天畠大輔
れいわ新選組 · Japan
“代読します。 れいわ新選組の天畠大輔です。 参考人の皆様、本日は貴重なお話をいただき、誠にありがとうございます。 本日は、障害当事者の立場から、本改正案における懸念点を中心に参考人の皆様の御意見を伺います。 まず、菊池参考人、三原参考人に伺います。 本改正案には、過疎地等における福祉サービスの維持に向けて、高齢、障害の分野をまたいで特定地域サービスの導入が盛り込まれています。しかし、障害福祉、特に重度訪問介護などは本人の自律と権利保障、個別性を最優先に発展してきたことから、歴史、財源、運用の面で介護保険とは違いがあります。介護保険優先原則による六十五歳の壁問題も御承知のとおりかと思います。 特定地域サービスの具体的な制度設計については法案成立後の検討に委ねられていますが、…”
“代読いたします。 ありがとうございます。 次に、菊池参考人に、障害者や高齢者の意思決定支援について伺います。 二〇二五年三月に出された成年後見制度利用促進専門家会議の中間検証報告書では、事業者による囲い込みや意思の誘導を防ぐため、生活支援サービスの中に意思決定支援の確保を目的とした相互牽制機能を確立することが明記されました。 しかし、今回の法案の条文には、この相互牽制機能の記載がありません。政府はガイドラインや研修で対応するとしていますが、構造的なチェック機能が条文化されないままで、事業者と本人の間の非対称な関係性から生じる関係性の濫用を防ぐことは可能だと思われますでしょうか。法改正に含めるべきだったという点について御意見を伺います。”
“代読します。 ありがとうございます。 次に、志田参考人に地域権利擁護相談支援センターの第三者性について伺います。 法定化される地域権利擁護相談支援センターは、実態として地域の社会福祉協議会等への委託が想定されているかと思います。しかし、社会福祉協議会は福祉サービスの提供主体でもあります。同じ組織がサービス提供と権利擁護を兼ねることは構造的な利益相反を生むリスクがあり、当事者が不満や本音を言えなくなるリスクがあると考えております。 権利擁護を実効的なものにするためには、サービス提供主体や行政から完全に独立した第三者性を確保すべきと考えますが、当事者家族の立場からどうお考えになるか、御意見をお聞かせください。”
“是非実態把握を進めてください。代読お願いします。 どの施設でも、夜間に看護師を配置するのに苦労しており、厚労省ですら、看護師をこれ以上広げる方向は効果的な策を講じるのが難しいという説明をしておられました。ならば、生活を支援する介助者のできることを広げることも選択肢の一つとして重要だと考えています。 そこで、法律上の規定を確認いたします。 インスリン製剤は劇薬に指定され、注射自体は医行為に当たります。現在、インスリン注射等の医療的ケアが認められているのは、患者本人、家族のほかに、業としては医師、看護師のみです。 一方、糖尿病ネットワークが二〇一五年二月に公表したアンケート調査では、医療従事者から、高齢の糖尿病患者が認知症や視力低下などによってインスリン投与の管理が困難になる…”
“代読します。 喀たん吸引のように介護職ができる医行為について積極的に議論を積み上げるべきです。 令和六年六月二十一日に閣議決定された規制改革実施計画では、介護現場における医療職、介護職間のタスクシフト・シェアについて議論されました。介護現場で行われる医療的なケアとして、インスリン注射、血糖測定などが例示に挙げられましたが、その後の厚労省内の議論で、原則として医行為ではない行為にインスリン注射、針での血糖測定は整理されませんでした。現時点での議論はここまでですが、このような侵襲性のある医行為についても今後積極的に議論すべきです。 そもそも、今国会では医療的ケア児支援法の改正について議連で議論をしておりますが、改正案では、全国的な看護師不足を受け、医療的ケアを担う者に介護従事…”
“代読します。 専門家などからの情報収集はすぐにでもできると思います。大臣から事務方に御指示いただくことを求め、次に行きます。 さて、令和六年度に原則として医行為ではない行為ガイドラインが発表され、介護職ができる行為について整理されましたが、とても分かりにくいのが難点です。 資料六を御覧ください。 ガイドラインの中では、点鼻薬について、鼻腔粘膜への薬剤噴霧の介助も主治医からの指示、指導を受けていれば介助者が投与できるとされています。糖尿病にも重症の低血糖発作を起こした際の緊急対応薬として点鼻薬のグルカゴン製剤、バクスミーがありますが、厚労省によると対象外でした。一方で、教育現場は、二〇二四年一月に事務連絡が発出され、特に研修等を受けなくても主治医の指示書で行うことができる状…”
