中川宏昌
中道改革連合・無所属 · Japan
“現に、一部の先進的な地方公共団体におきましては、マイナンバーカードや運転免許証の情報を活用した書かない窓口、申請書作成支援システムの導入によりまして住民の皆様の利便性向上と自治体の負担軽減を両立させている事例、また、プレミアム商品券ですとか電子マネーのチャージ窓口業務を一括受託するパッケージ型の行政支援ですとか、さらには、空き家情報バンクのウェブ入力支援など、対面によるリアルな安心感を生かしてデジタル弱者をケアする多角的な地域課題解決の受託実績、これが確実に積み上がりつつあるところであります。 二〇二五年度からは、事務委託をする市町村に対し初期費用を支援する特別交付税措置も創設されたところでありますけれども、まだ自治体側には、どこまで郵便局の皆様に頼めるか、こういった迷い…”
“これは、世界に冠たる我が国の社会的基盤でありますし、地域住民にとっての頼みの綱だというふうに思います。 定形郵便物の上限料金制度が、日本郵便の申請に基づく許可方式へ見直され、経営の自主性が高まることで、効率性や収益性を重視する余り、結果として不採算な過疎地の郵便局の統廃合が加速されるのではないかという不安の声が地方からも聞こえてまいります。投資家の一部からは、安全資産の幻想が崩れているとの厳しい御指摘も出ているところであります。 来局者数がピーク時から約七割弱まで減少をして、金融のデジタル化が進展する中、日本郵便では、現在、昼の時間帯の窓口業務休止ですとか半日営業の拡大の試行をするなど、地域事情に応じた柔軟な窓口営業体制の見直しを模索せざるを得ない状況にあります。 市場や…”
“大臣、ありがとうございます。 硬直的な仕組みを改めて、他事業の収益も視野に入れながら、過度な負担を抑制してネットワークを維持していく、こういった御答弁をいただいたところであります。 しかしながら、郵便という極めて公共性の高いサービスが競争の激しい他の市場の浮き沈みに翻弄されているというリスク、これも表裏一体であるというふうに思っております。仮に物流や不動産市場が冷え込んだ際に、そのしわ寄せが、郵便ユニバーサルサービスの低下や過疎地の郵便局の維持に影響を与えるようなことはあってはならないと考えております。 仕組みが柔軟になるからこそ、その運用状況を国がガバナンスとしてどう担保していくか、この点が問われると思いますので、いかなる環境の変化があろうとも、過疎地や条件不利地域の安…”
“当時の総務省アンケートの結果を見ましても、普通扱い郵便物の週五日配達化や翌日配達の見直しにつきまして、差し出す側の企業の約六割から七割がやむを得ないと理解を示していただく一方で、大事を取って今までよりは早めに出すという実務的な対応変更を迫られた企業が四七・五%に達するなど、全国の中小企業の経理現場における業務スケジュール、またリードタイム管理に多大な実務的負担を強いた現実があるところであります。 今後、大臣認可制への移行に伴って、封書、はがき、年賀、また特殊扱いなどの区分間の料金差の再設計が検討される場合、単なる会社の収益最大化の論理が優先されるべきではないというふうに思っております。 大臣認可制の移行に伴い、将来的な再値上げが検討される場合、こうした小規模事業者の経営を…”
“ありがとうございました。 値上げを申請、容認する前に、まず、様々、先ほどお話をいただきましたけれども、やれるべき合理化、また適正な労務管理、これは全てやり尽くした、そうした姿勢を示していくことが、これが私は、国民の皆様、また利用者の皆様から信頼を得る近道だというふうに思っておりますので、是非この点につきましてはしっかりとこれからもやっていただきたいというふうに思っております。 また、総務省におかれましても、是非、適切に、こうしたことを促して、しっかりとした指導をしていただきたいということを申し添えておきたいというふうに思っております。 次に、過疎地の郵便局の持続可能性を高める切り札といたしまして私が期待をしているのが、自治体事務の受託であります。 現在、マイナンバー関連事…”
“これが、単なる安易な値上げを機動的に行うものではなく、地方のネットワークを将来にわたって守り、同時に国民の皆様や中小企業の納得感を得られる持続可能な公共サービスの進化であるか、こういった点につきまして、今日は質問をさせていただきたいというふうに思います。 まず、今回の改正案の大きな柱の一つが、郵便料金の一般的要件である郵便事業における収支相償規定の緩和であります。会社全体の経営状況を踏まえて、郵便料金の設定に一定の柔軟性を持たせる方向へ見直す内容であります。 これまで郵便料金は、郵便法第三条に基づき、郵便の役務全体について、能動的な経営の下で、適正な原価と適正な利潤を賄うたてつけが基本とされてきました。しかし、物数が半減をしまして、世帯数増加により配達箇所数のみが横ばいで…”
The complete record
Every one of 593 lines we hold for 中川宏昌, in date order, each linked to its source. Free to read, in full, without an account. Page 2 of 12.
