鈴木俊一
自由民主党・無所属の会 · Japan
“自由民主党の鈴木俊一です。 私は、自由民主党・無所属の会を代表して、高市総理の施政方針演説に対して質問をいたします。(拍手) さきの総選挙において、高市政権に対し、国民の皆様から多くの御信任をいただきました。大きな期待をいただいていることは、大変ありがたいことだと思います。しかし、期待には結果が求められます。掲げた政策が実行されているのか、数の力に慢心せず丁寧な政権運営が行われているか、国民から常に厳しい目が注がれていることを忘れてはなりません。我が自由民主党も、謙虚な姿勢で国会に臨んでまいりたいと思っております。 我々が生きる社会は、これまでとは全く異なる局面にあります。 先人たちの努力により、我が国は戦後八十年にわたって平和国家としての姿勢を貫き、世界の安定と繁栄に貢…”
“三十年にわたる日本経済の停滞に終止符を打ち、新たなステージへと移行させるためにも、今芽吹きつつある好循環の流れを更に加速させていくことが重要と考えますが、総理の経済政策に対する基本的な考え方についてお伺いをいたします。 責任ある積極財政について、一部で、放漫財政になるといった批判や財政規律を脅かすといった懸念も聞かれます。しかし、高市政権の下で取りまとめられた来年度予算案では、新規国債発行額は前年度に引き続き三十兆円未満に抑えられ、公債依存度は二四・二%と、二十七年ぶりの低水準となった前年よりも更に依存度が下がっております。 総理は、財政の持続可能性を確保するためには、成長する経済を築いていかなければならないとの姿勢を示されていますが、特に市場からは、日本の財政が持続可能…”
“国がこれまで以上に積極的な役割を果たしながら、官民で連携し、国民生活や産業を守り抜いていくべきと考えますが、自由で公正かつ安全なサイバー空間の構築に向けた取組について、総理のお考えを伺います。 技術の急速な進歩に伴って、その基盤となるエネルギーや鉱物資源の重要性が高まっています。さらに、今後、AIや半導体、先端技術の開発や普及によって、その需要がますます増大することが見込まれています。 しかしながら、我が国のエネルギー自給率は一五%と低く、鉱物資源に至っては、そのほとんどを輸入に頼るなど、安定供給の確保は喫緊の課題です。 国際情勢が一層不安定となる中、社会生活や経済活動を守るためには、我が国として、特定の国に依存することなく、自らの足で立てるような供給体制を構築していく必…”
“高市政権は昨年、宇宙基本計画の新たな工程表を決定し、基金による技術開発の支援、人工衛星やロケット部品の生産基盤の構築など、宇宙開発利用の推進に向けた施策を打ち出されました。 今、我が国の宇宙開発は正念場を迎えています。科学技術は国力の源泉であり、総合的な戦略に基づく研究開発や人材育成を切れ目なく行っていくことが重要と考えますが、宇宙政策について、総理のお考えをお伺いいたします。 我が国は、世界有数の災害大国です。一昨年の能登での地震や豪雨を始め、昨年も九州地方で大雨被害が相次ぐなど、近年は大規模な災害が全国各地で頻発しています。また、埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故を受け、インフラ老朽化に対する国民の不安も高まっています。 こうした見えないリスクから国民の命や暮らしを守…”
“国民が将来にわたって食料を安定的に確保できる体制を整えていくことは、国の責務です。我が国の最新技術を最大限に生かしながら、稼げる農業をつくっていくためには、土地改良やスマート農業の導入など、現場の声に耳を傾けつつ、生産基盤の強化を柔軟に進めていかなければなりません。 政府は現在、五年間で集中的に施策を実行し、農業の構造転換を図る方針を掲げていますが、我が国の食料安全保障の確保に向け、具体的にどのように取り組んでいく考えか、鈴木農林水産大臣に伺います。 世界に目を向けると、ウクライナ情勢や中東情勢に加え、不安定な政治体制を抱える欧州、力による平和を標榜する米国など、国際社会は混迷し、不確実性が高まっています。 我が国として重要なのは、冷静かつ毅然とした姿勢で国益を守り抜くと…”
“経済を循環させ、持続的な成長を果たすためには、中長期的な視点に立ち、予見可能性を持って政策を進めていくことが求められます。 高市政権は、強い経済の実現を掲げています。昨年の経済対策にも、足下の対策や支援だけではなく、日本の成長や社会課題の解決に資する投資の推進に向けた中長期的な施策が多く盛り込まれました。 また、総理は、日本成長戦略本部を立ち上げ、我が国の成長戦略を策定するとともに、十七の戦略分野について危機管理投資や成長投資を推進する方針を示されました。 戦略的かつ積極的な投資は、我が国経済の成長に不可欠なエンジンです。特に不確実性が高まる今だからこそ、この機を逃さずに、リスクや社会課題に対し先手を打って投資を行い、リスクを最小化するとともに、日本の未来の可能性を大きく…”
