井上哲士
日本共産党 · Japan
“女性教育、ジェンダー教育は引き続き重要であると、そして機構でそれをしっかり位置付けているという答弁なんですが、果たして法案がそうなっているのかなというのが私の疑問なんですね。女性教育とかジェンダー教育というのは、一方的な知識の伝授やオンライン研修、出張講座等ではなし得ないものがあると思うんです。 NWECの主催事業等の実施報告書では様々な事例が紹介をされています。例えば、二〇一九年に教職員や教育委員会の職員を対象に一泊二日で行われた学校における男女共同参画研修というのが報告をされています。全国から集まった教育関係者が同じ施設に宿泊し共に学ぶ環境が整えられたことで、講義だけでなく、夜間の情報交換会などを通じた交流やネットワークがつくられたり、学校現場の喫緊の課題を踏まえた模…”
“これまで、そういう地方のこの男女共同参画の取組の職員の研修などにもやっぱりNWECは大きな役割を果たしてきたわけですよね。その感想でも、やっぱり集まって一緒に議論をしてきたことが大きな力になったと言っているわけでありまして、こうした学びの機会を奪うということは機能強化とは逆の方向になるんじゃないかと考えますし、日本の男女共同参画の促進となっていくこの女性教育の後退だけではなくて、NWECがアジア地域において非常に大きな国際貢献の分野で貢献してきましたけれども、この点の後退にもならざるを得ないと。機能強化というならば、今のNWECを維持発展をさせるべきだということを強く求めたいと思います。 最後に、この間、女性トイレの行列解消を度々、当委員会でも取り上げてまいりました。政府…”
“これを踏まえて、今年四月十五日の当委員会で質問しましたら、三原大臣からは、できる限り待ち時間の男女の均等化が図られるよう努めることが望ましいことを自治体に周知してまいりますと、こういう答弁がありました。こういう基準を災害時だけではなくて日常の社会生活で広げていく上で、私は学校というのは非常に重要な位置付けがあると思うんですね。 一方、以前質問でも紹介した、この公共空間のトイレの数を調べている百瀬まなみさんが六月八日付けの朝日新聞でこう述べております。都内のある区の教育委員会に電話をしました。区立小中学校全体で、男子用便器数は小学校が女子の一・三九倍、中学校が一・四二倍でしたと。これが現状なんですね。ですから、混み合うときには、女性の方が時間掛かりますから、やっぱり列ができ…”
“NWECで宿泊研修を受けた男女共同参画センターの職員の方々からは、自然豊かな環境の下、ゆったりと過ごす時間の中で、女性たちは自分を見詰め、他者から学び、お互いの成長を喜び合いました、宿泊棟、研修棟なくしてこの豊かな女性教育の蓄積は得られなかった、男女共同参画社会をつくるという熱い思いを持っていらっしゃる全国のセンターの人たちと出会うことで、地元に戻って、さあ仕事をしようと前向きな気持ちになりました、NWECは、全国のセンター職員の人たちが力を付けるだけでなく、元気をもらう場所とおっしゃっています。 このように、研修施設と宿泊施設が一体となったNWECならではの充実した研修が全国各地で男女共同参画の取組を進める専門人材を育ててきました。また、NWECでは、アジアの近隣諸国の…”
“女性の経済的自立やデジタルスキルの習得、少子化対策、それ自体は否定をいたしませんけれども、しかし、そういうスキルだけを身に付けたとしても、それだけでは厳然として横たわっている男女差別を乗り越えていくことはできないと思うんですよね。やはり、女性に対するエンパワーメントとスキルの両方の習得があってこそ、これが達成をできるとし、男性自身のこのアンコンシャスバイアスを克服する学びも必要だと思います。 現在の国立女性教育会館は文部科学省が所管する社会教育施設でありますけれども、今後は大半は機構の、なってこの内閣府の管理監督を受けるということになりますと、女性教育やジェンダー教育の位置付けが後景に追いやられないか、大変懸念を持っております。 もう一点お聞きしますが、今後自治体が、男女…”
“女性とエンパワーメントが非常に大事だという御答弁がありました。その重要な女性教育を担って大きな役割を果たしてきたのがこのNWECなわけですね。このNWECの行う女性教育、ジェンダー平等に係る教育、研修事業の目的は、まさに女性のエンパワーメントにあります。 女性差別撤廃条約の一般勧告第三十六号、女児及び女性の教育を受ける権利、この序論にはこう書いております。教育は人権という価値を促進する上で、変革を起こし、力を与える極めて重要な役割を果たし、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントにつながる道として認識されていると、こうしているわけですね。 このように、エンパワーメントというのは、もう単なる知識を身に付けるだけではなくて、学ぶことを通じて、抑圧され、周辺に追いやられている人々…”
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“今年度のこの事業対象を見ますと、交付金の、こども誰でも通園制度の試行的事業実施事業者整備事業、これも盛り込まれているわけですよ。ですから、この子育て支援のプランに沿ったものも新しく組み込まれていると。そのときに予算を減らしてしまって、結果として、例年は五回協議しているのに一回目で打ち切りますと言われたと。大変な混乱が起きているわけですよ、自治体で。これ、責任は大きいと思うんですね。 この異次元の少子化対策を始めるといったこの初年度からこういう地方に大きな混乱を招いている責任、そして、各自治体がこれによって予定していた事業を断念をしたり先延ばしをしたりと、絶対あってはならないと思うんですけれども、そういうことが起きないようにどうしていくのか。大臣、お答えいただきたいと思います。”