“能登半島地震におきましても、携帯電話の基地局がダウンする中で、災害に強い特設公衆電話やアナログ回線が最後のとりでとして再評価をされました。公衆電話も、一九九〇年度の約八十三万台から現在は九万六千台へと激減をしています。 固定電話のIP化が進む中で、大規模停電時における通信断のリスクについて、国は国民の皆様に十分な周知と代替手段の確保を行っていると言い切れるかどうか、また、通信のセーフティーネットであります特設公衆電話の避難所等への事前設置状況、そして、今後の維持拡充に向けた具体的な方針についてお伺いをさせていただきたいと思います。”
“ありがとうございました。 現時点で大きな混乱が確認されていないということでございました。これは事業者また自治体も加わると思いますが、また、関係団体の皆様の周知と移行支援の成果でありまして、率直に評価をさせていただきたいというふうに思います。 その上で、今回のこの3G停波を無事終了とだけで終わらせることなく、例えば、相談件数がどれだけであったとか、また、番号の継続の手続ですとか法人産業用設備の影響など、可能な範囲でいいので、是非とも整理をしていただいて、次の技術移行に生かしていくこと、これが大事だと思いますので、よろしくお願いしたいというふうに思います。 今回の知見を、今後4G、5G、またIoTの世代交代になっていくというふうに思っておりますので、是非生かしていただきたい、このように思っているところでございます。 通信の課題は、固定電話のIP網移行に伴う災害時の脆弱性もあります。従来のアナログ電話は、電話局からの給電で動いていたため、家庭が停電しても通話が可能でした。しかし、IP化された電話は、家庭用のルーター等に依存をするため、停電すれば命綱が途絶えてしまいます。”
“コンシューマー向けの携帯電話だけでなく、これら産業用3Gモジュールの未移行設備が全国にどれだけ残存していたのか、実態を正確に把握しているのかお伺いをするとともに、停波以降、これら見えない社会インフラが通信不能に陥ったことによる社会的影響に対し、総務省は所管官庁としてどのようなリスクヘッジと事後対応を行っているのか、この点につきましてお伺いをさせていただきます。”
“エレベーターの遠隔監視、太陽光発電所の出力制御システム、駐車場の精算機など、私たちの社会インフラでは、いまだに3G通信モジュールが組み込まれ稼働しているものが多数存在しておりました。 全国のたばこの自販機に設置をされている年齢識別システム、タスポでありますけれども、これは3G回線を利用していたため、先月末をもってサービスを終了せざるを得ない事態に追い込まれたわけであります。 また、太陽光発電所の遠隔監視システムが通信不能になれば、異常発生時の通知が届かず、出力制御も行えないため、最悪の場合は売電ロス、また発電停止という重大な経済的損失、インフラの不安定化を招きます。専門家はこれを何と呼んでいるかといいますと、沈黙のインフラ、このように呼んでおりますけれども、所有者すらそこに通信回線が入っていることを忘れており、不具合が起きて初めて気づくからであります。もしエレベーターの閉じ込めが遠隔感知できなくなれば、これは人命に関わることであります。”
“先月末に完全終了を迎えた3Gサービスについてお伺いをいたします。 総務省はこれまで、デジタル活用支援推進事業等を通じまして、スマートフォンへの移行支援を行ってきたと説明をしております。しかしながら、高齢者のデジタルデバイド解消を講習会の開催回数ということで評価をしてはなりません。 優れたデジタル化の取組で知られております高知県日高村では、高齢者のスマホ普及率は、七十代で四〇%、八十代では僅か一一%でありました。その皆さんがスマホを持たない理由は、使い方がよく分からない、価格が高いという声に加えまして、必要ないという現状維持バイアスが強く働いているからだそうであります。 そこでまず、三月三十一日を迎え四月一日の朝、いつものように御家族ですとか病院に電話をかけようとした御高齢者の方々が、突然、圏外と携帯電話が表示をされて途方に暮れるという、国は実際のこういった事態をどう防ぎ切ったと総括しているのか、お伺いしたいのが一点であります。 そして、更に深刻と思われるのが、BトゥーB、すなわち、産業用モジュールや無人設備における3G停波の死角であります。”
“中道改革連合の中川宏昌でございます。 本日も質問の機会をいただきまして、感謝を申し上げます。 先月末、三月三十一日をもちましてNTTドコモのFOMA及びiモードが終了して、3G時代の幕を閉じたわけであります。また、四月一日からは約三十年ぶりに固定電話の基本料金が大幅に値上げをされました。 地方自治体では、基幹業務システムの統一、標準化が、本格運用と移行が続く団体への支援の両面を問われる段階に入っておりまして、そのような情報基盤と通信の大きな変化を迎えているときであるというふうに思っております。 かつて、総務省の自治体戦略二〇四〇構想研究会の報告書では、人口縮減時代の行政に対しまして、多様な主体と協力するプラットフォームビルダーへの転換を求めました。国は、AIやロボティクスを活用しまして、半分の職員数でも機能を発揮できるスマート自治体を掲げております。しかし、現場では、DXの流れの中で、地方で暮らす皆様や自治体職員が、新しい仕組みへの不安や戸惑い、また対応への不安を感じている場面もあるところであります。 まず、お尋ねさせていただきます。”
“実体験に即した貴重なお話をいただきまして、ありがとうございました。 時間になりましたので、終了したいと思います。ありがとうございました。”
“近年の災害を見ますと、災害の規模にかかわらず、被災市町村の役割が重過ぎるために厳しい事態を引き起こしているというふうに私は捉えさせていただいております。 そこで、お伺いをさせていただきたいんですが、大規模災害時における被災市町村の負担を軽減するための国や都道府県の役割分担の抜本的な見直しですとか、また、産学官民の多様な主体によるネットワークづくりについて、防災庁に期待する役割を最後にお聞かせいただきたいというふうに思います。”
