浅野哲
国民民主党・無所属クラブ · Japan
“しかし、二〇二一年改正の附則が三年をめどに措置をするとした宿題、すなわち、CM、ネット広告、運動資金の規制は今なお手つかずのままであります。 ここでは、客観的な海外事例に基づき申し上げます。 EUは、政治広告透明化規則を制定し、昨年十月から全面適用しています。費用を誰が負担したのかの表示義務、投票日前三か月間の外国資金による広告の禁止、七年間の記録保存、そして違反には全世界売上高の最大六%という制裁金を定めました。 一方で、その定義の広さゆえに、メタやグーグルなどはEU域内での政治広告の取扱いから撤退をしています。規制が過度に広ければ有権者の正当な情報アクセスまで失われる、これが教訓だと思います。 他方、英国、EU、ドイツの調査で共通していた原則は、国家はコンテンツの真偽…”
“国民民主党の浅野哲でございます。 本審査会では、この国会会期中、選挙困難事態における国会機能の維持、すなわち議員任期延長をめぐる議論、憲法九条をめぐる議論、そして本日のテーマであります参議院選挙の合区の問題と、論点を絞りつつ議論を深めてまいりました。これらを振り返り、私からは、今後更に議論を深めるべき三つの論点を提示したいと思います。 第一に、選挙困難事態における国会機能維持の条文案の起草であります。 本年、衆議院法制局から示されたイメージ案は、大規模な自然災害、感染症の蔓延、内乱、外部からの武力攻撃など五つの類型を挙げ、認定期間中は次の選挙期日の前日まで議員任期を延長するという具体的な骨格を示しました。また、賛否が分かれた点として緊急政令や緊急財政処分が挙げられますが、…”
“参議院側では、本年四月、参院改革協議会が合区解消の具体策を検討する専門委員会の設置を決めました。もっとも、その解決策としては、憲法改正が必要とする立場と公職選挙法の改正で対応可能とする立場とが併存しています。 他方、昨年の参議院選挙では、一票の格差をめぐり、違憲状態との高裁判決が相次ぎました。本日、我が党の飯泉委員の発言にもあったように、投票価値の平等と都道府県という地域代表制の確保、この二つの要請の調整は、純粋な法律論だけでは決着せず、まさに政治判断を要します。であればこそ、両院協議会を始めとする衆参両院の意思疎通の場を設け、議論を前進させる環境を整えることを提案いたします。次の参議院選挙は二〇二八年、時間は限られています。 第三に、国民投票法改正と、広報協議会の規程、…”
“この論点では、学説のいずれが正しいかという問題ではなく、国民がどのような安全保障を望むのかという民主的な決定そのものが問われます。 以上を踏まえ、今後の本審査会の議論の進め方について三点提案いたします。 第一に、九条については、条文起草を急ぐ前に、与党二党を含む各会派が前提としている戦力概念や安全保障像の違いを論点整理という形で明確にすべきと考えます。 第二に、平成二十七年の参考人質疑がそうであったように、学界の多数説と政府見解の双方から幅広く参考人を招致し、論点を国民の前に可視化する機会を設けるべきです。 第三に、憲法改正手続は最終的に国民投票によって国民に委ねられていることを踏まえ、当審査会の当面の目標として、各会派が歩み寄れる論点から着実に合意形成を進めるべきと考え…”
“この境界線を曖昧にしたまま自衛隊を明記したところで、自衛隊の戦力性という本質的な問いに答えを示さなければ違憲論は解消されないという指摘は、本審査会でも既に我が会派の玉木雄一郎委員を始め複数の委員が指摘をしてきたところであります。その点を曖昧にせず、正面から議論する必要があります。 第二に、自衛隊の行動に対する統制をどこまで憲法に書き込み、どこまで法律に委ねるかという論点です。 憲法に詳細を書き込み過ぎれば、有事における柔軟な対応が難しくなり、法律に委ね過ぎれば、立憲主義的な統制が空洞化する懸念があります。このバランスをどこに置くかも、法理論から一義的に導き出せるものではなく、政治が責任を持って決めるべき領域です。 第三に、九条二項を維持した上での加憲か、これを削除して自衛…”
“国民民主党の浅野哲です。 発言の機会をいただきましたので、本日は、これまでの本審査会での議論を踏まえ、また、憲法学説を整理しながら、九条改正論議における重要な論点、特に、法解釈のみでは結論が出ず、最終的に政治の判断が求められる部分について、私の考えを申し述べます。 第一に、自衛隊が憲法九条二項の戦力に該当するか否かという議論の出発点となる論点です。 政府は、自衛のための必要最小限度を超える実力のみを戦力とする立場から、自衛隊を合憲とみなしてきました。しかし、政府自身、この必要最小限度という基準は、その時々の国際情勢や軍事技術の水準によって変わり得る相対的なものであると認めています。つまり、どこまでを必要最小限度とするかは、純粋な法解釈の問題ではなく、我が国がどのような防衛…”
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“このテーマはまだ今後も続きますので、今日はここで終わりにしたいと思いますが、しつこいようですけれども、改めて申し上げたいのは、働き方の柔軟性を高めることは大賛成です。そして、そういった働き方、規制を実現することによって、労働参加率を高めることや、あるいは、もっと働きたい、いわゆる就業制限をやっているような方々が更に働く、労働参加をしてより多くの収入を得るということもいいことだと思いますが、やはり、最後守らなければいけないのは、厚労省としての役割は、そういった方であっても、ちゃんと、ここの自分の健康を壊すほど働いてはいけません、そして、いかに自分が働きたいと思っていても、これ以上働くとこういったリスクがあるからそれ以上は国として認められませんよという最後の守護神的役割を果たしてもらうのもまた厚生労働省の立場だと思いますので、この点は念押しをして、このテーマは終わりたいと思います。 続いて、二つ目のテーマですけれども、地方の医療提供体制、今回、医療機関に対する補助金というのがテーマになっていますが、地域包括ケアの視点も含めて質問していきたいと思います。”
