地域計画に基づいてつくられたものであります。目的は、所有者不明農地や遊休農地を含めて農地を所有者から借り受けて、担い手に集積、集約化をしていくと、そういう目的でつくられました。”
“なかなか未知数のところは多いと思うんですが、掲げている理念は正しいと思いますので、しっかりそこを進められるように努力をしていただきたいと思います。 以上で質問を終わらせていただきます。”
“前回の質疑で取り上げたように、IPCCの報告書では、地球温暖化によって異常気象の頻度、強度が更に高まる可能性が示唆されているという状況にあります。そのため、輸入相手国の多様化を進めるということは、この特定の国への過度の依存というリスクを分散化する上では非常に重要な課題であります。 だけど、だけどですね、この輸入の相手国の多様化って本当にできるのかというところが疑問に思うわけでありますが、そこをどう取り組むのか、これ大臣に伺います。”
“G7の一翼を担う我が国として、しっかりその責任を果たしていかなくてはいけないというふうに思います。 ところで、改正案の第二条第二項には、食料の安定的な供給について、国内の農業生産の増大を図ることを基本とし、それができないものについて輸入と備蓄を組み合わせて対応していくということが定めています。 また、第二十一条においては、輸入の具体的な施策として、輸入の相手国の多様化、輸入相手国への投資の促進を規定しています。しかし、しかしですね、我が国の輸入相手国というのは限定的でありまして、国産と、アメリカ、カナダ、オーストラリア、ブラジルで輸入上位四か国と我が国を含めて供給カロリーの九割を占めていると、こういう現状があると。 こうした輸入相手国は、現時点ではこれらの国々は我が国と友好的でありますから、取り立てて急に何か輸入禁輸措置みたいな、輸出禁輸措置みたいなことが出てくるというのはなかなか考えづらいとはいえ、最近この気候変動が非常に激しいですから、頻発化する干ばつあるいは水害等の異常気象による食料の安定供給への影響というのは、これは当然考えられることであります。事実、そういう影響もありました。”
“そこで、この食料の安定供給の確保に関する施策として国際協力の推進はどのような役割を果たすのか、伺います。”
“ちょっと食品アクセスちょっと飛ばしまして、国際協力の話になりますけれども、改正案第二十五条において、国際協力の推進の目的として、従来の世界の食料需給の将来にわたる安定に資することに加え、我が国への農産物及び農業資材の安定的な輸入の確保に資することが加えられています。 農林水産省は、これまでも開発途上国への自立的な経済発展に向けて様々な支援をしてきているわけです。具体的には、農業生産性の向上のための技術指導でありますとか、あるいは環境配慮型技術の普及でありますとか、いろいろやってきています。 昨年六月、ODAの指針となる開発協力大綱が八年ぶりに改定をされました。その中では、開発途上国の食料の安定供給やその確保は我が国にとっても重要だということで、積極的に支援に取り組んでいくということになりました。 昨年十月には日本・ASEAN農林大臣会合が開催され、ASEAN地域における持続可能な農業及び食料システムの構築、地域の食料安全保障に貢献するよう、我が国の技術と経験を生かした協力プロジェクトを進める日ASEANみどり協力プランが採択をされました。”
“この農業経営・就農支援センターが、いわゆるこういう多様な農業人材のところまでしっかり門戸を広げてサポートをしてあげれるような体制を是非お願いしたいというふうに思います。 ちょっと飛ばします、あっ、もう一つだけやりますかね。 この農地の権利取得に当たっての許可要件の一つであった下限面積要件が撤廃されました。以前から七割の市町村で下限面積要件が緩和されていたとはいえ、完全に撤廃されたというインパクトは大きいというふうに思います。 これによって、小規模な農業参入が促進されるということが考えられます。いわゆる今回の基本法で言う多様な農業人材の人たちに当たるんだと思いますけれども、この担い手以外の多様な農業者の確保のためには、従来から対象である副業的経営体の人たちだけではなく、小規模であっても農地を継続して利用することを希望する新規就農者、こういう人たちも出てくると思うんですね。それから、都市部に、ふるさとに帰ってくる帰農者、こうしたところを増やす取組も強化すべきだというふうに考えますけれども、政務官に伺います。”