“ありがとうございました。 まず、石井参考人がおっしゃっていた住民への啓発というのは、私は事前防災という観点からも非常に大事だと思っていまして、ここに力を入れていくことはまず大前提として大事なことだと思っております。 そして、その上で、菅野参考人が言われていた、まずはケースマネジメントの全国的な制度化をしていくことと、受入れ自治体の役割を明確化していくこと、あと、被災者情報を適時的確にしっかりと把握できる基盤体制、基盤整備、これは相当やっていかなきゃいけないというふうに思っておりますので、そういったことを国が責任を持って進めていくということですね。そのように捉えさせていただきましたので、この点も是非防災庁には頑張っていただきたいなというふうに思っております。 それでは、最後の質問になろうかと思いますが、市町村の負担軽減につきまして、菅原参考人にお伺いをさせていただきたいというふうに思っております。 これまで経験してきた度重なる災害の中で、被災市町村の職員の皆様は、先ほどからもお話があるとおり、御自身が被災しながらも、業務に、膨大な量に当たっていただいておりました。”
“今回の防災庁設置法の施行に伴う関係法律の整備におきまして、災害対策基本法の基本理念に、全ての被災者がその被災地にかかわらずできる限り良好な生活環境をあまねく享受できるようにする等の趣旨が盛り込まれようとされております。 これは、災害法制に福祉の視点をより明確に位置づけるものとして、私も重要な改正であるというふうに捉えさせていただいております。その福祉の視点の具現化、これが私は災害ケースマネジメントであるというふうに考えております。 能登半島地震におきましても、避難所にいない在宅避難者、また広域避難を余儀なくされた方への支援が大きな課題となったところであります。この被災者一人一人の個別事情に伴走する災害ケースマネジメントを、被災自治体だけではなくて、広域避難先の自治体も含めて全国で確実に機能させていくために、防災庁は国としてどのような支援また体制整備を強力に牽引していくべきでしょうかということをお尋ねさせていただきたいと思います。”
“ありがとうございました。 被災者支援の質を上げていくためには民間の力が必要だというお二人の先生からのお話でございました。その中でも、具体的にお話がありましたけれども、災害ケースマネジメントの全国展開、被災福祉施設への応援派遣、また物資の支援、そして避難所の運営における民間の力の活用など、大変具体的に重要な指摘をいただいたというふうに思っております。 災害対応は行政だけでは完結するものではなくて、専門性を持つ多様な主体の力、阪本参考人からは、平時からが大事だよというお話がございましたが、この平時からいかに制度の中に位置づけていくこと、これが不可欠だと感じ取らせていただきました。 今回設置される防災庁につきましては、こうした官民協働を一過性の連携に終わらせず、全国どこでも機能していく、そういった実効性ある仕組みとして構築していく役割を私は期待したいなというふうに思っております。 続きまして、場所から人への支援転換と災害ケースマネジメントの全国展開、先ほど菅野参考人からもありましたが、この二つについて、菅野参考人と石井参考人からお伺いさせていただきたいというふうに思っております。”
“行政の皆さんは大変な中本当に対応していただいているところでございますけれども、結果としましては被災者支援がどうしても混乱をし続けているという、この構造的な課題の指摘は、私も被災地をお伺いしてきた中で強く実感しているところであります。私も、専門的な民間団体等の知見を最大に生かしていくことは、実効性ある災害対応において大変重要な部分であるというふうに思っております。 そこで、お伺いをさせていただきたいと思います。 菅野参考人からは餅は餅屋というお話がございましたが、餅は餅屋の災害対応を真に実現して、そして民間組織や専門家が被災現場でその力を十分発揮するようにするためには、新設される防災庁においては平時からどのような仕組みを構築していくべきだとお考えか、その点につきましてまずお伺いをさせていただきます。”
“中道改革連合の中川宏昌でございます。 本日は、四名の参考人の皆様、大変お忙しい中、当委員会に御出席をいただきまして、貴重な意見をお伺いさせていただきましたこと、心から感謝を申し上げます。 それぞれ、現場の最前線で長年被災者支援また被災地支援をされてきた皆様でございまして、構造的な課題をよくよく御存じの皆様であるというふうに思っております。その皆様から直接お話をお伺いできましたことは本法案の審議において大変有意義であったと思っておりまして、心から感謝を申し上げたいというふうに思います。 まず一点目ですけれども、災害対応と官民協働の実効性の確保につきまして、菅野参考人と阪本参考人両名にお伺いさせていただきたいというふうに思っております。 先ほどからお話のあるとおり、行政におきましては、ハード整備や復旧は得意である。一方で、平時は民間が市場等を通して供給しているいわゆる財やサービス、ケアですとか物資は、災害時には急に行政が担うことになります。”
“ありがとうございました。 デマへの対処はもちろんのことでありますけれども、何より大事なのは、災害が起きたらまず防災庁のサイトを見るという、この信頼のプラットフォーム、これを確立していくことが大事だというふうに思っております。多様な被災者のニーズに応じまして必要な情報がプッシュ型で届くデジタルの力もしっかりと活用して、そして、現場の自治体が国の通知を瞬時に把握できるような情報のラストワンマイル、これまで見据えた発信体制の構築を是非ともお願いしたいというふうに思っております。 時間が参りましたので終わりにしたいというふうに思いますけれども、私も、県議会議員を経験し、また衆議院というのを経験し、幾度となく災害現場に行ってまいりましたけれども、やはり一番感じているのは、人口減少している中で被災自治体だけの力では対応できなくなっている現状、このところに防災庁がしっかり手を携えて、しっかりと復旧復興に努めていく、そして生命の尊厳を守っていく、こういった防災庁でありたいというふうに思っております。 また引き続き議論を深めさせていただきたいと思いますので、どうぞよろしくお願い申し上げます。”
“そこで、防災庁として、SNS等による悪質なデマ情報への対応を進めつつ、被災者、自治体、支援団体など、それぞれ異なる情報ニーズに応じて必要な情報を必要なタイミングで届ける体制をどのように構築していくのか。また、あわせまして、各省庁が発出する災害関連通知、支援情報について、現場で混乱なく活用ができるように、どのように共有、発信の改善を進めていくのか。この点につきまして見解をお伺いさせていただきます。”
