平口洋
法務大臣 · 自由民主党・無所属の会 · Japan
“お答えいたします。 刑事裁判においては、死刑が言い渡される事件について必ず弁護人が付され、厳格な証拠法則の下、慎重な手続により事実認定及び死刑選択の判断がなされている上、三審制の下で被告人に上訴権が付与されており、有罪の認定、刑の量定等について上級審による審判の機会が確保されております。また、確定した裁判に対しても、再審、非常上告といった非常救済制度が設けられており、死刑の執行は再審開始事由の有無等を慎重に審査した上で行われているところでございます。 他方、誤判のおそれを理由として死刑を廃止すべきとの意見については、誤判のおそれは死刑特有の問題ではなく、誤判のおそれを理由に死刑廃止を論じるのは刑事裁判の否定に通じること、また刑事事件の中には誤判の余地のない事件もあることな…”
“お答えいたします。 一般に、刑罰は犯罪に対する抑止力を有するものと認識されておりまして、死刑も同様でございます。 また、これまで政府が行った死刑制度に関する世論調査において、死刑がなくなった場合、凶悪な犯罪が増えるという意見と増えないという意見がありますが、あなたはどのようにお考えになりますかとの質問に対しまして、増えると回答した者がいずれも過半数を占めております。このように、死刑が犯罪に対する抑止力を有することが広く認識されていることも死刑が抑止力を有することの表れであると考えられるところでございます。さらに、死刑制度の存在が長期的に見た場合の国民の規範意識の維持に有用であることは否定し難く、死刑制度は凶悪犯罪の防止のために一定の効果を有しているものと理解をしております…”
“性犯罪につきましては、一般にその性質上、被害申告が困難であることなどから、令和五年の法改正によって公訴時効が期間が五年延長されたところでございます。 また、若年者は心身共に未熟であることから、被害申告がより困難であると考えられることを踏まえ、十八歳未満、被害者が十八歳未満である場合については、その者が十八歳に達するまでの期間に相当する期間、公訴時効期間が更に延長されたところでございます。 法務省としては、まずはそれらの規定が適切に運用されることが重要であると考えております。 その上で、改正法の附則では、政府において、施行後五年を経過した場合に、同法の施行状況を勘案し、性的な被害の実態等も踏まえつつ、速やかに施策の在り方について検討を加えることなどが定められておりまして、公…”
“御指摘の報告書においては、御指摘の事件の再審請求審における検察官の対応について、第一次再審請求審における特に当初の対応については、現在の視点から見れば消極的とも受け取れる対応を取っていたものと言わざるを得ないとしているが、これは同事件の再審請求審における証拠開示に関する一般的な対応について記載したものであり、御指摘のテレビ番組の放送日に関する捜査報告書の取扱いに関しては、法務当局が取りまとめた御指摘の報告書上、第一次請求審で検察官による是正措置がとられることのないまま、結果的に第二次請求審に至って開示されたことに関して、再審無罪判決において、確定審検察官がこの誤りを適切に是正していれば、そもそも再審請求以前に確定審において原審の無罪判決が確定していた可能性も十分に考えられ…”
“お答えいたします。 検察の元幹部職員が当時の部下職員に対する準強制性交等罪等事案について逮捕、起訴されるに至ったことは、検察に対することを所管する法務大臣の立場として誠に遺憾であると言わざるを得ません。もっとも、お尋ねは現在公判中の個別事件に関わる事柄でありまして、法務大臣としてこれ以上の所感を述べることは差し控えたいと思います。 その上で、一般論として申し上げれば、職場内における性加害事案については、犯罪に当たる場合はもとより、犯罪に当たらない場合であっても、事案により、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントなどの国家公務員法及び人事院規則に定める服務規律に反する行為に該当することになるものと理解をいたしております。”
“その上で、検察当局においては、御指摘の捜査報告書に関する検察官の対応を批判する裁判所の指摘を重く受け止め、真摯に反省し、これを教訓とすべきであるとの考え方の下、確定審及び再審請求審に共通する再発防止策として、検察官の従来の主張や証拠に誤ることが判明したならば、速やかにそれを撤回し、必要に応じて裁判所や弁護人に経緯の説明や関係証拠の開示を行うなど、適切な是正措置を行う必要があることなどについて通知を発出した上、その内容を全国の検察官に向けて周知し、一層職務の適正を意識した捜査・公判活動の徹底を図ったものと承知をしております。 やや長い答弁で申し訳ございませんでした。”
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“お答えいたします。 難民条約は、難民に対して与える保護措置や難民の権利義務等について規定しておりまして、同条約の国内運用に係る詳細については、各締約国が国内法で定めることが規定されております。その上で、入管法においては、個々の外国人が難民条約の適用を受ける難民であるか否かを審査する手続を規定しております。 この点、難民等の認定手続と外国人の在留管理に関する手続とは、上陸時に庇護を求める者への対応、難民と認定された者等に係る在留管理、難民不認定等が確定した者に係る送還といった点で密接に関連しておりまして、公正な出入国管理や秩序ある共生社会を実現するためには、難民等の認定に関する業務を適切に実行する必要がございます。 したがいまして、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の算定に当たっては、難民等の保護、支援に関する施策の一部として難民等の認定に関係する業務に要する費用を含ませることが適当であると考えたものでございます。”
“条約の技術的な解釈についてでございますので、私から答弁することは控えたいと思います。それでは、当局に答えさせます。”
