福島伸享
有志の会 · Japan
“確かに、廃止かどうかというので熾烈な議論があって、文書にはなっていないけれども、五年後の、猶予期間の中で、政党支部にまで企業・団体献金を認めるという案を、一定の合意点には、合意点と言うのがいいか分からないですけれども、制度的な面としてやったんですけれども、どうも、先ほど谷口先生がおっしゃったように、最初、この制度が導入される前は、自民党の政党支部は五千しかなかったわけですね。それが今、八千近くまで膨らんでいるというのは、やはりこれは、企業・団体献金を受け取るために支部をつくっているんじゃないかと言わざるを得ないし、やはり私は、政党、個人にひもづくような団体に企業・団体献金が出されるというのは、そこはいろいろな問題が生じる温床になると思うから、私は、国民民主党、公明党の案と…”
“有志の会の福島伸享でございます。 中北先生、谷口先生、本当に今日はありがとうございます。 前回の通常国会の参考人質疑で、谷口先生から、いきなり企業・団体献金禁止にいくんじゃなくて、ステップ・バイ・ステップでいく道があるんじゃないかという御示唆をいただいて、そこでちょうど公明党、国民民主党の素案が出てきたということもあって、私は真っ先に、これを条文化したものをベースに折り合える点を見つけるべきじゃないかというのを、さきの通常国会で指摘をさせていただきました。 そうした意味では、この参考人質疑を通じて、異なる立場の政党が合意に向かって進んでいるという中での今日の参考人質疑でありますので、是非とも先生方から、与党推薦、野党推薦にこだわらず、合意形成に向けた御知見をいただければと…”
“確かに成り立ちが違うんですよ。この委員会でも、ある自民党の若い議員の方がこういう発言をされています。都道府県連しか受皿にならないということになると、地域の政党支部への企業・団体献金を使うことによって、企業の皆さんがその政党支部にこういう政策をやってほしいというような、そういう思いを託すことができなくなってしまいますし、一方で、地域支部の方は、その声を拾って政策に反映していく、そのための原資を失ってしまうことになります。要するに、お金をもらわなきゃ話を聞いてやらない、そういう政党だったら、私は、そんな政党は、成り立ちが違うんじゃなくて、そもそも政党の在り方として間違えていると思うし、その声を拾っていくためには、その政党支部がお金を企業からもらわなきゃ、運営しなきゃならない。…”
“全くへ理屈にもなっていないと思いますよ、一生懸命お考えになったんでしょうけれども。 企業・団体献金の禁止、規制強化だって、自民党以外みんな、それをやろうと言っているわけだし、しかも、定数削減に合意しているといっても、二十、二十五の削減なんて誰も認めていないのにその条項を入れているわけですから、全くそれは私は理由にならないと思いますので、恥ずかしい答弁だと思われた方がいいと思います。 私は、この維新の皆さんの思いは大事だと思うんです。これまで一緒に池下さんや皆さんと議論している中で、その思いは全く共感しますよ。そうであるとするならば、維新の取るべき道は二つなんですよ。この法案、今議論している法案に、万が一結論が出なければ企業・団体献金は廃止するという協定を設けるか、それか、…”
“それがダブルスタンダードなんですよ。だって、定数削減だって各党会派で意見の違いがあるから、実現するために、強引な、自動的にこっちの定数削減にするという条文にしたんだから。今の論に立つのならば、こっちの法案に自動的に企業・団体献金が結論が出なかった場合には禁止されるというやつが出るのが当たり前じゃないですか。それは、提出者なんだから、そう変えられるじゃないですか。 これはみんな国民の皆さんが見ていることでありますから、本当にこれは維新さんの政党としての在り方そのものが問われる問題だと思うんです。私は、皆さんとこういういろいろ議論をさせていただいて、決して志は曲がっていないと思いますから、是非この国会、ちゃんと協議に応じて、よりよい案を作りましょうよ。 私だって国民党、公明党…”
“有志の会の福島伸享でございます。 まず、今国会提出の衆八号法案について、十二月四日の意見表明では論じるまでもない法案だと申し上げましたけれども、若干確認したいことがあるので、質問したいというふうに思います。 この法案の第三条では、「前条第一項の結論に基づき、必要があると認められるときは、速やかに法制上の措置その他の措置が講じられるものとする。」というふうにされております。前条第一項の結論というのは第三者委員会の結論でありますけれども、「必要があると認められるとき」とあることは、第二条第二項で定める合議制の組織で結論が出たとしても、法制上の措置その他の措置を講じないことがあったり、あるいはその第三者委員会の結論と違う措置を講じることもあり得るというふうに捉えてよろしいのか、…”
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“私も選挙制度の協議会のメンバーでありますので、来年の春ぐらいに結論を出すことを目指しておりますので、そこに貢献したいと思っているんですけれども。 もう一点御答弁いただきたいんですけれども、この間、中選挙区時代と小選挙区の両方を知っている大臣の世代はほとんどいらっしゃらなくなっているんですね。日本の政治とか政治家の質とか政治の在り方、それがどういうふうに変わったと実感をされているか、なかなか話を聞ける機会がなくなっているので、これを機に教えていただければと思います。”
“大臣も、ちょっと古い記事ですけれども、二〇一二年三月の赤旗新聞、そこで、小選挙区制度が日本の政治にもたらした悪影響は計り知れないものがありますということをおっしゃっています。二〇一九年七月五日の朝日新聞では、議員の質が落ちた最大の要因は衆議院の小選挙区比例代表並立制にあるとおっしゃっております。 一昨日の委員会でも、小選挙区が政治改革だ、それに反対するやつは守旧派だ、抵抗勢力だと言われました、私は亡くなっていなかった島村元農水大臣と二人で最後まで抵抗しましたということをおっしゃっていますけれども、大臣、小選挙区制度が導入されて三十年ぐらいたって、日本の政治は小選挙区制度によってどうなったと考えているか、あり得べき選挙制度はどのようなものとお考えになっているのか、その点についての見解を教えてください。”
