黄川田仁志
内閣府特命担当大臣(沖縄及び北方対策・消費者及び食品安全・こども政策・少子化対策・若者活躍・男女共同参画・地方創生・アイヌ施策・共生・共助) · 自由民主党・無所属の会 · Japan
“少子化対策におきましては、給付施策だけでなく、税制も一つの大切な手段であると考えております。 個々の政策目的に対して、適切な効果が得られるような政策手段を選択しまして総合的に取り組む必要があると認識しております。このため、これまでも、給付のみならず、子育て世帯の経済的負担軽減に資する税制として、例えば扶養控除や一人親控除を措置しております。 また、議員御指摘のとおり、先月末に、第二回人口戦略本部におきまして、総理からは、省庁間の縦割りを排し、少子化傾向の反転等に取り組むこと、また、令和九年度予算要求を含めた必要な対応について検討すること等の御指示があり、この御指示を踏まえまして、現在、省庁、関係省庁におきまして、税制を含めどのような対応が取り得るか検討しているところでござ…”
“まず、各課の政策については、やはりその有効性、重要性を鑑みて、どこに集中的に投資するかとか、どこに財政を振り分けるかということは、検証しながら考えていかなければならないというふうに思っております。 そして、この子ども・子育て支援について、自治体の財政力等により生じている地域間格差の問題については、これは解消していくべき課題であると思っております。居住する地域によって必要な支援に大きな差が生じないように取り組むことが重要であります。 このため、私もそのような問題意識を持っておりますので、令和八年度から、財政力が低い地方自治体の子供施策を重点的に支援する地域こども政策推進事業を創設しました。また、子供施策の各事業で財政力が低い自治体等に高い補助割合を適用して重点的に支援するこ…”
“御指摘のとおり、学校の統廃合等に伴いまして放課後児童クラブを統合した例があることは承知しております。ただ、大切なことは、必要とする子供とその家庭にしっかりとサービスが提供されることや、統合等に伴う放課後児童クラブの質の低下を避けることでもあると考えております。 このため、現時点において自治体に対して放課後児童クラブの数を減らさないよう一律に求めることは考えてはおりませんが、一方で、放課後児童クラブの運営に当たっては、これまでも、利用人数に応じてクラス分け、一クラス当たり利用人数が過大なものとならないように配慮することや、運営の変更に当たっては保護者に丁寧に説明する必要があることについて、自治体に対して繰り返し周知してきたところであります。 こうした取扱いは放課後児童クラブ…”
“御指摘のいわゆるベビーシッターは、親の不在時に子供と一対一の状況になることが基本となる業務でありまして、子供を守る観点から子供への性暴力防止のための取組を推進することは大変重要であると考えております。 そのため、本年十二月の子供性暴力防止法の施行に先立ちまして、ベビーシッターのマッチングサイト事業者がベビーシッターとの間で委託契約を締結し、自ら保育の提供事業者となる場合には、児童福祉法上の認可外保育施設として子供性暴力防止法の認定を受けることを可能とする基準の改正を行いまして、今年度から適用をしたところであります。 その上で、日本成長戦略会議の下に設置されました関係府省連絡会議におきまして、ベビーシッターの安全や質の向上を踏まえた利用促進に関する検討を進めてきたところでご…”
“放課後児童クラブについては、令和七年五月一日の時点で全国で約一・六万人の待機児童が発生しております。この解消は大変重要な課題であると認識しております。 このため、こども家庭庁と文部科学省が令和七年十二月に取りまとめました放課後児童対策パッケージ二〇二六に基づきまして、放課後児童クラブの受皿確保を進めるために、二〇三〇年頃までに百六十五万人分の受皿整備を進めるという新たな目標を示しています。議員御指摘のとおり、パイを増やすべくその目標を設定しております。 小学校内で実施されている放課後児童クラブと放課後子供教室との校内交流型を強力に推進するとともに、普通教室のタイムシェアを含めた学校施設等の既存の施設の活用をより一層推進していくこととしております。 さらに、学校施設や既存施…”
“医療的ケア児への支援については、医療的ケア児等支援法を踏まえまして、家族等からの相談に専門的に対応し、関係機関との連絡調整や人材育成などに取り組み、地域の支援体制の中核となります医療的ケア児支援センターの整備を進めてきたところでございます。この医療的ケア児支援センターは、令和六年二月に全都道府県に設置されたところでございます。しかしながら、議員の御指摘のとおり、その取組の内容等に地域差があることは承知をしております。 こうした地域差を解消するため、こども家庭庁においては、人材配置等への財政支援の実施に加えまして、昨年度は、各地域の医療的ケア児等への支援の更なる強化に向けまして、自治体間で課題や好事例を共有する全国研修会を実施しました。また、令和八年度は、子ども・子育て支援…”
