平口洋
法務大臣 · 自由民主党・無所属の会 · Japan
“お答えいたします。 刑事裁判においては、死刑が言い渡される事件について必ず弁護人が付され、厳格な証拠法則の下、慎重な手続により事実認定及び死刑選択の判断がなされている上、三審制の下で被告人に上訴権が付与されており、有罪の認定、刑の量定等について上級審による審判の機会が確保されております。また、確定した裁判に対しても、再審、非常上告といった非常救済制度が設けられており、死刑の執行は再審開始事由の有無等を慎重に審査した上で行われているところでございます。 他方、誤判のおそれを理由として死刑を廃止すべきとの意見については、誤判のおそれは死刑特有の問題ではなく、誤判のおそれを理由に死刑廃止を論じるのは刑事裁判の否定に通じること、また刑事事件の中には誤判の余地のない事件もあることな…”
“お答えいたします。 一般に、刑罰は犯罪に対する抑止力を有するものと認識されておりまして、死刑も同様でございます。 また、これまで政府が行った死刑制度に関する世論調査において、死刑がなくなった場合、凶悪な犯罪が増えるという意見と増えないという意見がありますが、あなたはどのようにお考えになりますかとの質問に対しまして、増えると回答した者がいずれも過半数を占めております。このように、死刑が犯罪に対する抑止力を有することが広く認識されていることも死刑が抑止力を有することの表れであると考えられるところでございます。さらに、死刑制度の存在が長期的に見た場合の国民の規範意識の維持に有用であることは否定し難く、死刑制度は凶悪犯罪の防止のために一定の効果を有しているものと理解をしております…”
“性犯罪につきましては、一般にその性質上、被害申告が困難であることなどから、令和五年の法改正によって公訴時効が期間が五年延長されたところでございます。 また、若年者は心身共に未熟であることから、被害申告がより困難であると考えられることを踏まえ、十八歳未満、被害者が十八歳未満である場合については、その者が十八歳に達するまでの期間に相当する期間、公訴時効期間が更に延長されたところでございます。 法務省としては、まずはそれらの規定が適切に運用されることが重要であると考えております。 その上で、改正法の附則では、政府において、施行後五年を経過した場合に、同法の施行状況を勘案し、性的な被害の実態等も踏まえつつ、速やかに施策の在り方について検討を加えることなどが定められておりまして、公…”
“御指摘の報告書においては、御指摘の事件の再審請求審における検察官の対応について、第一次再審請求審における特に当初の対応については、現在の視点から見れば消極的とも受け取れる対応を取っていたものと言わざるを得ないとしているが、これは同事件の再審請求審における証拠開示に関する一般的な対応について記載したものであり、御指摘のテレビ番組の放送日に関する捜査報告書の取扱いに関しては、法務当局が取りまとめた御指摘の報告書上、第一次請求審で検察官による是正措置がとられることのないまま、結果的に第二次請求審に至って開示されたことに関して、再審無罪判決において、確定審検察官がこの誤りを適切に是正していれば、そもそも再審請求以前に確定審において原審の無罪判決が確定していた可能性も十分に考えられ…”
“お答えいたします。 検察の元幹部職員が当時の部下職員に対する準強制性交等罪等事案について逮捕、起訴されるに至ったことは、検察に対することを所管する法務大臣の立場として誠に遺憾であると言わざるを得ません。もっとも、お尋ねは現在公判中の個別事件に関わる事柄でありまして、法務大臣としてこれ以上の所感を述べることは差し控えたいと思います。 その上で、一般論として申し上げれば、職場内における性加害事案については、犯罪に当たる場合はもとより、犯罪に当たらない場合であっても、事案により、セクシュアルハラスメントやパワーハラスメントなどの国家公務員法及び人事院規則に定める服務規律に反する行為に該当することになるものと理解をいたしております。”
“その上で、検察当局においては、御指摘の捜査報告書に関する検察官の対応を批判する裁判所の指摘を重く受け止め、真摯に反省し、これを教訓とすべきであるとの考え方の下、確定審及び再審請求審に共通する再発防止策として、検察官の従来の主張や証拠に誤ることが判明したならば、速やかにそれを撤回し、必要に応じて裁判所や弁護人に経緯の説明や関係証拠の開示を行うなど、適切な是正措置を行う必要があることなどについて通知を発出した上、その内容を全国の検察官に向けて周知し、一層職務の適正を意識した捜査・公判活動の徹底を図ったものと承知をしております。 やや長い答弁で申し訳ございませんでした。”
