井上哲士
日本共産党 · Japan
“女性教育、ジェンダー教育は引き続き重要であると、そして機構でそれをしっかり位置付けているという答弁なんですが、果たして法案がそうなっているのかなというのが私の疑問なんですね。女性教育とかジェンダー教育というのは、一方的な知識の伝授やオンライン研修、出張講座等ではなし得ないものがあると思うんです。 NWECの主催事業等の実施報告書では様々な事例が紹介をされています。例えば、二〇一九年に教職員や教育委員会の職員を対象に一泊二日で行われた学校における男女共同参画研修というのが報告をされています。全国から集まった教育関係者が同じ施設に宿泊し共に学ぶ環境が整えられたことで、講義だけでなく、夜間の情報交換会などを通じた交流やネットワークがつくられたり、学校現場の喫緊の課題を踏まえた模…”
“これまで、そういう地方のこの男女共同参画の取組の職員の研修などにもやっぱりNWECは大きな役割を果たしてきたわけですよね。その感想でも、やっぱり集まって一緒に議論をしてきたことが大きな力になったと言っているわけでありまして、こうした学びの機会を奪うということは機能強化とは逆の方向になるんじゃないかと考えますし、日本の男女共同参画の促進となっていくこの女性教育の後退だけではなくて、NWECがアジア地域において非常に大きな国際貢献の分野で貢献してきましたけれども、この点の後退にもならざるを得ないと。機能強化というならば、今のNWECを維持発展をさせるべきだということを強く求めたいと思います。 最後に、この間、女性トイレの行列解消を度々、当委員会でも取り上げてまいりました。政府…”
“これを踏まえて、今年四月十五日の当委員会で質問しましたら、三原大臣からは、できる限り待ち時間の男女の均等化が図られるよう努めることが望ましいことを自治体に周知してまいりますと、こういう答弁がありました。こういう基準を災害時だけではなくて日常の社会生活で広げていく上で、私は学校というのは非常に重要な位置付けがあると思うんですね。 一方、以前質問でも紹介した、この公共空間のトイレの数を調べている百瀬まなみさんが六月八日付けの朝日新聞でこう述べております。都内のある区の教育委員会に電話をしました。区立小中学校全体で、男子用便器数は小学校が女子の一・三九倍、中学校が一・四二倍でしたと。これが現状なんですね。ですから、混み合うときには、女性の方が時間掛かりますから、やっぱり列ができ…”
“NWECで宿泊研修を受けた男女共同参画センターの職員の方々からは、自然豊かな環境の下、ゆったりと過ごす時間の中で、女性たちは自分を見詰め、他者から学び、お互いの成長を喜び合いました、宿泊棟、研修棟なくしてこの豊かな女性教育の蓄積は得られなかった、男女共同参画社会をつくるという熱い思いを持っていらっしゃる全国のセンターの人たちと出会うことで、地元に戻って、さあ仕事をしようと前向きな気持ちになりました、NWECは、全国のセンター職員の人たちが力を付けるだけでなく、元気をもらう場所とおっしゃっています。 このように、研修施設と宿泊施設が一体となったNWECならではの充実した研修が全国各地で男女共同参画の取組を進める専門人材を育ててきました。また、NWECでは、アジアの近隣諸国の…”
“女性の経済的自立やデジタルスキルの習得、少子化対策、それ自体は否定をいたしませんけれども、しかし、そういうスキルだけを身に付けたとしても、それだけでは厳然として横たわっている男女差別を乗り越えていくことはできないと思うんですよね。やはり、女性に対するエンパワーメントとスキルの両方の習得があってこそ、これが達成をできるとし、男性自身のこのアンコンシャスバイアスを克服する学びも必要だと思います。 現在の国立女性教育会館は文部科学省が所管する社会教育施設でありますけれども、今後は大半は機構の、なってこの内閣府の管理監督を受けるということになりますと、女性教育やジェンダー教育の位置付けが後景に追いやられないか、大変懸念を持っております。 もう一点お聞きしますが、今後自治体が、男女…”
“女性とエンパワーメントが非常に大事だという御答弁がありました。その重要な女性教育を担って大きな役割を果たしてきたのがこのNWECなわけですね。このNWECの行う女性教育、ジェンダー平等に係る教育、研修事業の目的は、まさに女性のエンパワーメントにあります。 女性差別撤廃条約の一般勧告第三十六号、女児及び女性の教育を受ける権利、この序論にはこう書いております。教育は人権という価値を促進する上で、変革を起こし、力を与える極めて重要な役割を果たし、ジェンダー平等と女性のエンパワーメントにつながる道として認識されていると、こうしているわけですね。 このように、エンパワーメントというのは、もう単なる知識を身に付けるだけではなくて、学ぶことを通じて、抑圧され、周辺に追いやられている人々…”
The complete record
Every one of 864 lines we hold for 井上哲士, in date order, each linked to its source. Free to read, in full, without an account. Page 5 of 18.
