浅野哲
国民民主党・無所属クラブ · Japan
“しかし、二〇二一年改正の附則が三年をめどに措置をするとした宿題、すなわち、CM、ネット広告、運動資金の規制は今なお手つかずのままであります。 ここでは、客観的な海外事例に基づき申し上げます。 EUは、政治広告透明化規則を制定し、昨年十月から全面適用しています。費用を誰が負担したのかの表示義務、投票日前三か月間の外国資金による広告の禁止、七年間の記録保存、そして違反には全世界売上高の最大六%という制裁金を定めました。 一方で、その定義の広さゆえに、メタやグーグルなどはEU域内での政治広告の取扱いから撤退をしています。規制が過度に広ければ有権者の正当な情報アクセスまで失われる、これが教訓だと思います。 他方、英国、EU、ドイツの調査で共通していた原則は、国家はコンテンツの真偽…”
“国民民主党の浅野哲でございます。 本審査会では、この国会会期中、選挙困難事態における国会機能の維持、すなわち議員任期延長をめぐる議論、憲法九条をめぐる議論、そして本日のテーマであります参議院選挙の合区の問題と、論点を絞りつつ議論を深めてまいりました。これらを振り返り、私からは、今後更に議論を深めるべき三つの論点を提示したいと思います。 第一に、選挙困難事態における国会機能維持の条文案の起草であります。 本年、衆議院法制局から示されたイメージ案は、大規模な自然災害、感染症の蔓延、内乱、外部からの武力攻撃など五つの類型を挙げ、認定期間中は次の選挙期日の前日まで議員任期を延長するという具体的な骨格を示しました。また、賛否が分かれた点として緊急政令や緊急財政処分が挙げられますが、…”
“参議院側では、本年四月、参院改革協議会が合区解消の具体策を検討する専門委員会の設置を決めました。もっとも、その解決策としては、憲法改正が必要とする立場と公職選挙法の改正で対応可能とする立場とが併存しています。 他方、昨年の参議院選挙では、一票の格差をめぐり、違憲状態との高裁判決が相次ぎました。本日、我が党の飯泉委員の発言にもあったように、投票価値の平等と都道府県という地域代表制の確保、この二つの要請の調整は、純粋な法律論だけでは決着せず、まさに政治判断を要します。であればこそ、両院協議会を始めとする衆参両院の意思疎通の場を設け、議論を前進させる環境を整えることを提案いたします。次の参議院選挙は二〇二八年、時間は限られています。 第三に、国民投票法改正と、広報協議会の規程、…”
“この論点では、学説のいずれが正しいかという問題ではなく、国民がどのような安全保障を望むのかという民主的な決定そのものが問われます。 以上を踏まえ、今後の本審査会の議論の進め方について三点提案いたします。 第一に、九条については、条文起草を急ぐ前に、与党二党を含む各会派が前提としている戦力概念や安全保障像の違いを論点整理という形で明確にすべきと考えます。 第二に、平成二十七年の参考人質疑がそうであったように、学界の多数説と政府見解の双方から幅広く参考人を招致し、論点を国民の前に可視化する機会を設けるべきです。 第三に、憲法改正手続は最終的に国民投票によって国民に委ねられていることを踏まえ、当審査会の当面の目標として、各会派が歩み寄れる論点から着実に合意形成を進めるべきと考え…”
“この境界線を曖昧にしたまま自衛隊を明記したところで、自衛隊の戦力性という本質的な問いに答えを示さなければ違憲論は解消されないという指摘は、本審査会でも既に我が会派の玉木雄一郎委員を始め複数の委員が指摘をしてきたところであります。その点を曖昧にせず、正面から議論する必要があります。 第二に、自衛隊の行動に対する統制をどこまで憲法に書き込み、どこまで法律に委ねるかという論点です。 憲法に詳細を書き込み過ぎれば、有事における柔軟な対応が難しくなり、法律に委ね過ぎれば、立憲主義的な統制が空洞化する懸念があります。このバランスをどこに置くかも、法理論から一義的に導き出せるものではなく、政治が責任を持って決めるべき領域です。 第三に、九条二項を維持した上での加憲か、これを削除して自衛…”
“国民民主党の浅野哲です。 発言の機会をいただきましたので、本日は、これまでの本審査会での議論を踏まえ、また、憲法学説を整理しながら、九条改正論議における重要な論点、特に、法解釈のみでは結論が出ず、最終的に政治の判断が求められる部分について、私の考えを申し述べます。 第一に、自衛隊が憲法九条二項の戦力に該当するか否かという議論の出発点となる論点です。 政府は、自衛のための必要最小限度を超える実力のみを戦力とする立場から、自衛隊を合憲とみなしてきました。しかし、政府自身、この必要最小限度という基準は、その時々の国際情勢や軍事技術の水準によって変わり得る相対的なものであると認めています。つまり、どこまでを必要最小限度とするかは、純粋な法解釈の問題ではなく、我が国がどのような防衛…”
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“最後に、今回の法改正は、五年に一度の財政検証を受けて行う重要な機会であります。重要広範議案であるにもかかわらず、参議院選挙への影響を懸念してか法案提出に二の足を踏んだ挙げ句、年金底上げという中心的な政策要素を削除した一連の経過は、自民党の政権政党としての矜持を欠いた行動と思います。大変残念に思います。 他方、立憲民主党に対しても一言申し上げます。 様々な委員会で野党の総意を、野党の総意を与党に伝える筆頭の立場を有する野党第一党である皆様が、重要広範議案の審査に当たって、他の野党との協議を横に置き、真っ先に与党との協議に突き進んだ一連の行動には強い違和感を覚えざるを得ません。そして、今朝の与党の採決提案に対し立憲が同調し、委員長職権による強行採決につながったことは大変遺憾と言わざるを得ません。 国民生活に密着した法案だからこそ、対決より解決の姿勢で、時間に追われ拙速な審議を進めるのではなく、今できることと次の財政検証までにやらなければならないこと、さらに、長期的に取り組まなければならないことを整理した法律として、きちんと、きちんと仕上げるべきです。”