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“また、最低限の方策として、公共交通機関の少ない地域で働く障害者の通勤保障について、秋田県の事例を自治体や教育委員会に文科省から周知すべきではないでしょうか。”
“例えば、公共交通機関が足りない地方で運転が難しい人のケースです。二〇一九年六月六日の参議院厚生労働委員会で、秋田県の中学校教員で脳性麻痺の三戸学さんの事例が取り上げられました。異動を命じられた学校の近くには三戸さんが暮らせるバリアフリー対応の賃貸住宅はなく、自宅から通おうにも、バスはノンステップではない、タクシー通勤には手当が出ないので自己負担が重いという事例でした。 この問題への対処は自治体や教育委員会の裁量に委ねられていることが問題視されていました。三戸さんの問題提起後、秋田県では、県職員に対して、タクシーやハイヤーを通勤手段として認め、五万五千円を上限に通勤手当を支給する制度改正をしました。ただ、これは秋田県だけが制度改正すればよいという問題ではありません。私の知り合いに地方に住む支援学校の教員がいます。二十代の電動車椅子ユーザーですが、自宅から御両親が自家用車で送迎しています。しかし、御両親も年を重ね、送迎できなくなる日がいつか来ます。 そこで伺います。 政府は、公共交通機関の少ない地域での障害者の通勤保障は重要だとお考えですか。”
“真に必要なとおっしゃいますが、当事者から見れば、欠格条項そのものが必要ないのです。代読お願いします。 資料一の二の赤枠部分は、先ほどの障害のある社会福祉士のコメントです。私も深く共感しますので、意見として読み上げます。 障害があってもなくても、福祉専門職として体調管理は必須条件ですし、障害があることは本人が一番分かっていることで、当然そのノウハウを持って仕事をすることが求められます、そして、どういうふうにやれば職務が遂行できるかどうかを考える方が相対的欠格事由を設けるより大事なのではないかと心から思います。 引用は以上です。引き続き追及します。次に行きます。 さて、二〇一八年の障害者雇用水増し問題の発覚まで、公務員試験では自力通勤、単独職務遂行、活字印刷文に対応可能といった慣習的な受験資格が残っていました。大きな批判を浴びた結果、政府はようやくこれらの受験資格や募集条件を不適切と認めました。 慣習的な受験資格を見直したのはよかったのですが、現在の障害者雇用促進や障害福祉サービスの制度では私のような重度の障害者が働くことは実質的に不可能です。”
“当事者団体によると、絶対的欠格条項があった時代から今に至るまで、免許を交付されるのか心配、勉強しても無駄になるのではないかという相談が絶えません。そうした大きな不安をもたらしているのは欠格条項であると認識していただきたいです。 政府は、当事者のこの状況を踏まえてもなお適正化とおっしゃるのですか。通告なしですが、古賀政務官、お答えください。”
“先ほどのパソコン受験の当事者のケースを軽んじています。 基準文書を改定すべきと強く申し上げ、次に行きます。代読お願いします。 次に、通告なしですが、欠格条項について伺います。 障害があるから資格を取れないという規定が絶対的欠格条項、できないかもしれないからチェックする規定が相対的欠格条項です。 二〇一九年の法改正で成年後見制度利用者に対する絶対的欠格条項が全ての法令からなくなったことは前進でした。しかし、まるで引換えのように、少なくとも百二十四本の法律に心身の故障による相対的欠格条項が新設されました。例えば、社会福祉士、精神保健福祉士、建築士、保育士で、二〇一九年まで機能の障害を対象とした欠格条項がゼロだったところに新たに相対的欠格条項ができたため、精神障害者らが新たな不利益を負うことになりました。 四月四日の私の質問に対して古賀政務官は、絶対的欠格条項から相対的欠格条項への規定の変更、適正化が行われたと答弁されました。 しかし、政府が言う適正化後の今もなお、当事者の不利益は日々生じています。”
