仁比聡平
日本共産党 · Japan
“結局、政府案が規律しようとする証拠提出命令と、その際にあるかもしれないインカメラとしての提示命令ということについてのお話をしているだけで、ちなみに、その提示命令というのは再審請求人側には開示をされないわけですから。だから、結局、裁判所の判断に全部委ねられてしまうということで、これまでとどう変わるんだというこの争点は法案審議の中できちんと議論していきたいと思うんですけど。 今のようなお話を長く答弁されても、これまでの裁量によって広く行われてきたと元裁判官たちが示しているこの勧告について、検察官が判断して応じる応じない決めることになるじゃないかという点については、お答えはないですよ。 この検察による証拠隠しという、これがどれだけ冤罪をつくり出してきたか。四月十四日のこの委員会…”
“全くはっきりしないと。この政府案が規律するという制度について、請求理由に関連するというのが広くなるというような根拠というのは全くはっきりしない。そもそも、手持ち証拠というのは、再審請求人、弁護人にも、それから裁判所にも分からないわけですよね。検察官が強大な力で収集した捜査資料を独占して、これを公判廷になっても出すか出さないかという判断を握ってきたということに根本の課題が私はあると思うんですよ。 政府案の場合も、今お話しのように、これまで行われてきた裁判所による証拠開示の勧告ということについては変わらないというふうにおっしゃるんですけれども、この勧告に応じるか応じないか、自分たちが手持ちで持っている証拠、これがその勧告に当たるのかどうかの判断も含めて、結局、検察官の判断で行…”
“つまり、一定の要件を満たす場合にはという大きな留保付きではあるんですけれども、これまでなかった証拠開示義務を適切に定めるなら、再審格差をなくして、非常救済手段にふさわしい全面証拠開示は実現できるということだと思うんですよ。問題は、その要件をどう定めるか、それから、再審請求人への開示を制度として実現するということだと思います。 この政府案に対して、再審審議に関与してこられた元裁判官たちの共同声明、以前もこの委員会で取り上げましたけれども、こう言っていますよね。再審請求事件の審理の現状を直視すれば、現状を肯定的に評価することなど到底できないはずである、裁判所が職権によりある程度広範な証拠開示を求める場合もある現状よりも、明らかに証拠開示の範囲を狭める結果をもたらすもので、改悪…”
“ちょっと時間がなってしまいましたね。 控訴の判断あるいは証拠というのは、これは一人の検察官が、などということではないんですよ。組織として共有して判断していくんですね。 この福井の事件で言えば、だから高検、最高検、それから第一次再審請求審を担当した地検、高検、そして第二次請求審を担当した検察組織が全部一件記録を引き継いでいったわけですね。この現場から最高検の幹部まで膨大な数の検察官がこれに関与している、この捜査報告書の存在を知っていたわけですよ。それを知りながら組織ぐるみで冤罪をつくり出してきたのか。ここに今回の法改正に当たっての立法事実があるのであって、私は、高検、最高検が知ったのはいつかという点について、この委員会にちゃんと明らかにするということを強く求めたいと思います…”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 司法と福祉の連携について、まず厚労省にお尋ねをいたします。 成年後見制度利用の促進状況の調査を厚労省行っていらっしゃいますけれども、令和七年度の調査によりますと、今日も随分議論になっている中核機関の設置率というのは、去年四月時点で七七%と。年々増加しているんですけれども、小規模自治体ほど設置率が低いというのが現実です。 お手元の資料を御覧いただくと、この未整備自治体の主な課題ということで、割合が大きい方から行きますと、自治体内部での調整が必要というのが五四・五%、人材の確保が難しいというのが五二・四%、続けて、制度利用に関する相談受付はできても、受任者調整など権利擁護支援チームの形成支援に係る仕組みが整えられないというのが四六・七%もあ…”
“私は、日本共産党を代表して、成年後見法など民法等一部改正案、同整備法案に賛成の立場から討論いたします。 成年後見制度を抜本的に見直して、包括代理権を廃止し、特定の行為の代理のみを行う補助制度に一元化し、本人の意思決定の尊重、好みを含む意向把握義務を明文化、明確化することは、障害者権利条約の観点からも、代理決定を縮小する点で前進です。 障害者権利条約は、本人の意思決定を支援して一緒に決める制度への転換を求めています。障害のあるなしにかかわらず、全ての人に法的能力があり、障害者の様々な困難は社会の側の障壁によるものという観点にしっかり立って、なお残されている代理決定の仕組みを廃止し、意思決定支援制度への転換を検討する必要があります。 不断の見直しのため、附則十条に基づいて、本…”
The complete record
Every one of 838 lines we hold for 仁比聡平, in date order, each linked to its source. Free to read, in full, without an account. Page 12 of 17.