“都道府県警察が捜査を行って、警察庁は指導監督を行うというのは、先ほど申し上げたような戦前の反省からの基本的な原則なんですね。 今回のこの改正で、この警察庁の警察官一個人にアクセス・無害化措置の権限を与えて、さらに、海外サーバーへのアクセス・無害化措置はサイバー危害防止措置執行官に指名された警察庁の警察官に限定をされるということになっているわけでありますから、私は、基本的に警察庁の警察官が警察の責務を負わないとしてきた警察組織の原則を事実上大きく変更していく、更に踏み出すものだと言わざるを得ません。 さらに、防衛省、お聞きしますが、この自衛隊法改正案の第八十一条の三第三項では、内閣総理大臣は、この通信防護措置をとることを自衛隊に命ずることができ、自衛隊と警察庁、都道府県警察が共同して通信防護措置を実施するとしております。 この場合、現場の指揮は誰が行うのかと。この通信防護措置は、自衛隊が対処する特別の必要がある場合に内閣総理大臣の命令によって自衛隊が実施するということになっております。”
“今言われた警察法の改正には、我々は警察の組織原則を変えるものとして反対をいたしました。 言わば、戦前戦中の警察が政府の意向によって国民の人権や自由を侵害してきたと、こうした中央集権的な国家警察への反省から、現行の警察法は、警察の民主的管理と政治的中立性の確保を大義として、都道府県警察が捜査を行い、警察庁は指導監督を行うとして、警察庁が国家公安委員会の民主的統制の下に置かれるというふうにしてきたと。二〇二二年の警察法改正はこれに反するものとして行われたと思います。 今回の法案で、この警察庁の警察官もサイバー危害防止措置執行官に指名できるとしていると。本来警察の責務を負わないこの警察庁、その警察官をこの執行官に指名できるようにするということは、まさに現行の警察組織の原則を大きく変更することになるんではないですか。”
“繰り返しになりますが、現にこの主権の侵害とみなされ、相手国が武力行使とみなす場合があり得ると、そういう危険性があるわけだからこそ、きちっと私は法的に縛りを掛けていく必要があると思うんですね。 今回のこの六条二の規定にこの危害が及ぶ時間が接近していると、こういう要件がないということは、令状主義に反しないと言えるための緊急やむを得ない、他に手段がないという要件も、国際法上違法性が阻却されるための必要な要件も、どちらも満たしていないということを言わざるを得ません。 次に、この警職法の改正の内容と日本の警察の在り方の問題、これを大きく変えるという点でも看過できないという問題についてお聞きいたします。 この警察法の第二条第一項は、警察は、個人の生命、身体及び財産の保護に任じ、犯罪の予防、鎮圧及び捜査、被疑者の逮捕、交通の取締りその他公共の安全と秩序の維持に当たることをもってその責務とするとしております。 この警察の責務という条項でありますが、ちょっと聞き方変えますが、この警察の責務の任を執行するのは都道府県警察であって、警察庁はこれを指導監督、調整する役割だということでよろしいですか。”
“しかし、先ほどの中で、この時間の近接性を要件とする国際法上の緊急避難を適用して違法性を阻却する場合があると言いますけれども、この規定ではそれはできないんじゃないですか、成り立たないんじゃないですか。”
“アクセス・無害化措置は、主権侵害とみなされ、そして相手国が武力行使とみなす場合もあるわけですよね。この緊急避難要件の幅広い解釈を可能にして、それに基づく措置が行えることになっていく、そうした危険性を、私、高めることになると思うんですね。 更に具体的に聞きますけれども、タリン・マニュアルは、重大で差し迫った危険としており、危害が及ぶ時間が接近しているということを要件に挙げております。 一方、この第六条の二は、緊急の必要があるときにとどまっております。これについては、衆議院での答弁では、マルウェアに感染を発見し、いまだ発動はしていないものの、C2サーバーと定期的に通信を行っていることが認められるため、攻撃者の意図次第でいつでもまさにサイバー攻撃が行えると認める場合としております。つまり、この危害が及ぶ時間が接近していなくても緊急性の必要が認められる、アクセス・無害化措置を実施するということになるわけですよ。”
“そのまま放置すればということとまさに危害が切迫をしているというのは、私、大分違うと思うんですね。そういう要件なしに規定しているということは、警察官の権限行使の濫用を許さないとする警職法の趣旨を逸脱して、現場の警察官の権限を拡大する、令状主義に反するものだと言わざるを得ません。 〔理事磯崎仁彦君退席、委員長着席〕 この問題は、海外のサーバーに対するアクセス・無害化措置において、国際法との関係でも重大な問題になります。先ほど来からも質問があるわけでありますが、国際的に参考にされているタリン・マニュアルでは、国家は根本的な利益に対する重大で差し迫った危険を示す行為への反応として、そうすることが当該利益を守る唯一の手段である場合に緊急避難を理由に行動できると、こうしております。 しかし、この警職法の第六条の二の規定は、このタリン・マニュアルが規定しているこの国家の根本的利益への危険、重大で差し迫った危険、唯一の手段と、こういう規定はないんですね。タリン・マニュアルよりも非常に幅広く解釈することが可能になっておりますけれども、なぜこういう規定にしたんでしょうか。”