“例えば、基礎年金の底上げによって増大する公費負担分の財源確保策、老後不安を抱える就職氷河期世代に対する支援策、第三号被保険者制度の在り方についての検討など、責任ある制度設計の視点や時代の変化に応える抜本的な制度改正の内容を欠いています。 厚生労働委員会に私たち国民民主党が提出した修正案は、これらの内容を含んだ内容で、次回二〇二九年の財政検証まで十分な期間があることを踏まえ、より包括的な検討規定を整備しようとするものでした。財源確保策、就職氷河期世代への支援、第一号被保険者期間の延長や第三号被保険者制度の在り方の見直し、これらは近いうち検討の蓋然性が必ず高まっていくテーマであることを壇上から改めて主張させていただきます。 さらに、国民民主党は、年金制度に関わる国庫負担金の財源を安定化させるため、クローバック制度、すなわち、基礎年金受給者の前年度の所得が一般的な必要生計費を大きく上回る場合に国庫負担分の支給額を調整させていただく制度や、二〇二七年から米国でスタートするセーバーズマッチについても、我が国の年金財政の安定化や国民の老後不安解消のために検討していくべきと考えます。”
“基礎年金の給付水準を中長期的に改善する部分は評価できるものですが、次回の財政検証が行われる二〇二九年までに内容を検討し、その結果に基づいて措置を講ずることとされており、十分な検討期間がある割には、修正案によって追加された検討項目は極めて限定的で不十分だと言わざるを得ません。 例えば、五月二十七日に行った厚生労働委員会の参考人質疑では、全ての参考人が、第一号被保険者期間を四十五年まで延長し、基礎年金の基盤を強化する必要性を指摘しました。これを受けて、先日の委員会で、修正案提出者に対し被保険者期間の延長を盛り込むべきと申し上げましたが、会期までの時間がないことを理由に議論は前進しませんでした。 我々としては、二〇二九年まで時間的猶予があるのであれば、なぜこの国会で成立を急ぐのか理解がしかねます。国民民主党は、臨時国会まで継続審議することも念頭に、十分な審議時間を通して法改正に取り組むべきであることを主張をいたします。 これに加え、与党と立憲民主党の修正案では明らかになっていない課題も多く存在します。”
“次に、企業規模要件の撤廃に十年もかける内容ですが、これは余りにも長いと言わざるを得ません。この点については、次期財政検証を踏まえた再改正までの間に完遂すべきです。 また、企業規模要件を段階的に撤廃する期間中は、勤め先の規模によって被保険者になれる人となれない人が出てくることが予想されます。同様に、既設の個人事業所について当面の間は適用事業所としないとされていますが、新設の個人事業所には適用となるため、公平性には疑義が残ったままです。 さらに、遺族年金制度については、早くに配偶者を亡くした子のいない女性に対する遺族年金の支給期間が短縮される改正も盛り込まれており、これは男女差の解消という理由も示されているものの、その影響については更なる慎重な審議が求められています。 このように、政府提出原案には、具体的内容や公平性の観点から問題が多く残っており、賛成することはできません。 続いて、自民党、公明党、立憲民主党提出の修正案について反対の理由を申し述べます。 本修正案は、自民党が一旦削除したマクロ経済スライドの同時終了措置を復活させ、一部の減額影響を受ける方への配慮措置を設ける内容です。”
“また、遅れた理由も、参議院選挙へのマイナス影響を回避したい一部の自民党議員による慎重論が原因だと伝えられています。政策内容を真剣に議論していたならまだしも、選挙のために法案審議を避けようとしていたとしたら言語道断。そのような疑惑を晴らすためにも、自民党の皆様には、二度とこのような疑惑が生じないよう、法案提出期限を遵守していただくよう求めます。 我々は政府原案には反対ですが、評価できる点もあります。それは、被用者保険の賃金要件の撤廃や企業規模要件の撤廃等を通じて、労働市場に中立的かつ持続可能性の向上を図ろうとしている点です。また、在職老齢年金制度の見直しを通じた高齢労働者の働き控えの抑制策も、現場の声にかなったものと評価をしています。 しかしながら、政府原案には不足している要素が多数あることを指摘しなければなりません。 まず、基礎年金の底上げに踏み込まなかった点です。自民党の事前審査の中でマクロ経済スライドの同時終了措置が削除され、将来の基礎年金支給額の所得代替率の低下に対する有効な手だてを失う内容となっています。”
“冒頭、本日朝の厚生労働委員会理事会で、委員長職権で質疑の終局、採決が進められたことに遺憾の意を表します。 私は、ただいま議題となりました国民年金法等の一部を改正する法律案及びその修正案に対し、いずれも反対の立場から討論をいたします。(拍手) まず、政府提出原案について反対の理由を申し述べます。 年金制度は、高齢者の生活を底支えする基盤的な制度であるだけでなく、本制度を支えている現役世代にとっても、給付と負担のバランスが制度への信頼感、すなわち老後への不安あるいは期待に直結する、極めて重要かつ繊細な制度であります。 年金制度の財政検証結果を受けて、厚生労働省の年金部会では、制度の持続可能性を高め、給付と負担のバランスとその納得感を高めるための真摯な議論が重ねられてきました。これらの議論の上に、年金制度を国民から期待され、老後への不安を軽減させる制度へと見直していくことは、私たち立法府の責務であります。 しかし、自民党内での事前審査は長期に及び、本法案が国会に提出されたのは五月十六日。重要広範議案であった法案が、当初予定よりも二か月以上も遅れて国会に提出されるなど前代未聞です。”