“有志の会の福島伸享でございます。 一昨日に続いて、すっきりしたところで、大臣、よろしくお願い申し上げます。 ちょっと質疑の順番を変えて、一番最後の質問から質問するんですけれども、政治改革についてということで。 平成の政治改革はリクルート事件をきっかけにして行われたものでありますけれども、そのときに求められたのは、政権交代がある二大政党制になれば政権交代が起きて政治というのはきれいになるんだといって行われて、小選挙区比例代表並立制というのが導入されました。二月二十六日の予算委員会で石破総理に私はそのことを聞いたんですけれども、石破総理は、平成の政治改革では小選挙区制を推進していた、だけれども仕組みとして二大政党に収れんすると考えたのは間違えておりましたと、明確に間違いだったということをお認めいただきました。 私は、政治改革の柱として衆議院選挙制度改革の抜本改革を実現する超党派の議員連盟の幹事長を仰せつかっておりまして、今、全部の衆議院を構成する政党、会派から代表者を出していただいて、百八十人、三分の一以上の人に参加していただいております。”
“先日の参考人が指摘したような現場の実務からの問題点には説得力があると皆さん思いませんでしたか。 今回、これまで法律上曖昧であったため大きな問題とはならなかったことが、この法案で旧区分所有者に損害賠償請求権があることを明記したことで顕示化され、修正が利かなくなってしまいます。にもかかわらず、附則の検討事項を追加する修正案を出して、それを実現したことをもって賛成するということも、私は、その修正案の害悪が分からずにやっているんだとすれば、きちんともうちょっと自分の出された法律を読んでいただきたいと思いますし、もし分かってやっているんだとすれば、私は、反対者に理解したふりをするだけの詐欺的な、まさに野党しぐさと言わざるを得ません。本文を修正しなければ何の意味もないんです。 与党は政府案に黙って賛成、野党は害悪のある条文であっても修正をかち取れれば賛成という国会の論理ではなく、政治家として国民のために何が必要なのかという価値判断を行うべきです。国民のための法律にするなら、政府案の本文を修正することにちゅうちょしない姿勢を改めて求めまして、反対討論といたします。 以上です。”
“難しい法理論を駆使していますが、そこに、今マンションに住んでいる人の権利をどう守るかというマンション政策からの議論はほとんどなかったように見えます。そして、政府の審議会では異例のことですけれども、佐久間部会長自身が長広舌を振るい、自説を強引に押しつける姿が目立ちました。このような異常なプロセスで作られた法案だからこそ、今なお大きな反対の声が上がっているんです。 今日、賛成の起立をしようとしている委員諸君に訴えたいと思います。私たち立法府の役割は何なのか。それは、正しい法理論を追求することではありません。法理論上存在する権利を守ることでもありません。選挙で国民の負託を受けている私たちの役割は、本当に困っている人、幸せに生きるための権利を侵害されている人を守るために、憲法の下での実際に生きた法律を作ることです。 今回の法改正で、今住んでもいない旧区分所有者の損害賠償請求権を守ることがそこまで大事ですか。投資目的で購入する外国人が増えたり、マンションをめぐる環境が根本的に変わる中で、学者では想定し得ないような利益を追求した新たな行動が出てくることも容易に予測されます。”
“何度も済みません。有志の会の福島伸享です。 ただいま採決に付されようとしている法案について、反対の立場から討論を行います。 老朽マンション等の管理や再生を円滑にするために本法案で定められている多くの事項は、喫緊の課題を解決するために有効なものとして基本的には賛成です。しかし、共用部分に係る損害賠償請求権の行使の円滑化については問題が多く、一度今回のように改正してしまえば、以降の法改正では対応できない深刻な問題が生ずるおそれがあるため、法案には反対せざるを得ません。 当初、法務省、国交省とマンション問題に取り組む弁護士グループの双方から意見を聞いて、この間、ゴールデンウィーク中も条文や審議会の議事録と取っ組み合いをして私なりに考えてきましたけれども、先日の参考人質疑での議論を受けて、反対すべき法案であると腹にすっと落ちました。 まず、立法過程に大きな問題があります。法制審議会区分所有法制部会は、様々な立場の人がメンバーに入っているにもかかわらず、民法学者と実務家弁護士との対立のまま進みました。”
“理解はできません。 それは、やはり区分所有権に伴う損害賠償権がどこにあるかというのがグレーだから今までのものが成り立って、もう一回そこに戻さないと、検討する余地がないんですよ。決まっちゃうんですよ。区分所有権に伴う損害賠償権が旧区分所有者にあるということを確定してしまったら取れる方策がなくなる方がいるからおっしゃるのであって、そう答弁するのであれば、私は、しっかりと法律の条文に忠実に勉強していただければということを申し上げまして、私からの質問とさせていただきます。 ありがとうございます。”
“なぜこんな修正案で、これまで多くの皆さんも議論を聞いてきたと思うけれども、この法案に賛成することになったのか、私は大いに疑問であると思います。その点について、最後、御答弁をお願いいたします。”
