福島伸享
有志の会 · Japan
“確かに、廃止かどうかというので熾烈な議論があって、文書にはなっていないけれども、五年後の、猶予期間の中で、政党支部にまで企業・団体献金を認めるという案を、一定の合意点には、合意点と言うのがいいか分からないですけれども、制度的な面としてやったんですけれども、どうも、先ほど谷口先生がおっしゃったように、最初、この制度が導入される前は、自民党の政党支部は五千しかなかったわけですね。それが今、八千近くまで膨らんでいるというのは、やはりこれは、企業・団体献金を受け取るために支部をつくっているんじゃないかと言わざるを得ないし、やはり私は、政党、個人にひもづくような団体に企業・団体献金が出されるというのは、そこはいろいろな問題が生じる温床になると思うから、私は、国民民主党、公明党の案と…”
“有志の会の福島伸享でございます。 中北先生、谷口先生、本当に今日はありがとうございます。 前回の通常国会の参考人質疑で、谷口先生から、いきなり企業・団体献金禁止にいくんじゃなくて、ステップ・バイ・ステップでいく道があるんじゃないかという御示唆をいただいて、そこでちょうど公明党、国民民主党の素案が出てきたということもあって、私は真っ先に、これを条文化したものをベースに折り合える点を見つけるべきじゃないかというのを、さきの通常国会で指摘をさせていただきました。 そうした意味では、この参考人質疑を通じて、異なる立場の政党が合意に向かって進んでいるという中での今日の参考人質疑でありますので、是非とも先生方から、与党推薦、野党推薦にこだわらず、合意形成に向けた御知見をいただければと…”
“確かに成り立ちが違うんですよ。この委員会でも、ある自民党の若い議員の方がこういう発言をされています。都道府県連しか受皿にならないということになると、地域の政党支部への企業・団体献金を使うことによって、企業の皆さんがその政党支部にこういう政策をやってほしいというような、そういう思いを託すことができなくなってしまいますし、一方で、地域支部の方は、その声を拾って政策に反映していく、そのための原資を失ってしまうことになります。要するに、お金をもらわなきゃ話を聞いてやらない、そういう政党だったら、私は、そんな政党は、成り立ちが違うんじゃなくて、そもそも政党の在り方として間違えていると思うし、その声を拾っていくためには、その政党支部がお金を企業からもらわなきゃ、運営しなきゃならない。…”
“全くへ理屈にもなっていないと思いますよ、一生懸命お考えになったんでしょうけれども。 企業・団体献金の禁止、規制強化だって、自民党以外みんな、それをやろうと言っているわけだし、しかも、定数削減に合意しているといっても、二十、二十五の削減なんて誰も認めていないのにその条項を入れているわけですから、全くそれは私は理由にならないと思いますので、恥ずかしい答弁だと思われた方がいいと思います。 私は、この維新の皆さんの思いは大事だと思うんです。これまで一緒に池下さんや皆さんと議論している中で、その思いは全く共感しますよ。そうであるとするならば、維新の取るべき道は二つなんですよ。この法案、今議論している法案に、万が一結論が出なければ企業・団体献金は廃止するという協定を設けるか、それか、…”
“それがダブルスタンダードなんですよ。だって、定数削減だって各党会派で意見の違いがあるから、実現するために、強引な、自動的にこっちの定数削減にするという条文にしたんだから。今の論に立つのならば、こっちの法案に自動的に企業・団体献金が結論が出なかった場合には禁止されるというやつが出るのが当たり前じゃないですか。それは、提出者なんだから、そう変えられるじゃないですか。 これはみんな国民の皆さんが見ていることでありますから、本当にこれは維新さんの政党としての在り方そのものが問われる問題だと思うんです。私は、皆さんとこういういろいろ議論をさせていただいて、決して志は曲がっていないと思いますから、是非この国会、ちゃんと協議に応じて、よりよい案を作りましょうよ。 私だって国民党、公明党…”
“有志の会の福島伸享でございます。 まず、今国会提出の衆八号法案について、十二月四日の意見表明では論じるまでもない法案だと申し上げましたけれども、若干確認したいことがあるので、質問したいというふうに思います。 この法案の第三条では、「前条第一項の結論に基づき、必要があると認められるときは、速やかに法制上の措置その他の措置が講じられるものとする。」というふうにされております。前条第一項の結論というのは第三者委員会の結論でありますけれども、「必要があると認められるとき」とあることは、第二条第二項で定める合議制の組織で結論が出たとしても、法制上の措置その他の措置を講じないことがあったり、あるいはその第三者委員会の結論と違う措置を講じることもあり得るというふうに捉えてよろしいのか、…”
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“ありがとうございます。 余り財政政策の中で成長戦略のことはおっしゃらない方がいいと思うんですね。やはり政府は、民間の競争力をいかに高めるかで、それに関与が少なければ少ないほど本来は競争力が生まれるものですから、最近の政策はやり過ぎだと思いますので、是非そこら辺を先生も指摘いただければと思います。 今日は、四人の先生方から有益なお話をいただき、また議論をさせていただきまして、ありがとうございました。 以上でございます。”