“ちょっと更問いをさせていただきたいと思いますが、今言った調査、しっかり早期に実施していただきたいと思います。 それは、検討していきたいというお話ですけれども、やはりこれはスピード感が大事だと思っておりまして、いつ設置しようとお考えなのか、その時期について大臣のお考えがあればちょっと確認をさせていただきたいのと、やはり当事者の参画というのが大変重要だと思うんですね。高額療養費制度のときもそうでしたけれども、当事者の声をしっかりと制度の検討段階から入れていくこと、これは大事だと思いますので、そこも含めて、最後、大臣のお考えを確認させてください。”
“第三号被保険者制度についても、働き方や男女の差などに中立的で、ライフスタイルや家族構成などの多様化を踏まえた持続可能な年金制度にするという目的を踏まえて、第三号被保険者制度の適用要件の見直し、これは是非進めていただきたいと思うんですが、まとまらなかったとおっしゃいましたけれども、私が認識している中では、例えば、今申し上げたような、御自身の御病気であったり御自身の家庭内の事情であったり、何らかの、働く意思はあっても働けない、そういう境遇に置かれている方については、やはりこの第三号被保険者制度の必要性というのを肯定する方もいらっしゃるんです。 例えば、この第三号被保険者制度の要件を見直していく、対象範囲を見直していく、そういった議論もこれまであったと思うんですが、どのような方向性で今検討を進めていこうとしているのか、また、その議論の進め方、今後の進め方についてどのように考えているのか、大臣のお考えを改めて伺いたいと思います。”
“ちょっと通告を一つ飛ばさせていただきます。括弧三になります。 今大臣から、方向性がまとまらなかったという答弁がありましたけれども、第三号被保険者の中には、確かに、本人の御病気であったり育児、介護などで働きづらい環境、働きたくても働けない環境にいらっしゃる方が一定数いるのは事実だと思います。仕事と治療の両立支援や子供、子育て支援の充実、在宅介護サービスの充実といった社会保障による支援策の充実を通じて、働きたいという希望を妨げる要因を取り除いていくことは必要だと思います。”
“それでは、大きな三つ目の柱、第三号被保険者制度について質問のテーマを移していきたいと思います。 ここからは大臣を中心に伺わせていただきます。 第三号被保険者制度が導入された一九八六年当時は、専業主婦世帯が五六・九%と過半数を占めておりましたが、二〇二三年時点での専業主婦世帯は二八・八%、これに対して同時期の共働き世帯は七一・二%を占め、専業主婦世帯の二・五倍となっているそうであります。 よく言われることですが、女性の就労が進んだり、様々な社会環境、国民意識の変化によって働き方やライフスタイルが多様化する中で、配偶者の働き方によって第三号被保険者に該当するかどうかが決まる今の制度は、中立的な社会保険制度と言えないのではないかという指摘が増えてきております。また、この第三号被保険者制度は、制度上の男女差はないものの、現状は第三号被保険者の大半を女性が占めていることから、女性のキャリア形成を阻害し、男女間賃金格差を生む原因の一つとも指摘されています。”
“先ほどの十年後という話に戻ってしまうんですけれども、これは是非、二〇三〇年、次期改正までの間で全体を拡大する、拡大を完了する、そういったことをこちらとしては望みたいわけですが、そこについては、政府の今の見解としてはいかがでしょうか。”
“ありがとうございます。 そこの部分、やはりなかなか、つまりは、使い始めたところから三年間ということですね。確認をさせていただきました。 あとは、先ほどの、保険料を財源にするというところ、ここはちょっと時間の関係で今日はこれ以上深掘りはしないんですけれども、やはり公平性の観点、次週も委員会審議がありますので、そこで少し掘り下げさせていただきたいと思います。 続いての質問ですけれども、被用者保険の適用拡大は、現役世代の生涯所得を引き上げる最も合理的で有効かつ持続可能な政策であり、我が国経済の成長戦略にも貢献するというふうに思います。これまでも、困窮者救済や格差是正のために存在するはずの社会保険制度そのものが、適用除外規定があったために、非正規雇用の拡大や働き控えの原因になってまいりました。 そういった課題があることを考えれば、今回の適用拡大はやはりのんびりし過ぎだという指摘もあるんです。”
“保険料を財源とするということなんですが、そうなると、この支援を受ける被保険者と支援を受けない企業に勤めている被保険者で保険料の、一方は還付を受ける、片方は満額払うということで、やはり公平性に課題が出てくるのではないかというふうに思います。これはちょっと指摘の一つ目です。 元々通告していた質問はそれとはちょっと別な観点で質問をしようとしていたので、そこをもう一回整理をさせていただくと、ちょっと更問いで恐縮なんですが、これは三年間の時限措置ですよね。三年間ということは、令和八年の十月から令和十一年の九月までの時限措置ということになるんでしょうか。そこを、正確な期間を教えてください。”
“今、財源はという指摘もありましたけれども、これは、還付だと、保険料を受け取ったものを、保険料をそのままお返しするということになるんでしょうか。そこを確認させてください。”
“いろいろこれまでの議論を、全体を聞いておりますと、施行日時点で既に既設の事業所については、いきなりは難しいだろうというその御配慮は、やはり経営者からするとありがたいのかもしれませんが、そうはいっても、これは施行予定が二〇二九年の十月で、今から丸々四年後なわけですね。だから、その準備期間というのが果たして不足しているのかというところについては、我々は指摘せざるを得ないと思います。 その上でなんですが、先ほど局長もお触れになられていた、保険料調整という手段を別のメニューとして準備をしているということも、ある種インセンティブのような形で受け止められるのかなとは思っているんですが、次に、この質問をしたいと思います。 就業調整などを減らすための保険料調整として、事業主が労使折半を超えて一旦負担した保険料相当額を制度的に支援するよという制度を今準備をしているということなんですが、まず、どのような仕組みでこれをやろうとしているのかについて、できるだけ分かりやすく御説明をいただきたいと思います。”