“五月十五日に金沢市長が古賀政務官に予算確保を緊急に要望しておりますし、山口県もそういう要望をされております。何でこんな事態が起きたのか、今後どのように対応するのか。いかがでしょうか。”
“免除措置は先ほど言いましたようにもう厚生年金保険にありますから、給付に相当する措置とは言えませんし、今いろいろ挙げられましたけど、これみんな使えるんですよ。フリーランスの人はこれが使えないと、しかも支援金は取られていると、これはおかしいじゃないかと言っているんです。是非改善をしていただきたいと思います。 最後に、保育所や認定こども園等の改築や改修費を国が二分の一補助するこども家庭庁の就学前教育・保育施設整備交付金があります。各自治体から例年一月末から五回ほど国と申請協議を行っています。ところが、今年、石川県の金沢市では、一回目の申請を二月に行って、三月に交付金の内示があって、幼稚園や保育園の三か所の改築、改修費として、七億九千八十万円の予算を計上をいたしました。ところが、三月末に国から、二回目以降はもう協議はありませんと突然言われたということなんですね。もう市の課長は、二回目以降の交付申請を九施設予定していたので大変困惑していると、何とか交付金の確保をお願いしたいと訴えております。”
“育児休業期間中の保険料免除措置は厚生年金保険にもあるわけですから、給付に相当する措置とはとても言えないと思うんですね。 そもそも、全世代型社会保障構築会議の報告書を見ますと、自営業やフリーランス、ギグワーカー等に対する育児期間中の給付の創設についても、子育て期の就労に関する機会損失への対応という観点から、検討を進めるべきとされていたんですね、二〇二二年十二月の報告でありますが、それがないと。 しかも、この出生後休業支援給付も育児時短就業給付もその財源には支援金が充てられます。フリーランスの方は、フリーランスの方はですね、支援金は取られるけれども、制度は対象外ということになるんですよ。これ、私おかしいと思うんですね。 コロナ対策のときにもフリーランス、十分な支援がありませんでした。フリーランスの皆さんへの育児期間中の支援を直ちに具体化すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。”
“ということは、これら二つの制度は既存の育児休業制度の拡充であると、こういう理解でよろしいでしょうか。”
“所得の拡充は必要でありますけれども、実際には、実質は減っているという現状もありますし、やっぱり現に希望を持って生活できていない若い世代への直接の支援が必要だということを更に求めておきたいと思います。 この加速化プランの共働き、共育ての推進の具体化として、本法案には、両親が共に育児休業を取得する場合に、育児休業給付の給付率を手取りで十割相当まで引き上げる出生後休業支援給付や、男女共に時短勤務を選択しやすくなるように、子どもが二歳未満の期間に時短勤務を選択した場合に、時短勤務の賃金の一〇%を支給する育児時短就業給付を創設するとしております。 これらの制度を検討した厚生労働省の雇用保険部会の報告を見ますと、出生後休業支援給付を創設する目的は、両親共に育児休業を取得することを促進するためとして、育児時短就業給付については、共働き、共育ての推進、片親に育児負担が偏る結果、雇用継続が困難になっていることを防ぐ、子の出生、育児休業後の早期職場復帰と、育児とキャリア形成の両立支援のためとして、雇用保険法を改正して創設されるということになっております。”
“子育て世帯に対する一定の支援が盛り込まれました。 先ほどありましたように、自分がその将来そういう子どもを産み育てることへの希望が持てないという状況に、今現に若者がなっているという事態の中で、今の答弁された支援は、子育て中の世帯に限定をされているんですね。私は、経済的負担の大きさ、今の生活から、そもそも結婚や出産を諦めている若い世代に希望を指し示すものには不十分だと思うんですね。 なぜ、加速化プランやこの法案の中で、子育て中の世帯だけではなくて若い世代全体を対象にした具体的な家賃支援が盛り込まれなかったのか。これ必要だと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。”
“明らかに負担軽減ということと逆行する事態が進行しているわけですから、私は、もっとはっきりと言ってもらわないと、本気度が問われるという事態だと思うんですよ。 さらに、こども未来戦略では、自分がこれから先、子どもの生活を保障できるほどのお金を稼げる自信がないなどの若者の声を紹介して、若い世代が結婚や子どもを産み育てることへの希望を持ちながらも、所得や雇用等への不安等から将来展望を描けない状況に陥っていると指摘をしております。 この若い世代の重い経済負担になっているのは、この高等教育費だけではありません。家賃の負担も非常に大きいわけですね。総務省の全国消費実態調査によりますと、可処分所得に占める家賃の割合は、四十歳未満の男性、単身男性で、一九八九年の一二・四%から二〇一四年の二〇・一%、四十歳未満の単身女性では、一九八九年の一九・〇%から二〇一四年の二三・五%へと大きく増加していますし、これ、今拍車掛けていると思うんですね。 こういう若い世代の住まいに対する経済的負担の軽減について、加速化プランはどのように答えているんでしょうか。”