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“孤独・孤立対策推進法及び重点計画に基づき、担当大臣として、孤独、孤立に悩む人を誰一人取り残さない社会を目指し、地方公共団体及びNPO等の支援や孤独、孤立の予防に向けた普及啓発等の取組を強化します。現在直面している子供、若者の課題や将来の単身世帯の増加といった中長期的な課題に対し、関係省庁と連携してしっかりと取り組んでまいります。 また、就職氷河期世代等について、社会参加やリスキリングなど、就労、活躍に向けた支援等を推進してまいります。 アイヌ施策については、先住民族であるアイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するため、アイヌ文化の復興、創造等の拠点である民族共生象徴空間、ウポポイやアイヌ政策推進交付金を活用したアイヌ施策の推進、アイヌの人々の御遺骨の返還や尊厳ある慰霊の取組など、アイヌの皆様に寄り添って、未来志向の政策を総合的に推進してまいります。 食品安全については、国民の健康の保護を最優先に、食品の安全性の確保のため、科学的知見に基づき、客観的かつ中立公正に食品健康影響評価を行います。 また、評価結果等についてリスクコミュニケーションを実施してまいります。”
“障害者施策については、第五次障害者基本計画に基づく各種施策を推進するとともに、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けて、昨年末に取りまとめた行動計画を着実に実行し、政府一丸となって取り組んでまいります。 第十一次交通安全基本計画に基づき、高齢者及び子供の安全確保等の視点を重視した総合的な交通安全対策を着実に推進します。また、外国人や小型モビリティーの交通安全対策など最近の情勢を踏まえた課題を含め、令和八年度から始まる第十二次交通安全基本計画の策定に向けて取り組んでまいります。 昨年九月に策定した高齢社会対策大綱に基づき、年齢にかかわらず希望に応じて活躍できる環境整備等、高齢化の進展に対応し得る社会の構築に取り組みます。 共助の重要性が高まる中、休眠預金等に係る資金の活用や特定非営利活動法人の活動の促進、成果連動型民間委託契約方式の普及に関する施策等に取り組みます。 令和八年度に第五十回の節目を迎える東南アジア青年の船事業を始めとする各種の青年国際交流事業の着実な実施に努めてまいります。”
“男女共同参画、共生・共助、アイヌ施策及び食品安全を担当する内閣府特命担当大臣、女性活躍担当大臣、共生社会担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。 女性活躍、男女共同参画は、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会の実現や、我が国の経済社会の持続的発展において不可欠な要素です。 本年六月に策定した女性版骨太の方針二〇二五に基づき、女性が活躍できる地域づくり、全ての人が希望に応じて働くことができる環境づくり、あらゆる分野の意思決定層における女性の参画拡大、個人の尊厳が守られ、安心、安全が確保される社会の実現、女性活躍、男女共同参画の取組の一層の加速化などに政府一丸となって取り組んでまいります。 特に、女性や若者が住み続けられる地域づくりのため、来年四月の男女共同参画機構の設立に向けた準備を進めるとともに、地域における男女共同参画の推進に全力で取り組んでまいります。 新たな技術を悪用した配偶者からの暴力の被害を防止するための法案を今国会に提出しました。 年末を目途に、新たな男女共同参画基本計画を策定し、女性活躍、男女共同参画の取組を更に進めてまいります。”
“加えて、経済環境が急速に変化する中で、イノベーションや企業の成長を促す上では、様々な分野における取引実態の把握や競争の活性化に関する唱導などを通じて競争環境の整備を進めることも必要です。 このように、その役割がますます増大してきている公正取引委員会の体制について、質的、量的な充実を図ることに努めます。 浜口委員長を始め理事、委員各位の一層の御理解、御協力、また御指導を賜りますようにお願いを申し上げます。”
“公正取引委員会に関する事務を担当する大臣として、御挨拶申し上げます。 公正取引委員会は、独占禁止法及び下請法、さらには昨年十一月に施行されたフリーランス・事業者間取引適正化等法に違反する行為の取締りや未然防止を重要な使命としております。これらの法律の厳正かつ実効性のある運用が可能となるよう、執行体制の強化に取り組んでまいります。 また、下請法については、本年の通常国会において審議、可決していただいた改正法が来年一月一日に施行されます。改正下請法、通称取適法では、協議に応じない一方的な価格決定が新たに禁止されるほか、特定の運送委託が規制対象の取引に追加されます。改正法の施行に万全を期すとともに、サプライチェーン全体での適切な価格転嫁が商習慣として定着していくための環境整備に取り組んでまいります。 さらに、スマートフォンの利用に特に必要なソフトウェアについて、公正かつ自由な競争を促進するために制定されたスマホソフトウェア競争促進法が本年十二月十八日に全面施行されます。新法の円滑な施行に向けた準備も着実に進めてまいります。”
“社会や地域の課題解決に向けた民間公益活動の活性化に向けて、本年四月に施行された改正公益法人法の着実な運用、来年四月の新公益信託法の施行に向けた準備を進めるとともに、公益法人や公益信託が寄附等による支援を得られるよう、信頼性の確保や周知、普及を図ってまいります。 PPP及びPFIについては、令和十三年度までの十年間で三十兆円という事業規模目標の達成に向け、遊休公的施設を利活用するスモールコンセッションや、分野横断型や広域型のPFI等を進めるとともに、地方公共団体等に対する伴走支援を強化し、持続可能で活力ある地域経済、社会の実現を目指します。 このほか、適正な公文書管理などの政策を推進してまいります。 山下委員長を始め理事、委員各位の御理解と御協力をよろしくお願い申し上げます。(拍手)”