“TSMCへの巨額の補助金、これもいろいろな議論があります。私は、渡し切りではいけないと思っているし、成長戦略につながるような補助金の出し方ではないと思っておりますし、GX債、これも、GX債と言えば格好いいけれども、要するに特例国債ですから、赤字国債を特別会計に入れて、その中からGXの投資に対して国が出していくというやり方なんですけれども、それとか、様々な基金で各省が投資事業を行っているんです。出資をするんですけれども、そんな素人の、商売もやっていなかったような官僚が、そんなこと、できるわけないわけですよ。 私は、ここ数年の競争力強化を名目としたやつは、逆に財政規律も緩めているし、効果もないと思うんですけれども、そんなのをここでプレーアップして税をあげるというのは、ちょっと経済産業省の毒が回り過ぎているんじゃないかとは思いませんけれども、もうちょっとそこは慎重に見た方がいいと思うんですけれども、今行われているそうした政府の成長戦略に対する評価をお聞かせください。”
“ありがとうございます。 次に、佐藤先生にお伺いしたい。 多分、今のを答弁したかったんじゃないかと思いますけれども、別の点で、モダン・サプライサイド・エコノミクスという聞き慣れない横文字が出てきました。成長戦略をやっていくという話だったんですけれども、私は経済産業省にいたんですけれども、最近出してくるGXとか、いろいろ衣はついているんですけれども、極めてオールドファッションな、昭和時代の産業政策そのものだと思っているんですね。 この国会にも法案が一つ、産業競争力強化法の改正法案が出ていて、電気自動車とか鉄鋼とか特定産業を指定して、政府が戦略を作って、企業が計画を作って、それを認定すれば、そこに対して様々な支援措置が講じられるなんというのは、そもそも政府の計画を聞くような企業が世界で働けるわけないんですね。 しかも、例えば、今回も、NEDOが、ディープテックスタートアップ企業とよく分からない名前ですけれども、要するに、スタートアップの企業の研究開発にNEDOが補助金を出しますと。政府が補助金を出すような研究が将来ビジネスとして成り立つとは私は思わないんですね。”
“それは、保険というのは受益と負担の理論でもありますし、その受益と負担が明確じゃなく、受益と負担の関係がない上にガバナンスの利かないことというのはやるべきではないけれども、じゃ、何かスクラップ・アンド・ビルドでやって、今の危機的な少子化対策に立ち向かえるかといえば、そこも私はそうじゃないと思っておりまして、そこで、小泉進次郎さんは子供保険とかおっしゃっていましたけれども、あるいは、玉木雄一郎国民民主党代表は子供国債、私は、それは一つあるんじゃないか。保険ではないけれども、世代間のある意味の負担の行き来で、確かに将来に向けた負担増ではあるけれども、子供が増えて納税してくれれば返してくれるわけですね。 今、来年度の予算で二十八兆円特例国債があって、その一割、一割でも大きいですよ、二・八兆円は国債の内訳として目的の国債と。”
“ありがとうございます。 確かに、エビデンスを見ると、結婚している家庭の子供の数というのは、多少減っているとはいえ二に近いわけですから、まさにエビデンスで見たときに、じゃ、それで、その家庭にお金を与えればどれぐらい伸びるかというのは、これはよく分からないし、そう大きな効果は期待できないというのが実際のところなんじゃないかなというふうに思います。 その次に、講じる政策なんですけれども、じゃ、少子化対策というのは何ぞやといっても、これはなかなか思いつかないんですよね。結婚相談所を増やせば結婚する数が増えて子供が増えるかといったら、なかなかそういうわけでもないから、まさに鈴木先生がおっしゃったように、トライ・アンド・エラーでやらなければならないということだと思うんです。 そのときに、やはり財源がどうなるかと常に議論になると思っておりまして、先ほど来ありますように、私は、これは保険でやるべきものじゃないというふうに思います。”
“クリアな説明、ありがとうございます。 それでは、次の点に行きますけれども、二月二十二日の予算委員会で、我が会派の緒方林太郎議員が加藤鮎子大臣に対して、子育て支援と少子化対策というのは全く別なんじゃないか、別物なので、それを区別して議論しなければならないんじゃないかという議論を行いました。私もそう思いますし、今日も、先生方の中の多くがそうした考えをおっしゃったんじゃないかなというふうに思っております。 そのときに、加藤大臣はこう答弁しているんですね。アンケートを取ってみると、理想の子供の数を持てない理由として、子育てや教育にお金がかかり過ぎる、だから子育て支援が少子化対策として重要だという論法を使っているんですけれども、このことに対して、まず鈴木先生と西沢先生のコメントをいただければと思います。”
“はっきりお答えになりませんでしたけれども、やはり政治力の問題なんじゃないかなと思うんですね。勤務医の方と開業医の方の政治力の問題じゃないか。 同じことを佐藤先生にもお伺いするんですけれども、佐藤先生は規制改革が大事だということを挙げていらっしゃって、医療現場におけるタスクシェアがなかなか進まないと。これも、先生の、財政学の専門の分野ではないと思いますけれども、なぜそれが進まないと見ていらっしゃるか、逆に学際的な観点からお聞かせいただければと思います。”
“有志の会の福島伸享でございます。 無所属四人で組んでいる会派でございます。最後の十五分でございますので、よろしくお願いします。 本日は、四人の先生方、本当に有益な話をありがとうございました。 四人の先生方に共通していることは、政治家というのは、きちんとまず政策を練り上げて、その負担を国民に対して正直に説明して国民の皆様方の合意を得て、しかも、その政策については常に不断の検証を行って、見直すべきことを見直していけということなのかなというふうに私は受け止めさせていただきました。 今日は、裏番組で政治倫理審査会が開かれて政治と金の話が話されておりますけれども、こっちが表番組でありますので。そのことと多少関連するんですけれども、高久先生、まずお聞きしたいんですけれども、様々な財源の手段があって、そのうち、診療所や個人の開業のお医者さんに手厚い診療報酬の問題を御指摘されておりますけれども、なぜこれがこういうことになるのか。”