“もちろん、これは今後も継続してしっかり取り組んでいく必要がありますが、火曜日に、地方公聴会の後、雫石に行ったときに、清水沢集落の米澤さんの御意見を伺いましたけれども、中山間の直払いもあり、多面的機能支払ももらっている、一方で収益が出ないというようなお話でしたが、個々の具体的な経営内容は分かりませんので経営のことは何とも言えませんが、一方で、この担い手以外の多様な農業者がこうした中山間なんかに希望して入った場合、やはりその持続可能な農業を営むためには、経営の多角化あるいは半農半Xが重要だなというのを改めて思ったところでもあります。 昨年、各都道府県に農業経営・就農支援センターというのが整備をされました。以前は、ここは認定の新規就農者の支援が目的でしたけれども、幅広い年齢層が対象となる、それから支援内容も、就農だけではなくて経営、いわゆる営農にまで、営農のサポートもしていくということになりました。この農業経営・就農支援センターにおいても、こうした多様な農業経営体のニーズに応じた就農や経営支援が期待されるところでもあります。”
“畑にも、畑地にも多面的機能は十分あるということですね。 次に、五月九日の質問で、担い手以外のその他の多様な農業者、どういうふうに確保していくのかという質問しまして、政務官の方から、多面的機能支払や中山間地域等直接支払による農地の保全に向けた共同活動の促進、また、六次化や農泊などの農山漁村発イノベーションの取組を通じた農村における所得の向上と雇用機会の確保に取り組みますと、そういう御答弁をいただいたところでした。 これらの取組というのは既にあるわけでありまして、そういう意味では、この準主業経営体であるとか副業的経営体、約八十・七万経営体あるんですが、こういう人たちを主な対象にしている事業だと言えます。”
“次に、この水田の畑地化のことも触れておきたいんですけど、畜産物や油脂の消費拡大などで我が国の食生活の変化が起きています。また一方で、人口減少により米消費が減っているという状況があります。 水稲は、言うまでもなく、先ほど来、まあいつも言っていますけど、アジア・モンスーン気候ですから一番適している作物ではあるんですね、日本にね。だけれども、国民が米を食べてくれないというそういう状況があると。 そこで、水田活用の直接支払交付金でこのブロックローテーションを促し、また畑地化促進事業で麦、大豆の本作を進めているわけですけれども、自給率の低い小麦、大豆の生産量の拡大を目指すということは、本改正案の大きな柱である食料安全保障の確保の重要な取組でもあります。 一方で、水田は、雨水を一時的に貯留する、あるいは洪水や土砂崩れを防ぐ、そしてまた美しい景観を保全すると、いわゆるこういう多面的な機能があります。 この水田の畑地化と水田の多面的機能の維持、発揮、この二つのバランスをどのように図っていくのかということをお伺いいたします。”
“そこで、せっかく伸びている輸出でありますけれども、やはり、アジア向けで考えれば、いわゆる日本の高い米を買ってくれるところというのはいずれ頭打ちになっていくということを考えれば、やはりおいしくて安い米を求めていくという傾向が出てくると思います。そういう意味では、海外の実需者ニーズに応えられる低コスト生産、あわせて、農家の手取りも十分に確保できる、そういう体制整備が重要だというふうに思いますけれども、どのように考えるか、政務官に伺います。”
“国産というのは消費者にアピール度は高いと思うんですよね。やっぱりそういう意味で、国産化を進めるということは、様々な課題を乗り越えたことはもちろんですけれども、決して実需者にとってもマイナスではないということを広く普及していただきたいと思います。 米の話にしますが、米の国内需要が減少し続ける一方で、輸出は伸びています。二〇二三年の輸出量は三・七万トンということで、二〇一四年の約八・二倍に増加しました。これはこれまでの販路開拓の関係者の皆様の努力の成果だというふうに思いますけれども、日本産米はそもそも海外産と比べて国土条件の制約などがあって、生産規模の差など、なかなか国内の生産者の努力だけでは海外産との関係を埋めることはできない、そもそも格差があるというふうに思います。生産コスト、よく言われる話ですが、米国産と比較すれば四・二倍もあるということで、日本の米は高いがゆえに価格面での国際競争力がないということも以前から指摘をされているところであります。”