“是非とも横断的な調整をお願いしたいというふうに思います。 次に、SNS等で偽情報や悪質なデマの拡散、これは、救助活動を妨げまして、不安を抱える被災者の皆様また地域社会に更なる混乱を生じさせる極めて深刻な問題であるというふうに思っております。また、災害時に本当に必要とされる情報は、被災者、また被災自治体、避難所、自主避難所、在宅避難者、支援団体など、それぞれの立場によって異なりまして、必要なタイミングも一様ではありません。 そのために、防災庁には、正確な被害情報、また避難情報、支援制度、各省庁からの被害関連通知などについて、単に集約するだけでなく、多様な情報ニーズに応じて必要な相手に必要な情報を適時的確に届ける機能、これが求められると考えております。とりわけ、大規模災害時には、国が発出する重要な通知ですとか支援情報が現場の自治体や支援関係者に迅速かつ確実に共有されることが重要であります。私としましたら、災害が起きたらすぐに防災庁というように、誰もがまず防災庁のホームページを見に行くという、こういったきっかけをつくっていく、また習慣をつくっていくことが大事になるというふうに考えております。”
“次に、災害時におきまして、ペットはかけがえのない家族の一員でございますけれども、ペットを連れて避難所へ行くことがためらわれるために、倒壊の危険がある自宅にとどまったり、また車中泊を余儀なくされまして、エコノミークラス症候群等の健康被害を被るケースが後を絶ちません。 ペット同行避難の推進は環境省がガイドライン等を示しておりますけれども、実際の避難所運営の枠組みまた財政支援は内閣府防災担当が所管をしておりまして、ここにも縦割りの壁が存在をしております。また、被災後の孤立を防ぐためのケアにおきましては、アニマルセラピー等が果たす役割、これも極めて重要だと思っております。新設される防災庁が司令塔となりまして、環境省に対しまして必要な勧告や調整を行いながら、全国の自治体におけるペット同行避難が可能な避難スペースの確実な確保、また飼い主への平時からの啓発、さらには獣医師会や動物愛護団体等の民間専門団体との官民連携、これをどのように強化していくのか、お考えをお伺いしたいと思います。”
“そこで、今回の法改正で創設された被災者援護協力団体の事前登録制度を実効性あるものとするために、能登半島地震でも自主避難所、在宅避難者、要配慮支援などで重要な役割を果たしましたNPOや災害中間支援組織を善意の協力者ではなく正式な災害対応のパートナーとしてしっかりと位置づけて、防災庁が中心となって、事前登録に加えまして、活動資金の助成ですとか、宿泊拠点や活動拠点の確保、また情報共有や現地調整までを一体的に支える官民協働の実動体制、これをどのように強化をしていくおつもりか、お伺いをさせていただきたいと思います。”
“被災者の良好な生活環境を掲げる以上、保健、医療、福祉が一体となって機能していく、そこにインフラ復旧も機能していく。都道府県レベルでも、保健、福祉分野を統括する本部機能が真に機能して、インフラ部門とまた保健、福祉部門、これが車の両輪、これで生活再建に当たれるよう実務的な連携体制の強化をしっかりと進めていただきたいというふうに思っております。 次に、発災直後の初動から復旧復興期に至るまで、行政の力だけでは被災者の多様なニーズにお応えができないというふうに思っております。専門的な知見と経験を持つNPOやボランティア団体、そしてそれらをつなぐ災害中間支援組織が行政の隙間を埋める重要な役割を果たしていただいております。 防災庁の組織体制案には、産学官民連携体制の構築、また、NPO、ボランティア連携を担う地域防災部門が設置されると承知をしております。専門的な民間団体が被災現場で最大限の力が発揮できるように、平時から顔の見える関係をしっかりと築いて財政的なバックアップを行っていくことが、私は防災庁の重要な使命であるというふうに思っております。”
“あわせて、厚労省内の縦割りや都道府県内での部局横断の連携をどう実務的に進めまして、医療、介護、福祉、心のケア、要配慮支援者などが一体的に機能する体制づくりにつなげていくのか、政府の見解をお伺いさせていただきます。”
“避難生活の長期化や医療、介護、福祉、住まいの確保の遅れが助かった命を守れない事態につながるという教訓を私たちは重く受け止めなければなりません。 その意味で、TKB、トイレ、キッチン、ベッドでありますけれども、この導入の促進、災害ケースマネジメントの全国展開、DWATの活用、さらには平時の健康福祉施策の中に災害対策の視点を組み込んでいくことが今後ますます重要になってまいります。 私としては、法案で被災者の良好な生活環境を掲げるなら、都道府県に保健、福祉分野を統括する法定の本部機能も必要であり、そうでないと、復旧が土木、インフラ中心にどうしても目が行きがちになってしまって、災害関連死を防ぐ対策が不十分になるおそれがあると考えております。 政府として、復旧復興の各局面におきまして、国、都道府県、市町村の役割分担をどう整理しながら、被災地における保健、福祉、医療の連携体制をどのように構築していくお考えでしょうか。”
“昨年の法改正で福祉サービスが明記された重み、これは政府も共有されているかというふうに思っております。先ほども指摘をさせていただきましたが、福祉のDWATはまだ活動基盤が脆弱であります。費用の国庫負担また派遣の調整ルールをしっかりと明確にしまして、福祉専門家が助かった命を守るために迷わず現場に駆けつけられる制度的担保、これは引き続き、是非とも防災庁としては実現していただきたいというふうに思っております。 今回の法案では、復旧復興局面においても国の司令塔機能を切れ目なく維持するため、復旧復興本部の位置づけが盛り込まれておりまして、この点は重要であると考えております。 他方で、復旧復興は国だけで完結するものではありません。被災地に最も近い都道府県また市町村において、保健、医療、福祉、介護、住まいの確保といった生活再建に直結する支援、これが現場で一体的に機能することが不可欠であります。能登半島地震では、災害関連死が多数に上りまして、とりわけ御高齢者の割合が高く、循環器系や呼吸器系の疾患が大きな比重を占めたと承知をしております。”