“ですから、小泉郵政改革の枠にとらわれない議論を政府でも我々政治の場でも行っていかなければなりませんし、私自身これからも行ってまいりますので、是非、松本大臣、DXだけではできないです、DXも大事です、でももう既に初戦で楽天への投資でつまずいているわけですから、DXだけで解決するというのはそう簡単なものではない、そもそもの郵政民営化時の枠組みの問題に立ち返らなければ持続可能な制度はできないんだということを申し上げさせていただきまして、私からの質問とさせていただきます。 大臣、どうもありがとうございました。”
“ただ、その審議会というのは、郵政民営化委員会というのは法律に基づいて設置されているものでありますけれども、これは小泉政権時代の郵政民営化を貫徹するという立場でつくられたものでありますから、私は、そうじゃない、また別のトラックの、そもそも郵政事業が持続可能なのか、そして持続していくために今の枠組みでいいのかということを検証する有識者の委員会もつくるべきであるというふうに考えておりますし、是非、松本大臣にもそのことに取り組んでいただければと思っております。 特に、過疎地域とか日本列島の国境の地域とか、そういうところにとっては郵政サービスが公的サービスの一番最後の頼りになっている部分でありますから、ここの部分が持続可能じゃないということは、日本が国土を放棄するに等しいことだと私は思っております。”
“今職場は無理に無理を重ねておりますし、経営も、素人ながら無理に無理を重ねて様々な投資を行って、しかも失敗して傷口を広げたりしている中で株は売らなきゃならない、もし金融二社の株を売らなくても持続可能ではない、そして郵便自体は先細り、なかなか伸びができづらい状態において、この郵政のユニバーサルサービスを維持していかなければならないというのが現状だと思うんです。 私は、松本大臣、何度もピンチヒッターとして登板になるかもしれませんけれども、民主党から移って大臣を務められて、このやろうなんて全く思いません。でも、大臣の役割はしがらみがないんですよ。小泉郵政民営化に責任を持つ必要がない立場で総務大臣に就かれたのは、私は松本大臣だと思うんです。 今度の春に郵政民営化委員会の意見が出るかとは思いますけれども、是非、いろいろな政治の思惑とか政党のそれを除いて、もう一度根本から郵政事業の運営体制、大きな枠組みを見直していくという議論を与野党も含めて、政府も含めて行っていく必要があると思うんですけれども、松本大臣の御見解を聞かせていただければと思います。”
“昨日もさんざん事務方と議論したんですけれども、確かにオランダは完全民営化しております。イギリスも、民営化したとはいっておりますけれども、郵便局自体は公社として政府が管理する会社で行っておりますし、ドイツも、民営化したとはいっても二〇%は政府系が保有しておりますし、民営化の本家たるアメリカのUSポスタルサービスは公社でありまして、ほとんどないんですよ。しかも、この間、いろいろ郵政民営化のチャレンジはするんですけれども、冒頭言った万国郵便条約で示すような本来郵便が果たすべき万国共通の公的な役割を果たすためには、ちょっと公的関与を強めたり、苦悶しながらいろいろな、最適な、効率的な郵政事業の運営体制をやっているんですね。 私がここで言いたいのは、何で松本大臣の民主党時代の話をしたかといったら、意地悪で言っているんじゃないんです。もう一度あの二〇〇五年のときに立ち返って、どういう形態にすれば持続可能な郵政サービスになるかという枠組みも含めての議論をやらなければ、私はこの日本の郵政事業は滅んでいくと思いますよ、持続可能じゃないと思いますよ。”
“私は、もう一度組織形態から根本的に見直さなければならないと思っておりますし、そもそも世界中で本当に郵政民営化が進んでいるかどうかということにも疑問があります。世界の中で一体幾つの国が郵政事業の全ての事業を、銀行というか金融サービスをやったり、保険サービスをやっていない国もありますけれども、いわゆる日本でやっている郵政三事業に当たる事業の全てを民営化しているという国は一体幾つあるのか、お答えください。”
“これを進めた竹中平蔵さんは、二〇二一年の週刊ダイヤモンドのインタビューで、どうしたらいいかという解決策を示しております。 ユニバーサルサービスの定義をいま一度議論しなければなりません、ユニバーサルサービスをインターネットで人をつなぐことと定義するならば郵便事業の形が変わってきますと言いますけれども、当たり前ですよ、インターネットでやるものは郵便サービスと言わないんですよ。これは本当に詐欺的な言い方だと思うんですけれども。 ユニバーサルサービスの定義を根本的に変えちゃったらユニバーサルサービスを維持できると言っていますが、先ほど冒頭に大臣がおっしゃったように、今回の能登半島地震でも緊急時に役立ったし、特に国境の離島とか、そこに日本人が住むことに意義があるようなところに公的サービスである郵便局のサービスを提供するとか、そうしたまさに公益的役割を背負うために郵便局があるのを、そのユニバーサルサービスをインターネットで代えればいいんだと言ったら、それは成り立たないと思うんですね。そういうふうにごまかされてはいけないと思います。”
