岩屋毅
外務大臣 · 自由民主党・無所属の会 · Japan
“パレスチナの国家承認の問題をめぐる議論については、我々も重大な関心を持って、その動向を注視しております。 我が国としては、イスラエル・パレスチナ問題の二国家解決を一貫して支持しているという立場は変わりません。したがって、先日の私の会見においても、国家承認はする、しないの問題ではない、あとは、いつするかという問題だというふうに申し述べているところでございます。 その上で、来週の国連のハイレベルウィークも見据えて、日本政府として一番肝腎なのは和平の進展でございますから、その和平の進展を後押しするために何が最も適切で効果的かという観点から、引き続き熟議を尽くしているところでございます。 また、米側からの要請はございません。”
“高橋委員御指摘のように、現下の国際情勢考えると、日本が主導権を取って自由貿易の枠組みを更に拡充、拡大していくことが必要だと思っております。 御指摘のあったメルコスールを始めとする中南米諸国との経済関係強化は、グローバルサウスとの連携強化を図るという観点からも極めて重要で、我が国経済界からも強い関心が示されております。そこで、三月の日・ブラジル首脳会談、石破・ルーラ会談では、この日・メルコスール戦略的パートナーシップ枠組みを早期に立ち上げて、貿易関係の深化に向けて協議を進めようということを確認をしてもらいました。 メルコスールとの経済関係強化の在り方については、農産品などのセンシティブな課題もありますので、国内の様々な意見も踏まえながら引き続き議論していきたいと思います。…”
“倉林明子議員にお答えいたします。 女子差別撤廃条約選択議定書の批准についてお尋ねがありました。 女子差別撤廃条約選択議定書で規定されている個人通報制度は、条約の実施の効果的な担保を図るとの趣旨から注目すべき制度であると考えております。一方で、一方で、同制度の受入れに当たりましては、様々な検討課題があると認識しております。 引き続き、政府として早期締結について真剣に検討してまいります。同時に、政府として、女性差別の完全撤廃と男女共同参画社会の確立を目指した様々な取組を進めていく所存です。 続きまして、女子差別撤廃条約選択議定書の検討状況についてのお尋ねがありました。 同選択議定書に基づく個人通報制度の受入れに当たりましては、例えば、委員会から国内の確定判決とは異なる内容の見…”
“トルコというのは長年の我が国の友好国の一つでございますが、昨今の国内の報道や国会での議論も念頭に、犯罪の防止、それから出入国在留管理上の懸案を解消すべく、今二国間の対話に取り組んでいるところでございます。 〔理事佐藤正久君退席、委員長着席〕 査免措置というのは軽々に廃止、停止をすることは避けるべきだと私は考えております。査免措置というのは、相手国・地域との関係強化、とりわけ人的交流の促進を通じた相互理解の増進に加えまして、投資あるいは観光を通じた経済の活性化が期待される措置でございます。一方、これを停止すれば、企業の経済活動の停滞、人的交流の減少など、様々一定のマイナスの影響を及ぼすことは避けられないというふうに考えております。 したがいまして、こうした事情を踏まえて、ト…”
“御指摘の提言が石破総理に提出されたことは承知をしております。 私は治安・テロ・サイバー犯罪対策調査会前会長でございますが、政府としては、日本国内において、国の重要な情報等の保護を図るべく、今、カウンターインテリジェンスの取組を強化するなど対策を様々講じているところでございます。 その上で、スパイ防止法、いわゆるスパイ防止法の必要性については、知る権利を始め国民の基本的な人権に配慮しながら、多角的な観点から慎重に検討され、国民の十分な理解が得られることが望ましいというふうに考えております。 私は、否定的というよりも、慎重な認識をお示しをしたということでございます。これ、今後の国会における議論なども踏まえながら、この人権への必要な配慮を行いつつ、我が国の国益を確保していくとい…”
“米国は、トランプ大統領就任以来、ウクライナ情勢の打開を図るべくイニシアチブは発揮してきていると思います。ウクライナ、欧州、ロシアのそれぞれと首脳レベルを含めた協議を累次にわたって行ってきております。 今年一月から、米・ウクライナ首脳同士の接点は九回ございました。そして、米ロ間では四回の首脳電話会談が行われてきております。今協議が継続している最中ですから予断を持ってなかなか申し上げられないんですけれども、我が国としては、米国のイニシアチブは評価しつつ、また、欧州の外交努力も評価しております。 こうした取組が先ほど申し上げたように早期の全面停戦、ひいてはウクライナにとっての公正かつ永続的な平和の実現につながっていくことが重要だと考えておりますので、我が国としてもしっかり役割を…”