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“あくまで私の個人的な認識でありますけれども、貧しくなったかということは、絶対的な見方と相対的な見方があると思います。 絶対的な見方で言えば、日本は決して貧しくなったとは思っておりません。ただ、一九九〇年代のバブル崩壊以降、我が国の経済、相対的に低成長が続いたことなどから、名目GDPで見た場合、二〇一〇年には世界三位、二〇二三には四位に転じたほか、一人当たりGDPについても、二〇〇〇年には二位であったものが、直近の二〇二三年には二十九位になっております。 これ、必ずしも貧しくなったわけではないと思いますが、同時に、相対的に言えば、諸外国が豊かになったほどには豊かになっていないという点については事実として受け止めなければならないと考えています。”
“全国学力・学習状況調査につきましては、御指摘のとおり、悉皆調査ではなく抽出調査で実施されていた時期もありまして、その間は一定程度の予算の削減が生じていたと認識をいたしております。 全国学力・学習状況調査の在り方につきましては、文部科学省において検討されるべきものでありますけれども、財務省といたしましても、本調査に係る予算について、その趣旨や文部科学省からの要求内容も踏まえつつ、毎年度の予算編成過程で適切に対応してまいります。”
“先生の御指摘は、教育予算全体についてのことであると思います。 今までも、必要なところ、それぞれの課題について、文部科学省とも十分に連携をしながら、相談をしながら、財政上の制約はある中でもしっかりと対応してきたつもりでありますので、今後とも文部科学省とは真摯に議論をしてまいりたいと思います。”
“政府といたしましては、質の高い学校教育の実現のため、これまでも教員や教員業務支援員の拡充を行ってきたところであります。 令和六年度予算におきましても、教員について、小学校の三十五人学級や高学年の教科担任制といった定数改善を行うとともに、教員業務支援員について、全小中学校への配置を行うなど拡充をしております。 財務省といたしましても、教員が授業等に注力できますように教員の働き方改革を進めていくことが重要と考えておりまして、必要な対応について引き続き文部科学省としっかり議論してまいりたいと考えております。”
“先日、五月二十一日でありますが、財政制度等審議会から建議が出されました。その中で、文部科学省施策全体の歳出歳入両面の抜本的な見直しにより財源を捻出すべきであるとされているものと承知しております。このことにつきましては、既に昨年の骨太二〇二三におきまして閣議決定されているとおり、政府としては、教員の処遇改善を行う場合、安定的な財源が確保されることが不可欠であると考えております。 引き続き、教師の処遇改善やその財源の在り方につきまして、文部科学省と検討を深めてまいりたいと考えております。”
“御指摘の点でありますけれども、労働力人口の減少による人手不足、これは教育現場のみならず日本の多くの業種における共通の課題となっているわけであります。その中で、学校現場におきましても、働き方改革やデジタル化等により教職業務の効率化を進めていくことが求められているとの文脈の中でなされたものと認識をしております。 財務省といたしましては、効率的で質の高い学校教育を実現するということこそが重要であると考えておりまして、労働力人口が減少する中での教職員数の在り方について、文部科学省としっかりと議論してまいりたいと考えております。”
“外部人材の配置について、その費用対効果をどう考えるかということにつきましては議論の余地があるものと認識をいたしているところでございます。 このエビデンスというお話でありますが、あえて一つのデータを紹介させていただきますと、教員業務支援員を配置した学校において、教員一人当たりの一週間の在校等時間の減少は〇・九四時間にとどまるというデータもあるわけでございまして、そうしたことも踏まえて、先ほど申し上げましたとおりに、より効果的な外部人材の配置、その業務の明確等を図る中で、引き続き外部人材の積極的な活用を図る必要があると考えているところであります。”
“御指摘の昨年十一月の財政制度等審議会の建議におきまして、教員業務支援員等の外部人材の人数、予算を大幅に拡充してきたにもかかわらず、十分な効果が出ているとは言い難いとの指摘がなされているところであります。 この指摘は、これまで外部人材の人数、予算を拡充してきたものの、教員の長時間勤務の課題が解決されていないという趣旨を認識、という趣旨と認識しており、財務省といたしましては、こうした指摘も踏まえつつ、より効果的な外部人材の配置やその業務の明確化等を図る中で、引き続き外部人材の積極的な活用を図る必要があると考えております。”