“二月八日、城内委員は、民主党政権下の改正郵政民営化法の見直しについては中身も含めて何もまだ決まっておりませんけれども、もし仮に議員立法ということになりましたら是非野党の皆さんにも御協力をお願いしたいと言って、協力したい気持ちはやまやまなんですけれども、でも、ちょっとまだ足りないと思うんですよ。 結局、自民党案をやったとしても、金融二社の株を政府が持ち続けていたら銀行も保険も、ほかと対等な競争じゃないですから、ただでさえ生き馬の目を抜く金融の世界で成長していくことはできませんよ。時間を遅らせるだけだと思います、びほう策だと思います。結局、小泉首相を生んだ自民党だからここまでしか言えないんですよ。特定局長会の皆さんも、私はこれまで様々な意見をいただいていました、こっそり応援しているとかということはこの場では言えませんけれども、ただ、自民党を特定局長会も支援しているからこそ、ここまでしか言えなくて。ただ、一人一人の局長さんの声を聞くと、本音はこうじゃないと思うんですよね。”
“この案自体がよくできていると思いませんか、大臣。大臣が政調会長として、当時の責任者としてお取りまとめになっていて、私はいい線いっていたんじゃないかと思うんですね。私はそう思うんです、多分ほかの方もそうだと思うんです。 小泉郵政改革の仕組みというのはユニバーサルサービスを維持しながら金融、保険を完全民営化するんですけれども、果たしてそれが両立できるのか。郵便事業だけでは、民間事業としてユニバーサルサービスなんて恐らく維持できないですよ。経営収益の状況を見たって、この収益で全国の郵便局のネットワークを維持しているところに、かんぽもゆうちょも完全民営化してユニバーサルサービスが維持できるかといえば、できない。しかし、自民党案のように株を残して完全民営化しなければ金融、保険業者は他社と同じような経営の自由が得られないですから、こちらもじり貧なんですよ。だから、ジレンマに完全に陥っていて、私は自民党の議連案も持続可能ではないと思います。”
“私は、そもそも郵政民営化のときの枠組み、ビジネスモデルが無理だったんじゃないかと思うんですよ。だって、金融二社の株を売却したことのビジネスモデルがいまだに確立していないんですね。 それで、見たところ、資料二なんですけれども、民主党のホームページです、かつての。二〇〇五年、「【次の内閣】郵政改革法案を了承、国民の権利と国の責務を明確に」。お若い頃の松本大臣の写真が、民主党のマークの前に懐かしく写っておりますけれども。 このときは決して我々は郵政民営化に反対したわけじゃないんですね、松本大臣。対案を出して、国の責務を明確にするという意味で、郵便及び郵便貯金に関して、郵便は公社にする、郵貯の決済サービスは公社の一〇〇%の子会社で、国の責任で全国的ユニバーサルサービスを維持する、簡保は完全民営化。さっきの経営状況を見ると、かんぽの完全民営化はどうかとは思うんですけれども。これは結構いい案じゃないかと思うんですけれども、大臣自身が民主党の政調会長として取りまとめをして小泉郵政改革の対案で作ったこの郵政改革法案、よかったと思いませんか、大臣。”
“意見の中で、日本郵政、日本郵便も独自の経営努力によって金融二社との多額の内部取引への依存を減らし、金融二社株式処分後のビジネスモデルの形成に向けて内部取引を見直していくと言っておりますが、先ほどあったように、郵便は値上げもしておりますし、サービスも低下していて、今相当な無理をして運営している中で、伸び代があると思わないんですね。ですから、現在の郵政の経営状況に鑑みると、金融二社が完全民営化した後、とりわけユニバーサルサービスである郵政事業、郵便を維持するとは思えないんですけれども、どうでしょうか、大臣。”
“結局、新しいことに手を出しても、投資やビジネスの素人の経営者がやっても失敗してきた、そうした歴史があります。 資料一ですけれども、日本郵政グループの決算の概要を見ると、先ほど政府から答弁があったように、オレンジ色の日本郵政グループの連結での経営収益は年々下がっております。これを見たら分かるように、圧倒的に収益を支えているのは銀行、かんぽ生命保険の二つであって、とりわけかんぽの役割が物すごく大きいんですが、郵政民営化委員会の意見では指摘されていないんですけれども、かんぽの減少の方が深刻なんじゃないかと私は思っております。 ほかのものを見ると、かんぽのお客さんの多くは高齢者であって、新しい若い層のお客さんが増えていないというようなことになっておりますし、かんぽ会社自身、株価も時価総額が三社の中で最低の水準で、低位安定をやっております。”
“でも、最後に配達するのは、ドローンが普及でもしない限り人手じゃなきゃならないわけですし、やはりブラック企業であればあるほど嫌われる、そういう構造に今ありますから、そこが現状だと私は思います。 そうした中、郵政民営化委員会で、事態打開の鍵の一つはDXであるとしております。金融二社の全株式処分後のビジネスモデルが明らかになれば、今後の経営の在り方も明らかとなり、金融二社の全株式処分に向けた方針もおのずと見えてくるだろうと書いてあるんですけれども、全株式処分後のビジネスモデルがそもそも明らかになっていないこと自体がびっくりぽんで、それなのに強く支持するという郵政民営化委員会の意見というのは何なんだろうなと思いますけれども。 そういって、二〇二一年にDX化の決定打として最高のパートナーと社長が言って組んだ楽天に千五百億円出資したものの、結局、株暴落で八百五十億円の特別損失を昨年六月三十日に計上しました。これは、かつて海外物流事業でもうけるんだといってオーストラリアのトール・ホールディングスを六千二百億円で買収して、四千億円もの減損をして売却した、そのことを思い出すんですね。”
“今日の朝も、その意見を伝えにわざわざ事務所に来た方がいらっしゃいました。 大臣、こういう現状があるということを認識されていらっしゃいますでしょうか。”
