浅尾慶一郎
自由民主党・無所属の会 · Japan
“ありがとうございます。 それでは次に、今村参考人に伺わせていただきたいと思います。 初めに、エネルギー、AI、データセンター等の分野を指摘されておりました。そのときに、オフテーカーが大事だという話をされました。エネルギー分野について、もし御存じであればでありますが、ガス、シェールガスですけれども、この積出しは今、メキシコ湾岸というふうに考えておりますが、日本ないしはアジアに持ってくるということを考えた場合には、アメリカ全土は、御案内のとおり、ヘンリーハブでパイプラインつながっておりますから、太平洋側から積出しをしたらいいんじゃないかなとかねて私自身は思っておりまして、ただ、カリフォルニア州は州の法律で規制があると、それからワシントン州は州知事がどちらかというと化石燃料の輸…”
“自由民主党の浅尾慶一郎です。 参考人の皆様方には、大変貴重な御意見をいただきまして、ありがとうございます。 まず最初に、深尾参考人に伺わせていただきたいと思いますが、資本蓄積がこれから大変重要になってくるという御主張でございました。その中で、今回の法案の中で二点、設備投資の即時償却、そして投資した額の七%税額控除と入っておりますけれども、設備投資の方ですね、即時償却の方は、本来はそのこと自体が、何というんですかね、償却を、投資額を何年で回収するかというのは本来企業が考えればいい話で、私自身はそれを国が規定するのはおかしいので、長く掛けて償却しようと思えばそれはそれでもいいしとは思っております。 そういう中で、その点について、別にあって駄目という意味ではありませんけれども、…”
“もう一点、先ほど、日本が投資残高では八千百九十二億ドルですか、御指摘があって、世界最大であると。ドイツ、カナダ、イギリスもそれにつながる部分もあるのかもしれませんが。 これ、投資をしているということは、当然のことながら雇用も生んでいるということだと思いますが、かなり前から投資を始めていますので、もうその会社に勤めて辞められた方というのもいらっしゃるんだと思いますが、多分、多くの企業において、ホームカミングデーとか、そのOBも来れるようなことをやっておられるんじゃないかなというふうに思いますけれども。 適切な表現かどうかは別として、国会の場ですから、そういう場所にはその地域の議員も来られるということは、場合によってその地域の雇用を日本の会社がつくっているんだということを、私…”
“一点だけ、先ほど木村知事からTSMCの話もありましたが、私がかつて聞いた話でいうと、例えば台湾の例でいうと、成長を促す産業に半導体というのはもちろんあるわけですけれども、経常利益と税引き後利益を比べると、何と、その調べた人の話、この人は日本の半導体産業をつくった人でありますけれども、税引き後利益の方が大きいと、つまり、頑張って稼いだら、その分補助金を付けると、税を取るんじゃなくて、補助金を付けることによって産業を育てていったという話がございます。 そういう観点からいうと、今回の法案の、繰り返しになりますけれども、設備投資の即時償却と税額控除七%は必要だと思いますが、更にもし加えるとしたらどういったものがあったらいいかという点について、深尾参考人に伺いたいと思います。”
“お答えいたします。 その前に、先ほど私の答弁で既存業者と発言した部分、既存事業の誤りでありますので、訂正をいたします。 そして、発電所事業に係る環境影響評価手続においては、事業実施後の報告書の国への送付は適用除外となっているものの、講じられた環境保全措置の内容等を含め報告書の公表は事業者に対して義務付けられており、その内容は明らかにされていると認識しております。 その上で、本法律案では、過去に事業者が環境影響評価法に基づいて報告書を作成しているか否かにかかわらず、建て替え事業においては、既存事業が現に環境に及ぼしている影響に関する調査結果や情報を活用することでより効果的な環境配慮が可能であることから、建て替え事業に係る配慮書手続を適正化したものとなっています。 また、仮に…”
“環境影響評価法に基づく環境影響評価制度は、事業者自らが事業の実施前に環境への影響を調査、予測、評価し、環境保全の観点からより良い事業計画を作り上げていくための手続を定めたものであり、我が国における環境保全を進めていく中で非常に意義のある制度となっています。 また、例えばネットゼロとネイチャーポジティブなど、環境政策のシナジーが求められる中、再エネ導入促進を進めていくためには、環境影響評価制度は、適正な環境配慮と地域との共生を図るための役割を担う必要不可欠な制度の一つと考えています。 中央環境審議会の答申でも、このような認識の下で、法改正によって対応すべき事項として、建て替え事業を対象とした手続の適正化や環境影響評価図書の継続的な公開について整理をされたところであります。…”
