塩川鉄也
日本共産党 · Japan
“国民の反対、懸念の声を無視して、国民の総意に背くものと言わねばなりません。 第二に、日本国憲法の下で、多様な性を持つ人々によって構成されている日本国民の統合の象徴である天皇を男性に限定する合理的理由はどこにもありません。女性天皇を認めることは、日本国憲法の条項と精神に照らして合理性を持つものです。 政府や自民党は我が国の歴史と伝統を強調しますが、戦前の大日本帝国憲法の「万世一系ノ天皇之ヲ統治ス」「天皇ハ神聖ニシテ侵スヘカラス」という天皇主権は否定され、根本的に転換しています。日本国憲法第二条は皇位を世襲のものとしていますが、戦前の皇男子孫継承は削除され、戦前とは大きく変わっています。 にもかかわらず、男系男子による皇位継承を不動の原則として固執する政府の姿勢は、かつての家…”
“六月二十五日の全体会議の話がありました。その際に、福島みずほ議員が、要綱の養子皇族男子の子孫の皇族としての地位は実方の系統によるものとするとの記述について、養子の子供は皇位継承を持つということかと質問したのに対し、山崎内閣府参与は、実方の話につきましては現行法の解釈としてどうなるかということだろうと思っておりましてと、明確に答えておりませんでした。こういう説明で立法府の総意とはなりようがないと言わなければなりません。 本来、有識者や憲法学者などの参考人、また国民の声を広く聞く公聴会など、国民的な議論を行うべき問題であります。そもそも国民の総意に基づく天皇の制度はどうあるべきなのか、大いに国民的な議論をやる必要があります。 日本共産党は、女性天皇、女系天皇の問題を正面から議…”
“三十六親等から三十八親等の隔たりがある。男系男子に固執することで、六百年前の室町時代まで遡る遠い血筋の人を探し出して養子にする、これに対して広く国民の理解と支持を得るのは困難ではないのか。 二〇〇五年の政府有識者会議の報告においても、これらの方々を広く国民が皇族として受け入れることができるか懸念される、皇族として親しまれていることが過去のどの時代よりも重要な意味を持つ象徴天皇の制度の下では、このような方策につき国民の理解と支持を得ることは難しいと述べております。 こういう点についても、二〇〇五年の報告書は、養子について、国民の理解と支持、安定性、伝統のいずれの視点から見ても問題点があり、採用することは極めて困難であると否定していたわけであります。こういった問題について検討…”
“立法府の総意といいますけれども、全体会議に参加している十三会派のうち五会派が反対しており、到底立法府の総意と言えるものではありません。 朝日新聞の世論調査では、養子縁組をできるようにする法整備を急ぐ必要はないが七一%で、急ぐべきだの一九%を大きく上回りました。読売新聞では、皇室典範の議論が十分だったとする回答は三九%にすぎません。今日の朝日新聞の社説では、改定案が国民の総意を得たとは到底言えない、立法府の総意も逸脱している、沸き起こる異論や批判を顧みない姿は極めて異常である、このままの成立は許されないと指摘し、全国紙の読売、毎日、日経も慎重な議論を求めております。 国民の総意に支えられるべき天皇の制度について、国民の疑問や懸念を無視することは許されないと思います。 そもそ…”
“私は、日本共産党を代表して、皇室典範改正案に反対の発言を行います。 第一に、天皇の制度の問題は憲法の条項と精神に基づいて広く国民的な議論をすべき問題であるにもかかわらず、本日、僅か三時間の質疑で採決を強行しようとしていることに強く抗議をするものです。 日本国憲法第一条は、天皇の地位は、主権の存する国民の総意に基づくとしていますが、高市政権が提出した皇室典範改正案は、国民の総意を得ているとは到底言えません。 どの世論調査でも、女性天皇を認めるべきという意見が多数です。にもかかわらず、法案が男系男子による皇位継承を不動の原則とし、旧宮家の一般国民である男子を皇族の養子に迎える案を進めようとしていることに、国民は疑問の声を上げています。 朝日新聞の社説は、立法府の総意でも国民の…”
“しかも、政府は、皇位継承の問題とは切り離した皇族数の確保策といいながら、養子の子の男子が皇位継承資格を持つとする規定を盛り込みました。国会と国民を愚弄するやり方であり、断じて許されません。 法案の旧宮家の男系男子を皇族の養子に迎える案は矛盾に満ちています。対象とする旧宮家は、八十年前、現典範に基づき自らの意思で皇籍を離れた人々であり、皇族の養子を禁止する現行の皇室典範の規定を覆してまで養子とすることは大きな矛盾です。 旧宮家だからといって、一般国民として生まれ育ってきた人々を特別な身分である皇族にすることは、憲法十四条一項が否定した門地による差別に抵触します。旧宮家の男系男子の子孫を将来にわたって養子候補とし、準皇族ともいうべき新たな特別身分をつくるもので、憲法に反します…”
The complete record
Every one of 1,203 lines we hold for 塩川鉄也, in date order, each linked to its source. Free to read, in full, without an account. Page 11 of 25.