“孤独・孤立対策推進法及び重点計画に基づき、担当大臣として、孤独、孤立に悩む人を誰一人取り残さない社会を目指し、地方公共団体及びNPO等の支援や孤独、孤立の予防に向けた普及啓発等の取組を強化します。現在直面している子供、若者の課題や将来の単身世帯の増加といった中長期的な課題に対し、関係省庁と連携してしっかりと取り組んでまいります。 また、就職氷河期世代等について社会参加やリスキリングなど、就労、活躍に向けた支援等を推進してまいります。 アイヌ施策については、先住民族であるアイヌの人々の誇りが尊重される社会を実現するため、アイヌ文化の復興、創造等の拠点である民族共生象徴空間、ウポポイやアイヌ政策推進交付金を活用したアイヌ施策の推進、アイヌの人々の御遺骨の返還や尊厳ある慰霊の取組など、アイヌの皆様に寄り添って、未来志向の政策を総合的に推進してまいります。 食品安全については、国民の健康の保護を最優先に、食品の安全性の確保のため、科学的知見に基づき、客観的かつ中立公正に食品健康影響評価を行います。また、評価結果等についてリスクコミュニケーションを実施してまいります。”
“障害者施策については、第五次障害者基本計画に基づく各種施策を推進するとともに、障害者に対する偏見や差別のない共生社会の実現に向けて、昨年末に取りまとめた行動計画を着実に実行し、政府一丸となって取り組んでまいります。 第十一次交通安全基本計画に基づき、高齢者及び子供の安全確保等の視点を重視した総合的な交通安全対策を着実に推進します。また、外国人や小型モビリティーの交通安全対策など最近の情勢を踏まえた課題を含め、令和八年度から始まる第十二次交通安全基本計画の策定に向けて取り組んでまいります。 昨年九月に策定した高齢社会対策大綱に基づき、年齢にかかわらず希望に応じて活躍できる環境整備等、高齢化の進展に対応し得る社会の構築に取り組みます。 共助の重要性が高まる中、休眠預金等に係る資金の活用や特定非営利活動法人の活動の促進、成果連動型民間委託契約方式の普及に関する施策等に取り組みます。 令和八年度に第五十回の節目を迎える東南アジア青年の船事業を始めとする各種の青年国際交流事業の着実な実施に努めてまいります。”
“男女共同参画、共生・共助、アイヌ施策及び食品安全を担当する内閣府特命担当大臣、女性活躍担当大臣、共生社会担当大臣として、一言御挨拶を申し上げます。 女性活躍、男女共同参画は、全ての人が生きがいを感じられる、多様性が尊重される社会の実現や、我が国の経済社会の持続的発展において不可欠な要素です。 本年六月に策定した女性版骨太の方針二〇二五に基づき、女性が活躍できる地域づくり、全ての人が希望に応じて働くことができる環境づくり、あらゆる分野の意思決定層における女性の参画拡大、個人の尊厳が守られ、安心、安全が確保される社会の実現、女性活躍、男女共同参画の取組の一層の加速化などに政府一丸となって取り組んでまいります。 特に、女性や若者が住み続けられる地域づくりのため、来年四月の男女共同参画機構の設立に向けた準備を進めるとともに、地域における男女共同参画の推進に全力で取り組んでまいります。 新たな技術を悪用した配偶者からの暴力の被害を防止するための法案を今国会に提出しました。 年末を目途に、新たな男女共同参画基本計画を策定し、女性活躍、男女共同参画の取組を更に進めてまいります。”
“令和六年度版男女共同参画白書においては、G7各国を始めとする諸外国と比較すると、我が国の睡眠時間は男女共に短いことが示されています。また、その要因については、働く女性が増加し、共働き世帯数が専業主婦世帯数の三倍となっている中で、家事、育児等が女性に偏ったまま、現在女性は睡眠時間を減らすことで対応している可能性があるということを指摘しております。そして、男性については、依然として長時間労働も多い状況の中で、睡眠時間の確保及び家事、育児等との両立に苦慮していることがうかがえると指摘されております。”
“ただいま総理から、御指示を踏まえましたので、破綻商法等、悪質な商法のある中で、より有効な解決策がないか、消費者庁が中心となって検証していくこととしたいと思います。”
“一方で、厳しい状況の中で一体何ができるのか、元島民の皆様の思いに寄り添い、まずは北方墓参の再開に向けて尽力していきたいという趣旨の発言もさせていただきました。 今後とも、担当大臣として、北方問題に全力を傾けてまいる所存であります。”
“私は平素から、足を運ぶことができる最東端、最西端、最南端、最北端等の先端に行って、自分の目で見て、領土問題や外国との距離を実感し、様々な問題について考えるようにしてまいりました。また、様々な機会を捉えまして、多くの人にそのように勧めてまいりました。 今回、納沙布岬から改めて北方領土を眺めて、改めて、特に若い方に、納沙布岬などの場に足を運んで、自分の目で見て、領土問題を自分のこととして思いをはせてもらいたいという思いを話しました。しかし、納沙布岬の当時の気象状況は寒風吹きすさぶ中でありまして、話の全体の文脈を捉えて聞いていただく、御理解いただくことが難しい状況でありました。ですから、そこで、改めて現地での会見の場でも、北方領土は我が国固有の領土であるということをはっきりと申し上げた上で、先ほどの私の思いを話させていただきました。 納沙布岬に立ちまして北方領土の近さを改めて実感する中で、これを絶対に取り戻したいという気持ちを新たにしたこともお話しさせていただきました。”
