仁比聡平
日本共産党 · Japan
“結局、政府案が規律しようとする証拠提出命令と、その際にあるかもしれないインカメラとしての提示命令ということについてのお話をしているだけで、ちなみに、その提示命令というのは再審請求人側には開示をされないわけですから。だから、結局、裁判所の判断に全部委ねられてしまうということで、これまでとどう変わるんだというこの争点は法案審議の中できちんと議論していきたいと思うんですけど。 今のようなお話を長く答弁されても、これまでの裁量によって広く行われてきたと元裁判官たちが示しているこの勧告について、検察官が判断して応じる応じない決めることになるじゃないかという点については、お答えはないですよ。 この検察による証拠隠しという、これがどれだけ冤罪をつくり出してきたか。四月十四日のこの委員会…”
“全くはっきりしないと。この政府案が規律するという制度について、請求理由に関連するというのが広くなるというような根拠というのは全くはっきりしない。そもそも、手持ち証拠というのは、再審請求人、弁護人にも、それから裁判所にも分からないわけですよね。検察官が強大な力で収集した捜査資料を独占して、これを公判廷になっても出すか出さないかという判断を握ってきたということに根本の課題が私はあると思うんですよ。 政府案の場合も、今お話しのように、これまで行われてきた裁判所による証拠開示の勧告ということについては変わらないというふうにおっしゃるんですけれども、この勧告に応じるか応じないか、自分たちが手持ちで持っている証拠、これがその勧告に当たるのかどうかの判断も含めて、結局、検察官の判断で行…”
“つまり、一定の要件を満たす場合にはという大きな留保付きではあるんですけれども、これまでなかった証拠開示義務を適切に定めるなら、再審格差をなくして、非常救済手段にふさわしい全面証拠開示は実現できるということだと思うんですよ。問題は、その要件をどう定めるか、それから、再審請求人への開示を制度として実現するということだと思います。 この政府案に対して、再審審議に関与してこられた元裁判官たちの共同声明、以前もこの委員会で取り上げましたけれども、こう言っていますよね。再審請求事件の審理の現状を直視すれば、現状を肯定的に評価することなど到底できないはずである、裁判所が職権によりある程度広範な証拠開示を求める場合もある現状よりも、明らかに証拠開示の範囲を狭める結果をもたらすもので、改悪…”
“ちょっと時間がなってしまいましたね。 控訴の判断あるいは証拠というのは、これは一人の検察官が、などということではないんですよ。組織として共有して判断していくんですね。 この福井の事件で言えば、だから高検、最高検、それから第一次再審請求審を担当した地検、高検、そして第二次請求審を担当した検察組織が全部一件記録を引き継いでいったわけですね。この現場から最高検の幹部まで膨大な数の検察官がこれに関与している、この捜査報告書の存在を知っていたわけですよ。それを知りながら組織ぐるみで冤罪をつくり出してきたのか。ここに今回の法改正に当たっての立法事実があるのであって、私は、高検、最高検が知ったのはいつかという点について、この委員会にちゃんと明らかにするということを強く求めたいと思います…”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 司法と福祉の連携について、まず厚労省にお尋ねをいたします。 成年後見制度利用の促進状況の調査を厚労省行っていらっしゃいますけれども、令和七年度の調査によりますと、今日も随分議論になっている中核機関の設置率というのは、去年四月時点で七七%と。年々増加しているんですけれども、小規模自治体ほど設置率が低いというのが現実です。 お手元の資料を御覧いただくと、この未整備自治体の主な課題ということで、割合が大きい方から行きますと、自治体内部での調整が必要というのが五四・五%、人材の確保が難しいというのが五二・四%、続けて、制度利用に関する相談受付はできても、受任者調整など権利擁護支援チームの形成支援に係る仕組みが整えられないというのが四六・七%もあ…”
“私は、日本共産党を代表して、成年後見法など民法等一部改正案、同整備法案に賛成の立場から討論いたします。 成年後見制度を抜本的に見直して、包括代理権を廃止し、特定の行為の代理のみを行う補助制度に一元化し、本人の意思決定の尊重、好みを含む意向把握義務を明文化、明確化することは、障害者権利条約の観点からも、代理決定を縮小する点で前進です。 障害者権利条約は、本人の意思決定を支援して一緒に決める制度への転換を求めています。障害のあるなしにかかわらず、全ての人に法的能力があり、障害者の様々な困難は社会の側の障壁によるものという観点にしっかり立って、なお残されている代理決定の仕組みを廃止し、意思決定支援制度への転換を検討する必要があります。 不断の見直しのため、附則十条に基づいて、本…”
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“その中で、今日お配りしている資料の二枚目は、令和五年の八月四日の法制審議会の第十一回議事録から抜粋したものですが、この字を書いてササキさんとお読みするそうです、法務省刑事局の鷦鷯参事官が幹事として、提供命令に罰則による強制が必要となるような場面についてこう説明をされています。「非協力的な事業者がデータを保管している想定事例を挙げるとすれば、例えば、事案によるとは思いますけれども、事業者が自ら管理するサーバの上で管理、運営されているサイトに違法なわいせつ画像、動画や、海賊版の映画、漫画、音楽データなどがアップロードされていて、そのサーバに事件の証拠として必要なデータが保存されていることが他の証拠から推認されるものの、事業者が提出を拒否していて、データが保存されているサーバの物理的所在も不明であるという状況が考えられ、この必要なデータを差押え等によって入手することができない場合には、罰則を背景にした提供命令を用いることが考えられます。」と。”