“私は、日本共産党を代表して、いわゆる能動的サイバー防御法案に反対の討論を行います。 第一の理由は、通信の秘密を根本から覆す違憲立法だからです。 本案は、サイバー攻撃の実態把握のためと言って、送受信者の同意なく、政府が通信情報をコピーできるとしています。さらに、自治体を含む基幹インフラ事業者に加え、あらゆる民間事業者と協定を結び、その利用者の情報を吸い上げることを可能とします。国民の通信の秘密侵害法案にほかなりません。 自動選別によりIPアドレスなど機械的情報のみを分析すると言いますが、機械的情報も通信の秘密の対象であることは政府も認めております。 また、収集した情報は、外国政府など第三者提供も可能です。そもそも、個人情報の原則は、必要以上に収集しないこと、目的外利用や第三者提供は事前に本人同意を得ることです。政府がこれらをことごとく無視するのは極めて重大です。 国民への監視強化の危険も深刻です。協定で得た情報は、目的外利用も可能で、その範囲に制限はなく、警察や自衛隊などが自らの業務に使用することも政府は否定しませんでした。”
“実態として、通信の秘密、プライバシー権を侵害をする、そういう重大な問題があるということを指摘をして、質問を終わります。”
“IPアドレスやメールアドレスなどの機械的情報であっても、いつどの端末からどこと通信したのかが分かるわけで、通信の秘密に該当する情報であることは政府も認めているところであります。 岐阜県にある大垣署は、脱原発運動や平和運動をしていた市民の個人情報を収集をし、電力会社に提供していた。警察による日常的な市民監視が明らかになったのがこの大垣署の事件であります。裁判所によって、警察が個人情報を収集、保有、提供したことについて違法と断じる判決が出された後も、情報収集については一切反省をしていないのが警察であります。 国民の広範な通信情報を収集するこの法案が市民監視につながるのではないのか、重大な危惧があると言わざるを得ません。この法案では、通信の秘密とプライバシー権が侵害されるのではないかという国民の不安は解消されないのではありませんか。”
“一問飛ばしまして、目的外利用についてお尋ねをいたしますが、法案には、事業者との協定に基づき収集した情報を海外からのサイバー攻撃被害防止以外にも利用できる目的外利用の規定が盛り込まれております。警察や自衛隊などが自らの業務に使用することも排除されていないのではありませんか。”
“通信情報を丸々コピーをするということを前提での説明ということであります。政府が必要と判断した情報は一旦は丸々複製、コピーをされるということであります。今までにないことをやる。自動選別するといいますけれども、自動選別の要件は、特定のサイバー攻撃に関係する機器などの探査が容易になると認めるに足りる状況のある情報という曖昧なものであり、政府による恣意的な選別が行われる懸念は拭えません。 政府による通信情報の収集は、事業者との協定によっても可能であります。 政府は、基幹インフラ事業者に加え、あらゆる民間事業者と協定を結ぶことで通信情報を提供させることができます。例えば、IoTの発展により家電など様々なものがネットにつながり通信を行っております。事業者と協定を結べば、こうした通信情報も収集の対象になり得るということです。国民の生活に密着した通信情報が収集されることになります。こうして収集された情報が国民の監視に使われることはないのかという重大な危惧があるところであります。”
“日本共産党の塩川鉄也です。 いわゆる能動的サイバー防御法案について、石破総理に質問をいたします。 憲法に規定される通信の秘密は、個人の私生活の自由を保障する上でも、自由なコミュニケーションの手段を保障する上でも、極めて重要であります。表現の自由や思想信条の自由を保障し、個人として生きていく上で必要不可欠な権利として憲法で規定されたものであり、民主主義の土台であります。 通信の秘密は、通信内容だけでなく、通信の存在そのものや通信の相手方を知られないことが重要であります。例えば、通信当事者の住所や氏名、通信日時、発信場所等、通信の構成要素や通信の存在の事実の有無も通信の秘密に含まれることは、これまでの質疑でも確認したところであります。 そこで、石破総理に法案についてお尋ねをいたします。 この法案は、政府がサイバー攻撃の実態把握のために必要と判断すれば、送受信者の同意なく、政府が電気通信設備から通信情報を丸々コピーできる、こういう仕組みになっているのではありませんか。”
“サイバー攻撃対処を名目に警察権限を強化するものと言わざるを得ないということを指摘をし、質問を終わります。”