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“お答えいたします。 本年四月に公表いたしました二〇二三年度の我が国の温室効果ガス排出量及び吸収量については、御指摘のオントラックという表現は用いていないものの、前年度に引き続き、二〇五〇年ネットゼロに向けたオントラックでの減少傾向を継続しており、その要因についても前年度との大きな違いはないと認識をしております。 なお、昨年四月公表に際してオントラックとしたのは、その直近で開催されたCOP28において我が国の排出削減の状況をオントラックという表現を用いて国際的に発信したことを受け、その継続を強調する観点から同じ文言を用いたものと承知をしております。 いずれにしても、我が国の二〇五〇年ネットゼロの実現に向けては、製造業の生産活動の減少や海外移転により実現するのではなく、排出削減と経済成長の同時実現に資する気候変動対策を推進することが極めて重要と考えており、引き続き、目標実現に向けて政府一丸となって取り組んでまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 いわゆるアニマルカフェとは、営利目的で哺乳類や鳥類等の動物を展示し、その施設内で飲食を提供するような業態を指すものと考えております。このような事業者は、飲食の提供に伴う規制に加えて、動物愛護管理法上、第一種動物取扱業の展示業者として都道府県知事等への登録を行うことが義務付けられております。 また、第一種動物取扱業者は、動物を適正に飼養管理する観点から、動物愛護管理法に基づき、飼養施設の規模や構造などの飼養管理の基準の遵守が義務付けられております。このほか、野生動物を展示する展示に用いるために捕獲又は購入することは、種の保存法や鳥獣保護管理法等、他の法令により規制されている場合があります。”
“委員御指摘のとおり、本年をリチウムイオン電池回収活用元年とすべく、しっかりと対策を進めてまいりたいと考えております。 具体的には、リチウムイオン電池等の廃棄物処理過程で発生する火災事故を防止するため、本年は、政府として、今国会で成立した資源有効利用促進法の改正を通じ、リチウムイオン電池など事業者による回収、再資源化のある製品について、高い回収目標等を掲げて認定を受けた製造事業者等に対し廃棄物処理法における特例措置等を講じ、環境省では、各市町村においてリチウムイオン電池等の安全な収集・処理体制の構築等を行っていただくための方針と対策を盛り込んだ通知を発出するなどの取組を進めております。 加えて、機運を一層醸成するため、今年度からリチウムイオン電池等による火災事故防止月間を制定する予定であり、自治体、企業、著名人等とも連携して、リチウムイオン電池等の回収促進と火災防止に十分に効果的な取組となるよう計画的に準備を進めてまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 リチウムイオン電池は、その使用製品に起因する廃棄物処理過程での火災事故等を防ぐためには、市町村において、家庭から排出される全てのリチウムイオン電池等の安全な収集・処理体制を構築することが重要であります。市町村の体制構築に際して収集後の運搬コストが課題であったことを踏まえ、環境省では、令和六年度、都道府県が主導し、複数市町村と処理事業者が連携して効率的な運搬体制を構築するモデル事業を実施し、十分なコスト低減効果を確認いたしました。 委員御指摘のとおり、本年四月には、各市町村においてリチウムイオン電池等の安全な収集・処理体制の構築等を行っていただくための方針と対策を盛り込んだ通知を発出いたしました。あわせて、通知の内容を具体的に進めるための参考資料として、御紹介したモデル事業の成果等も盛り込んだ対策集を公表し、自治体に向けた情報提供を行っております。 今後は、自治体向けの説明会等を通じて周知徹底を図り、こうした仕組みが全国に広がるよう取り組んでまいりたいと考えております。”
“御質問ありがとうございます。 今御指摘がありました農業分野におけるJCMクレジットについては、御質問の中でもありました、現在、フィリピンにおいて世界で初めてのクレジット発行を目指して農林水産省などとも連携して取り組んでいるところであります。 その上で、フィリピン以外の国においても、フィリピンを成功事例として横展開を図って案件形成を進めていくことが重要であり、農業分野の脱炭素の取組に関心の高い国に対し、積極的に働きかけを行っていく考えであります。また、JCMを更に加速化するため、本年四月には一連の業務を担う指定実施機関であるJCMAが新たに設置され、協力しながらプロジェクトに取り組んでいるところであります。 引き続き、関係省庁とも連携し、閣僚級での二国間会談やCOPなど様々な機会で関係国に働きかけ、スピード感を持って農業分野を含むJCMの拡大加速に全力で取り組んで、世界の脱炭素化に貢献してまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 平成二十一年に制定された水俣病被害者の救済及び水俣病問題の解決に関する特別措置法、いわゆる水俣病被害者特措法の前文において、地域における紛争を終結させ、水俣病問題の最終解決を図り、環境を守り、安心して暮らしていける社会を実現すべく、この法律を制定すると示されているところであります。 環境大臣としては、水俣病被害者特措法に定められたとおり、地域における紛争を終結させ、安心して暮らしていける社会を実現することを目指して、現行の公害健康被害補償法の丁寧な運用や、医療、福祉の充実、地域の再生、融和、振興などの取組に全力を尽くしてまいりたいというふうに考えております。”
“お答えいたします。 我が国において人口減少等の社会情勢が変化している中で、分散型汚水処理施設である浄化槽は、コスト面や早期設置が可能であるといった観点から、今まで以上にその強みを発揮する有効な手段であると考えております。実際に、更新時期を迎えた集落排水を浄化槽に転換した事例があるほか、能登半島地震の被災地においても下水道整備区域の地区を浄化槽に転換した上で復旧する意向の自治体があると承知をしております。 下水道や浄化槽等の汚水処理方法は、経済比較を基本としつつ、地域の実情に応じて各自治体において御判断いただくという考え方を前提にした上で、環境省としては、下水道から浄化槽への転換を含めた最適な処理方法の選択を各自治体がしていただけるよう、自治体や関係省庁と連携し、財政的な支援や技術的な助言など、必要な対策に取り組んでまいりたいと考えています。”