“医療分野のDMATに比べまして、福祉分野のDWATでは、財政基盤ですとかまた活動補償がなお脆弱でありまして、派遣のために、この活動経費、人件費ですとかまた損害補償、受入れ調整を現場任せにしない仕組み、これが、私は現地を見てきて非常に必要ではないかというふうに思っております。 そこで、改めてお伺いをさせていただきますけれども、防災庁として、DWATの活動経費を災害救助法の国庫負担対象としてより明確に位置づけるとともに、派遣に伴う人件費また損害補償まで国が確実に担保する制度を検討しまして、災害救助法上の位置づけと国庫負担の考え方をどのように整理していくお考えなのか、端的にお伺いをさせていただきたいと思います。”
“これは本会議でも申し上げさせていただきましたけれども、昨年の法改正で初めて、災害対策基本法等に福祉サービスの提供が明記されたことは、私は歴史的な前進ではないかというふうに思っております。この法改正を踏まえまして、厚労省所管の医療、福祉人材と防災庁所管の災害対応をいかに融合していくか、これが問われているかというふうに思っております。 防災庁が司令塔として、日本災害リハビリテーション支援協会、JRATや、災害派遣福祉チーム、DWAT等の専門職団体が広域で安心して円滑に活動できるように、厚労省と連携して、法的また財政的な制度的基盤を平時からどのように整備していくのか、この点につきましてお伺いをさせていただきます。”
“ありがとうございます。 車両登録制度の創設、これは大きな一歩だというふうに思っております。更に一歩進めまして、道の駅また公園など、これらの車両を日常的に、先ほど日常的に使っているものをしっかりと活用していきたいというお話でありましたけれども、しっかりと活用して、平時から動く防災拠点としての運用の習熟を進めるという発想は、私は、維持管理コストの削減とまた即応性の向上を両立させる日本型モデルになり得るんじゃないかというふうに思っておりますので、しっかりと整備されるよう、是非今後も前向きに、そして広く全国に広がるように対応をお願いしたいというふうに思っております。 次に、災害関連死を防ぐためには、避難生活の長期化に伴う生活不活発病の予防など、専門職によるリハビリテーション支援また口腔ケアが欠かせません。 同志社大学の立木茂雄教授は、災害救助法上、医療は救助として明記されており、対応が迅速である一方、福祉は初動が遅れる、このように指摘をされまして、その背景といたしまして、災害法制に福祉が公的に位置づけられていないという構造的な問題を挙げておられます。”
“その上で、トイレトレーラーやキッチンカーなどの災害対応車両、資機材については、導入を広げるだけでなく、平時から稼働率を高めて、訓練を通じての運用の習熟を進めて、広域応援の際にも自治体が安心して機材を出せる環境を整えていくことが重要であります。とりわけ、維持管理や更新に伴う負担感、また派遣時の費用負担や手続の煩雑さ、さらに所有自治体にとってのインセンティブの弱さ、これが広域応援の実効性を高める上での課題ではないかというふうに思っております。 そこで、防災庁は、事前防災を進化させる観点から、トイレトレーラー等を平時から生かし続ける運用モデルの構築、広域応援を前提とした実地訓練や避難所開設訓練への支援、自治体が安心して機材を提供できる費用負担ルール、また運用上の仕組みの充実について、今後どのように取り組んでいくのか、お考えをお示ししていただきたいと思います。”
“あわせて、車両や資機材の所在把握にとどまらず、必要な人員、物資の投入判断、広域輸送の調整、現地での運用、さらには平時からの訓練や受援計画、備蓄の在り方までを一体的に担う仕組みを構築し、全国どこでも機能する共通モデルとして整備していく必要があると考えますけれども、政府としてこの仕組みをどのように構築していくのか、また、その中で防災庁が果たすべき具体的な役割をどのように考えていらっしゃるのか、お伺いをさせていただきます。”
“能登半島地震では、道路寸断によりまして、三十三地区、最大三千三百四十五名の方が孤立をしまして、断水も最大十三万六千四百四十戸に及ぶ中で、トイレトレーラー、トイレカー、キッチンカー、また可搬式浄水装置ですとか衛星通信など、分散している車両、資機材を誰が束ねてどの順番で投入していくかという、この司令塔機能の不足が問われたところであります。 災害時における広域支援の実効性を高めるには、防災庁が司令塔となって、国土交通省などとの縦割りを排しまして、道の駅に加えて公園や港湾、空港などの公共空間を平時から広域災害対応拠点また防災拠点としてしっかりと位置づけて、その機能強化と日常的な活用促進を図っていくことが重要であると考えます。”
“この点につきまして、内閣府が、トイレトレーラーやキッチンカーなどの災害対応車両登録制度を創設して、車両の所在をデータベース化して、国が派遣費用の最大九割を補助するという仕組みを整備し始めたことは、私は高く評価をさせていただきたいというふうに思います。 その上で、これらの機材をいざというときに確実に稼働させていくためには、平時からのメンテナンス、そして運用訓練、これが不可欠であるというふうに思っております。例えば、全国各地にある道の駅また公園などでこれらの車両を日常的に配備、使用することで、災害への備えの重要性を啓発するとともに、災害時の素早い広域派遣拠点とする視点が私は極めて有効だというふうに思っております。これには、国土交通省また総務省など、複数省庁にまたがる調整が不可欠であるというふうに思っております。”
“避難所におけるプライバシーの確保、衛生環境の整備、これは単なる配慮ではなくて、被災者の尊厳を守るための必須条件だというふうに私は思っております。既存のガイドラインがあるわけですけれども、これが形骸化しないよう、防災庁の設置を契機としまして、自治体の防災計画、また実際の現場の運営に女性の視点が確実にビルトインされるよう仕組みを構築していただきますよう、是非とも強力に推進していただきたいというふうに思っております。 次に、能登半島地震では、厳寒の中で水や電気が途絶をしました。トイレ環境の悪化が被災者の尊厳と健康を著しく脅かしました。全国の自治体や民間団体から派遣されたトイレカー、またトイレトレーラー、キッチンカーなどがこの劣悪な環境を改善するために非常に大きな役割を果たしましたけれども、一つの自治体が所有できる高価なこの特殊車両の数には限界があるというふうに思っております。”