“そして、国立大学の運営費交付金が、今年で法人化後二十年になりますけれども、千六百三十一億円も削減をされてきたと、これが大きく影響していると思うんですね。 このまま学費値上げが進みますと、加速化プランで言っている高等教育費の負担軽減などはもう水の泡になってしまうと思うんですよ。これは岸田政権が最大の危機と取り組んでいる少子化対策に逆行する事態なわけでありまして、これはやはり担当大臣として、この大学の学費値上げの現状を黙って見過ごしてはいけないと思うんですね。大臣、いかがでしょうか。”
“日本共産党の井上哲士です。 政府の支援策が、予算も含めて、これ、実態やニーズに合っているのかどうか、今日はそれを聞きたいと思うんですね。 こども未来戦略では、教育費の負担が理想の子ども数を持てない大きな理由の一つとなっているとの声があるとして、高等教育費の負担軽減は喫緊の課題だとしております。決して十分な内容とは言えませんけれども、加速化プランでは高等教育費の負担軽減を掲げて、貸与型奨学金の減額返済制度の年収上限の引上げや、給付型奨学金の対象拡大等を掲げております。 ところが、今、過去最高を記録してきた大学の学費の値上げが国立、私立を問わず広がっております。我が党、しんぶん赤旗の調べでは、この四月から学生数一万人以上の大規模私立大学の三五%が授業料の値上げを行いました。それから、国立大学でも、東京大学が学費値上げを検討していると報道もあり、他大学でも懸念がですね、上がるんじゃないかという懸念が広がっているわけですね。 これ、物価高騰もありますけれども、やっぱり背景には国の予算の問題があります。運営費の五割を目指すとされてきた私学助成はもう一割を切る水準になっている。”
“いやいや、児童手当拡充すると言ったけど、公費の負担は今同程度だとおっしゃいましたよね。増やさないんですよ。結局、拡充拡充と言うけれども、その大きな部分はこの負担金ということになるわけですよ。結局、多くの国民から新たに徴収する子どもの支援金に依拠するものにこの児童手当の拡充もなっているわけですね。 結局、この加速化プランと言いますけど、その財源は、新たに一般財源を増やすんじゃなくて、大半をこの社会保障関係の公費の削減や支援金による国民の負担増で実施すると、これが実際じゃないんですか。大臣、いかがですか。”
“現在、児童手当の財源のうち、左側ですね、国の一般財源が占める割合は、被用者世帯の場合は三歳未満を養育の場合は国の負担は三五・五%、そして非被用者世帯の場合は六六・七%、三歳以降は国の負担が六六・七%というふうになっております。 本法案が成立すると児童手当に支援金の財源が充てられるようになりますけれども、法が成立以降、児童手当の財源のうち国の一般財源が占める割合はどのように変わるでしょうか。”
“利用料や窓口負担が増えたら、国民にとっては社会保障負担の増大そのものなんですよ。ところが、社会保障負担率には反映しないってわけですね。これ本当ごまかしだと思うんですよね。 個々の世帯や国民が実際にどれだけ負担が強いられることになるのか全く見えていないのか、見て見ぬふりをしているのか、こういうことだと思うんですよ。私は、こういう実際の国民負担が増えることを無視をして社会保障負担率は変わらないということを示されて、大臣が言うように、子どもを持つことを希望する方が安心して子どもを産み育てることができる社会になるのかと。ああ、率は変わらないから大丈夫だと若い世代が思うかと、思わないんですよ。自分がどうなるかなんですよ、負担が。それを全く無視した制度だということを申し上げなければなりません。 そして、更にあるのは、支援金の使途で最大のものが児童手当なんですね。児童手当の拡充は必要なことであります。所得制限の撤廃など今回行われます。これは必要です。しかし、問題は財源なんですね。 資料の三枚目を見ていただきますと、下に費用負担の表があります。”
“社会保険料の負担額だと。 ということになりますと、例えば介護保険の利用料の負担が増えたり、医療費の窓口負担が増えたり、国民にとっては実際に負担が増えても、この社会保障負担率には影響がないということでよろしいですか。”
“国保が重いというのは変わっていないんですよ。 例えば、実際、高過ぎて払えない国保料になっていて、滞納率は全国的に約一一・四%あるというのが実態でありまして、これにこの支援金が上乗せされるということは、一層矛盾を激しくするということなんですね。結局、今でも高過ぎて払えないのに、国保加入者に更に負担を課することになると。 被用者保険の負担額が、増が、低いと言っているんじゃないんですね。今の保険料に上乗せるというやり方が、医療保険制度の中にある構造的な問題を更に広げるということが問題だということを申し上げております。 今もありましたけど、政府は、この支援金制度を導入しても社会保障負担率は上がらないと、新たな負担増にはならないと説明をしてきましたけど、国民負担率というのはよく使われてきましたけど、この社会保障負担率とは一体何なのか、いかがでしょうか。”