“例えば、社会福祉士の国家試験では、パソコン受験の前例があるにもかかわらず、今年二月の配慮申請書にもパソコン受験という選択肢はありません。 基準文書は技術進展や時代の変化に応じて不断の見直しをすべきです。パソコン受験や代読、代筆も先ほどの附属文書の選択肢に含めるなど改定の検討を始めるべきと考えますが、政府の見解はいかがですか。基準文書策定をされた内閣府よりお願いいたします。”
“特定の障害のある人が資格を取得できない規定である絶対的欠格条項は二〇〇一年の法改正で削除されました。しかし、それまで障害者を資格試験から締め出していたため、翌年からの試験でも同等に受験できない状態が続きました。例えば、障害当事者が事前に申請した内容が受験会場に行ったら用意されていなかったといったこともあったそうです。 そうした受験者の経験と声を受けて、資格取得試験などにおける障害の態様に応じた共通的な配慮についてという基準文書が作られました。資料二の一は、厚労省のホームページにある医師試験、薬剤師試験の配慮申請書です。ちなみに、看護師試験の配慮申請書は医師のものと全く同じです。資料二の二は、基準文書の附属文書です。それぞれの赤枠部分を見ていただくと分かるように、今も基準文書附属の申請書等における配慮のイメージをベースにしたものが各試験で使われています。つまり、基準文書は策定から約二十年たった今も重要だと言えます。しかし、パソコン受験が合理的配慮だということは共通的な認識にはなっていません。”
“れいわ新選組の天畠大輔です。 障害者は労働から締め出されています。代読お願いします。 本日は雇用保険法改正案の審議ですが、障害者雇用の促進政策は様々ある一方で、障害者を労働から締め出す政策がまだまだ残っています。この問題意識の下、法案の関連として質問いたします。 十五年ほど前、実習点数も十分だったのに、私は大学から社会福祉士の受験推薦が得られませんでした。その理由の一つは、私のような重度障害者に対して試験での配慮を提供した前例がないでした。人生を切り開こうとする障害者が夢をくじかれないためにも、資格試験段階での合理的配慮の必要性を痛感しています。 まず、実例を御紹介します。後ほど資料一で詳細を読んでいただければと思いますが、肢体、視覚、言語、てんかんの障害がある当事者が社会福祉士資格に挑戦しました。ただ、パソコン受験がなかなか認められず、代わりの方法で何年も受験をし続けざるを得ませんでした。二〇二一年、この方が合格した受験の年に、やっとパソコン受験の許可が出たといいます。合理的配慮の建設的対話に一定の時間と労力は必要ですが、現状ではその苦労が膨大過ぎます。”
“代読いたします。 次に、村上参考人に伺います。 参考人資料四十八ページにあります連合、要求と提言の十番、全ての働く人に対する職業能力開発施策と日本の成長と競争力を支える人材の育成を強化するの⑤の中には、障害者施策として、居住地近隣での職業訓練機会を拡充するとともに、地方自治体、地域の教育訓練機関、ハローワークなどが一体となり、就労に向けてきめ細かな支援を行うとあります。 このような障害者への職業能力開発施策について、具体的な内容をお聞かせください。”
“代読いたします。 引き続き房安参考人に伺います。 厚労省は事前レクチャーにおいて、今回の就業手当廃止と就業促進手当減額に当たり、このように説明しました。より低い労働条件への転職に対する就労支援施策を廃止ないし減額するというディスインセンティブ、いわゆる不利益効果による誘導策の導入によってより高い労働条件への雇用移動を促す。このような考え方についてどう思われますか。”
“就業手当は不安定雇用に就く障害者のセーフティーネットでもあることがよく分かりました。 その点につきまして、房安参考人、もしよろしければ御意見伺えればと思います。”
“代読いたします。 れいわ新選組の天畠大輔です。 参考人の皆様、本日は貴重なお話をありがとうございます。 まず、房安参考人に伺います。 今般の改正法案に盛り込まれている就業手当の廃止と就業促進手当の減額について、どう評価されていますか。”
“代読します。 就職氷河期世代だから一生非正規雇用労働者などという状況は一刻も早く解消すべきと申し上げ、質疑を終わります。”