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“お尋ねは、個別事件における検察当局の活動に関わる事柄でありまして、また、御指摘の検事総長談話をめぐっては、現在、国賠、国家賠償請求訴訟が係属中でもあることから、法務大臣としての所感を述べることは差し控えたいと思います。”
“仮に刑事事件の判決が確定していたとしても、個別事件における裁判所の判断や検察当局の活動に関わる事柄につきまして、検察当局が明らかにしている事柄を超えて法務大臣が擁護したり批判をしたりすることになれば、同種の事案への影響があるなど、裁判所の判断そのもの、あるいは司法権と密接不可分である関係にある検察権の行使に影響を及ぼそうとしており、司法権の独立の観点からも問題があると、あり得るとの指摘につながりかねないことから、そうした事柄についての言動については慎重な対応が必要であるものと考えております。”
“お尋ねは個別事件における検察当局の活動に関わる事柄でありまして、また、御指摘の検事総長談話をめぐっては、現在、国家賠償請求訴訟が係属中でもあることから、法務大臣として所感を述べることは差し控えたいと思います。 その上で、検察当局においては、本件が社会的に多くの耳目を集めている事件であるのみならず、再審に係る手続が相当長期間に及んだことなどから、不控訴という判断を行った理由や過程を一定程度説明するために御指摘の検事総長談話を発表したものと承知をしております。”
“再審制度に関しましては、近時、御指摘の事件を含む再審無罪事件も契機として、様々な指摘がなされているものと承知しております。こうしたことを踏まえて、法務省としては、再審制度が非常救済手続としてより適切に機能するようにするため、再審制度について所要の改正を行う必要があると考えたものでございます。”
“お答えいたします。 御指摘の特定二号を含む特定技能制度による外国人の受入れは、人手不足が深刻な産業上の分野において、生産性向上や国内人材確保のための取組を行った上でなお人材を確保することが困難な状況にあるため、外国人による不足する人材の確保を図るべき産業上の分野に限って行われるものであります。 このため、AIやデジタル化といった技術の進展等が図られ、さらに、その分野が外国人により不足する人材の確保を図る必要がないと認められる状況に至った場合には、その分野において外国人の受入れを継続することは想定していないところでございます。 特定二号は長年の実務経験等により身につけた熟達した技能が求められる在留資格であり、法務省としては、同在留資格を含む特定技能制度は、労働人口減少に伴い深刻な人手不足にある現在の状況下においてはなお有用であると考えておりまして、関係省庁とも連携して適切に運用してまいりたいと考えております。”
“お答えをいたします。 改正法案が成立すれば、具体的な在留資格の変更の許可等に係る手数料の額を政令で定めることとなりますが、その場合は、御指摘のように、パブリックコメントを行うことになるわけでございます。 法務省としては、在留資格の変更の許可等に係る手数料の額について、詳細な積算を行った上で、パブリックコメントで提出された御意見も踏まえて、具体的な額について適切に定めていきたいと考えております。”
“このような状況を踏まえまして、外国人及び在留の公正な管理に関する施策の強化拡充のため、在留許可手数料の額について、審査に要する実費のほか、これまで十分に考慮されてこなかった外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等を勘案して引き上げることとしたものでございます。”
“次長の答弁でいいと思うんですけれども、短期間のうちに手数料を再度上げた理由でございますけれども、我が国の在留外国人数は、出入国在留管理庁の統計上、令和四年末時点で初めて三百万人を超えたところでございますが、その後の三年間で約百万人増加いたしまして、令和七年末時点で四百十三万人となったところでございます。 本年一月二十三日には、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策が決定され、例えば、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するためのプログラムの新設、検討等の新たな取組を含め、政府全体で様々な取組を進めていくこととされたところでございます。 今後、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用について一層の増大が見込まれることから、総合的対応策では、費用の増大に対応するため、応益者負担の観点から、在留外国人に相応の負担を求めるということが必要であると示されたところでございます。”