“そもそも、保険料負担が重い構造的な課題を持っている国保に被用者保険よりも高い率で支援金が上乗せさせると、これ国保が持っている構造的な問題を更に深刻にさせるんではないかと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。”
“何で最後の結論が出るのかさっぱり分からないんですよね。 先ほど申し上げたように、同じ収入であれば明らかに国保料の方が高いんです。そして、国保料に対してこの支援金の割合も国保が高いんですよ。五・三パーになるわけですね。そうなれば、同じ収入の場合に国保加入世帯の支援金が重くなるというのは私は当然のことだと思うんですよ。あれこれ市町村のことだとか言われましたけれども、現実にこういう数字があるわけです。 そして、更に問われるのは、この支援金を上乗せするということは、政府が認めてきた国保の構造的問題に何をもたらすかなんですね。 資料二を見ていただきますと、二〇一九年の厚生労働省の試算では、保険料負担率、これは、協会けんぽの七・五%、下から三枠目ですね、これに対して市町村国保は一〇・三%になっております。 こういう実態に対して厚生労働省が何と言ってきたか。例えば、二〇二二年十一月の社会保障審議会医療保険部会で、厚労省は、国保が抱える構造的な課題として、保険料負担が重い、それを年齢構成が高いことや所得水準が低いこととともに説明をしているわけですね。”
“収入が一億とか二億になっても保険料が頭打ちでありますから、そこには明らかに逆進性があるということなんですね。 今答弁がありましたのは手元の資料の一、①でありますけども、右側に参考としてありますように、国民健康保険と後期高齢者医療制度が、保険料に対して一番この負担金の上乗せによる負担率が高くなっているわけであります。 さらに、収入別で見ると、国保の負担の大きさが顕著になるわけですね。衆議院の答弁では、夫婦と子ども一人の三人世帯で比較すると、保険料は、年収二百万円の場合で、国保は月額一・六万円、被用者保険では月額〇・九万円です。年収八百万円の場合は、国保は約五・八万円、被用者保険では月額三・四万円と。つまり、世帯年収が同じ場合には国民健康保険の方が保険料負担が高いということであります。 こうした医療保険制度に上乗せして支援金を集めるわけですから、同じ年収で比較をした場合に、被用者保険に比べて国民保険加入世帯の方が支援金の負担が重くなるということだと思いますが、そういうことでよろしいですか。”
“具体的に支援金制度について聞きますが、医療保険に上乗せして徴収する、今日も様々質疑がありますけども、税と社会保障の所得再配分機能にも反して、様々な矛盾が発生することになります。 そもそも、医療保険には保険料の上限額があります。健康保険では年収二千百四十一万円、国民健康保険では単身世帯で千百六十万円で保険料の上限となります。所得が増えても保険料が頭打ちになって、負担能力に応じた仕組みにそもそもなっていないと。 さらに、医療保険制度には保険者間の格差という問題があります。こども家庭庁が公表した試算によりますと、保険料に支援金が上乗せされることで一人当たりの支援金分の引上げ率が一番高い保険制度は何になっているでしょうか、お答えください。”
“二項対立ではないという答弁もありましたけど、実際にどうなっているかと。この間、社会保障予算の自然増分が毎年抑制されました。生活保護基準の引下げ、そして高齢者の医療費の窓口負担の引上げ、要支援一、二の介護保険外しと、こういう高齢者への負担増が現に行われてきたわけですよね。先ほどの保険局長の講演を紹介しましたけれども、こういうことが結局現役世代の負担に回ってくるんだという指摘なんですよ。 大臣は、本会議の趣旨説明で、このこども未来戦略は、子どもを持つことを希望する方が安心して子どもを産み育てることができる社会の実現を目指していますと言われましたけど、これから子どもを持ちたいと考える若い夫婦もその両親がいるんです。その介護の問題も出てくるんです。医療の問題も出てくるんですよ。そこに結局負担を増やしてやるというやり方が、果たして安心して子どもを産み育てることができると言えるのかということが問われているということを申し上げておきたいと思います。”
“そうおっしゃいますけど、この子どもにお金を掛けなさ過ぎたというのは政府も認めてきたことなんですね。 〔理事磯崎仁彦君退席、委員長着席〕 厚労省の鈴木俊彦元事務次官は、現役の保険局長だった二〇一八年二月に全国国保運営協議会会長等連絡協議会で講演しているんですね。鈴木氏は、国際的に見て高齢者に手厚いとは言えない日本の社会保障の構造を指摘した上で、こう述べております。日本は高齢者にお金を掛け過ぎていたのではなく、子どもに金を掛けなさ過ぎたということではないか、高齢者から子どもに持っていくと高齢者の生活が沈む、そういった高齢者を助けるためにはお金が要る、そのために将来世代がツケを負うのでは、何のための全世代の社会保障にしていくのか分からなくなると、こういうふうに述べられました。 大臣、ちょっと追加してお聞きしますけど、こういう指摘のように、子ども施策の財源を確保するためだといって高齢者の社会保障を削ったら、結局のところ、回り回って現役世代や子育て世代に負担が回ってきてしまう、本末転倒になるのではないか、こういうことを政府も認めてきたのではないかと。大臣、いかがお考えでしょうか。”