“児童の権利条約三条一は、児童に関する全ての措置をとるに当たっては、公的若しくは私的な社会福祉施設、裁判所、行政当局又は立法機関のいずれによって行われるものであっても、児童の最適の利益が主として考慮されるものとするが、具体的にどのような外国人が在留許可手数料の減額又は免除の対象になるかについては、改正法案に関する国会の御審議の内容、パブリックコメント等で提出された意見を踏まえて適切に検討してまいりたいと考えております。 その上で申し上げますと、外国人から在留許可の申請がされた場合には、日常生活において公共の負担になっておらず、かつ、有する資産等から見て安定した生活が見込まれるかどうかについて確認しており、世帯で在留する外国人について考えているというところでございます。”
“外国人から在留許可の申請がされた場合には、日常生活において公共の負担になっておらず、かつ、有する資産等から見て安定した生活が見込まれるかどうかについて確認をいたしております。世帯で在留する外国人については、世帯全体の資産等を踏まえて在留許可の判断を行っているところでございます。 その上で、御指摘は、一定の年齢に満たない外国人であれば一律に手数料を減額し、あるいは免除するべきではないかというものでございますが、一定の年齢に満たない者であっても、審査に要する実費は発生していることや、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の対象となっていることに加えて、一定の年齢に満たない外国人であっても、その経済的事情や在留状況等は様々であることということから、そのような者について一律に手数料を減額し、又は免除することは慎重な検討を要すると考えております。 いずれにしましても、手数料の減額又は免除の対象者については、改正法案の成立後、政令で定めることとなりますが、国会での御審議やパブリックコメント等でいただいた御意見を踏まえて適切に検討してまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 在留許可手数料の額を定めるに当たって勘案する応益的要素に係る経費は、外国人の負担が無限定なものとならないために、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を実施するために必要な経費に限ることとしております。 そして、これらの施策による受益の程度は個々の外国人の属性によって異なり得るものの、施策自体は外国人の出入国及び在留の公正な管理を図るためのものでございまして、その利益は広く我が国に在留する外国人が享受することとなるわけでございます。 他方で、我が国に在留する外国人一人一人の事情に応じて応益的要素を勘案し、手数料の額を個別に算定することはおよそ現実的ではないと考えるところでございます。 以上のことからすれば、手数料の額を定めるに当たり、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策に要する費用の額を我が国に在留する外国人一般に対するものとして勘案することは適切であると考えております。”
“JESTAにおいて取得した個人情報をすべからく他国と情報共有する仕組みとすることは想定しておりません。 外国人が短期滞在者の認証を受けようとする場合に提供しなければならない情報については、引き続き適切に検討してまいりたいと考えております。”
“出入国管理行政の基本的な役割は、人権を尊重しつつ、出入国及び在留の公正な管理、あるいは難民の保護、あるいは外国人の受入れ環境整備の総合調整を行うことでございます。 法務省は、ルールを守る外国人を我が国に受け入れる一方で、安全、安心を脅かす外国人の受入れ、入国を阻止し、確実に退去させることにより、厳格かつ円滑な出入国管理行政を実現することなどを目的としております。 さらに、本年一月に取りまとめた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策に記載している各種取組を関係省庁と連携して実施していくことで、外国人との秩序ある共生社会の実現や経済社会の健全な発展に寄与することを目的とすることといたしております。”
“手数料の額を引き上げる趣旨に御賛同いただくものや具体的な手数料の額について慎重な検討を要するものなど、様々な御意見をいただいているところでございます。 特に、手数料の使途に関しては多くの御意見をいただいておりまして、国会審議の中でも御指摘をいただいているとおり、外国人において負担と利益の関係を実感できることが重要だといった御指摘をいただいているものでございます。 今後、政令で手数料の額を定めるに当たっては、いただいた御意見を踏まえながら、国会での御審議の内容やパブリックコメント等で提出された御意見を踏まえて適切に対処してまいりたいというふうに思っております。”
“お答えいたします。 一般論として、法案の立案に当たって幅広い立場の御意見を伺うことは重要だと考えております。そして、場合によっては当事者の方から直接意見を聞くこともあり得るとは思われますが、そのような場合は、公平かつ偏りなく意見を伺うことが重要であると思います。 その上で、在留許可手数料の額の上限額を引き上げることなどを内容とする本改正法案の立案に当たっては、様々なお立場の在留外国人の方々がいらっしゃる中、特定の在留外国人等から御意見を伺うという方法にはよらず、関係団体の出入国在留管理に関する有識者の方から様々な御意見をいただいたところでございます。”