“超党派で取りまとめられた提言の内容は、大変重く受け止めさせていただいております。 御指摘の政府備蓄米無償交付についてでありますが、子供食堂に対する政府備蓄米の無償交付については、農林水産省と連携して、制度の周知や申請手続の簡素化を実施し、できる限り早期に子供たちに行き渡るよう、引き続き取り組んでまいります。 議員御指摘のカバー率等、必要なデータを収集し、これに基づく改善を行っていくことは重要であるというふうに考えております。御指摘の無償交付については、どのような情報の把握が可能か、農林水産省とも連携して検討してまいりたいと考えております。 今後とも、鈴木議員が事務局長をされている超党派、子どもの貧困対策推進議員連盟の提言をよく参考にさせていただきまして、全ての子供、若者が幸せな状態で成長できるよう、政府を挙げて子供の貧困対策に取り組んでまいります。”
“引き続きよろしくお願いいたします。 最後に、防衛と民生の研究の融合についてお伺いします。 現在なお、防衛の研究と民生の研究がそれぞれ独立した世界のものと扱われる傾向があると強く感じています。しかし、技術革新が進む中で、衛星コンステレーション、ドローン、AI、量子技術など、多くの先端技術が明確なデュアルユースの対象になっております。これからの時代、防衛と民生の研究分野は明確に線引きされるものではなく、むしろ、互いに連携し、人的交流や共同開発を進めることで大きな成果を生み出せると考えます。そのためには、大学、民間の研究所や、企業、特にスタートアップ企業などとも積極的に連携していくことが重要であります。 防衛省としてこのような技術融合や人材交流をどのように推進していくお考えか、現時点での取組方針をお聞かせください。”
“ありがとうございます。 いろいろと努力なさっているということでございますが、ここで私が一つ取り上げたいのは、そうはいうものの、まだ一部の大学がいまだに防衛関連の研究に後ろ向きであるということであります。 確かに制度への応募は回復、増加傾向にありますが、依然として一部の大学等の中に安全保障に関する研究に対して慎重あるいは否定的な姿勢が根強く残っていると聞いております。実際に現場の研究者からは、防衛省の制度に応募できない、あるいは、防衛に関わると誤解を受けるといった声が聞かれております。これは、二〇一七年の声明及びそれに基づくガイドラインの影響がいまだに各大学などの組織内に強く残っているのではないかと考えます。 そこで、私は、二〇二二年の学術会議会長の回答内容を防衛省はもっと丁寧に大学や研究機関に説明するべきだと思っております。防衛研究が必要不可欠なものであり、誤解に基づき忌避するのではなく、前向きな関与が求められていると改めて伝えていくべきではないでしょうか。防衛省の見解をお聞かせいただければと思います。”
“この見解が転機となりまして、二〇二三年以降は防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度への大学等からの応募が回復し、今、増加傾向であるということでございます。 防衛生産・技術基盤は防衛力そのものと位置づけられております。その防衛生産・技術基盤の基礎となるのが大学などの研究であります。ですから、私は、安全保障技術研究推進制度への応募数を更に増やす必要があるのではないかと考えております。そのために防衛省、防衛装備庁としてまだやれることがあるのではないかと思っております。 そこで、防衛省に御質問させていただきたいと思います。 現在、防衛省として、大学の研究者が安全保障研究に取り組みやすくなるよう、どのような働きかけや環境整備を行っているのか、御説明ください。”
“自由民主党の黄川田仁志です。 昨日、日本学術会議法が成立いたしました。私は内閣委員会で日本学術会議と防衛関係の研究について質問してまいりましたので、このことに関連して本委員会で質問させていただきたいと思います。 日本学術会議は、二〇一七年に軍事的安全保障研究制度に関する声明を発出しました。この声明を基にして、学術会議は、大学等の各研究機関に対して、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究について、技術的、倫理的に審査する制度を設けることを大学等に求めました。また、学協会等に対してガイドライン等の整備を求めました。この声明をきっかけに、防衛装備庁が取り組む安全保障技術研究推進制度に対する大学などからの応募が減少いたしました。 しかし、二〇二二年、内閣府特命担当大臣から、この学術会議の防衛研究に関する態度について当時の日本学術会議の会長に質問したところ、会長からは、もはやデュアルユースとそうでないものを単純に分けるのは困難、その扱いを一律に判断するのは現実的ではないという回答を得ました。”
“城内大臣の力強いお言葉をいただきまして、ありがとうございました。 中国は、国を挙げて造船業を支えております。韓国もまた、巨額の助成金を通じて、国家戦略としてこの分野を押し上げてまいりました。それに対して、日本の造船企業は、ほとんど民間の独力で、圧倒的に不利な状況で勝負を挑み続けているわけでございます。 城内大臣、是非とも船舶の船体そのものを特定重要物資と位置づけていただきたい、これを最後にお願いをさせていただきたいと思います。そして、昨日お話ししたということもありますから、造船業自体をいかに守っていくか、このことを念頭に置いて、特定重要物資について十分な検討をして、絶対成し遂げて、船体そのものを特定重要物資としてください。 造船日本を再興しましょう。どうぞよろしくお願い申し上げます。 以上で質問を終わります。ありがとうございました。”
“この節目を捉えて、どうか、船舶の船体を新たに特定重要物資として位置づけて、支援の対象に加えていただきたい。我が国の造船産業の未来を守るために、ひいては日本の安全保障、日米同盟の関係の発展のために必要不可欠な一歩だと考えております。城内大臣の御見解をお聞かせ願います。”