“報道では、夏場にはTシャツ一枚にもなるため気になるどころの話じゃないと話された女性被疑者がいるといいますし、弁護士は、私だったら弁護士との接見であっても早く終わってほしいと思うはずですと。ある女性被疑者は、留置所では人権ないと聞いていたけど本当だった、スマホが触れないとかそういう甘いことではなくて、ノーブラで透けている状態で男の人の前に立たなければいけないのは本当にストレスだったと話しておられますけれども、私、全くそのとおりだと思うんですよ。にもかかわらず、ブラジャーの着用を認めてこなかった、それは一体なぜなのか。 留置されている者の性的な羞恥心に何ら配慮をしないと。それは個人の尊厳、人格権を損なうものだと私は思いますけれども、警察庁はどう考えているんですか。”
“特段、自傷行為に使用される危険のない下着、肌着というのもあるわけでして、性的な部位を覆う、そうした下着を一律に脱がせて取り上げてしまうということをどう考えるのかというのがそもそも問われていると思うんですね。 留置をされるというのは単独に限りません。ほかの被留置者と一緒の房にいるということだってもちろんあるわけですね。外出するということがあります。留置場から出ると。警察署の別のフロアにある取調べ室だったり、あるいは検察庁に押送されて検察官の取調べを受けるという場合もあるし、我々がよくテレビなんかで見るように、その間、メディアも含めて公衆の目にさらされるということがあり得ます。弁護士との接見も警察署内で行われる場合もありますが、裁判所での勾留質問、あるいは現場への実況見分や、もちろん裁判、公判ですね、それから被疑者が病を発して留置場外の診療を受けるということだってあるだろうと思うんですけれども、そうしたその不特定多数の目にさらされるということがある。しかも、腰縄を締められますよね。腰縄を締めると体のラインが浮き出ますし、性的な部位が透けて出るということも多いわけです。”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 皆さんには、今年二月十三日付けの弁護士ドットコムニュースを今お手元にお配りをしておりますが、この記事に、今年一月六日、逮捕された女性が大阪の豊中警察署の留置場に入る際、着用していたスポーツ用ブラジャーを脱ぐよう指示されたという記事があります。 そこで、警察庁にお尋ねをしますけれども、逮捕、勾留などによる留置に際して、留置される者が着用、もちろん所有しているブラジャーをこれ脱がせるわけですね。これ、なぜですか。”
“今日は名前は伏せますが、手の届きやすい価格帯でおいしいと人気の大手菓子チェーンで特定技能労働者が生産計画の都合で何か月も待機させられ、その間、給与ももらえない事態が現に起こっているのではないか。法務大臣は、現にそういうことが起こっていると思われますと認めながら、適切な指導など、法務省だけで決められるものではないかもしれませんとはっきりしません。 育成就労を接続してキャリアアップを図るという特定技能も、安価な労働力として使い捨てにされているのが現実なのです。 日本経済が直面する最大の課題は、実体経済の抜本的改革であり、賃上げと非正規雇用の打開こそ要です。外国人労働者をなお安価で都合の良い単純労働力と考えるなら、経済転換も人手不足打開もありません。 こんな人権後進国のままでいいはずがない。人があって材がある。横浜華僑総会の曽参考人の言葉に学ぼうではありませんか。 苛烈な外国人差別と迫害の歴史、真の共生社会への強い要求を真正面から受け止め、日本共産党は全力を尽くす決意を申し上げ、討論といたします。(拍手)”
“五年で四万人の失踪者に対し、監理団体の許可が取り消されたのは四十八件にすぎません。監理費の不当を理由に許可が取り消されたことは一件もありません。一人当たり月八万円以上もの監理費は不当です。それも一概に申し上げるのは困難として容認し、事実上野放しにし、もたれ合ってきたのです。これでは、幾ら悪質な関係者を排除するといっても、何も変わらないではありませんか。 育成就労への派遣解禁は重大です。派遣手数料の更なる負担は労働者の待遇を更に悪化させ、新たな搾取の仕組みになりかねません。 さらに、法案は、送り出し機関への手数料の上限や、育成就労の受入れ分野、業務や技能、求められる日本語能力、さらに転籍制限の期間など、受入れの重要な基準を主務省令に委ね、その中身はこれから業界団体と相談しながら検討するというだけです。人権侵害を生み出してきた構造に反省なく、人手不足対策だと前のめりの政府に白紙委任などできるはずもありません。”
“個々の失踪者の実情は業所管省庁には知らされず、能登半島地震では何人の実習生がどこで被災したのか、その数さえ政府はつかんでいないことが大問題となりました。 外国人労働者を一人の人間、住民としてきちんと受け入れていくためには、入管支配から脱却し、国境を越えた移住労働として、正面から職業安定、労働者保護に取り組む根本的転換が必要です。 転籍について、法案は、実習先の不正行為などやむを得ない場合に加え、本人の意思による変更を可能とするとしていますが、転籍の自由は、不当な搾取から自らを守り、労使対等を実現する最も中核的な権利であり、その期間制限は不当です。有識者会議は一年が相当としましたが、法案はさらに、最大で二年とし、三年の育成就労では事実上転籍ができないことになりかねません。 また、日本語や技能の修得を要件とすることで、日本語教育をしない、技能試験を受けさせない不当な監理支援機関や就労先ほど転籍できなくなるのは根本的な矛盾です。 監理団体はどうか。研修制度以来、外国人労働者を食い物にしてきた悪質なブローカー、人材ビジネスと利権の温床になってきたのに、監理支援機関と看板を掛け替えるだけです。”