“ありがとうございます。その傾向は変わっていないことを確認いたしました。 結構無理な経営によるひずみも出ているんですね。不祥事の話が書かれていましたけれども、皆さん御存じのように、二〇一九年にはかんぽ生命による不適切保険販売が大きな社会問題になりましたし、ゆうちょ銀行の方でも投信の販売が不適切であったと言われておりますし、つい最近、昨年は、経済産業省の調査で、日本郵便は物価高での取引先への価格転嫁が最低評価。ブラック企業との汚名を着せられております。 地元でもいろいろな意見を聞いておりまして、ノルマのきついかんぽ生命はどんどんどんどん人が辞めていっているとか、日本郵便で配達要員が圧倒的に人手不足で、アルバイトも入らないし、正社員も入らない、ブラック企業ぶりが嫌われていて人が寄りつかない、現役の俺らは七十歳になってもこの仕事を辞めさせてもらえないんじゃないかとか、一番の繁忙期の年末は休みも取れず、寝ることもできず、もう忙し過ぎて地獄だとか、いろいろな状況があって、働く現場は大変な状況にあるという声が私のところには連日多く寄せられております。”
“今の答弁は全部役所が作った答弁だと思うんですけれども、顧客目線じゃないんですよ。全部が会社側の目線からの宣伝なり言い訳であって、私は地元の郵便サービスをこれまで利用している人の目線ではないと思いますので、今の答弁は大臣がふだん地元で聞いている話から受けた本意ではないというふうに勝手に受け止めさせていただきたいと思っております。 そうした中、令和三年の郵政民営化委員会の意見の中ではこう書いております。日本郵政グループは相次ぐ不祥事や業績の低迷により危機的状況にある、郵政三社の株式上場以来続いているグループの全体の減収、減益の傾向に歯止めがかかっておらず、金融業、とりわけ銀行業の収益力の低下によりグループ全体の収益力は確実に低下している。 今でもこの状況は変わっていないと考えるか、端的にイエスかノーかで、どうぞ、政府参考人の方、お答えください。”
“正直言って、郵政民営化して何もよくなっていないというのが多く届いている声だし、ここにいらっしゃる政治家の皆さんにもそういう声は届いているのではないかと思います。 日本郵政グループがディスクロージャー誌の統合報告書でグループ総合満足度は七割を超える高い満足度といって、レクのときに説明を受けましたけれども、確かに、窓口の郵便局員の方は頑張っていらっしゃるから、郵便局の対応については皆さん不満がないと思うんです。ただ、あれだけ大騒ぎして国民を二分して行われた郵政民営化で果たして郵便サービスはよくなったのかと問われれば、肌感覚としてなかなか、いいと言われる方は少ないんじゃないかと思うんですけれども。 大臣、政治家として日常地元にいらっしゃる中で、郵政改革の成果として今の郵政事業は国民に満足を与えられているとお考えでしょうか。思いをお答えください。”
“注意深い答えですけれども、思いは大体分かったような思いであります。 さて、昨年の年末、十二月十八日に、定形郵便の封書が八十四円から百十円に、はがきが六十三円から八十五円に。ちっちゃいように見えますけれども、三割値上げですから衝撃です。私のメールアドレスには、今年から年賀状は紙じゃなくてメールにしますというのが、膨大なメールが殺到いたしました。 最近は土曜日や翌日の配達がなくなって、ポストに入れてもいつ届くか分からないから郵便局が使えないんだよなんという声も私の元には届いております。 昔はよく豚の貯金箱に硬貨を入れて、それを郵便局に貯金するんですけれども、昔は無料だったんですけれども、二〇二二年以降は有料になって、四月からちょっと緩和されるようでありますけれども、かつて無料だったのが有料になったりしております。 昨年五月、日経新聞のインタビューで日本郵政の増田社長は、郵便局は四〇年が一つのタイミングになる、地方だけでなく都心も整理が必要になるといって、今後の郵便局の大幅な整理を示唆するような声もあります。”
“ちょっとよく分からなかったですけれども、先ほどの第一問目の大臣の答弁からすると、立法府の議論あるいは政党側の議論が郵政民営化委員会の意見をオーバーライド、乗り越える可能性もあると考えてよろしいでしょうか。”
“政府にいる政治家としては、そのような答弁になるかと思います。 ただ、令和三年の郵政民営化委員会の意見では、日本郵政グループによる全株式処分に向けた決意を強く支持するとしておりまして、大体三年に一回新しい意見が出てきますから、令和三年ですから令和六年、今年の春頃を目指して郵政民営化委員会で更に意見が取りまとめられるかと思います。そうした中で論点として金融二社株式の早期処分に向けた道筋ということが議論され、間もなく意見が取りまとめられるんですけれども、これはこれでまた、国会あるいは政党の議論には影響されない独立のものと考えてよろしいんでしょうか。”
“二月八日に予算委員会で城内委員が質問して、松本大臣が答弁に立って、三事業一体での経営などの観点から議連におきましても様々な御議論がなされていることと承知しておりまして、政府としてもそのような御意見を踏まえつつ郵政事業の安定的かつ継続的な提供を確保することに努めてまいりたいと答弁しておりまして、方向性において大きな異論がないというように見受けられるんですけれども、そのようなことでよろしいでしょうか、大臣。”
“ありがとうございます。 全く私も同感でありまして、二〇一二年の民主党政権時に与野党合意をして実現した改正郵政民営化法の中でも、あまねく全国において公平に利用できることが確保できるよう郵便局ネットワークを維持するものと七条の二第一項で掲げ、第二項では先ほど大臣がおっしゃった公益性、地域性というものが掲げられておりますし、これは日本独特のものではなくて、万国郵便条約の中でも、第三条一項で、加盟国は、全ての利用者がその質を重視した郵便の役務を加盟国の領域の全ての地点において恒久的に、かつ合理的な価格の下で受けることができるような普遍的な郵便業務の提供を受ける権利を享有することを確保するとありますから、万国共通の価値観なのだというふうに思います。 そこで、産経新聞が一月六日に報道いたしましたけれども、自民党内の議連だと思いますけれども、金融二社の株式の完全売却を修正する法案が検討されているという報道がなされました。”