“だから、根本問題だからここは今回は変えないでおこうというふうにごまかしながら、実際にはこの電磁的記録あるいはデジタル化、あるいはそのオンラインやインターネットの爆発的な進歩の中で、現に今後この法案によって創設される強制処分によって、日本の警察機関が、あるいは検察が収集、取得していく情報、個人情報というのは莫大なものになり得るわけです、少なくとも。 法案はこうした強制処分の適用場面を限定していませんから、だから、どんなに令状でちゃんとやりますとかこんな場合が想定されますとか皆さんがおっしゃったところで、法案そのものは極めて一般的に広範にプライバシーを侵害し得るという条文になっているわけですよ。この参議院のこの審議の段階まで問われながら、限定するという答弁は全くされていないと言っておかしくない。 私、この電磁的記録提供命令の必要とされる場面というのはどういう場面なのかというのをここまで何回か聞いたつもりですけれども、お答えにならなかった。”
“私の問いをわざとねじ曲げて長々と答弁をしている。私が問うているのは、その前に、今局長がお答えになったのは、検察の証拠の扱いの実務についてなんですよね。私が問うているのは、この法案の提出者としての刑事局に聞いているんですよ。 法案は、たとえ提供命令が取り消されても抹消することにしていないじゃないですか。これまでその説明を、現行の刑事訴訟との共通性と言いましたっけ、これまでそうしてきたんだから、そこの考え方を変えるわけではないんだということじゃないですか。そういう法案を提出しているということじゃないですか。つまり、抹消はしない、どんどん蓄積をされますという法案を提出している趣旨は、これは、大臣、つまり蓄積していくことについてメリットがあるということなんじゃないんですか。”
“つまり、百九十万近くのDNA情報ですよ、がデータベースとして蓄積されていると。これが、抹消は、今、もう事情までは今日は聞きませんけど、しているといってもごく一部じゃないですか。どんどんどんどん蓄積されていっていると、これが現実なんですよ。 さきの参考人質疑で渕野参考人が、情報が消去されないことによって、最もメジャーな使われ方、最も想定される使われ方というのは、他事件にその情報を流用して使うということであり、それが一番大きな問題を生じさせると、これも田島理事の質問に答えておられます。 端的に、渕野先生、ああ、なるほど、そうだよねと思いましたのは、消去しないことによるメリットがあると。個人情報を保管し、蓄積する、これを消去しないということのメリットがある、そういうことがこの今の警察のデータベースの運用なんかでも表れているんだと思うんですよね。 これ、これまでの議論の中で、たとえ提供命令が取り消されても抹消しないと。”
“刑事事件で無罪が確定したと。無罪が確定したんだから、だから、私は元々何も悪いことしていないのに、だから収集された個人情報は抹消してくださいと求めているのに、それに応えないと。だから、裁判を起こして、地方裁判所、それから名古屋高等裁判所が抹消しなさいという命令をした。名古屋高等裁判所は、本人の意思に反して捜査機関に保管されていることは憲法に違反するとしたわけですね。一審、二審を通じて、警察は、データは適切に保管されていると徹底して争い続けました。けれど、名古屋高裁でそうした判決が出て、もうこれはやむなしということになったんでしょう。だから、上告はされず確定して、まずその一件は抹消されたわけです。 それ以外どうなのかということについて、弁護団をお務めになった中谷雄二弁護士がこう言っていますよね。二三年時点で累計百六十四万人分のDNA型が集められている、その一方で、その年、保管する必要がなくなったとして抹消したのは百四十三件ですと。ほんの一部じゃないですか。 圧倒的多数、巨大な膨大な情報がデータとして蓄積され、それをデータベースとして活用していると。警察庁、そういうことですか。”
“今の御答弁のとおり、利用しますと、現にしていますということなんですけれども、一点、こういう答弁のときにごまかしがあるのは、暴力団等と言ったじゃないですか、それはもちろん暴力団も対象なんでしょうね。 けれども、多くの住民運動を警察が監視の対象とし、二〇一七年に強行された共謀罪のときには、法務大臣が、住民運動を隠れみのにしたテロ犯罪があるといった、そうした見方を、そういう観点を持って我が国の警察は活動していると、それが現実だということを私たちはちゃんと理解してこの法案の審議に臨まなきゃいけない。それは、大臣もそうなんですけど、国会の責任でしょうと私は言いたいんですよ。 そこで、しんぶん赤旗の四月二十九日付けの「サイバー法案と刑事デジタル法案」という見出しの付いている記事をお配りしましたが、一番下の段に白龍町事件というのが紹介をされています。 どんな事件かといいますと、マンション建設に反対する住民グループの代表を務められた方に対して刑事事件の疑いが掛けられて、裁判にまでなってしまったと。そのプロセスで、指紋やそれからDNA情報、もちろん顔写真というものが警察によって収集されたんですね。”