“御指摘のありました人口減少、それから少子高齢化によりまして、教育や社会保障といった地域を支える各種サービスの担い手が不足をしていくこと、これが見込まれております。また、我が国の厳しい財政状況を踏まえれば、予算面での対応にも制約がある中で、赤池先生御指摘のワイズスペンディングの考え方は今後ますます重要になってくると考えております。 これまでも、政策評価等の結果について適切に予算に反映させるなどの取組を行ってきたところでありますが、特に令和六年度予算編成からは、EBPMの手法を取り入れた行政事業レビューシートを積極的に活用することで、予算編成過程等におけるEBPMの一層の強化を図り、ワイズスペンディングの取組を加速させてきたところであります。 引き続きまして、EBPMを徹底することなどを通じて予算事業の政策的、政策効果をより一層高められますように、不断の努力を続けてまいりたいと思っています。”
“これからの財政を考えていく上では、やはり過去の検証というものが重要であると、そういうふうに思います。 戦後のハイパーインフレの要因については、確かにおっしゃるとおりに、生産する工場も何もない中で需要が一気に増えたということの影響が大きかったと、そういうふうに思います。 ただ、これから先、国債の依存度が更に増えた場合に、今は借換債等もうまく回っておりますけれども、将来、一たびこの市場の信認が失われた場合にどういう影響が出るかということ、財務省としてはやはり、最悪のシナリオと言っては言い過ぎですけれども、ある程度のリスクを踏まえたことも併せ考えていかなければならないと思います。 いずれにしても、過去の経緯というものは検証する必要がこれから先の財政運営にとっても重要なことであると思います。”
“国債の償還に当たりましては、六十年償還ルールに基づきまして、税収等を財源とする一般会計から債務償還費を繰り入れているほかは、御指摘のように、主に借換債の発行により財源を調達をしております。 このように借換債の発行により国債償還の財源を調達している場合には、償還のタイミングで国民に税金等の御負担をいただくわけではないという意味におきまして、西田先生の御指摘のとおりだと考えます。 一方で、将来、仮に政府の債務管理について市場から懸念が持たれ、政府の資金調達が困難となれば、経済社会や国民生活に甚大な影響を及ぼし得るといったリスクについては留意しておくことが必要であると考えております。 こうしたことも考慮いたしますと、将来、いずれかの時点では、国債の償還を行う際に、借換債ではなくて国民から支払われる税金等を充てることも必要となる局面もあり得ると考えております。 御指摘の資料はこうした考え方の下に作成されているものでありまして、決して国民に対して事実を隠すとか世代間対立をあおるという意図は全くないということであります。”
“確かに、現状におきましては、この国債の償還、借換債でやっているわけであります。そういう中で順調に事は進んでいるわけでありますが、しかし、これから先、これがいつまで続くのかといういろいろなリスクを考えますと、やはり、将来において、借換債でなく、借換債では手当てできなくて国民の税金等を充てるような局面に至った場合、至った場合にはこのような現象が起こり得るということを指摘をしていると考えております。”
“現状におきましては、国債の償還財源は借換債であるという点について、これはもう西田先生がこれまでもいろいろなところで御指摘をされているとおりでありまして、その限りにおきましてはこうした再分配の問題は生じませんが、償還財源として借換債ではなく国民の税金等を充てるような局面に至った場合にはこのような現象が生じ得ると考えておりまして、現在の記述が誤りであるとは言えないのではないかと考えております。”
“御指摘の、財務省のこの資料の中の望ましくない再分配というところの表現だと思いますが、国債が満期を迎えた場合、その償還金は国債を保有する一部の個人や金融機関、海外投資家等に支払われることになる一方、その財源としましては、将来のいずれかの時点においては増税や社会保障給付費の抑制等といった形で御負担いただくこともあり得ると考えております。この場合、国債保有層以外の方には増税等の負担のみが生じるのに対して、国債保有層は、増税等によって確保された財源によって国債保有量に応じて国債の償還を受けるということができると考えられ、財務省の資料では、このことをもって望ましくない再分配との記述になっているものと承知をいたします。”
“岸田政権におきましては、財政健全化ということは重要であるという認識ですが、やはり経済あっての財政ということもまた言っているわけであります。 これから先の日本の飯の種といいますか、そういう成長につながるものの分野でありますとか、それから日々の国民生活に必要なもの、そういうものには、やはり国土強靱化なんかは最近よく言われるわけでありますが、必要なものはやはり予算化する必要があると思います。 一方で、長年続いてきた予算の中でも、何か時代的な要請が非常にだんだんだんだんと薄まってきたり、あるいは狙っていた政策効果がそのとおり発現されていないというものもあると思います。そういうものはしっかりと精査をして、むしろそこに使われていたものを必要なところに回していくというようなめり張りのある予算編成に努めていくという中で、経済あっての財政という観点から、この財政健全化ということも一つの確たるものとして押さえていかなければいけないんだと考えています。”