“愛知県警が若手警察官必携の執務資料として、外国人は入管法、薬物事犯、銃刀法等、何でもあり、必ず何らかの不法行為があるとの固い信念を持ち、徹底した追及、所持品検査、入国管理局への照会、所要の捜査を行うと徹底してきたようなレイシャルプロファイリングは一掃されなければなりません。 政府はしきりにルールを守ってもらうと言いますが、国際人道法、国際人権水準に反しているのは政府・与党、入管の方ではありませんか。戦後も入管行政に底深く続く外国人差別と排外主義から抜け出す第一歩として、この条項は削除すべきであります。 また、在留カードとマイナンバーカードの一体化によるプライバシー侵害の危険は重大です。 反対する第二の理由は、人権侵害を繰り返してきた技能実習制度の廃止こそ出発点だったにもかかわらず、育成就労と言い換えるだけで、看板の掛け替えにさえなっていないことです。 失踪はこの五年間だけでも四万人に上りますが、その原因究明と再発防止は曖昧にされ続けてきました。”
“政府は、悪質な義務違反への対応だと言い訳を繰り返し、最終盤、本人に帰責性があるとは認め難く、やむを得ず支払えないような場合には必ずしも悪質とは言い難い、そのような場合は故意とは言えないと答弁するに至りましたが、そんな読み方は法令用語として不合理と言わざるを得ません。 条文は余りに過度で広範であり、権利制約規範としての明確性を極めて欠いています。ガイドラインを作ると言いますが、それは行政裁量の運用方針でしかなく、権利制約を正当化する根拠にはなりません。 結局、法案は、入管が国家にとって好ましい振る舞いをしないと見た永住者を在留管理のまないたにのせ、生殺与奪の権を握ろうとするものであり、永住者をそうした立場に置くこと自体、深刻な外国人差別、抜き難い排外主義を世界に発信することにほかなりません。恣意的な重大な危険を新たに生み出す法案に予見可能性はなく、永住者の生活を萎縮させ、ひいては外国籍住民全体の地位を不安定にしかねません。 在留カードの常時携帯義務を始め入管法上の義務は、職務質問の武器として、警察と入管一体の不当な取締りによる人権侵害を引き起こしてきました。”
“税や保険料の滞納は、病気や事故、倒産や廃業などを契機に誰にでも起こり得ることで、督促や分納、生活支援、悪質ならば法的手続が取られるのに、なぜ外国籍の永住者だけ人格的生存の基盤そのものである在留資格を奪われなければならないというのか、その立法事実を政府は最後まで具体的、明確に示せませんでした。 横浜華僑総会の曽徳深参考人が知ったのは五月十二日と述べたように、この条項は、当事者団体にも全く知らされないまま、突然、自民党によって持ち込まれたものです。総理は、当事者のヒアリングは行っていないが当事者の意見は適切に踏まえているなどと強弁しましたが、恥ずべき牽強付会というべきです。 総理が言う六年前の第七次出入国管理政策懇談会でも、当事者は呼ばれず、有識者からは逆に、少なくとも根拠のデータを見せる必要がある、エピソードとしてこんなひどいことがありましたよというだけのエビデンスで政策を判断するというのにはやや問題が出てくるなど、強い反対意見こそコンセンサスになりました。それを聞き捨て、この機に無理やり押し通そうというのが岸田政権でありませんか。”
“私は、日本共産党を代表して、入管法、技能実習法等改定案に反対の討論を行います。 その理由の第一は、永住者の在留資格取消事由の拡大は断じて許されないからです。 自民党政治の外国人差別と排外主義はどこまで底深いのか。 昨年、難民申請者の強制送還など深刻な人権侵害をもたらす入管法改悪が強行され、約束したはずの日本生まれの子供と家族への在留特別許可さえ出ないまま今月十日施行されたことに強い恐怖と怒りが広がっています。 今度、突然法案に持ち込まれた、義務を遵守せず、故意に公租公課の支払をしないという取消事由は、永住資格を軽微な義務違反を端緒に入管の裁量で取り消し得る不安定な地位へと百八十度変えるものです。 永住者は、本来、在留期限や活動に制限がない最も安定した在留資格であり、華僑や在日韓国・朝鮮人、日系ブラジル人を始め、その方々が日本社会で暮らしている歴史的背景や定着性に照らし、より安定した法的地位とされなければなりません。”
“永住者を始め、外国人労働者、外国籍住民の法的地位の安定と難民条約に基づく難民認定、入管収容、仮放免における苛烈な人権侵害の打破、こうした人権後進国を抜け出す我々の取組こそ本当に大切だということを改めて強調し、日本共産党はそのために全力を尽くす決意を申し上げて、反対討論を終わります。”
“そして、法案は、基本方針や分野別運用方針はもちろんのこと、業務、技能、日本語能力などの目標や内容、外国人労働者が送り出し機関に支払う手数料の上限など、育成就労労働者を適正に受け入れる基準について、数々の問題を主務省令で定めるとしかしておらず、審議でその中身を聞いても明らかにできないままです。数々の人権侵害を生み出した構造に反省なく、人手不足対策にのみ前のめりの政府に白紙委任するなど、立法府として断じてやってはならないことです。 在留カードとマイナンバーカードの統合により、プライバシー侵害の危険も重大です。 人手不足社会を打開するには、そもそも日本経済の実体経済の抜本的改革、中でも抜本賃上げ、非正規の打開こそ必要なのではありませんか。外国人労働者を安価で都合の良い単純労働者となお考えるなら、経済の転換にも人手不足打開にも逆行をしていきます。 国境を越えた移住労働は当然であり、横浜華僑総会の曽参考人が述べられたとおり、人があってこそ材がある。”