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“先刻も申し上げましたとおり、あたかも、何というんでしょうか、歴史の激動の合間に滑り落ちてしまったかのような方々がこの間味わった御苦労には本当に心が痛む思いがいたします。 しかしながら、日韓の間には様々、戦後処理について今日もなお議論がありますけれども、しかし、この日韓請求権・経済協力協定によって日韓間の財産請求権の問題は最終的にそして完全に解決済みであるというところが我が方の基本でございますので、ここを崩していくと、これまで積み上げてきた努力も水泡に帰してしまいます。 そういうことで、そういう立場に基づいて、しかし、誠心誠意、誠実にこれからも対応していきたいというふうに考えているところでございます。”
“朝鮮半島、台湾出身の方々のうち、いわゆるBC級戦犯の方々につきましては、道義的見地から、一九五三年以降、日本人と同様の帰還手当が支給されたほか、見舞金、生活資金の一時支給が行われております。また、なりわいの確保、公営住宅への入居につきまして、好意的な措置がとられたというふうに承知をしているところでございます。”
“いわゆるBC級戦犯の方々が今日まで様々な御苦労をされてきたということについては大変心が痛む思いがいたします。”
“外務省は毎年かなりの大使を送り出すことになります。その前には、当然のことながら、特命全権大使ですから陛下の御認証をいただかなくてはいけないと、そういうときには侍立大臣として私も御一緒しなければいけないということで、皆さんとそういうときに、新たに大使に赴任される方と話をする機会がちょくちょくあるんですけど、やっぱり皆さんが一番心配しているのはこの公邸料理人のことなんですね。 委員御指摘のように、世界中、各国それぞれすばらしい料理あるんですけれども、やっぱり和食の評価、人気というのは非常に高くて、やっぱりかなりハイランクの人たちが日本大使公邸で食事ができるのならということで来てくださる。これはある意味、我が国の外交資産だと思うんですね。 なぜなかなか料理人が見付からないのかというと、やっぱりいろんな今までの制度や待遇にも問題があったと。以前から聞いておりましたが、私、直接新大使になる人たちから聞いて、この際改革をしっかりやろうというようなことで、新たな公邸料理人制度、食の外交官と位置付けてそういう制度をつくろうということになった次第でございます。”
“五月三日、領海侵入した中国の海警船から発艦したヘリコプターが尖閣諸島周辺の我が国領空を侵犯したことは、断じて容認できないものであります。こういった中国海警局の活動は、明白な国際法違反であります。 これを受けまして、三日に、船越外務事務次官から呉江浩在京中国大使を始め、東京でも北京でもそれぞれのレベルで厳重に抗議をいたしました。これらのやり取りの中で中国側からは御指摘の独自の主張があったわけですが、我が国として全く受け入れられないという旨をその場で明確に述べております。 また、我が国の航空機が尖閣諸島の我が国領空を飛行することは国内法的にも問題のない行為である一方で、領海侵入した中国海警船から発艦したヘリコプターが我が国の尖閣諸島周辺の領空を侵犯するということは、これはもう明白な中国側によるエスカレーションであって、日本側として断じて受け入れられないとして、極めて厳重に抗議をしているところでございます。 これ以上の詳細については、外交上のやり取りでもあり、差し控えさせていただきたいと思います。”
“先般、石破総理が四月二十九日にマニラにおいてフィリピン残留日系人三名の方と懇談された際にも、総理から、残留日系人の方々の一日も早い国籍取得や一時帰国が実現するよう政府として取り組んでいきたいという旨の御発言があったと承知をしております。 一時帰国は、親族捜し等を通じて国籍取得に必要な情報を得るためにも重要な機会だと考えております。ただ、この段階でいつまでに必ず実施するといった具体的な時期は申し上げられませんが、関係者の方々の切なる声を踏まえまして、一日も早く一時帰国が実現するよう政府として引き続き真剣に検討を進めてまいります。”
“私もこの番組は拝見をいたしました。日本の親族がフィリピンを訪ねて残留の日系人の方と対面する様子には私も胸を打たれました。 先刻申し上げたように、一日も早い国籍の取得や一時帰国に向けた支援を進めるべく検討を進めてまいりたいと思います。”
“フィリピン在留日系人の方々の長年にわたる御苦労、また困難、そして、そのような中でも地域できずなを育まれてきてこられたということに敬意を表したいと思います。同時に、在留、残留日系人の方々の国籍の取得が実現をしていないということは非常に残念で悲しいことだと感じております。 政府としては、残留日系人の方々の高齢化が進む中において、希望する方々の一日も早い国籍取得や一時帰国に向けた支援を進めるということが重要だと認識をしております。”