“食料安全保障にとってこの小麦、大豆は非常に重要な作物でありますのでしっかりと進めてもらいたいんですが、この小麦については、消費量の多いパン、それから中華麺での国産比率というのは七%から八%にとどまっているという状況にあります。 品種改良あるいは安定生産など技術的な課題が多いとされてきましたが、一方で、大手コンビニチェーンが、持続可能な調達の一環として、今年四月からうどんや中華麺などの原料小麦のほぼ全てを国産のゆめちからや春よ恋などに切り替えたことが話題になりました。以前より小麦の収量や品質が安定し、輸入麦と交ぜることもなく単独で商品化できるようになったためというふうに説明をされています。 今後も、生産者と実需者の連携を図りつつ、国産小麦への切替えを推し進めていかなければなりません。そこで、いつまでにどのように国産切替えを進めていくのか、全体工程を示すロードマップのようなものがあってもいいのではないかと思いますが、政務官に伺います。”
“よろしくお願いしたいと思います。 次に、豆、麦の話をしたいんですけれども、政府は、小麦、大豆等の需要のある作物への作付け転換を推進しています。また、新規需要米も作付け転換、順調に進んでいます。特に飼料用米については、令和四年産において基本計画の二〇三〇年度七十万トンの生産努力目標を突破をいたしました。 一方で、小麦の国内生産量は令和三年と令和五年に生産努力目標を達成しましたが、大豆はこれまで生産努力目標に達したことはありません。小麦については、近年は品種改良が進み、実需者が求める品質に見合った小麦の生産が実現しつつありますので、パン、中華麺用小麦の作付け比率が上昇し、国産小麦の使用が進んでいます。しかし、まだ実需者の要求に応えるには、品質、生産量ともまだ十分とは言える状況にはありません。他方、大豆については単収の向上をいかに図るのかが課題となっています。 二〇三〇年度の生産努力目標、これは小麦は百八万トン、大豆が三十四万トンというふうになっているんですけれども、この生産努力目標の達成に向けてどのように取り組むのか、伺います。”
“その場合、発生する掛かり増し経費は、消費者の理解を得ることを前提にして、公共財とみなして一定程度の交付金で支えることが必要だということを中嶋先生はおっしゃっておりました。また、イノベーションも生み出すような補助制度も求めたいというのもおっしゃっておりました。 この食料安全保障の確保と環境保全型農業を並行して進める上で、やはり消費者の理解を得るということが最も重要だというふうに考えます。改正案第二条において、食料の生産から消費に至る各段階の関係者が有機的に連携することにより、全体として機能を発揮する一連の活動の総体を食料システムというふうに定義したことは重要な意味があるというふうに思います。 消費者に対して、第十四条では、食料の持続的な供給に資する物の選択に努めることによって、食料の持続的な供給に寄与しつつ、食料の消費生活に向上に積極的な役割を果たすものというふうに規定をされています。”
“選択は間違いないと思うんですけれども、今、イノベーションが必要なんだという大臣からもありましたように、そこをしっかりと後押しをしていくようなことをお願いしたいと思います。 先日の参考人質疑で中嶋参考人から、食料の安定供給と環境負荷低減の同時達成を目指す上でのアドバイスというのをお願いしたんですが、参考人からは、面白い話題だなと思ったんですけれども、かつて欧州では過剰生産という問題を抱えており、その解決手段として生産レベルを落とす環境保全型農業を展開したというふうに教えてくださったわけです。一方、日本は、環境保全型農業を進める中で、食料安全保障の観点から、食料増産のため環境に負荷を与えるような農業を推進しなければいけないと。今、そうじゃないんだという大臣からの話がありましたが、それを乗り越えていくんだという決意がありましたけれども。 国際的に見れば、農業は様々な環境負荷を与えているという認識があるわけです。世界市民として環境負荷低減に協力をしていくという、これは非常に重要なことだと思います。”
“環境負荷低減は国際社会のトレンドであります。前回の質疑でもいろいろお聞きをしましたけれども、この環境保全型農業の手間が掛かるという特徴は、生産コストの増加要因です。そういう意味では、生産性の低下要因にもなるというふうに考えられます。今、農業者の減少が見込まれる中でこの環境保全型農業を推進するということは、食料の増産を難しくする側面もあるというふうに考えられます。 この環境保全型農業と食料安全保障というのはトレードオフの関係だというふうに見れるわけですけれども、この環境保全型農業を推進するということは食料安全保障の確保の食料増産が図れないのではないかという疑問を持ってしまうわけですが、この両立をどのように図っていくのか、これも大臣にお聞きをいたします。”