“政府は、今、給付は高齢者中心、負担は現役世代中心の構造になっている日本の社会保障制度を転換するためだと言っておりますけれども、それに対して、本会議では、主要先進国の中で同じ高齢化率で比較したときに、我が国の社会保障支出は対GDP比で平均を下回っていること、それから、家族関係支出と教育への支出は最低レベルだと、先進国の中で、こういうことを指摘をされました。その上で、日本の社会保障制度は給付が高齢者中心になるとは言えないのが現実であって、そもそも子どもにお金を掛けなさ過ぎているのが問題ではないかと質問しましたけれども、総理からはまともな答弁がありませんでした。 〔委員長退席、理事磯崎仁彦君着席〕 大臣は、この問題、どのようにお考えでしょうか。”
“二〇三〇年までがラストチャンスと言われているんですね。 予算の効果は直ちに出ないんですよ。ところが、三〇年代の初頭に二倍を目指すと言っているわけでありますから、それ自体が、私は、総理が言ってきたことと全く矛盾しておりますし、本当にやる気があるのかということがありますし、具体的な道筋は何も示されておりません。今回のこの加速化プランの問題でも、財源でこれだけ議論になっているわけですよ。今、二八年半ばに一・三倍半ばで、それどうやって二倍までするんですか。何も示されていないわけですよ。 私は、敵基地攻撃能力の保有のための米国兵器の爆買いなどの軍事費拡大をやめるなど、子育て支援にこそ更に予算を拡充するべきだということを最初に強く申し上げておきたいと思います。 その上で、財源の問題を更にお聞きいたしますが、本法案で具体化される加速化プラン三・六兆円の財源は、既定予算の活用などで一・五兆円、歳出改革で公費と保険料で合わせて二・一兆円の社会保障費を抑制して確保するとされております。この抑制のメニューは、医療や介護、特に高齢者に関わる部分の給付の抑制が中心であります。”
“子ども関連予算は総理が倍増を表明してから二年たつわけでありますが、その道筋は、見えるどころか、今ありましたように、二〇二八年でも一・三倍半ばだということなんですね。こども未来戦略で、少子化は我が国が直面する最大の危機としながら、この二倍化に向けた見通しは全く示されていないわけです。 一方、軍事費の方は、昨年、国会でも法律が通りましたけど、二〇二三年から二〇二七年までの五年間で四十三兆円として、東日本大震災の復興のための財源や、国立病院の老朽化対策や待遇改善のための基金まで流用して二倍化すると、こういう道筋が明確化をされております。 それは、本会議の指摘どおり、これは子育てより軍事優先というのが実態だと思いますが、大臣、いかがお考えですか。”
“日本共産党の井上哲士です。 先日の本会議で、我が党の吉良議員は、子ども関係支出の増大の財源を社会保障支出の抑制などに限っていることについて、社会保障関係経費以外の歳出改革で生み出された財源は防衛力強化のための財源にするという衆議院での答弁を示して、子育て支援より軍事優先ではないかという指摘をいたしました。 そこでお聞きしますが、岸田首相は、二〇二二年一月の国会で子ども関連予算の倍増を目指すと答弁をされ、その後、GDP比二%の家族関係支出を倍増させるとも国会で答弁をされております。では、この法案が実現を目指す加速化プランによって子ども関連支出はどうなるのか、直近の予算と二〇二八年の見込額をお示しいただきたいと思います。”
“資料の最後にありますように、二〇一五年以降も各県警でいろんな事件起きているんですよ。本当にこれを大本から正すためにしっかりと警察を指導していただきたいと強く求めまして、終わります。”
“私は、この広島県警任せにせずに、警察庁としてちゃんとしっかり対応するということを指導するべきだと思いますが、いかがでしょうか。”
“肝腎なことは答えずに、そこだけ明確に言われますけれども、およそ説得力ないと思うんですね。 一体どれだけのことが行われていたのか。そもそも、何でこういうことまでやって、三十二回、一人で出張していったのかと。この県警の発表や処分では、この交通費とか時間外はありますけど、この捜査協力費ということについては一言も触れていないんですよ。しかし、額はこっちの方がはるかに多くなる可能性もあるわけで、私、これでは県民からの疑いは晴れないと思うんですね。こういう報奨費の不正受給を隠蔽をするために、空出張のこの交通費や、そして時間外だけの問題に済ませたんではないかと、こういう疑いがあるわけであります。 それで、私は、これは公安警察の事件だということで非常に問題だと思うんですね。公安が、都道府県の警備、公安部門が警察庁の直轄指揮下にあるという下で、警察庁も一緒になって事態を隠蔽しようとしているんじゃないかと、そういう疑いの声も上がっているわけです。 そこで、最後、国家公安委員長、お聞きしますけれども、こういうままで本当に県民の信頼を回復できると思われるでしょうか。”
“府中署も同じ方法でやっていたから全く問題はないということを命じられて、課員は全員違法性に気付きながらも課長の指示に従ったということが書いてあるわけです。そして、実際、本部報告は、この接触の五分前に課長から電話が入って、現場付近の状況などを教えられて、言われたとおりに本部に報告したと。生々しい実態ですよ。こういうことが行われていたということであります。 そうしますと、結局、部下に空出張させて、これ、課長一人で三十二回出張しているんですね。果たして、本当にこの協力金を渡したかどうか分からないんですよ。そういう仕組みにしてしまっているわけですね。この空出張の期間にこの福山の警察でどれだけの捜査協力費が申請、支出をされたのか、全額が情報協力者にきちっと渡されたかどうか、そのことを県警は捜査し、確認をしているんでしょうか。”