“私も幾つか拝見したことがございます。 これまでも職員からの報告や委員を始め国会でのやり取りを通じて理解してきたつもりではありましたが、こういう番組を拝見して一層理解を深めることができたと思っております。”
“歴史問題への対応に係る対応につきましては、一々内容をつまびらかにすることは避けたいと思います。 相手国の事情、案件の性質、タイミングなど、諸般の事情を総合的に勘案して判断してまいりたいと考えております。”
“まず、中国との間におきましては、戦略的互恵関係を包括的に推進をして、建設的、安定的な関係を構築をしてまいりたいと考えております。 その上で、米国及びカナダにおいて、史実から懸け離れた又は極端な文言や表現を使用した活動や展示がされた事例を我々も確認をしております。こうした状況を踏まえてこれまでも、連邦政府及び州政府を含む米国、カナダ双方の関係者に対して日本政府の考え方やこれまでの取組について説明をしてきておりますが、今後につきましても、何が最も適切で効果的かという観点から判断をして様々な取組を継続していきたいと考えております。”
“既に実施を決めておりますので、粛々と実施をしてまいりたいと思っております。 台湾における在外公館等投票については、在タイの大使が日本台湾交流協会の台北事務所及び高雄事務所内の一部スペースを投票場所として借り受けるという形で実施することとしておりますが、粛々、着実に実施をしていきたいと思います。”
“政府としては、尖閣諸島及び周辺海域を安定的に維持管理すると、こういう目的のために、原則として政府関係者を除いて何人も上陸を認めないという方針を取ってきているわけでございます。そういう総合的な判断だと御理解をいただきたいと思います。”
“尖閣諸島は、言うまでもないことですが、歴史的にも国際法上も疑いのない我が国固有の領土であって、我が国はこれを有効に支配をしております。したがって、上陸について他国に許可を求めるといった筋合いのものではありません。”
“これまでも、米国環境保護庁や、また国防省を含めて、様々なレベルで米側とこの問題についてやり取りをしてきております。また、直近の、といってもこれ昨年ですが、日米2プラス2においても、このPFASを含む二国間環境協力の強化について議論をしたところでもございます。 外務省としても、日米地位協定あるいは環境補足協定及び関連する諸合意の下に、環境対策が実効的なものになるように引き続き取り組んでまいります。”
“翌二十二日、船越外務次官からコーヘン駐日イスラエル大使を招致して、この抗議と、そしてガザへの人道支援の全面的な再開を直ちに許可することを改めて強く求めたところでございます。 今般の事態を受けまして、イスラエルへの働きかけを一層強めてまいります。”
“今般の軍事作戦の拡大によって民間人にも多くの死傷者が出ていること、極めて遺憾に思っております。 我が国としては、この深刻なガザの状況を改善をさせる、そして二国家解決を最終的に実現するという考え方に基づいて、イスラエルに対して強く申入れを行っております。 十三日に行った日・イスラエル外相会談では、私からサアル外相に対して、停戦交渉に立ち戻って、合意の継続に向けて誠実に取り組むよう求めるとともに、人道支援の確保、国際人道法を含む国際法の遵守を強く申し入れたところでございます。 また、五月二十日、我が国を含む二十七か国・機関の外相共同声明において、この人道支援の全面的な再開を直ちに許可すること、そして人道支援機関が国連も含めて独立して中立的に活動できるようにするということを強く求めました。 また、五月二十一日の、我が国も含む外交使節団に対してイスラエル軍が警告射撃を行ったと。誠に遺憾でありまして、あってはならないことだと考えております。”
“御指摘のとおり、この我が国の対アフリカ直接投資残高というのは、コロナ禍以降、増加傾向にはあるんですけれども、対北米や欧州あるいはアジアなどの地域と比較しますと非常に低い水準にとどまっていることは事実でございます。その背景としては、率直に申し上げて、日本企業側から見ると、アフリカ各国の規制、法令の整備、その運用、それから財政、金融、為替面などへの懸念がどうしてもあるということだと理解をしております。開発のための新しい資金動員に関する有識者会議というのがあるんですが、そこの提言でも指摘をされておりますけれども、インパクト投資を含むサステナブル投資の大半は先進国向けであって、これからは途上国への関心を高めていくことが課題だとされております。 外務省としては、このようなアフリカに対するインパクト投資を取り巻く現状を踏まえて、日本とアフリカ双方の官民の情報共有、ネットワーキングのプラットフォームであるTICAD9を活用して、それぞれの国の投資環境の一層の改善でありますとか様々な対策を講じて、日本企業による対アフリカ投資を後押しをしてまいりたいと考えております。”