“ただいまの附帯決議につきましては、その趣旨を十分に尊重いたしまして、関係省庁とも連携を図りつつ努力してまいる所存でございます。 ―――――――――――――”
“お答えいたします。 事業計画の段階から地域住民等が参加し意見することができる機会を確保することは、環境保全の観点から重要であります。 事業計画の立案段階を対象とした配慮書手続においては、事業者は、配慮書について、関係する行政機関及び一般の方々の意見を求めるように努めなければならないこととしております。 近年、手続件数の多い陸上風力発電事業を例に申し上げれば、二〇二四年三月時点において、九九・七%の事業が配慮書手続において意見聴取手続を実施しております。 また、御指摘の住民意見への対応については、環境影響評価法では、環境影響評価図書に対し、関係行政機関や一般の方々から意見の提出があった場合には、事業者は、後続の手続において作成する環境影響評価図書に、当該意見の概要及び意見についての事業者の見解を記載することとされております。 環境大臣は、これらの意見や事業者の見解も確認しつつ、事業者による環境影響の調査が不十分である場合等には追加調査や地域住民への丁寧な説明を求める意見を述べるなど、現行制度の適切な運用に努めることにより、適正な環境配慮を確保していくこととなっております。”
“環境影響評価法は、お尋ねのエネルギー安全保障を目的としたものでは必ずしもございませんが、土地の形状変更や工作物の設置等の行為について、環境の保全に係る適切な配慮がなされることを確保するための手続を定めたものでございます。 発電所事業については、電気事業法上、環境影響評価書に記載されているところにより事業を実施し、環境の保全についての適正な配慮をして当該事業に係る発電用電気工作物を維持し、及び運用しなければならない義務を事業者に対し課しているところであります。 このように、土地の形状変更や工作物の設置等の行為が環境保全の観点から適切に実施されることが法律上担保されていることから、御指摘のような、詳細な事業者情報を環境影響評価手続の過程で把握することなく事業に係る適正な環境配慮を確保することができると考えており、環境省としては、引き続き、こうした環境影響評価制度の着実な運用に努めてまいりたいと考えております。”
“環境影響評価制度では、対象事業に係る工事が完了した段階で、当該工事の実施に当たって講じた環境保全措置の効果等を記載した報告書を作成するとともに、必要に応じて、工作物の稼働中についても、事後調査や環境保全措置の結果等を公表することを求めております。 加えて、発電所事業については、準備書に対して述べる環境大臣意見において、必要に応じ、継続的に事後調査を実施することや、発電所の稼働による重大な環境影響が認められた場合には稼働制限等を含めた追加的な環境保全措置を講ずること等を求めております。 こうした制度の運用を通じて、発電所の稼働によって生じる環境影響についても、適切に回避、低減されるように取り組んでまいりたいというふうに考えております。”
“お答えいたします。 環境影響評価図書で記載すべき事項及び環境影響評価を行う際の留意事項等については、事業者が環境影響評価の項目や調査、予測及び評価の手法等を適切に選定し、環境保全措置について検討できるよう、環境影響評価法及び下位法令において定めております。 事業者が実施した調査の内容等に不十分な点がある場合には、追加調査の実施等を求める環境大臣意見を述べることにより、適正な環境配慮に係る検討がなされることを確保していくこととなります。 また、報告書の公開については、本法案において、報告書などの事業者が作成する環境影響評価図書を環境大臣が公開することができることとしております。 今後、環境影響評価図書の公開が進むように努めるとともに、具体的な公開の方法については、既存の情報システムも活用し、閲覧者にとって利便性の高い方法で公開ができるように進めてまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 二〇五〇年のネットゼロの実現に向けて、再生可能エネルギーの最大限の導入に取り組むに当たっては、再エネの急速な導入拡大に伴う環境影響や地域の懸念の高まりに適切に対応することが必要であり、環境に適正に配慮され、円滑な地域の合意形成が図られることが重要であります。 このため、環境省としては、自然環境の保全上重要な地域について、自然公園法を始めとした個別法に基づき、保護地域における各種行為の規制等の必要な規制を実施しております。 また、環境影響評価法では、地域とのコミュニケーションを図りつつ、事業者自らが環境保全の観点からよりよい事業計画を作り上げていくための手続を定めており、必要に応じて環境保全の見地から環境大臣意見を述べること等を通じて、事業について適正に環境配慮がなされることを確保しております。 このほか、地域脱炭素交付金等を通じた支援を行う中で、地域、暮らしに密着した地方公共団体が主導する地域共生、地域裨益型の再エネを推進しております。 今後とも、関係省庁と連携し、環境に適切に配慮され、地域と共生した再エネの最大限の導入に取り組んでまいりたいと考えております。”