“有志の会の福島伸享でございます。 今日は、郵政事業につきまして、松本大臣、かつての尊敬する同じ党の先輩でありましたけれども、胸をかりるような思いで質問させていただきたいと思っております。 私の母方の祖父の実家は広島県の山奥で、明治以来、郵便局長を昔やっておりました。今はやっておりませんけれども。役人時代も中央省庁再編で郵政事業をどうするかという議論を行ったり、民主党政権時代には、いわゆる小泉郵政改革の波に浪人中は翻弄されたりということで、この事業に様々関わってまいりました。 まず第一点、大臣に御確認したいのは、郵政事業として最後まで維持しなければならない重要な価値というのは一体何と考えるか。担当大臣として、また政治家としての松本大臣の思いをお聞かせいただければと思います。”
“どっちを優先させるか、あらかじめ計画とかマニュアルに決めなきゃならないけれども、そうしたことは今の計画やマニュアルには何も書いておりません。 繰り返しますけれども、お役所は、計画やマニュアルに書いてあれば、そのとおり忠実に、大みそかであっても宿直をして、災害があればちゃんと駆けつける優秀さと規律を持っているんですよ。 ただ、それを作るのは政治家です。原子力規制委員会は絶対やりません。防災の専門家でもないです。原子力の知見と防災の知見はまた別ですから、それを総合させて、あらゆる可能性を想定して計画やマニュアルを作るという、その場を設定するのは政治家の役割ですから、是非、伊藤大臣、環境大臣じゃなくて、原子力防災の大事な役割も担っていると思って、今回の震災をきっかけに、もう一度、特に複合災害の面も含めて、あと国民への広報の部分も重点的に、計画、マニュアルを是非見直していただきますようリーダーシップを発揮していただきますことをお願い申し上げまして、私からの質問とさせていただきます。 よろしくお願いします。ありがとうございます。”
“私は経産省で原子力立地の仕事をしていて、そのときは、原子力は外に放射能が漏れないから、災害対策の法律は必要ないと私は説明していたんです。ジェー・シー・オー事故が起きたら全く何もできなかった。現地の消防隊員の人が突っ込まざるを得なかった。 その後、原子力災害対策特別措置法というのを作って、東日本大震災が起きてみたら、やはりそれでも対応できなかったんです。時の首相はこんな法律は使えないと言っていましたけれども、そうじゃないんです。ちゃんと基本を備えたものをやっていなかったし、十年たつうちに、喉元過ぎればで忘れ去られて、生きたものになっていなかったんですね。 もう三度目は本当に嫌なんです、私。絶対に起こしたくない。今の政府の感覚を見ている限り、複合災害でもう私は対応できないと思いますよ。 今回だって、オフサイトセンターに避難者が押し寄せてきたら、原子力災害の対応ができないんですよ。でも、どこかで、原子力災害を優先するのか、避難者の救助を優先するのか、これはどっちかを選択しなきゃならないときだってあるんです。”
“だから、私は、地震や津波との複合災害に対する原子力災害対策指針とか、原子力防災計画とか、あるいは防災基本計画の中で、もっと分厚く、特に原子力は、複合災害でも原子力と自然災害の複合災害というのは、原子力災害を優先させるのか、津波を優先させるのか、これは物すごく大きな政治判断なんです。役人じゃできません、これは。政治家が価値判断をして、何を優先させてやるのかというのを決めるのが計画であり、マニュアルなんですよ。 これは本気になってやらなきゃ、岸田政権は再稼働を進めて、伊藤大臣の地元も原発が宮城県にありますよね。みんなどこの自治体もそれで苦労していると思いますので、複合災害に関する防災、原子力とほかの天災の複合災害に関する計画とかマニュアルをもっと根本的に充実させるように早急に取りかかるべきだと思うんですけれども、大臣の御見解はいかがでしょうか。”
“要するに、最後のことなんです。 今の、最初の認識は全く甘いですよ。事故が起きて十分や二十分で、その原子力のサイトが安全だなんて到底確認できないですよ、未知のものだってあるんだから。早いんですよ、判断が。しかし、そういうときに備えて避難の準備を始めるというのを想定して、それが防災の考えですよ。あなたみたいな考えでやっている人が政府の防災対策をやることは、非常に私にとっては不安です。 なぜこのことを言うかというと、私の地元も東海第二原発があって、今、やはり大きな問題は複合災害です。三十キロ圏内に百万人近くの人が住んでいて、地震や津波が起きたときに本当に避難できるか。地方自治体も、そうした計画を作るのにもう本当に苦労しているわけです。 防災基本計画の中で、複合災害に対する対応の記述はごく僅かです。今の内閣府のような答弁をする方が政府にいれば、もし地震や津波との複合災害に遭ったら、恐らく避難所も分からないし、事後的に、だだだだだっと後になってやるようになっちゃったら、もうこれはどつぼですよ。菅内閣よりひどい状況になってしまうと私は思います。”
“私が聞きたいのはそのことじゃありません。一般的な災害の情報収集なんですよ。現地の原子力防災専門官とかがやらなければならないのは、原子力災害に備えた避難場所とか、それはもう決めているわけですよね、屋内退避の場所とか。そういうのはちゃんと調べたんですかというのを聞いているんです。”