“御指摘のとおりでございまして、日本とアフリカの教育研究機関の連携というのはもう非常に重要な課題の一つだと思っております。 我が国は、例えばエジプトのエジプト日本科学技術大学や、ケニアのジョモ・ケニヤッタ農工大学において高等教育及び高度人材の育成に関する支援を行っておりまして、アフリカ地域の教育拠点ともなっております。 こうしたアフリカにおける高等教育機関と我が国の教育研究機関の連携強化を含めて、今後もアフリカの人材育成をしっかり支援をしていきたいと考えているところでございます。”
“本年八月のTICAD9では、国際社会あるいはアフリカが直面する諸課題について、日本の技術や知見を生かした革新的な解決策を共につくり上げるという機会にしたいと思っておりますけれども、中でもこの産業人材を含む人材の育成、今後とも、最重要の課題だというふうに考えて取り組んでいきたいと思っております。”
“アフリカの製造業発展のためには、言うまでもなく製造業は技術者がいなければ成り立ちませんので、やっぱり人材育成が第一であり不可欠だと思っております。 アフリカは若い大陸で、何でも人口の六割が十六歳以下ということで、少子高齢化が進む我が国からすれば羨ましい限りですが、そういう若い人たちの教育をしっかり支援するということが一番の貢献ではないかなというふうに考えております。 アフリカの若者のための産業人材育成イニシアティブというこのイニシアティブの下に、若者を日本に招いて、修士課程での学びや日本企業でのインターンシップなどを通じて、これまでも産業人材育成を支援をしてまいりました。 また、先般、ゴールデンウイーク中に私、セネガルを訪問しましたが、ここでは、我が国がもう四十年以上にわたって支援してきたセネガル日本職業訓練施設を視察をさせていただきました。この間にも、数千名の技術者をセネガルだけではなくてアフリカ全土に育てて、そのアフリカ全体の産業の育成に貢献、産業の発展に貢献をしてきた、そういう施設でございまして、その成果をこの目で確認をしてまいりました。”
“我が国周辺の安全保障環境が非常に厳しさを増す中で、在日米軍が安定的に駐留するためには、何といっても、地元の皆様の御理解と御協力が不可欠でございます。その意味で、米軍関係者による事件、事故というのは、地元の皆様、国民の皆様にも大きな不安を与えるものであって、あってはならないものだと考えております。 私は、先般、グラス次期駐日米大使と面会した際にも、そのことをお話をさせていただきました。事件、事故の再発防止、地元の負担軽減をしっかりやっていただきたいということを申し上げましたし、また、ジョスト在日米軍司令官に対しても同様の働きかけをいたしました。 先ほど申し上げた外務省による研修プログラムの充実も含めて、今後ともしっかりと、この米軍に対して、事件、事故の再発防止、実効性という観点にのっとって強く働きかけてまいりたいと思っております。”
“委員御指摘のとおり、日本に駐留する米軍人に対する研修は非常に重要な取組だと思います。外務省としても、極めて重視をしております。 米側も米軍人に対する研修を行っており、例えば、在日米軍のリバティー制度の一環で、全ての米軍人は、施設・区域外での自由な活動が認められる前に、日本についての教育研修、責任ある飲酒に関する研修、性犯罪防止、対応に関する研修を受講していなければならないとされております。また、在沖米軍は、沖縄に新たに着任した全ての米軍人及び軍属、また、それらの家族を対象として、沖縄特有の歴史や文化に慣れ親しむとともに、彼らが生活し、任務に当たる環境について十分に理解を深めることを目的とした研修である沖縄オリエンテーション概要を実施していると承知をしております。こういう研修は極めて重要だと思っております。 同様の問題意識から外務省では、平成七年度以降、中尉から大佐レベルの在日米軍人、文民を対象に、約一週間の研修を在日米軍オリエンテーションプログラムとして実施をしております。 引き続き、米側とも緊密に連携して、研修内容の向上に向けて取り組んでいきたいと考えております。”
“様々な研究、分析、評価があるんだろうと思いますけれども、米軍関係者による犯罪の原因について確定的なことを申し上げることは困難だというふうに考えております。 いずれにしても、米軍関係者による事件、事故はあってはならないものでありまして、大事なことは、これまでに米側が発表した一連の再発防止策が実効性のある形で実施をされて、実際に事件、事故の再発防止につながることでございます。こうした実効性の観点も含めて、在日米軍の綱紀粛正と再発防止の徹底をこれから先もしっかり働きかけてまいりたいと考えております。”