“環境影響評価において、御指摘のとおり、予測の不確実性が大きい項目についても、事業者としての適切な環境配慮を確保することが非常に重要であると認識をしております。 御指摘の風力発電事業を始め、環境省では、これまでの審査で得られた知見等を踏まえて、事前に予測が難しい項目についても厳格な審査に努めており、例えば、環境大臣意見では、バードストライク等の予測の不確実性が大きい項目については、事後調査を実施することや、実際に重大な環境影響が認められた場合には、追加的な環境保全措置を講ずること等を求めております。 引き続き、こうした対応を通じ、事業者における適切な環境配慮を確保してまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 本年三月の中央環境審議会の答申においては、長期的に環境影響評価手続が進められていないものや、手続が終了したにもかかわらず工事の着工に至っていないものについては、地域の不信感につながっている場合があるとの指摘等があり、こうした指摘への対応についても、考え方の整理を進めていくことが望ましいとされているところであります。 本答申を踏まえ、今後、環境省としても、更なる実態把握に努めるとともに、必要な検討を実施してまいりたいと考えています。”
“環境影響評価法については、御指摘のとおり、一九九九年の施行以来、二〇二四年度末時点で、計八百七十九件の環境影響評価手続を実施し、審査の実績や知見を着実に積み重ねるとともに、制度の運用を通じて得られた課題に対し、二〇一一年の法改正による配慮書、報告書制度の創設や、二〇一九年の政令改正による太陽光発電事業のアセス対象事業への追加等、必要な制度見直しを講じてまいりました。 また、環境影響評価手続の実効性という観点では、環境影響評価の具体的な指針となる基本的事項の見直しや技術ガイドの作成を実施してきたほか、事業者が実施した環境影響評価の内容に不十分な点がある場合には、必要に応じ、追加的な環境調査の実施や事業計画の見直しなどを環境大臣意見によって求めるなど、個別の事業について、環境保全上の適正な配慮がなされることを確保する上で十分な効果を発揮してきたものと考えております。 このように、事業における適正な環境配慮を確保する観点から環境影響評価制度の果たす役割は非常に大きいと考えており、引き続き、本制度の適切な運用に努めてまいりたいと考えております。”
“改正法案の規定に基づく施行状況についての検討は、改正事項の効果検証をした上で実施する必要性がありますけれども、一般に、環境影響評価手続には五、六年を要し、また、その後の工事期間や工作物の供用開始までの期間などを含めれば、更に期間を要することとなります。 そのため、五年では検討に必要な期間を確保することは難しく、検討の時期は施行後十年とすることが現実的だと考えております。”
“お答えいたします。 戦略的環境影響評価については、早期段階の効果的な環境配慮の確保や地域における適切なコミュニケーションの推進等を図る観点から、地球温暖化対策推進法に基づき、市町村が協議会等における合意形成を図りながら、地域と共生し、環境配慮が確保された再エネの導入を図る促進区域の設定等を行う制度の導入や、洋上風力発電設備の整備に係る区域の指定に先立ち、環境大臣が海洋環境調査を実施することにより、計画段階での環境配慮を可能とする仕組みを盛り込んだ再エネ海域利用法の改正案の今国会の提出などの取組を進めております。 本法律案の検討に際して、中央環境審議会からいただいた答申でも、これらの取組は戦略的環境影響評価の趣旨に資するものであるとされており、引き続き、こうした取組に加え、更なる知見の収集に努めてまいりたいと考えております。”
“環境影響評価図書に含まれる情報に関しては、希少な動植物種の生息、生育地のような機微な情報も含まれていること、事業によって調査手法や調査時期等が異なり、データの粒度や精度等が異なっていること、事業者自らが取得した情報も含まれており、事業者が保有する知的財産権の侵害や、データ提供による不利益が生じる可能性があること等に留意する必要はありますが、環境影響評価手続で得られた環境データを適切な形でより利便性の高い形式で活用できるようにしていくことは、環境保全の観点から重要であると認識をしております。 したがいまして、環境省では、事業者が作成した環境影響評価図書に含まれる環境保全措置や地域の生物種等の情報を環境アセスメント事例全国マップとして整備、公表するなど、事業者を始め、広く一般に情報提供を行ってきたところであり、引き続き、こうした方策を通じて、環境影響評価図書を積極的に活用してまいります。”
“環境影響評価図書で記載すべき事項及び環境影響評価を行う際の留意事項等については、事業者が環境影響評価の項目や調査、予測及び評価の手法等を適切に選定し、環境保全措置について検討できるよう、環境影響評価法及び下位法令において定められております。 また、当該図書の審査については、環境影響をできる限り回避、低減しているかといった観点から環境大臣等が行い、データが不十分な場合や記載内容に問題がある場合には、環境保全の見地から意見を述べることとなります。 審査に当たっては、必要に応じて、各分野の専門家に対してヒアリングを実施するとともに、環境大臣意見を述べる際には、当該意見を公表することにより透明性を確保しております。 加えて、事業者が作成した環境影響評価図書に対し、関係する地方公共団体や一般公衆等が環境保全の見地から意見を述べる機会についても確保しているところであり、こうした制度を引き続き適切に運用してまいりたいと考えております。 〔松木委員長代理退席、委員長着席〕”
“お答えいたします。 環境影響評価図書は事業者が作成し保有するものであるため、環境大臣がこれを公開するに当たっては、事業者の同意が必要であります。 環境影響評価図書に含まれる情報は、後続事業者によるよりよい効果的なアセスの実施につながるなど公益性の高い情報であることから、そのような制度趣旨を丁寧に説明することで、より多くの事業者の方々に継続公開に御協力いただけるよう努めてまいりたいというふうに考えております。”