“そもそも、既存事業所について、経過措置として一定期間猶予するのは理解できるとしても、期限を設けない、ここまでサービスする必要があるのかというところについては、やはり多くの指摘があります。 新設か既存かという点をもって被用者保険に加入する機会が得られない国民が出てくることは問題ではないかと思うんですが、その辺りの見解を伺います。”
“ありがとうございます。ちょっと二つ次の質問にもつながる質問なので、また後ほど触れたいと思います。 少し戻ると、国民皆保険を目指しましょう、そして、段階的に進めていきましょう、現場に過度の負担をかけないように進めていきましょう、その考え方は分かりました。さらには、経営者の意思次第では先に適用することも阻まないということで、ある種の救済措置といいますか、意思がある企業はちゃんと早期に導入できる道筋も残してあるということなんです。 ちょっとそのためにも一つだけ確認したいのは、通告、括弧三番、二の三問目になりますけれども、今回、常時五人以上を使用する個人事業所については、既存事業所の企業規模要件の撤廃時期は実質的に無期限、指定されていない状況になっていますが、一方で、新規の、新設の事業所については被用者保険の対象となるということであります。これまでもこの委員会で指摘されてきましたが、やはり、同じ企業規模でも被用者保険の適用に相違が生じる可能性がここでも生まれてき得ると思うんですね。”
“勤労者皆保険を目指している中でも、小さな事業所、特に社長自らがそういった事務作業をやっているようなところにも配慮をして段階的にということはよく分かります。 ただ、やはり考え方として、段階的に進めるということは、経営者目線で考えたらいいのかもしれませんが、保険に入る従業員の立場から考えたときに、隣のちょっと大きな工場では従業員が年金保険に入れるようになったのに、うちの会社はまだなんだ、俺の将来は大丈夫か、そんな不安を持つ従業員の皆さんもおのずと出てくると思います。 その辺りは、ちょっとどういうふうに検討していくのか、参考人から。じゃ、局長から。”
“これまでも、本当に十年もかかるのかという指摘はほかの委員の皆様からもありました。 さらに、もう一つ聞きたいのは、二〇二三年十二月に閣議決定された、全世代型社会保障構築を目指す改革の道筋、改革工程の中では、勤労者皆保険という言葉まで使って、政府は勤め先や働き方などに中立的な社会保障制度を目指していた、そういうふうに思うんですね。 被用者保険への加入時期が企業規模によって変わってしまうという今回の法案の考え方、これは、政府が元々進めようとしていた全世代型社会保障の早期構築や勤労者皆保険という考え方からすると一見矛盾するのではないかとも思うんですが、その辺りとの整合性について答弁を求めたいと思います。”
“余りはっきりと答弁がされていなかったんですけれども、そこは期待を持って我々は見ておりますので、是非、引き続き、当委員会でも確認をさせていただきたいと思います。 続いて、大きな二つ目、被用者保険の適用拡大について質問をさせていただきます。 社会保障審議会年金部会がまとめた議論の整理、先ほども答弁で触れられておりましたけれども、この議論の整理では、企業規模要件については、そもそも当分の間の経過措置として二〇一二年改正時に設けられた要件でありました、さらには、労働者の勤め先や働き方、企業の雇い方に中立的な制度を構築する観点から、撤廃の方向で一致していたというふうに我々は承知をしております。 しかし、本法案では、企業規模に応じて四段階で要件撤廃を順次進めていく内容となっています。しかも、十年後の施行も規定されるなど、年金部会が被用者保険の適用拡大を推し進めようとしてきた温度感とはかなり離れている内容ではないかなというふうに感じております。どのような理由から、この施行時期を四段階、そして最長十年後としたのか、その理由について確認をしたいと思います。”
“ありがとうございます。経過は分かりました。 では、ちょっと更問いで恐縮ですが、確認をしたいのは、前回の法改正でも検討するように盛り込まれていた、そして昨年の取りまとめ内容でも有効な手段であるということが整理をされている、そして今回の法改正の内容には検討規定が新たに追記をされたということであります。そうなれば、やはり次の改正のタイミング、あるいは近しい年金部会の審議の中では、拠出期間の延長について何らかの結論を得るという方針でよかったでしょうか。”
“いろいろ対策も検討されているということなんですが、肝腎の基礎年金部分をどうやって持続可能かつ給付水準を改善させていくかという部分については、やはり多くの国民が期待しているところだと思うんですね。 そこで、二問目なんですけれども、給付水準の底上げに向けては、まず、いろいろな数理的なものをいじって水準を上げるということも大事だと思うんですが、もう一つ、やはり国民年金の拠出期間を延ばして、できるだけ被保険者の方々に、年金保険料を広く負担をし合いながら必要な人たちに給付するという、期間の延長という方策もこれまで議論されてきました。 確かに、年金部会でも効果的な方策としてその実施を求める意見がこれまで複数出されてきたというふうに承知をしておりますが、今回の法改正内容には盛り込まれておりません。その理由について伺います。”