“優生思想が見え隠れします。引き続き検討を求めます。代読お願いします。 次に、いわゆる就職氷河期世代について伺います。一九九三年から二〇〇五年頃に就職活動を迎えた世代です。 資料五を御覧ください。 専門実践教育訓練給付金受給者の訓練修了後の賃金の変化です。二十歳から五十四歳までの階層の中で、就職氷河期世代である四十歳から四十四歳の年代層が最も賃金減少が多く、四〇%に上っています。 このように、就職氷河期世代の労働者の転職が他の世代に比べて労働条件向上になかなか結び付かず、その生活レベルが上向かないことの原因を厚労省はどう分析していますか。また、この問題を解決するための具体的方策は何ですか。”
“それならば、現行の手当は維持した上で、より良い転職ができた人へのインセンティブを別途考えるべきではありませんか。大臣、いかがですか。”
“支援を削って雇用環境が改善されるはずはありません。代読お願いします。 今回のような就業促進手当のディスインセンティブ、いわゆる不利益効果による誘導策が雇用環境を改善するなどという根拠はどこにもありません。すなわち、今般の法改正に盛り込まれている就業促進手当改定の立法事実は全くないのです。 次に、就業促進手当のセーフティーネット機能について、厚労省の見解をお聞かせください。”
“代読します。 事前の法案レクチャーで厚労省は、より低い労働条件への転職に対する就労支援施策を廃止ないし減額するというディスインセンティブ、いわゆる不利益効果による誘導策の導入によって、より高い労働条件への雇用移動を促すと説明しました。 実際にそのような効果を示す研究や知見がありましたら具体的にお示しください。”
“しかし、そもそも派遣先企業が支払う人的費用の一部が派遣元である人材派遣会社を経由して派遣労働者に支払われるのですから、このビジネスモデルそのものが労働規範を侵害しているのです。 直接雇用、直接払いが労働基準の根幹だからこそ、職安法や労基法は労働者供給や中間搾取を禁じていることを忘れてはなりません。 次に、三つの就業促進手当について伺います。 資料四を御覧ください。 今般の法改正において、厚労省は、より安定した職業への転職に成功した人に対する再就職手当を維持する一方で、それ以外の不安定な職業への転職者に支給する就業手当を廃止したり、賃金が低下してしまった転職者に支給する就業促進定着手当の支給レベルを下げたりするという改定を行っています。 これらの改定の立法事実を簡潔に述べてください。”
“代読します。 派遣労働者の割合は全体の二・七%にすぎないから非正規雇用増加の主な原因ではないと政府は言います。しかし、これは詭弁です。 労働者派遣法の規制緩和と同時並行で非正規労働が拡大してきました。業務の臨時性のあるなしにかかわらず、期間の定めのある労働契約を締結できるといういわゆる入口規制の問題、正社員との差別を禁じる同一労働同一賃金や均等待遇の問題、そして直接雇用化、常用雇用化を義務付けるいわゆる出口規制の問題、その全てにおいて非正規雇用拡大の牽引役を果たしてきたのが労働者派遣法なのです。 資料三を御覧ください。 職業安定法四十四条は労働者供給事業を禁止、労働基準法六条は中間搾取の排除を規定しています。しかし、今日、この規定は労働者派遣法によって無効化されていると言って過言ではありません。労働者派遣法は、派遣会社に対し、賃金の決定、教育機関、教育訓練の実施、福利厚生の実施に当たり、派遣先企業における同種業務労働者との均衡を考慮しながら配慮するよう求めています。”
“日本は、女性が働きづらく、引退世代にとっても不安だらけの社会です。代読お願いします。 ただいまの答弁からも、女性と高齢者の非正規雇用労働者の激増が示されました。二〇二一年における非正規労働者数は二千六十五万人ですが、男性六百五十二万人に対して女性一千四百十三万人。男性三対女性七という割合です。 日本の労働市場が女性に対する差別構造を前提に成り立っていること、年金、医療、介護といった福祉政策の脆弱性のために死ぬまで働かないと食べていけないという暮らしの実態が日本社会の活力を大きく損なっていることがよく分かります。この根本的問題に切り込むことなく雇用保険を小手先で拡大しても、焼け石に水です。 内閣府は、平成十八年度版年次経済財政報告書において、労働者派遣事業の規制緩和が非正規雇用比率を高めたと結論付けています。労働政策における規制緩和が雇用の劣化、不安定化を起こしてしまったという認識はありますか。また、その是正に向けて方策はありますか。”