“西田先生御指摘のとおりに、今までも予算編成の目安というものを定めておりました、これは骨太の方針で。三年間で一千億というのをその目安としてやってきたわけであります。 ただ、これにつきましては、その後の物価上昇等の変化もありますので、この間のこの物価上昇分をプラスして、一年間三百三十億というものを、一千六百億ですか、ぐらいに今目安をそのままやっております。 この目安については、財政の規模をある程度やはり抑えていかなければならないという基本的な考え方の中で今まで有効に作用してきたものと、私はそう認識をしております。 したがいまして、この目安というものの重要性、それはやはりあるんだと、そういうふうに思っています。”
“以上が、予備費使用総調書等についての概要であります。 何とぞ御審議のほどお願い申し上げます。”
“次に、令和四年度各特別会計予備費予算総額八千四十八億円余のうち、令和四年十一月四日に使用を決定しました金額は六百八十八億円余であり、これは、食料安定供給特別会計食糧管理勘定における輸入食糧麦等の買入れに必要な経費であります。 次に、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費予算額九兆八千六百億円のうち、令和五年三月二十八日に使用を決定しました金額は二兆二千二百二十六億円余であり、その内訳は、地域の実情に応じたきめ細やかな支援及び低所得者世帯への支援に必要な経費等の八件であります。 次に、令和四年度一般会計予備費予算額九千億円のうち、令和五年三月十七日から同年三月二十八日までの間において使用を決定しました金額は一千六十億円余であり、その内訳は、ウクライナにおける復旧復興に対する支援に必要な経費等の五件であります。 次に、令和四年度特別会計予算総則第二十条第一項の規定により、令和五年二月二十一日に経費を増額を決定しました金額は七百三十三億円余であり、これは、交付税及び譲与税配付金特別会計における地方譲与税譲与金に必要な経費の増額であります。”
“おはようございます。 ただいま議題となりました令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その1)外二件及び令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費使用総調書及び各省各庁所管使用調書(その2)外二件の事後承諾を求める件につきまして、その概要を御説明申し上げます。 まず、令和四年度一般会計新型コロナウイルス感染症及び原油価格・物価高騰対策予備費予算額九兆八千六百億円のうち、令和四年四月二十八日から同年九月二十日までの間において使用を決定しました金額は四兆八千五百八十八億円余であり、その内訳は、燃料油価格激変緩和強化対策事業に必要な経費等の二十件であります。 次に、令和四年度一般会計予備費予算額九千億円のうち、令和四年四月十五日から同年九月三十日までの間において使用を決定しました金額は四千百九十七億円余であり、その内訳は、災害関係経費として、中小企業施設等復旧整備事業に必要な経費等の二件、その他の経費として、燃料油価格激変緩和強化対策事業に必要な経費等の十六件であります。”
“今、消費減税などにつきまして御提案がございましたが、日本経済を再生させて、そして国民生活を改善していくためには、単なる消費減税などによる財政出動ではなくて、長い間低迷を続けてきた賃金水準を引き上げることで、国民の消費を喚起し、ひいてはデフレ脱却につなげるという、根本的な改善策が必要であると政府としては考えております。 したがいまして、定額減税により思い切って可処分所得を引き上げることで、長年しみついたデフレマインドの払拭を図るとともに、賃上げに焦点を当てた政策を進めてまいりたいと考えているところでございます。”
“定額減税を実施をするわけでございますが、事務負担ということについて申しますと、毎年の税制改正の対応につきましては、源泉徴収義務者を含めた納税者の皆さんに御対応をいただいております。今回の定額減税の実施に当たりましても、一定の事務負担をお願いさせていただくこととなっております。 この事務負担についてでありますが、例えば、定額減税の対象となる従業員の扶養親族の確認、月ごとの従業員別の減税額の管理などが想定されますが、事業者ごとに事務環境は様々でありますことから、金銭的負担や時間的コストなどについて定量的にお答えすることは、これは困難であるということを御理解をいただきたいと思います。したがって、数字では表せないということであります。 いずれにせよ、定額減税については、円滑な実施に向けて丁寧な対応を行ってまいります。”