“年金制度の持続可能性を確保することはもちろん重要なんですが、受給者が生活に困る水準では本末転倒だということで、今回、年金法改正案の当初案には、当初案というか政府の提案した内容には、マクロ経済スライドの早期終了によってその後の給付額を底上げしよう、そういうような中身も含まれておりました。 ただ、これが今回の提出法案の中には含まれていないということで、では、制度の持続可能性の確保と同時に、基礎年金の給付水準の改善を図るための、現状どのような考え方を持ってこの法案審議を進めているのか、その大まかな考え方をいま一度整理させてください。”
“国民民主党の浅野哲でございます。どうぞよろしくお願いいたします。 本日は、年金法改正案ということで、大きく三つの柱で質問をさせていただきます。一つ目は基礎年金の給付水準の引上げの大枠の考え方について、そして被用者保険の適用拡大について、そして最後、三つ目が第三号被保険者制度について伺っていきます。 通告した質問数が多少多めになっておりますので、是非簡潔な御答弁への御協力をよろしくお願いしたいと思います。 この委員会は、年金法改正案の審議に入ってからは、いわゆるあんパンのあんこの部分の議論というのが大変多く行われておりますけれども、今日、私はその中身については余り深くは触れませんが、最初、一問だけ。 現行の年金制度は、マクロ経済スライドによる給付調整によって、賃金や物価の伸びに基礎年金支給額の伸びが追いついていないという状況が現状ございます。”
“ありがとうございました。 続いて、平参考人にもお伺いしたいと思います。 まず、平先生の資料では、偽情報や誤情報、違法情報、有害情報、様々な情報の分類があり、段階的な対応が必要だというふうにお話をされていました。私も、全ての情報を一律に対応するというのは余り現実的ではなく、リスクの高さや拡散の影響度に応じて、できることから取り組むことが大事だと感じます。 そのために、広報協議会というのはどのような役割を果たせるのか。先ほど、ラウンドテーブルですとか、あるいは、事前に集まった事例を整理して啓発に生かすといったような、いわゆるプレバンキングについても言及をされておりましたけれども、広報協議会がどのような役割を果たせるのかについて、改めてお考えを聞かせていただきたいと思います。”
“ありがとうございました。 プレバンキング、そして、その具体策としての、なぜ広がるのかというような部分についての基本的な情報の発信、また、それを信じてもらうためにも、広報協議会の信頼獲得の対策が大事だということで理解をいたしました。 二問目なんですけれども、その上で、予防的情報発信や信頼確保というものに加えて、やはり、偽情報や誤った情報が拡散しやすい土壌が今のネット社会全体には存在しているようにも感じておりまして、それをどうやって改善をしていくかという視点でも少し質問したいと思います。 拡散の連鎖を断ち切るためには、ある種の指針のようなものが必要ではないかという意見もこれまで出されてきました。社会全体で共有すべき指針あるいはルール、そういったものについて、鳥海先生のお考えがあればお話をいただきたいと思います。”
“国民投票に関する広報活動を行う広報協議会として、今お二人の参考人からありました、正確な情報を分かりやすく伝えるというのはもちろんそのとおりだと思いますが、冒頭、会長からも、これまでの幹事懇での意見交換の中で、新たな機能というものの報告がありましたけれども、例えば、情報的健康を保つための対策、様々な誤情報から、国民の情報に対する認識をしっかり正しく持っていただく、そのような観点から、どのような活動が期待されるのか、まず鳥海参考人のお考えを伺いたいと思います。”
“国民民主党の浅野哲でございます。 本日は、お二人の参考人には、大変お忙しいところ、とても分かりやすい資料にまとめていただきまして、御説明もありがとうございました。 私からは、今、和田委員の方から広報協議会の役割についての御質問がありましたけれども、少しそれを深掘りする形で、質問をお二人に二問ずつさせていただきたいと思います。 まず、鳥海参考人への質問です。 鳥海先生の御説明では、誤った情報が正しい情報よりも早く広く広がってしまうこと、そして、その情報が間違っていたと気づいても、なかなか信じ直せないという心理的な側面があるということを具体的にお話をいただきました。 こうした中で、有権者が正確な情報に接し、自ら考えて判断できるようにするためには、いわば情報的健康を保つ、そのための予防策が必要だという指摘でありまして、私も大変共感をいたします。”
“この点について、業務委託を受けて事業を行うフリーランスの方は、その顧客等からカスタマーハラスメントを受けるリスクが労働者と同様にあるにもかかわらず、今回のカスタマーハラスメント対策の対象外とされているところであり、その保護が図られるべきであると考えます。 そこで、次に申し上げます二つの点を内容とする修正案を提出することといたしました。 その主な内容は、第一に、カスタマーハラスメントに起因する問題に関する事業主による雇用管理上の措置の例示として、カスタマーハラスメントへの対応の実効性を確保するために必要なカスタマーハラスメントの抑止のための措置を追加することとしております。 第二に、フリーランス・事業者間取引適正化等法に定める特定受託事業者が受けた業務委託に係る業務において行われるカスタマーハラスメントを防止するための施策について検討を加え、必要があると認めるときは、その結果に基づいて所要の措置を講ずることを政府に義務づけることとしております。 以上であります。 何とぞ委員各位の御賛同をお願い申し上げます。”