“ロシアとの関係は、現在は非常に厳しい状況にあるわけですけれども、そういう中にあっても、隣国として対話をしなければならないこともございます。 中でも、北方墓参を始めとする北方四島交流訪問事業の再開は最優先事項の一つでございます。特に北方墓参については、島民の方々の高齢化が、元島民の方々の高齢化が進む中で、この人道的な性格を強調しながら、切迫感を持ってロシア側に事業の再開を今強く求めてきているところでございます。 これまでの働きかけを通じて、ロシア側が北方墓参の枠組みを維持しているということは確認できておりますけれども、いまだ事業の再開に至っていないということを重く受け止めております。 引き続き、特にこの北方墓参に重点を置きまして、事業の再開に向けて全力で外交上の努力を傾注してまいりたいと思います。”
“御指摘のとおり、インドは基本的価値を共有する非常に重要な戦略的なパートナーでございます。FOIPの実現の観点からも、今後とも日印関係を更に発展させていくことが重要だと思っております。 インドもどんどん成長してきておりますが、インドに対する開発協力は、今なおこの日印特別戦略的グローバルパートナーシップの重要な要素の一つだと思います。我が国の技術や知見を活用して、引き続き支援を行っていくということの重要性は変わっていないと考えています。 今委員の御指摘のありましたデリーのメトロ事業は、市民の生活水準の向上や、整列して乗車するという行動様式の変容にもつながっていると聞いておりますし、他の六都市でも我が国のODAによるメトロが導入されるなど、インドの経済社会開発に大きく貢献をしてきております。同時に、これらは日本企業の参画を通じて我が国経済の活性化にもつながっているわけでございます。 引き続き、このインドに対する開発協力も通じて、日印関係を一層強化してまいりたいと考えております。”
“先刻も申し上げましたが、米国政府は今、対外援助と外交政策の整合性について、USAIDについては評価中であるというふうに承知をしております。しかし、米国の支援は日本円でいうと年間六兆円近くに及んでいたと承知をしておりますので、このもたらす影響については非常に甚大なものがあるというふうに考えておりまして、情報収集と分析に今努めているところでございます。 しかし一方で、国際社会はどんどん分断と対立が深刻化しておりますので、やはりこれを協調に導いていくために、我が国のきめの細かい相手国に寄り添ったODAというのはもう非常に重要な外交ツールであると思っておりまして、それをできるだけ戦略的、効果的に実施をしていくことが重要になってきているというふうに考えております。 関係国の動向をしっかり踏まえて、米国にもコミットのできる限りの維持を働きかけていきたいと思いますし、意思疎通をしっかり図りながら、引き続きこの開発協力分野において日本が積極的な役割を果たしていくということが重要になっているというふうに考えているところでございます。”
“開発協力大綱におきましては、重点政策の一つとして、FOIP、自由で開かれたインド太平洋のビジョンの下に、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の維持強化に取り組んでいく旨を明記をしております。 自由で開かれたインド太平洋ですから、どうしても海洋に面した国家が多いわけですが、ODAの取組は多岐にわたっておりますけれども、例えば港湾整備などの多層的な連結性の強化、インド太平洋内の連結性の強化、それから巡視船の供与など海上の法執行機関の能力強化、さらに法の支配の確立のための法制度整備の支援あるいは人材育成などに積極的に取り組んできているところでございます。 こうした基本方針に基づいて、FOIPの実現に向けてODAを一層戦略的に活用していきたいと考えているところでございます。”
“ODAの目的ですけれども、開発協力大綱にありますとおり、まず、法の支配に基づく自由で開かれた国際秩序の下で、国際社会に一層貢献をするという大きな目的があると思います。それと同時に、我が国と国民の平和と安全の確保、また経済成長による繁栄といった国益の実現に貢献することも大きな目標の一つであると思います。まさに、情けは人のためならずであって、そういう我が国の支援がやがては我が国のレピュテーションの向上につながって、我が国に返ってくるものだというふうに考えております。 国際社会の分断と対立が今非常に深刻化しておりますので、今後は特にグローバルサウス諸国との関係を強化して、我が国が主導して国際社会を対立から協調に導いていくために、ODAはますます重要な外交ツールとなっていると思います。 そのためにも、この国会で成立をさせていただいた改正JICA法など、時代のニーズに合わせたODAの戦略的、効果的な実施に引き続き努めてまいりたいと考えております。”