“代読します。 なぜ若者や高齢者の年代層において短時間労働者が増えているのでしょうか。雇用の劣化が進み、若者がアルバイト、パートなど不安定雇用労働者として社会人生活をスタートせざるを得ない状況になっていること、そしてベテラン世代においても、年金制度の劣化により将来不安を抱えた高齢者が暮らしを少しでも防衛するために短時間労働に従事しているのではないですか。 親世代の雇用の不安定化によって進学を諦めた若者、たとえ進学できたとしても、学費や生活費の捻出のためにアルバイトに追われ、学業に支障を来す学生もたくさんいます。貧困の連鎖は解消されないままです。これらは全て政府の雇用政策、経済政策の失敗の影響にほかなりません。 資料二を御覧ください。 全労働者に対する非正規雇用労働者の割合は、一九八四年の一五・三%から二〇二一年の三六・七%まで、最新データでは昨二三年の三七・一%まで激増しましたが、この原因を厚労省はどう分析していますか。”
“れいわ新選組の天畠大輔です。 短時間労働者の多くは非正規で働いています。代読お願いします。 今般の雇用保険法一部改正法案において、雇用保険の対象者が週間労働二十時間以上から同十時間以上へと拡大されました。しかし、この短時間労働者の数が増加してきたこと自体が大きな問題です。 資料一を御覧ください。 週間労働時間二十時間未満の短時間労働者数は、二〇一三年の四百九十四万人から二〇二二年の七百十八万人まで、実に一・五倍になっています。最新データによると、昨二〇二三年は七百三十四万人です。この原因を厚労省はどう分析していますか。”
“はい。 資料三のとおり、高知県、青森市では医療・介護従事者に特化した啓発チラシも作成していますので、厚労省の方でもこのチラシの作成について検討をお願いします。 引き続き追及していきます。 質疑を終わります。”
“代読します。 まとめます。 資料二は、先ほどの答弁にあった主管課長会議資料の抜粋です。周知徹底を是非図ってください。 今、現状でもヘルパー派遣を断る事業所が多く、自治体も、行政では何もできませんという対応が続いているようです。 また、先ほどの答弁にあった啓発ポスターが実際には掲示されているところを見たことがない、国民への周知啓発に寄与しているのかと疑問の声も寄せられています。”
“代読します。 引き続き具体的な対応について追及していきます。 次に、午前中に高木委員も質問されていましたが、化学物質過敏症についてお伺いします。 昨年十一月の厚生労働委員会において、化学物質過敏症の利用者に対するヘルパー派遣の拒否を防げるよう、自治体や事業者への周知徹底を徹底するように大臣に求めました。その後、どのように対応されたのか、大臣の方から御説明ください。”
“国は何もしないように聞こえます。 昨年十一月の通知より、より踏み込んだ内容の具体策を検討すべきではないですか。大臣、いかがですか。”
“では、国が入る場合の類型化をしておくのはいかがですか。通告なしですが、大臣、いかがでしょうか。”
“やはり原則と例外は入れ替えるべきです。代読お願いします。 今答弁にあった昨年十一月の通知では、殴る、蹴る、つねるなどの暴力行為が行われているなどの項目に該当する場合、予告期間なしに実地指導を行うことを検討することと書かれています。予告期間なし実地指導はあくまで検討であり、平成十年通知の原則、例外は維持されています。やはり、緊急性が高い場合を原則として、予告期間なし実地指導を行うのがよいのではと考えます。 次に、国の関与についてです。 実地指導について、先ほどの通知では、法律上極めて適正を欠く等の疑いのある精神科病院に対しては、国が直接実地指導を実施することもあり得ることと定められています。先ほどと同じように、国が直接実地指導をしない余地を残しています。過去には、精神保健福祉法に基づいて国も入った事例があります。 末尾を、国が直接実地指導を実施することといった書き方に改めるべきではないでしょうか。厚生労働大臣、いかがでしょうか。”
“虐待や違法な身体拘束など、入院患者への違法な加害行為が疑われる場合には予告期間なしに実地指導をしなければならないなどと文言を変更すべきではないでしょうか。これで必ず虐待が見付かるわけではありませんが、最低限の対応として厚労省ができるのではないでしょうか。 転院などにより、患者の安全が確実に確保されていることが明らかな場合などもあるかもしれません。その場合には、例えば一週間から十日間の予告期間を持って実施することができるといった付記をしておけばいいのではないでしょうか。厚労大臣の見解をお願いします。”