“ですので、中国や韓国の姿勢の改善を待つのはもうやめるべきであって、我が国でやるべきことは、日本自らできることをしっかりと実行していくことが必要であります。 そこで、城内大臣に考えていただきたいことがございます。経済安全保障推進法についてでございます。 釈迦に説法となりますが、国民の生存に必要不可欠又は国民生活、経済活動に甚大な影響のある物資の安定的な供給を図るために、この目的のために、重要物資の安定的な供給確保に関する制度が本法で定められております。 現在、造船分野では、船舶用のエンジンやシャフト、プロペラ、ソナーといった部品等が特定重要物資に指定されております。そして、国の支援対象となっております。これは、経済安全保障の観点から、極めて重要な取組であると私も理解しております。 しかし、私が本日申し上げたいのは、それらの部品等を搭載する船舶の船体そのもの、これこそが経済安全保障の中核をなすべきものだということであります。 法律の附則でも示されているとおり、経済安全保障推進法は、今年八月、施行から三年となります。見直しの時期を迎えております。”
“ありがとうございます。 今のところ、全くWTOは頼りになりそうにないという話でございます。 そんなWTOでございますが、韓国については、法外な助成の実態を具体的に把握することができましたので、日本はWTOに提訴することができました。しかし、中国については、国営の造船企業にどれくらいのお金が入っているか分かっておりません。過去に、七年間で約十四兆円を投入したとのアメリカの報告があります。しかしながら、中国の軍事予算と同様に、本当の実態は実際には分かっていないというのが事実でございます。ですので、機能不全のWTOにすら中国を提訴することができなかったということであります。 このような状況の中で、日本の民間の造船会社は懸命に頑張っているわけでございます。日本の国力を維持し、強化するため、そしてアメリカとの同盟の維持のためにも、今こそ、日本の造船能力、ひいては造船業を守らなければならないと思います。そのために、強力な支援策を真剣に練らなければならないと私は思います。残念ながら、今外務省がお話ししたように、WTOは今ほとんど機能しておりません。”
“WTO加盟国がルールに基づいて提訴しても、また協議しても前に進まない、ルールを守る側が不利になるという、極めてひずんだ構図になってしまっています。 こうした状況を踏まえまして、外務省として、今、WTOについてどう受け止められているか、現状の評価を率直にお聞かせいただければと思います。”
“目に見えるような進展は見られていない、無視されているということでございます。 国交省ははっきり申し上げませんでしたが、参考までに皆様にお伝えしますと、韓国が二〇一五年から二〇一七年にかけて大宇造船海洋へ出した公的金融支援の額は、一・二兆円という巨額なものでございました。これに対して何ら是正措置が取られていないということでございます。 これに加えまして、韓国は、造船大手三社に今後五年で計九兆ウォン、約一兆円を投入し、中国と競争するということが昨年海外メディアで報じられております。不法な補助金を是正するどころか、更に市場をゆがめることになる可能性があります。法外な補助金のことでWTOに提訴されたことについて、全く意に介しておりません。 このような状況を見るにつけて、WTOという国際機関そのものに対して疑問や懸念を感じざるを得ません。 特に、二〇一七年から、アメリカはWTOの上級委員の任命を拒否し続けております。このことによって、WTOの紛争解決機能は事実上完全に停止してしまっております。”
“日本の造船が劣勢になった一つの理由は、国有企業を有する中国と、政府の企業助成が手厚い韓国が参加するひずんだ競争環境の下で日本の民間企業は戦わなければならなかったということであります。 そこで、まず、このひずんだ造船市場を正す試みを日本はやってまいりました。日本は、韓国の造船企業に対する支援措置は市場を歪曲しているなどとして、二〇一八年、韓国をWTOに提訴しております。そして、その後も改善が見られなかったため、二〇二〇年に二国間協議を行いました。 そこで、国交省にお尋ねします。 韓国との二国間協議を最後に行ってから四年以上がたちました。この間に、韓国側に何らかの変化あるいは改善の措置が見られたのかどうか、現時点での状況をお聞かせ願います。”
“私は、今の日米交渉の中で造船を交渉カードとして模索することについては大変意義があると思っております。 これに関して、非常に現場も心配しているようでございます。果たして今の日本の造船業でアメリカの要請に応えられるのかと不安に感じている方も少なくございません。 日本の造船の技術力は世界トップレベルでございます。しかし、人的資源や経営基盤の面では、決して万全とは言えません。だからこそ、アメリカとの協力を進めていくためには、日本国内の造船業そのものをしっかりと支えていく国としての取組が必要不可欠であると私は考えております。 かつて日本の造船は、世界一のシェアを誇っておりました。しかし、今では、中国、韓国に次ぐ第三位でございます。日本造船工業会の資料によりますと、二〇二四年の世界の造船量のシェアは、総トン数ベースで、中国が五五%、韓国が二八%、日本は一三%となっています。日本のシェアは年々減り続けております。このままでは、アメリカを助けるどころか、中国や韓国に負けて、アメリカの造船業のように衰退してしまうかもしれません。”
“一部の報道によりますと、日本側は、この関税交渉において、アメリカの造船への関心を踏まえまして、譲歩を引き出すカードの一つとして造船分野の協力を検討していると伝えられております。北極砕氷船の協力、修繕能力の拡大、共同投資といった具体的な内容も含まれているとのことでございますが、実際、今回の交渉におきまして、造船分野について日本からどのような提案を行っているのか。これは外交上配慮が必要なことは十分承知をしておりますが、可能な範囲で御説明いただければと思います。国定政務官、よろしくお願いします。”