“単純な用語の違いを言っているんじゃないんですよ。具体的中身なんですね。 同じ即時強制として行われるわけです。その立入りの要件の危害の切迫性について、コンメンタールではこう言っているんですね。危険な事態が発生するだけでなく、さらに、当該危険な事態に起因して人の生命、身体又は財産に対する危害が切迫していることを要するとしているわけですね。 ところが、この六条二は、同じ即時強制でありながら、危害がいまだ発生していないと、発生するおそれの段階でアクセス・無害化措置が可能としてあって、大幅に緩和されているんですね。これでは警察の恣意的な判断による濫用に道が開かれるんじゃないかと思いますが、いかがですか。”
“コンメンタール、注釈、警察官職務執行法でも、危害が切迫した緊急やむを得ない場合ということが要件とされております。 一方、このアクセス・無害化措置を規定した警職法第六条の二は、そのまま放置すれば人の生命、身体又は財産に対する重大な危害が発生するおそれがあるため緊急の必要があるときとされており、やはり令状は必要とされておりません。しかし、この規定は、現行の警職法第六条の立入りにある危害が切迫した場合という文言が欠落をしております。なぜこの切迫の要件を外したんでしょうか。”
“一方、この立入りは、令状なしで実施されるけれども令状主義には反しないとされておりますけれども、これはなぜでしょうか。”
“日本共産党の井上哲士です。 アクセス・無害化措置を規定した警察官職務執行法及び自衛隊法改正についてお聞きします。 法案は、警職法第六条の二を新設し、警察庁又は都道府県警察の警察官から警察庁長官が指名するサイバー危害防止措置執行官がアクセス・無害化措置を実施するとしております。衆議院では、このアクセス・無害化措置について、即時強制として行われると答弁をしております。 警職法では、この即時強制について、第四条、避難等の措置、第五条、犯罪の予防及び制止、第六条、立入りで規定をしています。この六条では、避難や犯罪の予防等で危険な事態が発生し、人の生命、身体又は財産に対し危害が切迫した場合において、その危害を予防し、損害の拡大を防ぎ、又は被害者を救助するため、やむを得ないと認めるときは、合理的に必要とされる限度において他人の土地、建物又は船車の中に立ち入ることができると定めております。 憲法三十五条は令状主義を定めております。捜査機関が行う強制処分について、あらかじめ裁判官のチェックを受け、令状の発付を受けなければ許されないとしておるわけですね。”
“時間ですので。ありがとうございます。 持永参考人、質問できなくて申し訳ありませんでした。 ありがとうございました。”
“その上で、国際法上にその違法性が阻却される事由の話も先ほど来ありました。これ、酒井参考人、齋藤参考人にもお聞きしたいんですけど、このタリン・マニュアル二・〇が議論になってきました。日弁連のこの意見書にも書かれておりますが、このタリン・マニュアルでは、国の根本的な利益に対する重大で差し迫った危険と利益を守る唯一の手段である場合というふうになっているんですね。 ところが、この警職法改正案では、そのまま放置すればということで、この差し迫った危険ということではありません。それから、人の生命、身体又は財産に対する重大な危害が発生するということで、国の根本的な利益ということも違うんですね。かつ、緊急の必要があるときということで、この差し迫った危険を守る唯一の手段としているタリン・マニュアルとも、私、いずれも違うと思うんですよね。 ですから、タリン・マニュアルと比べましても、この法案で書かれていることは違法性の阻却は認められないんじゃないかと思いますけれども、いかがでしょうか。”
“続いて、アクセス・無害化措置について酒井参考人にまずお聞きしますけれども、先ほど来の議論で、いわゆるこのアクセス・無害化措置が武力行使に当たるのかについて、一般論では様々な議論があって、具体的な当てはめだというお話があったと思うんですね。これは衆議院の参考人質疑でも、国際法上、武力の行使について普遍的に合意された定義はないと、その上で、日本の行為を武力の行使だと批判する国が出てくることは理論的には否定できないという、これ参考人質疑での御意見があったんですが、これ、こういうことでよろしいでしょうか。”
“ありがとうございました。 その上で、目的外利用について上沼参考人にもお聞きしたいんですけれども、先ほどの最初の御意見の中で、通信の秘密に関してというこの五ページのところで、通信の秘密の制限により実施される利益の方が大きい、通信の秘密で守られる利益よりもその制限により実現される利益が大きいという場合に目的に照らして必要な限度の制限をするんだと、こういうお話だったと思うんですね。 そうしますと、この場合の目的というのは、まさにこのサイバー攻撃を防ぐ、それによる重大な被害を防ぐという目的だからこそ一定の制限が必要だという理屈になると思うんですけど、だったらその目的外利用というのは、この通信の秘密を制限をするというのは、私ちょっと理屈としては成り立たないんじゃないかなと思うんですけど、その辺りは有識者会議でどんな議論になったのか。政府は、想定していないとか、通常はこうだと言うんですけれども、そういうことはやっぱり絶対ないと言えない以上は、これむしろやっぱり禁止をするということにした方がすっきりすると思うんですけれども、いかがでしょうか。”