“第三者機関が担保というお話ですけれども、このサイバー通信情報監理委員会は、あくまで法における措置の適正な実施を確保するために審査及び検査を行う機関でしかありません。権力の濫用防止や人権を保障する機関ではありません。そもそも中身がブラックボックスではないのか、総理任命の組織で独立機関と言えるのか、こういった点も含めて、歯止めとなるものとは言えないということを申し上げておくものです。 警察による公権力の執行には市民の監視が必要ですが、アクセス・無害化措置について市民の監視は行き届きません。サイバー攻撃対処のためという名目でこうしたことを許してしまうのは、際限ない権限拡大の第一歩となってしまう危惧があります。 二〇二二年には、サイバー攻撃対処を名目に警察庁に捜査権限を与えるという、戦前の国家警察による国民の人権侵害の反省をないがしろにする警察法の改悪も行いました。また、質疑で明らかになったように、選別後通信情報の目的外利用も可能であり、警察の捜査行為などに使われることを政府は否定しておりません。”
“警職法が即時強制という仕組みになっているという点でも、戦前の反省を基に、警察権の濫用が行われないように令状主義を我が国は取ってきたわけであります。それをサイバー攻撃への対処という名目で形骸化しかねない措置と言わざるを得ません。 大臣にお尋ねしますけれども、このような警察権の濫用の歯止めというのはどこにあるのか、お答えください。”
“これまでの改正は形式的なもので、条文を追加するような形での実質的な改正は初めてということですけれども、警察官職務執行法というのは、一九五八年当時の岸内閣が提出をした警察官の職務質問の権限などを大幅に広げる改正内容に、戦前の治安維持法復活だと国民的な反対運動が広がり、法改定を断念をさせてきたという経緯があります。それ以来、実質的な改正はなされてこなかったわけであります。 それを今回改正をし、しかも、重要インフラへのサイバー攻撃対処という法案の目的の範疇を超えて、サイバー攻撃と警察が判断すれば、他者の機器に侵入、監視、使えなくするなどの行為を可能としようとしております。 アクセス・無害化措置は、さきにあったように、機器への侵入、監視というプロセスもあります。しかし、サイバー攻撃の被害を未然に防止するということで、事前から一定の期間をかけて行うものになるのではありませんか。”
“必要性が認められればということで、広く対象とするということです。 法案の目的である重要電子計算機へのサイバー攻撃のみならず、広く一般的なサイバー攻撃関係機器への対処を警察が行うことを可能とするものであります。裁判所の令状もなしに、法案における第三者機関の承認で可能としているということが問われてくるところであります。 質問の順番を変えてお聞きしますが、今の機器に侵入、監視等をする過程で手に入れた情報は、捜査には用いないということでよろしいんでしょうか。”
“日本共産党の塩川鉄也です。 法案について質問をいたします。 本案では、警察官職務執行法の改正により、アクセス・無害化措置を警察が危害防止のために取れる手段に追加をし、さらに、それを準用することで自衛隊にも可能とすることとしております。 警察による措置について、どのような機器を相手方として想定しているのかですけれども、法文上では、サイバーセキュリティーを害することその他情報技術を用いた不正な行為に関係する若しくはその疑いがある機器となっております。 そこで、お尋ねしますが、法案が主に想定している基幹インフラ事業者の機器等を対象としたものだけではなく、広く一般的なサイバー攻撃について、それに関係すると警察が判断した機器は対象となるということでよろしいでしょうか。”
“うちはA案でと思っております。 やはり、歯止めについては各会派でしっかりとした対応をするということを求めていきたいと思いますし、もしそれに外れるようなことがあれば、その時点でしっかりとした議論、対応していくということが望ましいものと思っております。”
“警察が安全保障に関わるようになる、また、このような外国からの不正なサイバー攻撃に対して犯罪処罰とは別の目的で域外実力行使を警察がし得ること、そういう点でも質的な転換が図られる、そういった重大な中身を伴うものだということを指摘をし、質問を終わります。”
“目的外利用ということですから、捜査に関連する情報として利用し、また外部提供も可能ということになると思います。 今回の法案全体を通じて、やはり警察組織の大きな転換を図るような中身ではないのか。この前の参考人質疑でも、黒崎将広参考人が述べておりました。元々、論述で述べておられたことですけれども、第一に、警察が安全保障に関わるようになること、第二は、外国からの不正なサイバー攻撃に対して犯罪処罰とは別の目的で域外実力行使を警察がし得ること、警察は従来、刑事犯罪への対処と国内の脅威を対象とする治安、公共秩序の維持を主たる任務としていたが、その垣根を越えるというふうに述べておられますが、今回の法案はそのような中身を伴うものだ、こういう認識はお持ちでしょうか。”