“労働者にとって転籍の自由は不当な搾取から自らを守る最も中核的な権利であり、だからこそ、その期間制限は有識者会議で一年が相当とされました。ところが、法案は最大で二年とし、これでは育成就労三年のうち二年間の間は転籍できず、結局実質的に転籍はできないことになりかねません。 また、法案は、研修生制度以来、外国人労働者を食い物にする悪質なブローカー、人材ビジネスの温床構造となってきた、その中心にある監理団体を監理支援機関と看板を掛け替え、そのままにしています。監理費は実費と言いながら、不当な監理費を理由として監理団体の許可が取り消されたこともありません。悪質な監理団体を排除するどころか野放しにし、もたれ合ってきたという批判を免れないではありませんか。 さらに、育成就労に派遣形態を解禁することは大問題です。派遣手数料の更なる負担は、育成就労労働者の待遇を悪化させることになります。新たな搾取の仕組みになりかねない派遣形態の育成就労はやめるべきです。”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 自民党政治の外国人差別、排外主義はどこまで底深いのかと。昨年、難民申請者から送還停止効を奪う改悪入管法がこの委員会で強行されました。今度は、永住者の在留資格取消し拡大法案を突然持ち出して、こうして強行する。 反対理由繰り返しませんけれども、断固としてこの二法案には反対です。大臣はしきりにルールを守ってもらうと言いましたけれど、ルールと言うなら、国際人道法、難民条約など、国際人権水準に反しているのは、政府・与党、入管行政の方ではありませんか。 第二に、育成就労創設する法案について。技能実習制度の廃止こそ求められ、政府の検討においてもそれが出発点だったはずにもかかわらず、技能実習を育成就労と言い換えただけで、看板の掛け替えにもなっていないからです。人権侵害の防止、是正と言いながら、その担保はありません。増え続けている失踪者についても、その原因究明、再発防止はあやふやにされ、本法案でも温存されかねません。 転籍についてはどうか。やむを得ない場合に加え、本人の意思による就労実施者の変更を可能とすると言いながら、転籍の自由の保障とは言い難い内容です。”
“審議最終盤になって入管庁は、本人に帰責性があるとは認め難く、やむを得ず支払えないような場合には必ずしも悪質とは言い難い、そのような場合は故意とは言えない旨の答弁をするに至りましたが、そもそも条文自体にはそのような限定は一切なく、そのような読み方は法令用語として不合理と言わざるを得ません。ガイドラインを作ると言いますが、それは行政裁量の運用方針でしかなく、権利制約を正当化する根拠にはなりません。 こうして法案は、入管庁の広範な行政裁量による恣意的な永住資格の取消しという大きな危険を新たに生み出すものであり、予見可能性なく永住者の生活を萎縮させ、ひいては外国籍住民全体の地位を不安定にしかねないものです。 戦後も、出入国管理行政に底深く、抜き難い外国人差別と排外主義から抜け出す一歩とするために、何とぞ委員各位の御賛同を呼びかけ、提案理由の説明といたします。 以上です。”
“その法的地位は、その方々が日本社会で暮らしている歴史的背景や定着性に照らし、より安定したものとされなければなりません。 ところが、法案は、その在留資格を軽微な義務違反の摘発や通報を契機として取り消し得る不安定な地位へと百八十度変えようとするものです。安定した生活の根幹であり人格的生存の基盤である永住資格の取消し事由を拡大しようとする政府から、その必要性、すなわち立法事実は、最後まで具体的、明確に示されることはありませんでした。 結局、法案は、入管が、公的義務の不履行、すなわち国家にとって好ましい振る舞いをしないと見た永住者に対し、在留資格を根本から取り消し得る行政裁量をもって在留管理のまないたにのせ、生殺与奪の権を握ろうとするものであり、そうした立場に置くこと自体が深刻な外国人差別であり、抜き難い排外主義の現れです。永住者の重要な権利を制約しようとする目的自体、不当と言わなければなりません。 政府は悪質な義務違反への対応だと言いますが、仮にそうした目的のためだとしても、法案の規定は目的達成の手段として余りに過度で広範であり、権利制約規範として極めて不明確です。”
“了承したとして、この委員会に終局を諮ることもなく終局をされました。断固として抗議を申し上げます。 会派を代表して、議題となっております出入国管理及び難民認定法及び外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律の一部を改正する法律案に対し、修正の動議を提出いたします。 その内容はお手元に配付されております案文のとおりですが、概要を申し上げると、第一に、入管法第二十二条の四第一項に新たな第八号及び第九号を追加する改正規定、すなわち、永住者に対して、入管法に規定する義務を遵守せず、又は故意に公租公課の支払をしないことなどを在留資格取消し事由とする規定を削除して、行わないこととし、第二に、これに伴い、永住許可の要件明確化に関する同法第二十二条第二項の改正規定及び国又は地方公共団体の職員の通報を定める同法第六十二条の二を加える改正規定を削除して、行わないこととすること、その他所要の規定を整理することです。 その趣旨について御説明申し上げます。 永住者は、本来、在留期限や活動に制限がない最も安定した在留資格です。”
“日本共産党の仁比聡平です。 我が党は、審議の終局に反対いたしました。それは、法案の意義そのものがいまだ定まっていないからです。とりわけ、永住者の資格取消しの要件、育成就労の重要事項の大方が委ねられる主務省令の在り方、そうした問題について、更に参考人質疑を含めた徹底した審議を尽くすことがこの参議院法務委員会の責務ではないかと強く申し上げましたが、委員長は、理事会派が……”
“住民と自治体の協働にくさびを打ち込んで入管が我が手のひらに乗せるようなこと、それは共生への重大な逆流だということを厳しく指摘をして、時間がなくなりましたので、私の質問を終わります。”
“やっぱり分からない。この本当の最後になってきてもまだ分からない。 前回は自民党の質問に対して、本人に帰責性があるとは認め難く、やむを得ず支払えないような場合には必ずしも悪質とは言い難いというような旨の答弁もありましたけれども、結局それを判断するのは入管であり法務大臣ですよね。そうすると、取消し事由として具体的な不払の金額や回数も規定することは相当でないと入管庁言いますから、自治体や国税庁としては、結局、滞納全件を入管に通報することになるんじゃないのか。だって、判断は、悪質かどうかの判断は入管にしかできないって話になるわけでしょう。 横浜市の担当者の方が、華僑総会の曽さんの訪問を受けてこう述べられたという報道があります。 中華街や中華街に暮らす皆さんは横浜市にとって経済的、文化的に重要な財産です。一緒に町づくりをしてきた仲間であり、不安は理解できる。曽顧問が言うように立法事実を欠いたまま法案が出てきたのなら、同じ公務員として異例との感想を抱く。滞納の問題が起きたとしても、国籍にかかわらず粛々と徴税の手続を進めればいいはずだと。 これが当たり前の姿だと思いますよ。”