“代読します。 次に行きます。 東京都八王子、精神科、滝山病院での暴行、虐待事件発覚から一年以上がたちました。虐待を受けたり、見たり聞いたりした患者一人一人に対する謝罪、回復ケア、そして事件直後の緊急的な転退院支援などの被害回復を定めた仕組みづくりはいまだ取り組まれず、ほかにも課題が山積ですが、本日は政府が最低限すべきと考えることを伺います。 平成十年の厚労省通知、精神科病院に対する指導監督等の徹底についてがあります。この中で、法律上適正を欠く等の疑いのある精神科病院に対する実地指導はこう定められています。最長でも一週間から十日間の予告期間を持って行うこととするが、入院中の者に対する虐待が強く疑われる緊急性が高い場合等については予告期間なしに実施できる。つまり、予告期間なしでの実地指導をしない余地を残した書き方です。 滝山病院事件では、東京都は発覚の一年ほど前には虐待疑いの知らせを受け取っており、定期検査以外の聞き取りもしたと伺っています。しかし、すぐには見付かりませんでした。 これまでも同様に精神科病院での虐待が見逃されがちでした。”
“地域で暮らすための選択肢を広げるためには恒久化すべきです。もっと議論してください。 大臣、もう一度聞きます。いかがでしょうか。”
“当事者から要望があったのにもかかわらず、二十年近くも恒久化を先延ばしになっているのはおかしくないですか。大臣、いかがですか。”
“こちらも以前から訴えているグループホームにおける個人ヘルパーの利用について質問します。 現在、グループホームに住む重度の障害者は、一定の条件の下で、世話人や生活支援員とは別に、個人単位でヘルパーを利用できます。個人ヘルパーの存在は、当事者が必要なときに必要なことをする普通の暮らしを支えるためにあります。独り暮らしに向けてヘルパーを使いたい人など様々なニーズに即した支援をグループホームにいながら受けられます。しかし、個人ヘルパーの利用は特例扱いのまま、何と平成十八年から三年ごとに措置が延長され続けて今に至ります。 今回の報酬改定でも個人ヘルパー利用の恒久化は盛り込まれず、経過措置が引き続き延長されました。その理由は何だったのでしょうか。団体ヒアリングの結果も踏まえてお答えください。”
“代読します。 重度訪問介護と訪問介護の違いは少し明確になりましたが、理念の異なる二つのサービスの併用が前提となっている点が非常に問題です。 障害者総合支援法は、障害者の人権保障に重きを置いた法律です。例えば、介護保険の訪問介護は食事や入浴などの短時間だけヘルパーが来ますが、重度訪問介護は介助者が常に付き添い、食事や入浴の時間も本人が自由に決められます。つまり、重度訪問介護を利用する障害者が介護保険に移行してもニーズを満たせないため、重度訪問介護は障害福祉サービス固有のものであると解釈の変更を強く求めます。 また、資料一を御覧ください。 今回の報酬改定では、重度訪問介護の国庫負担基準について、介護保険対象者の区分を細分化し、最重度かつ大部分を占める区分六の単位を引き上げています。 一見すると改善ではありますが、介護保険対象者の国庫負担基準が依然として低く設定されていることに変わりはなく、自治体が高齢者に対する障害福祉の支援を削減する原因は解消されていません。国庫負担基準における介護保険優先原則規定を廃止すべきと強く訴えまして、次に行きます。”
“れいわ新選組の天畠大輔です。 令和六年度の障害福祉サービス等報酬改定について伺います。代読お願いいたします。 まず、介護保険優先原則の問題です。 二〇二三年六月三十日に、介護保険優先原則に関する適切な運用を自治体に周知するため、新しい事務連絡が発出されました。私は、昨年五月の厚生労働委員会において、重度訪問介護と介護保険の明確な違いは日常生活に生じる様々な介護の事態に対応するための見守りであると自治体にきちんと周知するよう厚労省に求めました。 重度訪問介護における見守りは介護保険の訪問介護の支給対象とならないと考えて差し支えないか、事務連絡を引用しながら明確に御答弁ください。”
“水際作戦を撲滅する本気を政府から感じることは全くできません。 健康で文化的な生活は、衣食住など生活全域にわたって全ての人々が享受すべき人権であり、その権利をないがしろにするあらゆる差別と私たちは闘わなければなりません。そのことを強く申し上げ、本法案に対する反対討論を終わります。”