“私が申し上げているのは、守るべき財産権の価値というのは、さっき言った、瑕疵が見つかって、その後自分で負担した後に譲るという場合ぐらいなんですよ。大きな財産権の大層な話じゃないんですよ。学者のその大層な話を信じているから、そういう答弁になっちゃうんですね。 私は、この法案は大きな欠陥があると思います。欠陥を直すためには、区分所有法、今の改正法の、又は区分所有者であった者とか、書面又は電磁的方法による別段の意思表示をした区分者であった者を除くという規定を削除すればいいと思います。その上で立憲民主党の修正案が加わっていれば、私は賛成します、それに。でも、立憲民主党の改正案の最大の欠点は、その本文が直っていないんですよ。 これは、さっきも言ったように、遡及されて適用されるんですよ。区分所有者、旧区分所有者に損害賠償請求権があるというのは、全てのこれまでの所有者に係ってくるんですよ。だから、一回これを改正したら、どんな立派な附帯決議の検討条項を置こうが、取れる対策というのは極めて限定されたものになってしまう。”
“先ほど来、たがや議員の質問に答えて、大臣は、財産権への必要な配慮を行いながら、適法なマンション管理を行うと答弁しました。その答弁書は読まないでくださいね。 なぜなら、私がなぜこの話をしたかといったら、今回、当然承継を取らなかった場合に、法務省が答弁してきた利益と、それとこの当然承継を入れなかったことに伴って生じる被害を考えたときに、どっちが大事ですか。誰の権利を守りますか。端的に、大臣、お答えください。両方というのは私はあり得ないと思うんです。比較して、もう明らかなんです。具体的な、今申し上げたことについて、どっちが大事だか、お答えいただけませんでしょうか。”
“これはあえて聞かないですけれどもね。 大きな弊害があることが明らかだし、マンション管理規約も、さっき言ったように、これから所有権を移転する旧区分者には適用されるけれども、これまで既に区分所有権を移転した人たちには適用されないというのは、全く意味がないんですね。 ですから、法務省とか学者の先生が財産権を守るともっともらしく言っているけれども、その財産権、守られるべき財産権の具体的なのは、先ほど来言われているような、瑕疵が見つかった後に自分でお金を出して修繕して、その後移転するという、その場合だけなんですよ。そのときの手当てさえやれば、私は、所有権の移転に伴って損害賠償請求権が移るとやっても、法律上、公共の福祉にむしろかなうんじゃないかというふうに思うんですね。 それを見るには、やはりこれは価値観なんですよ。法律上の権利があるんだから、その権利は守らなければならない、これは学者の論理です。実際に欠陥マンションを十分な損害賠償金を得てしっかりと直したいという、実経済上の利害の対立なんですね。”
“でも、このマンション管理規約は、この規約を改定する前に所有していた人には適用されないんですよ。つまり、今生じている旧区分所有者には全く適用されないわけですよ。だから、ほとんど私は意味がないと言わざるを得ないと思います。 以上、見てきたように、旧区分所有者に損害賠償請求権を残す法案は、マンション購入者や住んでいる人から見れば、守られるべき利益というのはほとんどないんですよ。仮に旧区分所有者に損害賠償請求権を認めなかったとしても、私は十分、商行為、契約で対応可能なものだと考えます。 一方、今回の法改正で初めて、旧区分所有者に損害賠償権が存続することを法文上明確にしたわけですね。今はグレーだと弁護士の皆さんは言っていましたけれども。 そもそも、旧区分所有者への通知などに膨大な負担がかかります。旧区分所有者の権利意識が芽生えて、通知が来れば、今まで以上にその権利を行使する者が増大して、現在住んでいる人たちの修補に係る負担が増える可能性がある。第三者にこの損害賠償請求権が譲渡されると、不適切な、もうまさにこれは金融ビジネスになっていっちゃって、そうしたものが生まれる可能性がある。”
“だから、例えばニュースで、瑕疵のあるマンションがあって、修繕に何億かかるとニュースがわあっと流れるじゃないですか。そうしたら、昔そこに住んでいた人が、あっ、自分に損害賠償請求権があるといって、私なら、けちなので、意思表示を留保してお金を楽しみにすると思うし、もっと悪い人は、前も言っているように、そうした、例えばタワマンだったら、何十戸も所有権が移転している、区分所有権が移転しているとしたら、それを集めて、じゃ、私が代理して賠償権を集めて、一定の手数料は私に下さい、じゃ、あなたに現金で渡しますというビジネスをやる人が現れるわけですね。 更に言えば、外国人が多数の投資用のマンションなんかだと、別段の損害賠償請求権の行使を求める旧区分所有者が多数となって、仮に修補をしたいと思っても、別段の意思表示をみんなするから十分な修補資金が得られないという場合、今の住んでいる人だけで、更に賠償に加えて払わなきゃならないなんて場合も出るわけですね。そうなるんじゃないかと思うんですが、どうですか。”
“この規定を併せて見れば、今まで、まさか自分が昔住んでいたマンションの瑕疵に対する損害賠償請求権があるなんて想像もしなかった人が、改めて、これがある、こう思っちゃうわけですね。 こうしたこの別段の意思表示というのは、まず、いつまでになされる必要があるんでしょうか。”
“だから、全ての過去の今までの取引にわたって適用されるというのが一番のポイントなんです。それと、マンション管理規約との差なんですけれども。 区分所有法改正法案二十六条第五項第二号に基づき、共用部分の契約不適合に係る損害賠償請求に関する訴訟を起こしたとき、それは、保険金の請求権を有する者、つまり、旧区分所有者に通知しなきゃならないんですよ。古いマンションにずっと昔に住んでいた人とか、国内に居住していない外国人とか、あるいは相続されちゃっている場合とか、いろいろな場合があっても通知しなきゃならないって、私、本当にこれは問題、困難だと思いますよ。でも、今回、それを新たにやらなきゃならないという、そうした困難な、管理者がやらなきゃならないという難しさがあります。 通知が来て初めて、契約不適合が発生したんだ、二十年前に住んでいたマンションだけれども、契約不適合が見つかったんだと。それを見たら、自分に損害賠償請求権があるじゃないかと知って、ああ、これは金になるなと思って、別段の意思表示をする場合だってあるわけですね。”