“お答えいたします。 JESTAは、不法残留等を企図する外国人の入国を防止するという観点に加えて、増加が見込まれる外国人旅行客の上陸審査の手続の一層の円滑化という観点からも重要な意義を有するものであります。 法務省といたしましては、令和十年度中のJESTAの導入を目指して、システム開発や必要な周知、広報などについてしっかりと準備を進めてまいりたいと考えております。”
“お答えをいたします。 現在の在留許可手数料の額は、国会での御審議の内容やパブリックコメントで提出された意見も踏まえながら検討を行って、政令で定めることとしております。その際には、在留期間に応じた適切な額を勘案することとしております。したがいまして、特定活動の在留資格で在留する難民認定申請者であって比較的短期間の在留期間が決定されるものに対しまして、過度な負担を求めることにはならないと考えております。 その上で、難民認定申請については、平均処理期間が長期化していることが課題でございまして、審査の迅速化に努め、真に保護を必要とする方の迅速な保護を実現してまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 外国人は、在留資格の変更の許可等を受けて我が国に在留することができることにより、その在留期間に応じて多種多様な恩恵を受け得ることとなりますが、改正法案では、在留許可手数料の額が無限定なものとならないよう、その額を定めるに当たっては、審査に要する実費のほか、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等を勘案することを規定しております。 外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策は、具体的には、我が国に適正に在留する外国人が安定的かつ円滑に在留することができるようにするための支援等に関する施策でありまして、在留外国人を直接の対象としていることから、在留外国人に相応の負担を求めることが相当であると思われるところでございます。 これを踏まえますと、在留許可手数料の額を定めるに当たって、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等を勘案することは相当と考えておりまして、御指摘のような公平性の観点に関する問題は特段ないと考えております。”
“このような状況を踏まえて、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策の強化拡充のため、いわゆる在留許可手数料の額について、審査に要する実費のほか、これまで十分に考慮されてこなかった外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用の額等を勘案して引き上げることとしたものでございます。”
“お答えいたします。 我が国の在留外国人数は、出入国在留管理庁の統計上、令和四年末時点で初めて三百万人を超えましたが、その後の三年間で約百万人増加し、令和七年末時点で過去最多の四百十三万人となったところでございます。 その上で、本年一月二十三日には、外国人の受入れ・秩序ある共生のための総合的対応策が決定され、例えば、外国人が日本語や我が国の制度、ルール等を学習するためのプログラムの創設の検討等の新たな取組を含め、政府全体で様々な取組を進めていくこととされたところでございます。 今後、外国人の出入国及び在留の公正な管理に要する費用について一層の増大が見込まれることから、総合的対応策では、費用の増大に対応するため、受益者負担の観点から、在留外国人に相応の負担を求めることが必要である旨が示されたところでございます。”
“ただいま可決されました自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案に対する附帯決議につきましては、その趣旨を踏まえ、適切に対処してまいりたいと存じます。”
“改正後の法第二条一号の数値要件は、アルコールが運動能力に与える影響の程度は体内アルコール濃度に依存し、体内アルコール濃度が同じ数値であれば運転能力への影響は同じであるというアルコール医学の知見を踏まえて、何人でも正常な運転が困難な状態であると認められる症状が生ずる数値として設定したものでございます。 したがって、体内アルコール濃度が数値基準に達していれば、何人でも正常な運転が困難な状態であると認められるところでございます。”
“そのことなどからすると、同号の最高基準に応じて定めることには合理性があるというふうに考えております。 以上です。”