“皆さん、御自分がもしも生活保護受給世帯の子供で、進学したいのなら世帯分離しなさいと言われたとしたら、どんなに悲しく悔しい思いをしただろうかと想像していただきたい。 反対理由の第一は、このような非道を放置したまま本法案が議論されているということです。 反対理由の第二は、本法案のもう一つの柱である居住支援が、住まいは基本的人権であるという理念に程遠いという点です。 日本の住居政策は、持家購入促進を最優先とし、快適な住宅を安価に提供するという政策を完全に置き去りにしてきました。本法案も、大家がより貸しやすい環境整備に力点が偏っています。諸外国で既に導入されている住宅手当創設が急務です。 反対理由の第三は、政府・与党自身が福祉政策をめぐる差別意識の克服に全く無関心だということです。 世耕弘成議員は、週刊東洋経済二〇一二年七月七日号で、税金で全額生活を見てもらっている以上、憲法上の権利の一定の制限があっても仕方がない旨述べています。十二年前の発言ですが、この度の桐生市の生活保護相談員の、おまえは税金で飯を食っている自覚があるのかという暴言との類似性に慄然とします。”
“れいわ新選組の天畠大輔です。 貧困の連鎖を断ち切るためにも、生活困窮者自立支援法改正案に対して反対討論を行います。代読お願いします。 私、天畠大輔は、十四歳のときの医療ミスで、四肢麻痺、発話障害、視覚障害、嚥下障害を負いました。重度障害者の私が特別支援学校卒業後、進路の選択肢がほとんどない中、大学に進学できたことで社会参加への道が開けました。学びという営みは私に希望を与えてくれました。 もちろん、大学に行かなければ貧困から脱出できないなどといった学歴偏重社会もまた克服すべき課題です。今日、大学など高等教育機関への進学率は八四%にも上っています。生活保護受給世帯の子供たちが世帯分離という福祉行政サービスの枠の外に出ない限り大学進学できないという現行制度は、余りにも時代錯誤であり、不合理です。貧困の連鎖を断ち切るためにも、大学等の世帯内修学は不可欠です。 私自身も含め、ここにおられる二十四人の参議院議員全員がいわゆる高等教育機関卒業者です。”
“代読します。 直接払いが原則だと大臣からはっきりと答弁がありました。不適切事例根絶に向け、具体策を盛り込んだ事務連絡を出し直すべきと申し上げ、質疑を終わります。”
“代読します。 資料四のとおり、相模原市、また町田市などでも似たような事例が起きていると報告されておりますが、このような悪質業者の行為は極めて不適切であるという認識でよろしいですか。また、このような事例の撲滅のために事務連絡などを早急に発出すべきではないですか。大臣、お願いいたします。”
“例えば、貧困ビジネス業者が生活保護受給者との間で金銭管理契約を結び、その中で家賃管理、生活費改善、食事提供と食費徴収、見守りなどのサービスをパッケージとして盛り込むというケースがあります。住宅扶助の代理納付は、このような温床を助長、拡大することになりかねません。 大臣、生活保護制度をめぐって悪質な業者が入り込む危険性を排除するための施策をどう講じますか。”
“重要な答弁をいただきました。住居確保給付金について柔軟な対応をするという考えが確認できました。代読お願いします。 一方で、現行の住居確保給付金は再就職支援の性格が強く、支給される対象や期間が限られています。参考人質疑において、稲葉剛参考人、石川久仁子参考人は、障害者や高齢者、若者など、住宅確保が困難な方々に対象を広げるべきだとおっしゃられていました。 住まいは人権という立場に立てば、本法案においては低所得者層を広く含めた家賃補助制度の創設が必要であったと思います。多くの先進国で整備されている家賃補助制度の創設に向けて、早急な検討を強く求めます。 次に、住宅扶助の代理納付について伺います。 生活保護法では、住宅扶助は生活保護世帯への直接納付が原則ですが、受給者が家賃を滞納している場合などは、特例として住宅扶助が大家に支払われる代理納付が可能と規定されています。一方で、今回の住宅セーフティーネット法の改正法案に盛り込まれている居住サポート住宅に関しては代理納付が原則とされています。貧困ビジネスの参入に力を貸すことになるのではないかと大きな懸念を抱いています。”
“しかし、これらの表現は家賃の安い住居への転居をあたかも推進しているように見受けられ、生活保護受給者の住宅環境の質の劣化を招きかねないと懸念を抱いています。たとえ家賃は高くなったとしても、その引っ越しによって就労機会が広がったり交通費負担が軽減されたりなど、家計改善や自立に結び付く引っ越しも十分に考えられます。 大臣に確認します。 場合によっては転居前よりも家賃が多少高額になるものの、それによって家計が改善し、自立につながるようなケースも住居確保給付金支給の対象となり得ますか。”