“本法案では、通信情報の目的外利用、外部提供が可能な仕組みになっております。 サイバー防御のための捜査などでの通信情報の利用も可能とするものなんでしょうか。”
“警職法の危害防止措置で対応するのでいいのかという点が問われてくるわけであります。 アクセス・無害化措置を行うために、警察官職務執行法を改定をするわけであります。警職法は、職務質問など、本来、あくまで任意で、強制捜査に至らないような、そういう職務を定めたものであって、令状なしでも行うということなわけですけれども、これは、本来、裁判所の令状なしで通信情報を捜査に利用するようなことは憲法第三十五条の令状主義に反するもの、このことが問われるわけですが、その点についてはいかがでしょうか。”
“警察庁の政策立案総括審議官も務めておられた筋伊知朗近畿大学情報学研究所の教授が、サイバー犯罪との関係での言及をしていることを紹介しますと、我が国の刑法が適用される犯罪であっても我が国の捜査権を外国の領域に及ぼすことはできない、外国で公権力の行使を行うことは、その国の主権を侵害するおそれがあるため許されないとし、外国での捜査が必要な場合は、国際捜査共助の手続を取って、当該国の捜査機関の協力を得ることが不可欠となると述べています。 また、サイバー犯罪条約第三十二条は、外国の領域に蔵置されたコンピューターデータに対する国境を越えるアクセスが当該国の許可なしに認められる場合として、当該データを開示する権限を有する者の合法的かつ任意の同意が得られることを条件として、自国領域内にあるコンピューターシステムを通じて当該データにアクセスし受領することを認めております。 そうなりますと、外国の領域における我が国の捜査権について、国際捜査共助の手続を取るか、サイバー犯罪条約に基づく被疑者等の同意を得ない限り、当該国の主権を侵害するおそれがあるということではありませんか。”
“有識者会議の提言が、「今後、我が国が目指すアクセス・無害化の制度導入とその執行は、我が国の国家実行として国際法規則の形成に影響を与える事項である」としておりましたけれども、このことは、裏返して言えば、国際社会に共通認識が形成されていないということを認めるものでもあります。 国によって言及している具体例は様々で、日本政府の基本的立場では、「主権侵害と違法な干渉の関係については、」「様々な意見が表明されており、国家実行や今後の議論を通じて特定されることが望まれる。」と述べておるわけで、政府も、国際社会に共通認識がないことを認めている。そういう中でのアクセス・無害化措置の問題点を指摘するものであります。 その上で、警察権の行使との関係で、坂井国家公安委員会委員長にお尋ねをいたします。”
“当委員会での参考人質疑で、大澤参考人は、緊急避難の違法性阻却は不十分ということでの意見を述べておられました。緊急避難は、不正急迫の侵害が行われている最中であればできるが、相手のネットワークに入る準備期間というのは、数か月かけて入ってくる、その間は不正急迫なことが起きているわけではない、この緊急避難で違法性が阻却できるのかというのはなかなか難しいと述べているわけです。 このように、緊急避難についての懸念の声なども出されているわけですが、こういう点についてはいかがでしょうか。”
“この法案の策定に関わる有識者会議におきまして、早稲田大学の法学学術院の酒井教授は、違法性阻却事由としてACDに適用しやすいのは緊急避難としつつ、援用の困難さとして、各国による濫用の危険が大きいこと、安易な援用により国際法システムを弱体化させるおそれがあることを挙げております。 国際法に基づく規範形成のそういう努力に逆行するようなことになりはしないのかという懸念があるわけですが、その点はどうでしょうか。”
“いかなるサイバー行動が他国の主権侵害に該当するかについては、例えば、ドイツなどは選挙妨害ですとか、ノルウェーなどは物理的な損害をもたらすことが該当する、こういう見解を示す国がある一方で、ブラジルが、通信の傍受や他国領域に存在する情報システムに対するサイバー行動そのものが主権侵害を構成し得るとするとか、フランスも、同国のサイバーシステムに対する全てのサイバー攻撃やサイバー手段を用いた方法による同国の領域における効果の発生が主権侵害を構成するとの見解を示しているわけであります。 米国防総省も従来は、国家による他国のコンピューターシステムに対する許可なき電子的侵入は、被害国の主権の侵害であると認識される結果を十分もたらすことがあり得ると整理していたとされております。 このようなことを見ますと、日本が無害化措置の根拠に緊急避難を挙げたとしても、相手国から主権侵害を主張される、そのおそれがあるのではないのか。いかがでしょうか。”