“その上で、そういう情報が目的外使用ができるということが大変問題だということから先ほど来お話があるわけですけど、それに対して私もこの前質問したんですけど、あくまでも機械的な情報に限られていて、その中にはこのサイバー攻撃と関係のないユーザーの情報などが含まれることはないと、だから、このサイバー防御の目的以外に通常使われないとか、そういうものを想定しているとか、こういう言い方をするわけですけれども、絶対ないとは政府も言わないわけですよね。 例えば、岐阜の大垣警察署などが個人情報を収集して提供していて、名古屋高裁で違法の判決が出たわけですけど、そういう事態を見ますと、こういう目的外使用が、絶対に不当に使われないということは私はあり得ないんじゃないかと思っているんですけれども、そういうこの目的外使用の、対する政府の姿勢、この法案についていかがでしょうか。”
“日本共産党の井上哲士です。 今日は、参考人の皆さん、本当に貴重な御意見をありがとうございます。 まず、齋藤参考人にお聞きいたしますけれども、お配りいただきました日弁連の意見書でも、通信の秘密等に対する侵害可能性ということを書いておられます。この取得した通信情報の分析、利用については、意思疎通の本質に関わる情報以外の情報を対象にするものとされていると、しかし、そのような情報であっても、送信先や受信先次第で、また、他種の情報と組み合わせた場合に通信の秘密等に対する侵害可能性が払拭されないということを書かれておりますけれども、これ、もう少し具体的にお話しいただけますでしょうか。”
“時間なので終わりますが、先ほど言いましたように、犯罪捜査に使うことを否定してないわけですよ。膨大な通信情報を令状もなしに政府が取得できると、これまさに憲法三十五条第二項の令状主義を無視して、国民が知らない間に個人情報が政府に吸い上げられると。それ自体大問題でありますが、この提供情報が非識別化されて機械的情報として分析されるから問題ないと繰り返しますけど、その機械的情報の内容は通信の秘密に該当するものであり、しかも目的外提供、利用が認められるわけですね。まさに、これまで我が国に存在しない新たな制度をつくったということですよ。 国民監視の手段を政府に与えるものにほかならないということを指摘して、終わります。”
“先ほど来から全然私言っていること受け止めていないじゃないですか。 自動選別したって、その中には通信の秘密に関するような情報が含まれていると、メールアドレスとか。それ認められているじゃないですか。 そして、通常はその目的の中で、範囲でやられるべきだというけれども、それを禁じる条項がないじゃないですか。だから、様々な弊害が起きるんじゃないかと。違うというんなら、起き得ないという歯止めないわけですよ。 そもそも、これまでの国内のネット監視は、通信傍受法が根拠とされて、裁判所の令状を受ける必要がありました。しかし、有識者会議の提言は、この通信情報の利用について、この前提となる犯罪事実がない段階から行われる必要があると、これまで我が国では存在しない新たな制度による通信情報の利用が必要だと述べました。 つまり、憲法三十五条第二項の令状主義に縛られない制度、これまでにない、我が国に存在しない新しい制度をつくったというのが今回の事態なんじゃないですか。大臣、いかがですか。”
“まず、あらゆる様々なメールやSNSなどを取得できる、幅広く国民の情報に網を掛けることができるという仕組みをまず問題にした上で、その上で、皆さんが言っているその機械的情報についても、それ自体が通信の秘密の対象であると。そして、それをこのサイバーセキュリティーに関する特別のものだけにしたといっても、それを受ける側は、その情報を見て様々に使うことができると、違う目的に。それを許しているわけですよ、法律は。そこを閉じるべきではないんですかと、抜け道になっていくんじゃないですかと、それわざとつくっているんじゃないですかということを言っているんです。 先ほど来、監理委員会がいろいろ監視すると言いますけれども、監視するんだったら、目的外利用ができないという明確なルールを作って、それに基づいて監視するのが一番効率的じゃないですか。なぜそれやらないんですか。”
“今日午前中も指摘ありましたけど、例えば、学術会議の会員選考の政府の任命が、この法案の審議のときには形式的なものだと当時の総理も言っていたのに、いつの間にか政府の内部で勝手に変えられていたわけですよ。例えば、さらに、二〇一三年に秘密保護法が成立させられました。いわゆるこのセキュリティークリアランスというものが導入されたわけですけれども、昨年二〇二四年には、これ経済秘密保護法になりました。この経済安全保障を対象に大幅に広げて、このセキュリティークリアランスの対象も大幅に広げられたわけですよ。 ですから、一旦枠組みをつくっておいて、その後いろんな条件を変えたりしてどんどんどんどん広げるというのは常套手段じゃないですか、これまでやってきた。今回もこういう抜け道をつくって、いろんな形で国民監視をしていくという枠組みをつくることが問題であるし、しかも、その中でも、この目的外利用ということをやっている。これ抜け道になりますよ。本当にそういうことがやらないというのであれば、これ目的外利用を外すべきじゃないですか。もう一回どうですか。”