“もうちょっと別の視点からなんですけれども、今回は、地震が起きた中での原子力の対応がどうだということになりました。当然、今回は何もなかったけれども、地震が起きたときに放射能が外に漏れる可能性もあると思って、避難とかの準備も現地でやらなければならないというふうに私は思います。 そのことも踏まえて、現地の初動マニュアルでも、災害が起きたときに、住民の連絡の状況とか、避難場所の準備状況とか、現場周辺の交通及び交通規制の状況などを、情報収集すべき事項としてマニュアルには記載されております。 今回、万が一放射能が漏れたときに、住民の避難が必要なわけです。でも、今回、道路が寸断されたり、そもそも、屋内避難しようにも、屋内避難すべき家が潰れちゃったりとか、様々な情報がありますけれども、現地では、誰がどのような情報収集をして、その状況がどのように警戒本部に伝えられたんでしょうか。”
“大臣、役所にいると必ず、三条委員会ですから原子力規制委員会でやりますと、昨日のレクのときもさんざん事務方はそれを言ってきたんです。それじゃ駄目なんです。原子力防災基本計画とか防災業務計画とか災害対応初動マニュアルというのがあるので、そこに記載しなきゃならないんです。 役所って、マニュアルに書いてあれば、さっきの宿直のように律儀にやってくれますけれども、それに書かないと、書かないことは逆にやらないということになってしまうので、私は、災害時の原子力規制委員会や政府の情報発信の仕方については、もう一度、防災基本計画から見直さなきゃならないと思う。これはすごく記述が薄いんですよ。それをやるのは内閣府の原子力防災担当の役割だと思いますので、きちんと、これから計画、マニュアルを見直すべきで、特に大臣のリーダーシップをもって見直しをさせるべきだと思うんですけれども、大臣の思いを聞かせてください。”
“私は、基本は、電力会社に情報を出させるだけじゃなくて、今現地に人がいるわけですから、何か電力会社が情報を発したら、常に現地の原子力保安検査官とか防災専門官が現地に赴いて、例えば写真に撮ったり動画に撮ったりして、それだけじゃ駄目です、やはり原子力規制委員会の専門家がリスク評価を行うんです。それはどのぐらいのリスクがあるのか、安全なのか、リスクが高いのか。それをちゃんと専門家が直接国民に語りかけるということをルーチンとして、何とか事態とか、何とか宣言が解除された後もやることが必要だと思うんですけれども、大臣、お考えはいかがでしょうか。”
“そうなんですよ。専門家から何一つなくて、自分で勝手に安全だと思っているとしか国民からは見られようがないんですね。 なぜこうなっているかといったら、様々な防災業務計画とかマニュアルが、警戒事態とか、何とか事態のときの広報しか書いていないんですよ。その後のことは何も書いていないんです。どこで、例えば原子力規制委員会がいつ出るって、今、十日後でも全然問題ないと。私、こんな感覚でいる限り、原子力規制委員会は国民に信頼されないと思います。 私が難しいなと思うのは、三条委員会というのは、なかなか政治のリーダーシップが発揮できないんですよ。でも、それは、個別の規制の案件については、それは関与してはいけません。でも、全体の大枠の防災の枠組みというのは政府全体でやることですね。ですから、伊藤大臣は内閣府の特命担当大臣として原子力防災を担当されているんだと思います。今の答弁を見たとおり、原子力規制委員会にずっと任せていると、およそ国民の感覚からはかけ離れたことをやりがちになるからこそ、折に触れて政治のリーダーシップがなければならないと思います。”
“ただ、隣に例えば委員長なり原子力規制委員会の委員の専門家の方が座っていらっしゃって、この事象についてはこういうふうなリスクがあるから安心なんですとか、まだリスクはこうあるから警戒が必要ですとか、そういうことをおっしゃっていただければ、ネットで変な情報が尾ひれがついて流れることも少なくなるでありましょうし、国民の皆さん、安心すると思うんですね。 リスクの評価を行うのが原子力規制委員会の役割なんですけれども、原子力規制委員会は一月十日まで開かれていないんです。先ほど言ったように、二日とか三日とか、いろいろな事象が起きているにもかかわらず、一月十日まで開かれていません。なぜ、原子力規制委員会は一月十日まで開かなかったんでしょうか。 〔山本(有)主査代理退席、主査着席〕”
“大臣、これがいわゆる原子力村と言われる、これは非難して言っているわけじゃないですよ、技術者とか科学者が集まる組織の欠点だと私は思うんです。ずっと私も原子力行政をやっていて、国民の一般の安心というのは、安全の話は今おっしゃったとおりなんです、安心というのは、やはりちゃんとしっかりと発信をしなきゃ、国民に安心感を持っていただけないんですね。 コロナのときに、尾身さんが、常に記者会見のときに横に座って、技術的なことに、記者からの質問に答えていらっしゃいましたよね。ああいうのが私は必要だと思っていまして、ブリーフィングを常に頻繁に行って、問題がなくても行って、でも、そのたびごとに様々な報道に対する質問が飛んでくるでしょう。そうしたことに、規制庁の広報官の人は、理系の人であっても専門家ではありませんから、どうしても表情からその信頼感が見られないんですよ。”
“問題はその後で、翌日の二日に、さっき言った変圧器からの油漏れとか、火災だったんじゃないかというのがあったり、使用済燃料の貯蔵プールが、スロッシングといって地震で水があふれたりとか、あるいはさっき言った放水槽の基礎の沈下とか、あるいは発電所の前の海面上の油膜発生と、あるんですよ。こういうのが、冒頭言った、ネットで広がるネタになっていくんですね。 そうやってみんな心配になったときに、北陸電力のホームページはいろいろ情報が出てくるんですけれども、規制委員会の姿は完全に消えちゃうんです。なぜこれは、委員長、一月一日以降ブリーフィングをしなかったんですか。”