“思わず声を上げなければならないほど、ひどいことが目の前で強行されようとしているわけですよ。だから怒りがほとばしるんです。当然のことだと私は思います。 今、大臣、ルールとおっしゃいましたけど、話も聞かずに一方的に取り消したら駄目なのは当たり前ですよ。いきなり取消しじゃなくて変更すると言うけど、それは、取り消すぞという広範な行政裁量を振りかざして行われるわけでしょう。そこが、それ自体が永住者に対する深刻な差別にほかならないと広範な声が上がっているわけです。 大臣、せんだって、様々な悪質と考えられる事案というふうにしかおっしゃいませんでした。今日、少し詳しく幾つかほかの例も出されましたけど、一度永住者になってしまうと後は払わなくていいんだと明言している例、それを大臣は悪質だと判断されたんでしょう。そして、それがこれから悪質だと判断される典型例だとおっしゃるんでしょう。けれど、仮にも在留資格を取り消す理由にするんであれば、それを、悪質性というのを、大臣が悪質だと思ったということでそのままにしたら、基準として意味はないですよね。 悪質というその判断の基準は何なんですか。”
“そうなると、大臣、つまり、この様々な幅の広い義務が、入管はもちろんですが、警察によって、それから公租公課などに関しては国や自治体の職員からの通報によって、取消し事由の対象として入管のまないたの上にのってくるということになるわけですよ。それが何を意味するかと。 横浜華僑総会の顧問の曽参考人が、五月三十日の参考人質疑の中で次のように述べられました。 ちょっと政治的な対立が入ってきたときに、日本の警察が台湾側の肩を持つんですね。そうすると、いつも大陸側に対してマークをするみたいなことをやります。例えば、パスポートを欲しいんだったら大陸の学校をやめてこっちへ来なさいみたいな、そういうのが実は日本の官憲と一緒になってやっていたという。だから、個々人に対してはもうやっぱりマークするような立場で、結局は、在留カードじゃなくて登録票ですね、そういう例がたくさんありますと。 こういう苛烈な差別や迫害、その歴史をちゃんと我々が学んで、永住者の生活の基盤であるこの法的地位、在留資格をもっと安定的なものにする、それが私たちのやるべきことじゃありませんか。”
“資料にお配りしましたが、理事会にこう説明したじゃないですか。今申し上げているこの法律に規定する義務とは、出入国管理及び難民認定法が定める永住者が遵守すべき義務全般をいい、第九章(罰則)によって、入管法上その遵守が担保されているものをいう(退去強制事由に該当するものを除く)と。これでしょう。”
“在留カードについて言うと、常時携帯義務だけじゃありませんよね。記載事項の変更届などが、例えば十四日という制限があって、これを超えたら罰則でこれを担保している。 代理届に関するものなどもありますが、日本籍住民とは違って外国籍住民にはこんな重い義務が刑罰をもって課されているのかと驚きますけれども、つまり、刑罰が科されている以上、これが全部警察活動の対象になりますよね。それが端緒だということですね、次長。”
“国又は地方の職員って、つまり警察官のことでしょう。警察署のことじゃないですか、捜査活動でも、あるいは行政警察活動でも。第一、二〇〇九年に特別永住者への外国人登録証、在留カードの常時携帯義務をなくしていくときに、永住者についてはこれは残したと。そのときに入管は、即時確認の必要があると述べました。その即時確認というのは、それは入管もやるかもしれないけど、圧倒的には警察官がやるわけですよ。 この東京弁護士会のアンケートに表れているように、自宅から十メートルのごみ捨場に行っているだけなのに、おい、こらと声を掛けて、在留カード見せろと言うわけですよ。そこで即時に出せなければ警察署まで連れていくわけですよ。その武器として常時携帯義務を永住者にも課してきたわけでしょう。 今回の法案で、この法律に規定する義務とは何かと以前の委員会で問いまして、理事会に入管庁がそれを、これで全部ですと、二十七項目に分けて、改正法案第二十二条の四第一項第八号のこの法律に規定する義務違反として取消し事由に該当し得る場合という表をお出しになりました。 これで全てだということなんですけれども、この中身、もう本当に広いですね。”
“大臣がおっしゃるようなことなら、仮放免者への人権侵害やウィシュマさんの事件なんて起こらないんですよ。何を言っているんですか。 第一、所管外と今おっしゃいましたけど、所管外じゃないでしょう。警察は、こうやって摘発をしたら入管に照会すると言っているじゃないですか。当たり前ですよね。戦後、入管と警察は、入管法違反の摘発において、警察による防犯、捜査活動と密接一体に連携してきた。これは当たり前でしょう。警察と入管が別々ですなんて成り立たないでしょう。逆に、どう連携してきたのか、どう密接にやってきたのか。密接にやらないと、この法案においての、この法律に規定する義務違反の端緒さえつかめないでしょう。 丸山次長、そうなんじゃないんですか。”
“警察庁、そのとおりでしょう。 もう一人の方はこうおっしゃっています。 敷地から十歩も離れていない自宅のごみ捨場で声を掛けられ、在留カードを所持していないことで交番まで連行された。学生証を見せて、在留カードは家にあるから家まで同行してもいいから見せますとお願いしたものの、扉出る瞬間から在留カード所持していないと犯罪と言われた。そのまま警察署まで連行され、三、四時間ほど、全身を触られ、指紋を取られ、経緯を質問された。その後、パスポートのコピーが必要とのことで警察車で家までまた行かれて、自宅やパスポート、自分の顔の写真を二十枚、三十枚撮影された。また、在留カードについてもコピー取りたいから一か月内に警察署まで来て提出しろと言われていたので提出はしたが、自宅から警察署がかなり遠くて大変だったと。 在留カードがあるんですよ。つまり在留資格があるんですよ。そうした外国籍住民の方々にこんな仕打ちをしている。このことについて、大臣、どんな御認識ですか。”