“こういった心身の健康維持とか本人が選択できることというのは当然大事な要素だと思いますが、厚労省として、この議論の中で、元々高市総理の方針があり、それを厚労省として受け止めて検討をするということになっているわけですが、冒頭から確認してきた、厚労省として、これまでの様々な経験や反省、教訓から、今、守るべきものというのが、ある程度大臣の口からもおっしゃっていただきました、ここだけは譲れないという厚生労働省としてのガードレールといいますか、そういったものがあれば、是非そのお考えをお伺いしたいと思います。”
“是非、今後の見直し、プロセスの中でも、これから新たに出てくる様々なアイデアといいますか施策の案が、これまでの我々が得てきた教訓に照らして、例えば医学的にちゃんと整合性が取れているか、あるいは過労死や過労自殺の原因となり得ないかどうかということをしっかりその検討プロセスの中で逐次検証していくことが大事だと思います。 政府の中でも、審議会等で、労政審を始めとして議論が進んでいくものと思いますけれども、議論をして、その中でいろいろなデータを確認すると思いますが、しっかりその一つ一つの検証を国民に分かるように示していただきながら議論を進めていただきたい。これは要望ですけれども、是非、労政審、審議会等の進め方においても、そういった情報の国民への提供という意味においては、この場で是非求めさせていただきたいと思います。 最後に、このテーマでは最後の質問になります。 改めてになってしまいますけれども、やはり、大臣自身が所信演説でも言っておりましたが、心身の健康維持や従業者の選択を前提にというふうにおっしゃっていました。”
“その御認識のとおりだと思います。 冒頭大臣がおっしゃいました、臨時で働かなければいけない、臨時の事情があってもこれだけは超えてはいけない、最後の歯止めの基準である、この認識は共有できているかと思います。 やはり、そこに至るまでには、過労死であったり、脳・心臓疾患による様々な、お亡くなりになられた方や、その後の仕事に就けなくなってしまった、現場の様々な声や思いに応えてこうした成果が出てきたわけでありますが、こうした過去の過労死や過労自殺という重大な事案が多く起きて、厚労省自身も深刻な反省を迫られ、それによってこうした基準の導入に至りました。 ここから得られる教訓というのを今後どのように、引き続きこれは教訓として生かしていくべきだと思いますが、この教訓を今後の議論の中でどのように生かしていくか、改めて答弁を求めたいと思います。”
“これらの水準について、改めて、基本的なことの確認になりますが、具体的にどのような健康影響データあるいは知見に基づいて設定されたのか、当時の審議会や通達で示された基準やそのロジック、それをどう大臣が認識しているか教えていただきたいと思います。”
“非常に真摯な御答弁、ありがとうございました。 私も、今の大臣の答弁内容には全面的に共感をいたしますし、労働時間規制によって一定の働き方の柔軟性が阻まれているようなケースというのがゼロとは言いません。だから、もっと柔軟に働きたいという人たちの声に応えるために、より柔軟な働き方をするための制度の見直しというのはあってしかるべきだと思うんですが、やはり、そこで、この委員会でもこれから議論を深めなければいけないのは、柔軟性を高める一方で、それが働き過ぎの原因にならないようにしなきゃいけないという観点だと思いますので、是非そこはまた引き続き議論を深めていきたいと思います。 質問を進めて、立ち返りまして、労働時間規制の原点に少し話を持っていきたいと思います。 働き方改革関連法により時間外労働の上限規制が導入された際、厚生労働省は、過労死等の労災認定に用いられてきた長時間労働の目安や健康影響に関するデータ、当時の労政審での議論などを踏まえて、月平均八十時間、そして単月百時間などの水準を定めたと承知をしています。”
“あとは、一つの参考データとして、一人当たりのGDPが、二〇二四年、日本は三十八位、まだまだ伸び代があるという観点もあります。 ここまでいろいろ話してきましたが、改めて、労働時間規制という文脈において、厚生労働省の役割、どんな役割なのか、大臣のお言葉で教えていただきたいと思います。”
“そういう観点で言いますと、これ自体は大変意欲的でいいことだと思うんですが、そのための実現方法が労働時間規制の緩和とは思えないんです。 本来、厚生労働省は、労働者の心身の健康と安全や衛生環境を確保する観点から、労働時間や労働環境に一定のルールを課す規制行政を行ってきました。例えば、それは労働基準法や労働安全衛生法などに表されています。 一方、先ほどの現場の声ですね、もっと短納期でもっと成果を出す。そのためには、たくさん働くことも大事かもしれませんが、限られた時間の中でより多くの成果を出すための生産性向上という観点が昨今大変注目をされていて、こちらについては、例えば経済産業省が生産性向上支援なんかを行っているわけです。こちらの方が私としては本筋だろうと思うんですね。 なので、大臣は、今日の午前中からの質疑の中で、労働時間あるいは休暇制度、休日、インターバル規制など、様々な観点から検討していくというふうに答弁をされておりましたが、私としては、労働関連ルールの緩和というアプローチよりも生産性向上のアプローチの方が優先されるべきだという立場に立っています。”
“国民民主党の浅野哲です。 まずは、上野大臣、御就任、誠におめでとうございます。 本日は、大きく二つのテーマ、今日もいろいろな委員の皆様が取り上げてきた労働時間規制について、そしてもう一つは、医療機関に対する政府の補助の姿勢について伺っていきたいと思います。 まず、労働時間規制について、そもそも論になりますけれども、本質的な労働時間規制に関わる厚生労働省の役割認識について、大臣にお伺いをしていきたいと思います。 本テーマについて、私を含め我々が懸念していますのは、いわゆる労働基準法第三十六条、三六協定に定められた労働時間規制が緩和され、労働者の心身の健康を守りディーセントワーク推進に逆行するような状況になってしまわないかということであります。 あと、よく言われますのは、もっと働きたいという声も一部にあるんだということを今日大臣もおっしゃっておりましたが、このもっと働きたいという声を私なりに解釈すると、事業成果をもっと短い期間で、そしてより多く出したい、そのためにもっと働きたいという声だと思うんですね。”