“ないんですね。だから、結局、旧区分所有者が守られるべき権利というのは、瑕疵が見つかって、その後に何らかの負担をして売らなきゃならないというごく限界事例だけであって、それ以上の、財産権を守るといったって、その程度の、その程度と言うのも失礼ですけれども、そのレベルの財産権を守るということなんですね。 一方、旧区分所有者に損害賠償権が移ることで生じる問題というのも幾つかあります。これまでも議論でいろいろ出ておりますけれども、区分所有法第二十六条第二項の、元区分所有者が別段に損害賠償請求権を行使できる規定、これは、これまで分譲された全てのマンション区分所有者に適用されると考えていいですね。端的にお答えください。”
“いや、私が聞いているのは、損害賠償請求権は瑕疵のある部分の修補以外でも理論上はあり得るんですけれども、実際にそうした事例は想定し得るんですかと。今言ったのは、全部、共用部分の修補の話ですよね。それ以外で、あるのかないのか、端的に、あるなし、あるいは、具体的に考えられない。御答弁を端的に。”
“もうそれしかないんですよ。それも大事な話ですよ。大事な話ですけれども、私は、それは、仮に当然承継という法律を作った場合に、当然、商行為はそれを前提に行われるわけですから、そこでおのずと契約の中で、どういうふうに、そこの、お互い発生する、損害賠償請求で得たお金と、マンションの払うお金と、それをどう精算していくかというのは、おのずとそれは、ルールができれば、一般の民間の商行為の中で解決はおのずとされるべきであるし、それは疑義が生じる場合もあるでしょう。それは、訴訟の中で次第に規範がつくられていくのであって、それが、こうした問題、今おっしゃったような問題があるから当然承継はできないというところまでいかないんじゃないかなというふうに私は思います。 損害賠償請求権、今、共用部分の修補の話をしておりますけれども、それ以外で、旧区分所有者が損害賠償請求権を持っていなければ旧区分所有者の財産権が著しく侵害される、そうした事例は想定されるんでしょうか。端的にお願いします。”
“ありがとうございます。 一見、これを聞くと、もっともらしく聞こえるでしょう。違うんですよ。これは、旧区分所有者に損害賠償請求権があるとするから、実際の取引とかマンションに住む人の実態と違う、そごが生じているからこそ、そうした措置を講じなきゃならないんですよ。住んでいない人が管理組合の管理者の規律に服することができないし、その管理者を監督することもできないから、だから入れたというんですけれども、それは本来、損害賠償請求権が移っているのであればそんな問題は起きないわけですね。 これは、だから、トートロジーというか、裏側みたいな論理であって、そうした矛盾が生じること自体が、この所有権にこだわった考えによるその結果なんだというふうに私は思うんです。 もう一つ、先ほど来もう何度も、馬淵委員や徳安議員の議論に答えていらっしゃいますけれども、新たな区分所有者へ損害賠償請求権が当然継承されるという制度をつくった場合、具体的に旧区分所有者のどういう権利が侵害されるのか。”
“まさにそういうことなんですよ。民法学者に聞いたら、それは財産権が大事と言うに決まっているんですよ。マンションの関係の人から見たら、マンションを適正に管理することが大事だと言うに決まっているんですよ。そのどちらが公共の福祉にかなうかというのは、それは我々が判断することであって、佐久間部会長が判断することではないと私は思いますよ。 沖野参考人も、参考人質疑のときに、修理を実現するためには財産権ぐらい踏みつけてもいいんだという議論であると、それはかなり正当化が非常に困難と言っていますけれども、これはまさに民法学者としての見解であって、私は、一般的な法理論ではない、価値判断であって、価値判断するのは我々だということをまず前提にしなきゃならないんです。 その上で見たときに、なぜこの法案がなかなか難しいなと思うかというのは、具体的に、誰がどのように得して、あるいは誰の権利がどのように侵害されるかというイメージが湧かないからなんですね。”
“一般論として、こうした憲法上定められる財産権が守られるべきものであっても、様々な比較考量の結果、公共の福祉のためにはその財産権を制約するという立法をすることは可能なのかどうか、その点をお答えいただければと思います。”
“法律を作るのは我々なんですよ。そうなんですね。だから、法学者の議論というのをうのみにしては私はいけないというふうに思っております。 これは、法理論上も、私も何本も毎年法律を作っておりましたけれども、例えば、おっしゃるように、法務省が言うように、物権と債権は別で、物権が移ったからといって債権が自動的に移るという法制をそのまま前提にするのは、これは様々な問題があると思います。ただ、ちゃんと比較考量した上で、債権に生じる財産権、さっきから財産権は慎重な検討が必要ということを何度も答弁で繰り返しておりますけれども、そうであっても得られる利益がある、そうであれば、それを比較考量した上で、得られる利益であるならば、財産権を制約したとしても、この損害賠償請求権が移るという立法は当然可能だと思うんですよね。 そこで私は内閣法制局にお伺いするんですけれども、今の条文が合憲かどうかというのは問いません。”
“特段の意見は申し上げていないんですよ。だって、これだけ両論分かれている中で、住宅政策、マンション政策の所管から何も意見を言わない、一緒だったら意見を言う必要はないですよ、分かれている論点に対して何も言わないということでは、やはり、それは行政の在り方としていかがなものかな、立法過程の正当性に疑義が生じても仕方がないというふうに私はまず冒頭申し上げさせていただきたいと思っております。 これはずっと議事録を追ったり資料を追ったりすると、みんな嫌になると思うんですよ、こんな分厚い法律を読んで。議事録だって苦痛です。私にとっては苦痛ですよ。法学者と弁護士の議論なんていうのは読んでいるだけで眠くなってくる。だから、みんな、まあいいやと専門家に任せちゃいけないんですね。私は、この区分所有制度部会の議論は法理論に偏り過ぎていると思います。 我々立法府の役割は、実際の社会において起こる様々な事象に対してどのように役に立つ法律を作るか。法律の解釈が問題じゃないんですよ。誰の権利を優先的に守ることが公共的な福祉のためになるのかという価値判断を行って、それに見合う法律を作るのが立法府。”