“よりよい環境影響評価制度の実現に向けては、必ずしも制度の見直しによる期限の到来を待つ必要はないと考えており、情報や知見の収集を図りながら、必要に応じて不断に検討を行ってまいりたいと考えております。”
“恐らく、二問まとめて聞いていただいているというような形だと思いますので。 まず、我が国の環境影響評価制度は、規模が大きく環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業については法律により手続を義務づけ、比較的規模が小さい事業については地域的な特性を踏まえ、自治体の判断に応じて条例により手続を義務づけることにより、国と自治体が一体となって事業における環境配慮が確保される仕組みとなっております。 御指摘のTSMCのケースについては、現時点においては、他の対象事業との比較を含め、法律の対象となる定義に該当すると判断できる状況にないことから、環境影響評価の対象とは考えておりません。 そして、後段の方ですね。本年三月の中央環境審議会の答申においても、将来的にその実施が求められる大規模な新規事業については、環境影響評価法の対象とすべきか否かを迅速に検討できるよう、あらかじめ事業の動向を注視し、科学的知見の収集を図っていくことが必要であると考えております。”
“まず、オーフス条約における三つの柱である、環境情報へのアクセス権の保障、環境に関する決定への参加権の保障、環境に関する司法への参加権の保障は、環境政策を国民の立場に立ったものにしていくという点から、重要な示唆が含まれていると認識をしております。 その趣旨については、これまでも個別の法制度等において一部具体化されており、例えば、環境影響評価法においては、事業者に対し、説明会の実施や、国民から広く意見を聴取する機会の確保を義務づけております。 今後も、環境情報の積極的な提供を進めるとともに、広く国民の御意見を聞きながら政策の立案を進めてまいりたいというふうに考えております。”
“済みません、先ほど明治神宮と申し上げたところは、神宮外苑ということで訂正をさせていただきたいと思います。 そして、環境影響評価の実施に当たっては、一般に、環境影響を受けるおそれがあると想定される地域を対象範囲に設定することが求められ、神宮外苑の再開発事業についても、都の条例に基づく手続を通して、環境影響評価の対象範囲の設定がなされたものと認識をしております。 また、神宮外苑再開発事業の実施によるイチョウへの影響や、移植樹木への生育状況等についても、今後も継続して都の条例に基づく事後調査が実施され、適切な環境保全措置が講じられていくものと認識をしております。 なお、気候変動を踏まえた環境影響評価の考え方については、中央環境審議会から技術的な検討をしていくことの必要性を指摘されており、環境省としても、今後、必要な知見の収集等に取り組んでまいりたいと考えております。”
“我が国の環境影響評価制度は、法律と条例で対象を分け、国と自治体の適切な役割分担の下で環境配慮を確保する仕組みであり、環境大臣として、都の環境影響評価手続の在り方について見解を示すことは差し控えさせていただきたいと思います。 その上で、当該事業は、神宮外苑の歴史的経緯や周辺地域の特性も踏まえ、調査、予測地域を設定の上、環境保全の観点から事業実施に向けた検討が進められてきたものと認識をしております。”
“お答えする前に、先ほど私の発言の中で環境影響評価学会と申し上げましたが、済みません、失礼いたしました。これは正確には国際影響評価学会ということでありまして、こちらの方を訂正させていただきたいと思います。 それで、答弁の方に入らせていただきますが、明治神宮は、国民や競技者がスポーツに親しむ拠点であるとともに、都市住民にとって身近な自然との触れ合いの場であり、百年の歴史がある場所と認識をしております。こうしたことも踏まえて、様々な方から、かねてから私にもいろいろな話が、聞かせていただいているところであります。 当該事業は、神宮外苑がこうした歴史的経緯のある場所であることも踏まえて、例えば事業実施区域の周辺における人と自然との触れ合いの場への影響を回避、低減する観点から、事業者が地域とのコミュニケーションを図りながら東京都の条例に基づく環境影響評価手続を進めてきたとともに、東京都においても、適切な環境保全措置が講じられるよう、必要な都知事意見を発出してきたものと承知をしております。”
“御指摘の神宮外苑再開発事業については、御指摘のとおり、東京都の条例に基づいて環境影響評価手続が実施されておりますが、環境影響評価学会日本支部より、科学的な視点から環境影響評価の結果に対する勧告がありました。また、ユネスコ諮問機関であるイコモス国内委員会より、樹木の伐採等による文化的資産の損失等を警告するヘリテージアラートがございました。また、ビジネスと人権に関する国連作業部会より、不十分な協議による人権への影響を懸念する旨の報告書等が発出されたものと承知をしております。 こうした状況の中で、条例に基づく環境影響評価手続の実施後には、樹木の保全を求める都からの要請を受け、事業者側において、事業計画の一部が見直されて、計画の変更届出を都の環境影響評価審議会に報告の上で樹木の移植伐採工事が着手されたものと承知をしております。 当該事業については、関係者から様々な意見が寄せられてきた経緯があると認識しておりますが、環境保全の立場から一般論として申し上げると、神宮外苑の歴史等を踏まえて、環境に最大限の配慮をした事業の実施に努めてほしいと考えております。”