“高知県警のホームページ見ますとより詳しく書いておりまして、捜査協力者、情報提供者に対する現金、菓子折り、商品券等の謝礼と、ここまで書いてあるわけですね。それが国庫から出ていると。そして、広島県はその年は三千四十六万円あったということが今答弁がありました。 こうした協力金は本名の領収書はなかなか取りにくいと。そこで、報奨金、この協力金を手渡すためには、情報協力者と接触する際には、この資料三の一を見ていただきたいんですけれども、他の課員一名が別々に現場に行き、防衛措置をとると、こうなっているんですね。接触が開始すると本部へ連絡、電話をして状況を報告すると、こういうやり方が行われているんです。防衛のためもあるでしょうし、ちゃんと渡したかちゃんと見るということがあるんですね。令和元年五月頃までは全課員でローテーションしながら現場に行っていたが、それ以降は課長から、朝も早いし、体制も弱くなるから現場には来なくてよい、エアでよいと、架空でいいと。本部報告用の実績は要るから出張願は出しておけ、出張願との整合性を出すためには時間外も付けておけと。”
“本人が見せてもらったと言って、呼び出してやっているんですよ。じゃ、何で分かるんですか、そんなことが。全く私は、警察庁も隠蔽に加担をしていると言われても仕方がないと思うんですね。 しかも、問題はこの交通費や時間外手当の不正受給にとどまりません。捜査費には、張り込みや尾行などの経費に加えて、捜査に関する情報提供者や協力者に関する諸経費があると思うんですが、この捜査協力費というのは具体的にどのように使われているのか、それから、国費から支出されているということでよいか、また、この不正受給のあった二〇一九年の広島県警における国費の捜査費はどれだけの額になっているか、お答えください。”
“不正受給のあったときのこの今回の問題は、県警任せにせずに、この監察官室の対応に移して、警察庁としても掌握をしてただすべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。”
“誰が例の件を、誰かが例の件を監察にチクった、投書をされた文章を見せられた、誰も言わなかったら絶対にばれない、絶対に話すな、警備課員が投書をしたということになったら本庁速報事案で大変な裏切りだ、監察への内部通報などどうにもできる、既に運転記録は会計課に処分させたので証拠はないと、などなどですね、箝口令をしかれたということであります。 つまり、監察官に対する匿名の告発がその当事者に見せられていたということですよ。そして、その当事者が隠蔽工作をこうやってやっているということをここでは述べているんですね。これ、私、もう警察、県警任せにしては駄目だと思うんですね。 警察庁は、北海道警の裏金事件の後の二〇〇五年の警察白書で、近年、警察の予算執行をめぐる不適正事案が相次いで判明したとして、国民の信頼回復に向けた取組の一つとして警察が行う監査の強化を挙げているんですね。これ、匿名の告発を当事者に見せて隠蔽工作をさせてしまうと、これ、全くこれに反すると思うんですね。”
“事前のレクでは、送致をしていないのでこのメモを提出したかどうかは答えられないと、こういうことでありました。 結局、Aさんを送検すればこういうメモも検察に渡る、そしてAさんが検察でこの不正受給の実態を詳しく説明することが困るということで、これだけのことがありながら送検をしなかったのではないかと疑わざるを得ないんですよ。しかも、検察に詳細な事実を知られたくないだけではなくて、最初から組織的な隠蔽が行われてきた疑いが強いんです。 Aさんの通報と申告の前の二〇二一年の二月に、広島県警本部の監察官室に、空出張が行われていると告発する匿名の投書がありました。これは警察からも確認をしております。 資料三の②を見ていただきたいんですけれども、その月、二月のうちにAさんはこの空出張を命令していた主犯である警備課長に呼び出されているんですね。”
“これは、Aさんだけにとどまらず、この不正行為全体や手口について具体的に示した重要な証拠だと思うんですけれども、このメモは検察に提出をされているんでしょうか。”
“Aさんについては裏付け取れなかったと言われているんですね。ところが、Aさんにも不正受給分の返還が求められているんです。つまり、Aさんもこの不正受給をしていたという事実は認定しているわけですよ、県警は。 ところが、しかも、資料二にありますように、Aさんは、この県警から求められている返還額は少な過ぎると、もっとあったと、ここまで言っているんですよ。それがなぜ送検されないんですか。大川原化工機事件では、裏が取れないどころか、捏造してまで送検したわけじゃないですか。それが、このAさんを送検しなかったのは不可解でありまして、何らかの理由があると思わざるを得ないわけであります。 そこで、配付資料三を御覧いただきたいんですが、この公益通報したAさんが県警の監察官室の対面調査のときに監察官に渡した説明メモであります。Aさんの代理人の弁護士から提供していただき、了解を得て配付をしております。 どのように上司から空出張を命じられて実行したのか、生々しく書かれているんですね。”