“ただいま議題となりました労働施策の総合的な推進並びに労働者の雇用の安定及び職業生活の充実等に関する法律等の一部を改正する法律案に対する修正案につきまして、提出者を代表して、その趣旨及び内容の概要を御説明申し上げます。 今回の政府案では、カスタマーハラスメントを防止するため、事業主に雇用管理上必要な措置を義務づけ、国が指針を示すとともに、カスタマーハラスメントに起因する問題に関する国、事業主、労働者及び顧客等の責務を明確化することとされています。 しかし、今月十三日の参考人質疑においても指摘されていたように、実際の現場においては、労働者を守るために事業主が取ることのできる措置があるにもかかわらず、適切に措置が講じられていないケースがあります。この点について、カスタマーハラスメントへの対応が実効性を持って行えるよう、カスタマーハラスメントの抑止のための措置も、事業主において取ることのできる措置の一つであることを明らかにすべきではないかと考えます。 また、政府案によるカスタマーハラスメント対策において保護されるのは、事業主に雇用される労働者です。”
“もう時間が参りましたので、最後、ちょっと簡潔に質問をしたいと思います。 やはり学生さんを中心に求職者を保護するためには、もっと解像度を上げて考えていく必要があると思います。特に、インターンシップ中に被害を受けたのか、就職採用時の面談で被害を受けたのかによって、インターンシップは一定期間その場にいますから、相談窓口を会社が設けるというのは分かります。ただ、就職面接のときはその場限りですので、その会社に相談をするというのは、どうしても学生さんや求職者は萎縮しがちですよね。 ですから、第三者的な相談窓口、サポート体制を構築すべきだと思うので、これを最後に伺って、終わりたいと思います。”
“その内訳については更なる調査が私は必要だと思いますけれども、なぜこのような割合の状態が放置されてきたのか、これまで政府はどのような実態把握と対策を行ってきたのかを、まず確認させていただきたいと思います。 さらに、求職者段階のハラスメント対策がどこまでガイドラインで明示されているか、厚労省の認識を伺いたいと思います。”
“今回のこの労働施策総合推進法でカバーできない部分については、最終的には、刑法や民法で本当に最終的な対応はできるものの、やはり意識の醸成というところ、社会的規範をどう構築していくか、どの法律でつくり上げていくかというところの考え方は非常に大事だと思っております。 先ほど来、ほかの委員の皆様も触れていましたが、ほかの国では、ハラスメント行為そのものを、被害者が誰だからとか加害者が誰だからとか関係なく、その行為そのものを禁止するような法体系を持っている国もありますので、これは今、大臣としてはなかなか答弁が難しいということでありましたけれども、是非、政府内横断的に、このハラスメント問題には、これは厚生労働大臣がリーダーシップを発揮しなければ議論が前に進んでいかない問題だと思っておりますので、是非御検討していただきたいと思います。 続いては、学生の保護に関する質問です。 皆さんも既に御認識のことかと思いますが、就活生の約三割がセクハラなどの被害を受けたという調査結果が最近出ております。この三割という割合は本当に深刻だと思います。”
“ただ、こういったケースの場合に、その局長さんが相談する先がないんです。相談先はあるんですよ、あるんですけれども、保護の対象ではないんです。ですから、是非、形式上は使用者というカテゴリーに分類される方々であっても、やはり、世の中を支えていただいている、頑張って働いている方であることに、労働者であることに変わりはありません。労働法上の労働者に該当しなくても、しっかりハラスメントから保護をしていく必要性というのはあると思っていますので、この包括的なハラスメント対策。 先ほど、堤委員はハラスメント禁止法の制定というようなこともおっしゃっておりました。私も、それも一つよいアイデアかなというふうに思っておりますが、是非、包括的なハラスメント対策をほかの省庁とも連携して検討していっていただきたいと思うんですが、大臣の御見解を伺いたいと思います。”
“是非、よろしくお願いいたします。 続いては、今回この法案の中ではカバーし切れない方々への配慮について、少し質疑をしたいと思います。 私も様々な現場の方からお声をいただいておりますが、特に今回カスハラの法整備を進められるということで、ここに含まれていない方々の中には、個人事業主、具体的に私が聞いたのは、簡易郵便局の局長さんですとか、コンビニエンスストアの店長さん、経営者さんですね、こういった方々については、今回のこの法律では保護の対象になっていないんです。保護しなければいけない責務者、責任者側の立場になってしまいます。 ただ、実際、現場に出てみますと、私が聞いたのは、少し前に郵便局では切手の値段が上がりました。数円上がって、その上がる前に官製はがきを購入した方が郵便局にはがきを出しに来たときに、切手の値段が上がっているので出せませんから、追加で切手を購入してくださいというようなことを言われたときに、ついこの間買ったばかりだというような主張で、それが少しトラブルに発展してしまって、それに対応された局長さんから、そういうことがあったんだという話を聞いたんです。”
“他省庁と連携して、ガイドラインの整備や支援体制の構築に取り組んでいただきたいと思うんですけれども、それについて、大臣の見解をお伺いします。”
“ありがとうございます。 是非、責任を、責務意識を持って、国の方にも、この意識醸成、取り組んでいただきたいと思います。 続いての質問ですけれども、昨日の参考人の方の中には自治体職員を経験をされた方がいらっしゃいまして、やはり自治体におけるカスハラというか、住民からの不当な要求に相当な苦労をしてきたという話がありました。 自治体職員の三五%が過去三年間に住民等からのカスハラを受けたという回答、調査もあります。これは、総務省の二〇二五年四月公表の、今年の四月公表の調査結果であります。 また、自治体の役場の職員さんのみならず、学校の教員や、あるいは公共施設を委託を受けて運営している民間事業者の方々についても、同じように被害を受けている。さらには、フリーランス、ギグワーカーなどのような個人についても、これまで議論がありました。 やはり厚労省として、こうした方々の実態把握を進めていく必要性は認識されていると思うんですが、特に自治体職員に対する住民からの不当な要求あるいはハラスメント的行為を抑えていくためには、総務省としっかり連携をしていただく必要があるかと思うんですね。”