“お答えいたします。 在留許可手数料の上限額は、改正法案の提出時における合理的な仮定等に基づいて、審査に要する実費、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額、諸外国における同種の手数料の額、今後の物価高騰等にも弾力的に対応できるようにすることを総合的に勘案して定めたものでございます。その上で、具体的な手数料の額は、在留許可の対価として、審査に要する実費のほか、現に外国人が直接の対象となっている施策の費用を勘案して定めることとしております。 手数料の額の上限額の引上げについては様々な御意見が寄せられていることは承知をいたしておりますが、改正法案の趣旨について御理解をいただけるよう、引き続き丁寧に説明してまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 我が国の在留外国人数は、令和七年末時点で過去最多の約四百十三万人となっております。そして、本年一月に取りまとめた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策において、在留外国人数の増加等に伴い顕在化してきた問題等に的確に対応しつつ、外国人との秩序ある共生社会を実現していくため、様々な取組を進めていくこととされました。そこで、必要な施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図る上で必要な財源を確保するため、在留許可手数料の額の上限額を引き上げることとしたものであります。”
“当該規定については、法務省において、与党審査における御議論を踏まえ、法制的観点から検討を尽くした結果、刑事訴訟法の本則に置くことが適当であると考えたものでございます。(拍手)”
“その上で、本法律案においては、先ほど申し上げた法整備を行うこととしているところであり、これにより、検察官の不服申立てについて、より慎重で抑制的な運用が確保されることとなると考えております。 次に、再審開始決定に対する不服申立てに関する公表についてお尋ねがありました。 再審開始決定に対する不服申立ての理由の公表は、検察官が不服申立てをした場合に、その都度、十分な根拠の有無について国民のチェックを受けるようにするものであり、不服申立てのより慎重で抑制的な運用の確保に資するものと考えています。 その上で、理由の公表の具体的な在り方については、再審請求審で用いられた証拠の内容が必ずしも不服申立てのときまでに公にされていないことも踏まえつつ、不服申立てに十分な根拠があるかどうかを適切に評価できる内容のものとなるよう、改正法の施行までに検討してまいります。 最後に、再審開始決定に対する不服申立ての原則禁止規定を刑事訴訟法の本則に置くこととした理由についてお尋ねがありました。”
“検察官の不服申立てに対しては、基本的に一年以内に裁判所の決定がなされることとなるところ、その結果も踏まえて不服申立てが適正に運用されているかが定期的に評価され、仮に問題があれば、制度の在り方が改めて検討され得ることとなります。 以上のことから、本法律案の規定により、再審開始決定に対する検察官の不服申立てについて、より慎重で抑制的な運用が確保されることとなると考えています。 次に、再審開始決定に対する不服申立ての運用に関する検証などについてお尋ねがありました。 検察当局においては、再審無罪判決等があった場合、不服申立ての点も含め、当該事件における捜査、公判上の問題点を検討し、事案に応じ、検証結果報告書等としてその結果を公表してきたものと承知しています。 現時点で不服申立てが不当であったとの評価を検察当局が行ったものがあるとは承知しておりませんが、近時、再審無罪事件において、検察官の不服申立てが手続の長期化の原因となっているといった指摘もされており、真摯に受け止める必要があると考えています。”
“本法律案において新設することとしている証拠の提出命令制度における関連するとは、裁判所による再審請求理由についての判断に資するという意味であり、相当の広がりを持つものです。 また、再審請求者側が裁判所に証拠の提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足ります。 その上で、本法律案においては、裁判所による証拠やその一覧表の提出命令の制度を設けることとしており、これらも活用することで、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 次に、本法律案が再審開始決定に対する不服申立ての運用に与える影響、効果についてお尋ねがありました。 本法律案においては、再審開始決定があったときは、政府が不服申立ての理由等を遅滞なく公表することとしています。 これにより、検察官の不服申立てが十分な根拠に基づくものであるかどうかについて、その都度、国民のチェックを受けることとなります。 また、本法律案においては、施行後五年ごとの検討条項を設けることとしています。”
“和田政宗議員にお答え申し上げます。 まず、過去の再審無罪事件における再審請求手続の問題点についてお尋ねがありました。 近時、一部の再審無罪事件で手続に相当な長期間を要する事態が生じており、その原因に関し、いわゆる証拠開示に多くの時間を要しているといった指摘や、再審開始決定に対する検察官の不服申立てが長期化の原因となっているといった指摘などがあるものと承知しております。 そこで、本法律案においては、再審制度が非常救済手続としてより適切に機能するようにするため、刑事訴訟法を改正し、所要の法整備を行うこととしています。 次に、冤罪被害に関する認識についてお尋ねがありました。 当然のことながら、処罰されるべきでない者が処罰されることはあってはならないと認識しており、検察当局においては、他の捜査機関と連携しつつ、基本に忠実で適正な捜査、公判の遂行に努め、事案の真相を明らかにし、刑罰法令を適正かつ迅速に適用実現していくことが肝要であると考えております。 次に、証拠の提出命令についてお尋ねがありました。”
“そして、目的外使用の禁止規定の実効性を担保するため、違反行為について罰則を設けることとしていますが、弁護人等による目的外使用が罰則の対象となるのは、対価として利益を得る目的であった場合に限られます。 また、目的外使用の禁止に違反した場合の措置については、複製等の内容、行為の目的、態様等の個別の事情を考慮することとしています。 したがって、弁護人等が証拠の複製等をマスコミ等に提供したとしても、その全てが処罰の対象となるわけではありません。(拍手) ―――――――――――――”