“最後に、この法案が提出された後に、財務金融委員会が開催されず、先日、財務金融委員長が解任され、昨日から新たな委員長の下で審議が行われてまいりました。これを野党の暴挙とおっしゃる与党議員もおられるようでありますが、それは違います。この法案の成立を求めているのは、ほかでもない国民の皆様です。 都内で日々物資を輸送してくださっている企業の皆さんや、地方で暮らし、毎日子供や家族の送り迎えをしている親御さん、暑い日差しの中で畑を耕し、軽トラックで野菜などを運ぶ農家の皆さんなどの姿を思い浮かべてください。 私たちは、こうして毎日頑張ってくれている人々の暮らしを支えるために、昨年の総選挙で私たち野党に票を投じてくださった国民の皆様の総意として、この法案を提出してきました。その重みをしっかりと認識し、この議場にいる皆様の御理解の下、本法案の成立を強く望んで、賛成討論といたします。 御清聴ありがとうございました。(拍手)”
“また、本法案が成立することで、ガソリンスタンドなど生活現場で混乱が生じるのではないかという指摘もあります。私たちは、二〇〇八年の事例を踏まえて、当初の考え方としては、事前に補助金を一リッター当たり二十五・一円に設定し、ある時点で補助金から減税にスイッチする方法も検討してはきました。しかしながら、本法案を他党、他会派の皆様と共同提出する協議の中で、差額支給によって対応することとなりました。 しかし、直近の政府の補助金単価は一リッター十円であり、本法案が施行された場合には、七月一日以降は政府の補助金が入った現状の販売価格よりも値段が下がり、その状態が今後も継続することとなるため、国民の皆様にとって一定の予見可能性は確保されるものと考えます。また、ガソリンスタンドには、これまでも補助単価の異なるガソリンが混在する状況の中で日々の販売価格が決定されてきたことを踏まえれば、販売価格の変化は連続的なものとなることも想定されます。したがって、直前直後の買い控え、駆け込み需要というものについては、許容できないほどの深刻な状況には至らないものと考えます。”
“加えて、政府の一般会計不用額は、二〇二三年六・八兆円、その前年の二〇二二年は十一・三兆円と、データが確認できる直近二〇一九年から二〇二三年までの五年間の平均不用額は約六兆円に上ります。つまり、国、地方が国民から預かった税金を物価高に直面している国民に還元するという考え方だけでなく、毎年度の予算の精査により、当分の間税率廃止によって生じる減収に対応することは十分に可能ではないでしょうか。 さらに、一言申し上げるならば、先日、政府・与党が突如として掲げた国民への二万円給付事業は、その財源として二〇二四年度税収の上振れ分を活用するとのことですが、これは、物価高対策という衣をまとった参議院選挙前のばらまきだとの指摘が後を絶ちません。大手の報道機関各社が行った最近の世論調査でも、約六割の国民が政府の二万円給付事業をネガティブ評価している状況となっています。 私たちは、改めて、集めた税金を返すくらいなら、最初から税金を取るべきではないことを強く求めます。納税者、生活者の立場に立てば、おのずと答えは減税に至ります。この選択こそ、広く国民の理解を得られる政策であると確信しております。”
“政府・与党には、五十年以上の年月の中で変化を続けてきた我が国の生活様式や、極めて厳しい物価高を乗り越えるため、既存の枠組みにとらわれない大きな視野で、この法案の有用性を捉えていただきたいと思います。 他方、財源については本日午前中の財務金融委員会においても与党側から多くの指摘、質問がありましたが、財源についても、私たちは既に具体的な方策を提案してきました。 まずは、燃料油価格激変緩和対策事業の基金を活用すること。 加えて、強調させていただきたいのは、近年の国、地方の税収が、毎年、過去最高税収を記録し続けている点であります。過去十年間、我が国の名目GDPの伸びはプラス一二%。これに対して、国、地方の税収はプラス二二%と、明らかに政府は経済の伸び以上の税収を国民から預かっている状態にあります。さらに、本年は、昨年の税収百十八・三兆円から更に十二兆円の税収増加を見込んでおり、その額は百二十六・八兆円になることは政府の予算計画の中でもはっきりと明示されています。これを国民に還元してほしいと、私たちは累次にわたって政府に要請してまいりました。”
“我が国の国民生活の現状や国際社会の動向と照らし合わせても、本法案の内容は、その必要性が十分あるものと言えると考えます。 そもそも、ガソリンにかけられている一リッター当たり二十五・一円の当分の間税率は、一九七四年に、道路特定財源として、かつ、時限的なものとして導入されました。当時は、自動車は高級品だったため、いわゆる富裕層に対する課税との認識で国民の理解も得られたものと推察します。 現在は、一般財源化され、既に当初の課税根拠は消滅していることはもちろん、今や国民の約八割が自動車を保有し、地方においては生活の足として自動車の不可欠性が確立されており、その燃料価格が高騰していることからも、国民生活を底支えする点においても、当分の間税率の廃止は妥当であります。 むしろ、私たち立法府が考えるべきは、この当分の間税率を廃止した上で、中長期的に我が国にとって望ましいエネルギー供給構造を丁寧に描き、その方向性に沿った燃料課税の姿を再構築していくことではないでしょうか。”