“はい。 改正後の自動車運転処罰法二条一項又は四項の数値基準を下回る場合に適用され得る実質要件の意義等については、刑事局長から申し上げたとおりでございます。 もっとも、法令の解釈、適用は最終的には裁判所の専権であることから、裁判所の判断を拘束するような解釈基準はお示しできません。 その上で、本法律案が成立した場合には、危険運転致死傷罪の運用が適切になされるようにいろいろ工夫してまいりたいと思っております。 それと、改正後の自動車運転死傷処罰法二条四号の施行によって生じ得る社会的、経済的な影響についてでございますが、もちろんその法改正の内容について一般的な住民がよく知り得るように努力をしなければいけないというのはもちろんでございますけれども、法務省として定量的なシミュレーション等を行っているものではないわけでございます。 もっとも、最高速度は、基本的に道路の車線数や交通量等といった交通の状況を考慮して定められているものであるところ、それらの要素は同号が超える高速度運転の危険性に関連するものであり、また、最高速度は自動車の運転者やその他の者にとって重要な行動の基準となるものであります。”
“お答えいたします。 危険運転致死傷罪については、近時、高速度運転など危険、悪質な自動車運転による死傷事犯に適切に対処することができていないのではないかという観点から、様々な指摘がなされているところでございます。 そこで、本法律案においては、飲酒類型について、アルコールの影響による正常な運転が困難な状態との要件を明確化するための数値基準を規定し、それ以上のアルコールを身体に保有する場合で自動車を運転する行為を一律に同罪の対象とするということ、それと、高速度類型につきましては、道路、交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度を捉える類型を新設した上で、数値基準を規定いたしまして、それ以上の速度で自動車を運転する行為を一律に同罪の対象とすること、殊更にタイヤを滑らせ又は浮かせることにより、その進行を制御することが困難な状態にさせて、自動車を走行させる行為を同罪の対象とすることといたしております。 これらにより、危険、悪質な自動車運転による死傷事犯について事案の実態に即したより厳正な対処が可能となるとともに、そうした死傷事犯の抑止に資するものと考えております。”
“改正後の自動車運転死傷処罰法においては、数値基準を下回る場合であっても、個別具体的な事実関係に照らし、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態又は道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度との実質要件に当たる場合には、危険運転致死傷罪が成立し得ることになるわけでございます。 この点に関しましては、法制審議会の部会においても、複数の委員から、数値基準を下回る場合にも実質要件の下で危険運転致死傷罪の成否を十分に検討することが重要であるといった指摘がなされていたところでございます。本法律案が成立した場合には、こうした議論等も踏まえ、改正の趣旨、内容について関係機関に対して十分に周知を行い、適切な運用の確保に努めてまいりたいと考えております。 また、検察当局においても、改正法の趣旨を踏まえて、法と証拠に基づいて、悪質、重大な交通事犯に対し、刑罰法規の厳正な適用実現に努めていくものと承知をしております。”
“私も交通事犯の被害者や遺族の方々と面会して、その悲しみや苦しみをじかに感じてきたところでございまして、危険、悪質な自動車の運転による死傷事故がなくなることを願っております。 危険、悪質な運転による死傷事犯についての罰則の在り方については、御指摘のように様々な意見があることは承知しておりまして、今後とも、死傷事犯の実情を注視し、必要に応じて適切な対応をしてまいりたいと考えております。”
“危険運転致死傷罪の飲酒類型における数値基準は、あくまでも体内アルコール濃度がその数値に達していれば個別具体的な事情を問わず一律に正常な運転が困難な状態に該当することとなる数値を規定するものであります。それに至らなくても、個別具体的な事情を踏まえて正常な運転が困難な状態との実質要件を満たす場合には、危険運転致死傷罪が成立することとなるわけでございます。 数値基準を下回る場合に実質要件を適用することに消極的な運用となるのではないかとの御懸念もあると承知しておりますが、数値基準に至らない場合であっても、危険運転致死傷罪の対象となり得ることは条文上明らかでございます。そのため、そうした御懸念は当たらないものと考えておりますが、本法律案が成立した場合には、危険運転致死傷罪の適正な運用を確保するために、関係機関に改正の趣旨や内容についての周知を徹底してまいりたいと考えております。”