“つまり、他事件にも利用できると。 この他事件に利用するというのは、現にこれまでもずっとやっているわけですよね。この他事件への利用というのは、発生した刑事事件の捜査に対するいわゆる刑事警察の活動だけではなく、犯罪は発生はしていない、これを予防するというような名目で行われる行政警察活動、いわゆる公安の活動、ここにも利用され得る、あるいは現にしていますと、そういうことですね。”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 この電磁的記録提供命令によって収集されるデジタル個人情報のその蓄積と利用についてまずお尋ねをしたいと思いますけれども、五月八日の参考人質疑で、成瀬参考人が田島理事の質問に対して、他事件に利用するということを禁止する規定は刑事訴訟法にはございません、データが別の被疑事実とも関連性を有するという形で使われ得ることはあり得ると考えていますと述べておられますが、刑事局長もそのとおりですね。”
“今おっしゃった事業というのは、結局、今年度の予算事業なんですよね。法に位置付けられた援護策じゃないんですよ。 何で戦後八十年、被爆八十年たってそんな姿勢なんですか。その姿勢が、核兵器禁止条約にも参加をしない、こうやって被爆者が生きているうちにという思いを踏みにじると、本当に許し難い。”
“大臣、異常だと思いませんか。被爆者援護法の一条三号という同じ条文が、広島、長崎で違う運用をされてしまうと。そんなことあってはならないでしょう。 この被爆者と同等の医療費助成というのを、そうした中で岸田前総理が、政府として検討しなきゃいけないと、合理的に解決できるように、具体的に調整を指示したと去年の八月九日におっしゃって、この間の十二月からそういう仕組みが始まったんですよ。被爆者と同じように医療費の助成をするという取組が始まっているわけですね。私は大事なことだと思います。 これまでは、私が申し上げている地域について、原爆体験によるPTSDや不安、そういう精神疾患というところに着目して支援する、援護するという取組だったんですけど、もう精神疾患は関係ないと、被爆者と同じように医療費助成をすると言う以上は、法の一条三号の被爆者だということを正面から認めて、援護の対象にすべきではありませんか。”
“だから、長崎県、市を挙げて、被爆体験者を被爆者と認めよ、法の下の平等に反するという声がもう噴き上がっているわけですよね。被爆八十年の八月六日、そして九日を前にして、この問題を政治的に解決するということは私はどうしても必要なことだと思います。 この黒い雨や灰などの放射性降下物によって被爆者手帳を交付された人というのは広島被爆ではたくさん出ているわけですけど、長崎被爆ではつまりゼロということになるんですか、局長。”
“そして、争点三というところをそのまま読みますが、「「広島原爆の投下後の黒い雨に遭った」という曝露態様は、黒い雨に放射性降下物が含まれていた可能性があったことから、黒い雨に直接打たれた者は無論のこと、たとえ黒い雨に打たれていなくても、空気中に滞留する放射性微粒子を吸引したり、地上に到達した放射性微粒子が混入した飲料水・井戸水を飲んだり、地上に到達した放射性微粒子が付着した野菜を摂取したりして、放射性微粒子を体内に取り込むことで、内部被曝による健康被害を受ける可能性があるものであったこと」ということじゃないですか。 こういう方々について、原爆の放射能により健康被害が生ずることを否定することができない、だから援護をしなきゃいけないという判決が確定して、その確定するまでのプロセスではいろいろ厚労省も言い分があったかもしれませんよ、けれど、確定して運用されているじゃないですか。 ところが、長崎では、同じような放射性降下物による被曝、これが被爆者として扱われない。おかしいじゃないかと。”
“その運用の考え方になっている高裁判決、お手元の資料の九枚目をちょっと御覧いただきたいと思うんですけれども、被爆者援護法一条三号、身体に原子爆弾の放射能の影響を受けるような事情の下にあった者をどう考えるのかと。これは、原爆の放射能により健康被害が生ずる可能性がある事情の下に置かれていた者と解するのが相当であり、ここでいう可能性があるという趣旨をより明確にして換言すれば、原爆の放射能により健康被害が生ずることを否定することができない事情の下に置かれていた者と解されるというこの考え方。”
“私がお尋ねをしたいと思うのは、広島高裁判決が確定した、それは政府が上告を断念したということによるものです。上告を断念するに当たって、今大臣がおっしゃったように、自分たちの本意とは違うというふうにはおっしゃいましたよ。けれど、確定して、その確定判決と同じ考え方によって、つまり、原告と同じような事情にあった者は救済すべきだと、援護すべきだという考え方で新しい基準を作って、三年少したって新たに七千四百人を超える方々が原爆手帳を受けているわけでしょう。それは、被爆者援護法の一条三号がそのように運用されているということでしょう。 確認しますが、局長、このとおりですね。”
“つまり、大臣、広島高裁判決が確定する前までは被爆者としては扱われなかったという方が、この三年余りの取組の中で七千五百人近くの新たな原爆手帳を交付を受けたという方々がいるんですよ。それはつまり、被爆者援護法によって援護しなければならなかった方々をこれまでずっと切り捨ててきたということなんじゃないですか。 この広島高裁判決の確定以降の皆さんの取組の中で、原爆症と手帳を交付された方々がこれだけたくさんいると、そのこと大臣、どう思われますか。”
“中学生のときに胸膜炎、三十歳くらいに虫垂炎と胃潰瘍、今は白内障、高血圧、腸や皮膚の薬も飲んでいますという。そうした証言といいますか、人生ですけど、被爆者そのものじゃないですか。 私、広島の黒い雨の被害者の会の皆さんに二〇〇〇年代の初めに出会って以来一緒に取り組んできたんですけれども、今長崎で御紹介をしたような被爆者って、広島にも同じような苦しみを訴えてき続けた方々がたくさんいらっしゃるわけです。そのうち八十四人の原告がこの被害の解決を訴えたと。その裁判が黒い雨の広島の裁判で、二〇二一年の七月に広島高等裁判所は、歴代政府の被爆者援護行政に根本的な見直しを迫る画期的な判決を私は下したと思います。 まず、厚労省に、局長にお尋ねをしますけれども、以来四年たちました。二〇二二年の四月に新たな基準に基づく取組が始まりましたけれども、被爆者健康手帳を新たに交付された方は、今一番直近の数字で何人になりますか。”