“大臣、歴史から目を背けてはならないんですよ。どれだけ苛烈な差別や迫害が行われてきたのかというその歴史そのものを知り、だからこそ真の共生社会を求める強い要求がある、そのことを正面から受け止める責任が私たちにあるのではありませんか。 二枚目の資料、大臣、ちょっと見てください。 これは二〇二二年九月に東京弁護士会が調査結果を報告した資料ですが、レーシャルプロファイリングによって過去五年の間に職務質問の経験があるという方々が、二千九十四人の回答のうち六二・九%、六割を超える。かつ、質問を受けた回数は二回以上が七二・七%に上るんですね。中には、六回から九回も五年の間に次々職務質問を受けたという方が一〇・八%、十回以上という方も一一・五%いらっしゃるんですよ。 個別の、自由記載のところ、そのまま紹介します。 見た目だけで薬などを持っているのではと疑われた。終始乱暴で失礼な態度で、いきなりズボンを脱がされ、下のものを見られた。侮辱的だし差別的。とても心が傷ついた。何も持ってないのを確認したら、謝りもせず、脱がせたまま立ち去っていった。本当に失礼だし、警察官としてあり得ない。”
“愛知県警も愛知県警なら、警察庁も警察庁ですよね。 五月二十八日の当委員会の答弁、議論で福島みずほ議員が、在留カードの常時携帯義務違反の摘発例について、二〇二三年は六件にすぎないと、立法事実はないではないかと、その対比で二〇一四年は千五百九十四件もあったと、これ何でこんなに違うのかという質疑がありました。そのとき、警察庁はこう答弁をしたんですよ。昔のことでもあり、確たる理由については判然としないと。二〇一四年、十年前のことも昔のことですか。 これ、あるものはあるんですね。今更ごまかそうとしているのは、どこまでやましいことをしてきたか、そのことの自白にほかならないと私は思います。 警察庁に改めて、この資料の存在と記載の内容を調べて、この当委員会に報告してください。理事会で協議をいただきたいと思いますが、委員長、お願いします。”
“どよめきの声が議場から上がっていますが、二〇〇九年四月ですよ、二〇〇九年四月。ほんの十五年前でしょう。これも確認できないと。それで警察が成り立つんですか。捜査が成り立ちますか。警察行政が成り立ちますか。 執務資料、こういう若手警察官のための現場対応必携という執務資料が存在するというのは、これは愛知県警も認めているわけですね。”
“旅券を提示しても必ず本署へ同行する、理由は偽造旅券の疑い、不法在留等の疑い、特に中近東系(イラン人等)は薬物密売、それに絡む抗争事件の関係者の疑いがあるので、刑事課に報告するとともに、入国管理局への照会を行い、以後所要の捜査を行うこととなる。 こうした記述は現にあるんですが、警察庁、事実ですね。”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 警察庁にまずお尋ねをいたします。 愛知県警、愛知県警察本部地域部地域総務課が出している若手警察官のための現場対応必携という執務資料、二〇〇九年四月付けの資料があります。 皆さんのお手元にその内容を記載した裁判の訴状の抜粋をお配りしていますけれども、そこにあるとおり、この執務資料には、十五、不良来日外国人の発見という、題する項があって、次のような記述があります。大きく三項目、私の方で紹介をします。 心構え、旅券を見せないだけで逮捕できる、エクスクラメーションマーク、外国人は入管法、薬物事犯、銃刀法等、何でもあり、エクスクラメーションマーク二つ、応援求め、追及、所持品検査を徹底しよう、エクスクラメーションマークを三つも付けています。 対応要領。一見して外国人と判明し、日本語を話さない者は、旅券不携帯、不法残留、ごめんなさい、不法在留、不法残留、薬物所持、使用、拳銃、刀剣、ナイフ携帯等、必ず何らかの不法行為があるとの固い信念を持ち、徹底した追及、所持品検査を行う。 もう一つ。”
“国際人権法も含めたルールを守っていないのは日本政府と入管の側だと強く申し上げたいと思います。 だからこそ、今回の法案に盛り込まれようとしている永住者の資格取消しの問題についても、先週、在日本大韓民国民団が、元々伺っていた数からするとはるかに多く国会にお集まりになって声明を上げられました。日本で生まれ日本語しか分からない二世、三世の永住者も多くいる、この法案が通過すれば永住者とその家族は常に永住資格取消しにおびえる日々を永久に過ごすことになる、それは、永住者とその家族が、この社会の一員、市民ではなく、いつでも疎外され得る極めて脆弱で差別が当然とされる立場に追いやられるものだというこの厳しい指摘を私たちは受け止めて、せめてこの条項は削除すべきだと思います。 底深い排外主義を絶対に拭い去る徹底した審議を改めて強く求めて、時間参りましたので今日は質問終わります。”
“先ほども、臨時班をいまだに使って、効率、迅速に難民不認定の結論を次々ベルトコンベヤーのように出していると丸山次長答えられたけど、そういう中で不認定になっているという人たちだからこそ、名古屋高裁も含めて裁判で難民性が認められるという判決が出ているわけじゃないですか。 である以上は、そうした審査の下で難民性が認められてこなかった方々をもって、送還停止効を剥奪して直ちに強制送還なんて私はあり得ないと思うんですが、大臣、いかがですか。”