“国民民主党の浅野哲です。 私は、国民民主党・無所属クラブを代表して、ガソリン暫定税率廃止法案に賛成の立場から討論を行います。(拍手) まず、討論の前提として、私たち国民民主党は、二〇二一年時点から、ガソリン価格の上昇が国民生活を圧迫していることに強い問題意識を持ち、トリガー条項の凍結解除によるガソリン販売価格の抑制策を提案してまいりました。 そして、昨年十二月十一日には、自由民主党、公明党、国民民主党の三党幹事長により、いわゆるガソリンの暫定税率は廃止すると正式に合意を交わしたという厳然たる事実があります。また、我々との合意の後も、与党は日本維新の会とも三党協議の場を設け、先ほどもありましたが、六回にわたり協議を行ったと承知をしております。しかしながら、我々との合意から半年が過ぎた今に至ってもなお、政府・与党からは何らの具体策も示されず、三党合意は事実上ほごにされつつあります。 そのような状況において、海外では国際紛争が激しさを増しており、特に中東地域におけるイスラエルとイランの武力衝突は、今後の国際エネルギー供給にとって大きな懸念材料となっています。”
“この審査会の運営について、一言申し上げたいと思います。 私からも、先ほどの大石委員の橘局長に関する発言は非常に問題があると思います。立法府に属する我々議員と立法府に勤めている職員の皆様との信頼関係、これなくして、この国会内での審議に公益性は生まれないと思います。 本人が発言は遠慮いたしましたけれども、ここは議事録に載る正式な場であります。是非、後刻、会長の方でしっかり取り計らいをいただき、必要に応じて、議事録の削除も含めた適正な対応を求めたいと思います。 以上です。”
“例えば、地方公聴会の開催や参考人質疑の積極開催、さらにはインターネットやSNSなどを活用した広報活動の更なる充実等を通じて、国民の理解促進と、多様な視点を踏まえた充実審議のための双方向コミュニケーションを励行していくことも重要と考えます。 以上、国民民主党は、憲法審査会を建設的かつ成果志向の議論の場とすべく、引き続き、積極的な提案と協議を重ねてまいります。国民の皆様の信頼に応えるべく、実効性のある議論を共に積み上げていく決意を申し述べて、私の発言を終わります。”
“感染症の蔓延、自然災害の頻発化、国際情勢の不安定化など、立法府の機能を維持すべきリスク要因が顕在化している現代において、現実的で柔軟な制度構築を行うことが必要です。 第三に、社会実態との乖離が大きいテーマも、引き続き議論を重ねる必要があると考えます。 例えば、安全保障環境の急速な変化を受けた憲法九条の在り方、デジタル時代に対応した人権保障のアップデート、財政の持続可能性や地方自治の強化といった、現行憲法が必ずしも十分に対応できていない領域について、率直かつ建設的な議論を求めます。特に、AIによる情報フィルタリングが当たり前となる時代の社会実態を踏まえた国民投票法のアップデートといった、現行憲法の健全な運用を支える制度面の補強は急務です。これらは憲法の現代的意義と機能を損なうことなく発展させるために必要不可欠なテーマであり、来国会でも優先的に審査会で取り上げるべきと考えます。 第四に、国民理解への貢献です。 憲法論議に対する国民の信頼を得るためには、広く国民の意見を聞く機会も必要です。”
“また、本日の幹事会で示された選挙困難事態における国会機能維持条項の骨子案についても、その内容は先ほど船田幹事から御説明があったとおりですが、この骨子案をベースにした条文化作業など、今後は、単なる意見交換にとどまらず、中間整理や条文化案の提示といった具体的な成果物を出していくステージに入るべきと考えています。 それらを踏まえ、今後の当審査会の運営について、以下四点、提案いたします。 第一に、議論成果の具現化を念頭に置いたテーマ設定です。 当該国会会期中に議論すべきテーマについて、あらかじめ論点とゴールを明確化し、委員間で共通認識を持った上で議論を行うことが重要です。さらに、各回の議論を簡潔に記録し中間整理として定期的に共有することで、審査会の活動の透明性と蓄積性が高まると考えます。 第二に、具体的な議論テーマとして私たちが重視しているのは、選挙困難事態における国会機能維持条項に関する条文化作業です。 本日、五会派による骨子案についてその内容を示せたことは前進と評価いたしますが、これを機に、条文化案のたたき台を早期に提示し、更なる協議に進むべきと考えております。”
“その中で、国民民主党は、投票日前二週間のCM禁止、公的広報の強化、広告主の身元確認制度、外国からの資金流入の排除など、実効性ある制度設計を行うことが重要だと主張してきました。 今後は、当審査会として、国民投票法の改正に向けた具体的な成果物が求められると思います。枝野会長を始め与野党筆頭には、積極的な審査会開催と具体的成果の創出に向けたリーダーシップ発揮を期待いたします。 他方で、運営面には改善すべき課題もあったと感じます。 例えば、今国会を通じて、審査会のテーマに関するスケジュールがあらかじめ決められた点はよかったものの、結果的に、議論が収れんするには十分な議論が重ねられたとは言えず、国民投票法に関する各種審査では、抽象的な課題提起にとどまり、成果の可視化が不十分なままとなっていると感じます。”
“国民民主党の浅野哲です。 本日は、今国会における憲法審査会の議論を振り返るとともに、次期国会に向けた進め方について、国民民主党を代表して意見を申し上げます。 今国会では、憲法審査会が原則として毎週開催され、継続的かつ安定的な議論が積み上げられたことをまず評価したいと思います。 とりわけ、AI技術などの急速な発展に伴い、ネット上の言論空間におけるフィルターバブル、エコーチェンバー効果やマイクロターゲティングなどの新たな現象を始め、誤情報・偽情報対策などのデジタル時代固有の新たな課題について、委員各位や参考人から積極的に問題提起が行われました。こうした実社会の変化を見据えた議論が展開されたことは、憲法審査会の機能を国民に示す上でも非常に意義深かったと考えています。 国民投票法の見直しに関しても、ネット空間における政党等によるCMの取扱い、広告主の明示義務、公的広報のデジタル対応、プレバンキングなどの偽情報・誤情報対策の提案、さらには外国資本による干渉防止など、複数の論点に関し多角的な意見が交わされました。”