“米国のUSAIDについては、現在まだ精査中だというふうに聞いておりますので、最終的にどういう形になっていくのかということはしっかりと注視をしていかなければいけないと思っております。いずれにしても、米国のコミットが少しずつ減っていくということになると、どこがそこを埋めていくのかという話に勢いなっていくんだろうと思います。 我が国は、財政上の制約もありますし、必ずしも金額的にそれが埋められるというわけではないと思いますけれども、日本ならではのそれぞれの関係国、国民に寄り添う支援の形を取って、できる限り支援が後退することのないように、最大限の努力を続けていきたいと考えております。 また、ODAの予算等につきましては、是非国会の先生方の御理解、御支援もいただきたいとお願いを申し上げさせていただきたいというふうに思います。”
“このSDGsに関しては、委員御指摘のとおり、二〇三〇年までの目標達成に向けた進捗は大きな困難に直面しているというふうに認識しております。 しかし、そういう状況であるからこそ、外交演説でも申し上げたとおり、人間の安全保障の理念の下に、国際社会全体でこのSDGs達成に向けた取組を加速化していくことが重要だと考えております。その中でも、我が国は、課題先進国として、少子高齢化、防災、地方創生などの課題に取り組んできた知見を国際社会に発信をしていくことが大事だと思っております。 一方、目標達成のためにやっぱり資金が不足しているということも現実でございます。二〇二〇年の段階でSDGs達成に必要な資金ギャップは三・九兆米ドルと試算されてもおります。また、最近は、ODAの資金よりも民間資金の割合がどんどん増加している状況でもございます。そういう中で、先般のJICA法の改正で導入しました制度でありますとか国際機関等も活用して、民間資金もその動員を促進をしていく、それから、パートナー国との連携強化を図って、何とかこのSDGs達成に向けた取組を引き続き主導していきたいと考えているところでございます。”
“ミャンマーのみならずでございましょうけれども、そういう非常に厳しい状況の中にある子供や若者への教育機会の提供は大変重要な支援だというふうに思っております。 具体的な取組としては、世界各地で長期化している紛争によって祖国に戻れない難民が流出している状況を受けまして、人道危機が深刻化している国や地域からの難民、避難民を対象とした新たな留学プログラム、避難民未来への架け橋教育イニシアティブを開始をしたところでございます。 このプログラムは、UNHCR、国連難民高等弁務官事務所との連携の下に、人道危機が深刻化する国、地域の若者を留学生として日本の大学に受け入れるものでありまして、これまでにミャンマーから周辺国に避難した五名の受入れを行っております。 まだまだ人数としては少ないんですけれども、このようなプログラムも通じまして、できることを着実に実施をしていきたいと考えております。”
“我が国は、クーデター以降これまでに、国際機関やNGOなどを経由して、直接ミャンマー国民に裨益する形で合計約一億九千万ドルの人道支援を実施してきております。 委員御指摘の、タイなどの隣国から国境を越えてミャンマー国内にいる人々への人道支援、いわゆるクロスボーダー支援と言っておりますけれども、これを行うことに関しましては、現下のミャンマー情勢に鑑みて、援助関係者の安全上のリスクなども考慮して慎重に検討をする必要があると考えているところでございます。 いずれにしても、現時点では国際機関によるアクセスが難しい地域も確かにございますが、一人でも多くの支援を必要とする人々に届くように、国際機関のみならず、日本や現地のNGOなどともよく連携しながら、引き続き様々な方法で取り組んでいきたいと考えております。”
“ミャンマー内の様々な勢力と外務省は接触をしておりますので、様々な声は聞かせていただいております。 その上で、国民に資するODA事業については適切に判断をしていかなければいけないというふうに考えているところでございます。”
“先ほども申し上げましたように、まず、新規のODAは行わないと。既存のODA事業の中には国民の生活向上に資するものがあるので、これは適切に判断をしていかなければいけないというふうに考えているところでございます。”