“この区分所有法制部会には、国土交通省の神谷住宅経済・法制課長や、高山土地政策課長、下村マンション・賃貸住宅担当参事官が、メンバーとして、幹事として加わっていますけれども、議事録を読む限り、何ら国土交通省的な観点が反映されているようには思えないんですけれども、どう反映されたのか。議事録に載っていない以上、私は反映されていないと言わざるを得ないんですけれども、その点についての答弁をお願いします。”
“それに対して、参考人にも来ていただいた中野弁護士が訴訟現場の観点から意見を言い、弁護士会から来ている大桐弁護士が同様の観点から意見を言って、佐久間部会長の反論を、やはり参考人で来た沖野東大教授が補強するという構図で、あと、時々、加毛東大教授が中立的な議事進行役のような意見を、逆に部会長じゃないかというようなことを言って、あと誰も発言がないんですよ。中野弁護士が、御発言いただいていない委員、幹事の先生方がどういう意見を持っているかは分からないとおっしゃっていて、これは非常に偏っていると思うんですね。 政府の審議会というのは、マンションを利用している人、分譲をする人、訴訟に関わっている人、消費者、様々な立場の人の意見を聞いて初めて政府の意見を取りまとめるべきものであるのに、本当に何か問題で、だから、この委員会の審議の間、様々な方が多くの意見を、必死の、血を振り絞るような、そんな意見を皆さんが上げていらっしゃるのは、この審議会において多様な意見がすくい取られて合意をされていないからだと私は思わざるを得ないんですね。”
“有志の会の福島伸享でございます。 中野大臣、ちょっとお疲れのようでございますけれども、最後の質疑者でありますので、あと少し、気合を入れて頑張っていただければというふうに思います。 さて、私も、焦点となっている、区分所有法改正法案第二十六条第二項に定める、旧区分所有者に損害賠償請求権が存在することを明確にする、この規定について議論してまいりたいというふうに思います。 まず一つ目は、参考人質疑でも問題にしました立法の過程なんですけれども、この議論は、法制審議会区分所有法制部会で精力的に議論が行われたわけでありますけれども、私も霞が関にいて、審議会でこれだけ取りまとめ役の部会長がとうとうと自説を語るという、そうした審議会は初めて見ました。京大の民法の大家でありますから、部会長が言ったら恐らく誰も意見を言えないと思うんですよね。”
“ありがとうございます。 残余の質問は、あさってまた一般質疑をやるので、そこではどっと疲れないで応じていただければと思います。どうもありがとうございます。”
“全く的外れな答弁だと思いますね、申し訳ないけれども。 大臣に後で答弁を求めますけれども、みんなが与野党を超えてやればいい、やればいいと言っているんだから、予算の話ですから、予算をつけてやればいいと私は思う。だって、番号は決められているんだから不公平なんて生じないじゃないですか。番号だけ決めてもらって、あとの貼る作業は、全部ポスターをがさっと何時までに集めてこいと言って、一斉に貼った方がむしろ公平だと思うんですよ。私はそういうことをやった方がいいと思うし、今の政府参考人の答弁は残念ながら的外れだと思うんですけれども、大臣の御見解はいかがでしょうか。”
“強くて羨ましいと思います。前向きの答弁をありがとうございます。 ただ、選挙制度の協議会があるんですけれども、残念ながら無所属の議員はこれに入れないんですよ。(村上国務大臣「そうなんですか」と呼ぶ)そうなんですよ。ほかの選挙制度とか、それは入れるんですけれども、選挙のやり方の方の協議会は入れていないので、そこは我々の会派も、きちんと無所属や少数会派にも配慮した運営をするように求めていきたいというふうに思っております。 もう一点は、公営掲示板に貼るんですけれども、これもまた大変ですよね、貼って歩くのは。これを貼れるかどうかが選挙の一つの参入障壁になっていると私は思うし、こんな不合理なことはないと思うんですよ。一回選管で集めて選管が貼ってくれればいいわけですし、そこに公費を投じればいいのに、なぜかそれをやらない。何でそれをやらないのか、何か理由があるのか、是非政府参考人から答弁をお願いします。”
“個人の感想をありがとうございます。 本当に選挙が強い人は逆にポスターを貼らないんですよ。例えば、うちの地元だと額賀先生とか、私が出る前の赤城徳彦さんもポスターをほとんど貼らなくて、ポスターを貼るやつは選挙が弱いやつだと思っているんですね。大臣の場合は、選挙が強いから貼らなくても大丈夫なんだ、自動的に有権者が名前を書いてくれる信頼度を持っているんだと思うんです。 ただ、今おっしゃいましたように、候補者の平等、それをおっしゃるんだったらやはり私は、無所属だから選挙期間になったらA全のポスターを貼れないというのは、私はこれはおかしいと思うので改めるべきじゃないかなと思うんですけれども、大臣、もう一度感想をお聞かせください。”
“二月二十日の参考人質疑のときに公営掲示板は要らないんじゃないのと言ったら、東京都の織田参考人は風物詩的な盛り上げ効果もあるんだと。風物詩だと、ポスターが出てくれば。でも、私は昔、江東区に住んでいたんですけれども、江東区は区議会議員の定数が四十九。六十人か七十人、立候補者が出るんですよ。七十枚、ポスターを貼ってみてください。誰が見ますか、そんなの。はっきり言って、私、意味がないと思うんですよ。 公営掲示板が本当に要るかどうかをそろそろ議論して、日常活動をやっていたら私はそれで十分だと思うし、そのポスターをそのまま選挙期間中貼らせてくれればいいんですよ。その日常活動の積み重ねを我々は有権者の皆さんに評価してもらうべきであって、選挙のときだけ掲示板みたいな特別なことをやるから、立花何がしみたいな人が出てきて金もうけに使ったり変なことをするわけですね。だから、私はこうした公営掲示板の在り方そのものというのを見直すべきだと思いますけれども、大臣、いかがでしょう。”