“いや、通常とか言うばっかりで、何も禁止規定ないじゃないですか。何で禁止規定置かないんですか。 そもそも、この機械的情報であっても通信の秘密の対象だと。しかし、この特定の場合には公共の利益という観点からその侵害があっても仕方がないと皆さん言ってきているわけですよ。だったら、これは本当にごく限定をして、特定被害の防止そのもの以外には使ってはならないとしなければ、法案で政府自ら通信の秘密の侵害を認めることになるんじゃないですか。大臣、いかがですか。”
“今るるありましたように、つまり、サイバーセキュリティーが害された場合に国家及び国民の安全を害して国民生活や経済活動に多大な影響が及ぶと。だから、そういう公共の福祉を勘案して、通信の秘密の侵害があっても許容されると、こういう論理ですよ。 だったら、私はこの説明自身問題だと思っているんですけど、この政府の説明からいっても、選別後情報であってもその利用や提供は、このサイバーセキュリティーの問題、特定被害の防止という目的に厳しく限定されるべきじゃないですか。目的外の利用は、それはまさに通信の秘密侵害そのものに当たるといって、私は厳しくこれは限定を、禁止をすべきだと。政府の今まで言ってきた理論からいってもそうだと思いますよ。違いますか。”
“いや、市民の情報を収集して勝手に提供したという点では、本質的に私は一緒だと思います。 このサイバー攻撃に関係する選別後情報だから利用や提供目的が限定されるとか、サイバー通信情報監理委員会の検査を受けるなど言いますけど、目的外使用、提供を認めていること自身が私は大問題だと思うんですね。結局何の限定もないんですよ、そのときの判断、想定、今は想定すると言うだけです。 じゃ、追加して聞きますけどね、先ほど来ありますように、この通信の秘密に対する制約が公共の福祉の観点からやむを得ない限度にとどまる、繰り返し述べていますよね。つまり、通信の秘密を侵害する場合があるとそれは認めつつも、その上で公共の福祉の観点からやむを得ない限度にとどまるから許されるということを答弁してこられました。 じゃ、このやむを得ない限度を判断する公共の福祉というのは、この法律なんかでは何なんですか。”
“今もですね、通常とか想定されるということなんですよ。 そして、国の機関の自らのサイバーのこの対策だと言われましたけど、それ以外に使ってはならないという規定はどこかにあるんですか。”
“いや、だから最初確認したじゃないですか。送り先、送り手、送り先のメールアドレス、SNSのアドレス、携帯番号などもあるわけですよ。選別する方は、それはあくまでもこの特定被害のものだと言っていても、それを受け取った側はいろんなことに使えるわけですよ。現に警察はいろいろやってきたわけですよ。これはだから全く違う目的外に使われる。何か法律の趣旨と言われていますけど、それに違うことに使われることは排除されないじゃないですか。 明確に、そういうことがないというのなら、明確に私は目的外利用を禁じるべきだと思いますけど、いかがですか。”
“だから、趣旨とか想定とか言いますけれども、法律にはないんですよ、目的外利用をしてはいけないというのが。午前中も議論になりましたけれどもね。期待だけじゃないですか、皆さんの。想定だけじゃないですか。 午前中もありました、例えば衆議院の審議で、我が党塩川議員の質問に、こういう、警察などが把握を、この過程で把握をした情報について、犯罪捜査に活用することは想定していないという衆議院の答弁であります。つまり、否定をしなかったわけですよ。 私、本会議でも取り上げましたけど、例えば、岐阜県の大垣警察が市民の個人情報を収集、保有し、そして提供してきた。名古屋高裁は、これは違憲、違法だという判決を下して、賠償やこの情報の抹消まで命令しましたけれども、警察は全然反省していないわけですよね。裁判で適切に明らかにできなかったからだといって何ら反省もしていないわけですよ。 こういうことを見たときに、こういういろんな情報が目的外利用をされたときに、直接のサイバーセキュリティー攻撃の動向とは関係ないような捜査であるとか国民監視であるとか、こういうことに使用されることは排除されないんじゃないですか。”
“それはあくまでも、だから政府の側の想定にすぎないわけですよ。想定外の使用はされないという保証はどこにあるんですか。”
“これは、あくまでも提供した側の政府の想定にすぎないんですよね。提供を受けた側の利用はこれに限らないのではないのか。 そもそも条文は提供目的を限定していないんじゃないですか。なぜですか。”
“要するに、政府の判断で再識別化ができるということなんですよね。 内内通信は対象外とか、自動選別された機械的情報をするだけなので本質的な中身はないとか、あたかも通信の秘密の侵害はないかのようにこの間政府は答弁してきましたけれども、実際は、機械的情報は、先ほど来ありますように通信の秘密そのものを含んでいるわけですね。そして、政府の判断で再識別化が可能だと。しかも、これらは政府が通信情報を取得した後の話なんですよ。 そもそも、この通信情報は、一旦は丸ごと政府が取得をすることが可能になる。そういう仕組みが新たにつくられること自身が私は大問題だと思います。しかも、午前中も議論になりましたけれども、この特定被害防止のためとされる選別後の通信情報の目的外利用と提供を認めている、これも重大だと思います。 本会議で、なぜ目的外利用を認めるのかとただしましたけれども、総理は、理由は答えずに、関係行政機関のほか、サイバーセキュリティー攻撃の動向について知見を有する民間のセキュリティー会社等に選別後の通信情報を提供し、利用することを想定しているという答弁をするのみでありました。”