“力強く進めていただきたいと思います。 じゃ、前回に引き続き、環境保全型農業、またちょっとお聞きをしたいんですけれども、改正案の第五条では、農業生産性の向上、それから農産物の付加価値の向上、農業生産活動における環境への負荷の低減が図られることにより農業の持続的な発展を図るとした上で、農業生産活動における環境への負荷の低減は農業の自然循環機能の維持増進に配慮して図らなければならないというふうに規定をされています。 この環境負荷低減とは、環境保全型に、環境保全型農業に取り組むことと同趣旨というふうに考えますけれども、他方、環境保全型農業が進展しない理由ですけれども、我が国は、毎回言っていますが、温暖湿潤なアジア・モンスーン気候のためと、虫は多いし、雑草は多いしということで手間が掛かると。それから、栽培管理の手間も掛かる。それから、環境に配慮した農産物への意識が十分に高まっていないために需要が限定的だと。また、農業者の努力が農産物価格の優位性につながらないと、前回このことをお伺いしましたけれども、こうしたことがあって、農業者の拡大意欲につながっていないのではないかというふうに考えられています。”
“野菜のカロリーは低いために、生産額ベースの自給率で見た場合、目標の七五%に対して現在五八%の水準にとどまっていると。とりわけ、令和四年度の輸入量は前年度と同程度であったものの、国際的な穀物価格や生産資材価格の上昇、物流費の高騰、円安等を背景に輸入価格が上昇し、前年度よりも五ポイント引き下げることになりました。 また、今野菜の話をしましたけれども、水稲農家って米作りにこだわる方が多いんですが、しかし、現実問題として米の消費量は減っているということで、この我が国の低い食料自給率を見ると、この野菜、今例に挙げた野菜あるいは米のように、消費者の嗜好の変化あるいは消費者の求める食品に対して生産現場が十分に対応できていないことも一因ではないかというふうに考えます。 消費者の意向を踏まえた生産が行われるよう、生産者の意識改革も必要ではないかというふうに考えますけれども、大臣の見解を伺います。”
“諸物価高騰と言っていますけれども、なかなかこういう食料品の価格というのが全体的に生産者も含めた形で価格転嫁できないというのは今回の基本法の大きな課題であるわけでありますが、一方で、この二〇二四問題というのは、この荷主側ばかりが注目されていて、実は、全体でこれをカバーしていくんだと、負担していくんだという意識がまだまだ不十分だというふうに思いますので、今大臣がおっしゃられたところを含めてしっかりお願いしたいと思います。 近年、食の外部化や簡素化、簡便化に伴って、加工・業務用の需要が拡大しています。野菜を例に挙げると、従来は家計消費用が主体でしたけれども、令和二年の野菜出荷量における加工・業務用の割合は全体の五六%を占めています。また、家計消費用はほぼ国産であるものの、加工・業務用は大ロットで、しかも定時、定量、安定した価格という、そういうものが求められるという背景があって、輸入野菜が増加をしているという状況にあります。国産割合は今、七割程度という状況です。したがって、このまま加工・業務用へのシフトが続くと、野菜供給量全体に占める輸入量の割合も増えていくことが予想されます。”
“この合理的な価格形成は、食料システム関係者の意識共有と合意の上で決定され、物流事業者以外に求められるコストは消費者まで含めた食料システム関係者で負担するということになるというふうに考えています。どのように物流の効率化とこの合理的な価格形成に取り組むのか、大臣に伺います。”
“公明党の横山信一でございます。 それでは、まず最初に物流の二〇二四問題についてお伺いしていきます。 新法によりまして、この荷主側、すなわち産地側、生産者側の対応が求められることになります。 農林水産省は、昨年十二月に対策本部を設置して、検討を重ねてきました。農産物・食品物流においては様々課題があるんですけれども、手積み、手降ろし等の手荷役作業が多いと、それから出荷量が直前まで決まらない、あるいは品質管理が厳しい、産地が消費地から遠く輸送距離が長い、こういった課題があります。これらに対して、産地の共同輸送拠点や予冷施設の整備、パレット化、荷待ち、荷役時間の削減などを検討することとしています。 こうした荷主側の取組に伴い、発生する手間やコストは生産者側に大きく及ぶことが想定されますが、生産者側がそのコストを転嫁できなければ、農業者、食品産業事業者の経営縮小につながり、ひいては農業、食品業界全体の停滞につながる、そういうことが懸念されるわけであります。”