“お答えいたします。 環境影響評価法における事業とは、特定の目的のために行われる一連の土地の形状の変更並びに工作物の新設及び増改築を指すものであります。 また、環境影響評価の実施に当たっては、一般に、環境影響を受けるおそれがあると想定される地域を対象範囲として設定するとともに、工事及び施設の存在といった環境要因ごとに調査、予測及び評価することが求められます。 御指摘の辺野古埋立事業においても、事業者による手続を通して、適切に環境影響評価の対象の範囲が設定されたものと認識しております。 なお、一般論として、事業の実施に当たっては、環境負荷の低減に向けて取り組むことが望ましいと言えますが、調達資材のライフサイクル全般での環境負荷の把握は技術的なハードルも高く、事業者などの負担となるという課題もあると考えられることから、現状では、資材の調達も含めた環境影響評価の実施を義務づけることは必ずしも適当ではないと考えております。”
“お答えいたします。 現行制度上、御指摘の発電所事業については事業着手後に実施する事後調査や環境保全措置の結果を取りまとめた報告書が環境大臣に送付されない仕組みとなっておりますが、今般の法改正によって、環境大臣が環境影響評価図書を入手し、継続的に公開できるようにすることで、事業着手後の環境影響等についても確実に把握することが可能となっていると考えております。”
“環境影響評価法では、御指摘の廃棄物を含む個々の環境項目について、事業者により実行可能な範囲内で環境影響を回避、低減するための環境保全措置を検討することを求めております。 これにより、事業によって発生する廃棄物に関しては、廃棄物の排出抑制やリサイクルを始めとする環境保全措置に係る検討が、環境影響評価手続の過程において事業者によって実施されることが確保されることとなります。 なお、廃棄物のリサイクルについては、サーキュラーエコノミーの観点から重要な課題と認識しておりまして、今後とも引き続き関係省庁と連携して、しっかりと取り組んでまいりたいというふうに考えています。”
“お答えいたします。 環境影響評価法に基づく環境影響評価制度は、事業者自らが、事業の実施前に環境への影響を調査、予測、評価し、その結果を公表して、国、自治体、国民の皆様の意見を聞き、それらの意見を踏まえ、環境保全の観点から、よりよい事業計画を作り上げていくための手続を定めたものであります。 この一連の手続の中では、環境大臣が環境保全の見地から意見を述べる機会を確保するとともに、免許等の実施権者が環境影響評価の結果を免許等の審査に反映させることを求めており、事業が環境の保全に十分配慮して行われることを担保しております。 こうした制度の仕組みを通じて、事業の実施に際して地域とのコミュニケーションを図りつつ、適正な環境配慮がなされてきており、我が国における環境保全を進めていく中で非常に意義のある制度だと考えております。”
“また、自然環境保全に関する顕著な功績について表彰する機会を設けており、例えば、今年度の野生生物保護功労者表彰においては、鹿児島県の龍郷小学校における奄美諸島を中心とした自然環境保全に関する啓発活動等を環境大臣賞として表彰するなど、取組を後押ししております。 加えて、保全対象とする種の生態等の知見の蓄積も重要であります。環境省では、レッドデータブックを公表し、絶滅危惧種に関する分布や減少要因など、基礎的な情報を取りまとめるとともに、サンショウウオ類などの一部の種については、保全の手引を作成、公表しております。 引き続き、多様な主体と連携して生物多様性の保全に取り組んでまいります。”
“食虫植物の一種である御指摘のムジナモは、本年三月に環境省が公表した第五次レッドリストにおいて、絶滅危惧種の中で最も絶滅の危険性が高い絶滅危惧1A類と評価されており、このような種の保全は極めて重要であります。 埼玉県内では、ムジナモについて、数十年にわたって地元の保全団体、大学、関係行政機関が連携し、生育環境の改善等に取り組まれた結果、野生復帰につながったものと承知をしておりまして、関係者の皆様に心から敬意を表したいと思います。 ムジナモを含む絶滅危惧種の保全を始め、我が国の生物多様性の保全のためには、国、自治体、地域の保全団体等、多くの関係者が協力、連携しつつ、各地域において主体的に取組が進むことが重要であります。 このため、環境省では、民間等の取組により生物多様性の保全が図られている区域を自然共生サイトとして認定する仕組み等を通じて、各地の生物多様性の保全に関する民間活動を促進しております。”
“まず、御指摘の圏央道の建設事業では、オオタカの生息地の保護等のための環境保全措置が検討、実施され、当該措置が有効であった可能性が高いと評価されているものと承知をしております。 本改正法案の対象となる建て替え事業の実施に当たっては、既存事業における環境影響評価を踏まえた環境配慮の方針を配慮書に記載することとしています。このため、既存事業において既に十分な環境保全措置が講じられており、環境影響の回避、低減が図られている項目については、当該措置の結果を踏まえ、建て替え事業における環境配慮の方針を記載することとなります。 このような場合には、その後の方法書手続において、適切に環境影響評価の項目を絞り込む等により、より効率的に環境影響評価を実施することが可能になると考えております。”
“御指摘のとおり、環境影響評価図書に含まれる情報は、後続事業者によるより効果的なアセスの実施、累積的な影響の評価への活用、透明性の向上による事業に対する関係者の理解醸成につながるなど公益性の高い情報であると考えております。 本改正法案において、環境影響評価図書を継続公開する期間は政令で定めることとしておりますが、環境影響評価への活用の観点からは、ある程度長期的に公開されることが重要であると考えております。 今後、環境影響評価図書に含まれる環境情報が有用性を持つと考えられる期間等も念頭に、関係者の皆様の意見も伺いながら、継続的に公開する適切な期間を定めてまいりたいと考えております。”