“一方で、そうした御家族の特に親御さんは、難民認定申請を複数回重ねていらっしゃる方々が多いわけですね。三回目以降になれば送還停止効を奪うという昨年の改悪を、絶対に施行を許すなという声は大きく広がっている中で、施行はされたけれども現に実際に強制送還するのかと、これは全然別の問題だと思うんですね。 そこで、先ほど福島みずほ議員もお尋ねになっていましたけれども、改めて確認したいと思いますが、今朝の東京新聞に、入管が不認定とした難民申請者を再審査する不服審査で、対面審査の割合が二〇一九年以降一割前後に低迷し、九割近くの人が書類審査だけで不認定とされているという記事が出ました。この中で、対面の件数は昨年も減り、実施率は一四・八%にとどまるという報道があります。 昨年、つまり、我々が、このデュープロセスや難民条約の審査の在り方からして、この口頭陳述をちゃんと受けて対面で審査するということがどれだけ重要なことなのか、そうしなかったら難民性を認定することはできないんだということをさんざんぱらこれ議論した後の期間も含めて、僅か一四・八%にとどまっていると。”
“そんなやり方というのは本当に人道に反して、許されないんじゃないですか。 大臣、そういう家族も含めて、先ほどは、新しい在留特別許可の方針が、ガイドラインができているわけで、だから、八月四日方針に限らず在留特別許可を出せないかどうかということを慎重に検討していくということなんでしょう。やっぱり、そういう人道的な判断をこれからもしっかりと行い、速やかに在留特別許可を出すべきだと思いますが、いかがですか。”
“周りには、家族も含めて在留特別許可出たおうちがあります。何でうちには、あるいはこの子には来ないんだろうと、うちの子だって日本で生まれたのにと、学校に上がっているのにという方々にそんな仕打ちをするんですか。それで、あれですか、仮放免の延長などの面接、面会、出頭のときにそうやって伝えると同時に、仮放免を取り消して収容して強制送還、そんなことをやろうとするんですか。そんな非人道的なことは許されないですよ。 今日の議論聞いて、私は改めて思ったのは、去年の八月のあの齋藤前大臣の新しい方針というのは、もちろん前向きな一歩ではあったけれども、やっぱり、日本で生まれたかどうか、あるいは学齢期になっているかどうかを要件として線引きをするということがどれだけ非人道的なことかということだと思います。 大臣、ちょっと具体的に申し上げますと、家族みんなで一緒じゃなきゃ生活は成り立たないのに、日本生まれの今中学生になっている男の子にだけ在留特別許可を出して、親は別だと、親は関係ないと、その子に対して言った入管庁の職員がいるんですよ。別の家族は、子供を置いて帰れ、そういうふうに言われたと訴えています。”
“改善勧告を出していると言いながら、一概には申し上げられないというのでは、氷山の一角というか、モグラたたきというか、あるいはもたれ合いなんじゃないんですか。監理団体、監理支援機関がなかったらこういう外国人労働者の扱い方はできないから、だから悪質なものでもお目こぼしをしておられるんじゃないですか。こんなひどいやり方は絶対許されないと私は思います。 ちょっと時間が迫ってきて、もう一問別の問題を聞きたいと思いますが、先ほど石川大我議員が、昨日施行された改定入管法に関して、非正規滞在の子供さんたちの在留資格についてお尋ねになりました。一家族を除いて結論は出ているんだが、入管が在留特別許可はしないと判断したということでしょうか、については告知はまだしていないというお話を聞いて、ちょっと本当に、余りにむごい、こんなむごいやり方をするのがやっぱり日本の入管だと、ちょっと私、怒りを抑え切れないですね。 年末から正月辺りに皆さんからインタビューを受けて、もう六か月、七か月たって、面接は行われたが結果待ち、首長くして待っている人たちがたくさんいるんですよ。”
“今の三百五十件というのは監理費が不相当だという改善勧告なんですね。これはどういう方向での改善勧告をしているんですか。”
“今おっしゃる精査は、今もう本当にすぐやらなきゃいけないと思います。 この監理団体に関わって、もう一点。今日も皆さんからお話のあった不当な監理費というものをどう考えるかですけれども、これまでも監理費というのは実費ですと繰り返しおっしゃってきました。技能実習法の審査のときにもそうおっしゃいました。けれども、ついこの間も、月一人当たり八万円という監理費ということが我々の耳に入りましたよね。実習生の受け取る給料、報酬がせいぜい十数万円というようなときに、一人頭八万円という監理費なんて、そんなの不当に決まっているじゃないですか。それが今も認められているわけですか。 というのは、申し上げた監理団体の許可取消しや是正命令の中に、申し上げているような監理費の不当、つまり実費以上を取っているということを根拠にして処分をされた例はどうやらホームページなんかでは見当たらないんですが、いかがですか。”
“今、実習実施者の認定取消しという話がありましたけど、計画認定の数で言って、取り消したのは六千六百二十九ではありませんか。先ほど見た失踪者、合わせて四万人にも上る。それに対して、余りにもこの許可の取消しや改善命令というのは少な過ぎるんじゃないか。 失踪の原因をしっかり究明して、その責任がどこにあるのかということが明らかになれば、実習先も、それから監理団体も、もっとたくさん処分されていておかしくないはずなんですけど、そこは、大臣、どうお考えになりますか。”
“今のようにおっしゃられるんだろうと思いますし、そうした取組は少なくとも厳しくやってもらわなきゃいけないと思うんですけど、もう皆さんお分かりのとおり、今の御答弁や姿勢というのは技能実習法の下で繰り返されてきたんですよ。今のようにこれまでもおっしゃりながら、この技能実習法施行後だけで四万人近くの方々が失踪しているんですよ。今おっしゃっているようなやり方では不正は根絶できないということなんではありませんか。 にもかかわらず、これは厚労、法務、どちらがお答えになるのか知らないけれども、技能実習法によって監理団体は許可制度に変わりました。ですから、悪質な監理団体はその許可を取り消すという制度が入りました。法案審議のときには、この許可の取消しによって悪質な監理団体は排除すると胸を張りました。 ところが、現に失踪者の数はどんどん増えている、かつ、監理団体に対する許可の取消しというのはこの五年間で四十八件しか行われていません、申し訳ない、七年、度も含めてですが、四十八件しか行われていない。改善命令だって三十二件しかありません。”