“再審請求審は、職権主義の下、裁判所が主体的に再審請求理由について審理、判断する手続であるところ、御指摘のような、全ての証拠の一覧表を再審請求者側に開示させる仕組みは、再審請求審の審理の在り方や手続構造との整合性に欠けると考えています。 他方、再審請求者側が裁判所に証拠の提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるため、証拠の一覧表がなくとも十分に可能であると考えています。 その上で、本法律案においては、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしており、これらも活用することで、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 最後に、証拠の目的外使用の禁止に係る罰則についてお尋ねがありました。 現行法上、通常審における検察官開示証拠について、証拠の複製等の目的外使用の禁止に関する規律が設けられているところ、本法律案においては、関係者の名誉、プライバシーの保護等を図るため、再審請求審において謄写された証拠の複製等についても、通常審と同様の規律を設けることとしています。”
“次に、証拠の提出、開示の仕組みについてお尋ねがありました。 本法律案においては、再審請求理由に関連する証拠を対象とする証拠の提出命令制度を設けることとしているところ、関連する証拠の範囲は相当の広がりを持つものであり、これにより、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 加えて、証拠の提出命令制度は、裁判所による証拠の提出、開示の勧告等の従来の実務運用を否定するものではなく、これに加えて、一定の場合に、裁判所に対して、検察官に証拠の提出を命ずる義務を課するものです。 さらに、本法律案においては、再審請求理由に関連すると認める証拠の範囲が不当に狭くならないように留意されなければならない旨の規定を設けることとしています。 したがって、これまで裁判所に提出され、再審開始に極めて重要な役割を果たしたような証拠は、本法律案による改正後も同様に裁判所に提出されるものと考えています。 次に、再審請求審における証拠の一覧表の取扱いについてお尋ねがありました。”
“そこで、本法律案においては、再審開始決定がされた場合に、当該決定に係る不服申立てが係属する裁判所の審理期間が一年以内となるよう、努力義務を定めることとしています。 これにより、裁判所及び手続関与者は、定められた審理期間が遵守されるよう、迅速な審理に努めていくことが十分に期待されるものと考えています。 次に、再審請求者が死亡した場合の対処についてお尋ねがありました。 現行制度の下では、再審請求審の係属中に再審請求者が死亡した場合、再審請求手続は当然に終了することとされています。 もっとも、他の再審請求権者が再審請求の意思を有している場合には、その者に新たに再審請求をさせるよりも、手続を引き継がせて、それまでの成果を利用して手続を続行することを認める方が、再審請求手続の円滑化、迅速化等に資すると考えられます。 そこで、本法律案においては、審判開始決定があった場合において、再審請求者が死亡したときは、再審請求手続は中断することとした上で、他の再審請求権者は、当該死亡の日から一か月以内に申立てをしたときは、その手続を受け継ぐことができることとしています。”
“これにより、検察官の不服申立てが十分な根拠に基づくものかどうかについて、その都度、国民のチェックを受けることとなります。 また、本法律案においては、施行後五年ごとの検討条項を設けることとしています。 検察官の不服申立てに対しては、基本的に一年以内に裁判所の決定がなされることとなるところ、その結果も踏まえて不服申立てが適正に運用されているかが定期的に評価され、仮に問題があれば、制度の在り方が改めて検討され得ることとなります。 以上のことから、本法律案の規定により、再審開始決定に対する検察官の不服申立てについて、より慎重で抑制的な運用が確保されることとなると考えています。 次に、再審開始決定に対する不服申立てに係る審理期間に関する規定の目的及び効果についてお尋ねがありました。 近時、一部の再審請求事件について審理の長期化が指摘されており、再審請求手続の迅速化が求められているところ、再審開始決定がされた場合には、当該決定の当否を特に早期に確定させる必要があると考えられます。”
“金村龍那議員にお答え申し上げます。 まず、十分な根拠がある場合の意義についてお尋ねがありました。 再審開始決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合とは、不服申立てにより再審開始決定等が取り消される蓋然性が高いことを裏づける合理的な根拠がある場合を意味します。 その上で、いかなる場合がこれに当たるかについては、個別の事案ごとに、具体的な証拠関係を踏まえて判断すべき事柄であり、一概にお答えすることは困難でありますが、例えば、再審開始決定の根拠となった関係者の供述が虚偽であることを示す信用性の高い証拠が存在しており、当該決定に重大な事実誤認があるため、上級審において当該決定が取り消されることとなる蓋然性が高い場合などはこれに当たり得ると考えています。 次に、本法律案が再審開始決定に対する不服申立ての運用に与える影響、効果についてお尋ねがありました。 本法律案においては、再審開始決定があったときは、政府において、不服申立ての理由等を遅滞なく公表することとしています。”
“その上で、調査手続においては、再審請求の棄却事由を法令上の方式違反などに限定し、理由がないことが明らかな再審請求であっても、調査手続の段階ではそれを理由として再審請求を棄却することはできないこととしています。 したがって、御指摘のような真に救済が必要な事件が門前払いされるおそれはないものと考えています。(拍手) 〔西村智奈美君登壇〕”