“もうこのところは社会貢献以上の効果を既に生み出しているということでありますので、今後の拡大を更に期待をして、質問を終わらせていただきます。”
“改正案第四十六条では、この福への広がりの支援、これをどのように進めていくのか、大臣に最後お伺いいたします。”
“多分最後の質問になると思いますが、大臣にもお聞きしたいんですけれども、この農福連携の福というのは、先ほど午前中にもちょっと話が出ていましたが、障害者だけではなく高齢者、それから社会的に生きにくさを感じている人たち、多様な人たちに対する取組が含まれております。農福連携等推進ビジョンの最終章にも、福の広がりへの支援という章が設けられているわけであります。 令和四年十一月のこの当委員会で、我が党の下野議員からこの件について質問があって、当時の野村農林水産大臣から答弁があったわけですが、農福連携の対象を、障害者だけではなく、高齢者、引きこもりの状態にある者といった働きづらさや生きづらさを感じている者の就労、社会参画の機会の確保なり、あるいは犯罪や非行をした者の立ち直りに向けた取組に広げていくことが重要だと、こういった答弁がありました。 農林水産政策研究所が昨年一月に開催したセミナーでは、生活困窮者や引きこもりに対する支援はまだ不十分だと、活動を持続させるための資金面での支援不足ということも指摘をされております。”
“そういう意味では、マッチングを行うコーディネーターの確保、あるいはまた特別支援学校での職場実習というのが重要になってくるんだというふうに思いますけれども、農福連携等推進ビジョンには、関係省庁等による連携強化というのが掲げられていますが、文科省、厚労省との一層の連携、あるいは共管事業なんかも必要なんじゃないかというふうに思うんですけれども、どうしていくのか伺います。”
“こうしたことから、農福連携は供給側も需要側もどちらも非常にこの評価が高くて、今後拡大される分野だというふうに言えると思います。 一方で、取組を拡大するためには、農業者側、障害者側の双方にとって環境整備が重要になります。 北海道管区行政評価局が行った農福連携の推進に関する実態調査というのがあるんですけれども、この中で、取組を行っていない理由として、農業経営体の方では、どのような作業を任せられるのか分からないと。また、福祉事業所のつながりや情報がないという、そういう意見が多く、また、福祉事業者側では、農業者とのつながりや情報がないというのが最も多かったということで、双方にとって情報不足の実態が明らかになっているということであります。”
“ちょっと豆、麦を飛ばしまして、時間がなくなってきましたので、改正案四十六条の農福連携の方に入っていきたいと思います。 この四十六条には、障害者等の農業に関する活動の環境整備が記載をされています。 政府は、令和元年度末から令和六年度末までの五年間で、農福連携に取り組む主体を新たに三千件創出するという目標を掲げています。令和四年度末までの取組件数は六千三百四十三件ということで、令和元年度末からの増加数でいくと二千二百二十六件ということで、非常に好調に伸びているという状況です。 令和五年三月の日本基金のアンケート調査によれば、農福連携に取り組む農業経営体の約六割が、人材として障害者等が貴重な戦力になっているというふうに回答しています。また、約八割が収益性の向上に効果があるというふうに回答している。非常に評判がいいということですね。また、障害者側も、この事業体、福祉サービス事業体の約八割が、利用者に体力が付き長い時間働けるようになったというふうに回答している。また、約六割が、過去五年間の賃金、工賃が増加した、また、利用者の表情が明るくなったというふうに回答しています。”
“そのため、地域の食品事業者による産地組合のようなプラットフォームで取り組んでいくというのが効果的になるというふうに思いますけれども、農林水産省でも加工食品クラスターを支援しているというのは承知をしているわけなんですが、中小の多い、中小事業者の多いこの食品産業の海外展開、これをどのように支援するのか、大臣に伺います。”