“今答弁いただきましたように、最近の通知によって、できるだけ制度運用がより適切に運用されるような努力をしていただいていることは理解をいたしますが、ただ、先ほどから言っているように、自動車保有が容認された割合は〇・六%なんですね。一方で、地方で暮らしている方々の八割以上が、自動車を必要としているからこそ持っている。さらには、生活保護法の第一条というのは、自立助長が目的だとうたわれています。自分でしっかり生活をできるようにということですね。 ただ、こういう永田町や霞が関や東京都心部のような環境であれば公共交通機関が発達していますけれども、地方では、やはり自動車がなければ移動が困難である場合、自動車を持てないことで就職の機会を逃すようなケースもありますので、是非、自動車保有の認定基準については改めていただきたいということを申し上げて、時間になりましたので、質問を終わります。 ありがとうございました。”
“皆様はもう御存じのとおり、地方では、自動車がなければ、通勤や通院、子育てや買物、日常生活の上で非常に不便になっております。実際、国内の自動車保有率は八割近く、首都圏以外、地方都市では八割を超えています。もう自動車は地方での生活になくてはならない、そんなツールになっておりますが、生活保護制度では、原則として自動車の保有が認められておらず、特定の条件を満たさなければ認めてもらえないという現状があります。 二〇二三年の調査では、自動車保有が容認された、認められた割合というのは、生活保護利用世帯数に対して僅か〇・六%、〇・六%です。二百世帯に一世帯ということですね。全国の地方議会からも、五十の議会から、自動車保有制限の見直しを求める意見書が採択されております。 こういった現状を見ると、国として、自動車保有に関する考え方を改め、自動車保有を認めやすいよう制度の転換をするべきではないでしょうか。答弁を求めます。”
“ですので、私は、日本という国の中では、生活保護というものに対する国民の権利性、権利性は担保されているというふうにおっしゃったんですけれども、事前のレクでもそういうふうに述べられていたんですが、生活保護法第二条では無差別平等原則でこの権利性は確保されていますよ、こういう説明を受けたんですが、これまでの議論を総合すると、やはりいまだに国民に、この制度を使う権利があるという認識はまだまだ広がっていないのではないか、むしろ避けられている、そんな制度のように感じております。 これは改めて制度の名称を変更すれば、非常に、ほかの制度との区別という意味ではいろいろな工夫ができると思うんですね。でも、それよりも、まずは、この制度の本質的な目的と制度の名称、そして国民の認識というものが一致しなければ、幾らほかの制度と区別のつきやすい名称にしたところで、この制度の意義というものは薄れてしまうというふうに思いますので、是非そこは今後とも訴えていきたいと思います。 最後の質問になるかと思いますけれども、少し各論に入らせていただきますが、生活保護制度の利用上における自動車保有の制限について伺います。”
“それは、非常にお役所的な発想ではないかなと思いますね。 現に、冒頭、質問で指摘させていただいたとおり、生活保護制度の利用率は一・七%です。しかも、これまで日本がたどってきた歴史を考えたときに、先ほどの補足性原理というのは、明らかに自己責任を国民に求める制度。その一方で、生活保護法第二条、無差別平等原則を取り入れているとはいえ、それに矛盾するような考え方を原則の中に入れている。だから、この制度は、非常に多くの方々に、保護を受けるのは嫌だ、保護を受けるのは恥ずかしい、生活保護を受けずに生活しなければというような、ある種の強迫観念や強いスティグマを生み出してきたんだと思います。”
“日本においても、生活保障あるいは基礎生活支援といった名称、つまりは、国がしっかりと保障するんだ、国民の最低限の暮らしを、憲法二十五条で規定された最低限の暮らしを国が保障するという姿勢をしっかりと示す、そんな名称に改めるべきではないかと思うんですが、政府の見解はいかがでしょうか。”
“今の生活保護法が成立したときに欠格条項はなくなったんですけれども、ただ、それでもやはり、ある種の自己責任ですね、資産があり、あるいは働けるのであれば働いてください、その上で今の生活保護制度を請求してくださいというような考え方を今なお、今の日本の国は取っています。 これで権利性をちゃんと国民の皆さんに理解してもらいたいと言っても、なかなかこれは、国がこれまでたどってきた歴史と、そして今、補足性原理というものを採用している今の国の姿勢と、一方で、国民には権利があるからそれをちゃんと活用してほしいというその思いが、ある種矛盾していると思うんですね。 これを解消するための提案として、次の質問に移りたいんですけれども、これは今まで様々な有識者あるいは団体からも提案されているんですが、生活保護という言葉、この言葉が持つ上意下達の響きが制度に対する忌避感やスティグマを助長しているという指摘があります。ドイツでは、生活保護という名前を改め、市民手当という名称に変えました。韓国でも、生活保護法の名前を改め、基礎生活保障法へと名前を変えました。”
“この補足性原理なんですけれども、本当に、国内に限らず、海外からも指摘がされています。国連の社会権規約委員会などでも、この補足性原理については問題視されているということであります。 少し、ちょっと歴史の話をさせていただくんですけれども、私が調べたところ、補足性原理、この歴史をたどっていくと、日本国内では大宝律令の時代ですね、七世紀。大宝律令が施行されて、租税が国民に対して課せられるようになったときに、それが厳しくて、生活に困窮する世帯が出てくることが想定されて、その場合、まずは困窮している人の親族で助け合いなさい、それでも助けることができない場合には国が面倒を見ます、こういう考え方が取り入れられました。七世紀ですね。 近代でも、いわゆる旧生活保護法あるいはそれ以前、明治時代の恤救規則や救護法の時代ですけれども、このときも、まず本人が働けるのに働かなかったり、あるいは素行不良な者に対しては生活保護を提供しない。つまりは、自分でできるのだったら自分でやりなさい、素行不良の場合には支援を受ける資格もありませんというような欠格条項が含まれていて、旧生活保護法のときまで残っていました。”