“本法律案においては、再審請求審について証拠の目的外使用の禁止に関する規律を設けることとしていますが、謄写した書類の複製等を再審の手続やその準備等に使用することはもとより許される上、証拠の概要を口頭で伝達するなどの行為は禁止されません。 また、弁護人による目的外使用が罰則の対象となるのは、対価として利益を得る目的であった場合に限られます。 さらに、目的外使用の禁止に違反した場合の措置については、複製等の内容、行為の目的、態様等の個別の事情を考慮することとしています。 したがって、証拠の目的外使用の禁止により不当な事態が生ずることはないと考えています。 最後に、いわゆるスクリーニング規定についてお尋ねがありました。 再審請求の実情を踏まえると、スクリーニング規定、すなわち再審請求審における調査手続を設けて、再審請求理由についての審理を経た上で終局決定をすべき事件と、それ以外の事件を選別することとした上で、前者について、再審請求者側の手続保障をより充実させることが必要かつ合理的であると考えられます。”
“その上で、本法律案においては、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしており、これらも活用することで、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 次に、証拠隠しを防ぐための措置についてお尋ねがありました。 本法律案において新設することとしている証拠の提出命令制度においては、裁判所は一定の要件の下で検察官に証拠の提出を命じなければならず、命令を受けた検察官は提出の義務を負うこととしています。 また、裁判所が証拠の提出命令について適切に判断することができるようにするため、裁判所による証拠やその一覧表の提示命令の制度を設けることとしています。 したがって、本法律案における証拠の提出命令制度は、検察官の恣意的な判断による証拠の不提出という事態が生じないものとなっていると考えています。 その上で、本法律案が改正法として成立した場合には、証拠の提出命令制度の適正な運用を確保するため、改正の趣旨、内容等について、関係機関への周知を徹底してまいります。 次に、証拠の目的外使用の禁止についてお尋ねがありました。”
“この証拠の提出命令制度においては、再審請求理由に関連する証拠が対象となるところ、関連するとは、裁判所による再審請求理由についての判断に資するという意味であり、相当の広がりを持つものです。 そのため、この制度により、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 なお、再審請求審は、裁判所が再審請求理由について審理、判断する手続であり、裁判所が再審請求理由との関連性を問わずに証拠の提出を命ずることができる制度は、再審請求審の審理の在り方や手続構造との整合性に欠けると考えています。 次に、送致書類等目録の開示についてお尋ねがありました。 再審請求審は、職権主義の下、裁判所が主体的に再審請求理由について審理、判断する手続であるところ、御指摘のような送致書類等目録を再審請求者側に開示させる仕組みは、再審請求審の審理の在り方や手続構造との整合性に欠けると考えています。 他方、再審請求者側が裁判所に証拠の提出命令の請求をする際の証拠の特定は、請求に係る証拠を識別できる程度のもので足りるため、送致書類等目録がなくとも十分に可能であると考えています。”
“平林晃議員にお答え申し上げます。 まず、再審開始決定に対する検察官の不服申立てについてお尋ねがありました。 御指摘のように再審開始決定に対する検察官の不服申立てを全面的に禁止することは、三審制の下で確定した有罪判決について、一回限りの判断で常にやり直すこととなり、裁判の紛争解決機能が損なわれるなどの問題があり、相当でないと考えています。 これを踏まえ、本法律案においては、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを原則として禁止し、当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合に限って不服申立てをすることができることとしています。 その上で、不服申立てをした場合における理由の公表や、施行後五年ごとの検討などについての法整備も行うこととしており、本法律案の規定により、検察官の不服申立てについて、より慎重で抑制的な運用が確保されることとなると考えております。 次に、再審請求審におけるいわゆる証拠開示の範囲などについてお尋ねがありました。 本法律案においては、裁判所が、再審請求者等の請求により又は職権で、検察官に証拠の提出を命じる制度を設けることとしています。”
“最後に、証拠の目的外使用の禁止による支障についてお尋ねがありました。 本法律案では、再審請求審について証拠の目的外使用の禁止に関する規定を設けることとしていますが、謄写した証拠の複製等を再審の手続やその準備等に使用することはもとより許される上、証拠の概要を口頭で伝達するなどの行為は禁止されません。 また、弁護人による目的外使用が罰則の対象となるのは、対価として利益を得る目的であった場合に限られます。 さらに、目的外使用の禁止に違反した場合の措置については、複製等の内容、行為の目的、態様等の個別の事情を考慮することとしています。 したがって、証拠の目的外使用の禁止により不当な事態が生ずることはないと考えています。(拍手) ―――――――――――――”
“そこで、本法律案においては、再審の請求の理由に関連すると認められる証拠を証拠の提出命令制度の対象とすることとしています。 次に、証拠の提出命令制度に対する懸念への対応についてお尋ねがありました。 再審請求理由に関連する証拠の範囲は相当のつながりを持つものであり、これを提出命令の対象とすれば、審理に必要かつ十分な証拠が裁判所に提出されることとなると考えています。 また、証拠の提出命令制度は、裁判所による証拠の提出、開示の勧告や検察官による任意の証拠の提出、開示という従来の実務運用を否定するものではなく、これに加えて、一定の場合に、裁判所に対して、検察官に証拠の提出を命ずる義務を課するものです。 さらに、本法律案においては、再審請求理由に関連すると認める証拠の範囲が不当に狭くならないように留意されなければならない旨の規定を設けることとしています。 したがって、本法律案により、これまでの実務運用よりも提出される証拠の範囲が狭まるようなことはないと考えています。 改正法として成立した場合には、これらの趣旨等を関係機関に適切に周知してまいります。”