“ポスターは、日常的な政治活動をやっていれば、今の現行法でも個人演説会告知用ポスターとして、自分の顔と名前が入ったポスターを私は四千枚ぐらい選挙区に貼っていますけれども、それを貼ることができるわけですね。でも、私は無所属なので、無所属になると、何度も言っているんですけれども、解散になったらそれを全部剥がして回らなきゃならない、四千枚を。本番になりましたといったら、今度は掲示板に改めて別のポスターをぺたぺた貼らなければならない。政党所属の候補はなぜか、政党のポスターとして個人の名前と顔がでかく入ったポスターを選挙区内に千枚貼って、同じ小選挙区で選ばれるべき候補者にもかかわらず扱いが非常に違うんですね。 私の選挙を一生懸命やってくれる周りの人から見たら、何でおまえのポスターだけが選挙になったらなくなっちゃうんだとみんなから言われるんです。おまえのポスターはどこに行ったんだと。ボランティアの人から見たら、何でせっかく貼ったポスターを剥がさせられて、その後また、わざわざ別のところに別のポスターをぺたぺた貼るんだと。そんなことを言われるんですよね。”
“本当は評論家的な答弁じゃなくて、政治家としての答弁をいただきたかったんですけれども。 ただ、これをやっているのは恐らく日本ぐらいなんです、私が調べたところでは。ほかの国だって候補者が多いとかそういうのは一緒なわけでありますから、そこを工夫してやっているわけですから、私は技術的な問題は解決することが可能だと思っておりますので、これは当然政府だけでは決められない問題ですから、これからしかるべき場で議論していければというふうに思っております。 次に、公営掲示板です。この問題も何度もこれまで本委員会で私は議論してきたんですけれども、今回の法改正によってポスター掲示場費が増額され、今年の参議院選挙でのポスター掲示場費は地方公共団体委託費として六十五億円、かなりの額を計上しております。先ほども議論がありました。 私も何度もこの議論をやってきて、そもそも公営掲示板が必要なのかと私は思うんですね。外国の選挙を見ても、公営掲示板みたいなのを見たような記憶がないんです。何か国かに行ったときに選挙をやっているのを見ましたけれども、そんなのがある国を私は見たことがないんですね。”
“自分の名前を書くような投票方法の国は恐らくないと思うんですね。 回っていても、字を書くのが困難な人とか、あとは結構、おじいちゃん、おばあちゃんで、投票所の厳粛な空間へ行くと字を忘れちゃうというんですね。書くところへ行ったら何を書いていいのかパニックになって分からなくなっちゃって、一番端っこの上のやつへ入れてきたよなんていう、そんな人もいるんですね。あるいは、維新の場合、平仮名で書くと、いしいに見えるんですよね。参議院は政党名と個人名を両方書けますから、いしいという名前で出ると票が増えるという都市伝説みたいなのがあったりするわけなんですね。そうしたことを生みかねない名前を書くやり方というのはもうそろそろ抜本的に見直すべきじゃないかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。”
“今回の夏の参議院選挙も是非強力に呼びかけて、特に地方の中山間部なんかはこれが本当に必須だと私は思いますので、是非広げていただければと思います。 一方で、投票じゃなくて今度は開票の方ですね。今回の法改正は開票に係る経費も増額しております。今年度の参議院選挙の予算は六十億円となっております。でも、機械化が進む中で昭和の時代から一枚一枚手で読み上げて、しかも、いろいろな癖のある字があったり字の間違いとかがあって無効票じゃないかとかとやるのは、私は非常に非合理的だと思うんですね。 資料がつけてありますけれども、諸外国。アメリカは、マーク機により印字したりとか、タッチする、プッシュボタンを押す。イギリスは、候補者の所定の欄にバツ、自分で名前を書くんじゃなくてバツを書く。オーストラリアは、候補者の名前を印刷しているところに順番をつける。ドイツは、バツをつける方式。フランスは、ちょっと面白くて、全候補者の投票用紙が置かれていて、自分が投票したい投票用紙を取って、それを投票箱に入れる。お隣の韓国も、ぽたんと判こを押すみたいな、押印ですかね。インドだと、投票ボタンを押す。”
“そうなんですよ、大臣。全額を国が出してくれるんだから、もっとこれはアピールした方がいいと思うんですね。投票所を閉鎖するんじゃなくてまずは移動投票所、国がお金を出すんだからやりましょうというのを強く働きかけた方がいいかと思うんですけれども、大臣、いかがでしょうか。”
“そうした意味では、先ほど塩川委員も提案された巡回投票制、これは非常に有効だと思いまして、集落のそこに集めておいて、何時から何時、この日、やっていますから来てくださいと。期日前でもいいですから、そうしたことをやるのは非常に重要だと私も思っております。 国会議員の選挙執行経費法第四条の三第五項では、市区町村の選挙管理委員会が自動車を期日前投票所の全部又は一部として使用した場合には当該自動車の使用に関する費用として総務大臣が定める額を加算するとして、国が費用を負担するというのは明確に書いてあるんですけれども、ただ、総務大臣が定める額が分からないんですね。政府参考人にお聞きしたいんですけれども、この規定に基づいてこうした移動投票所というのをつくった場合には全額必ず国が経費を負担してくれると考えてよろしいか、まずその点について御確認いただければと思います。”