“じゃ、ちょっとしつこいようで申し訳ないですが、もう一問だけ更問いで。 今回、国の責務規定も設けられますね。やはり、今のような意識の醸成というのは、これは事業主の自己責任というよりは、国がしっかり責任を持って意識醸成をしなければいけないと思うんですね。ですので、もしハラスメント事案があった場合に、それが複数の企業にまたがっていた場合、しっかりその当事者企業は関係する相手先企業に対して調査を要請する、この必要性をしっかり意識を醸成する責務が国にあるとお考えになっているかどうかだけ、答弁をお願いします。”
“今、事例集を作成していただく予定であるということで、是非お願いしたいと思います。 ちょっと更問いになってしまいますので、答弁は局長でも結構ですけれども、今、やはり企業間の連携を促進するために、調査に応じるよう求められた場合には、それに応じるよう努めなければならないという義務も設けるという答弁がありましたが、今私が冒頭申し上げたように、他社に、相手先の企業に調査を求めたか求めなかったかというアンケート調査については、八割が求めなかった。求めた二割のうち、ほとんどが応じているんです。本当に、〇・四%ぐらいが応じなかったという回答でしたので、実際には、ほとんどの企業が調査を求められたときには応じているんですね。 問題は、求められたときに協力するかしないかではなくて、そもそも、被害を受けた、調査をしなければいけない企業が、相手に求められないことが問題なんだということなんです。だから、相手に調査協力を求めやすい環境づくりというのをもっと主眼を置いて取り組まなきゃいけないと思うんですが、ここに関しては今政府がどのように考えているんでしょうか。”
“例えば、厚生労働省の令和五年に行った調査によりますと、ハラスメントに関して他社から事実確認や調査の協力を求められた場合、求められたことがあると答えた企業の割合は全体の約二割で、八割はそんなことを求められたこともないというふうに答えています。求められたときに対応した企業が多くいるんですが、中には、応じなかったと答えた企業もあったということなんですね。 そもそも、なぜ八割ものケースが相手に確認もしなかったのかというところをひもといていくと、やはり、失注であったり、契約解除であったり、様々な反作用をイメージして、それに萎縮して相手に聞くことができない、そういった原因もあるということであります。 やはり、企業のハラスメント対応部署同士が情報共有あるいは連携できるように、国がガイドラインや事例集をしっかりと整備をして、それを周知すべきだと思うんですね。その上で、取引関係上、社内では対応が難しい事案については、国が第三者的に相談を受けられるような窓口の設置も考えていくべきかと思うんですが、これについて大臣の見解を伺いたいと思います。”
“国民民主党の浅野哲でございます。 今日は、大臣には、終日、カスタマーハラスメントを中心にした答弁対応、お疲れさまでございます。 私も、昨日、参考人質疑、五人の参考人の皆様に来ていただきまして、その内容を踏まえて、これから十五分間、質疑をさせていただきたいと思います。 昨日、参考人で来ていただいた方々の中には、地方自治体の役職員を経験された方や、介護業界で働かれている方の代表者も含まれておりました。特に、やはり、特定の業種にカスタマーハラスメントが集中しているということは断定的に言うべきではないかもしれませんが、話を聞いておりますと、非常にハラスメントに遭いやすい職場というのはやはり存在しているようにも思いますので、最初の質問は全体観、全体的な質問になりますが、二問目以降は少し個別の問題にフォーカスを当てて質問していきたいと思います。 まず最初の質問なんですけれども、やはりこれまでも、ほかの委員の先生方も繰り返し質問されてきておりますが、本当にカスハラ事案については、企業間の連携というものが本来求められているにもかかわらず、これがこれまで進んでこなかったという問題があります。”
“コンビニの店長さんでも郵便局の局長さんでも、全員が保護される対象であるべきなんですが、その点においてはこの法律はまだまだ課題がありますので、そのことを是非今後とも当委員会としても議論をしていきたいと思います。 どうもありがとうございました。”
“時間が参りました。村上参考人には御質問できなかったんですけれども、随分とほかの委員から既に質問が出ておりましたので、大変参考になりました。ありがとうございました。 今、何人もやはりハラスメントをしてはいけないという意識を醸成することの重要性について、最後触れていただきましたけれども、私も全く同じ意識を持っております。 これまでは、パワハラ、セクハラという言葉を聞くと、自分たちの職場、身の回りの人間同士が行う、そういうハラスメント行為だというふうに思っておりました。それが顧客から受けたらカスハラという言い方に言葉が変わるだけであって、とにかく、同じ職場の相手に対しても職場外の人に対しても、誰に対してもハラスメントは駄目なんだ、こういうことをしっかり周知していかなければいけません。 もっと言えば、労働者の保護法制の中でこの議論をしておりますけれども、本来であれば、経営者であろうが被雇用者であろうが、そこは関係ないわけです。”
“これは実は私、ちょっと新しい観点かなと思っておりまして、今回のこの法律は、国や事業主に対して対応する義務、責務というのがかかりますけれども、今のケースですと、介護現場でハラスメントをしちゃ駄目よという意識を自治体が広める、でも、この自治体は事業主ではないわけですね。事業主ではないけれども、自治体がそういったことを地域住民に周知徹底をしてほしいという、こういう意見なわけです。 ですから、今回のこの法律の射程の中に含められるのかというところはこの後委員会でもしっかり審議をしていきたいと思いますけれども、この観点について、要するに、当事者やその該当する職場の事業主以外であっても、しっかり社会全体でハラスメントを撲滅していこうというメッセージをそろって出さなければいけないということだと思うんですが、この法律の検討もこれまで関わられてこられたというお立場から、その点についてはどのように考えていらっしゃるのかということをお伺いしたいと思います。”