“どういうものかというと、働けるなら働きましょう、そして、資産があるならまずそれを使って生活を成り立たせましょう、いろいろな自分の身の回りにある使えるものを使ってまず生活基盤を整える努力をして、それでもなお難しい状況であれば生活保護の申請をしてくださいというような考え方だと理解をしています。 ただ、この考え方が、この補足性原理というものが、制度利用に対する強いスティグマをつくり出していると思います。 海外を見ると、ドイツでは、いわゆる資産調査、ミーンズテストと呼ばれていますが、受給開始から二年間、資産調査は猶予される。その期間、二年間は、資産があってもなくても、取りあえず必要ならその支援を提供する。その上で、資産調査をして、その後に適正な支援策に切り替えていく、こういう対応を取っております。 日本も、ミーンズテスト、資産調査の猶予であったりあるいは簡素化を導入して、利用しやすい制度に転換するということも考えていくべきではないでしょうか。 少なくとも、生活保護制度を利用することは権利である、その認識を広めるための研修や広報体制の整備が必要だと考えますが、大臣の見解を伺います。”
“是非、第三者制度の制度化については引き続き検討を進めていただきたいと思います。 私は、申請者も、あとはその相談に対応している自治体の職員の方々も、それぞれが相手のことを真剣に考えながら対応しているとは思うんですね。正義の反対はもう一つの正義という言葉がありますけれども、私は、自治体の職員さんの考え方であったり仕事に対する向き合い方に問題があるというよりも、まず申請を受け付けるところがスタートなんだと。 申請を受け付ける前段階の相談の段階で、安易に、これはちょっと申請には及ばないんじゃないのかとか、もっとやるべきことをやってからここに来るべきじゃないのかとか、いろいろなことを言っては申請をしようとしている方々の思いを諦めさせてしまうような、それもまた、ある意味、その人を思っての発言なのかもしれないんですが、ただ、やはりまず申請を受け付ける、そこが全てのスタートだ、そういう認識を全ての職場で徹底をしていただきたいと思っております。 続いての質問に入ります。四問目の通告に沿って大臣に伺います。 日本の生活保護制度は、いわゆる補足性原理というものを基本としています。”
“ちょっと今の答弁を受けて、質問を一つ飛ばさせていただいて、大臣にお伺いしたいと思います。三問目の通告です。 今、必要な方にできるだけ迅速に生活保護を提供するべきという考え方、答弁の中でもありました。ただ一方で、先ほども指摘させていただいたように、生活保護申請に対して、各自治体の現場では、いわゆる水際作戦と呼ばれている、自治体職員が申請者に対して制度利用を思いとどまらせようとする対応、これに違法性があるのではないかというふうに指摘されているわけですが、こうした水際作戦の対応があるということで問題視がされてまいりました。 厚生労働省は、申請は書面で受け付けなければならないというふうに既に指導していますけれども、実態としては、申請をする前の相談の段階で排除されているケースも多く確認されているということです。 政府は、この水際作戦と呼ばれる行動について制度上、構造上の問題と捉えて、指導の徹底はもとより、申請支援の第三者が関与できる制度などを導入し、できるだけ申請者の意向に沿った対応、環境を整えるべきではないかと思うんですが、大臣の見解を伺います。”
“例えば、海外の例を見ますと、ドイツでは、生活保護制度を市民手当というふうに名称を改めたり、韓国でも、社会保障給与の利用、提供及び受給者の発掘に関する法律、いわゆる死角地帯解消法と呼ばれているそうなんですが、こうした法律を制定し、申請を受け付ける申請主義から接近主義、アウトリーチ型への転換を図っている事例も紹介されています。 政府の見解をまず聞かせてください。”
“国民民主党の浅野哲でございます。 今日は、二十分間という時間ですが、生活保護制度を取り上げていきたいと思います。通告六問してありますので、順次お伺いさせていただきます。 まず、日本の生活保護制度における利用率は一・七%。貧困層に対するこの一・七%という数字を見ますと、その捕捉率は一〇・八%とされています。OECD諸国の中でも極めて低い水準にとどまっている状況です。申請に対する忌避感だけでなく、複雑な申請手続や過度な資産調査、就労能力の厳格な判断など、制度の設計や現場運用に内在する要因が利用を妨げているのではないかと考えております。特に、自治体の現場での水際作戦によって、申請前に制度から排除される事例が後を絶ちません。 政府は、捕捉率の低さの原因をまずどのように分析しているか、また、制度に対するアクセス性の改善に向けた見解を伺います。”
“私たちは、憲法九条の理念と現代における安全保障の現実とを二項対立的に捉えるのではなく、両立すべき価値として捉え直すべきと考えます。国民の生命と財産、平和な暮らしを守り抜くという政府や立法府の責任を果たすためにも、憲法の規範力を回復するための努力を私たち自身の手で切り開いていくべきことを申し上げて、私からの発言を終わります。”
“とりわけ、二〇一五年の安全保障関連法制によって、従来違憲とされてきた集団的自衛権の一部が容認され、憲法と政府解釈の一貫性に対する国民の理解は一層困難性を増しています。 私たち国民民主党は、平和主義を堅持した上で、自衛隊の存在を憲法上正当化する規定を設け、その行使範囲も明文化することで、憲法と現実とのねじれを正面から解決すべきと考えています。同時に、文民統制の強化、国会の事前承認を含む政治による統制の仕組みを憲法上明示すべきと考えます。これは、国家の安全保障に対する統治構造の信頼性を高め、ひいては、全ての国民に保障されるべき平和的生存権の基盤を確かなものとするためです。 安全保障環境の変化も直視しなければなりません。例えば、中国は二〇二一年に海警法を施行し、尖閣諸島周辺での武器使用を正当化する根拠を国内法で整備しました。北朝鮮は弾道ミサイルを頻繁に発射し続け、米国では、トランプ政権が日本に対し、在日米軍駐留費の大幅増額を求める姿勢を示しています。これらの動向は、平和を当然の前提とする従来型の安全保障観に再検討が迫られていることを示しているのではないでしょうか。”