“いや、ですから、GGEの国別見解において、このような緊急避難の援用が認められるという見解を表明したのは、ドイツ、オランダ、ノルウェーとか、限定されているんじゃないのか、それが実情ですよねというところはよろしいですか。”
“国際的な規範形成の、国際社会のいろいろな努力が積み重なっている中でアクセス・無害化に踏み出すという点が、そういった規範の形成に当たって差し障りを生むようなこと、こういうことを懸念するものであります。 その上で、緊急避難、緊急状態についてですけれども、外務大臣にお尋ねします。 政府は、緊急状態について、当該措置が、重大かつ急迫した危険から不可欠の利益を守るための唯一の手段であり、相手国等の不可欠の利益を深刻に侵害しないといった一定の要件を満たす場合に違法性が阻却されるという考えだと説明をしております。政府は、アクセス・無害化措置を国外にあるサーバー等に対して行う場合に、主権侵害に該当するとしても、緊急状態等の国際法上の法理を援用するなどして国際法上許容される範囲内で実施するとしております。 しかしながら、GGEの国別見解において、サイバー行動に対して緊急避難の援用が認められるとの見解を表明したのは、日本以外ではドイツやオランダ、ノルウェーなどにとどまっているのが実情ではないのか、国際社会の共通認識になっていないのではないのか、このように考えますが、お答えください。”
“アクセス・無害化措置を行うような場合について、警察庁長官、防衛大臣を通じて外務大臣への協議ということですけれども、これは、実際に、その相手国との関係でどうするのかというのは、外務大臣としては、この協議を行う際に何らかの対応をする、外国との関係で何らかの対応をするのかしないのか、そこの点。”
“実際に、外務大臣が協議しなければならない際に、外務大臣として当該国との関係で具体的に何か行うのか、その点についてはどうですか。”
“国家は相当の注意義務を負う、その点についての国際的な議論を進めていくということですが、いわば、相当の注意の内容を含めて、いまだ規範を形成中ということだというのが現状だと思います。そういう点でも、このような相当の注意義務についてやはり留意をしながら、どう対応していくのかといったことについては慎重に行うべきことだと考えます。 そこで、警察、自衛隊は、アクセス・無害化措置を国外にあるサーバー等に対して行う場合、あらかじめ警察庁長官、防衛大臣を通じて外務大臣に協議しなければならないと規定しておりますけれども、外務大臣はその際に当該国との関係で具体的に何を行うのか、この点についてお答えください。”
“この点、相当の注意義務は、国家に帰属しないサイバー行動に対しても、同行動の発信源となる領域国に対して、国家責任を追及する根拠となり得ると考えられる。たとえ国家へのサイバー行動の帰属の証明が困難な場合でも、少なくとも、相当の注意義務への違反として同行動の発信源となる領域国の国家責任を追及できる。 このように、他国の領域内におけるサイバー行動については、その相手国に対して相当の注意義務を果たすよう働きかけるべきではないのか、この点についてお答えください。”
“他国において領域内で違法行為が行われているのであれば、それを止めるということについては相手国家にその責任があるわけですし、そのような責任の履行を求めるべきという働きかけが必要だと思います。 外務大臣にお尋ねしますが、この日本政府の基本的立場では、 サイバー行動についても、国家は国際法上相当の注意義務を負う。 とあります。そこには、 例えば、他国の重要インフラを害するといった重大で有害な結果をもたらすサイバー行動について、ある国が、同国が財政的その他の支援を行っている自国の領域に所在する者又は集団がそのようなサイバー行動に関与している可能性について信頼に足る情報を他国から知らされた際には、当該者又は集団がそのようなサイバー行動を行わないように、当該情報を知らされた国が保持している影響力を行使する義務等は、上記の考え方に鑑みると、相当の注意義務に基づく当該領域国の義務に含まれると解される。 また、サイバー行動の特徴の一つとして、国家への帰属の判断が困難なことが挙げられる。”