“せんだって、横浜華僑総会の曽参考人が、いや、家族帯同して子供が行っていたら、そうしたら見る見る日本語は上手になるよという話をされていたとおりで。 だから、そういう実習生、育成就労生ほど権利侵害の対象にさらされやすいのに、だけれども転籍要件を満たさないことになると。これは根本的な矛盾じゃありませんか。”
“今おっしゃっているような取組は当然行われなきゃならないけれども、当分の間と冒頭おっしゃいました。当分の間というのをこれ外せるような状況なんか来ないんじゃないですかね。 別の観点から聞きますけれども、法案によれば、転籍に当たって、修得した技能、日本語の能力その他育成の程度というのが要件とされています。そうすると、今日も議論ありましたけれども、不当にも、受け入れた育成就労生に対して日本語教育をしないとか、あるいは技能試験には行かせないというような、そういう不当な扱いをする就労先では日本語能力が身に付かないということになる。そうすると、勢いそういう不当な就労先や支援機関の下にある就労生ほど転籍できないということになってしまう。これは根本的な矛盾なんじゃないですか。 特に人手不足分野って、実は、今の実習生なんかと話していても、人と話をする機会が余りありませんというようなことって結構あります。例えば、農村で収穫の作業をずっとやっていれば、キュウリやナスビと仕事をしているわけですよね。あるいは、牛と一緒に仕事をしているということになる。そうすると、日本語って身に付かないんですよ。”
“危険な現場で働いてもらいながら、それぞれの技能実習生ですね、今日であれば、これからは育成就労ということになるんでしょう、その一人一人を育てていくという、その建設の現場で、見どころがあるなと、ようやく一人で仕事ができるようになったなというふうに思ったら、そこで人材紹介業のようにほかのところにぽおんと引き抜いていく。例えば、今でも日本人労働者だって、保育や介護なんかの分野で、一人紹介して八十万円、百万円みたいなそんなことがまかり通っているじゃないですか。 そんなことを許してはならないと、今度の法案でそういうふうになってしまうんじゃないのかという懸念にはどうお答えになりますか。”
“今回の法案で、育成就労に技能実習を変えて、特定技能に接続すると。このことによってキャリアアップも図られて、日本で必要な労働者として働いてもらえるんだというふうに趣旨をおっしゃるわけですよね。けれども、その特定技能に引き付ければそれで問題解決かというと、全くそうじゃないということなんです。特定技能自身が安上がりの使い捨ての労働者として扱われているということなんですよ。 だから、そうした外国人労働者の扱いというのはおかしいじゃないかという声だと私は思いましたけれども、せんだっての静岡の公聴会で、建設分野の公述人の方から、外国人労働者の引き抜きのような悪質な人材紹介業が起こり得るのではないかという強い懸念が示されました。 母国からの受入れに当たって、送り出し機関やあるいは監理団体などとのいろいろな調整もある。”
“この数か月、こうした特定技能外国人からの相談があって、民間の相談活動をしていらっしゃる皆さんはこの解決のためにいろいろ努力をしてこられているということなんですよ。今ほどの議論で、つまり、人繰りの都合で不相当に待たせるというのはこれ不当なことなんだということはおよそお認めになったんだろうと思いますけれども、ただ、これをどうやって正すのか、そのことについてははっきりしない。 大臣、これ、今の議論、総合すると、そういうことになりませんか。不当だとは言い、不当だというか、望ましくないと、丸山次長、まずおっしゃいました、指導の対象であるというふうにもおっしゃる。だけれども、これどうやって正すのかというと、特定技能分野を所管する業所管省庁に情報を共有するというようなことをおっしゃるだけなんですね。これでは、特定技能外国人労働者自身が不当に待たされて、その間給料も入らない、もちろん母国への送金もできません、そういう中で、食い物にされると、使い捨てにされるということになるじゃありませんか。いかがですか。”
“結局、指導なんて言いながら、情報を共有すると言っているだけじゃないですか。相当な期間といって何か月も待たせることが現に特定技能外国人から相談があっているから、私、聞いているんですよ。 名前は今日は申し上げませんが、もし申し上げれば、手の届きやすい価格帯でとてもおいしい人気の大手菓子チェーン、皆さんもびっくりされるんじゃないかと、ああ、だから安くできているのかというふうに思われるかもしれないなと思いますけれども、農水省、パン・菓子製造業の特定技能の分野において今申し上げているような例を把握しておられますか。”
“指導というのはどうするんですか。その特定技能外国人をもうその企業は雇用できないというみたいなことになるわけですか。あるいは、そこに関わる登録支援機関なんかはどんな制裁を受けるんですか。”
“この許可というのは、つまり、特定技能外国人の在留資格を認めたり、あるいは変更したりするときの日のことだと思いますけれども、実は、こうした制度の下で、元雇用されていた企業から別の企業に転籍をしたいということで、もう元の企業との雇用関係は終了したと、辞めましたと、だって次の企業が雇ってくれるということになりましたからという条件になったときに、元企業との雇用関係は終了しているのに転籍先企業での就労が何か月も開始されずに、その間、もちろん給料も払われないという形で待機をさせられていると。よく話を聞くと、どうも転籍先企業の生産計画の都合だと。物を作るのに人手が必要だからその人手は確保はしておくけれども、実際に働いてもらうのは必要になったときからだということで、何か月も待機をさせると。 こういうことが、この契約書の形態といいますか、こういう仕組み、特定技能の仕組みからしたら、これ行えるということになりますね。”