“だからこそ、国家と民間の双方に向けて、高度情報化社会における人権の基準を憲法レベルで定立することが必要だと考えます。 憲法も時代とともに進化するべきだと考えています。テクノロジーが人権を空洞化させつつある今だからこそ、憲法の規範力を取り戻す作業を私たちは始めなければなりません。その第一歩として、デジタル時代の新しい人権の憲法への明記を議論することを強く呼びかけたいと思います。 次に、憲法九条と現実社会との乖離について意見を述べます。 日本国憲法第九条は、戦争の放棄、戦力の不保持、交戦権の否認を明記しています。一方で、現実には自衛隊が存在し、防衛費は年五兆円を超え、各種装備の高度化や南西諸島への部隊展開も進んでいます。こうした現状と九条の条文との間に乖離がある可能性は度々指摘されてきており、国民にとって憲法の意味と現実との整合性が分かりづらくなっているのが実情です。 政府は、戦力は保持できないが、必要最小限度の自衛力は保持できると解釈していますが、こうした不断の解釈変更に依存する姿勢は、憲法の規範力を毀損する要因となっています。”
“履歴書から過去の応募者傾向を学習したAIが男性的な表現を優遇するようなアルゴリズムになっていたということです。 誰がどのような基準でどのような判断をしたのか不明なまま、結果だけが個人の人生を左右してしまう、こうしたブラックボックス化の問題は既に日本社会にも入り込みつつあります。 私たち国民民主党は、こうした現実を踏まえ、自己情報をコントロールする権利を新たな人権として重視をしています。これは、個人が自分に関する情報の収集、利用、保存、削除の在り方を主体的にコントロールできる権利であり、従来のプライバシー権の枠を超えた保障が必要です。 この課題には、もちろん個人情報保護法などの個別法制による対応も重要です。しかし、人格的自律や民主主義の基盤に関わる原理的な権利規定については、憲法という最高法規に理念として明記することが不可欠です。これは、下位法に対する指針となり、技術が進化しても人間の尊厳が揺るがない社会規範形成の羅針盤となっていくでしょう。 さらに、今日では、国家権力だけでなく、巨大IT企業のような民間主体によっても自由が制限される時代に入りました。”
“国民民主党の浅野哲です。 憲法規定と社会実態との乖離という本日のテーマの下、私は、本日、デジタル時代における人権保障と憲法九条に係る課題認識について意見を述べさせていただきます。 まず、人権分野におけるデジタル時代の人権保障についてです。 現代では、スマートフォンの位置情報やSNS投稿、購買履歴など、個人に関する情報が日常的に収集、分析され、AIの判断や広告配信に用いられています。こうした情報環境の変化は、これまで私たちが当然と考えてきた自己決定や人格的尊厳の前提を根底から揺るがし得るものです。 ところが、現行憲法はこうした事態を十分に想定をしておりません。第十三条は、「すべて国民は、個人として尊重される。」と規定し、第二十一条は通信の秘密を保障していますが、いずれも、データの自動収集やAIによる判断といった新たな課題には正面から対応していません。まさに規範と現実との間にギャップが生じている状態だと言えます。 例えば、米国では、過去、アマゾン社の採用AIが女性差別的な出力を行っていたことが問題となりました。”
“さらに、自、公、立憲提出の修正案は、削除したマクロ経済スライド同時終了措置を復活させ、基礎年金の底上げの一定改善を図るものの、実施は次期財政検証後とされ、その検討範囲は極めて限定的だと思います。氷河期世代支援や第一号被保険者期間の延長、第三号被保険者制度の在り方の見直し、さらには国庫負担金の安定化策まで踏み込んだ我が党の修正案に比べ、不十分な内容と言わざるを得ず、反対をします。 政府案及び自、公、立憲修正案は、重要議案でありながら審議も不十分で、このままでは立法府の責任を果たせません。共産党提出修正案については、基本的な考え方を異にしているものであることから、反対いたします。 国民民主党は、持続可能で公平な年金制度の熟議に基づく構築を求めています。それがなければ真の制度改革は果たせないことを訴え、討論を終わります。(拍手)”
“国民民主党の浅野哲です。 ただいま議題となりました国民年金法等の改正案、政府原案及び自民党、公明党、立憲民主党提出修正案、共産党提出修正案について、いずれも反対の立場から討論をいたします。 まず冒頭、本日朝の理事会で、委員長職権で質疑の終局、そして採決が決められたことに改めて遺憾の意を表します。 年金制度は、老後の暮らしを底支えする基盤的制度です。昨年の財政検証結果を受け、厚生労働省の年金部会では給付と負担のバランスを見直すための議論が重ねられました。しかし、本日のような強引な審議の進め方、それ以前も、本法案の参院選への影響を懸念した自民党内の政治的葛藤によって法案提出が二か月遅れたことも、国民の信頼を損ねる行為だったと言わざるを得ません。 政府案には、企業規模要件の撤廃や在職老齢年金の見直しといった評価できる点もありますが、基礎年金底上げに踏み込めなかった点、遺族年金制度の支給期間短縮を進めるなど、多くの課題を残しています。特に、企業規模要件の撤廃に十年を要することは余りにも遅く、段階的適用中の労働者間の不公平さも看過できません。”
“さらに、政府は、この法制上の措置を講ずる場合は、その影響を緩和するために必要な法制上の措置その他の措置を講ずるものとしております。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。”
“本修正案では、政府は、就職氷河期世代で、被用者保険の適用事業所以外の事業所で使用されていた者又は被用者保険の適用が除外されていた者に対する老齢を支給事由とする給付に係る制度の拡充について検討を加えることとしております。 第七に、政府は、将来にわたり安心できる年金制度の在り方を審議するため、幅広い国民の意見を反映する観点から年金制度改革国民会議の設置について検討を加えることとしております。 第八に、政府は、今後の社会経済情勢の変化を見極め、四年後の次期財政検証において、国民年金の調整期間の見通しと厚生年金保険の調整期間の見通しとの間に著しい差異があり、公的年金制度の所得再分配機能の低下により老齢基礎年金の給付水準の低下が見込まれる場合には、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドを同時に終了させるために必要な法制上の措置を講ずるものとし、この措置を講ずるに当たっては、高所得者の高齢者の基礎年金の国庫負担分の全部又は一部の額を払い戻す、いわゆるクローバックを含め、この措置による老齢基礎年金の給付水準の向上により必要となる国庫負担の額に充てるための安定した財源を確保することについて検討を加えることとしております。”