“特定の個人を識別できる情報は非識別化措置を行うとしておりますけど、必要があれば再識別化も実施できるとされていますよね。これはどういう場合にできるんですか。”
“先ほど申し上げたように、このアドレスからこのアドレスに対して頻繁にメールが送られているとか、その日時や発信場所がこうなっているとか、そして、把握できますし、アドレスや携帯番号から個人が特定できる場合も多いと。これを問題だと考えないんですか。”
“通信の秘密として適切に保護されなくてはいけないと。この有識者会議の報告にもその旨が言われているわけですね。 そうすると、こうした送信者のメールアドレスや宛先メールアドレス、送受信の日時や携帯電話の番号、LINEのアカウントなども含まれるものを機械的情報として分析対象としていくということになりますと、これ、通信の秘密の侵害そのものになるんじゃないかと思うんですね。 例えば、このアドレスからあるアドレスに対して頻繁にメールが送られていると、その日時や発信場所はこうなっているということもこの中に含まれるわけですよ。こうした内容は機械的情報から把握をできますし、アドレスや携帯番号から個人も特定できる場合は非常に多いわけですよ。 ですから、こういう中身を含む、つまり通信履歴に係る情報を含むものを分析対象として提供していくということは、まさに通信の秘密の侵害そのものに当たるんではないですか。重ねてお聞きします。”
“しかし一方で、衆議院の答弁で、第二条第八項の機械的情報の定義、IPアドレス、通信日時その他の通信履歴に係る情報にあるこの通信履歴に係る情報には、送信者のメールアドレス、宛先のメールアドレス、送受信の日時や携帯電話の番号、LINEのアカウント名も含まれていることを認めました。これ、改めてそういうことであることを確認をしたいと思うんですね。 その上で、これらの送受信者のメールアドレスや携帯電話番号などの情報は通信の秘密に含まれると思いますけれども、二点、いかがでしょうか。”
“繰り返しますが、提供後のことは後で聞きますから。 提供されるものについては内内通信も含まれ得るという話でありまして、何か国内同士の通信は対象外かのような答弁も、思わせるような答弁も行われてきましたが、そうではないということであります。 しかも、午前中の答弁で、国内同士の通信について、国内外のサーバーを利用する、国内サーバーを利用する場合と国外サーバーを利用する場合もあるけれども、その比率は把握をしていないというようなお話もありました。ですから、相当部分のものが内内通信としてであっても提供されるということになる、得るわけで、結局、広範な国民通信の情報が取得をすることが可能という仕組みになっております。 そこで、大臣、お聞きしますが、今もありましたように、この分析対象は機械的情報のみだと、だから問題ないんだということを繰り返し答弁をされております。機械的情報とは、政府が答弁していますように、政府が取得した通信情報を何人にも閲覧その他の知得をされない自動的な方法で選別したものであり、コミュニケーションの本質的内容は含まないということを繰り返し答弁をされております。”
“提供後のことは後でお聞きしますので。 今ありましたように、政府に対する提供については、メールやLINE、SNSの投稿全てを対象にすることが可能なそういう枠組みになっておりますから、大半の国民の通信が対象になり得るということであります。 更に聞きますけれども、この提供される通信情報は、国内同士の通信、内内通信は対象でないとしております。しかし、提供者の中には、通信の種類を自前で振り分けて提供するのが困難な者もいるという中で、外内通信とそれ以外を振り分けて提供することは義務付けられておりません。結局、外内通信に限られず、内内通信も政府に提供されるということでよろしいでしょうか。”
“繰り返しの答弁になってしまうんですが、本会議でも申し上げましたけれども、越境サイバー犯罪から国民を守ることは必要でありますが、しかし、この法案が国民の通信情報を常時収集、監視し、サイバー空間における軍事的対応を可能とするのがその本質にほかならないと考えます。 具体的にお聞きいたします。 まず、この当事者協定に基づく通信情報の取得について、第十一条が定めておりますが、この基幹インフラ事業者を当事者とする通信情報の提供を受けた上でと、こうなっております。この提供される情報は、アプリケーションを問わず、メール、LINE、SNS、こうした投稿等全てが対象となるということでよろしいでしょうか。”
“その上で、十八日の本会議の際に、このサイバーセキュリティ基本法に基づく従来のサイバーセキュリティー対策とは異なるこの法案がなぜ必要なのかをただしましたけれども、総理からちょっと具体的な答弁がありませんでした。 改めて聞くわけでありますが、今るる答弁がありましたけど、これまでのサイバーセキュリティー対策を強化するのではなくて、この法案が新たに必要となったその理由というのは具体的にどういうことなんでしょうか。”
“今も答弁でありましたが、この国家安全保障戦略が、このサイバー空間における対応として、サイバー安全保障分野での対応能力を欧米主要国と同等以上に向上させるとしておりますが、この本法案によってサイバー安全保障分野での対応能力が欧米主要国と同等以上に向上するという認識か。で、それは具体的に法案のどのような内容について言えるんでしょうか。”