“有志の会の福島伸享でございます。 敬愛する村上大臣と議論を初めて国会でさせていただくのを楽しみにしておりましたので、本日はよろしくお願いします。 今、塩川議員からの質問があったので、順序を変えて投開票に係る経費についての質問を最初にしたいと思っております。 今回の法改正で投票所の経費も増額されておりまして、今年の参議院選挙での投票所経費についての地方公共団体委託費は百六十六億円、かなりの額を投じているわけです。 先ほど来、最初の馬淵委員からもあったように投票時間の短縮とか、今まさに塩川議員が議論された投票所の数も減ってきているという状況で、私の地元の茨城一区なんですけれども、投票所がなくなってしまったために二山越えなきゃ選挙に行けないという集落があるんですね。公共交通は何もありません。この集落をずっと一軒一軒回っていると、もう選挙には行かないよとみんながおっしゃるんですよ。投票所が集落からなくなったことが投票に参加しない理由になっている場合もあるというふうに思っております。”
“ありがとうございました。 この間の審議を通じて、立法過程の問題も明らかです。条文上の問題も明らかになっていると思います。ですから、この委員会で、我々はこれから条文修正も含めて、単に日程をこなすだけじゃない、そうした審議をお願いいたしまして、私からの質疑とさせていただきます。 ありがとうございます。”
“そうなんですよね。 我々が、じゃ、誰の権利を守るかというのが大事で、旧区分所有者の権利を守るのが必要なのか、今住んでいる人が満足な住環境を得るという権利を保障するかというのは、それは我々立法府で判断することだと私は考えております。 今回、ずっとこの議論を見ていると、結局何が問題かというと、訴訟実務上の観点からおっしゃられている弁護士関係、関係者の皆様方と、法理論上の、民法の理論上の問題との間の争いの中で、こうした大きな議論になっているんじゃないかなと私は思うんですね。 あと、この委員会は先生方を除く我々委員で行うんですけれども、やはりそこは政策判断があってしかるべきだと思うんです。 今までの議論を聞いていて、私は、旧区分所有者の守られる権利というのはもう僅かだと思うんです。瑕疵が分かった段階で、もう払っちゃったとか、そういうときしかなくて。”
“先ほど来の議論から見ると、かなり弱い理由かなと。 要するに、両方あり得るとおっしゃっているのかなと思いますし、当初、沖野参考人もこの法制審の議論の中でいろいろ発言されていて、根本的に、この損害賠償請求権、その債権自体が金銭債権で、もう発生後で具体化しているような場合に云々と言って、政策的な判断ということだということを何度か発言されていて、沖野参考人も。ただ、政策的な理由として十分かどうかが疑問があるから今の分属権にこだわられているようなふうに、ずっと沖野参考人の発言を見ていると思われるんですね。 要は、これは政策判断なのであって、政策判断だから、いろいろ民法上の学者としての理論はあるかとは思いますけれども、当然移転をやるということは憲法上も理論上も絶対駄目なんだということじゃなくて、最後はやはりそれは政策判断、つまり、我々立法府の判断の部分であると考えてよろしいか、その点をちょっとお伺いしたいと思います。”
“時間もないので、次の、先ほど来議論になっている共用部分の損害賠償請求権について話をしたいと思います。 私なら、これは明確に、損害賠償請求権が元の所有者にあると分かった途端にどういうことをするかといえば、元の所有者からみんなこの損害賠償請求権を安価で集めて、そのうち幾つかは必ずお金が発生するでしょうから、そのビジネスを私は今やりたいなと。いやいや、余りお金に興味がないので実際はやらないと思いますけれども、そう思うんです。いや、それができるということを明確にしているのが今回の、ある意味、法改正かなと思っていて、マイナスも当然大きいものがある。でも、一方でプラスもあるだろうから、今回のような法改正になっているんだと思うんですね。法理論は結構なんです。我々国民にとって、誰が、どういう権利が守られるかということが大事だと思うんですね。 私はここで沖野参考人にお聞きするんですけれども、神崎参考人が今日提案したような法案、つまり当然継承をやるような法案をやったら、どういう不都合が誰に生じるのか。”
“私は、本来そこは法的手当てが必要だと思うんですよ。ただ、区分所有法の枠ではないんですね、恐らく。それは、厚生労働省的な社会保障の面もあるであろうし、あるいは住宅政策としての国土交通省部分のものだと思いますけれども、先ほど齊藤先生がおっしゃったように、お一人お一人に寄り添う、それは精神としては大事だけれども、必ずしも善意の人だけじゃないんですよ。外国人でマネー目的でやる人は、むしろそういう人は邪魔だと思っているわけだから、とっとと出ていけと思ってやる場合だってあるわけですよね。 だから、そうした意味では、私はそこに法的な手当てがないのは問題じゃないかなと思うんですけれども、どうでしょうか、齊藤先生。”
“私は、本当にこれは異例で、僕らは法律の素人だから、ああ、そうかと思いがちだけれども、ただ、やはり法律というのは法理論が大事なんじゃないんですね。民法がどうだという理屈が大事なんじゃなくて、具体的にどの人が法律によって利益を得るのか、どの人が多少我慢しなければならないか、その比較考量を行った上で適正な法律の在り方を判断するのが我々立法府の役割であるというふうに思いながら、議事録を読ませていただきました。 その上で、二番目で、この点、誰も今回の法改正で私以外問うていないんですけれども、今回、建て替え以外で、一棟リノベとか、除却とか、敷地売却を五分の四で可能にするようにしておりますね。そこは私は問題があると思っておりまして、例えば、五十戸あって、四十戸が外国人が投資目的で所有して、残りの十戸を日本人が住むために所有するという場合もあり得るわけですね。その場合で、外国人は投資家として価値を上げるために、もう全部除却しちゃえと言ったら、その人は出ていかなきゃならないわけですね。”