“とりわけ、避難生活におきましては、プライバシーの確保、また衛生用品の備蓄、健康管理、性暴力、DV対策など、女性や要配慮者の視点が十分に反映されているかどうかが被災者の生活環境また尊厳の確保に直結すると思います。 また、支援を必要とする側にも多様な女性がおられることを踏まえれば、防災施策の立案や実施の場に女性が参画をしまして、その視点が反映されることは不可欠であります。各府省庁が策定する防災計画や地方自治体の防災会議、避難所運営等の場面において、女性の参画をどのように進めて、その意見を実際の施策に反映していくかが問われていると考えます。 そこで、防災庁としまして、各府省庁や自治体に対しまして、女性の参画を進めるとともに、防災計画、避難所運営、また備蓄、復旧復興の各段階において、女性の視点をどのように着実に反映させていくお考えでしょうか。また、そのためには、自治体や関係機関への働きかけ、また改善促進をどのように進めていくのか、政府の見解をお伺いさせていただきます。”
“真に災害に強い社会、それは誰一人取り残さない社会だと思いますけれども、これを実現していくには、人口の半数を占める女性の視点をしっかり確保して、平時から政策や方針決定のプロセスに女性が参画すること、これが不可欠であるというふうに思っております。防災、復旧復興の各段階に、あらゆる施策におきまして分野横断的に女性や要配慮者などの多様な視点からの検討を行うこと、この重要性が重ねて指摘をされているところであります。 内閣府男女共同参画局がこれまで示してきた、災害対応力を強化する女性の視点等の優れたガイドラインがありますけれども、残念ながら、現場の避難所運営において必ずしも徹底されてきませんでした。ここに、強制力を持たない従来の体制の限界があるかというふうに思っております。 今回、新設される防災庁におきましては、防災計画の策定、また避難所運営、備蓄、復旧復興に至る各段階で、女性の視点を確実に反映していくことが極めて重要であると考えます。”
“大臣、ありがとうございます。 地域ごとの弱点を事前に直視して具体的な対策に落とし込んでいくこと、これは事前防災の要だというふうに思っております。 能登半島地震では半島特有の制約が露呈をしたわけでありますけれども、防災庁におかれましては、計画の策定の支援にとどまることなく、先ほども私申し上げさせていただきましたけれども、それぞれの地域特性、海上輸送の確保ですとか、また在宅避難者支援、地域の弱点を補うための事前対処の準備、これを関係省庁と横断して平時から主導していただきたい、このようにお願いをさせていただきたいと思います。 次に、これまでの災害対応におきまして、避難所での着替えや授乳スペースの不足、トイレのプライバシー確保の不備、生理用品や女性用下着の女性による配布体制の欠如など、女性特有のニーズへの配慮が不十分であったことが幾度も課題として浮き彫りになりました。”
“地域の弱点は一定程度想定し得たにもかかわらず、それが事前の備えですとか対策に十分結びついていなかったのではないか、この教訓を非常に重く受け止めていく必要があるかと思っております。 そこで、お伺いをさせていただきますが、今後、政府として、リスク評価を進める中で明らかになった地域の弱点をどのように具体的な対策に結びつけようとお考えでしょうか。例えば、半島部ではアクセス確保、海上、航空ルート、また豪雪地帯でありますと除雪や搬送体制、都市部であれば在宅避難者の把握や支援体制など、地域特性に応じた対策をあらかじめ整理をして計画的に講じていくべきと考えます。また、平時から制度上、運用上の隙間を洗い出して必要な見直しを進めるとともに、現場で支障が生じる場合は様々な事態に柔軟に対処すべきだと考えますが、牧野大臣の見解をお伺いさせていただきます。”
“ありがとうございます。 啓発活動を単なるお願いで終わらせず、科学的根拠に基づいた数字の力で国民の皆様の行動変容を促していくことが私は大事であるというふうに思っております。特に、耐震ブレーカーの設置とか住宅耐震化、実際にどれだけ火災の延焼を防いで避難所の混乱を緩和するかという、こういったシミュレーションを具体的に示すことで、国民の皆様が自分事として備えを進められるよう、この防災庁設置を機に、強力な啓発の展開を是非ともお願いをさせていただきたいというふうに思っております。 次に、牧野大臣にお伺いをさせていただきたいと思います。 それはリスク評価の実装と弱点分析の対策の結びつきについてでありますけれども、法案では、リスク評価を実装し、地域ごとの弱点を把握した上で、それを具体的な対策に結びつけていくことが重要な課題とされております。私は、ここが防災庁の実効性を左右する核心の一つであるというふうに考えております。 能登半島地震では、半島特有の地理的制約に加えまして、高齢化、また厳冬、道路寸断、通信途絶などが重なりまして、支援の遅れや災害関連死の増加にもつながりました。”
“今後想定されるべき南海トラフ巨大地震では、最悪、死者が約二十九万八千人、経済被害が約二百二十五兆円に及ぶおそれがあることを踏まえまして、私は、ここで必要なことは、備えましょうという一般論ではなくて、それぞれの対策が死者、負傷者、通電火災、避難所滞留を減らすかを国が数字でしっかり示すことだと考えております。 国として、耐震ブレーカー、また家具固定、住宅耐震化、個別避難計画、家庭備蓄について、この被害軽減効果を分かりやすく見える化して、そして国民の皆様に行動を促す新たな減災に向けたキャンペーンと支援策、これは防災庁設置を機に再構築していくべきです。特に、高齢者世帯、障害者世帯、子育て世帯などの要配慮支援者への支援を強化して自助の力を底上げしていかなければ被害は減少しないと考えますけれども、国としてどのように再検討していくのか、まずお伺いをさせていただきたいと思います。”