“大臣にもお聞きをしたいんですけれども、先ほど来申し上げているように、食品事業者は小規模零細が多いわけです。というか、大半なんですね、これが。 日本政策金融公庫の調査によりますと、食品製造業の売上規模別輸出の取組状況を見ると、売上金額百億円以上の事業者が四九・六%ということで、大きい企業はもう約半分が取り組んでいるという、そういう状況になります。一方、百億円未満ではこれが三割にとどまっているという状況にあります。ですから、大きい事業所が中心で輸出に取り組んでいるという実態があるということです。 二〇三〇年に農林水産物・食品の輸出額を五兆円とする目標のうち、加工食品の輸出額は二兆円が想定をされています。今後、農林水産物・食品の輸出の拡大を図っていく上で、この中小企業の食品事業者による輸出の取組はとても重要になります。 中小の食品事業者が輸出を目指す場合、単独で販路拡大しろと言ってもなかなか難しい。難しいというか、そもそも輸出を考えない。また、輸出をしようとしても大ロット輸出は難しいというのが現状です。”
“輸出に取り組む際の課題としては、販路開拓のための取引先の確保、現地ビジネスパートナーの確保、現地規制や商習慣に関する情報の入手といったような課題が挙げられているところであります。 改正案の二十二条では、国は、食品産業の事業者の輸出を促進するため、市場調査の充実、情報の提供、普及宣伝の強化等、輸出の相手国における需要の開拓を包括的に支援する体制の整備等必要な施策を講ずるというふうになっております。 ジェトロを始め関係機関いろいろやってくれてはいるんですけれども、この食品事業者というのは中小が多くて、先ほど、輸出に取り組んでいるところ、あるいは海外展開に取り組んでいるところは四一・一%と言いましたが、これ頭打ちになっていくと。ですから、今後輸出を拡大していこうとすると、この中小がいかに輸出に取り組んでいくかということをしっかりやっていかなきゃいけないというふうになると思いますけれども、この中小の食品産業の輸出拡大に向けてどう取り組んでいくのか、伺います。”
“水生昆虫についても、しっかり知見を確認をしていただいて、やはり日釣振、日本釣振興会のように、全国で釣りをされている又は釣りに関係する皆さん方ですので、実感としてやっぱり水生昆虫が少ないというふうに感じるというところからこういう要望が出てくるので、しっかりと調査を進めて、しかるべき対応をお願いしたいというふうに思います。 ちょっと質問飛ばしまして、食品産業の輸出拡大について伺います。 改正案では、食料の安定供給に当たって海外への輸出を図ることとしており、食品産業についても、食料の安定供給の観点から輸出の促進を進めることとしています。農林水産業、食品の輸出額、令和三年に一兆円を超えました。昨年は一兆四千五百四十一億円に達しました。このうち加工食品は五千九十八億円ということで三五%を占めています。 一方、食品製造業のうち輸出や海外進出に取り組んでいるのは四一・一%、輸出に取り組んでいない又は取り組む予定のない事業所というのは多数あるという状況になっていると。”
“平成三十年の農薬取締法の改正を受けて、今現在、このネオニコ系農薬の再評価が行われているというふうに承知をしておりますけれども、日本もこのネオニコ系の規制を目指すべきではないかというふうに考えますけれども、御所見を伺います。”
“農業の多面的機能には様々なものがあります。水田に限っても、洪水防止、地下水涵養、生物多様性、いろんなことがあるわけですが、稲の害虫防除に必要な化学農薬であっても、こうした生物多様性を確保し、多面的機能を維持する上で、可能な限りこの農薬の使用量を低減していくということは大事なことだというふうに思います。 日本釣振興会というところがありまして、そこから毎年ネオニコフリーの国会要請をいただいております。この日本釣振興会は、全国的なオイカワやウグイ、フナなどの淡水魚の減少要因の一つは、このネオニコチノイド系農薬が魚の餌となる節足動物、甲殻類に影響を及ぼし、結果として淡水魚の減少につながっているのではないかという考えを示しております。 ネオニコチノイド系農薬は、人や水生生物に対する毒性が弱く、稲わらを餌とする畜産物にも毒性が残りにくいというふうに説明をされています。また、水耕のカメムシ防除の場面で、そういう意味で水耕のカメムシ防除の場面で広く使われているということであります。EUでは、このネオニコ農薬については、蜜蜂の被害につながる可能性のある方法では使用させないということになっています。”