“自由民主党の黄川田仁志です。 昨日から、赤澤担当大臣がアメリカとの五回目の関税交渉のために渡米されたと承知をしております。三週連続の訪米ということであります。まずは、赤澤大臣の御尽力に心より敬意を表したいと思います。 その関税交渉において、日本の造船がこれまでにないほど注目を集めております。本日は、その造船を中心に御質問させていただきたいと思っております。 トランプ大統領は、アメリカの国内の造船業の復活がアメリカの国力の回復につながると考えているようであります。また、安全保障の要だとも考えているようであります。 そこで、アメリカの連邦政府もそれに呼応して、超党派でSHIPS法案が提出をされております。加えまして、トランプ大統領は、中国の脅威に対抗するために、海事分野に関する大統領令や通商法三〇一条制裁も行う勢いであります。中国の造船に対する極めて強力な動きを打ち出しております。 こうしたアメリカの動きの中で、日米間で関税をめぐる交渉が続けられているわけであります。”
“日本国内で困っている人が多くいるわけでありますので、日本学術会議の国民に対する姿勢が問われていたんだと私は思います。 また、中国科学技術協会と交流があるというのであれば、その関係を通じて科学的に問題がないということを中国に伝える努力をしたのでしょうか。先ほどの説明では、していないということになります。 日本学術会議は、国の財政で支えられております。言い換えれば、国民の税金で支えられているのです。このことは、新法で特殊法人に移行しても変わりはありません。そのことも日本学術会議にはよく分かってほしい、そういうことを光石会長に訴えたいと思います。 まだ若干時間がありますので、今度は政府に対しても一言申し上げます。あっ、もう終わりですね。 時間が参りましたので、政府に対しては個別にお話しさせていただきます。 これで質問を終了いたします。どうもありがとうございました。”
“坂井大臣、ありがとうございました。 あと数分残っておりますので、光石会長、日本学術会議に対して、私から少し、最後に要望をさせていただきたいと思っておりますので、答弁は結構でございますから、よく聞いていただければと思います。 現行法の前文に、日本学術会議は、科学者の総意の下に、ここに設立されると書いてあります。日本学術会議の方々はよく引用されております。 しかし、アメリカ占領下でありますが、日本学術会議を設立したのは国会であり、すなわち国民であります。日本学術会議は、究極的には国民のためのものでなくてはなりません。 参考人質疑で、私は、福島第一原発の処理水に関する科学的な知見を日本学術会議に出してほしかったとお話をしました。梶田前会長からは、争点は政治的なものであるとして、IAEAが安全性に問題がないと指摘しているとおっしゃいまして、科学的には決着しているという答弁でありました。 私は、科学的な知見を政府に提言する立場である日本学術会議こそ、日本のアカデミアとしてこの問題に対して科学的な発言をすべきであったと思っております。”
“ありがとうございます。 何かと、日本の大学を含めて、学術界は情報管理が甘いと私は思っておりますので、秘密保持についてはしっかりと対策を取るようお願いをいたします。 次に、坂井大臣にお聞きいたします。 坂井大臣は前の委員会で、任命拒否が学術会議改革のきっかけになったのではなく、それ以前から議論していたと説明しております。また、学術会議自体も自主的に改革を始めていたなどと答弁しております。事実関係はそうだと私も思います。 しかし、私は、この任命拒否がきっかけとなって、それまでほとんどの国民が知らなかった学術会議の活動が世に知られることになったのだと思っています。同時に、日本学術会議の多くの課題も国民に明らかになりました。任命拒否が今回の制度改革に弾みをつけたという一面も重要であると考えております。 そこで、坂井大臣は、この任命拒否についてどのような受け止めをしているのでしょうか。”
“ありがとうございます。 今の御説明では、今度の、外国人が正会員になることに対して大きな期待がある、今の正会員と同様な活動をしてほしいというような期待があるということでございました。 これについては、先日の参考人質疑で、有本建男参考人が、アカデミー間の国際連携の重要性やアカデミーを取り巻く世界のダイナミズムから、新しい日本学術会議には多様な背景を持つ会員として外国人会員が必要であると言及されました。アカデミアの世界的視点から見ると、有本参考人の御意見は正しいと言えると思います。 では、視点を変えて、国の安全保障のことを考えた場合はいかがでしょうか。外国人会員が増えることで、本来何らかの機密として守らなければならない研究情報や技術情報が海外に流出してしまうおそれはないのでしょうか。特に、国家情報法なる法律を作り、国内外にいる国民全員をスパイにできる国の研究者に対しては、様々な面で慎重にならざるを得ません。外国人会員制度を導入するのであれば、研究や技術に関わる情報の秘密保持の対策も同時に考える必要があると私は思います。 そこで、質問でございます。”
“ありがとうございます。 今の御説明ですと、外国人アドバイザー一名、その役割は、正会員としての活動というよりも、今言ったように、広報等のアドバイスをしていくというような形の仕事ということと理解いたしました。 そして、質問を続けていきますが、現在審議している新しい法律の下では、日本学術会議は特殊法人となり、国の機関でなくなります。よって、外国人を、単なる今のようなアドバイザーではなく、直接正会員にすることが可能となります。 現在の外国人アドバイザー制度と比較すると、具体的に何が変わるのでしょうか。特に、活動の範囲が現在と比べてどれくらい広がることが想定されるのでしょうか。具体的に教えてください。”