“お答えいたします。 まず、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故について、亡くなられた方の御冥福をお祈りするとともに、御家族や関係者の皆様に心からお悔やみを申し上げます。 我が国の環境影響評価制度は、規模が大きく、環境影響の程度が著しいものとなるおそれがある事業について、法律により手続を義務づけることとしておりますけれども、現時点において、御指摘の下水道の新設や入替えの事業については、他の対象事業との比較を含め、こうした定義に該当すると判断できる状況にないことから、環境影響評価法の対象とすることは考えておりません。 その上で、先般の八潮市の道路陥没事故と同様の事故を未然に防ぐため、大規模な下水道管理の点検手法の見直しなど必要な対策について、国土交通省において検討が進められていると承知をしております。 八潮市の道路陥没事故について、環境省では、下水の河川への緊急放流や現地での工事に際し関係自治体に必要な助言等を行っており、今後とも、環境保全の観点から必要な対応が生じた場合には、技術的な助言を含め、しっかりと対応してまいりたいと考えております。”
“私も熊本に参りまして、いろんな方の話を伺ってまいりました。 当然、できること、できないこと、できることというのは、法律を超えてやるという話は、またこれ法律を変えなければいけないことにもなってくるもので、そうではなくて、法律の中で今できること、それ今精査をしているところでありますので、できることについてはやっていかなければいけないというふうに思いますし、加えて、その法律を変える必要性という声が大きければ、それについてもしっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。”
“ランクの変更については、水俣病の患者団体とチッソ株式会社との間で結ばれた補償協定に基づいて、独立した委員会であります総務省の公害等調整委員会と、同協定に基づき設置された水俣病患者補償ランク付け委員会で行われていると。いただいた御要望については環境省から両委員会の事務局にお伝えはさせていただいております。ということでありまして、独立した委員会が今審査をしているということを是非御理解をいただければというふうに思います。 環境省としては、医療・福祉サービスを水俣病患者の皆様が受けることは重要な課題と認識しております。患者、被害者の皆様や御家族の方の御要望を伺って、医療、福祉の充実を図っていきたいというふうに考えています。”
“大島委員の思いは私もよく分かります。 一方で、その話も伝えてはありますが、ただし、これは国、制度全体の話で、基本的には負担の割合は変わっていないということなんです。国の制度の中で、原因が、例えば水俣に限らず、いろんな理由で障害を負われる方がいらっしゃいます。その制度をつくっていて、その判断というのが自治体においてなされるという中で、今そういう形になっているということは是非御理解をいただきたい。なかなか、その制度を超えて、じゃ、私の方からこれは特例で認めてくれと言っても、法律上それはなかなか許されることではないということであるというのが現状であります。”
“いずれにしても、環境省としても、水俣病患者の皆様が安心して医療・福祉サービスを受けることは重要な課題と認識しております。 今後も、患者、被害者の皆様や御家族の方の御要望を伺いながら、医療、福祉の充実を図っていきたいというふうに考えております。”
“御指摘の金子さんの事例について、私も現地に入りまして御支援者の方からお話を伺って、何ができるか、何かできることがないかなということを確認させていただきました。 支援者の方からは、金子さんは障害福祉サービスから介護保険サービスに移行することを水俣市から勧められていると伺っております。また、水俣市からは、同市の、水俣市の考えに従って介護保険サービスを活用されれば、一割の自己負担の下で訪問介護や入浴支援が利用でき、御負担の軽減につながると、今までどおりというのと同じというふうに聞いております。 一方で、本件は、障害福祉サービスとしての事業の訪問入浴サービスの利用申請に対して水俣市がその却下処分したことに対して不服審査請求が金子さん側の弁護士からなされていると。その弁護士さんも私がいましたときに同席をしておりまして、水俣市においてその異議申立ての審査がされている案件というふうに伺っておりまして、今そのことについて、これ以上のことについてお答えすることは差し控えたいというふうに思っております。”
“ありがとうございます。 今回の水俣訪問では、御指摘の胎児性水俣病患者の金子雄二さんやあるいは松永幸一郎さんなど多くの患者さんとお会いして、長きにわたって水俣病の症状に苦しまれているということを改めて痛感して、二度とこのような公害を起こしてはいけないという思いを新たにしたところであります。 松永さんや金子さんのような方々が安心して必要な医療・福祉サービスを受けられる環境を整備することは重要な課題の一つと認識しております。 このため、環境省として、関係者の皆様の御要望を伺いながら、胎児性、小児性患者の皆様とその介護をされる方の高齢化の状況を踏まえたデイサービス、外出支援等の生活支援、また、胎児性、小児性患者と家族が一緒に生活できる施設の整備などを行ってきたところであります。さらに、胎児性、小児性患者の皆様の外出支援の拡充について、熊本県とともに検討を始めているところであります。 今後も、患者や被害者の皆様や御家族の御要望を伺いながら、医療、福祉の充実に取り組んでまいりたいと、こういうふうに考えております。”