“有志の会の福島伸享でございます。 四人の参考人の先生方、本日はどうもありがとうございます。最後の質疑でございますので、気合を入れて答弁をいただければというふうに思っております。 まず、私は、大前提として、法制審議会の区分所有法部会について、私は役人をやっていたんですけれども、これだけ部会長が長々と意見をおっしゃる審議会というのは余り見たことがなくて、しかも、発言しているのはほとんど法曹関係者ばかりなので、法律の専門家による議論だと思ったら、メンバーにはいっぱい一般の人がいて、かつて私がシンクタンクで勤めたときの私の部下まで入っているんですね。どう見たって法律上の知識はないと思うんだけれども、その人は採決に参加できて、中野先生のような現場の専門家は採決になると参加できない。私は、この運営というのは異例じゃないかなと思うんですけれども、御覧になって、中野先生、参加されてどう思われましたか。”
“本当は区分所有権と損害賠償権のことを議論したかったんですけれども、今の答弁がちょっと気になるので更に聞かせていただきます。 建て替えの権利も分かりますよ。でも、居住する個人の権利だってそれなりに重いんじゃないですか。大臣、国土交通大臣として本当にそういう考えでいいんですか。私は、確かに、金を渡すから、おまえ、出ていけと言うだけじゃない重さというのを、残念ながら今の答弁では余り感じないんですよ。 建て替えは分かりますよ。建て替えたら建て替えた後に、また同じ場所に住む場所があるからいいんですよ。でも、今回は取壊しをやったわけでしょう。逆に言えば、建て替えの決議はあったけれども、取壊しとか敷地の売却に対しては全員の同意が必要だというのは、私はそこの重さがあるから対応を分けていたのにもかかわらず、今回それを改正するわけですよ。それを改正することに伴って人生が決定的に変わる可能性があることに対して、いや、損害賠償を渡せばいいんだとか、あるいは、居住の確保というのは何ら法的な担保もないままやっていいのかと私は言っているんですよ。 どうですか、大臣。もう一度答弁をよろしくお願いしますよ。”
“五分の一が反対しても、それは出ていけと言われて、確かにそのときは補償の措置はあるけれども、同じようにやはり五分の一の人にとって、その人は隣の病院に行くからそのマンションに住んでいるかもしれなくて、変わるというのは決定的に生活環境が変わることになるわけですよ。これは、私は憲法十三条の幸福追求権とか憲法第二十二条の居住権を侵すことにもなると思っておりますよ。 先ほど法務省が答弁したのは経済的な利益ですよ。経済的な利益のためにこの権利を制限する合理性はあるか。私は、この五分の一の反対する人の理由が重い場合もあるというふうに思いますし、なおかつ、先ほどのように、所有者が過半数が外国人で、住んでいるのは借りている日本人となった場合、日本人の権利が害されるわけですよ。(発言する者あり)そう、住まいは権利なんですよ。 だから私は、今回、こんな五分の四の多数決でやる利益というのはどこにあるんですか。それほどの利益があって判断するか、その点をどう考えるか、大臣のお考えをお聞かせください。”
“ちょっとびっくりして、冷たい答弁だなと思って。そこに住所を持って生活している人がいるんですよ。でも、工事の円滑な実施に支障があるから、おまえ、出ていけと。私は、それは政治家として見て余りにも冷たい理由じゃないかなと思うんですね。 しかも、所有者じゃないから議決権が一切ないんですよ。しかも、所有者であれば、区分所有法の第六十三条の第六項で、生活上著しい困難を生ずるおそれがある場合は、裁判所による建物の明渡し期限の延長とかという激変緩和措置があるのに、借受人はないんですよ。例えば、お年寄りでもう行く病院が決まっている人に出ていけとか、高齢者でほかにもう引っ越しする体力もないという方もいれば、寡婦の方、旦那さんが亡くなって高齢の奥さんが一人で住んでいてとか、いろいろな場合があると思うんですけれども、それに出ていけというのは私は冷たいんじゃないかなと思うんですよ、大臣。 しかも、今回、同じように、区分所有法改正第六十四条の六で建物敷地売却決議とか、あるいはその七の建物取壊し売却決議とか、取壊し決議が五分の四でできるようになっております。”
“必要な調査を尽くしてもと言うと、どうしても法務省の答弁は堅苦しく見えますから、本当に公開情報でできる範囲でも分からなかったらいいんですよというのを分かりやすくガイドラインなどで示していただければと思います。 その次に、今回の区分所有法の六十四条の二で、建て替え決議があったときの賃貸借の終了の規定というのを設けています。要するに、マンションを所有している人から借りている人が、通常生じる損失の補償金を受け取って六か月以内に出ていかなければならないということになっております。賃借人は区分所有者じゃありませんから、議決に賛成することができません。さっき言ったように、外国人が過半数のマンションが、その過半数の外国人が決議して、おまえ、出ていけと日本人に対して言うことだってこれはでき得る規定なんですね。 なぜこんな決議を設けたのか、まず、その理由について簡潔に答弁をお願いします。”
“恐らく、もっともの後の方が私は大事な論点だと思っておりまして、今回、欠席者は議決に加われないことにしたことによって、外国人から仮に訴訟等のリスクを背負わないように、もう事前に代理人を置ける、そうした規定を設けているんだから、それをやればいいわけで、やらなかったら、そのやらなかった人に瑕疵があるわけだから、そういう意味での規定と私はむしろ積極的に評価したいと思いますので、是非そういうふうに説明して、今うなずいておられますけれども、いただければと思っております。 今回の法改正では、所在等不明区分所有者を裁判所の認定によって決議の母数から除外できることとなっております。法案の第三十八条の二第一項では、区分所有者を知ることができないとか、区分所有者の住所を知ることができないとなっておりますけれども、先ほど中川委員からもありましたけれども、使いづらい法案じゃ駄目なんですね。どの程度やれば区分所有者を知ることができないのか、ずっと調べなければならないか、どこまでやればそうなのかということを答弁いただけますでしょうか。”