“日本共産党の井上哲士です。 第一回目の委員会質疑ですので、基本的な問題からお聞きをいたします。 国家安全保障戦略は、我が国を全方位でシームレスに守るための取組の強化が必要な分野としてサイバー空間、海洋、宇宙空間を挙げて、軍事と非軍事、有事と平時の境目が曖昧になり、ハイブリッド戦が展開され、グレーゾーン事態が恒常的に生起していると述べております。 本法案は、こういうサイバー空間における国家安全保障戦略のこうした指摘を踏まえたものだということでよろしいでしょうか。”
“本法案のアクセス・無害化措置は、それを端緒に戦争につながるおそれのある危険この上ないものと言わざるを得ません。 通信の秘密を侵害し、日本を戦争に巻き込むようなこんな法案は断固廃案にするべきだと求めまして、質問を終わります。(拍手) 〔内閣総理大臣石破茂君登壇、拍手〕”
“二〇一九年四月の日米2プラス2では、一定の場合には、サイバー攻撃が日米安保条約第五条の規定の適用上武力攻撃を構成し得ることを確認しています。 その直後の参議院外交防衛委員会での私の質問に当時の岩屋防衛大臣は、サイバー攻撃であっても、物理的手段による攻撃と同様の極めて深刻な被害が発生し、これが相手方により組織的、計画的に行われていると判断される場合には、武力攻撃に当たり得る、サイバー攻撃による武力攻撃が発生した場合も、防衛出動を命じられた自衛隊が必要な武力の行使として物理的な手段を講ずることが排除されているというわけではないと答弁をしています。 そうであれば、日本が行ったアクセス・無害化措置を相手国が深刻な被害と判断すれば、それを我が国からの武力攻撃とみなして物理的な手段で反撃することもあり得るということではありませんか。 さらに、自衛隊は、在日米軍へのサイバー攻撃についても同様の措置をとれるとしています。日本への攻撃がないのに、日本がアクセス・無害化措置を行えば、それが先制攻撃とみなされるのではありませんか。”
“緊急避難の援用が認められるとの見解を表明している国はどこですか。お答えください。 サイバー攻撃に適用される国際慣習法を明文化されるタリン・マニュアルでも、国の根本的な利益に対する重大で差し迫った危険と利益を守る唯一の手段である場合という厳しい要件を課しています。 一方、警職法改正案では、「そのまま放置すれば人の生命、身体又は財産に対する重大な危害が発生するおそれがあるため緊急の必要があるとき」としており、タリン・マニュアルと照らしても違法性の阻却は到底認められないのではありませんか。 米太平洋軍司令官や国家情報長官を務めたデニス・ブレア氏が昨年五月の産経新聞のインタビューで、サイバー攻撃は、平時では企業攻撃や世論工作が行われる一方、有事はネットワーク上で運用される部隊の作戦が妨害される可能性があると述べ、能動的サイバー防御による能力向上は自衛隊と米軍の統合運用を大きく高めると発言しています。 警察と自衛隊にアクセス・無害化措置を行わせるのは、自衛隊と米軍の統合運用を高めるためにアメリカから求められたからなのではありませんか。”
“このような組織に情報の目的外利用を認めれば、莫大な個人情報が警察の国民監視に利用されることになるのではありませんか。答弁を求めます。 独立性の高いサイバー通信情報監理委員会がサイバー攻撃による被害防止のための適正な実施を確保するため審査や検査を行うといいますが、そもそもこの機関は国民の人権を保障する機関なんでしょうか。内閣総理大臣によって任命された委員長外四名の委員で構成される委員会に独立性などがあるのでしょうか。 以上、本法案による情報の収集は明らかに個人情報保護のルールに反するものであり、憲法が保障する通信の秘密を侵害し、膨大な通信情報が政府に取得され、国民が政府の監視下に置かれることになります。 警察や自衛隊が国外のサーバーへ侵入、監視し、プログラムの停止や削除を行うアクセス・無害化措置は、相手国の主権侵害となるおそれがあります。石破総理は、アクセス・無害化措置を国際法上許容される範囲内で行うのは当然などと言い、緊急避難等の国際法の法理を援用して違法性を阻却できるかのように述べています。しかし、そのような国際的な合意はいまだ形成されていないのではありませんか。”
“政府は、自動選別により、電子メールの本文などコミュニケーションの本質的な内容が取り除かれ、機械的な情報のみが取得されるので、通信の秘密は守られると言います。しかし、機械的情報とされるIPアドレスや指令情報なども通信の秘密の保護の対象になると衆議院の質疑で認めました。しかも、機械的情報には、サイバー攻撃に関係する機器などの探査が容易となると認めるに足る情報も含まれます。政府による恣意的な選別が行われない保障はどこにあるのですか。 衆議院での審議で政府は、法案が、協定当事者の同意があれば、警察や自衛隊が取得した情報をサイバー攻撃の被害防止以外の目的に利用することを可能としていることを認めました。なぜ目的外利用を可能にしたのですか。 名古屋高裁は昨年九月、岐阜県大垣警察署の公安警察が公共の安全と秩序の維持を名目に市民の個人情報を収集、保有し、提供を行ったことを違憲、違法とし、損害賠償と個人情報の抹消を命じました。警察は上告を断念しましたが、裁判の中で、警察の情報活動という事柄の性格上、その目的、対応などを明らかにすることができなかったのが判決の要因だと述べ、全く無反省です。”