“このGGEによる各国の見解提出の要請を受けて二〇二一年の六月に政府が公表しました、サイバー行動に適用される国際法に関する日本政府の基本的な立場では、国連憲章全体を含む既存の国際法がサイバー行動に適用され、国家は、サイバー行動によって他国の主権を侵害してはならず、他国の国内管轄事項に干渉してはならないとの基本的見解を明らかにしております。 その上で、法案は、サイバーセキュリティーを害する通信を認め、人の生命、身体、財産に重大な危害が発生するおそれがあるため緊急の必要があるときは、それが外国の領域であっても、日本の警察、自衛隊が、送信元の電子計算機の管理者その他の関係者に対し、危害防止のための措置を取ることを命じ、又は自ら取ることを可能にするものであります。 そこで、日本政府は、国家は、サイバー行動によって他国の主権を侵害してはならず、他国の国内管轄事項に干渉してはならないとありますけれども、アクセス・無害化措置はこの干渉に当たるのではないか、この点についてお答えください。”
“日本共産党の塩川鉄也です。 法案について質問いたします。 サイバーセキュリティに関する国連政府専門家会合、GGEが二一年五月に取りまとめた報告書は、「GGEは、国家が国際法上帰属する国際的違法行為について国際的な義務を果たさなければならないこと、国家が代理を使って国際違法行為を行わせてはいけないこと、国家が、非国家主体が国際違法行為を行うためにその領域を使わせないように求めるべきことを再確認。」「アトリビューション:被害国と嫌疑のある国は関係当局間で相談することが奨励される。」「自国領域の使用:この規範は、国家がその領域から国際違法行為が行われていると認識した際に合理的に実施可能で適切な手段を取るであろうという期待を反映している。この規範は、国家がその領域の中で他の国家や非国家主体に国際違法行為を行うためにICTを使うことを許容すべきでないとの理解を伝えている。」、このように指摘をしているところであります。 岩屋外務大臣にお尋ねします。”
“ありがとうございます。 最後に、高見澤参考人と大澤参考人にお尋ねいたします。 自衛隊が通信防護措置を行う場合の要件の一つに、自衛隊が対処する特別の必要があるときというのが挙げられております。自衛隊が有する特別な技術又は情報が必要不可欠であるなどとしておりますが、この自衛隊が有する特別な技術、情報というのはどのようなものなのかについて教えていただけないでしょうか。”
“ありがとうございます。 次に、高見澤参考人にお尋ねいたします。 意見陳述の中で、警察と自衛権の共同の措置が重要ということを述べておられました。その意味するところはどういうものなのかについて、高見澤参考人にお尋ねいたします。”
“ありがとうございます。 次に、大澤参考人にお尋ねいたします。 冒頭の意見陳述の中で、警察権の関係のお話がございました。今回、アクセス・無害化措置を我が国の領域外で警察権を用いて実施することは、国内法を外国の領域で行使する執行管轄権の行使に当たるため、国家管轄権である執行管轄権は原則としてそれぞれの自国領域内に限り認められるという国際法の属地主義の原則に反する可能性が生じるということですけれども、こういった点についてはどのように対応することなのか、その点についてお聞かせください。”
“ありがとうございます。 もう一問、黒崎参考人にお尋ねしますが、今回の法案は日本の安全保障における転換点となり得る、第一に、警察が安全保障に関わるようになること、第二は、外国からの不正なサイバー攻撃に対して犯罪処罰とは別の目的で域外実力行使を警察がし得ること、警察は従来、刑事犯罪への対処と国内の脅威を対象とする治安、公共秩序の維持を主たる任務としていたが、その垣根を越えると述べておられました。 今回の法案は、このような、警察の活動に質的な大きな変化をもたらすものということなんでしょうか。”
“関連して、緊急避難についてですけれども、国際法学者は適用できるケースを非常に限定して考えており、これを理由にすれば対抗措置以上に論争を呼ぶ可能性がある、日本政府は緊急避難を援用することも国際法上認められると考えると主張しているが、同様の主張をしている国はまだ多くはないと述べておられます。 そういった点での危惧を覚えるところなんですが、この点についてはいかがでしょうか。”
“ありがとうございます。 次に、黒崎参考人にお尋ねいたします。 サイバー分野の国際法は発展途上というお話がございました。フランスは、自国のネットワークに影響をもたらす全ての外国のサイバー行動は主権侵害になり得ることを示唆する立場ということを伺っております。 そのような国がある下で、法案におけるアクセス・無害化措置がサイバー攻撃と判断される、そういう危惧についてはどのようにお考えでしょうか。”