“その上で、一リットルにつき〇・二五ミリグラム又は〇・三ミリグラムとすることについても議論が行われたものの、アルコール医学の知見によると、反証を許さずに一律に正常な運転が困難な状態に該当することとなる数値基準としては相当ではないとの異論が示され、幅広い支持を得るとは至らなかったものと承知をしております。 法制審議会においては、こうした議論を経て、飲酒類型の数値基準を呼気一リットルにつき〇・五ミリグラムとすることなどを内容とする答申が取りまとめられたものと承知をいたしております。”
“法制審議会の部会におきましては、現行の危険運転致死傷罪の飲酒類型の正常な運転が困難な状態との構成要件を明確化するための数値基準を設けることについて議論が行われたところでございます。 ちょっと長くなりますが、具体的には、その数値基準は、個別具体的な事情を問わず一律に正常な運転が可能な状態にあると、あっ、困難な状態にあると認められる体内アルコール濃度とする必要があることについては、委員の間で意見の一致が見られました。 そして、具体的な数値の在り方については、体内アルコール濃度が呼気一リットルにつき〇・五ミリグラムに至っている場合には、個人差を問わず、注意力や警戒心の低下、反応の遅延といった運転に必要不可欠な能力への影響が生じているとのアルコール医学の知見を前提に、そのような影響が生じていれば一律に正常な運転が困難な状態に至っていると評価できることについて幅広い意見の一致が見られたものと承知をしております。”
“お答えいたします。 危険運転致死傷罪については、近時、例えば飲酒類型に関し、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態との構成要件の該当性の判断にばらつきが生じているということ、また、高速度類型に関し、常識的に見て極めて危険性の高い高速度運転であってもその適用が否定される場合があるということ、そしてさらに、車体を横滑りさせながらカーブを曲がったり、二輪車の前輪を浮かせて後輪だけで走行するなどの運転行為を直接捉える類型がないことから処罰の間隙が生じていることといったような指摘がなされているところでございます。 本法律案は、こうした状況を踏まえて、自動車運転による死傷事犯について事案の実態に即したより厳正な対処を可能とするため、所要の法整備を行うものでございます。 以上です。”
“第三は、在留資格の変更及び在留期間の更新の許可の手数料の額の上限額を十万円、永住許可の手数料の額の上限額を三十万円に引き上げるとするものでございます。 このほか、所要の規定の整備を行うこととしております。 以上が、この法律案の趣旨であります。 何とぞ、慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。”
“第一は、出入国管理の厳格化のための規定の整備であります。我が国に短期間在留して観光等の活動を行おうとする外国人で、査証を必要としない者や、指定旅客船に乗る外国人で、観光のため我が国に上陸しようとする者は、必要な認証を受けなければ、上陸許可を受けることができないとし、また、乗り継ぎのため我が国に入る外国人の一部の者も、必要な認証を受けなければ、我が国に入ることができないとするものです。その上で、これらの認証又は査証を受けていない外国人は、原則として、我が国に入ってはならないとし、船舶等を運航する運送業者等は、出入国在留管理庁長官から、乗船券等の予約者を我が国に入らせることが相当でない旨の通知を受けたときは、その者を我が国に入らせてはならないとするものです。 第二は、上陸審査の手続の一層の円滑化のための規定の整備であります。我が国に短期間在留して観光等の活動を行おうとする外国人で、査証を必要としない者が認証を受けたときは、上陸許可の証印を省略できるとするものです。”
“出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 短期滞在の在留資格に係る新規入国者数は、令和七年に約三千八百四十六万人と過去最高を更新し、更なる増加が見込まれます。このような中、不法残留等を企図する者の入国を防止することにより厳格な出入国管理を実現するとともに、上陸審査の手続の一層の円滑化を図ることが必要です。 また、在留外国人数も、令和七年末時点で約四百十三万人と過去最高となっており、更なる増加が見込まれます。そこで、外国人の出入国及び在留の公正な管理に関する施策を確実に実施しつつ、更なる強化拡充を図るため、これに必要な費用について、在留外国人にも相応の負担を求める必要があります。 この法律案は、以上に述べた情勢に鑑み、所要の法整備を図るため、出入国管理及び難民認定法及び出入国管理及び難民認定法第二条第五号ロの旅券を所持する外国人の上陸申請の特例に関する法律の一部を改正するものであります。 この法律案の要点を申し上げます。”