“いわゆる一億円の壁についての対応でありますが、所得税の負担率につきましては、御指摘のとおり、所得が一億円を超える層の負担率が低下をしていることに加えまして、かなりの程度の高所得者層では負担率の低下が著しくなっております。 こういった現状があることから、令和五年度改正におきまして、極めて高い水準の所得を対象とした追加的な負担措置を導入したところです。 このような所得税における措置は、税の公平性を高めることによって、社会に対する国民の信頼を高めるために必要なものであると認識をしております。 一方で、初めて導入する仕組みであることから、納税者の負担状況の変化、経済への影響、こういったものを見極めながら、慎重に進めていくことも重要であると考えております。 こうしたことから、令和五年度改正においては、著しく負担率が低下している状況などを勘案して、まずは、おおむね平均的な水準として約三十億円を超える所得のある納税者を対象として実施することといたしましたが、今後、その政策効果についてしっかりと見極めて、その先どうするか、そういうものを考えていきたいと思います。”
“中小企業に比べまして大企業の法人税負担率が低いという御指摘でございますが、政府といたしましては、租税特別措置において、中小企業向けに軽減税率でありますとか特別措置を設定しているほか、賃上げ促進税制などにおいて、大企業を上回る控除率を設けるなど、中小企業には十分な配慮や政策的な後押しを行っているところでございます。 その上で、数字をお示しいただいたところでございますが、その試算のように、実際に格差が生じているとの指摘につきましては、その試算方法の詳細について承知しているわけではありませんけれども、例えば、海外展開やグループ経営を行う大企業につきましては、外国子会社から受け取る配当等の益金不算入制度というものがありましたり、また、受取配当等の益金不算入制度などの適用が多いと考えられておりますが、仮にこれらの措置も勘案した上で税負担を試算していた場合、これらの措置は、国際的にも一般的な二重課税を避けるためのものであることから、その影響をもって大企業の税負担が軽減されているかのように理解することは必ずしも適当ではないのではないかと考えております。”
“労働分配率を引き上げるための大企業への課税強化について、井坂先生から御指摘をいただきました。 政府といたしましても、持続的な賃上げを実現するためには、企業がこれまで内部留保などに回してきた資金を賃上げに積極的に活用していく行動変容を促すことが不可欠であると認識をいたしております。 そのためには、労働分配率の引上げに資する賃上げ促進税制など、これまでの改正が効果を十分に発揮してきたかを見極めるとともに、国際的な動向等も踏まえながら、今後の法人税の在り方について、その税率の引上げも含めまして、検討していく必要があると考えております。 したがいまして、御指摘の大企業の課税強化の是非については、現時点で明確にお答えすることはできませんけれども、問題意識については受け止めさせていただきたいと思っております。 企業の内部留保への課税についても御指摘がございました。 内部留保への課税につきましては、税引き後の利益に対して再度課税することになるのではないかという意味において、二重課税に当たるとの指摘があることから、慎重な検討が必要であると考えているところです。”
“ただいま御決議のありました事項につきましては、政府といたしましても、御趣旨を踏まえまして配意してまいりたいと存じます。 ―――――――――――――”
“新しいこの融資制度、これを普及させていくということはとても大切だと思います。 法施行まで時間がありますので、その間においてしっかりとこれが前に進みますように、努力をさせていただきたいと思います。”
“この法案では、施行後五年を経過した段階で、施行の状況等を踏まえて必要に応じた見直しを行うこととしておりまして、金融庁といたしましては、企業価値担保権の活用実態を把握することは重要である、そういうふうに思います。 具体的な活用事例、金融機関の対応状況を含めた実態把握の具体的な方法につきましては、今後適切に検討いたしまして、十分なモニタリングや実態把握ができるよう、しっかりと取り組んでまいります。 その上で、制度の利用状況の推移や利用時の課題等につきましては、実態把握の結果を踏まえて取りまとめ、広くお示しをしてまいりたいと思っております。”
“御指摘の認定事業性融資推進支援機関でございますが、金融庁といたしましては、その機関が能力を最大限発揮できるようにしっかりと対応していく必要がある、サポートをしていきたいと思いますが、御指摘のように、支援機関の組織が不必要に肥大することなどがないよう、その必要性をしっかりと吟味した上で、効率的な支援を行っていくことが重要であると考えております。 財政支援も実施するわけでございますが、これが天下りにつながるということは想定しておらないところでありまして、支援機関が監督対象であることを踏まえまして、国家公務員の再就職等を規制する法令等の遵守を確保した上で、適切に対応してまいりたいと思います。”