“そこで、質問でありますが、実際に今何人いらっしゃるのでしょうか。また、どのような活動をしているのでしょうか。”
“私は、この覚書の締結については、やはりもう少し慎重に考えるべきだと思っております。中国製造二〇二五が発表された時期とも重なっておりますので、是非、今後とも、この覚書は新法人に移ってからも有効ということでありますので、これは慎重に慎重を期したおつき合いをするということ、しなくてもいいんですけれども、するということでお願いをします。そのことを強く会長に要望いたします。 次に、本法案における日本学術会議の外国人会員の在り方について御質問させていただきたいと思います。 現行の学術会議は国の機関でありますので、会員の身分は非常勤の特別職公務員となります。日本の国家公務員法では、国家公務員の採用には日本国籍が要件となっております。したがいまして、外国人が今の学術会議の会員になることはできません。 ですので、現在は、外国人の研究者の方が日本学術会議の活動に参加する際には、会員としてではなく、外国人アドバイザーという資格で参加できるようになっています。私が確認した資料によりますと、外国人アドバイザーは九名程度採用できることになっていました。”
“ありがとうございます。 今の御説明ですと、覚書には先ほど私が話したとおり書かれているものの、交流頻度また内容等についてはそれほど深く進んでいるものではないというふうに理解しました。 私は、この両団体で交わした覚書のとおりの科学技術の情報交換、情報共有を行っていたとすれば、安全保障上ゆゆしき事態だと思ったのでありますが、実際は今答弁があった程度の交流ということなので、少し安心しております。なぜならば、学術会議が中国科学技術協会と連携しているのであれば、間接的に中国の人民解放軍の関係団体ともつながっていることになるからであります。 二〇一三年に、中国政府は、中国科学技術協会と中国工程院との提携を正式に発表しております。そして、中国工程院は、中国人民解放軍の軍事科学院の傘下にあります国防工程研究院と頻繁に人的交流をしていることが確認されております。つまり、日本学術会議は、日本国内では研究者に対して防衛関係の研究を行うことへの一種の圧力をかけているにもかかわらず、一方で、間接的ではありますが、中国の人民解放軍の関係団体とつながりがあるということになります。”
“とにかく、新法によって新しく特殊法人になり、そして、政府と学術会議とお互い信頼関係を持って進んでいくという姿を望んでおります。 次の質問に移りたいと思います。 日本学術会議と中国科学技術協会との連携についてお尋ねします。 日本学術会議は、二〇一五年に、中国科学技術協会と相互協力の覚書を交わしています。覚書には、学術活動の情報交換、アイデアや情報の交換のための研究者の間の交流、科学情報の共有などの協力を行うこととなっております。 実際に、日本学術会議と中国科学技術協会との間で、どれくらいの頻度でどのような協力活動を行っているのか、具体的に教えていただければと思います。”
“個人の学問の自由には介入する一方で、学術会議の集団の学問の自由は守れという、これは私は矛盾していると思います。 戦後間もなく、アメリカの占領下で、日本学術会議がアメリカの手でつくられたときと時代は大きく変わりました。今、日本が戦争をしかけることはございません。今回、特殊法人になることを機にして、日本学術会議には、現在の日本の置かれている状況に合った研究をすることを尊重してほしいと思います。そして、研究者個人の学問の自由を侵さない組織になることを期待しております。 このことについて、会長、いかがコメントされますか。”
“ありがとうございます。 今の御説明で、デュアルユースなるものの研究については否定するものではないということでございましたが、これは確かに、令和四年に、デュアルユースとそうでないものと単純に二分するのはもはや困難であるということで、一律に判断するのは現実的ではないということを回答されております。そういうかいもありまして、また大学からの応募の件数が増えているということでございますが、やはりそれ以前は少ない、少なくなったと言わざるを得ないというふうに私は思います。 この二〇一七年の声明によって、日本学術会議は、大学等の各研究機関に対して、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究については、技術的、倫理的に審査する制度を設けることを求めております。今御説明があったとおりでございます。また、学協会等に対して、ガイドライン等を設定することを同様に求めております。そして、先ほど防衛装備庁からもありますように、今もなお、このことが大学等における防衛関係の研究活動に対する障害となっております。”
“もしそのような事態があるとしましたら、日本学術会議は個人の研究者の学問の自由を侵害したことになると私は考えますが、光石会長はどのようにお考えでしょうか。お答えください。”