“お答えいたします。 まず、議員立法に関わる事柄につきまして、法務大臣としては所見を述べることは差し控えたいと思います。 その上で、再審制度の改正は、基本法である刑事訴訟法の改正に関わるものであり、刑事裁判実務に非常に大きな影響を及ぼすものであることから、まず政府の責任において検討すべきものと考えております。 法務省としては、法制審議会の答申を重く受け止めつつ、与党内審査における議論も踏まえて、できるだけ速やかに法案を提出できるよう、力を尽くしてまいりたいと考えております。”
“再審制度に関しましては、現行刑事訴訟法の制定以来改正が行われていないところ、近時、再審無罪事件等も相まって、再審請求者等の手続保障が必ずしも十分でないといった指摘や、手続規定が乏しいため審理運営上の困難が生じており、事件によっては処理が遅延しているといった指摘がなされているものと承知をしております。 こうしたことを踏まえて、法務省としては、再審制度が非常救済手続としてより適切に機能するよう、再審請求者等の手続保障の充実を図るとともに、手続の円滑化、迅速化に資するため、再審制度について所要の改正を行う必要があると考えているところでございます。”
“お答えいたします。 委員御指摘のとおり、震災により様々な困難を強いられている被災者の方々を狙った窃盗は、悪質な犯罪であり、厳正に対処すべきものと考えております。 この点、現行刑法における窃盗罪は十年以下の拘禁刑という重い刑を科し得るものとなっております。これに加えまして、御指摘のような窃盗の加重類型を新設することについては、具体的にどのような行為を切り出して加重処罰の対象とするのか、ただいま申し上げた現行法の法定刑では賄えないような状況が生じているのか、さらに、引き上げるとしてどの程度の引上げが必要なのかなど多角的な観点から、その要否を含めた慎重な検討が必要であると考えられるところでございます。 いずれにしても、検察当局においては、被災者の方々の窮状に乗じて及ぶなど悪質と認められる事案については、厳正に対処するものと承知しております。”
“お尋ねの人質司法については、法令上の用語ではございませんが、一般論として申し上げれば、被疑者、被告人の身柄拘束については、個別の事案に応じて、裁判所又は裁判官によって刑事訴訟法の定める要件の有無が判断されるものと承知をしております。 その上で、被疑者、被告人が否認し又は黙秘していることのみを理由として、あるいは必要性もないのに長期間身柄が拘束されるということはないものと承知しております。 いずれにしても、理由のない長期間の身柄拘束や自白の強要があってはならないことは言うまでもなく、検察当局においては、「検察の理念」を踏まえて、基本に忠実で適正な捜査、公判活動の遂行に努めているものと承知しております。 引き続き、こうした基本に忠実で適正な捜査、公判遂行に努めていくことが肝要であると考えております。”
“例えば、御指摘のような、胎児の母親が交通事故により亡くなった事案については、現行刑事訴訟法においても、出生した子は、過失運転致死罪の被害者である母親の直系の親族として被害者参加制度を利用し得ると考えられているところでございます。 仮に、胎児を人そのものとして位置づけた場合には、交通事故により胎児に傷害結果が生じた事案では、出生した子は過失運転致傷罪の被害者として被害者参加制度を利用し得ると考えられるところでありますが、胎児を人そのものとして位置づけることについては、先ほど申し上げた課題がございまして、慎重かつ丁寧な検討が必要であると考えております。”
“お答えいたします。 刑法や自動車運転死傷処罰法においては、一般に胎児は人そのものではなく、母体の一部を構成するものと解されており、母体に対する有形力の行使によって胎児に傷害結果が生じた場合には、母体に被害が生じたものと捉えられております。 その上で、胎児を刑法等において人そのものとして位置づけるかどうかというのは、人の生命観、倫理観に深く関わる事柄である上、胎児をどの段階から人として扱うべきか、あるいは、現行法下の下では不可罰となっている過失により胎児を死亡させる行為等が処罰の対象となり得るのではないかといったような課題があり、慎重かつ丁寧な検討が必要であると考えております。 この問題については、幅広い観点からの議論が十分に積み重ねられることが重要であり、その動向を見守っていきたいと考えております。”
“お答えをいたします。 改正法施行前に離婚した場合も含め、改正法の趣旨や内容を踏まえた適切な運用が行われるということは重要であると思います。 このような観点から、法務省としましては、引き続き関係府省庁等とも連携し、様々な手段を活用して周知、広報に取り組んでいきたいと考えております。 また、改正法の施行の状況等を踏まえまして、制度の必要な見直しを検討することも重要であるというふうに認識しております。改正法の附則十九条第二項の趣旨も踏まえ、まずは施行の状況を適切に把握した上で、必要な対応を検討してまいりたいというふうに思います。”