“ところが、被爆地域と国が言うのは、一枚目の資料のピンクの部分、つまり旧長崎市、戦後直後の長崎市の行政区域の中だけだと。こんな話があるかということが大問題なんですよね。 その中で、先ほど御紹介した古賀村というところで被爆をした陶山光子さん、当時国民学校の三年生ですけれども、こういう証言をしておられます。ドーンと大きな音がして伏せました。落下傘が落ちてきて、煙が立ち上がり、臭いとともに、空から紙、障子、切れた着物の燃えかすが、どんどんこちらに向かって飛んできました。五円紙幣、一円紙幣もひらひら舞ってきて、それをつかむと形がなくなり、手が真っ黒のすすで汚れました。真っ黒な雨が降ってきて白い服がびしょびしょにぬれ、泣きながら家に帰りました。その頃、水道はなく、山の水をためて使っていました。飲んだ水、お風呂の水、煮炊きした水に放射性物質が含まれていたと思います。一年くらい下痢が続き、歯茎から血が出たり、髪が抜けたりしたこともありました。高校一年生くらいのとき、がんで亡くなった同級生もいました。”
“今も大臣の答弁よくお聞きになられた方はお気付きだと思うんですけど、雨については少ないという表現をされるんですよね。それ、ずっと国が言ってきました。いや、本当にそうなのかと。決して長崎でも雨が降らなかったことではないという、黒い雨の体験というのはこれまでの調査の中で明らかになってきているんですよ。 加えて、私が先ほどお尋ねしたのは、灰を始めとした放射性降下物ですね。雨でなければ放射能がないとか、灰は放射能と関係ないなんてあり得ないじゃないですか。 そうした中で、三枚目の図面は長崎県保険医協会のホームページからの引用ですが、本田医師が丹念に調査を続けておられまして、戦後何度かのこういう証言調査のようなものが長崎県、市によって行われています。ここに、ABCCが行った調査の中で雨が確認できるもの、それから、戦後直後、マンハッタン調査団というアメリカの調査団が放射線量を測定をしたと、測定して回ったという数値をこの図面に落としたものということなんですけれども、驚くほどといいますか、当然のようによく一致しているわけなんですよ。”
“私福岡で、大臣佐賀で、隣県ですから少しイメージが湧くんじゃないかと思うんですけれども、三枚目の図をちょっと見ていただいたらお分かりのとおり、この長崎市の周りというのはとても山が多いところで、その谷筋に集落があるんですよね。ですから、この中でこれだけの数の放射性降下物の証言があるというのはとても重いということは、大臣お分かりなんじゃないですか。”
“それは、国が先ほども大臣が述べたような理屈をこねて、被爆地域ではないとしてきたからなんですよ。 この一枚目の図は、そうした中で長崎県と市が爆心地から十二キロ以内にありながら国が被爆地域ではないとする地域で、原爆に遭った被害の実相を明らかにするために行った証言調査の中から、雨だとか灰だとかという降下物、それから放射性物質が混入した飲料水、井戸水を飲んだり、放射性物質が付着した野菜を食べたなどのいわゆる内部被曝という、このことが示されている多数の記述を集計して示した図なんですね。 この爆心地から東側の方にグレーの棒グラフが高く伸びているのがお分かりだと思います。大臣、ちょっと御覧になっていただいていいですよ、その一枚目なんですけれども。今私がお話しした岡田さんという方の、矢上村のところには四百八十八人がこの灰という降下物の証言をしている。ラジオゾンデが落ちた戸石村では五百十件に上っている。古賀村、北の方ですが、ここでは三百六十二件、南の日見村では二百十件、あのビワで有名な茂木町では百十件など、大変顕著な数なんですよ。”
“そんなことはないと。私は、原爆に遭った方々の戦後八十年、今日までの心身や人生そのものがこの放射能の被害だということを明かしている、証明していると思うんですよね。 資料の一枚目には、長崎県、市が調査をされた図をお配りしています。爆心地から戸石村、今申し上げた戸石村に向かう手前に矢上村というところがあります。 この矢上村間野瀬地区で原爆に遭った岡田セツ子さんという当時五歳の方が私どものしんぶん赤旗のインタビューでこう話されているんですね。縁側でジャガイモのふかしたのを食べていたらぴかっと光り、お皿が割れました。驚いて、防空ごうに入り、しばらくして外に出ると浦上の方が真っ赤になっていて、いろんな燃えかすが空から落ちてきました。家は、お風呂の土壁が落ちたり、ガラス戸が割れたりしていて、畑に出ていた母は顔がひりひりしたと言っていました。小学校低学年のとき、おなかが痛いとよく早退していて、お医者さんに診てもらうと肝臓が悪いと言われました。膀胱がんや皮膚がん、高血圧など、いろいろな病気を患い苦労していますと。 ところが、被爆者健康手帳、いわゆる原爆手帳がもらえないわけです。”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 私は、八十年前、広島と長崎に投下された原子爆弾のいわゆる黒い雨、放射性降下物による健康被害についてお尋ねしたいと思います。 通告を少し変えまして、長崎原爆による放射性降下物の被害の広がりと、その非人道性をどのように考えるのかと。この問題について、お配りをしています資料の二枚目ですが、私が現地を訪ねてまいりました長崎市が設置している原子爆弾観測用ラジオゾンデ落下地点のこの掲示板の写真をお配りをしております。御覧のとおり、爆心地から約十一・六キロの地点にラジオゾンデが落ちてきたわけです。 このラジオゾンデというのは米軍が原爆と同時にその原爆の威力の測定のために投下する落下傘付きの計測器で、これが風に乗ってこの十二キロ近くの旧戸石村、今は長崎市に合併されていますが、それから旧田結村、そして、今の諫早市になる江の浦村に落下をしたということなんですが、つまり、この風に乗って原爆と一緒に落とされたものがここまで来たんだから、これらの地域に放射性降下物が降ったということは、大臣、明らかではありませんか。”