“ありがとうございました。 今、お三方の御意見も踏まえて、あと、先ほど御発言されたお二人の御発言も聞いておりますと、仮処分命令の選択肢があるということを伝える必要性というのは、皆様、否定はされていないと思います。この法律への明記については少し意見が分かれているところはありますけれども、少なくとも、そこまで選択肢があるよというのをちゃんと伝えておかないと、実際にそのケースが起きたときに適切な対処をできなくなる可能性もあるのではないかなというふうに感じさせていただきました。 ちょっと次の質問に移らせていただきますけれども、もう一度、原参考人にお伺いしたいと思います。 先ほど、村上参考人の御発言の中で、利用者さんからのハラスメントを防止するためにはその御家族も含めた御理解が必要だ、さらに、その理解を広めるためには自治体などからの発信が重要だというふうにおっしゃいました。私もそのとおりだと思います。”
“ありがとうございました。 今、後段の答弁の中でも、やはりバランスの重要性というのは私も本当に同じ認識を持っておりまして、経営者から見たときに、顧客の尊重と自分の職場で働く従業員の保護、このバランスが非常に重要で、ケース・バイ・ケースだとはいえ、やはりある種の明確な判断基準というのを持っておかなければいけないとは思うんですね。 今日これまで何人かの委員の方が触れておられましたけれども、仮処分の申立てのような、ある種、最終手段がここまで取れるんだという意識を持っておけるかどうかというのは、その判断の際の非常に強力な支持基盤になると思うんですね。 これまでのこの委員会の中で、村上参考人と水野参考人からは法律への明記の必要性があるということをおっしゃっていただきましたが、ほかのお三方についても、仮処分の申立てを法律に明記することに対する御所見を伺いたいと思います。 加えて、もし可能であれば、じゃ、それ以外の方法として、そういった指針、判断基準をどうすれば事業者、事業主、あるいはそれぞれの職場でしっかり伝えていけるのか、その方法とは何なのかというところについてもお三方に伺いたいと思います。”
“ただ、実際にこれまでなかなかこのハラスメント対策を効果的に取る環境がつくれてこなかったという課題があるからこそ、今回この法案が提案されているわけだと思うんですが、なぜこれまではなかなかそういった意識が醸成されなかったのかというところをまず伺いたいと思います。 加えて、今日、林参考人の資料の中に、重要な視点だと思うんですが、カスハラ、ハラスメント対策としての対抗策と住民や顧客の権利とのバランス、これはこの法律が成立した後も重要な論点になっていくと思うんですが、ここについての理解もしっかりと我々はしておかないと、グレーゾーンが過剰に広くては実効性がない法律にもなりかねませんので、その辺りへの配慮をどう考えていくべきなのか。 この二点について、原参考人の御意見を伺いたいと思います。”
“国民民主党の浅野哲でございます。 今日は、五人の参考人の皆様方には、大変お忙しい中、とても貴重な御意見を先ほど聞かせていただきまして、ありがとうございました。 私も、これまでほかの委員の皆様が質疑された内容を踏まえて、できるだけ重ならないように皆様にそれぞれお伺いをしたいと思うんですが、やはり今回、カスタマーハラスメントというものが非常に大きなトピックになっておりまして、これまで、今日、介護の現場、そして自治体の現場からも様々なお声を聞かせていただきましたし、本当に多くの方々からこのカスハラ対策の重要性と必要性を訴え続けてこられて、ようやくこの法案で具体的な法的措置が取られる、非常に大きな期待が集まっていると思います。 それを踏まえてちょっと質疑を何点かさせていただきたいと思うんですが、まず原参考人にお伺いしたいと思うのは、ハラスメント対策の必要性というのは、これまでも、セクシュアルハラスメント、パワーハラスメント、あるいはマタハラ、ケアハラ、いろいろな言葉が生まれてくる中で、どの職場でも、どのような人にとっても、この対策が重要なんだという共通認識は誰もが持っていると思うんですね。”
“国民民主党の浅野です。 今御質問いただきましたけれども、これまで、参議院の緊急集会の七十日間限定説等について、五会派の中でも意見が割れているのではないかという御指摘を今いただきましたが、私たちの方でも過去の議事録等を確認をさせていただきましたけれども、現時点では、大きくその認識がずれているとは考えておりません。 一方で、参議院の緊急集会という準則を緊急時を理由に解釈を開いてしまうことは、立憲主義の観点からも避けるべきであるというふうに我々は考えておりまして、引き続きこの審査会の中でも議論を尽くしていきたいと思っております。 以上です。”
“今答弁の中にもありました、健康診断の中でどういう項目を診察すべきか、検査すべきかというものについては、業務起因性や業務増悪性というものに該当するかどうかというものがこの判断基準になっているというふうに伺いました。 もう時間が来てしまいましたので次回に持ち越しますが、本当に業務起因性や業務増悪性のみに依存して健康診断項目を決めてよいのか。これから高齢化社会、高年齢労働者が増える中で、業務起因性や増悪性以外にも、労働者の健康を維持するために必要な項目というのを健康診断に含めていくべきではないか。この問題提起をさせていただいて、今日は質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。”