“お答えをいたします。 法務省は、改正法の趣旨、内容について、説明会を実施したほか、解説動画を公開したり、パンフレットやポスター、QアンドA形式の解説資料を作成するなどして、関係府省庁等とも連携して、離婚を検討している方や関係機関に対し、これらを活用した周知、広報に取り組んでまいったところでございます。 また、各自治体に対しては、令和八年一月に、ウェブサイトに改正法の情報を掲載することを依頼する旨の通知を発出しております。 改正法の趣旨、内容を含めた適切な運用が行われることは大変重要なことであり、改正法の施行後の状況等も踏まえながら、引き続き、関係府省庁等とも連携して周知、広報に努めてまいりたいと考えております。”
“以上が、この法律案の趣旨であります。 何とぞ慎重に御審議の上、速やかに御可決くださいますようお願いをいたします。”
“第一に、危険運転致死傷罪のいわゆる飲酒類型に係る正常な運転が困難な状態との要件について、数値基準を設けて明確化し、身体に血液一ミリリットルにつき一・〇ミリグラム以上又は呼気一リットルにつき〇・五ミリグラム以上のアルコールを保有する状態その他アルコールの影響により正常な運転が困難な状態との要件に改めることとしています。 第二に、最高速度の区分に応じ、最高速度を五十キロメートル毎時又は六十キロメートル毎時超える速度以上の高速度で自動車を運転する行為や、当該高速度に準ずる速度であって道路及び交通の状況に応じて重大な交通の危険を回避することが著しく困難な高速度で自動車を運転する行為を、危険運転致死傷罪の新たな類型として追加することとしています。 第三に、殊更にタイヤを滑らせ又は浮かせることにより、その進行を制御することが困難な状態にさせて、自動車を走行させる行為を、危険運転致死傷罪の新たな類型として追加することとしています。 第四に、危険運転致死傷罪の飲酒類型に数値基準を設けることに伴い、道路交通法上の酒酔い運転の罪の酒に酔つた状態との要件についても同様の数値基準を設けることとしています。”
“自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律及び道路交通法の一部を改正する法律案につきまして、その趣旨を御説明いたします。 自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律においては、重大な死傷事犯となる危険性及び悪質性が類型的に極めて高い運転行為を行い、その結果人を死傷させた者を、危険運転致死傷罪として傷害罪や傷害致死罪に準じた重い法定刑により処罰することとしています。 しかし、近時、危険運転致死傷罪について、危険かつ悪質な自動車運転による死傷事犯に適切に対処することができていないのではないかとの観点から、様々な指摘がなされています。 そこで、この法律案は、自動車運転による死傷事犯の実情等に鑑み、事案の実態に即した対処をするため、危険運転致死傷罪の対象となる行為の明確化及び追加を行うとともに、酒酔い運転を行った者等に対する罰則の対象となる行為の明確化を行おうとするものです。 この法律案の要点を申し上げます。”
“今、自民党の党内手続において対応の検討を求められており、それを検討中でございますので、お答えは差し控えさせていただきます。”
“御指摘の記事について、私も読みましたけれども、これらの御意見を総合して判断したいと、このように考えております。”
“お尋ねは、個別事件における検察官の活動内容に関わる事柄であり、法務大臣としては意見を述べることは差し控えたいと思います。”
“御指摘の事案に関しまして、再審無罪判決では、検察官の訴訟活動について、被告人から正しい事実関係を前提とした主張、立証の機会を奪い、裁判所にも、動かし難い事実について真実と異なる心証を抱かせたまま判決をさせるなど、不利益な事実を隠そうとする不公正な意図があったと言われても仕方がないという旨指摘されたところでございます。 検察当局においては、検察官の判断、対応を批判するこのような指摘を重く受け止め、真摯に反省して教訓とすべきと考え、その旨を公表したものと承知をしております。 検察当局においては、再発防止のため、今回発出、周知された通知の内容も踏まえ、一層職務の公正、適正を意識し、公益の代表者として不公正と言われるような捜査・公判活動を行うことのないよう、適切に対応していくものと考えております。”