“総理は、通信の秘密に対する制約が公共の福祉の観点からやむを得ない限度にとどまると答弁し、通信の秘密を侵害する場合があることを認めました。 そもそも個人情報の取得、利用は、必要以上に収集せず、利用目的を明らかにし、目的外利用や第三者提供には本人の同意を得ることが大原則です。 ところが、法案は、電気、水道、ガス、金融などの基幹インフラ事業者に加え、自治体、家電や自動車メーカーなど、あらゆる民間事業者と協定さえ結べば、利用者の通信情報を送受信者の同意なく電気通信設備から取得することを可能としています。ほぼ全ての国民が利用者に当たることになります。 日本国内の通信情報は取得の対象外といいますが、外国のサーバーを経由したり、外国の通信事業者を利用している場合は対象となります。しかも、基幹インフラや電気通信事業者などが協定を結んでも、その内容を利用者に公表する規定はありません。結局、利用者本人の知らない間に、政府によって多くの国民の通信情報が取得されることになるのではないですか。”
“日本共産党を代表して、いわゆる能動的サイバー防御二法案について石破総理に質問します。 冒頭、昨日の関税問題での日米交渉について聞きます。 赤澤大臣は記者の質問に対し、トランプ大統領から安全保障の要求があったことを否定しませんでした。トランプ氏からどのような要求があったのでしょうか。在日米軍駐留経費の増額を始めとした日本の軍事費増大要求には応えるべきではありません。総理の見解を求めます。 サイバー攻撃から国民の生活の基盤を守ることは必要です。しかし、安保三文書に基づく本法案が国民の通信の秘密とプライバシー権を侵害し、先制攻撃に踏み込む危険のある、憲法と国際法に反する危険な法案であることが衆議院の論戦を通じても明らかとなりました。 従来のサイバーセキュリティ対策は、サイバーセキュリティ基本法に基づき実施されてきました。各府省においてもその強化が図られてきたはずです。にもかかわらず、本法案を必要とするのはどのような理由からですか。 この法案によって、膨大な個人情報を政府が吸い上げられる仕組みがつくられます。サイバー攻撃を防ぐために、なぜこれほどの通信情報を必要とするのですか。”
“児童福祉司の増員が図られているとはいえ、ケアを必要とする子どもたちに十分手が届くような体制になっているとは言えません。 その下で、虐待疑いの場合の面会、通信制限の判断が子どもの最善の利益を考慮したものになるかについては懸念が残ると言わざるを得ません。 以上述べ、反対討論とします。”
“また、地域限定保育士試験の判定事務を民間企業に委託可能としていることは、公的保育の非営利原則に照らしても容認できません。 小規模保育の対象年齢を三から五歳児のみでも可能とすることも問題です。 厚生労働省が国家戦略特区ワーキンググループヒアリングで、全国展開すべきでないと述べたように、そもそも必要性がないものです。 施設や職員配置基準は、保育所と同様の小規模保育所A型を想定しているとのことですが、満二歳以上の幼児を入所させる保育所の幼児一人につき一・九八平米以上とされている保育室、遊戯室の面積は、小規模保育所A型の場合、参酌基準であって、従うべき基準ではありません。大きな集団での保育になじめないなどの子どものニーズもあるとは言いますが、そのために規制緩和によって最低基準を引き下げてもよいなどということは許されません。 児童虐待への対応について、これまで児童虐待を行った保護者に対して可能とされている面会、通信制限を、児童虐待疑いでも可能とします。 これによって、一時保護施設への入所期間が長くなるなど、定員を上回る一時保護施設が一層増加することが予想されます。”
“日本共産党を代表し、児童福祉法等の一部を改正する法律案に対し、反対の討論を行います。 法案は、切実な保育士不足に対応するためとして、これまで予算事業として実施されてきた保育士・保育所支援センターの法定化や、国家戦略特区に限って認められていた地域限定保育士を一般制度化するとしています。 保育士不足のそもそもの原因は、他産業と比べても著しく低い給与水準や、保育士一人でたくさんの子どもたちを見なければならない配置基準の不十分さと、保育士として働きたくても働こうと思えない労働環境の劣悪さにあります。 そして、こうした状況は、公立保育園を削減し、規制緩和で保育の分野に営利企業の参入を拡大し、企業が人件費を削って利益を上げることを進めてきた保育政策の結果にほかなりません。 地域限定保育士の一般制度化は、これまでのこうした保育政策に、何の反省もなく、更なる規制緩和によって資格取得者を増やそうというものですが、保育現場の労働環境の抜本的な改善がされない下では保育士不足の解消には結び付かないことは明らかです。”
“全体の数だけおっしゃったんですけど、営利企業の参入による保育園の中には、人件費を低く抑えて利益を上げているのもあるんです。それがそういう数に出ているんですよ。しかし一方では、小規模という特性を生かしていい保育をしようとしている事業所は、本当に様々な困難に直面をしています。 全国小規模型保育連絡会が行った小規模保育事業のアンケートでは、延長保育や給食費の補助など、公立認可保育園には適用される補助金等が対象外になっている地域が九割に上がると、こう言っているんですね。こういう問題の解決こそが求められていると思いますけれども、改めていかがでしょうか。”