“もっとも、そのような裁判所による提出の求めについては、現行法に明文の規定がないところ、近時、再審無罪事件も契機として、再審請求者等に請求権がなく、要件、効果も定まっていないことから、手続保障が必ずしも十分でない、あるいは、提出をめぐる争いが生じて手続が遅延しているなどの指摘がされています。 そこで、本法律案においては、再審請求者等の手続保障の充実や再審請求手続の円滑化、迅速化を図る観点から、再審請求審における証拠の提出命令制度を創設することとしています。 次に、証拠の提出命令制度の対象となる証拠についてお尋ねがありました。 再審請求審は、裁判所が再審請求者の主張する再審請求理由について審理、判断する手続です。 したがって、証拠の提出命令の対象となる証拠は、その審理、判断に資する証拠、すなわち、再審請求理由に関連すると認められるものとすることが合理的です。 また、裁判所において、再審請求理由と関係のない証拠について提出命令の要否を判断することは困難であると考えられます。”
“本法律案においては、再審開始決定があったときは、不服申立ての理由等を遅滞なく公表することとしております。 これにより、検察官が不服申立てをした場合には、その都度、十分な根拠の有無について国民のチェックを受けることとなります。 また、本法律案においては、施行後五年ごとの検討条項を設けることとしております。 検察官の不服申立てに対しては、基本的に一年以内に裁判所の決定がなされることとなるところ、その結果も踏まえて不服申立てが適正に運用されているかが定期的に評価され、仮に問題があれば、制度の在り方が改めて検討され得ることとなります。 以上のことから、本法律案の規定は、検察官の不服申立てのより慎重で抑制的な運用を確保する上で、十分な実効性を有すると考えていますが、改正法として成立した場合には、検察当局に対し、これらの規定の趣旨等を適切に周知してまいります。 次に、再審請求審における証拠の提出命令制度の趣旨についてお尋ねがありました。 再審請求審においては、裁判所が再審請求理由について判断するに当たり、検察官に対して、その保管している裁判所不提出記録等の提出を求めることがあります。”
“谷川とむ議員にお答え申し上げます。 まず、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを原則として禁止する趣旨についてお尋ねがありました。 近時、再審開始決定に対する検察官の不服申立てについて、機械的、形式的に行われており、再審手続の長期化の原因となっているといった指摘がされています。 もっとも、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを全面的に禁止することは、三審制の下で確定した有罪判決について、一回限りの判断で常にやり直すこととなり、裁判の紛争解決機能が損なわれる、あるいは、裁判所による慎重、適正な判断の制度的担保が失われるなどの課題があり、相当でないと考えています。 これらのことを踏まえ、本法律案においては、再審開始決定に対する検察官の不服申立てのより慎重で抑制的な運用を確保するため、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを原則として禁止し、当該決定が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合に限って不服申立てができることとしています。 次に、再審開始決定に対する検察官の不服申立てを原則として禁止する規定の実効性についてお尋ねがありました。”
“このほか、近年における再審の手続に関する諸事情に鑑み、再審開始の決定等に対する不服申立てについて、その係属する裁判所の決定が事件の受理日から一年以内にされるよう努めなければならないこととすることを含め、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の趣旨であります。(拍手) ―――――――――――――”
“すなわち、再審の請求を受けた裁判所は、遅滞なく、その請求について調査しなければならないこととし、当該裁判所は、調査の結果に基づいて、審判開始の決定又は再審開始の決定若しくは再審の請求を棄却する決定をしなければならないこととするとともに、再審請求者等は、審判開始の決定をした裁判所に対し、事実の取調べを請求することができることとし、当該裁判所は、審理終結日及び決定日を定めた上、それらの日を再審請求者等に通知しなければならないこととするほか、再審の請求に係る一定の決定に対する即時抗告等の提起期間を延長するなどの措置を講ずるものであります。 第五は、再審請求審に要した費用の補償に関する規定の整備であります。すなわち、再審開始の決定が確定した事件について、無罪の判決が確定したときは、一定の範囲で、その再審の請求の手続に要した費用の補償をすることとするものであります。”
“すなわち、再審開始の決定等に対しては、当該決定等が取り消されるべきものと認めるに足りる十分な根拠がある場合に限り、即時抗告等をすることができることとするとともに、政府は、再審開始の決定等があったときは、遅滞なく、その旨並びに検察官が当該決定等に対する即時抗告等をしたかどうか及び当該即時抗告等をした場合におけるその理由を、公表することとするものであります。 第三は、再審の手続における裁判官の除斥に関する規定の整備であります。すなわち、通常審における判決等に関与した裁判官を一定の範囲で再審の請求の手続及び再審公判から除斥するとともに、再審の請求についての決定に関与した裁判官を一定の範囲で再審公判から除斥することとするものであります。 第四は、再審請求審において審理を要する事件を選別するための調査手続及び審理を要すると判断された事件についての審判手続に関する規定等の整備であります。”