“御指摘の認定事業性融資推進支援機関でありますが、これは、企業価値担保権の適切な活用に向けまして、融資担当者等において事業を適切に評価するノウハウが十分でない場合などに、金融機関に対して、事業者の経営資源や財務内容の分析を実施し、経営実態を把握する方法に関する助言などを行う機関であります。こうした専門的知見を提供する支援を通じまして、金融機関の目利き力の向上に資する役割を果たすと考えております。 金融庁として、金融機関に対しまして、こうした支援機関の活用の促進などを通じて、事業性融資の一層の推進に向けた取組を促してまいりたいと考えております。”
“地域経済や事業者の持続的な成長を支えるため、事業者の実態や将来性などを的確に把握、評価できる目利き力を養っていくことがますます重要になっておりまして、各金融機関において、それぞれの実情に即した継続的な人材育成等に取り組むことが重要であると考えます。 金融庁では、金融機関の人材育成等を後押しするため、例えば、融資先の経営改善を支援する際の着眼点を支援対象となる業種ごとに整理をした「業種別支援の着眼点」というものを公表をし、その研修を実施するなどの取組を二〇二三年から行ってまいりました。 また、今回の法案では、融資担当者等において事業を適切に評価するノウハウが十分でない場合などに備えまして、金融機関や事業者に対して専門的な知識の提供等の支援を行う機関の認定制度の創設も盛り込んでおります。 引き続きまして、金融機関がそれぞれの実情に応じて必要な人材育成等に取り組むように、それを通じて目利き力の向上が進みますように促してまいりたいと思います。”
“先生御指摘のとおり、新しい融資制度でございますので、これからしっかりと、この活用上のメリット、あるいは課題ということも含めまして、十分に周知をしていく必要があるんだ、そういうふうに思います。 金融庁といたしましては、何とか法律を通していただいた暁には、今後残されております、政令によるもの、あるいはガイドラインによるもの、また、今回いろいろ質疑を通じて御指摘された懸念、そういうようなものもモニタリングを通じて最小化するなどの努力をしながら、この新しい融資制度についてしっかりと広めていきたい、広報をしていきたい、そういうふうに思います。”
“今後も、本法案で創設されます企業価値担保権の活用でありますとか、経営者保証改革プログラムの推進を通じまして、経営者保証に依存しない融資慣行の確立に向けまして取り組んでまいりたいと考えております。”
“今回御審議をお願いしております企業価値担保権を活用した融資によりまして、経営者保証の利用が制限されております、今回のこの融資におきましては。そうした中で、個々の事業者を取り巻く経営環境でありますとか、それに応じた資金調達ニーズによりまして、企業価値担保権が活用される場面は異なることから、本法案による効果を一概に、かつ定量的にお示しすることは困難でありますけれども、経営者保証に依存しない融資の増加に向けて一定の効果があるものと考えております。 そして、伊東先生からも御指摘ございましたが、金融庁では従来から、経営者保証に依存しない融資慣行の確立に向けて取り組んでおりまして、二〇二二年十二月には、本法案の早期実現も含めた経営者保証改革プログラムを公表したところであります。その効果もあって、新規融資に占めます経営者保証に依存しない融資の割合は、昨年度は三三・九%でありましたが、直近の二〇二三年度上期には四六・七%へと大幅に改善するなど、一定の伸展が見られているところであります。”
“そして、事業性融資推進本部の定量的な目標ということでございますが、これの目的は、基本方針の策定あるいは各行政機関の事務の調整等を行うことによりまして、事業に必要な資金の調達等の円滑化を図り、事業の継続及び成長発展を支えるという法の目的を達成するために、金融庁に設置をいたします。 まずは、不動産担保や経営者保証に依存した融資慣行の是正、事業に必要な資金調達等の円滑化に向けてしっかりと取り組んでいくことが重要と考えておりますが、定量的な目標ということでございますが、仮に一律に件数等の報告を求めるとすれば、かえって件数稼ぎの形式的な利用等を招き、事業者のニーズに応えた適切な利用の妨げになることが懸念されるため、現時点で事業性融資の件数や残高等の定量的な基準は設けていないところであります。”
“認定事業性融資推進支援機構、これは企業価値担保権の活用に向け、課題を感じる金融機関でありますとか事業者に対して、専門的な知見の提供等の支援を行う機関であります。 この体制や規模につきましては、支援機関が金融機関や事業者に対して提供する具体的な支援の内容、また、支援を行うため必要な能力について、例えば全国銀行協会や日本商工会議所などの各種業界団体と相談し、共通認識を形成した上で、具体的な支援内容に応じて、担い手の候補となる関係者と丁寧に相談してまいりたいと思います。 そして、国の財政支援の規模でございますが、これは必要な財政上の措置を講ずる規定を設けているわけでありますけれども、支援機構に求められる体制や規模、担い手の経営体力など、個々の支援機関の実情を踏まえまして検討していく必要がある、そのように考えております。”