“ありがとうございました。 塩田参考人に、今すぐ求めたいこと、抜本的に福祉を良くするために求めたいことということをお伺いしようと思いましたが、時間が参りましたので、是非皆さん、JDFの要望書などをよく読んでいただければということをお願いして、終わります。 ありがとうございました。”
“今、塩田参考人から御紹介もあったような実情に関してほかの参考人の皆さんにお尋ねしたいと思うんですけれども、先ほどと同じ鍵屋参考人からの順番で、鍵屋参考人、菅野参考人、加藤参考人とお尋ねしたいんですが。 能登の災害に対しては、それぞれ様々な形で関与をしてこられたと思います。この一年五か月たってのこの現状をどう見ておられて、どうすべきだとお考えになるか。特に、今の塩田参考人、JDFのレポートにあるように、公的支援に本来つなげていかなきゃいけない、けれど、公的支援に引き継いでいくめどが立たないと、逆にボランティアへのニーズが増え続けていると、これをどうするのかというのは目の前に迫られているし、それから、これからの災害対策考える上で大事な問題ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。”
“ありがとうございます。 そこで次に、そのJDFのこの支援の一年五か月の特徴として、地元の行政の例えば福祉課の職員さんとか、あるいは保健センターの保健師さんとか、相談支援専門員の方とかという、平時といいますか、災害前からずっとその当事者の支援に関わってきている方々から、言ってみればせっぱ詰まったような相談が寄せられる、ケースが寄せられる、そこに懸命にJDFの皆さんが応えておられるという、そこが今回の法案が取り組もうとしている新たなこの民間との連携、そこの現場の実情といいますか、ここを示しているように思うんですよね。 ニーズをつかんでも支援の担い手がいないという、この能登のみならず全国の実情というのは極めて深刻なんじゃないかと思うんですけれども、この災害前から深刻だというこの地域の福祉の実情について何かお話しいただければと思います。”
“改めてその点について、塩田参考人、ほかの三人の参考人から心強い御発言だと思うんですけれども、この当事者による支援の重要性、それから障害者団体において心身に障害のある方が役員をお務めになっている、そのことが支援にとってどんな意味を持っているのか、お話しいただければと思います。”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 皆さん、本当にありがとうございます。 冒頭、塩田参考人から、この法案の心身の障害という条文によって欠格条項を置いているという、この件について、障害者権利条約の第一条、障害者基本法第一条等に反しているという強い御意見がありまして、私もそのとおりだと思いますし、先ほど自民党の古庄議員からもそうした趣旨の御発言もありました。 そこで、三人の参考人の皆さんにこの点についての御意見をお伺いできればと思うんですけれども、鍵屋参考人、菅野参考人、加藤参考人という、そういう順でお願いできますでしょうか。”
“最後に、河津参考人に一問だけ聞きたいので。 オンライン勾留質問ということを考えたときに、例えば、留置場から裁判所に体がちゃんと移動して外の空気を吸って、留置管理官だとか警察官だとか、まして検察官だとかとは違う、裁判所の職員と裁判官によって質問を受ける、これはとても大事だと思うんですけれども、このオンラインで留置場も勾留質問の場所であり得るみたいなことは、ちょっとこれは問題なのではないかと思いますが、いかがですか。”
“返すようで申し訳ないけど、まとまったのかというと、そうじゃないんじゃないのかと思うんですよね。 日弁連の委員が指摘をしているけれども、先ほど詳細については存じ上げないというふうにおっしゃったように、警察ないし、あるいは実情をきちんとテーブルにのせて是非を評価したり議論したりとかしたのかというと、そうではない。そういう意味でも検証はされていないのではないかと思いますし、渕野参考人が冒頭の意見陳述で指摘をされた、記録命令付差押えやあるいは令状裁判官の特定の審査というようなことについて検証した上で法案の提案に至ったのかというと、そういう指摘はあったけれども検証はしていないという形になっていると思うんですね。 まとまったというわけではなくて、それは検証しなかったということなんじゃないかと思うんですが、成瀬参考人、いかがですか。”
“よく分からないですね、やっぱり。 もう一点。河津参考人が冒頭の意見陳述の中で述べていただいた捜査資料の問題ですね。 つまり、証拠品ではないというふうに捜査機関が扱ったことによって、村木さんの事件で、改ざんフロッピーは隠す、還付だといって隠されたし、それからLINEの履歴が不存在だ、証拠として扱っていなかったからだといって隠されたというような、こうした捜査の実態があるじゃないか、実務の実態があるじゃないかというこの点について成瀬参考人にお尋ねしたいんですが、法制審で検証されたのかという点について、先ほどの議論で詳細については存じ上げないというお話もあったので、つまり、法制審で、そうした捜査実態、あるいは捜査機関の収集した資料の管理の在り方については法制審では検討されていないということでしょうか。”