“こうした事態や様々な指摘は、従来の再審制度やその運用の在り方に大きな反省を迫るものであり、これを真摯に受け止めた上で、再審制度の趣旨に立ち返りつつ、反省、改善すべき点について速やかに手当てを講ずる必要があります。 そこで、この法律案は、こうしたことを踏まえ、再審請求者等の手続保障の充実や再審請求審の手続の円滑化、迅速化を図りつつ、再審制度が非常救済手続としてより適切に機能するようにするため、刑事訴訟法を改正し、所要の法整備を行おうとするものであります。 この法律案の要点を申し上げます。 第一は、再審請求審における証拠の提出命令に関する規定の整備であります。すなわち、審判開始の決定をした裁判所は、一定の要件の下で、検察官に対し、再審の請求の理由に関連すると認められる証拠の提出を命じなければならないこととするとともに、再審の請求の手続において謄写された検察官提出証拠の複製等の適正管理及び目的外使用の禁止に関する規定を整備するなどの措置を講ずるものであります。 第二は、再審開始の決定に対する検察官の不服申立てに関する規定の整備であります。”
“刑事訴訟法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 罪を犯していない人が処罰されることはあってはならず、仮に犯人でない人を有罪とする確定裁判があれば、速やかに救済されなければなりません。再審制度は、そのための非常救済手続であり、重要な意義を有するものです。 しかし、近時、一部の再審無罪事件において、再審の請求から再審無罪判決の確定までに相当な長期間を要し、再審請求者等に大きな負担を生ずる事態となっています。 そして、こうした事態の原因に関し、捜査機関が保管する裁判所不提出記録の提出までに多くの時間を要しているといった指摘や、再審開始の決定に対する検察官の不服申立てにより再審の手続が長期化しているといった指摘がなされているほか、刑事訴訟法上、再審請求審の手続に関する規定が少なく、裁判所の裁量に委ねられている部分が多いことなどを理由に、再審請求者等の手続保障が十分でないといった指摘がなされています。”
“先ほど次長が申し上げた総合的対応策の中では、我が国の法やルールの中で、国民と外国人の双方が互いに尊重し、安全、安心に生活し、共に繁栄する社会の実現を目指す必要があることなどを基本的な考え方として示しているところでございます。 そして、秩序という観点に基づく、視点に基づく取組とともに、これまで進めてきた外国人の受入れ環境整備に向けた取組も実施していく必要があるということを明確に打ち出しているところでございます。 そして、総合的対応策では、外国人児童生徒等が必要な学力等を身に付け、自信や誇りを持って学校生活において自己実現を図ることができるようにする必要があるということから、外国人の子供に対する支援等の取組についても盛り込んでいるところでございます。 出入国管理庁においても、在留資格審査に当たって子供の就学状況の確認に努めるなど、外国人保護者に対し子供の就学を促す取組を推進することとしているところでございます。 法務省としましては、引き続き、総合的対応策に基づき、関係省庁と連携して、秩序ある共生社会の実現に向けた取組を着実に進めてまいりたいと考えております。”
“在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を定めるに当たって勘案する応益的要素に係る経費は、外国人の負担が無限定なものとならないために、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を実施するために必要な経費に限ることとしています。 そして、これらの施策による受益の程度は個々の外国人の属性によって異なり得るものの、施策自体は外国人の出入国及び在留の公正な管理を図るためのものであって、その利益は広く我が国に在留する外国人が享受することとなるものでございます。”
“したがいまして、今後、外国人の出入国及び管理の、出入国及び在留の公正な管理に要する費用について一層の増大が見込まれることから、十分な財源を確保する必要があり、総合的対応策では、費用の増大に対応するため、受益者負担の観点から、在留外国人に相応の負担を求めることが必要である旨が示されたところでございます。 このような状況を踏まえて、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図るため、在留資格の変更の許可に係る手数料などのいわゆる在留許可手数料の額について、審査に要する実費のほか、これまで十分に考慮されてこなかった外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等を勘案して引き上げることとしたものでございます。”
“我が国の在留外国人数は、令和四年末時点で初めて三百万人を超えましたが、その後の三年間で約百万人増加し、令和七年末時点で過去最高、最多の約四百十三万人となりました。そして、この間、例えば当庁の予算も年度ごとに増加しておりまして、当初予算額を申し上げれば、令和四年度が六百四十八万円余、令和七年度は八百二十三億円余、六百四十八億円余ですね、八百二十三億円余、令和八年度は九百八十七億円余となっております。 その上で、本年一月二十三日には、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策が決定され、在留外国人数の増加に伴い顕在化してきた問題等に的確に対応しつつ、外国人との秩序ある共生社会を実現していくため、例えば、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するためのプログラムの創設の検討等の新たな取組を含め、政府全体で様々な取組を進めていくこととされたところでございます。”