“お答えいたします。 二〇一一年に成立した環境影響評価法の一部を改正する法律案では、同改正法の施行から十年が経過した段階において、制度の施行状況について検討を行うこととされておりました。 このことから、前回改正の点検も含め、環境影響評価制度の在り方等について中央環境審議会に諮問したところ、環境影響評価法の改正によって対応すべき事項として、建て替え事業を対象とした環境影響評価手続の適正化、環境影響評価図書の継続的な公開について答申をいただきました。 以上のような経緯を踏まえて検討を行い、今般、環境影響評価法の一部を改正する法律案を提出させていただいた次第であります。 環境保全の観点から、より実効性のある環境影響評価制度とするために必要な改正であると考えており、法案の審議においては、御理解を賜れるよう、しっかりと説明を尽くしてまいりたいと考えております。”
“これにより、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施や、事業の透明性の向上による地域の理解醸成に貢献します。 以上が、本法案の提案の理由及びその内容の概要です。 何とぞ、御審議の上、速やかに御賛同くださいますようお願い申し上げます。”
“本法律案は、このような背景を踏まえ、工作物の建て替えに関する環境影響評価手続の見直しを図るとともに、環境影響評価手続において作成された書類に含まれる環境情報の活用を進めるものであります。 次に、本法律案の内容の概要について、主に二点御説明申し上げます。 第一に、工作物の建て替えに関する事業、具体的には、既存の工作物を除却又はその使用を廃止し、同種の工作物を同一又は近接した区域に新設する事業については、配慮書の記載事項のうち事業実施想定区域の選定に係る調査、予測及び評価に関するものに代えて、既存の工作物による環境影響に関する調査結果を踏まえ、環境の保全のための配慮の内容を明らかにするものとします。これにより、適正な環境配慮を維持しつつ、事業の特性を踏まえた効果的、効率的な環境影響評価手続を実施することが可能となります。 第二に、環境影響評価手続において作成される書類について、現行法の規定による公表の期間後においても、これらの書類を作成した事業者等の同意を得た上で、環境大臣が公開できるものとします。”
“ただいま議題となりました環境影響評価法の一部を改正する法律案につきまして、その提案の理由及び内容の概要を御説明申し上げます。 環境影響評価法については、施行から四半世紀以上が経過し、環境影響評価の適用実績が着実に積み重ねられてきているところでありますが、今般、前回の改正法の施行から十年が経過したことから、同法の附則に定める施行状況の検討を行ったところ、次のような二つの課題が明らかになったところであります。 一点目は、今後、既存の工作物の建て替えを行う環境影響評価の対象事業の割合が増加していくことが予想されているところ、現行法には、事業の位置や規模が大きく変わらない建て替えに対する規定がなく、新規事業と同様に、事業位置の検討や周辺環境の調査を事業者に課しているところであります。 二点目は、過去の環境影響評価により得られた情報は、後続事業者による効果的な環境影響評価の実施等に資するものであるところ、現行法では環境影響評価に係る書類の公表がおおむね一か月に限られており、これらの情報を十分に活用できていないことであります。”
“これらについても、関係者の御意見を丁寧にお聞きするなどしながら、引き続き、下位法令の見直しや技術的な考え方の整理などの取組を着実に進めてまいります。(拍手)”
“その上で、原子力発電所の建て替え事業については、改正法案で定義する建て替えの要件に該当するもの、具体的には、既存工作物を除却又は廃止するとともに、既存工作物と同一又は近接する区域に同種の工作物を新設する事業であれば対象となりますが、建て替えの要件の詳細については、今後、技術的な検討を経た上で政令で定めることとしています。 なお、今回の改正は必ずしも環境影響評価法上の手続を緩和するものではなく、既存事業の環境影響を考慮した環境配慮の内容を配慮書に記載させる点も含めて、配慮書手続を建て替え事業の特性を踏まえて適正化するものとなります。 いずれにしましても、建て替えの要件の検討のため、丁寧な情報収集に努めてまいりたいと考えています。 最後に、本法律案によって措置する事項以外の現行制度の課題と今後の対応方針についてお尋ねがありました。 環境影響評価制度に対しては、中央環境審議会からいただいた答申においては、本法律案によって措置する事項のほか、環境影響評価の対象となる風力発電事業の規模要件の見直し、累積的な環境影響への対応といった事項等が制度の課題とされています。”
“環境省では、事業者が作成した環境影響評価図書に含まれる環境保全措置や地域の生物種等の情報を環境アセスメント事例全国マップとして整備、公表するなどして、事業者に情報提供を行ってきたところであり、引き続き、こうした方策を通じて環境影響評価図書を積極的に活用してまいります。 次に、本法律案の対象となる原子力発電所の考え方についてお尋ねがありました。 原子力発電所の設置に当たっては、放射性物質の放出による影響等を含め、その安全性については、独立性の高い原子力規制委員会において、科学的、技術的根拠を基に、厳格に審査が行われるものと認識しています。また、発電所の設置に伴う土地改変、温排水の排出等による環境影響については、配慮書手続を含む環境影響評価手続の実施を通じて、適切な配慮を確保していくこととなります。”