“横展開、大事だと思いますので、是非推進をしていただきたいと思います。 ところで、みどり戦略では、二〇四〇年までにネオニコチノイド系農薬を含む従来の殺虫剤を使用しなくても済むような新規農薬の開発により、二〇五〇年までに化学農薬使用量の五〇%低減を目指すとの方向性が示されています。 改正案第三十二条では、国は、農業生産活動における環境への負荷の低減を図るため、農薬及び肥料の適正な使用の確保に必要な施策を講ずるものというふうになっています。 そこで、ネオニコチノイド系農薬の使用状況とともに、従来の殺虫剤に代わる新規農薬の開発状況について伺います。”
“また、リスクの低い農薬への切替えですとか堆肥等の活用とか、まあいろいろ出ておりますけれども、そういう意味ではこの優良事例の横展開というのが重要じゃないかというふうに思うんですが、二〇三〇年目標の達成に向けてどうするのか、これも大臣に伺います。”
“みどり戦略では、二〇五〇年に目指す姿として十四のKPIを設定して、中間目標として二〇三〇年目標というのを決めています。 化学農薬の使用量を二〇三〇年までに一〇%低減、二〇五〇年までに五〇%低減という目標を立てていますが、基準年二〇一九農薬年度に比べて二〇二二年は約四・七%という結果でした。化学肥料の使用量については、二〇三〇年までに二〇%低減、二〇五〇年までに三〇%低減という目標を立てています。二〇一六肥料年度に比べて二〇二一年は約六%の低減ということで、どちらもまだまだだなという状況があります。 一方、有機農業、先ほどからお話ししている有機農業については、二〇三〇年までの取組面積六・三万ヘクタールの目標に対して、基準年の二〇一七年の二・三五万ヘクタールに比べて二〇二一年は二・六六万ヘクタールということで、僅かに微増しているということで、こちらは増えていると。 総じて言えば、二〇三〇年目標の達成に向けて取組の加速化が必要だというふうに言えるわけですが、そういう意味では、先ほど来おっしゃった、オーガニックビレッジも取り組みますという話もありました。”
“そういう意味では、昨年に改定をされました農林水産省生物多様性戦略では、農林水産業は生物多様性が健全に維持されることにより成り立つものであるというふうにされているわけですけれども、この改正案第五条には、人口の減少に伴う農業者の減少、気候の変動その他の農業をめぐる情勢の変化が生ずる状況においても、農産物の供給機能と多面的機能が発揮されることを求め、農業の持続的な発展が図られなければならないというふうにされているんですけれども、この農地集積、農作業の効率性の追求というのは、その生物多様性の保全と相反するような、一見すると、というふうにも感じるわけですけれども、これを両方、両立させていくということにどう取り組んでいくのか、大臣に伺います。”
“大事なことだと思うんですね。有機に取り組めばもうかるということが浸透していけば、多くの農業者も挑戦をしていくことになるというふうに思います。 このオーガニックの中でも、ちょっと視点を変えてお聞きをしたいんですけれども、現行基本計画に沿って持続可能な農業構造の実現に向けて、担い手の育成確保とともに農地の集積、集約化の加速化が進められています。大臣の所信でも、人口減少に伴い農業者の減少が避けられないので、持続的な食料供給の維持のため、効率的、安定的な経営体の育成、確保するほか、食料の生産基盤である農地が地域で適切に利用されるよう地域計画を定めていくというふうに表明をされています。 しかし、この農地の集積、大規模区画化を進めていくと、その生態系の単純化になりはしないかということであります。また、農薬や化学肥料の使用による農作業の効率化というのは、当然のことながら、生物多様性に影響を与える可能性があると。”
“大臣は、令和九年度を目標に、みどりの食料システム法に基づき環境負荷低減に取り組む農業者を認定し、先進的な営農活動を行う者を支援する新たな仕組みを導入するというふうに表明をされたわけですけれども、環境負荷低減の取組を拡大し、みどり戦略に掲げる目標や、二〇五〇カーボンニュートラルを達成するために有機農業など環境負荷低減に取り組む農業者の所得増大、これをどう図っていくのか、大臣にお伺いします。”