“御指摘の街頭演説を妨害する行為を処罰する罪を新たに設けることにつきましては、偽計業務妨害罪や威力業務妨害罪といった既存の罰則とは別に、特別の罰則を新たに設けなければならない必要性についてどのように考えるか、また、様々な主体による様々な演説行為に対する様々な妨害行為が想定され得る中で、具体的にどのような行為を処罰の対象とするか、また、処罰の対象とすべき行為を明確に過不足なく規定することができるかどうかなどといった課題が多いことから、慎重な検討が必要であると考えております。”
“お答えいたします。 御指摘のとおり、令和四年十月に国連障害者権利委員会から、全ての障害者が法律の前にひとしく認められる権利を保障するために民法を改正することとの勧告がなされたことは承知をいたしております。 今国会に提出した民法等の一部を改正する法律案は、成年後見制度について、後見人が本人の包括的代理権を有する後見の制度を廃止して、本人にとって必要な範囲で利用できるようにするものでございます。このような内容は勧告の趣旨を踏まえたものと考えております。”
“福祉的支援が必要な高齢受刑者につきましては、矯正施設、保護観察所、地域生活定着支援センター等の関係機関が相互に連携し、出所後速やかに福祉サービスを利用できるよう、特別調整を実施しているところでございます。 また、特別調整による支援等を受けずに出所する者についても、出所後に必要となる支援を切れ目なく受けることができるよう、受刑中から、更生緊急保護の申出を受けて、保護観察所において住居の確保や必要な支援の調整等を実施しているところでございます。 保護観察所においては、高齢受刑者の出所後の支援を強化するため、個々の対象者の出所後の支援における連携はもとより、定期的に地方公共団体や地域の福祉機関等との協議会を開催するなどして、平素から緊密な連携の確保に努めているところでございます。 引き続き、これらの取組を充実させ、高齢受刑者の社会復帰支援の強化に取り組んでまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 これまでも、高齢等により矯正施設出所後の自立が困難と認められる者に対しては、釈放後の福祉サービスを調整する特別調整等の福祉的支援を関係機関と連携しながら実施してきているところでございます。 令和七年六月に導入された拘禁刑の趣旨を踏まえて、刑事施設においては、高齢福祉課程を設けるなど、個々の特性に応じたきめ細かな処遇及び円滑な社会復帰支援を実施しております。また、第二次再犯防止推進計画において、重点課題として保健医療・福祉サービスの利用の促進等などが掲げられているところでございます。 刑事施設内における処遇を社会内の関係機関へと切れ目なくつなげていけるよう、関係機関との連携を強化し、再犯の防止に向けてしっかりと取り組んでまいりたいと考えております。”
“お尋ねは個別の事案に関することでございまして、お答えは差し控えたいと思いますが、その上で、一般論として申し上げれば、在留期間更新許可申請の審査に当たっては、当該申請人が行おうとする活動や、当該申請人が有する身分若しくは地位に応じて、個々の在留状況等を総合的に勘案して、在留期間の更新を認めるか否かが判断されるものでございます。 いずれにしましても、法務省としては、引き続き、申請人の個々の申請内容等を踏まえて適切に審査を行ってまいりたいと考えております。”
“在留資格、経営・管理の許可基準につきましては、同在留資格が我が国の経済社会の活性化に資するという本来の目的に沿った形で運用されるよう見直しを行ったものでありまして、御指摘のように改正前の許可基準に戻すことは現時点では考えていないところでございます。 御要望につきましては、事務方において適切に対応するものと承知しております。”
“改正前から在留資格、経営・管理で在留中の方については、改正後の許可基準を直ちに適用することなく、一定の配慮を行うこととしております。 具体的には、許可基準見直しの施行日から三年を経過する日、すなわち令和十年十月十六日なんですが、それまでの間は、改正後の許可基準に適合しないことのみをもって在留期間更新許可申請を不許可とはしないこととしております。 また、施行日から三年を経過した後は原則として改正後の許可基準に適合することを求めますけれども、適合しない場合であっても経営状況や法人税の納付状況等を総合的に考慮しまして許否の判断を行うなど、個別の状況を踏まえて対応する予定でございます。”
“御指摘の声明については、私自身も全文を読んだところでございます。それらを含めて、法制審議会の答申について様々な御議論があることは承知をいたしております。 もっとも、法制審議会においては、再審制度の在り方について様々な立場の構成員により幅広い観点から精力的かつ丁寧な議論がなされたものと承知をしております。 法務省としては、法制審議会の答申を重く受け止めつつ、与党内審査における議論も踏まえて適切に対処してまいりたいと考えております。”