“この問題では、二〇二一年の二月に県警に匿名の投書が寄せられておりますが、捜査の端緒となったのは、元巡査部長Aさんが二〇二二年三月に広島県警本部の監察官室に公益通報、そして自らの違法行為の申告を行ったことになっています。Aさんは、この空出張で自ら不正に加担したことを見過ごせないと、半年以上眠れない日を続いた末に退職をされて、公益通報に踏み切ったんです。さらに、警察は子どものときから憧れだったと、その警察官が法を犯した時点でアウトと、警察官がそんなことをしたら誰が何を信じるのかと、二三年の十一月には告発を決断をされております。 この公益通報が、Aさんの公益通報の後に捜査が行われて関係者の送検と処分になったわけでありますが、ところが、関係者五人のうち送検されたのは三人だけなんですね。このAさんは送検されなかったんです。全件送致主義の下で極めて異例だと思うんですね。 なぜ、自ら不正行為を行ったことを認めて告発までしたAさんが送検されなかったんでしょうか。”
“警察行政の指導に、信頼に関わって、広島県警の空出張による不正受給事件についてお聞きいたします。 お手元の資料一にありますように、広島県警は十二月の八日に、福山市内の警察署の警備課に勤務していた元警部や警部補ら五人が実態のない出張の書類を作成し、三十二回にわたって旅費や時間外手当を計約十六万七千円不正受給したとして、関係者を書類送検し、処分を行いました。 この本事件が警察行政に対する県民の信頼を著しく失墜させたということについて、国家公安委員長、いかがでしょうか。”
“日本共産党の井上哲士です。 松村大臣は、防災担当大臣として能登半島の対応にも当たっておられます。昨日、党として申入れもいたしましたけど、是非よろしくお願いしたいと思います。 さて、法案は、交通反則切符制度の対象拡大、いわゆる青切符制度を自転車にも適用するものとなっております。有識者の検討会では、自転車が気軽な乗り物でなくなるなどの懸念が示されました。検討会事務局からは、自転車の交通違反に対する指導取締り方針が示されて、真に事故抑制に資する取締りを行う旨が表明をされております。 やっぱり、この恣意的取締りが行われますと、警察行政に対する国民の信頼が失われると思うんですね。この有識者会議で示された方針は法案に明記をされているわけではありませんけれども、こういう恣意的な取締りを防止をして、真に事故抑制に資する取締りが保障できるのか、大臣、いかがでしょうか。”
“時間で終わりますけれども、健康被害を未然に防止すると、その言葉どおりの行政をしっかりやっていただきたいと求めまして、終わります。”
“私は、そういう過去の教訓にしっかり立つことが今政治が求められていると思うんですね。 食品安全委員会の担当大臣として、健康被害を未然に防止するための予防原則の立場で、命と安全を守る食品安全行政に転換をしていただきたいと思いますけれども、大臣、いかがでしょうか。”
“まあ、いろいろ言われましたが、結局、よく分からないでいって、諸外国と比べますと大変緩い基準のままにしていると。それで命と安全守れるんですかということを私は繰り返し聞いているんです。 時間なくなって委員長に聞けませんが、大臣に聞きますけど、私、政治の在り方、問われていると思うんですよ。 EUのPFAS規制強化案に対して、今年の三月現在で五千六百四十二件コメント付いているんですね。そのうち九百四十二件は日本の企業や業界団体なんですよ。経団連も、経産省の課長まで否定的なコメントをこの欧州の規制に対して出していると。他国の規制パブリックコメントに対して非常にまれな状況だとも報道されました。 全国各地にPFASのいろんな製造メーカーや使用メーカーの工場ありますけど、そういうことに配慮してこんなことになっているんじゃないかと、こういう声も上がっているわけです。食品以外の分野でも、日本では、例えばアスベストの発がん性は世界的には一九六〇年の国際会議で指摘されましたけど、日本は七〇年代どんどんどんどん輸入したわけですよ、いろんな建設産業の要望に応えてね。それが被害を大きく広げたと。”
“国際的にも新生児の低体重への影響は確立した知見なわけでありますが、ところが、一月二十六日に評価書案が発表された後の説明会でワーキングチームの座長は、このPFASの暴露による影響に関して、北海道スタディという研究プロジェクトの論文について触れて、赤ちゃんの体重が少し、まあ少しとか僅かとか言っちゃいけないのかもしれないんですけれども、ある程度下がるというデータが出てくるんですが、それ以外の影響は余り一貫性のあるものは見られないと、こういうふうに述べられました。 私ね、やっぱり、少しとか僅かとか、言葉のあやかもしれませんけど、このアメリカのやっているこの結果からこういう厳しい数値を出すことと比べたら、余りにも軽視していると思うんですね。アメリカと比べて、こういうデータに対する見方、軽視がひどいんじゃないですか。いかがですか。”