“ちょっと一つ飛ばしまして、大臣にもお伺いしたいんですけれども、有機農業は、普通に考えて、慣行農業に比べて重労働であります。我が国は温暖湿潤なアジア・モンスーン気候ですから、欧米と比較して病害虫も雑草も多いということでありますし、その手間を省くためには化学農薬や化学肥料は欠かせないわけでありますが、それを減らすというのが有機農業ですから、栽培管理に手間が掛かっていくということになります。作業量を軽減するためのイノベーションはもちろん必要でありますけれども、それに向けての様々な取組もやっています、やっていることは承知しております。 この有機を含め、環境負荷低減の拡大を図る上で省力化は欠かせないんですけれども、それ以上に重要だと思うのは、やはり農業所得の増大だと。どういうことかといえば、要するに面倒な環境負荷低減に取り組んでも大してもうからないのであれば、やっぱり農業者はやっていかないと、幾ら言ってもですね。ですから、もうかるんだという、そういう仕組みをやっぱりつくっていかなきゃいけないということが大事だというふうに思います。”
“一方、購入しない理由で最も多かったのは、どれが環境に配慮した農産物か分からないということでありまして、消費者への情報発信が課題であるということがうかがえます。 農林水産省は、今農産物にラベル表示を行うということでその考え方を示しておりますけれども、農産物の環境負荷低減に関する評価・表示ガイドラインというのを策定をいたしまして、それに、二十三品目ですか、米、野菜、果樹、芋類というようなものを対象にして、ラベルデザインによる環境負荷低減の見える化に取り組んでいるということでありますが、改正案第三十二条のこの環境への負荷低減の促進として、国が消費者への適切な情報の提供の推進に必要な施策を講ずるということにされています。 この有機というのは、消費者にとっては割高感があるものですけれども、割高感のあるこの有機農産物を消費者に受け入れてもらうためには、まあ受け入れてもらわないと環境負荷低減は進まないということになっていくわけですけれども、この割高感を乗り越える消費政策というのはどうするのか、伺います。”
“今政務官が答弁されたとおり、オーガニック市場は非常に今後期待をされるわけであります。他方、国内は、先ほども申し上げましたけれども、人口減で市場は縮小していきますので、そういう意味では、その海外市場の中でも特に有望な有機に関しては、オーガニックに関しては国内での生産はもう最初から海外を見据えてやるぐらいの、そういう取組でお願いしたいというふうに思います。 そうはいっても、国内消費者に向けた取組は重要だということでありまして、そういう意味では消費政策をどうしていくのかということについてもお聞きしたいんですけれども、みどり戦略では、二〇五〇年までに、オーガニック市場を拡大しつつ、耕地面積に占める有機農業の取組面積の割合を百万ヘクタールへ拡大するということを目標にしています。この目標の達成には、当然その国内市場をしっかりと拡大していくということが大事でありますので、消費者の理解とそれから行動変容を促していくということが重要になります。 内閣府の食料・農業・農村の役割に関する世論調査というのがありまして、この中では、環境に配慮して生産した農産物を購入したい人というのが八割に上りました。”
“政府は、昨年十二月に輸出拡大実行戦略を改訂をして、フラッグシップ輸出産地というのをこれから決めていきますということになったんですけれども、一方、このみどりの食料システム戦略でも輸出拡大を重要項目にしています。 しかし、現状でいくと、まだまだ日本の有機農産物の輸出、まあ有機農業自体はまだそんなに拡大もしていないということもありますけれども、この有機農産物の輸出はまだまだだというふうに思いますけれども、今後どうしていくのか、伺います。”
“他方、海外において今後大きく伸びていくであろう食品の中には、有機食品というのがやはり考えられるというふうに思います。改正案の基本理念に環境との調和を位置付けて、第三十二条には環境負荷低減に向けた具体策が記載、明記をされております。 世界の有機食品市場は毎年拡大をし続けておりまして、二〇二一年には十四・九兆円の売上げになっています。また、フランスや米国における有機食品の一人当たりの年間消費額は、我が国の十倍以上もあります。 ということで、今後この有機農産物は拡大をしていくということが予想されるわけですが、この我が国からの有機農産物の輸出に関しては、有機の認証体制が相手国との同等性が認められれば有機と表示して輸出できるという仕組みがあり、この仕組みを利用して、農林水産省は、米国とEU加盟国向けの輸出数量を公表しています。これを見ると、二〇一三年からおおむね増加傾向にあったものが、二〇二二年には二千八百八十一トンと前年から二割ほど減少しております。”