“その観点から、本日は、長野県の地震ですとか、また私も、能登半島地震に、五十八回通わせていただきましたけれども、そこで見えた現場の課題を踏まえながら、防災庁が市町村の初動をどう支えていくのか、また、住民の皆様の暮らし、なりわいをどう守っていくかという点につきまして、政府の考えを建設的に伺ってまいりたいと思いますので、よろしくお願いを申し上げます。 まず、減災の入口であります事前防災の更なる強化についてお伺いをさせていただきます。 法案では、自助、共助の普及啓発、すなわち、家具転倒防止、津波避難、耐震ブレーカーなどによりまして被害軽減効果を明示し、国民の行動変容を促進するとしています。この方向性は極めて重要だと思っております。 能登半島地震でも、直接死の死因の約四割が圧死、約二割が窒息、呼吸不全でありまして、多くが家屋の倒壊の下敷きによるものでありました。高齢化の進んだ地域では、住宅の耐震化、家具の固定、家庭の備蓄、また早期避難が徹底されていれば被害は減らせたはずだというふうに思っております。”
“政府におかれましては、風評被害への対応に、観光庁を始めしっかりと連携を取ってもらって、寄り添った支援、また、一部損壊に対しての支援につきましても関係自治体とともにしっかりと取り組んでいただきたい、まずこのことを要望させていただきたいというふうに思っております。 今回の地震は、いわゆる国難級災害ではないかもしれません。しかし、だからこそ、大規模災害だけでは見えにくい初動の情報集約、また市町村支援、生活再建、なりわいの維持、正確な情報発信、こういった防災行政の現実の課題、これが極めて鮮明に表れた事案であるというふうに重く受け止めております。 防災庁の設置は、単に看板をつけ替えるということではなくて、こうした現場の課題に対しまして、国が平時からどう備えて、発災時にどう伴走をして、復旧復興まで一貫して支えていくかということを具体化するための改革でなければいけないというふうに思っております。”
“おはようございます。中道改革連合の中川宏昌でございます。 本日は、防災庁設置法案並びに関連の法案の質疑をさせていただきたいと思います。牧野大臣並びに政府参考人の皆様、よろしくお願いを申し上げます。 まず、この一週間の間に大きな地震が二度ございました。長野県北部を震源とする地震、また三陸沖を震源とする地震で被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げたいと思います。 私は、長野県でございますので、発災の翌日に大町市に入りまして、被害状況を確認するとともに、住民の皆様、また市長、関係者の皆様の声を直接伺ってまいったところであります。幸いにも人的被害は最小限だったということでほっとしている一方で、屋根瓦の落下ですとか外壁の破損、暮らしへの不安、また、ゴールデンウィークが近いということで、特に観光等の風評被害の懸念など、現場には切実な課題がたくさんありました。さらに、罹災証明書の発行準備を始め、市町村は発災直後から、住民対応、また被害認定、生活再建への備えを同時並行で担っておりまして、改めまして被災地の基礎自治体の負担の重さを実感したところであります。”
“公的資金による市場のゆがみを最小限に抑えるという民業補完の原則、これは是非とも立ち返っていただきまして、資金供給と調達の両面において、民間ファンドとの市場規律を取り入れた事業運営を是非とも行っていただきたいというふうに思っております。 最後の質問、簡潔にお願いしたいというふうに思っております。 JICTは、本改正案による期限延長を前提に、二〇二九年度、累積損失を完全に解消するという新たな収支見通し、いわゆるJカーブを示しておりますけれども、この二〇二九年度解消が希望的観測ではなくて実効性のある必達目標だと言える根拠と、想定している投資回収の具体的手法をお伺いをさせていただきたいと思います。”
“次の質問に移ります。 JICTの本来の役割は民業補完でありまして、公的資金の市場のゆがみは最小限にしなければなりません。しかし、最近の大型案件は、主に事業体への直接出資という、最もリスクの高い形で行われております。財政投融資分科会の資料におきましても、出資以外の融資手法等の検討が論点として示されているところであります。 公的資金の安全性を考えれば、出資ばかりに偏るのではなくて、劣後ローンなど融資手法をもっと柔軟に活用して、民間金融機関との適切なリスク分担、これを明確にすべきではないかというふうに思います。また、資金調達につきましても、政府出資一辺倒ではなくて、社債発行ですとか民間借入れといった多様な手段を検討して、組織としての規律を高めるべきではないかと思いますが、この点につきまして見解をお伺いさせていただきます。”
“特定の分野や米国等の特定の地域にこれほど資金が集中している現状をJICTはどのように評価をしているのでしょうか。また、一件当たりの規模が二百五十億円を超える中で、仮に一件でも事業が失敗すれば累計損失は一気に拡大して、組織の存続に関わることであります。特定の業界動向に組織の命運を預け過ぎているのではないか、ちょっとこれは言い過ぎた表現かもしれませんけれども、いわゆるリスク分散の方針についてお伺いをさせていただきたいと思います。”
“通信は民間が強いというふうに思っております。放送、郵便というのは、公共性が高くて、より官民ファンドの政府の看板が必要な領域かもしれないと思っております。今回のこの改正を機に、改めて、名称に掲げたこの三分野につきまして、案件が是非充実するように、攻めの姿勢を貫いていただきたいというふうに思っております。 次に、現在のJICTの投資ポートフォリオの隔たりについてお伺いをしたいというふうに思っております。 二〇二五年三月末時点でJICTが支援しているデータセンター案件、三件でありますけれども、その支援決定額は合計で五百四十四億円に上りまして、ポートフォリオ全体の約四割を占める突出した状況になっているかと思っております。 データセンター市場ですけれども、現在、AI需要を背景とした爆発的な成長期にあるというふうに思っておりますが、一方で、電力供給の制約ですとか価格高騰、また建設モラトリアム、さらには次世代冷却技術などの登場による設備の急速な陳腐化など、特有の下振れリスクが山積をしております。”