“その点で成瀬参考人にお尋ねですが、先ほど、さっきの質疑の中で、より初期の段階とか、あるいは密行性がより高い場合ということなのかなと私受け止めたんですけれども、つまり、今、渕野参考人がおっしゃったとおり、本来、帰属の情報の主体である被疑者などの知る、あるいは不服申立ての機会というのはこれ極めて重いもので、これを奪ってでも密行して捜査をする必要があると、そういう場合を裁判所が定めるんだと、そういう趣旨なんですか。”
“もう一点、秘密保持命令に関して渕野先生にお尋ねしたいと思うんですけれども、つまり、情報主体にとって知らない間に収集されて、にもかかわらず、そのサーバーを信頼して使い続けるということが当然起こりますよね。一年たってその保有命令が解けて、分かったときには、実はその間に丸裸にされていたと。 このネットとかオンラインに対する信頼なんかはもう大きく変わってしまうんじゃないかというような事態があるかなと思うんですけれども、渕野参考人にお尋ねしたいと思うのは、そういう意味で、情報主体が知るという機会あるいは不服申立てを行うという機会を奪うということは、デュープロセス保障に対する極めて重大な侵害なのではないかと思いますが、どうでしょうか。”
“成瀬参考人に、そこでお尋ねしたいのは、この指摘にどう答えるのかということと、それから、これまでの質疑の中で、田島理事からの質問の場面でしたけれども、つまり、被疑者がその犯行を犯したと言われる場所にどのようにして来たのかと、犯行に至る経緯などの関係でICカードの履歴を取得するというような場合が例えばあるという例でいうと、被疑事実との関連性がそのような形で、つまり、このICカードの履歴を取得する必要があるというところまで特定して令状請求がなされなきゃいけないと、そういう場合に限定されるという話なのか、あるいは、限定をされるかどうかはおいておいて、そういう場合を想定している規定だということなのか。 法務省は、より特定される、有体物の差押えに対比してより特定されなきゃいけないというふうに答弁しているんですけれども、そこは成瀬参考人はどうお考えですか。”
“日本共産党の仁比聡平でございます。 参考人の皆さん、本当にありがとうございます。 まず、電磁的記録提供命令の令状における特定の問題について三人の参考人の皆さんにお尋ねしたいと思うんですけれども、これ本会議以来申し上げているように、有体物であれば特定の空間があって、そこの中に存在するものと。ですから、捜索場所と対象物で特定がされると。例えば、この法務委員会を開いている二十三委員会室という場所が捜索場所になれば、この議場にある紙だとかパソコンだとかというものがその対象物になるわけですね。事件との関連性というのは問題になるけれども、少なくともこの場所の中にあるという、そういう意味では特定される、限界があるということなんですが、電磁的記録はそうではないと。ネット上の空間あるいはサーバーに際限なくあるわけで、こういう強制処分に、憲法三十五条が言う捜索場所の特定ってこれできるのかと、これ、できっこないんじゃないかと。だから、際限がなくなるんじゃないかと私なんかは思うんですけれども。”
“二十六都道府県知事が最大三百万円では不十分、二十九人の知事が引上げを求める中、国の補助率を引き上げ、支給額を二倍にする抜本改正を行い、能登地震の被災者にも遡及支援しようではありませんか。 防災担当大臣の答弁を求めて、質問を終わります。(拍手) 〔国務大臣坂井学君登壇、拍手〕”
“最大の教訓は、災害対策の要は全ての被災者が一日も早く元の生活を取り戻すことであり、住まいとなりわいの再建こそその基盤だということです。 七月で発災から五年になる二〇二〇年球磨川豪雨の被災地ではどうか。 八代市坂本地区では、宅地のかさ上げや輪中堤が行われていますが、その計画高は地点によっては災害時の水位より数メートルも低いままです。これでは、水害の恐怖で自宅の再建ができるはずもありません。国交大臣、ダムありきではなく、災害時水位までのかさ上げこそ行うべきではありませんか。 人吉市では、壊れた家や商店街が解体されたままの更地がなお広がっています。再建しても再び水害に遭うのではないかという住民の不安に対し、堤防強化の計画がないことが大きな要因です。京都嵐山の渡月橋左岸には可動式堤防が整備されました。熊本市白川では緑の堤防が進められています。温泉や球磨川下りの人吉でも、同様の可動式堤防を検討すべきではありませんか。 最後に、被災者生活再建支援金の抜本拡充について伺います。 支援金は、二〇〇四年以来、実に二十一年も据え置かれ、消費税の増税、資材、物価の高騰で目減りしています。”
“その担い手として、登録被災者援護協力団体が創設されます。ところが、法案が、心身の障害により業務を適正に行うことができない者として内閣府令で定めるものを欠格条項としていることは大問題です。 防災担当大臣、これは削除すべきです。心身の障害のある人があたかも広く必要な認知、判断、意思疎通が適切にできないかのように法文で規定することは、いわれなき差別と排除につながってしまいます。いかがですか。 障害当事者への合理的配慮こそ大切です。和倉温泉でマッサージ業の視覚障害者の方々の仕事がなくなって集いが企画されたとき、御自身、視覚障害があるスタッフがリードしたことで、みんなが本音が話せ、心が和む、いい機会となったとのことでした。こうした当事者によるピア支援の成果はたくさんあります。 防災担当大臣、厚労大臣、こうした福祉支援の活動をどう受け止めますか。ボランティア任せではなく、せめて被災地までの交通費や掛かり増し経費の特別加算など、支援を検討すべきではありませんか。 阪神・淡路大震災から三十年。”