“まず、大前提として、我が国は国軍が主導する体制との間で新規のODAは行わないということといたしております。 他方、クーデターの前に国際約束を締結した既存のODA事業には、病院でありますとか職業訓練学校の整備など、ミャンマー国民の生活向上や経済発展に貢献することを目的とするものもございまして、これは決して国軍主導の現体制を支援するものではございません。直ちに停止する措置はとってきていないものの、ODA事業者の意向等も聞きながら、個別に適切な対応を検討していきたいと思います。 今後も、何よりもミャンマー国民に常に寄り添って、国民が直接裨益する人道支援をしっかり実行してまいりたいと考えております。”
“当然、様々な情報収集は行っておりますが、個別の企業の活動についてのお答えは差し控えさせていただきたいと思います。 いずれにしても、政府としては、この日本企業に対する注意喚起をしっかりと継続してまいりたいと考えております。”
“政府といたしましては、外務省のホームページ及び在イスラエル日本国大使館ホームページなどを通じまして、日本企業とやり取りをする機会に、イスラエルの入植活動は国際法違反であって、占領地や入植地に関わる経済活動については、金融上、風評上及び法的なリスクに十分留意する必要がある旨を注意喚起をしてきております。 引き続き、このイスラエルに対する入植活動の完全な凍結の働きかけと、日本企業に対する注意喚起、これをしっかり継続してまいりたいと考えております。”
“ガザへの支援物資の搬入は、イスラエルにより大きく制限されている状況でございます。直近では、三月二日以降、約二か月半にわたって停止をされてきました。現在、一部の国際機関による物資の搬入が再開されているところでありますけれども、ガザの人道状況の改善には誠に不十分だと認識をしております。 我が国による支援物資についても、まだその全てが搬入されているわけではございません。”
“イスラエル側は、イスラエル側の立場に立った説明をしておりましたが、私からは、先ほど申し上げたように、一日も早い停戦合意に基づく取組、それから人道状況の改善を強く求めたところでございます。”
“おっしゃるとおり、ガザ情勢につきましては、この現地の壊滅的な人道状況、特に今般のイスラエルによる軍事作戦の拡大によりまして民間人を含む多くの死傷者が発生していることについて、甚だ遺憾に思っているところでございます。 こうした現状を踏まえまして、五月十三日、日・イスラエル外相会談を行いまして、私からサアル外相に対しまして、停戦交渉に立ち戻って、合意の継続に向けて誠実に取り組むことを求めるとともに、民間人保護と人道支援の確保といった国際人道法を含む国際法の遵守を直接申し入れたところでございます。翌日十四日には、林長官からもその旨サアル外相に申し入れたところでございます。 また、地上作戦開始後の五月二十日ですが、我が国を含む二十七か国・機関の外相共同声明におきまして、イスラエルに対し、ガザへの人道支援の全面的な再開を直ちに許可すること、そして、国連及び人道支援機関が独立して、中立的に活動できるようにすることを強く求めたところでございます。 引き続き、こうした外交努力を継続してまいります。”
“政府としては、こうした協定の意義もしっかりと踏まえながら、枠組み協定の下での操業を可能な限り早期に実施できるように、引き続きロシア側に働きかけてまいります。”
“北方四島周辺水域操業枠組み協定、安全操業協定でございますけれども、二〇二三年一月に、ロシア側からは、現時点で枠組み協定に基づく政府間協議の実施時期を調整することはできないという旨の通知がありました。 ロシア側は、委員御指摘のように、ウクライナ情勢に関連した我が国の対ロ政策、まあ一連の制裁を指すんでしょうけれども、これを理由にしておりますけれども、日本側に責任を転嫁しようとする対応は不当であって、全く受け入れられないものでございます。 我が方からは、累次にわたって、枠組み協定の下での操業を実施できるようにロシア側に働きかけてきておりますが、残念ながら、この段階でロシア側から肯定的な反応はまだ得られていないというのが現状でございます。 この協定は、まさにその略称のように、北方領土周辺水域における我が国漁船による安全な操業を実現するものであって、一九九八年の締結以来、二十年以上の長きにわたって同水域での操業を互恵的な形で維持発展させてきたものでございます。”
“このAZECにおきましては、アジア各国のそれぞれの事情に応じた多様な道筋の下での脱炭素、経済成長、エネルギー安全保障の同時実現に向けて、日本の技術や経験を生かした取組を進めております。具体的には、ODAとの連携のみならず、国際協力銀行、JBICや日本貿易振興機構、ジェトロなどと連携いたしまして、具体的な脱炭素プロジェクトの創出を支援することとしております。また、こうした個別のプロジェクトを持続的に創出するために、車の両輪として、脱炭素に資する活動を促進するルールの形成にも取り組んでいるところでございます。 日本への期待が大きいアジアとの関係におきまして、AZECの意義は極めて大きいと考えております。次回の閣僚会合や首脳会合も念頭に置きまして、AZECの下での取組を一層進めてまいりたいと考えております。”