“第二に、国民年金の被保険者期間の延長についての検討規定の検討の対象について、国民年金の第一号被保険者の被保険者期間を四十五年とすることを明記することとしております。 第三に、国民年金の第三号被保険者の在り方についての検討規定を、政府は、育児や介護等の働きたくても働くことができない事情がある者にも配慮しつつ第三号被保険者の廃止に向けて早急に検討を加えることとする規定に改めることとしております。 第四に、国民年金の保険料を追納できる期間について、政府は、国民年金の被保険者の資格を取得した日の属する月に遡って追納を認めることについて検討を加えることとしております。 第五に、政府は、低所得者及び中所得者の高齢期における所得の確保を支援するため、個人型確定拠出年金において国が支援金を拠出する新たな制度の創設について検討を加えることとしております。 第六は、いわゆる就職氷河期世代への支援についてです。”
“ただいま議題となりました社会経済の変化を踏まえた年金制度の機能強化のための国民年金法等の一部を改正する等の法律案に対する修正案につきまして、その趣旨を御説明申し上げます。 国民民主党は、基礎年金と厚生年金のマクロ経済スライドの早期の同時終了措置の実施による将来の基礎年金の給付水準の確保のみならず、年金制度における重要な諸課題について幅広く検討を進めるべきとの認識の下、本修正案を提出することといたしました。 以下、本修正案の主な内容を御説明申し上げます。 第一は、被用者保険の適用拡大についてです。本修正案では、被用者保険の適用拡大をより一層進めるため、政府は、短時間労働者への被用者保険の適用要件のうち、企業規模要件を令和十二年九月三十日までの間に撤廃すること、被用者保険の適用が除外される労働時間要件について週の所定労働時間を十時間未満とすること、これらの措置を講ずる場合において新たに被用者保険の被保険者となる短時間労働者を使用する中小企業者の経済的負担を軽減するための方策について、それぞれの検討を加えることとしております。”
“ありがとうございます。 最後に、修正案提出者にお伺いいたします。 今回、修正案の中身は、附則に、基礎年金の底上げと、減額影響を受ける対象者への配慮措置を検討し、そして次回財政検証の後までに何らかの法的措置を取る、こういうことです。 つまり、あと五年近く検討の期間がありますが、なぜ今国会で成立させなければならないのか、その不可欠性を是非お答えください。”
“ちょっと、修正案提出者に聞く前に、もう一問だけ総理に聞かせてください。 私の趣旨は、マクロ経済スライドの同時終了を戻すのであれば、併せて延長の議論だとか対象者の拡大の議論もしっかり修正案の中に盛り込んでおくべきじゃないかと。今の法案の附則にあるのは、検討する規定だけなんです。どっちに結論が転ぶかまでは示していないんです。だから、こっちの方向で、入れる方向でやるというところまで入れていただきたいというのが我々の思いなんです。 それに対して、時間がありません、大臣、是非今後、協議体を設置することも検討するとありました。我々もそれには賛成です。より幅広い関係者を入れた協議体をできるだけ早く立ち上げていただきたいと思います。これに対して一言だけいただけますか。”
“そのような背景の中で、一旦は削除するというふうに決めたこの同時終了措置が、今回、与党と立憲民主党の共同提案で再度入れ込むという修正案が提出されました。 これは、我々としてもその必要性は認めております。厚生年金積立金の一部を使って基礎年金の底上げを図る、流用か流用でないかということについてはいろいろな議論がこの委員会でもありました。理解できます。ただ、それをやるならば、同時に、先ほど来出ている四十五年間への延長、納付期間の延長であったり、対象の更なる拡大もセットでしっかりやるという方向でこの法の中身に入れ込むべきだと私は思います。 総理も、検討はしていくと先ほどもおっしゃっていましたけれども、改めて、その検討に向けた思いを確認させてください。”
“制度の持続可能性の強化、そして将来の給付金額水準の引上げ、また現在の給付内容の拡充、こういったことを今総理はおっしゃられました。 であれば、二問目の通告です。 今回、当初の政府案に含まれていたマクロ経済スライドの同時終了措置、これが自民党の事前審査の中で削除されることになりました。今日は総理というお立場での答弁になりますけれども、自民党内でどのような理由が最も核心的な削除理由だったのか。それは、総裁としてもそうですが、総理としても、自ら提案した法案の中身からある重要な部分を落とす判断をするためには、そこを把握しておく必要があると思います。なぜ削除されたのか、その核心的理由は何だったのか、お答えください。”
“国民民主党、浅野哲でございます。 今日は、前半は総理に、そして、後半は修正案提出者にお伺いをいたします。 まず総理に伺いますが、今回、国民年金法案等の改正ということです。非常に、現役世代から高齢者世代の皆様まで幅広い方が影響を受ける、また、我々のような現役世代からすると、将来に対する不安や期待、そしてそれらが国民の消費行動にすら影響を与えかねない、非常に重要な法案だと思います。 今回、政府提出法案の内容について端的にお伺いしますが、今回の政府提出法案の内容、その不可欠性を総理はどう御説明されますか。”
“政府原案及び与党と立憲民主党提出の修正案については、法案の中身の不十分さはもとより、立法府として重ねるべき議論が重ねられていないことを指摘し、私の討論を終わります。 御清聴ありがとうございました。(拍手)”