“自分らしく生きるために、移動保障は大切な人権です。 地震前、いつも乗っていたバスなら一人で福祉事務所や福祉事業所や病院、買物にも出かけ、地域で自立して生活できていた障害のある方が、一年四か月たっても公共交通機関が元に戻らず、困難に直面しています。地域包括支援センターからは施設入所もと勧められたけれど、一人で暮らせる間は頑張って地域で暮らしたいとおっしゃる思いが胸に迫りました。 被災前から脆弱だった地域交通が今なお再開できない。病院や事業所が行っていた巡回バスや個別送迎が復活できない。仮設住宅から最寄りのバス停まで三十分、歩くのは無理、せめて仮設に停留所をという方もいらっしゃいます。運転手不足が課題とも聞きます。 国交大臣、厚労大臣、こうした実情をどう把握し、奥能登の地域交通再建をどう支援するのですか。 移動支援にはガイドヘルパーの抜本的充実が不可欠です。ところが、市町村の事業とされているため、地域間格差が著しく、被災前から担い手不足が深刻でした。厚労大臣、どのように支援していきますか。 防災担当大臣、本法案は、こうした福祉サービスを災害対策に位置付けるのですね。”
“精神障害がある四十代の女性と七十代のお母さんの二人暮らしで、せっかく仮設住宅が当たったけれど、両隣が壁一枚。障害で大きな声がどうしても出てしまうのを気にされ、雨漏りする半壊のおうちでそのまま暮らしています。せめて仮設が二戸一で片方が外壁だったらよかったのにとおっしゃいますが、そのとおりです。仮設は車椅子では狭くて生活できないと、壊れた家に住み続けているケースもしばしばあると伺います。 他方で、都会に比べ、能登では地域の中に障害のある方々が一緒に暮らしている、支えられていると大変強く感じてこられたという言葉は印象的でした。視覚障害の方が隣のお店の方にいろんなことを手伝ってもらっている、避難もそうしたコミュニティーで支えられたというのです。障害者が住み慣れた地域、安心できる住まいで暮らす大切さを、厚労大臣、どう考えますか。 防災担当大臣、三月の災害対策特別委員会で、在宅被災者を含め住まいのニーズを丁寧に把握し、仮設や災害公営住宅で安心できる住まい確保を求めた私の質問に、できる限りいい方法を見付け、より良い生活の環境を提供したいと御答弁されましたが、どのように進めていかれますか。”
“十三の障害者団体でつくる日本障害フォーラム、JDFは、昨年五月、七尾市和倉を拠点に能登半島地震支援センターの運営を開始され、奥能登六市町を中心に、被災した障害者のおうちの片付け支援、通院の送迎、買物などの移動支援、人手不足の福祉事業所へのスタッフ派遣、地域の自立支援協議会の運営支援まで、様々なニーズに対応してこられました。それらは全て無償というより手弁当、スタッフが所属する全国の福祉事業所に支えられたボランティアです。 私も二月に訪ね、お話を伺ってきましたが、本来、公的支援に移行していくべきなのに、支援の要請は減るどころか逆に増えている、終わりがないと感じると、被災地の現実がそれを許さない実情を教えてくださいました。 厚生労働大臣、こうした民間ボランティアの活動は、被災者の生活と権利を守るためになくてはならない役割を果たしています。どのようにニーズをつかみ、どのように支援することが必要かを学び、国こそが施策の充実で応える責任があるのではありませんか。 具体的に二点、伺います。 安心できる住まいの確保は切迫した課題です。”
“日本共産党の仁比聡平です。 会派を代表して、災害対策基本法等改正案について質問いたします。 本改正案が、避難所の生活環境の改善とともに、壊れた自宅や車中泊など避難所以外の支援を明確に位置付け、特に福祉サービスの提供を災害救助法に明記することはとても大切です。 衆議院で兵庫県立大学大学院教授の阪本真由美参考人は、高齢者、障害者が災害関連死に至るリスクは極めて高い、避難生活の環境を改善しない限り関連死を減らすことは困難、福祉支援が何より重要と指摘されましたが、そのとおりです。 防災担当大臣、災害によって高齢者、障害者を始め社会的に弱い立場に置かれている方々が直面する困難や要求をどのように捉え、福祉サービスの提供を明記する必要性、意義をどのように考えますか。 福祉的支援の重要性はかねて強く指摘されてきましたが、現実には極めて困難な状況が続いています。 能登半島地震から一年四か月。社会福祉士や介護福祉士など、DWAT、災害派遣福祉チームの活動の教訓や課題を、厚生労働大臣、どのように捉えていますか。”
“今日時間限られているから、今の点に関して深めていくのは次回以降にしたいと思うんですけれども、つまり、令状審査をした、令状が出されたその事件に限定するんだというのが、つまり、憲法三十五条が捜索場所と物で特定しなさいということの意味なんですよね。 ところが、それがデジタル情報でできるのかと。そもそも、一体どういう令状請求を検察や警察はするというのかと。裁判所はとにかく受け身ですから、令状請求されたものについてこれを認めていいかどうかを判断するということになるわけで、多くの場合、警察がその主導権を握るということになるんだと思うんですよ。 警察、どういうふうに令状請求するんですか。”
“今刑事局長が出しておられる例というのは、令状審査を受けている事件と関連性がある事件を今あえておっしゃっているんですよね。 今の例でいいますと、その性犯罪のということで令状で入ったら、拳銃が出てきたと。これを取れるのかという議論が刑事訴訟法の議論の中であって、学説、通説はこれは駄目だと、別の令状取ってきなさいと。その間、その場に誰かが入って証拠隠滅したりしたら駄目だから、だからその捜索場所はちゃんと確保しましょうと、それは許されますという理解が物の捜索、押収ではされてきたと思いますよ。 最高裁、ちょっとお尋ねをしますけれども、捜索差押えというのは裁判所が命令する、裁判所の命令を捜査機関が執行するということになると思いますが、この審査をした事件とは別の事件と評価されるべきものが出てきたときに、これを全部持っていくということは令状が許すものではないでしょう。”