“御指摘のとおりだと考えております。 昨年の第二回のAZEC首脳会合の成果として、今後十年のためのアクションプランが発表されましたが、ここでは、ODAを通じてエネルギー移行のための技術協力を提供することなどが確認をされております。 また、令和五年に改定されました、今御指摘があった開発協力大綱におきまして、気候変動、環境対策を含む地球規模課題への国際的取組の主導を重点政策として掲げております。具体的に申し上げますと、例えば、ラオスやインドネシアにおきましては、相手国、関係機関に対する専門家の派遣を通じた長期的なエネルギー移行に係る能力強化支援などを行っております。 今後とも、AZECとODAを効果的に連携させることによって、日本やAZECパートナー国に利益をもたらす脱炭素化に貢献してまいりたいと考えております。”
“我が国は、あくまでも平和を希求をしているわけでございます。 報道の逐一について見解を述べることはいたしませんけれども、委員も御案内のとおり、残念なことではありますが、我が国の周辺地域では、むしろこの核の軍拡が進んでいる、ミサイル能力は強化されている、また、一方的な現状変更の試みなども見られるという、誠に残念なことながら、戦後最も厳しく複雑な安全保障環境になっているわけでございます。 その中で、我が国と地域の平和を守り抜いていかなければならないという考え方の下に、三文書に従って防衛力を着実に強化をしていくとともに、まずは、外交努力を重ねて地域の平和と安定を確保していくという考え方で進めておりますので、そういうことがまた国民の皆さんにしっかり御理解いただけるように、これからも丁寧な説明の努力をしてまいりたいと考えております。”
“我が国の国家安全保障戦略は、我が国の安全保障に関わる総合的な国力の主な要素の一つとしてまずは外交力を掲げております。その上で、我が国の防衛に当たっては、防衛力のみならず、外交力を含む総合的な国力を活用することとしております。 国家安全保障戦略を含むこの戦略三文書で示された方針は、現在の情勢においても有効であると考えておりまして、また、憲法、国際法及び国内法の範囲内で実施されるものでありまして、現時点ではこれを見直す必要はないものと考えております。 いずれにしても、外交と防衛は車の両輪でございますので、我が国を取り巻く厳しい安全保障環境を直視して、この三文書に基づいて、防衛力の抜本的強化を進め、抑止力を高めるとともに、積極的な外交を展開して各国との対話を重ね、平和と安定を確保してまいりたいと考えております。”
“各国における米軍による施設・区域の使用の在り方、あるいは訓練の在り方は、各国における米軍駐留の在り方、実際の運用、安全保障環境等の背景などの事情を踏まえたものでございますので、単純に比較することは適当ではないと考えているところでございます。 いずれにいたしましても、日米地位協定に関しましては、与党内における議論も踏まえながら、同盟の抑止力、対処力を強化するとともに、その強靱性、持続性、まあ持続性というのは国民あるいは地域住民の理解がなければ高まっていかないということだと思いますので、様々な観点から検討し、対応していきたいと考えております。”
“また、本条約が二〇二二年にILO基本条約に追加されたことによりまして、労働安全衛生に係る規範の遵守の国際的機運も高まりを見せております。また、国内でも労使双方から本条約の締結についての要請が行われたところでございます。 こうした内外の状況を踏まえまして、本条約の締結について御承認をお願いしているところでございます。”
“御指摘のように、本条約の締結の重要性は政府として以前より認識をしておりましたものの、本条約に規定される義務と我が国国内法令との整合性について検討を行う必要があったわけでございます。具体的には、本条約の第十七条に規定されております、二以上、二つ以上の企業の同一の作業場における協力義務について、現行の労働安全衛生法上では建設業、造船業、製造業の三業種のみにしか協力に関する規定が存在しないことが締結に際しての主な課題であったというふうに認識をしております。 この点につきましては、労働災害の実態を踏まえまして、危険性の高い業種から優先的に対応されてきたところでありますけれども、近年、産業構造や就業形態の変化に伴いまして、これらの三業種以外でも混在作業による災害が発生をしております。こうした変化に対応するために、今国会で労働安全衛生法の改正案を御承認いただき、業種の限定なく作業場間の連絡調整が義務付けられることになったと承知をしております。これによって、本条約を実施するための国内措置が講じられる見込みとなっております。”