“現行の入管法上、在留許可手数料の上限額は一万円と規定されておりますが、昭和五十六年末における在留外国人数は七十九万人余であったのに対し、令和七年末ではその約五・二倍の四百十二万人余となっております。 令和七年四月の時点では、その当時の物価の状況や在留審査手続に要する費用等を考慮して手数料の額を引き上げたところでございますが、入管法上上限額が一万円と規定されていることから、その範囲内で引き上げたものでございます。 本年一月に取りまとめた外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策においては、外国人との秩序ある共生社会を実現していくため、種々な取組を進めていくこととされたところでございます。そこで、必要な施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図る上で必要な財源を確保するため、在留許可手数料の額について、審査に要する実費のほか、これまで十分に考慮されてこなかった外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等を勘案して引き上げることとし、手数料の額の上限額を引き上げることとしたものでございます。”
“学校教育の現場も含めまして、地方自治体等の関係諸機関において改正法の趣旨に沿った適切な運用が行われるよう、必要な情報の共有や周知を行うことは極めて重要であると認識をしております。 法務省では、改正法の施行後も、関係府省庁等連絡会議において情報共有を行ったり、QアンドA形式の解説資料の改訂等について意見交換を行うなどしているところでございます。 引き続き、関係府省庁等と連携し、関係諸機関との必要な情報の共有や関係諸機関に対する周知に努めてまいりたいと考えております。”
“外国人の受入れ環境の整備を図る上で、日常生活に深く関わる地方自治体が果たす役割というのは大きいものと認識しております。 例えば、多くの自治体が、地方自治体が外国人向けの日常生活等に関する一元的相談窓口を設置、運営をしております。出入国在留管理庁では、その設置、拡充又は運営に必要な経費の一部について、外国人受入環境整備交付金を交付することにより財政的支援を行っております。 法務省としては、在留許可手数料の収入も活用しながら、一元的相談窓口を設置、運営する地方自治体への財政的支援を含め、出入国在留管理の一層の適正化のための取組を進めていくつもりでございます。”
“特定活動の在留資格で本邦に在留する難民認定申請者は、基本的には本邦の公私の機関に受け入れられて活動する者等ではないので、短期間のうちにその在留状況を確認する必要性が高いわけでございます。 その上で、在留許可手数料の額は在留期間に応じた受益の程度を踏まえ適切な額とすることといたしており、比較的短期の在留期間が決定される難民認定申請者の手数料の額は現行から大幅に引き上げることを想定していないわけでございます。また、生活に困窮する難民認定申請者に対する保護措置も行っておるところでございます。 これらのことから、難民認定者に過度な負担を生ずることとはならないものと考えております。”
“法務省としましては、在留許可手数料の使途について、手数料を負担する当事者が負担と利益の関係を実感できることが重要であると考えております。 手数料の収入が一般財源に計上されていることを前提としても、今般の引上げに応じた増収分は外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の経費を賄うものでありまして、そのために活用されるものと認識しております。”
“改正法案は、本邦に入ろうとする外国人は原則として査証又は認証によるスクリーニングを受けなければならないということとして、不法残留等を企図する外国人の入国を防止できるようにするために行うものであって、我が国に庇護を求めようとする者の入国を防止するために行うものではないわけでございます。 その上で、査証免除対象者であって短期滞在の活動を行おうとする外国人が、我が国で行おうとする活動が短期滞在に係る活動であると認められる場合であって、改正法案第七条の二各号のいずれの条件にも適合する場合には、同条の認証をすることとなるわけであります。もっとも、いかなる場合に短期滞在者の認証がされるかは個別に判断される事項であるため、一概にお答えすることは困難でございます。 いずれにしても、出入国在留管理庁としては、本邦にある外国人から難民認定申請がされた場合、条約上の難民として保護すべき者については、引き続き迅速かつ確実に保護してまいりたいと考えております。”
“委員御指摘のとおり、令和七年の外国人の入国者数は約四千二百万人、そのうちの新規入国者数は約三千九百万人で、いずれも過去最高となっております。二〇三〇年に訪日外国人旅行者数六千万人という政府目標に向け、様々な取組が推進されていると承知しておりまして、今後とも外国人入国者の増加が見込まれるところでございます。 法務省としては、今後も観光立国の推進に向けて厳格な出入国管理を実現し、併せて上陸審査の手続の一層の円滑化を図る必要があると考えております。”
“出入国在留管理行政を取り巻く環境は大きく変化しておりまして、求められる役割も多岐にわたっている中で、出入国在留管理庁において、出入国者数や在留外国人数の増加等に伴って職員の業務負担は増大しているものと認識をしております。これを踏まえて、業務の効率化のほか、職員の派遣、応援派遣及び機動的な配置などによって職員の負担軽減に努めているところでございます。 JESTAの導入によって人員の再配置をすることになりますが、空港の審査ブースにおける業務が合理化される一方で、事前の認証業務など、これまでにない業務を行う人員も必要になると考えております。 その上で、適正な出入国管理行政を実現するため、制度開始後の運用を見ながら、適切な人員配置について検討し、引き続き必要な体制整備に最善を尽くしてまいりたいと考えております。”
“明記するかどうかは国会においてお決めになるものでございまして、法務大臣としてお答えをすることは差し控えたいと思いますが、その上で、在留許可の手数料の減額又は免除の対象者については政令で定めることとなります。手数料を納付する外国人の公平性を確保する観点からも、可能な限り明確にお示しする必要があると考えております。 御指摘の点や衆議院法務委員会の附帯決議の趣旨も踏まえて、施行までの間に具体的な対象者を定めたガイドラインを策定し、明らかにしていきたいと考えております。”