“つまり、被疑事実を中心に、捜査関係者が出してくる資料などを吟味して、裁判官は、この事件についてプライバシーを仮に侵害したとしてもこの押収が必要だという判断をする。したがって、その令状が命じている捜索、押収の対象というのは、その当該事件に限定されるということが原則だと。ましてや、別件の捜査を目的にして令状を使ってはならないと思うんですけど、これ電子提供、電子データだったらどうなってしまうのか、事件単位の原則というのはなくなってしまうんですか。”
“その上で、どう利用するのかということについて、いわゆる目的外利用ですよね、この捜査のために収集する個人情報なんですから。これを何か全く別の経済的な目的とか、あるいはそういう利益、ビッグデータなんかを求めるような人たちに利用させるとか、そんなことがあってはならないという意味での目的外利用、これが駄目だというのはそれは当然のことだし、流出や漏えいの防止も含めて、あるいはサイバー攻撃の防止なども含めて、ちゃんとやってもらわなきゃいけないというのはそれは当然のことだと思うんですよ。 私は、警察や検察の中で使うということはこれまでもやってきたし、これからもやるんじゃないですかということを本会議でお尋ねをしました。つまり、捜査、取調べ、あるいは起訴、それから公判における立証、こうしたものに利用するということだと思うんですが、そこで、刑事局長、別件というのがどうなるのか。令状審査は事件を単位に行われるというのが私が学んだ刑事訴訟の考え方です。”
“衆議院の審議、そして私たちの参議院のこの委員会の審議というのは極めて重い責任を負っているのであって、もちろん処罰すべきは処罰しなきゃいけない、捜査の必要というのは、当然、憲法三十五条だって前提にしています。けれど、それが一体、自由や人権において何をもたらすのかということについてきちんと議論をして、そして議事録、法曹関係者、市民に分かるものにするというのがこの国会審議の大きな役割だと思うんですね。 そこで、私は委員長にお願いをしたいと思いますけれども、この蓄積され続けるという私の問いに対する答弁、これについて、私は、ごまかしであり、もうちょっと申し上げるとうそだと思います。蓄積され続けているのに蓄積されないと言うのは、これはうそだと思います。これを根本から考え直して、改めて、政府としての統一見解を明確にこの委員会に対して、あるいは本会議場に対して示すべきだと思いますが、委員長、いかがでしょうか。”
“つまり、適切か不適切かというこの新しい視点を今おっしゃっているんですけれども、刑事法の国会における皆さんの答弁というのは、その答弁自体が、仮に成立すれば、施行されれば、法の運用の基準になるでしょう。国民が、この新しい制度が国民生活やあるいは自由にとって、私的領域の活動にとってどういう意味を持つのかということを理解する基準ですよね。 デジタル情報が膨大で、私生活上のあらゆる個人情報が今やサーバー、巨大サーバーやクラウド上に収集され、そして蓄積されていっているということはもうみんなが実感していることで、国民みんなが、これが、自分たちの知られない間に警察がこれを蓄積していくということになるのかというのは、これ重大な関心だと思いますよ。 にもかかわらず、大臣が、取得された情報が捜査機関の元に蓄積され続けることとはならないと承知しておりますという趣旨、という答弁を昨日だけでなく衆議院の段階からずっとし続けておられると。 これが法案の意味だということが確定することは、私は絶対にあってはならないと思います。国会がそれを許していいのかと。”
“そういうことなんですよ、警察庁は心外かもしれませんけれども。 これまでの戦後憲法の下でも、警察活動、つまり犯罪の捜査としての刑事警察の活動、それから、私が昨日の本会議で指摘をした例えば大川原化工機事件なんかは警視庁の外事第一課が取り組んでいて、行政的な警察活動、あるいは岐阜県警の警備課の事件というのは、これは公安警察の活動。つまり、犯罪の予防のためにということで情報の収集をすると。その中で、犯罪だと思料する、嫌疑を掛けるということになれば、それが切れ目ない形で犯罪の捜査に移行するという。これはもうずっと行われてきていて、検察にそうした中での証拠が全部送致されているのかというと、全くそんなことはない。 だから、検察は、警察を信じてなのか、従ってなのか、起訴する。ところが、大川原化工機事件のように、全くの冤罪だと、フレームアップだということが明らかになって、自ら取り消さざるを得なくなるということ、そういう事件で冤罪をつくり出してきたわけですよ。 このデジタル個人情報を警察が自ら令状を取れば収集、取得できる、そして蓄積していくことができるということが私は大問題になると思います。”
“それは、捜査機関、警察から検察に送致されている書類、資料が対象になりますよね。そうでなければ、そうでなければ、警察の手持ち証拠というのがずっと後まで残り続けるということにならないじゃないですか。”
“ですから、捜査の必要がある、あるいは将来の公判維持や、あるいはもっと先の再審も含めて、大臣も先ほど御答弁の中でお話しになられましたけど、そういうときのためにということと称して、あるいは、実際そういう必要があるときももちろんあるでしょう。捜査機関が留置の必要があると判断する限りは、押収された証拠あるいは任意に提出された証拠は、これはずっと捜査機関の中に蓄積され続けるんですよ。 もう一点、大臣は答弁の中で、刑事確定訴訟記録法に基づいて期間が定められていて、それを経過したものは廃棄するという説明をされました。それはそのとおりなんですが、これは裁判に提出されて、つまり公判に有罪立証の証拠として、あるいは情状立証の証拠として提出をされ、その判決で確定をしたという記録のことであって、手持ち証拠、出していない証拠については、この廃棄の対象には、局長、ならないでしょう。”