“ありがとうございます。 この学術会議の声明が防衛装備庁の募集にネガティブに影響しているということは、私が持っている資料では、今詳しく説明はございませんが、やはり一七年の声明発出以降、十二件、九件、九件、その後十二件ということで、非常に、当初出発した募集件数、これは大学に対する件数でございますが、大学からの募集でございますが、減っているということで、私はこれはネガティブに影響したというふうに考えております。そして、この声明が研究者の萎縮を招いたと思っております。 日本学術会議は、安全保障技術研究推進制度に応募した研究者に対し、直接的又は間接的に圧力をかけた疑いがございます。例えば、二〇一六年に行われた安全保障技術研究制度において、北海道大学のある研究が採択されております。しかし、二〇一七年に発出された学術会議の声明によりまして、その採択された研究は二〇一八年に辞退することになってしまったということでありました。そのような事案の記事を私は読みました。”
“防衛装備庁が募集しています安全保障技術研究推進制度の募集状況について教えてください。また、その状況について、防衛装備庁はどのような評価をしているのか、日本学術会議が二〇一七年に発出した軍事的安全保障研究制度に関する声明が募集状況にどのような影響を与えたと考えているのか、お答えください。”
“自民党の黄川田仁志です。 先日の参考人質疑の中で、学術会議の自主性と独立性、そして学術会議の集団としての学問の自由という話が頻繁に出ておりました。 学術会議の組織としての自主性と独立性が大切であるということは理解いたしておりますが、集団としての学問の自由が必要であるということが余り私にはよく分かりませんでした。それよりも、別の思いが私には湧いてまいりました。それは、学術会議が圧力団体のようになって、個々の研究者の学問の自由に何らかの影響を直接的また間接的に与えているのではないかという懸念でございます。 日本学術会議は、戦前、科学者が国の戦争遂行に協力したことへの反省に立ち、一九五〇年及び一九六七年に、軍事目的の科学研究を行わない旨の声明を発出しております。そして、二〇一七年には、その過去の二つの声明を継承し、防衛装備庁の安全保障技術研究推進制度に対し、政府による研究の活動への介入が強まる等の懸念を示しました。そして、軍事的安全保障研究とみなされる可能性のある研究については、その適切性を審査する制度を設けるべきとする声明を発出しております。 そこで、防衛装備庁にお尋ねいたします。”
“最後に、有本先生にお聞きします。 今回の法人化で、学術会議を先進諸国の自由なアカデミーから中国、ロシアのアカデミーに近づけることになるという意見もあるようです。しかし、私は逆であると考えます。この改革で、他の先進国に近いアカデミーになっていくのだと思っております。有本先生はどのようにお考えになりますでしょうか。”
“ありがとうございます。 私は、日本のナショナルアカデミーとして、しっかりと科学的見地に基づいて、この海洋放出は正しいというお墨つきを与えるような見地を出すべきであったと今でも思っております。やはりそれが、自主性、独立性を保つという上でも、国民、また国益に利する、そういう意思表明もこれからしていくべきだというふうに思っておりますので、その辺り、今後、そういう意味で私は改革が必要だというふうに考えております。 今度は、現行法律の前文について、永田先生に御質問したいと思います。 日本学術会議は、前文に書かれている設立の理念が条文の本則に移ることや、平和的復興などの言葉が現代的な用語に変わることで、学術会議の理念が失われてしまうといって不快感を示しております。永田先生は、現行法の前文や目的規定をどのように評価されていますでしょうか。”
“まさに日本学術会議が会員の知識を結集して政府に対して意思を表出する勧告を行ってもよかったのではないかと思いますが、いかがでしょうか。”
“ありがとうございます。 今、助言機能の強化というお話がありますが、今の日本学術会議の勧告、これは私、少ないんじゃないかというふうに思います。先ほどサイエンス・フォー・ポリシーという話がありましたが、本来、日本学術会議は政府に対して意思を表出することができるというふうに思っています。 梶田先生が会長のときの二〇二三年に、日本学術会議の在り方の見直しについての勧告をしております。それ以前に遡ると、二〇一〇年になります。総合的な科学・技術政策の確立による科学・技術の持続的振興に向けてということであります。しかし、どれも学術会議の在り方や立場を主張するものであります。私は、この間、勧告すべき事項がなかったのかということを思うわけであります。 例えば、東京電力福島第一原発の処理水の海洋放出について、学術会議は提言や見解を出しておりません。科学に基づく発言をすべきであったというふうに思います。また、AIについても、社会を大きく変える産業革命的な衝撃となり得るものであります。その対応には、理系や科学の知見のみならず、社会学又は歴史学、倫理学的な幅広い知見が必要であります。”
“今、日本学術会議がナショナルアカデミーとしてよりよくその役割、機能を果たすことが大切であるということでお話がありました。 ナショナルアカデミーとしての役割、機能というものはどういうものだというふうに考えていらっしゃいますでしょうか。”
“ありがとうございました。 であるならば、このような発言を聞くと、会長が知らないところで、特定の考え方に基づき、異なる考え方を持つ人を排除するような選考を行ってきた人がいるということが私は明らかになったというふうに考えます。 次に、日本学術会議の法人化に関する質問をまた梶田先生にしたいというふうに思います。 梶田先生は様々な、特に五点についての懸念をお話をしておりましたが、学術会議を法人化する理由がないということも取材等で述べております。 そもそも、学術会議の法人化に反対ということでよろしいんでしょうか。”
“梶田会長在任中の会員選考に際して、そのような議論をしたことも聞いたこともないということでしょうか。もう一度はっきり答えていただければと思います。”