“このため、今般の法案では、こうした場合も含めまして、借り手に対して適切な説明が行われますように、企業価値担保権の設定は、反復継続的に企業価値担保権の設定を受け、担保権者となる者との信託契約によらなければならないこととし、新たにその信託に係る業務を金融庁の免許業種とした上で、説明義務等の必要な義務を設ける制度としているところであります。”
“今般の法案では、債権者、これは金融機関のみならず、いろいろな債権者がいると思いますが、商社とかですね、債権者間の公平性を確保する観点から、例に挙げました商社などの一般事業会社のように金融庁の監督を受けない者につきましても、自身の債権に企業価値担保権の設定を受けることができる制度として、債権者に資格要件を求めるものとはしておりません。 一方で、企業価値担保権は、その実行時、原則として事業全体が新しいスポンサーに譲渡される制度であるため、借り手に対して、担保設定時に、現在の抵当権と異なる制度であること等について適切な説明が行われることが重要でありまして、そのための体制整備が必要になるところでございます。 例えば、先ほど申し上げました、金融庁の監督を受けない、例えば商社などの一般事業者が担保権を一回限りで利用するような場合が多いと思いますが、そうした場合まで体制整備を求めることは過剰な規制となりまして、実効的な監督の面からも現実的でないと考えられております。”
“この法案につきましては、私が報告を受けている限りにおきましては、金融審議会において長きにわたりまして検討されてきたものでありまして、基本的に個人に保証を求めない、そういうような今までの融資慣行の変更でありますとか、スタートアップのように担保なるものがない方に対して、企業価値そのものを、全体を担保として資金を、融資を受ける、新しい選択肢を与える。また、事業承継につきましても、個人保証のために事業承継が進まないという現実もありますので、そういうものに対応するもの等々について、長い間、金融審議会で議論をしたという中で、金融庁が所管をして法律を取りまとめたという経緯であると理解をしております。”
“法制審議会への諮問事項につきましては、対象となる法律の性質、検討すべき改正内容等を総合的に勘案して、法務省において判断する、そのように承知をいたしております。 今般の企業価値担保権につきましては、設定者となる債務者は株式会社等に限定され、担保権者も新たな信託業の免許を受けた者に限定されるほか、当該担保権者を金融庁が監督するといったように、一般的な担保権とは異なる特徴のある担保権であることから、法制審議会の諮問、答申は経てはおりません。 一方で、企業価値担保権につきましては、金融審議会において、計七回にわたり、民事法制の専門家も含めて検討が行われたことに加えまして、法制審議会におきましても、民事基本法制との整合性を確保する観点から、昨年末に、二回にわたりまして、企業価値担保権を含む制度の具体的な内容について議論がなされ、その内容について御理解をいただいたと考えております。 したがいまして、本改正案は法制審議会の答申を経たものではありません。”
“具体的に、項目ごとのことはちょっと私は把握しておりませんけれども、金融審議会におきましては、多くの方々から御意見を聞いておりまして、その中に、労働法制でありますとか倒産法制の弁護士の方などの専門家からの御意見を伺っておりまして、こうしたいろいろな立場からの御意見を踏まえて取りまとめられた金融審議会の報告書に基づいて、この法律案の検討を行ってきたところです。”
“今般の法案におきまして、カーブアウト、すなわち不特定被担保権留保額の水準につきましては、清算手続又は破産手続の公正な実施に要すると見込まれる額とされ、具体的な額は配当可能額に応じ政令で定めることとしているほか、裁判所が清算手続又は破産手続の公正な実施に特に必要と認める場合には、政令で定める額に裁判所が定める額を加えることとされております。 政令において定める清算手続又は破産手続の公正な実施に要すると見込まれる額につきましては、この規定の趣旨を踏まえると、裁判所が特に必要と認める場合に金額を追加できる規定となっていることを理由にして、カーブアウトの水準をあらかじめ低めに設定をするということは考えておりません。カーブアウトの具体的な金額につきましては、本法の施行までの間に検討してまいりたいと思っております。”
“さらに、御指摘のとおり、昨年の二月の金融審の報告書では、「事業譲渡の金額の多寡のみを問題にするのではなくて、雇用の維持や取引関係の維持、その他多様な事情を考慮して最も適切な承継先を選定することが求められる」との提言をいただいております。こうした金融審の報告書の提言の内容につきましては、法案成立後に、御提案がありましたように、ガイドラインなどの形で明確化した上で公表することを検討しております。”