“長々と答弁をされましたけどね、いろんな困難であるとかデータが不足しているということを評価書案が言っていることを様々言われました。 問題は、そういう中でも各国は国民の命や健康を守るために事前にそういうことがないようにということでいろんな努力をしている、その結果なんですよ。日本がいろんな調査研究が遅れていることを持ってきて世界と全く違うような指標案を今回出すということが、今多くの皆さんが問われているんですね。 さらに、私、欧米との違いは疫学調査の軽視だと思うんですけど、この配付した三枚目の資料を見ていただきたいんですが、このPFOSの血中濃度と新生児の体重減少の相関関係を示すデータであります。先ほど、この二枚目の、アメリカの低出生体重に対するPFOSの一日の摂取量を〇・一ナノグラムにしています。表の上から六番目でありますけれども、左側の。この根拠になっているのがこの表なんですね。このグラフ見ていただきますと、摂取量が七・三ナノグラム・パー・ミリリットルを下がるとどんどんどんどん体重が下がっていく、こういうことが示されております。”
“小泉昭夫京大名誉教授がこの米国のEPAの基準で試算をいたしますと、この量を毎日摂取し続けると、血液一ミリリットル当たりの血中濃度が、PFOSは二百五十ナノグラム、PFOAは百四十三ナノグラムになると、こういうふうに言われております。一方、この全米科学・工学・医学アカデミーは、このPFASの血中濃度が一ミリリットル当たり二十ナノグラムを超えると健康への影響の可能性が懸念されるという勧告を出しているんですね。この二十ナノグラムと、この二百五十、百四十三といいますと、十数倍の差があるわけですよ。 小泉名誉教授は、世界で健康が懸念されているレベルが日本では安全とされてしまうじゃないかと、こういう懸念を示されておりますけれども、この点はいかがでしょうか。”
“今そのリスク評価ということで述べられたわけですね。その可能性、危険性という、しかし、元々のこのハザード、危険性があるというIARCのことについての言葉がなかったと思うんですね。 私は、リスク評価、いろいろ国によってありますが、やっぱり危険性というその可能性を認めた上で、この健康被害を未然に防ぐ立場でいかなることをやっているかというのが求められると思うんですよ。 欧州ではこの許容一日摂取量の算出に使っていないといいますけれども、様々な疫学調査などに基づいて大幅に厳しくしているということがある、ここの私は違いが問われていると思うんですね。 もう一つは、このそもそもの水準の問題でありますけれども、評価書案では、PFOSとPFOAのそれぞれについて、人の体重一キログラム当たりの一日の許容摂取量をそれぞれ二十ナノグラムとする指標値が示されました。体重五十キロでいいますと、これら二種類をそれぞれ毎日一千ナノグラム摂取しても摂取、問題ないと、こういうことなわけですね。”
“否定も肯定もしない、評価はしないとおっしゃるんですね。それがよく分からないというのが多くのパブコメの声なんですね。 厚労省の定義見ますと、ハザードとは危険性又は有害性であり、リスクはそれによって生ずるおそれのあるけがや疾病の重篤度と発生する可能性の度合いとしているわけですね。つまり、ハザードがあるからリスク調査をするということのはずなんですよ。安全委員会のパンフを見ましても、ハザードについてリスク調査すると書いてあるんですね。 ですから、リスク調査はしているけれども、ハザードについて判断をしないというのは、これは本当、私は矛盾をしていると思うんですね。なぜそうやってかたくなにこの発がん性の危険性ということを評価をしないという言葉で認めようとしないのかと。それで、私は、国民の健康や命守ることができるか、大変疑問に思います。 手元資料の二枚目を見ていただきますと、各国のPFOS、PFOAの体重一キログラム当たりの一日に許容される摂取量の表を書いております。これ見ますと、各国は二〇一七年頃から規制を強めまして、特に欧米では、この間、更に厳しくしております。”
“実に分かりにくいんですが、つまり、このIARCが行ったハザード評価で発がん性とその可能性があるとしたこと自体は認めているということでよろしいですか。”
“この議論には、世界各国から集まった五十人以上の研究者が行われておりますが、日本からも国立がん研究所の疫学研究部長と国立衛生研の客員研究員の二人が参加をされております。発がん性を判断できないとした今回の評価書案について、国際的な動向や知見に後れを取っているということで警告を鳴らしていらっしゃるんですね。 日本は、このIARCによる、人に対して発がん性がある、ないしは発がん性がある可能性があるという判断を否定しているんでしょうか、食品安全委員長にお聞きいたします。”
“評価書案を読んでみて、このまま出たら国際的にも恥をかく、欧米ではPFASのうち九物質以上のリスク評価をしているのに三物質しか対象としないなど、最新の科学的知見に基づいてリスク評価をするという前提から外れています、人を対象とした疫学研究の結果を一貫性がないとして退けただけでなく、国際的に統一された評価モデルもないとしています、健康影響について世界中の研究者が一致するまで日本は何もしないというのでしょうかと、首をかしげざるを得ないという非常に厳しい評価をされております。 具体的にお聞きしますが、まず、このPFAS、PFOAの発がん性を判断できないとしたことについてお聞きします。 お手元の資料の一で評価書案を抜粋しておりますが、WHO傘下の国際がん研究機関、IARCは発がん性について四段階で評価をしております。昨年十二月に、PFOAについては、下から二番目の発がん性がある可能性があるから、最も高い、人に対して発がん性があるに引き上げられました。そして、PFOSについては、新たに、発がん性がある可能性があるに追加されたんですね。”