“そういうことなんですね。だから、この辺りもマニュアルを今後見直さなければならないことだと思います。 一番問題なのは、原子力規制委員会からの情報発信に当事者性がないことなんですね。 当日、一月一日の六時半に記者ブリーフィング、八時半に第二回記者ブリーフィングをやりましたけれども、記者ブリーフィングはそれだけです。 私、心配になって、当日、ちょっと老人ホームにいる父を連れて蓼科高原に泊まっていたんですけれども、何かあったらまずいので、ずうっと私はテレビをつけっ放しにして見ていました。私の妻はアナウンサーなんですけれども、見ていて、しゃべる調子がほかの気象庁やNHKのアナウンサーと違っておどおどおどおどしているから、これじゃ何か安心感を持ってもらえないよねなんという話もしていたんですけれども、まあそれはいいとしましょう。”
“このマニュアルでは、現地の警戒本部の広報担当本部が発災後三十分後に現地の地方公共団体や報道機関に情報発信をするとされておりますけれども、これは実際できたのでしょうか。”
“ありがとうございます。 現地の方も、恐らく現地に生まれ育った人じゃないと思います。東京から行っている方で、単身赴任などで行っている方だと思いますけれども、その方もやはり大みそかから、宿直ではないにしても、すぐ参集できるところにお住まいになって、二十分に、十分後に集まっているというのは、これも私は褒めていいことだと思うんです。 ただ、一つ問題なのは、やはり、先ほど、十六時四十五分に北陸電力からの情報が入ったと言っておりますけれども、マニュアルだと、情報収集は努めて現場での確認によるとされていて、行けたのは実際は翌朝ですよね。今規制庁から説明があったように、実際には、地震があると、当日、停電している中で、電気がついているのは非常用電源があるオフサイトセンターだけなんですよね。ですから、みんな地元の人が来ていて、その対応で、現場確認どころじゃないんですね。 やはりこの辺りのこともこれから、後ほど、最後、議論しますけれども、複合災害におけるマニュアルというのを見直さなければならない、そうした一つの教訓になるんじゃないかなと思います。”
“そして、情報収集は努めて現場でやることとなっていますけれども、現地の対応の状況はどうだったんでしょうか。教えてください。”
“ありがとうございます。 もうちょっとはっきりおっしゃった方がよくて、これは、起きたのは一月一日なんですよ。つまり、宿直している方は大みそかから、二人か三人、宿直されていたんですね。本部が二人、東京に四人。四人、この三十一日にちゃんと環境省の規制庁の職員が宿直して、十五分に本部設置しているんですよ。私、これは本当に偉いと思います。もっとみんなに知ってもらっていいと思うんですね。 規制委員長も、お正月にもかかわらず、その十七時三十分、私は決して遅いと思いません。多分、おとそ気分も明けないうちにすぐ駆けつけたというのは、私はこれは評価されていいと思います。 ただ、これは北陸電力から十六時四十五分に来たんですけれども、国の現地にいる人たち、先ほど申し上げた現地の人たちの状況がどうなっていたのかということで、原子力緊急事態等現地対応標準マニュアルというのがありますけれども、それによると、原子力防災官がオフサイトセンターに現地警戒本部をつけて、オフサイトセンターの立ち上げ要請を関係者にするなどということが確認されております。”
“本来であれば、現地に国の職員がいるんだから、ちゃんと見てきて、北陸電力が発表したことが事実かどうかを検査官の観点から見た上で国民に伝えればいいと思うんです。それができていないんじゃないかというふうに思ったんです。 まず第一点、今般の能登半島の地震で、原子力防災対策指針上の警戒事態、震度六以上だと警戒事態に当たると思われます。そのときには、ERC、緊急時対応センターに情報連絡室を設置したり事故警戒本部を設置したり、宿直職員が様々な情報を発信したりというのがマニュアルに定められておりますけれども、まず、職員が参集したのはいつなのか。本部がいつ立ち上がり、職員がいつ出てきて、委員長がいつ出てきて、そうした本部がどのような動きになって、情報は、発災後、十六時十分に地震発生ですけれども、何分後に第一報が入ってきたか。その辺りの事実を教えてください。”
“ありがとうございます。 私は、このホームページを見て、ちょっと、原子力規制委員会というのが、こうした防災に対して何か当事者性が見られないんですね。西村経済産業大臣も、御当人のキャラクターかもしれないけれども、北陸電力にちゃんと情報発信しろと上から言うんだけれども、やはり国民は、北陸電力からの発信だけでは私はなかなか信用できないと思うんですね。 そこで、ちょっと時間を取って、初動がどういうものだったかというのを検証していきたいと思うんですけれども、私、一九九九年にジェー・シー・オーの事故が起きたときに、当時、経産省で原発の立地の仕事をしていたんですけれども、おまえは茨城弁が分かるから行ってこいと言われて科技庁に出向して、その後の原子力災害対策特別措置法というのを作りました。そのときに、それまで現地に国の人はいなかったんですね。 ただ、その後は、原子力防災専門官、原子力運転検査官というのを置いて、当然、志賀原発にも置いています。ホームページもあるんですけれども、この事故後、ホームページを見ても、何の情報も出てきません。”
“あるいは、冷却水の放水槽の水位が変わっちゃったとか、あるいは発電所の外の海には油の膜が浮いていたとかいうと、これはもしかしたらまずいんじゃないかとみんな思うわけですよ。そうした不安を持ってこのホームページをクリックしても、恐らく得たい情報は得られないと思うんですね。 今、映像とか画像とか、いろいろな手段があるわけですから、委員長、まだ見直すということですけれども、やはりこれはセンスないと思うんです、はっきり言って。顧客の観点に立っていないから、このデザインも含めて、もっと得やすい情報というのを発信すべきだと思いますけれども、いかがでしょうか。”