“日本共産党の塩川鉄也です。 四人の参考人の皆様に貴重な御意見を賜り、ありがとうございます。 最初に、吉岡参考人にお尋ねをいたします。 サイバーセキュリティーに関する研究開発に従事をしてこられたということで、吉岡さんのメディア等での発言等々を拝見をした中に、攻撃者は得られるメリットの大きさだけでターゲットを決めるわけではない、攻撃にかかるコストが低ければ小さな組織も魅力的なターゲットとなり得ると述べておられました。 中小企業など小さな組織においてセキュリティー対策を強めるとすれば、国としてどのような取組が求められるのか、この点について教えていただけないでしょうか。”
“政党の組織や運営というのは政党の在り方そのものであります。それを届け出る、許可を受けるとなれば、結社の自由からして重大な問題であります。政党の政治活動の自由をないがしろにし、国家による政党に対する内部問題への介入、関与そのものと言わなければなりません。収支報告書は速やかにそのまま国民に公開することこそ徹底すべきであり、国民の監視を保障する仕組みこそ必要だということを申し上げたい。あたかも野党の法案に穴があるようなことで企業・団体献金を温存しようとするようなことがあっては決してならないということを申し上げておきます。 その上で、国民民主党さんと公明党さんに、今の素案に基づいて自民党との間で実務者協議を始めたということで承知しております。実務者協議というのはどのようなことを行っていくことを考えているのか。当然協議を行っていくということであれば三月三十一日に期限を限る必要はないのではないのか、そういう立場に立っておられるのではないのかと思いますが、その点についてお聞かせください。”
“その上で、業界団体や労働組合などが政治団体をつくり、構成員の強制加入や強制カンパを行っているなら思想、信条の自由の侵害であり、許されるものではありません。 もう一つ、政党法に関連してですけれども、国民、公明の素案に、企業・団体献金は政党の組織、管理運営等に関する法制度に服さない政党に対するものを禁止する方向で検討とあります。政党法制定の考えと受け止めました。国民民主党さんは、政党のガバナンスを規定する政党法の制定を提案しておられます。 その上で、例えば現行政党助成法や政党法人格付与法で、政党の名称、目的、主たる事務所の所在地、代表者の氏名、直近選挙の得票数、綱領、党則、所属議員の宣誓書などを中央選管に届け出、確認を受けております。これ以上何を届け出させるのかということがあります。外部監査といいますけれども、現行の政治資金監査制度が収支報告の適正の確保に全く意味を成さないものであるというのは、この間、当委員会でも私が指摘をしてきたところであります。監査人のチェックを受けたというお墨つきを得ようとするものにほかならない監査制度は必要ないと考えております。”
“企業・団体献金の禁止は、立憲民主党、日本維新の会、れいわ新選組、有志の会など、ほとんどの野党が一致をしているところであります。 国民民主党さんは意見表明で、形式的には個人献金の形を取りながら、その内実は企業・団体献金である可能性を一切排除することは現実的に考えて不可能という意見を述べられました。ただ、そもそも現行法においても、迂回献金や、寄附者を偽って収支報告書に記載することは虚偽記載であり、違法行為です。 我が党が参議院で提出している法案におきましては、このようなものについての抜け道にならないという点で、一つは、政党や政治資金団体、企業、労働組合その他の政治団体、全ての政治団体において企業、労働組合等の団体からの献金を受けることを禁止しております。第二に、企業や労働組合等による政治活動に関する寄附だけでなく、あらゆる寄附のあっせんも禁止をしております。よって、企業や労働組合等が、その従業員や組合員等から寄附を集めて政治団体に提供することはできないということです。”
“我が党は、政党本部で政治資金を扱うということですので、政党支部という形態は取っておりません。”
“前回取り上げましたように、企業・団体献金を規制する立法措置を積み重ねてきたのがこの国会での議論であります。それを無視するように、いまだに企業献金に固執しているのが自民党の皆さんであります。そもそも、自民党の派閥パーティーを通じた裏金事件にとどまらず、リクルート事件やロッキード事件、黒い霧事件などなど、一連の法改正のきっかけは自民党の不祥事であるわけであります。 今こそ企業・団体献金の全面禁止に踏み出すときだということを申し上げて、質問を終わります。”