“子供の進路選択のニーズ調査をきちんとされているのか甚だ疑問です。もう一度視察に行くべきではないでしょうか。代読お願いします。 世帯内の大学修学を認めることは、子供が将来に希望を持てるために講ずべき施策の一つです。子供の貧困の連鎖を断ち切るためには、進路選択支援において、体験学習の機会など子供のための社会教育を充実させることで、早い段階から多様な選択肢を示すとともに、希望する進路に合わせた経済的支援が必要です。引き続き追及していきます。 次に、家賃の低廉な住宅への転居支援について伺います。 家計改善のために引っ越す場合の経費の一部を支給するという住居確保給付金の拡充が本法案に盛り込まれています。厚労省の資料では、目指す姿③、家賃の低廉な住宅への転居支援というタイトルとともに、引っ越し代、礼金などを補助、年金収入で暮らす高齢者や就労収入を増やすことが難しい者が低廉な家賃の住宅に引っ越すことが可能となる、家賃負担軽減により自己の収入等の範囲内で住み続けることができ、自立の促進が図られるなどと記載されています。”
“これらは全て生活保護受給世帯から世帯分離して大学等に修学している学生たちの極めて厳しい現実です。大学で学ぼうとする人間が生活保護制度から除外され、いかなる貧困状態に陥ったとしても、修学よりもまず就労しろと強制されているというのが政府の姿勢であり、生存権と学びの権利という二重の意味での基本的人権の侵害です。 学びの過程でたとえどんな学歴の選択をしたとしても、貧困にまで追いやられないような社会を目指すべきと考えますが、大臣、見解をお聞かせください。”
“都合が良過ぎる理屈ですね。しかも、時代にそぐわない考え方です。代読お願いします。 高校進学の世帯内修学が認められた一九七〇年、一般世帯の子供の高校進学率は八〇・六%でした。資料一のとおり、現在の大学等進学率は浪人生を含めて八四%です。一方、生活保護世帯の子供の大学等進学率は四二・四%と格差は縮まりません。大臣、大学等の世帯内修学を認めるべき十分な状況になっているのです。 資料二を御覧ください。 生活保護受給世帯の子供が大学進学を機に世帯分離した場合の大学進学前後での生活保護基準額の変化です。子供が世帯分離して大学生になった途端、保護費の合計金額が五万円近く減少してしまうのです。ほとんど懲罰のように見える減額措置と言えませんか。 資料三を御覧ください。 厚労省が調査した生活保護世帯出身の大学生等の生活実態です。大学に通うための年間必要金額の合計は平均で百十一万円に上っています。そのため、八六・五%の学生が奨学金を利用し、そのうち七三・二%が貸与型奨学金によって年間平均百十六万四千三百円の借金を負わされているのです。”
“れいわ新選組の天畠大輔です。 引き続き、生活保護世帯内での大学進学について質問いたします。代読お願いします。 生活保護世帯の子供が大学進学する場合は、世帯分離措置が必要なため、強制的に生活保護から自立しなければなりません。一方で、実は生活保護世帯内での夜間大学への進学は認められています。厚労省は認めている理由として、稼働能力の活動を前提とした余暇活動の自由を挙げています。つまり、昼間可能な範囲で就労していれば、夜は余暇として大学進学を認めるという理屈です。 大学進学を余暇と捉える運用にそもそもの違和感はありますが、仮にこの理屈の上に立つのなら、夜間に稼働能力を発揮した上で、昼間の自由時間を使って大学で学ぶことも認められるのではないでしょうか。世帯内修学をめぐるこの夜間大学と昼間の大学の対応の違いの根拠を、大臣、合理的に説明してください。”
“続けて、稲葉参考人に伺います。 水際作戦撲滅の具体的なアイデアがほかにもあればお聞かせください。”
“続いて、稲葉参考人に伺います。 生活保護をめぐる自治体の水際作戦が一向になくならない理由は何だとお考えですか。”
“代読いたします。 稲葉参考人に伺います。 重度障害者の私が、特別支援学校卒業後の選択肢がほとんどない中、大学に進学できたことで社会参加への道が開けました。貧困の世代間連鎖を断ち切る上でも、大学進学は大きな選択肢の一つだと思います。しかし、現状では、生活保護世帯の子供が大学へ進学するためには世帯分離措置をとらなければなりません。 生活保護世帯内での大学進学を認めるべきと私は考えますが、稲葉参考人の見解をお聞かせください。”