“今般の法案では、換価の方法を定める第百五十七条において、個別換価が例外であることを明確にするために、第一項では、事業を解体せず雇用を維持しつつ承継することを一般原則として、第二項において、前項の規定にかかわらずと規定をし、個別財産の換価は例外的に、管財人が必要があると認める場合に裁判所の許可を得て実施する旨が規定をされております。 このように、今御審議をいただいております法案では、個別案件に応じた適切な対応を確保しつつも、個別財産の換価が必要な場合に例外的に認められることを明確に規定していると考えております。 また、裁判所において、こうした制度の趣旨を踏まえて、個別財産の換価を許可すべきかを判断されることとなりますが、裁判所が当該判断をするに当たりましては、当該許可の申立て書にどのような記載事項を求めるかなどにつきましては、法の趣旨も踏まえて、裁判所において適切に検討されるべき事項だと考えております。”
“先ほども答弁させていただきましたが、担保権の実行後も事業の継続を目指すという企業価値担保権の趣旨に鑑みまして、労働者側に対して丁寧に理解を求めていく必要がある、これは重要な点だ、そのように認識しております。そのことは明確に申し上げたいと思います。”
“今般の法案では、金融審議会の提言や他の担保法制とのバランスを踏まえまして、企業価値担保権の実行手続の開始前に労働者との協議をすることは義務づけておりませんが、手続開始申立て書にどのような記載事項を求めるか等については、法の趣旨等を踏まえ、裁判所において適切に検討されるべき事項であると考えているところです。”
“金融庁といたしましても、櫻井先生の御指摘のとおり、企業価値担保権の実行手続において、管財人と労働組合等の間で丁寧な協議が行われることが重要と考えておりまして、御指摘の厚生労働省が公表しております事業譲渡又は合併を行うに当たって会社等が留意すべき事項に関する指針なども参考にしながら、例えば、管財人が労働組合等に対して情報提供や協議を行う際に参考となるポイントなど、企業価値担保権の制度趣旨を踏まえた運用に関する考え方について、ガイドライン等の形で公表するといった対応を検討をしてまいります。 それから、担保権が実行手続開始申立てを行う際の書式に、労働組合との協議状況を項目として盛り込むことについて御提案がございました。担保権の実行後も事業の継続を目指すという企業価値担保権の趣旨に鑑みまして、労働者側に対して丁寧に理解を求めていく必要があると考えております。”
“三点についてお答えをさせていただきたいと思いますが、まず、担保権の実行時における、労働組合等とできるだけ早い段階で丁寧な協議が重要であるというお考えの点についてであります。それと、厚生労働省の事業譲渡等指針に示された事前の協議に関する注意事項と同様の内容をガイドライン等で示すことの御提案をまとめてお答えをいたしたいと思います。 まず、実行手続におけます管財人と労働組合等の協議の在り方に関しましては、管財人は労働組合法上の使用者に該当すると解されることから、その権限に関し、労働組合からの団体交渉に応じるなど、労働組合法上の義務を遵守する必要があります。そして、裁判所の監督の下で、管財人と労働組合等において適切な協議が行われるものと考えられます。”
“メインバンクか非メインバンクにかかわらず、地域金融機関には、地域経済を支える要として、地域企業の経営課題を的確に把握をし、適切な支援を提供することで、地域経済の成長に貢献していくことが求められていると考えております。 地域金融機関にとって、こうした支援を行うことは、顧客基盤の強化や地域経済の成長を通して、自身の持続可能なビジネスモデルの構築にもつながるものであり、地域金融機関自身にとっても、継続的に支援をすることには価値があると考えております。 こうした考え方の下、金融庁といたしましては、これまでも、顧客企業に対するコンサルティング機能の発揮の重要性について監督指針に明記をして、地域金融機関に支援体制の充実等を促してきたところでありまして、引き続き、事業者の実情に応じた適切な支援が行われますように、地域金融機関の取組をしっかりと促していきたいと考えております。”
“目利きという言葉につきまして、本委員会での質疑ではおおむね、事業者の事業の実態や成長可能性等を的確に把握、評価することを指して答弁をいたしております。 この目利きのために必要な能力、すなわち目利き力は、金融庁としては各金融機関の金融仲介機能の源泉と位置づけておりまして、企業価値担保権の活用に向けましても、それぞれの実情に即して、各金融機関において継続的な人材育成等を通じて養うべき重要な能力であると考えております。”
“ただいま、総務省からの答弁とほとんど同じことになってしまいますので、今の仕組みは申し上げませんけれども、このことにつきましては、令和六年度の与党税制大綱におきまして、地方法人課税について、今お話がございましたが、地方団体間の税収の偏在状況や財政力格差の調整状況等を踏まえつつ、税源の偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築に取り組むとされております。 地方法人税につきましても、こうした考え方も踏まえながら、引き続き適切に検討がなされることが重要であると考えております。”