“パーティーの収入につきましては、その八割、大きな金額が企業、団体による購入というのが明らかになっているところです。元々派閥において個別に献金を受けていたものができなくなった、そういう中でパーティーにという形での移行をしてきた、その流れが裏金問題になっているわけですから。そもそも、政治家個人への金の流れの二つの抜け道という流れの中でこういった裏金問題にもつながっているという、その反省を踏まえても、この穴を塞ぐことこそ必要なのに、その姿勢がないというのが自民党だということであります。政党支部についても同様のことが言えるわけであります。 立憲民主党と日本維新の会にお聞きします。今回出されている法案におきまして、この二つの抜け道、抜け穴についてはしっかりと塞ぐことができるのか。この点についてお答えください。”
“一九九〇年代の政治改革におきまして、先日私も質疑しましたけれども、政治家個人についての企業・団体献金、金の流れが疑念を招くので政党中心にするんだというのが改革の趣旨だということだったんですが、実際には政治家個人への企業・団体献金を禁止しながら政党支部とパーティー券購入という二つの抜け道ができたということであります。政党中心というのが政治改革の趣旨であれば、少なくともこの二つの抜け道を塞ぐ必要があるのではないのか。この点について自民党提出者にまず伺います。”
“日本共産党の塩川鉄也です。 この間、参考人質疑でも、企業・団体献金の禁止につきまして、政党支部への献金、パーティー券購入の二つの抜け道についての歴史的な経緯の話も出されたところであります。政党支部への献金、パーティー券購入の二つの抜け道を塞ぐことこそ政治改革に求められているときであります。 参考人質疑で成田参考人は、政党支部を通じた政治家個人への企業・団体献金へという抜け道について、細川内閣で実際に整理した法律ですが、考え出したのは自民党で、その前に自民党法案が出たときにそういう仕組みを導入しまして、それで細川内閣でもその仕組みを受け継いだ、こういうことです、自民党側の事情は要するに政党助成なり献金を受けるのが本部だけだと地方議員が困るというんですね、それで地方議員の資金を手当てするためにどうしても政党支部が必要になるという考え方でした、当時から政党支部がいろいろ使われるということは当然予見されておりましたという話でありました。”
“本人同意もなしにそういうことを行うのは個人情報保護法の立場にも背くものだということを申し上げて、質問を終わります。”
“最後に大臣にお尋ねしますが、機械的情報が個人情報に該当する場合には個人情報保護法の規定が適用されるということでありました。個人情報保護の原則からすれば、本人の同意を取ることすら行わずに、目的外利用や第三者提供、さらに、海外移転などができるはずがないのではありませんか。”
“不正の目的で個人情報を使っているということが断罪されたのも大垣事件でもありますので、そういった点でも、機械的情報、通信の秘密に関わるような情報とその他の情報も一体にすることによって、警察等の業務に関わるようなものが不当な扱いにされる、また、そういったこともこれまでの事例でもあるという点での懸念、危惧が拭えないということを申し上げておきます。 ちょっと時間があれですが、二十四条の関係で、選別後通信情報は通信の秘密の対象となるということですけれども、国民のプライバシー権との関係でどうかという問題もあります。 お尋ねしますが、選別後通信情報に個人情報が含まれている場合もあるのではないのか。この点、これまでの質疑にあるように、メールアドレスとか、SNSのアカウント、電話番号等も含まれるということでよろしいでしょうか。”
“機械的情報であっても通信の秘密の対象となるということもありますし、非識別化といっても再識別化もできるという規定もあるところであります。 そういう点では、選別後通信情報であっても、やはり恣意的な選別が行われる疑いがある、このことは拭えないと思いますし、そもそも通信の秘密に該当する情報であり、メールアドレスや個人の特定や行動を把握し得るものであります。そういう情報について、インフラ事業者だけでも既に広範な国民が利用しているものである。加えて、さらに、家電メーカーなども含むあらゆる民間事業者と協定を結ぶことで収集をし、警察や防衛省・自衛隊が自らの業務のために利用するのではないのか。 例えば、岐阜県大垣市で、脱原発運動や平和運動をしていた市民の個人情報を県警が収集をし電力会社に提供していた事件のように、市民運動を監視する目的で使われる可能性もある、こういったことも排除されないのではないのか。この点も問われると思うんですが、それについてはいかがでしょうか。”