“これは、機構の名前を改名した方がいいんじゃないかというような感じもしますけれども、放送、郵便の案件が組成されない本当の原因をどう分析しているかということであります。 日本の質の高い郵便、物流システム、また放送コンテンツのノウハウは、アジア等の新興国で大きな需要があるはずだと思料されるところでありますけれども、今後、これらの分野をどのように掘り起こして、特定の分野に偏ることなく、法の名に冠された通信、放送、郵便、この三本柱全てにおいて、本来の設立目的をいかに具現化していくのか、具体的な今後の戦略をお伺いさせていただきたいと思います。”
“ありがとうございます。 今のところ実績はないということでございますが、それぞれ地方銀行から出向してきた方が、地元の金融業界におきまして、様々な地元での海外展開について、これまでの勉強してきた知見を持って生かしていくという点、これは私、いいことだというふうに思っております。 そうした中で、大手とのつき合いだけではなくて、地方の優れた技術、たくさんあります。これを、JICTという橋渡しを得て世界に羽ばたいていくという、そんな顔の見える成功事例といいますかね、そういったものを今後の十年の延長の中で是非一つでも多く積み上げていただきたいなというのが、やはり地方を元気にしていく大きな要素の一つかと思いますので、その点もよろしくお願いしたいというふうに思います。 次に、支援分野のバランスについてお伺いをさせていただきます。 JICTの本来の設置目的は、通信、放送、郵便、この三分野でありますけれども、現在の実態を見てみますと、郵便分野の実績はなく、放送分野は、初期のミャンマー案件から撤退して以来、実質的に途絶えている状況であるかと思っております。”
“二〇二二年の基準改正によりまして、ICTサービスですとかLP出資、これが追加をされたところでありますけれども、いまだに、地方、また中小が入り込む余地がないという声が聞かれているところであります。 今日、質疑の中でもありましたけれども、現在、地方銀行からの出向者を受け入れて地域人材を育成している、このようにもお聞きをしているところでございますけれども、実際に研修を終えた皆さんが地域に戻って、そして、地方企業の海外展開案件を具体的にJICTの案件として動かした実績はあるのかということをお伺いするとともに、また、スタートアップ支援につきましても、単にファンドにお金を預けるということではなくて、日本のとがった技術、これはたくさんあるわけでございますけれども、それを世界につなげるJICTならではの専門性をどう発揮していくのかという点について、以上をお尋ねしたいと思います。”
“大臣、ありがとうございました。 私、その上で大事だと思っていることが、単年度黒字の多くはインフラ事業からの配当収入などに支えられております。そして、官民ファンドの真価が問われるのはそこではなくて、数百億円規模を投じた案件の投資元本の確実な回収ができたかどうか、これが大事だというふうに思っております。 そういった視点で見ますと、このクールジャパン構想、また、JOINのように、過大なリスクを丸抱えして、挙げ句に出口戦略を描けず組織の存廃等を問われる事態、これは絶対に避けていかなくてはいけないというふうに思っております。呼び水が民間のリスクの肩代わりに変質しないように、総務省には是非、投資決定後の厳格なお目付役として、しっかり監督責任を果たしていただきたいということを強く求めておきたいというふうに思っております。よろしくお願いいたします。 次に、このJICTの支援実績を詳細に見てみますと、その大半は大手事業者との共同出資でありまして、地方企業、またスタートアップへの波及効果、これは依然として不十分ではないかというふうに思っております。”
“特に経済産業省所管のクールジャパン構想でありますが、度重なる投資計画の未達に直面をしまして、累計損失が三百八十億円規模まで膨らみまして、組織の廃止や統合すら検討されている存亡の機に立たされております。そしてまた、国交省所管のJOINも、テキサス高速鉄道事業やミャンマーの不動産開発等で巨額の損失を計上しているところであります。 これらの背景には、民間企業のコミットメント不足ですとか、また、官民ファンド側が過大なリスクを丸抱えしてしまった構造的欠陥が指摘をされているところであります。 JICTとして、これらの他山の石とも言うべきほかのファンドの失敗の本質をどのように分析をして、自らの規律に反映させているのかというところであります。呼び水としての役割に徹するため、民業補完の原則を、今後十年どのように守り抜いていくのか、この点につきましては大臣の見解をお伺いしたいと思います。”
“ありがとうございます。 こういった専門家の知見を、カントリーリスクを可視化したヒートマップの作成ですとか、また、投資案件ごとのリスクエクスポージャーの算定に是非とも活用していただいて、多角的なモニタリングを是非実施していただきたいなというふうに思っております。 その上で、情報の収集以上に重要なことは、私は、リスクが顕在した際にどう見切りもつけていくか、こういったことも大事な視点かというふうに思っております。 ミャンマーのような事態が起きた際に、ずるずると支援を継続して損失させないための具体的な損切りの判断基準、こういったことも非常に大事じゃないかというふうに思っておりますので、今後の検討材料にしていただきたいというふうに思っておりますので、よろしくお願いいたします。 次に、クールジャパン機構等の失敗事例からの学びについてお伺いをさせていただきたいと思います。 官民ファンド全体の在り方は、現在、厳しい視線が注がれております。会計検査院の報告でも、一部のファンドで累積損失が拡大をして、ガバナンスの改善が必要だと指摘をされております。”
“また、ミャンマーの放送事業もありましたけれども、民主化支援という大きな政策目標を掲げておりましたが、突如発生したクーデターによりまして、その意義を断絶させられたところであります。 今や通信インフラは、単なる経済基盤ではなくて、国家の安全保障に直結する戦略資産であります。それゆえに、地政学上のリスクは十年前とは比較にならないほど増大しているのが現状ではないかというふうに思っております。 JICTは、現在、こうしたリスクをいかに定量化、また評価をして、投資判断に組み込んでいるのかという点であります。二〇二五年に招聘をされましたマクロ経済、地政学の専門家顧問ですとか、また情報通信研究機構の技術アドバイザーの知見、こういったものを具体的にどのように投資の現場へ反映させているのか、この点につきましてお伺いをさせていただきたいと思います。”